JP2016085096A - データ処理方法、データ処理装置、及びデータ処理プログラム - Google Patents

データ処理方法、データ処理装置、及びデータ処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】測定波に関する情報に基づいて地下の地層構造の可視化を高精度に実現可能なデータ処理方法、データ処理装置、及びデータ処理プログラムを提供する。【解決手段】データ処理方法は、反射法地震探査によって測定される測定波を処理するデータ処理方法であって、測定波を含む測定データを取得するデータ取得ステップと、データ取得ステップにより測定された測定データから所定の反射波を抽出するための補正値を算出する補正値算出ステップと、補正値算出ステップにより算出された補正値を測定データから減算する補正演算ステップと、を含み、補正値算出ステップでは、測定データに含まれる空間成分を空間方向に二階偏微分する演算と、測定データに含まれる見掛け速度に基づく係数を空間成分に関する値に乗算する演算と、測定データに含まれる空間成分を時間方向に二階積分する演算と、によって補正値を算出する。【選択図】図1

Description

本発明はデータ処理方法、データ処理装置、及びデータ処理プログラムに関する。
地下資源を回収するために地下の地層構造を探査する探査技術が知られている。例えば、下記特許文献1には、地震波を測定し、得られる測定波を解析することにより、地層の形状等の地層構造を可視化する技術が記載されている。
国際公開第2013/081708号
一般に地層構造を探査する探査技術において測定される地震波(測定波)には、地層の境界面にて反射された反射波と測定ノイズとが含まれる。褶曲した地層によって形成された地層構造には、地下資源としての炭化水素が存在する可能性が高く、存在する炭化水素の界面は水平な反射面となる可能性がある。石油・天然ガスの賦存に起因する水平な反射面で反射した反射波(水平反射波)の強度は、ノイズの強度に比べて小さいため、上述の探査技術では水平な反射面を検出することが困難な場合がある。本技術分野では、測定波に基づいて、地下の炭化水素賦存に係る水平反射波を高精度に抽出可能なデータ処理方法、データ処理装置、及びデータ処理プログラムが望まれている。
よって、本発明は、測定波に基づいて地下の地層構造の可視化を高精度に実現可能なデータ処理方法、データ処理装置、及びデータ処理プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係るデータ処理法は、反射法地震探査によって測定される測定波を処理するデータ処理方法であって、データ取得手段が、測定波を含む測定データを取得するデータ取得ステップと、補正値算出手段が、データ取得ステップにより測定された測定データから所定の反射波を抽出するための補正値を算出する補正値算出ステップと、補正演算手段が、補正値算出ステップにより算出された補正値を測定データから減算する補正演算ステップと、を含み、補正値算出ステップでは、補正値算出手段が、測定データに含まれる空間成分を空間方向に二階偏微分する演算と、測定データに含まれる見掛け速度に基づく係数を空間成分に関する値に乗算する演算と、測定データに含まれる空間成分を時間方向に積分する二階積分する演算と、によって補正値を算出する。
このデータ処理法によれば、補正演算ステップにおいて、補正演算手段により、測定データから補正値が減算される。補正値は、測定データに含まれる空間成分の偏微分する演算と、測定データに含まれる見掛け速度に基づく係数を空間成分に関する値に乗算する演算と、測定データに含まれる空間成分の時間方向への積分する演算と、により得られる値である。このように測定データから補正値が減算されることにより、傾斜した地層にて反射された反射波の成分が測定データから減算される。このため、水平な地層にて反射された反射波の成分を測定データから抽出することができる。
補正値算出手段は、データ取得手段によって取得された隣接する測定点における測定データを用いて補正値を算出してもよい。このように構成することにより、隣接した測定点にて測定された測定データを用いるため、水平な反射面にて反射された反射波の成分を抽出する抽出精度を向上させることができる。
補正値算出手段は、高速フーリエ変換を実行することによって補正値を算出してもよい。この場合、データ処理の演算速度を増加させることができるため、効率的にデータ処理を行うことができる。
補正値算出ステップでは、補正値算出手段が、見掛け速度に基づく複数の係数を算出し、複数の係数を空間成分に関する値に乗算することにより、複数の補正値を算出してもよい。この場合、データ処理の複数の結果を同時に得ることができるため、より効率的にデータ処理を行うことができる。
補正値算出手段は、波動方程式に基づく地層領域の地球物理学モデルを用いて補正値を算出してもよい。この場合、地層構造をより詳細に把握することができる。
ところで、本発明は、上記のようにデータ処理方法の発明として記述できるほかに、以下のようにデータ処理装置及びデータ処理プログラムの発明としても記述することができる。これはカテゴリ等が異なるだけであり、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
本発明によれば、測定波に基づいて地下の地層構造の可視化を高精度に実現可能なデータ処理方法、データ処理装置、及びデータ処理プログラムを提供することができる。
データ処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 測定波を説明するための座標を示す図である。 演算部のハードウェア構成図である。 データ処理方法の実行手順を示すフローチャートである。 実施例1を説明するための図である。 実施例1を説明するための図である。 実施例1を説明するための図である。 比較例1を説明するための図である。 実施例2を説明するための図である。 実施例2を説明するための図である。 比較例2を説明するための図である。 実施例3を説明するための図である。 実施例3を説明するための図である。 比較例3を説明するための図である。
以下、実施形態について説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
[データ処理装置]
(全体構成)
図1に示されるデータ処理装置1は、反射法地震探査によって測定される測定波を処理するものであり、演算部10を備える。データ処理装置1は、発震装置4と、受振装置5と、表示装置7とに接続されており、演算部10は、発震装置4と、受振装置5と、表示装置7と、入出力信号の送受信を行う。
発震装置4は、地層中を伝わる弾性波を発生する。発震装置4は、弾性波として地震波を発生する人工震源である。例えば、地表に設けられる人工震源の震源装置は、ダイナマイト等の爆薬を用いる震源装置、又はバイブレータ等の爆薬を用いない震源装置である。複数の発震装置4が、例えば地層に設けられた坑井内に間隔を開けて設けられてもよい。また、発震装置4が海中に設けられる場合、人工震源の震源装置としてエアガンが採用できる。
受振装置5は、測定波の往復走時を測定する。往復走時とは、発震装置4により人工的に発生した地震波が、地下の地層における境界面にて反射し、反射波として受振装置5により測定されるまでの時間である。受振装置5は、ジオホン又はハイドロフォンと呼ばれる振動センサである。受振装置5として、例えば、地面の速度に比例した出力が得られる速度型地震計が挙げられる。複数の受振装置5は、例えば、地表に間隔を開けて設けられてもよい。また、複数の受振装置5は、例えば、地層の深さ方向に間隔を開けて設けられてもよい。
演算部10は、図1に示されるように、データ取得部12(データ取得手段)と、補正値算出部14(補正値算出手段)と、補正演算部16(補正演算手段)と、を備える。
データ取得部12は、測定波を含む測定データを取得する。演算部10が備えるデータ取得部12は、発震装置4と、受振装置5と、入出力信号の送受信を行う。データ取得部12は、発震装置4から、人工震源に関する情報を取得する。人工震源に関する情報は、例えば、人工震源の位置と、人工震源により地震波が発生した時間と、を含む。データ取得部12は、受振装置5から測定波に関する情報を取得する。測定波に関する情報は、例えば、測定地点と、測定波を測定した時刻と、測定波の強度と、を含む。
[演算部における演算処理の説明]
ここで、演算部10が行う算術処理について説明する。演算部10は、データ取得部12により発震装置4及び受振装置5から取得した人工震源に関する情報及び測定波に関する情報のデータ処理を行う。これにより、水平反射面で反射した反射波が抽出できる。本実施形態では、演算部10により、以下の処理が行われる。
一般に、弾性波が伝搬する数理モデルとして、次式で与えられる波動方程式がある。
上記式(1)で定義される波動場uは、発震装置4により起振された地震波の伝搬を表している。図2に示される座標を用いて波動場uを説明する。図2には、3次元の直交座標系が示されている。原点Oは、発震装置4が設けられている位置である。本実施形態では、複数の受振装置5がx軸に沿って設けられている。図中の各点R1〜R3は、各受振装置5が設けられている場所をあらわす。複数の受振装置5それぞれの互いの間隔は差分Δxであらわされている。平面Sは受振装置5を含むxy平面である。z軸は深さ方向に相当する。
上記(1)式の右辺から鉛直方向(z方向)に関する項を左辺に移項し、両辺を時間の変数にて二階積分することにより、次式が得られる。
上記(2)式の左辺第二項は、測定される波動場uの深さ方向の成分に対応する。導出したい波動場を波動場u*とし、次式を定義する。

上記式(3)は、上記式(2)の左辺第二項より、以下の式となる。
上記式(4)の右辺第二項の値を補正値とする。波動場uは、波動場uから上記補正値を減算することによって得られることがわかる。発明者は、上述した関係を見出した。本実施形態では、上記の偏微分に対して次式に与える差分近似を用いることにより、演算処理を実施する。

具体的には、上記(5)式及び(6)式を上記(4)式の右辺の偏微分項に用いることにより、上記(4)式を数値計算により実施する。上記(5)式及び上記(6)式は、二次精度の二階微分と呼ばれている。すなわち、本実施形態では、上記(4)式の右辺第二項の被積分関数として、隣接する受振装置5にて測定された測定値を用いる。
本実施形態では、上記式(5)及び式(6)に示す二次精度の二階微分を差分近似として採用したが、差分近似はこれに限定されない。例えば、次式に示すように、より高次の二階微分を行ってもよい。この場合、例えば、2N次精度の二階微分(Nは自然数)、を行ってもよい。この場合であっても、隣接する受振装置5により測定された値を用いることにより、より高精度に演算処理を行うことができる。
例えば、上記式(4)に四次精度の二階微分を採用してもよい。四次精度の二階微分は、次式のように定式化できる。
上記式(7)によれば、隣接する受振装置5において測定された値と、隣接する受振装置5に隣接する受振装置5において測定された値とが用いられる。すなわち、ある測定点において、隣接する5つの受振装置5が測定した測定値が採用される。
例えば、上記式(4)に六次精度の二階微分を採用してもよい。六次精度の二階微分は、次式のように定式化できる。
上記式(8)によれば、ある測定点において、隣接する7つの受振装置5が測定した測定値が採用される。
演算部10では、上述した算術処理が行われる。
補正値算出部14は、データ取得部12により取得された測定データから水平反射面で反射した反射波を抽出するための補正値を算出する。補正値算出部14は、上記式(4)の右辺第二項の値を補正値として算出する。補正値算出部14は、上述したようにデータ取得部12によって取得された隣接する測定点における測定データを用いて補正値を算出する。
補正値算出部14は、波動方程式に基づく地層領域の地球物理学モデルを用いて補正値を算出する。地球物理学モデルには、媒質となる岩石の分布、各岩石の密度、及び、各岩石の空隙率等の物理特性が含まれている。上記式(1)における速度vの値と受振装置5により測定される往復走時とを用いることにより、測定波が反射した深さを算出できる。
補正値算出部14は、補正値を算出するために、測定データに含まれる空間成分を空間方向に偏微分する第一演算を行う。第一演算は、上記式(4)の右辺第二項の被積分関数中に含まれる波動場uの偏微分の演算に相当する。
補正値算出部14は、第一演算により得られる値に対して、測定データに含まれる見掛け速度に基づく係数を空間成分に関する値に乗算する第二演算を行う。第二演算は、上記式(4)の右辺第二項の被積分関数中に含まれる波動場uの偏微分に速度vの2乗を乗算する演算に相当する。速度vは、見掛け速度である。補正値算出部14は、第二演算において、見掛け速度に基づく複数の係数を算出し、複数の係数を空間成分に関する値に乗算する。複数の係数のうち、水平反射波の抽出精度が向上する結果が得られる係数を採用することができる。また、第二演算において、上記式(4)の右辺第二項の被積分関数中に含まれる波動場uの偏微分に乗算する値は、速度vの2乗に限定されない。第二演算において、上記式(4)の右辺第二項の被積分関数中に含まれる波動場uの偏微分に、任意の数値を乗算してもよい。このとき、任意の数値は、より最適な結果を得るための変数として機能する。
補正値算出部14は、第二演算により得られる値に対して、測定データに含まれる空間成分を時間方向に積分する第三演算を行う。第三の演算は、上記式(4)の右辺第二項の被積分関数を時間の変数tにより二階積分する演算に相当する。補正値算出部14は、第一演算から第三演算を行うことにより、補正値を算出する。
補正演算部16(補正演算手段)は、補正値算出部により算出された補正値を測定データから減算する。この演算は、上記式(4)の右辺第一項から、同式右辺第二項の値(補正値)を減算する演算に相当する。
本実施形態では、演算部10は高速フーリエ変換を実行することにより、上述した算術処理を行う。すなわち、補正値算出部14及び補正演算部16は、高速フーリエ変換を実行することによって補正値を算出し、算出された補正値を測定データから減算する処理を行う。
ここで、以下の式(9)で定義される変換を波動場uのフーリエ変換とし、以下の式(10)で定義される変換を波動場uのフーリエ変換の逆変換とする。

上記式(4)から式(6)に式(10)を適用することにより、次式が得られる。
演算部10は、式(11)を数値演算し演算結果を算出する。演算結果には、測定波に関する情報に基づいて地下の地層構造が可視をするために必要な情報が含まれる。地下の地層構造が可視をするための情報とは、例えば、最終断面図を表示するための情報である。
表示装置7は、演算部10による演算結果をモニタ等によりテキスト又はグラフィック等で表示する。表示装置7は、演算部10による結果を紙媒体に印刷して表示するプリンタであってもよい。
図3には、データ処理装置1のハードウェア構成の一例を示す。データ処理装置1は、例えば一つ又は複数のコンピュータにより構成されており、CPU1aと、メモリ1bと、入出力部1cと、ストレージ1dと、データ処理装置1の他の構成と通信を行う通信部1eと、を備える。入出力部1cは、データ取得部12として機能し、発震装置4から震源に関する情報を取得するとともに、受振装置5から測定波に関する情報を取得する。
図1に示したデータ処理装置1の各機能は、CPU1a及びメモリ1b等の協働によりプログラムを実行することで構成される。通信部1eはネットワークNTに接続されていてもよい。ネットワークNTはインターネットであってもよく、イントラネットであってもよい。あるいは、LAN(Local Area Nettwork)であってもよい。ネットワークNTは、無線接続されていてもよく、有線接続されていてもよい。
また、コンピュータをデータ処理装置1として機能させるためのデータ処理プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。この場合、記録媒体は、後述のデータ処理方法を装置に実行させるためのデータ処理プログラムを記録する。コンピュータが読み取り可能な記録媒体としては、例えばハードディスク、コンパクトディスク、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、メモリーカード等が挙げられる。
以上、データ処理装置1によれば、測定波に関する情報に基づいて地下の地層構造の可視化を高精度に実現可能となる。
[データ処理方法]
続いて、データ処理法の一例として、データ処理装置1により、反射法地震探査によって測定される測定波を処理する手順について、説明する。
図4に示すように、まず、データ処理装置1がステップS10(データ取得ステップ)を実行する。ステップS10では、データ取得部12が、測定波を含む測定データを取得する。
次に、データ処理装置1がステップS12(補正値算出ステップ)を実行する。ステップS12では、補正値算出部14が、ステップS10により取得された測定データから所定の反射波を抽出するための補正値を算出する。ここで、所定の反射波とは、水平反射面にて反射した反射波である。ステップS12では、補正値算出部14により、測定データに含まれる空間成分を空間方向に二階偏微分する演算が行われる。また、補正値算出部14により、測定データに含まれる見掛け速度に基づく複数の係数を空間成分に関する値に乗算する演算が行われる。また、補正値算出部14により、測定データに含まれる空間成分を時間方向に二階積分する演算が行われる。補正値の算出は、高速フーリエ変換を用いて行う。
次に、データ処理装置1がステップS14(補正演算ステップ)を実行する。ステップS14で、補正演算部16が、ステップS12により算出された補正値を測定データから減算する。
次に、データ処理装置1がステップS16を実行する。ステップS16では、表示装置7が、演算部10による演算結果を表示する。ステップS16を実行した後、データ処理装置1は、処理を終了する。
以上、データ処理方法によれば、測定波に関する情報に基づいて地下の地層構造の可視化を高精度に実現することができる。
以上説明したように、本発明に係るデータ処理法は、反射法地震探査によって測定される測定波を処理するデータ処理方法であって、データ取得手段が、測定波を含む測定データを取得するステップS10(データ取得ステップ)と、補正値算出手段が、データ取得ステップにより測定された測定データから所定の反射波を抽出するための補正値を算出するステップS12(補正値算出ステップ)と、補正演算手段が、補正値算出ステップにより算出された補正値を測定データから減算するステップS14(補正演算ステップ)と、を含み、補正値算出ステップでは、補正値算出手段が、測定データに含まれる空間成分を空間方向に二階偏微分する第一演算と、測定データに含まれる見掛け速度に基づく係数を空間成分に関する値に乗算する第二演算と、測定データに含まれる空間成分を時間方向に積分する二階積分する第三演算と、によって補正値を算出する。
このデータ処理法によれば、補正演算ステップにおいて、補正演算手段により、測定データから補正値が減算される。補正値は、測定データに含まれる空間成分の偏微分する演算と、測定データに含まれる見掛け速度に基づく係数を空間成分に関する値に乗算する演算と、測定データに含まれる空間成分の時間方向への積分する演算と、により得られる値である。このように、測定データから補正値が減算されることにより、傾斜した地層にて反射された反射波の成分が測定データから減算される。このため、水平な地層にて反射された反射波の成分を測定データから抽出することができる。
補正値算出部14は、データ取得部12によって取得された隣接する測定点における測定データを用いて補正値を算出する。このように構成することにより、隣接した測定点にて測定された測定データを用いるため、水平な地層にて反射された反射波の成分を抽出する抽出精度を向上させることができる。
本実施形態では、上述した式(5)及び式(6)に示す二次精度の二階微分を差分近似として採用したが、差分近似はこれに限定されない。例えば、より高次の高精度項を用いて差分近似を行ってもよい。この場合であっても、上述した作用・効果を奏することができる。
補正値算出部14は、高速フーリエ変換を実行することによって補正値を算出する。この場合、データ処理の演算速度を増加させることができるため、効率的にデータ処理を行うことにより、計算時間の短縮を図ることができる。
ステップS12では、補正値算出部14が、見掛け速度に基づく複数の係数を算出し、複数の係数を空間成分に関する値に乗算することにより、複数の補正値を算出する。この場合、データ処理の複数の結果を同時に得ることができるため、より効率的にデータ処理を行うことができる。
補正値算出部14は、波動方程式に基づく地層領域の地球物理学モデルを用いて補正値を算出する。
以下、効果を説明すべく、本発明者が実施した実施例について述べる。
(実施例1:シミュレーションデータへの適用例1)
図5は、シミュレーションにより得られる最終断面図である。図6は、図5に示される最終断面図に含まれる水平反射面を示している。ただし、この水平反射波の振幅は、図5左端の最大振幅の1/5に相当する。図5及び図6の横軸は、各測定点を表している。図5及び図6の縦軸は、各測定点にいて測定された往復走時を表している。各測定点は、受振装置5によって得られる測定データに対してCMP重合を行った際の基準点に相当する。すなわち、各測定点における測定値は、複数の受振装置5によって得られる測定値によって得られる値である。図5に示される最終断面図は、シミュレーションモデルの一つであるsuplane(製作者:コロラド鉱山大学)を基に構築したモデルを用いて作成した。図5に示される最終断面図は、図6に示される最終断面図において示される水平反射面を含んでいる。
図7に示された最終断面図は、図5に示されたシミュレーションデータを本実施形態のデータ処理方法により解析した結果である。図7は、差分近似として二次精度の二階微分を用いたデータ処理方法により、解析を行った結果である。
(比較例1:従来手法)
比較例1は、実施例1において、本実施形態のデータ処理方法を用いた点以外は、実施例1と同様である。図8に示された最終断面図は、図5に示されたシミュレーションデータを従来手法により解析した結果である。従来手法では、測定波より波長の抽出を行った後にτ―p変換を行うことにより、伝搬速度の遅い波を除去した。
(実施例1の評価)
図7によれば、データ処理方法によって得られる最終断面図には、図5に示される水平反射面を可視化可能であることが確認できた。図7に示された最終断面図と図8に示された最終断面図とを比較すると、実施例1にて得られる結果により、図6に示された水平反射面がより高精度に抽出されていることが確認された。
(実施例2:シミュレーションデータへの適用例2)
図9は、シミュレーションにより得られる最終断面図である。図9の横軸は、原点から各測定点まで距離を表している。図9の縦軸は、測定点からの深さを表している。測定点からの深さは、予め取得している地層中を伝わる波の伝搬速度の値と、往復走時の半値と、の積より算出できる。各測定点は、受振装置5によって得られる測定データに対してCMP重合を行った際の基準点に相当する。図9に示される最終断面図は、シミュレーションモデルの一つであるMarmousi-2を用いてヒューストン大学が作成した重合前深度マイグレーションの結果である。
図10に示された最終断面図は、図9に示されたシミュレーションデータを本実施形態のデータ処理方法により解析した結果である。図9は、差分近似として二次精度の二階微分を用いたデータ処理方法により、解析を行った結果である。
(比較例2:従来手法)
比較例2は、実施例2において、本実施形態のデータ処理方法を用いた点以外は、実施例2と同様である。図11に示された最終断面図は、図9に示されたシミュレーションデータを従来手法により解析した結果である。従来手法では、測定波より波長の抽出を行った後にτ―p変換を行うことにより、伝搬速度の遅い波を除去した。
(実施例2の評価)
図10によれば、データ処理方法によって得られる最終断面図には、水平反射面を可視化可能であることが確認できた(図10及び図11中の矢印A参照)。図10に示された最終断面図と図11に示された最終断面図とを比較すると、実施例2にて得られる結果により、水平反射面がより高精度に抽出されていることが確認された。
(実施例3:測定されたデータへの適用例)
図12は、実際に測定された測定波を用いて得られる最終断面図である。図12の横軸は、原点から各測定点まで距離を表している。図12の縦軸は、各測定点にいて測定された往復走時を表している。各測定点は、受振装置5によって得られる測定データに対してCMP重合を行った際の基準点に相当する。図12に示される最終断面図は、西オーストラリア沖の測定データ(公開データ)を用いて作成した。
図13に示された最終断面図は、図12に示された測定データをデータ処理方法により解析した結果である。図13は、差分近似として二次精度の二階微分を用いたデータ処理方法により、解析を行った結果である。
(比較例3:従来手法)
比較例3は、実施例3において、本実施形態のデータ処理方法を用いた点以外は、実施例3と同様である。図14に示された最終断面図は、図14に示された測定データを従来手法により解析した結果である。従来手法では、測定波より波長の抽出を行った後にτ―p変換を行うことにより、伝搬速度の遅い波を除去した。
(実施例3の評価)
図13によれば、データ処理方法によって得られる最終断面図には、水平反射面を可視化可能であることが確認できた(図12から図14中の領域C参照)。図13に示された最終断面図と図14に示された最終断面図とを比較すると、実施例3にて得られる結果により、水平反射面がより高精度に抽出されていることが確認された。
1…データ処理装置、4…発震装置、5…受振装置、7…表示装置、10…演算部、12…データ取得部、14…補正値算出部、16…補正演算部。

Claims (7)

  1. 反射法地震探査によって測定される測定波を処理するデータ処理方法であって、
    データ取得手段が、前記測定波を含む測定データを取得するデータ取得ステップと、
    補正値算出手段が、前記データ取得ステップにより測定された前記測定データから所定の反射波を抽出するための補正値を算出する補正値算出ステップと、
    補正演算手段が、前記補正値算出ステップにより算出された前記補正値を前記測定データから減算する補正演算ステップと、を含み、
    前記補正値算出ステップでは、前記補正値算出手段が、前記測定データに含まれる空間成分を空間方向に二階偏微分する演算と、前記測定データに含まれる見掛け速度に基づく係数を前記空間成分に関する値に乗算する演算と、前記測定データに含まれる空間成分を時間方向に二階積分する演算と、によって前記補正値を算出する、データ処理方法。
  2. 前記補正値算出手段は、前記データ取得手段によって取得された隣接する測定点における測定データを用いて前記補正値を算出する、請求項1に記載のデータ処理方法。
  3. 前記補正値算出手段は、高速フーリエ変換を実行することによって前記補正値を算出する、請求項1又は2に記載のデータ処理方法。
  4. 前記補正値算出ステップでは、前記補正値算出手段が、前記見掛け速度に基づく複数の係数を算出し、前記複数の係数を前記空間成分に関する値に乗算することにより、複数の前記補正値を算出する、請求項1〜3の何れか一項に記載のデータ処理方法。
  5. 前記補正値算出手段は、波動方程式に基づく地層領域の地球物理学モデルを用いて前記補正値を算出する、請求項1〜4の何れか一項に記載のデータ処理方法。
  6. 反射法地震探査によって測定される測定波を処理するデータ処理装置であって、
    測定された測定データから所定の反射波を抽出するための補正値を算出する補正値算出手段と、
    前記補正値算出手段により算出された前記補正値を前記測定データから減算する補正演算手段と、を備え、
    前記補正値算出手段は、前記測定データに含まれる空間成分を空間方向に偏微分する演算と、前記測定データに含まれる見掛け速度に基づく係数を前記空間成分に関する値に乗算する演算と、前記測定データに含まれる空間成分を時間方向に積分する演算と、によって前記補正値を算出する、データ処理装置。
  7. 反射法地震探査によって測定される測定波を処理するデータ処理プログラムであって、
    コンピュータを、
    測定された測定データから所定の反射波を抽出するための補正値を算出する補正値算出手段と、
    前記補正値算出手段により算出された前記補正値を前記測定データから減算する補正演算手段と、して機能させ、
    前記補正値算出手段は、前記測定データに含まれる空間成分を空間方向に偏微分する演算と、前記測定データに含まれる見掛け速度に基づく係数を乗算する演算と、前記測定データに含まれる空間成分を時間方向に積分する演算と、によって前記補正値を算出する、データ処理プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019536050A (ja) * 2016-12-02 2019-12-12 スポットライト アクティブ超軽量地震検出システムを活用して地震取得を改善するための方法
JP2020523589A (ja) * 2017-06-12 2020-08-06 サウジ アラビアン オイル カンパニー リバースタイムマイグレーションからの角度ドメイン共通画像ギャザーのモデリング

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