JP2006194708A - 電気化学式酸素センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】環境負荷が低く、かつ安価な負極金属と電解液を用い、酸素ガス濃度や溶存酸素濃度を精度よく測定することが可能な正極と負極を用いた、電気化学式酸素センサを提供する。
【解決手段】ケース内部に正極、負極、電解液、酸素透過膜とを備えたガルバニ電池式酸素センサにおいて、前記正極が銀(Ag)を含み、前記負極が亜鉛(Zn)を含み、電解液のpHが7〜12であることを特徴とする。また、電解液として、KOHまたはNaOHの少なくとも1種とKClまたはNaClの少なくとも1種とを含む水溶液を用いることを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、電気化学式酸素センサに関する。
酸素センサは、船倉やマンホールの酸欠状態のチェックや麻酔器、人工呼吸器などの医療機器における酸素濃度の検出等、広い分野で使用されている。
酸素センサには、電気化学式、磁気式、ジルコニア式などの、種々の方式のものが使用されている。これらの酸素センサの中では、安価で手軽で、常温で作動するため、電気化学式の一種であるガルバニ電池式酸素センサが広く利用されている。
従来のガルバニ電池式酸素センサは、特許文献1、特許文献2及び特許文献3に開示されているように、ケース内部に、酸素の電気化学的還元に有効な金属を含む正極と、鉛(Pb)からなる負極と、電解液とからなる電池で構成され、正極と負極間との間に一定の抵抗を接続し、正極における酸素の還元反応と負極における鉛の酸化反応によって流れる正負極間のガルバニ電流を検知し、このガルバニ電流と酸素濃度との間に直線関係があることを利用したものであった。
また、電気化学式溶存酸素センサは、河川や海水の環境水処理、養殖などの分野で広く利用されていた。従来の電気化学式溶存酸素センサは特許文献4に開示されているように、水中に溶解している酸素濃度を測定するもので、その測定原理やセンサ特性は気中の酸素ガス濃度を測定する酸素ガスセンサと同等であり、電気化学式酸素センサとしても使用することが可能であった。
特開昭49−053891号公報 公告平02−039740号公報 特開2002−350384号公報 特開2004−177163号公報
従来のガルバニ電池式酸素センサやガルバニ電池式溶存酸素センサ(以下では単に「ガルバニ電池式酸素センサ」とする)には、負極に鉛(Pb)を使用していた。しかし、近年、欧州ではカドミウム(Cd)や水銀(Hg)、鉛(Pb)をはじめとする有害物質は、健康や環境に対して悪影響を与える恐れがあるとして2006年7月以降、電気・電子機器には特定の有害物質を含まない様、規制を設けることが検討されている(RoHS指令)。また、同様に日本国内でも環境負荷を低減するために鉛などの有害物質を使用しないことが求められており、従来のガルバニ電池式酸素センサと同等以上の特性で、且つ安価なセンサが強く求められていた。
しかし、負極に鉛(Pb)以外の金属を使用したガルバニ電池式酸素センサでは、酸素ガスの拡散律速領域が非常に狭かったり、負極となる金属を電解液に浸すことによる直接溶解で水素を発生して液漏れを起こしたり、低酸素濃度ガス雰囲気時に水素発生による出力を示すなどガルバニ電池式センサとして機能しないなど、技術的に大きな問題があった。
また、他の電気化学式酸素センサや電気化学式溶存酸素センサ(以下では単に「定電位式酸素センサ」とする)として負極に銀(Ag)や塩化銀(AgCl)を使用した定電位式酸素センサがあったが、比較的高価なため安価な定電位式酸素センサが求められていた。
そこで、本発明の目的は、環境負荷が低く、かつ安価な正極金属と負極金属を用い、酸素ガス濃度を精度よく測定することが可能な、電気化学式酸素センサを提供することにある。
請求項1の発明は、ケース内部に正極、負極、電解液、酸素透過膜とを備えたガルバニ電池式酸素センサにおいて、前記正極が銀(Ag)を含み、前記負極が亜鉛(Zn)を含み、電解液のpHが7〜12であることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載のガルバニ電池式酸素センサにおいて、電解液として、KOHまたはNaOHの少なくとも1種とKClまたはNaClの少なくとも1種とを含む水溶液を用いることを特徴とする。
請求項3の発明は、ケース内部に正極、負極、電解液、酸素透過膜とを備えたガルバニ電池式酸素センサにおいて、前記正極が銀(Ag)を含み、前記負極が錫(Sn)を含むことを特徴とする。
請求項4の発明は、ケース内部に正極、負極、電解液、酸素透過膜とを備えたセル部と、センサ駆動回路とを備えた定電位式酸素センサにおいて、前記正極に酸素の電気化学的還元に有効な触媒金属を含み、前記負極に錫(Sn)を含むことを特徴とする。
請求項5の発明は、上記定電位式酸素センサにおいて、電解液として、KOHまたはNaOHの少なくとも1種とKClまたはNaClの少なくとも1種とを含む水溶液、酢酸と酢酸カリウムを含む水溶液のいずれかを用いることを特徴とする。
本発明によれば、正極に銀(Ag)、負極金属として亜鉛(Zn)あるいは錫(Sn)を用いることで、0〜100%の広い酸素濃度範囲で実用上、十分な測定精度を有する、環境負荷の小さい、安価なガルバニ電池式酸素センサを提供することができる。また正極に金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)など酸素の電気化学的還元に有効な触媒金属を用い、負極に錫(Sn)を用い、センサの駆動回路を用いることで、環境負荷の小さい、安価な定電位式酸素センサを提供することができる。
本発明の請求項1のガルバニ電池式酸素センサは、ケース内部に正極、負極、電解液、酸素透過膜とを備え、前記正極が銀(Ag)を含み、前記負極が亜鉛(Zn)を含み、電解液のpHが7〜12であることを特徴とする。ここで「酸素透過膜」は、酸素を選択的に透過させ、かつ透過量を電池反応に見合うように制限するための隔膜である。
請求項1のガルバニ電池式酸素センサにおいては、負極に用いる亜鉛(Zn)が電解液と直接反応してホルダーから液漏れを起こす恐れがあるため、電解液をpH7〜12に調整する必要がある。
なお、請求項1のガルバニ電池式酸素センサにおいて、電解液としては、適度な電気伝導度が得られることから、KOHまたはNaOHの少なくとも1種とKClまたはNaClの少なくとも1種とを含む水溶液を用いることが好ましい。
本発明の請求項3のガルバニ電池式酸素センサのように、ケース内部に正極、負極、電解液、酸素透過膜とを備え、前記正極が銀(Ag)を含み、前記負極が錫(Sn)を含む場合には、電解液のpHの広い範囲で腐食速度が小さいため、電解液のpHや、電解質塩の種類を制限する必要はない。
そして、当該電位の範囲内に正負極間電圧が収まるような適当な抵抗値を持つサーミスタなどの抵抗素子を接続してガルバニ電池式酸素センサとして動作させることできる。また、ガルバニ電池式酸素センサとして動作できる場合には、センサ精度を保つためや干渉ガスの影響を除去するために正極電位を負極電位に対して定電位に保って定電位式酸素センサとして動作させてもよい。
本発明の請求項4の定電位式酸素センサは、ケース内部に正極、負極、電解液、酸素透過膜とを備えたセル部と、センサ駆動回路とを備えた定電位式酸素センサにおいて、前記正極に酸素の電気化学的還元に有効な触媒金属を含み、前記負極に錫(Sn)を含むことで、0〜100%の酸素濃度範囲でセンサ精度を保つことができ、正極電位を負極電位に対して定電位に保って定電位式として用いることができる。
本発明の定電位式酸素センサにおいて、電解液として、KOHまたはNaOHの少なくとも1種とKClまたはNaClの少なくとも1種とを含む水溶液を用いることが好ましい。
本発明の電気化学式酸素センサのセル部の構造を、図1に基づいて説明する。なお、本明細書においては、ガルバニ電池式酸素センサと定電位式酸素センサとを合わせて「電気化学式酸素センサ」とする。図1は、本発明の電気化学式酸素センサのセル部の断面構造を示したもので、図1において、1は中蓋、2はO−リング、3は酸素透過膜、4は正極、5は正極集電体、6は正極リード線、7は電解液、8は負極、9はホルダー本体、10はホルダー蓋、11は電解液供給用穿孔、12は正極リード線用穿孔、13は正極集電体保持部、14は負極リード線、15は保護膜である。
次に、負極に亜鉛(Zn)、電解液にpH7〜12の水溶液を用いた本発明の電気化学式酸素センサの動作原理を、図1に基づいて説明する。多孔性の保護膜を通過した被測定ガス中の酸素は、酸素透過膜3を通過する。酸素透過膜3を通ってきた酸素は、正極4において還元され、電解液供給用穿孔11中の電解液7を介して、負極8との間で、次のような電気化学反応を起こすと考えられる。
正極反応:O+2HO+4e→4OH・・・・・・・・・・・・・・(1)
負極反応:
電解液のpHが7から9.21のとき
2Zn→2Zn2++4e・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
2Zn2++4OH→2Zn(OH)・・・・・・・・・・・・・・(3)
2Zn(OH)→2ZnO+2HO・・・・・・・・・・・・・・(4)
電解液のpHが9.21から12のとき
2Zn+6OH→2HZnO +2HO+4e・・・・・・・(5)
2HZnO →2ZnO+2OH・・・・・・・・・・・・・・(6)
負極の全反応
2Zn+4OH→2ZnO+2HO+4e・・・・・・・・・(7)
全反応:O+2Zn=2ZnO・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(8)
電気化学式酸素センサをガルバニ電池式として動作させる場合、正極4では(1)式による還元反応が進行する。一方、負極8の電極反応は電解液のpHによって異なり、電解液のpHが7から9.21のときは(2)の酸化反応および(3)(4)の化学反応が起こり、また電解液のpHが9.21を超えてから12までのときは(5)の酸化反応および(6)の化学反応が起こることから、いずれにしても負極全反応としては(7)の反応が進行する。従って全反応としては(8)の反応が進行する。
一方、電気化学式酸素センサを定電位式酸素センサとして動作させる場合、負極8に対して正極4の電位を、酸素の還元反応に都合が良く、しかも他の還元反応が起こらない値に保つことによって、(1)式のみの還元反応を進行させることができる。負極8の電極反応はガルバニ電池式の場合と同様で、電解液のpHによって異なり、電解液のpHが7から9.21のときは(2)の酸化反応および(3)(4)の化学反応が起こり、また電解液のpHが9.21を超えて12までのときは(5)の酸化反応および(6)の化学反応が起こることから、いずれにしても負極全反応としては(7)の反応が進行する。従って全反応としては(8)の反応が進行する。
本発明の電気化学式酸素センサの電位と電流の関係を、模式的に図2に示す。図2において、横軸は正極−負極間に流れる電流、縦軸は負極電位に対する正極電位(以下では単に「電圧」とする)である。図2において、I21は21%酸素ガス中の限界電流値(E<E<Eにおいて酸素の拡散律速領域を示している)を示している。電圧がEより高い領域および電圧がEより低い領域では、電流値は酸素透過膜を透過して正極に達する酸素の量、すなわち酸素濃度に応じるため、電圧をEとEの間の適当な値Eとした場合には、電流はそのときの酸素濃度に比例する。E、Eの値は、正極や負極の材質、電解液の種類、温度などの測定条件によって変化するので、これらの条件に適したのE値を選択する必要がある。
ここでE=0Vであれば、E〜Eの電位の範囲内に正負極間電圧Eが収まるように適当な抵抗値を持つサーミスタなどの抵抗素子を接続してガルバニ電池式酸素センサとして動作させることができ、センサ精度を保つためや干渉ガスの影響を除去するために正極電位を負極電位に対して定電位に保って定電位式酸素センサとして動作させることもできる。
またE≧0Vであれば、電圧をEとEの間の適当な電圧Eを外部から印加して、電流値を酸素ガスの限界電流領域に収める定電位式として動作させることができる。
本発明の電気化学式酸素センサの正極としては、酸素の電気化学的還元に有効な金属を用いる。これらの金属の中でガルバニ電池式として動作させる場合には銀(Ag)が好ましく、定電位式として動作させる場合には銀(Ag)の他に金(Au)、白金(Pt)などの触媒電極を使用することができる。
負極としては、被測定ガス中の酸素濃度がどのような場合でも、安定した酸化反応が進行する金属を用いる必要があり、そのような金属としては、亜鉛(Zn)、錫(Sn)が適している。したがって、負極としては、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)合金、錫(Sn)合金、亜鉛(Zn)と錫(Sn)を含む合金などを用いることができる。
電解液は、負極に用いる電極の種類や負極反応に応じて選択する必要がある。(Atlas of Electrochemical Equilibria or Aqueous Solutions Marcel Pourbaix National Association ofCorrosion Engineers,Second English Edition、1440 South Creek Drive,Houston,Texas 77084(1974))によれば、亜鉛(Zn)の腐食に対するpHの影響は図3のようになる。図3は、溶液のpHと亜鉛(Zn)の腐食速度との関係を示したもので、図3から、pHが7〜12の範囲の場合に亜鉛(Zn)の腐食は抑制される。したがって、負極に亜鉛(Zn)や亜鉛(Zn)合金を用いる場合は、電解液のpHを7〜12の範囲に調整することが望ましい。
また、同時に電解液は正負極間の電気化学反応を円滑に進行させるために一定の電気伝導度を示す必要がある。例えばpH11のKOH水溶液を使用する場合では水溶液の電気伝導度は数百μS/cmであり、電解液として使用してもセンサとして機能しない。通常、電気化学式酸素センサではmS/cm以上のオーダーの電気伝導度を有する電解液が必要であるが、試験の結果、KOHまたはNaOHの少なくとも1種とKClまたはNaClの少なくとも1種とを含む水溶液、または酢酸と酢酸カリウムを含む水溶液が良好な特性を示すことが分かった。
同様に、上記文献によれば、錫(Sn)の腐食に対するpHの影響は図4のようになる。なお、図4は、溶液のpHと錫(Sn)の腐食速度との関係を示したもので、しかし、本発明による電気化学式酸素センサにおいて、負極が錫(Sn)の場合には、電解液のpHにかかわらず、直接溶解は無視できるレベルであることがわかった。従って、負極に錫(Sn)を用いる場合は電解液のpH調整は必要ない。
酸素透過膜の材質としては、酸素を選択的に透過させ、かつ透過量を電池反応に見合うように制限することができる、例えば四フッ化エチレン樹脂膜や四フッ化エチレン六フッ化プロピレンコポリマー膜などを用いることができる。
ここで電気化学式酸素センサをガルバニ電池式酸素センサとして動作させる場合、図1において、正極リード線6と負極リード線14の間に適当なサーミスタや抵抗を繋いで電流を電圧信号に変換するとガルバニ電池式酸素センサの出力電圧が得られる。
一方、定電位式酸素センサとして動作させる場合、負極電位に対する正極電位を一定の値に保つ方法としては、正極と負極間に、例えば図5に示したような回路を接続すればよい。すなわち、図5は、本発明の電気化学式酸素センサを定電位式で用いる場合の駆動回路の一例を示したものである。図5において、IC1、IC2、IC3はいずれも差動増幅器、IC4はシャントレギュレーター、R1は安定用の抵抗、R2、R4、R5、R6はいずれも抵抗、R3は増幅率設定用の抵抗、VR1、VR2はいずれも可変抵抗、C1、C2、C3、C4はいずれも電圧安定用のコンデンサ、THは温度補償用のサーミスタ素子、16は差動増幅器IC1の非反転端子、17は差動増幅器IC1の反転端子、18は差動増幅器IC1の出力端子、19は差動増幅器IC2の非反転端子、20は差動増幅器IC2の反転端子、21は差動増幅器IC2の出力端子、22は差動増幅器IC3の非反転端子、23は差動増幅器IC3の反転端子、24は差動増幅器IC3の出力端子である。
定電位式酸素センサの正極は差動増幅器IC1の非反転端子16に接続され、負極は回路の基準アースに接続される。差動増幅器IC1の反転端子17は、安定用の抵抗R1を介して差動増幅器IC2の反転端子20および増幅率設定用の抵抗R3と差動増幅器IC1の出力端子18に接続される。
IC4は定電位を発生させるシャントレギュレーターで、抵抗R6および可変抵抗VR2、電圧安定用のコンデンサC3およびC4によって設定された電位が差動増幅器IC2の非反転端子19に印加される。差動増幅器の動作原理から非反転端子と反転端子の必ず等しくなると同時に、非反転端子と反転端子は入力インピーダンスがほぼ無限大なので、電流は入出しない。
したがって、差動増幅器IC2の非反転端子19と反転端子20、差動増幅器IC1の非反転端子16と反転端子17の端子の電位はそれぞれ等しくなり、差動増幅器IC1の反転端子17と差動増幅器IC2の反転端子20は接続されていて安定用の抵抗R1に電流は流れないから、16、17、18、19、20の各端子の電位は、シャントレギュレーターIC4によって設定された電位に等しくなり、差動増幅器IC1の非反転端子16に接続されたセンサの正極の電位が一定に設定される。
また、差動増幅器IC1の非反転端子16に電流は流れ込まないから、酸素の還元によって生じたセンサ電流は、すべて温度補償用のサーミスタ素子THを通って差動増幅器IC2の出力に流れ込む。
一方、センサ電流により温度補償用のサーミスタ素子THの両端に発生する電圧は差動増幅器IC3に入力され、抵抗R2、R3、R4、R5および可変抵抗VR1によって設定される増幅度に応じて増幅され、差動増幅器IC3の出力端子24に出力される。
以上の電気回路動作によって、酸素センサの正極電位は負極電位に対して一定の値に保持されると同時に、センサ電流に比例した電圧が出力される。
気体中の酸素ガス濃度を測定する電気化学式酸素センサと水中の溶存酸素濃度を測定する電気化学式溶存酸素センサは測定原理や特性が同等であるため、以下では電気化学式酸素センサとして適用した場合について説明する。
[実施例1〜7および比較例1、2]
[実施例1]
以下、本発明の電気化学式酸素センサを、実施例1を用いて説明する。実施例1の電気化学酸素センサの断面構造は図1に示したものと同じである。1はABS樹脂からなる中蓋、2はO−リング、酸素透過膜3は四フッ化エチレン樹脂からなる。なお、O−リングの材質は、電解液が酸性の場合には耐酸性のフッ素ゴムなどを、また、電解液がアルカリ性の場合は耐アルカリ性のエチレンプロピレンゴムなどを使用する。
銀(Ag)からなる正極4は四フッ化エチレン六フッ化プロピレンコポリマー膜からなる酸素透過膜3にスパッタした触媒電極であり、5はカーボンからなる正極集電体、6はチタンからなる正極リード線、7は電解液で、1.0×10−3mol/lの水酸化カリウム(KOH)水溶液100mlに7.46gの塩化カリウム(KCl)を加えたpH11.13(18.1℃)、電気伝導度115.4mS/cm(17.7℃)の水溶液、8は亜鉛(Zn)からなる負極、9はABS樹脂からなるホルダー本体、10はABS樹脂からなるホルダー蓋である。
ホルダー本体9およびホルダー蓋10には、それぞれネジが切られている。中蓋1、O−リング2、酸素透過膜3、正極4、正極集電体5は、ホルダー本体9とホルダー蓋10とのネジ締めによって押圧され、良好な接触状態が保持される。チタン製の正極リード6は正極4に、チタン製の負極リード14は負極8に、それぞれ電気的に接続されている。
中蓋1は押圧端板として機能し、多孔性フッ素樹脂膜からなる保護膜15は酸素透過膜3の表面の汚れを防止し、酸素透過膜3は酸素を選択的に透過させ、かつ透過量を電池反応に見合うように制限するためのものである。また、O−リング2によって気密、液密性が確保される。このようして、実施例1の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例2]
電解液として、pH11の水酸化カリウム(KOH)水溶液100mlに5.84gの塩化ナトリウム(NaCl)を加えた、pH10.67(25.9℃)、電気伝導度90.5mS/cm(24.8℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例3]
電解液として、pH11の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液100mlに7.46gの塩化カリウム(KCl)を加えた、pH10.65(19.5℃)、電気伝導度113mS/cm(18.3℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例4]
電解液として、pH11の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液100mlに5.84gの塩化ナトリウム(NaCl)を加えた、pH10.87(25.5℃)、電気伝導度89.2mS/cm(24.0℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例5]
電解液として、pH9の水酸化カリウム(KOH)水溶液100mlに7.46gの塩化カリウム(KCl)を加えた、pH9.03(19.8℃)、電気伝導度113mS/cm(18.6℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例6]
電解液として、pH10の水酸化カリウム(KOH)水溶液100mlに7.46gの塩化カリウム(KCl)を加えた、pH9.91(21.2℃)、電気伝導度114mS/cm(20.0℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例6の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例7]
電解液として、0.5Mの炭酸ナトリウム(NaCO)水溶液と0.5Mの炭酸水酸ナトリウム(NaHCO)水溶液とを体積比9:1で混合した、pH10.87(22.4℃)、電気伝導度54.6mS/cm(21.2℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例7の電気化学式酸素センサを作製した。
[比較例1]
電解液として、6mol/lの酢酸(CHCOOH)水溶液に3mol/lになるように酢酸カリウム(CHCOOK)を加えたpH5.05(25.5℃)、電気伝導度72.0mS/cm(24.0℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の電気化学式酸素センサを作製した。
[比較例2]
電解液として、pH13の水酸化カリウム(KOH)水溶液100mlに7.46gの塩化カリウム(KCl)を加えた、pH13.04(19.6℃)、電気伝導度128mS/cm(17.8℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の電気化学式酸素センサを作製した。
実施例1〜7および比較例1、2の電気化学式酸素センサの内容を表1にまとめた。
Figure 2006194708
[特性測定]
実施例1の電気化学式酸素センサの、25℃において21%酸素ガスを通気した場合の電流−電圧曲線を測定した結果を図6に示す。図6から、正極電位が負極電位に対して+0V〜+0.5Vの範囲内で変化した場合でも、電流はほぼ一定となり、酸素ガスの拡散律速領域が確認できた。図2と対比した場合、E=+0.V、E=+0.5Vとなる。
ここで酸素ガスに対して拡散律速領域を示す電圧になるよう適当なサーミスタや抵抗を、正極リードと負極リードとの間に繋ぐことでガルバニ電池式酸素センサとして機能させることができる。
また、一般に酸素ガスの拡散律速領域の電圧内であれば定電位式酸素センサとして機能させることができることから、正極電位を負極電位に対して+0V〜+0.5Vで一定電圧に固定することで定電位式酸素センサとして機能させることができる。
次に、正極と負極の間に1kΩの抵抗を繋いで、ガルバニ電池式として濃度0%、21%、100%の酸素ガスを通気した場合のセンサ出力を測定した。測定結果を表2にまとめた。
Figure 2006194708
この結果から、ガルバニ電池式と動作させた場合、酸素濃度0〜100%の広範囲で、酸素ガス濃度とセンサ出力に直線関係があり、酸素ガス濃度の測定が可能であることが分かった。
実施例2〜7および比較例1、2の電気化学式酸素センサについても、実施例1と同様にして、ガルバニ電池式として動作させ、酸素ガス濃度とセンサ出力との関係を求めた。その結果、実施例2〜7および比較例1、2においても、酸素ガス濃度とセンサ出力に直線関係が見られた。
なお、比較例1、2の電気化学式酸素センサの場合は、測定中に電解液の漏れが認められた。
この結果から、正極に銀(Ag)を含み、負極に亜鉛(Zn)を含む電極を用いた電気化学式酸素センサでは、電解液のpHが7〜12の範囲の場合に、酸素ガス濃度とセンサ出力に直線関係がみられ、電解液の漏れもなかった。なお、電解液として、KOHまたはNaOHの少なくとも1種とKClまたはNaClの少なくとも1種とを含む水溶液を用いた場合に、特に優れた直線関係が得られることがわかった。
[実施例8〜14]
[実施例8]
正極に銀(Ag)、負極に錫(Sn)を用い、電解液として、実施例1で用いた、pH11の水酸化カリウム(KOH)水溶液100mlに7.46gの塩化カリウム(KCl)を加えた、pH11.13(18.1℃)、電気伝導度115.4mS/cm(17.7℃)の水溶液を用い、その他はすべて実施例1と同様にして、実施例8の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例9]
電解液として、実施例2で用いた、pH11の水酸化カリウム(KOH)水溶液100mlに5.84gの塩化ナトリウム(NaCl)を加えた、pH10.67(25.9℃)、電気伝導度90.5mS/cm(24.8℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例8と同様にして、実施例9の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例10]
電解液として、実施例3で用いた、pH11の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液100mlに7.46gの塩化カリウム(KCl)を加えた、pH10.65(19.5℃)、電気伝導度113mS/cm(18.3℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例8と同様にして、実施例10の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例11]
電解液として、実施例4で用いた、pH11の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液100mlに5.84gの塩化ナトリウム(NaCl)を加えた、pH10.87(25.5℃)、電気伝導度89.2mS/cm(24.0℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例8と同様にして、実施例11の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例12]
電解液として、比較例1で用いた、6mol/lの酢酸(CHCOOH)水溶液に3mol/lになるように酢酸カリウム(CHCOONa)を加えたpH5.05(25.5℃)、電気伝導度72.0mS/cm(24.0℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例8と同様にして、実施例12の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例13]
電解液として、pH14(25℃)、電気伝導度123.9mS/cm(26.6℃)の9.24mol/lKOH水溶液を用いたこと以外は実施例8と同様にして、実施例13の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例14]
電解液として、pH14(24℃)、電気伝導度105mS/cm(25℃)の9.24mol/lNaOH水溶液を用いたこと以外は実施例8と同様にして、実施例14の電気化学式酸素センサを作製した。
実施例8〜14の電気化学式酸素センサの内容を表3にまとめた。
Figure 2006194708
[特性測定]
実施例8〜14の電気化学式酸素センサについて、実施例1と同様の条件で電流−電圧曲線を測定した。その結果、+0V〜0.50Vの範囲内で、酸素ガスの拡散律速領域が確認できた。
次に実施例1と同様に、正極と負極の間に1kΩの抵抗を繋いで、ガルバニ電池式として濃度0%、21%、100%の酸素ガスを通気した場合のセンサ出力を測定した。実施例8についての測定結果を表4にまとめた。
Figure 2006194708
この結果から、実施例8の電気化学式酸素センサをガルバニ電池式と動作させた場合、酸素濃度0〜100%の広範囲で、酸素ガス濃度とセンサ出力に直線関係がり、酸素ガス濃度の測定が可能であることがわかった。
なお、実施例9〜14の電気化学式酸素センサも、実施例8と同様の優れた直線関係を示すことがわかった。
[実施例15〜21および比較例3、4]
[実施例15]
正極に金(Au)、負極に錫(Sn)を用い、電解液として実施例1で用いた、pH11の水酸化カリウム(KOH)水溶液100mlに7.46gの塩化カリウム(KCl)を加えた、pH11.13(18.1℃)、電気伝導度115.4mS/cm(17.7℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例15の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例16]
電解液として、実施例2で用いた、pH11の水酸化カリウム(KOH)水溶液100mlに5.84gの塩化ナトリウム(NaCl)を加えた、pH10.67(25.9℃)、電気伝導度90.5mS/cm(24.8℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例15と同様にして、実施例16の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例17]
電解液として、実施例3で用いた、pH11の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液100mlに7.46gの塩化カリウム(KCl)を加えた、pH10.65(19.5℃)、電気伝導度113mS/cm(18.3℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例15と同様にして、実施例17の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例18]
電解液として、実施例4で用いた、pH11の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液100mlに5.84gの塩化ナトリウム(NaCl)を加えた、pH10.87(25.5℃)、電気伝導度72.0mS/cm(24.0℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例15と同様にして、実施例18の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例19]
電解液として、実施例7で用いた、0.5Mの炭酸ナトリウム(NaCO)水溶液と0.5炭酸水酸ナトリウム(NaHCO)水溶液とを体積比9:1で混合した、pH10.87(22.4℃)、電気伝導度54.6mS/cm(21.2℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例15と同様にして、実施例19の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例20]
電解液として、比較例1で用いた、6mol/lの酢酸(CHCOOH)水溶液に3mol/lになるように酢酸カリウム(CHCOONa)を加えたpH5.05(25.5℃)、電気伝導度72.0mS/cm(24.0℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例15と同様にして、実施例20の電気化学式酸素センサを作製した。
[実施例21]
正極に白金(Pt)を用いたこと以外は実施例15と同様にして、実施例21の電気化学式酸素センサを作製した。
実施例15〜21の電気化学式酸素センサの内容を表5にまとめた。
Figure 2006194708
[特性測定]
実施例15〜21の電気化学式酸素センサについて、実施例1と同様の条件で電流−電圧測定を測定した。その結果、実施例15〜20の電気化学式酸素センサでは、0.20V〜+0.40Vの範囲内で、酸素ガスの拡散律速領域が確認でき、また実施例21の電気化学式酸素センサでは、0.25V〜0.40Vの範囲内で、酸素ガスの拡散律速領域が確認できた。
次に、実施例15の電気化学式酸素センサについて、正極電位を負極電位に対して+0.20V、+0.40V(図2と対比した場合、E=+0.20V、E=+0.40V、+0.20V≦E≦+0.40Vとなる)に保持し、濃度0%、21%、100%の酸素ガスを通気した場合のセンサ電流値を測定した。測定結果を表6にまとめた。なお、表6の数値はセンサ電流(単位:μA)を表す。
Figure 2006194708
表6から、実施例15の電気化学式酸素センサでは、+0.20V〜+0.40Vの間で動作させた場合、酸素濃度0〜100%の広範囲で、酸素ガス濃度とセンサ出力に直線関係があった。この結果から、本発明による定電位式酸素センサでは0〜100%の広範囲で酸素ガス濃度の測定が可能であることがわかった。
また、実施例16〜21の電気化学式酸素センサについても同様の測定をおこない、いずれも、一定の電位間で動作させた場合、実施例15と同様、酸素濃度0〜100%の広範囲で、酸素ガス濃度とセンサ出力に直線関係があり、定電位式酸素センサでは0〜100%の広範囲で酸素ガス濃度の測定が可能であることがわかった。
[比較例3]
正極に金(Au)、負極に鉛(Pb)、電解液に、pH5.21(26.9℃)、電気伝導度54.2mS/cm(24.3℃)の6mol/l酢酸−3mol/l酢酸カリウム−0.1mol/l酢酸鉛の混合水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例3の電気化学式酸素センサを作製した。
次に実施例1と同様に、正極と負極の間に1kΩの抵抗を繋いで、ガルバニ電池式として濃度0%、21%、100%の酸素ガスを通気した場合のセンサ出力を測定した。測定結果を表7にまとめた。
Figure 2006194708
表7から、比較例3の電気化学式酸素センサにおいても、酸素濃度0〜100%の広範囲で、酸素ガス濃度とセンサ出力に直線関係があることがわかった。
[比較例2]
正極に金(Au)、負極に亜鉛(Zn)、電解液に45wt%の塩化亜鉛(ZnCl)を水に溶解した、pH2.74(28.6℃)、電気伝導度73.2mS/cm(24.0℃)の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして電気化学式酸素センサを作製したが、センサ組立後、負極の直接溶解によりセンサが液漏れした。
次に、実施例1、12、13、15および比較例1の電気化学式酸素センサの、酸素ガス濃度とセンサ出力の関係を図7に示した図7において、記号○は実施例1のセンサの、記号△は実施例12のセンサの、記号□は実施例13のセンサの、記号×は実施例15のセンサ(印加電圧が+0.05Vのとき)の、記号●は比較例1のセンサの特性を示す。
これらの結果から、酸素ガスに対する出力値に違いはあるものの、実施例1〜21にかかる本発明による電気化学式酸素センサは、比較例1の負極に鉛(Pb)を使用した従来のガルバニ電池式酸素センサと同等の酸素ガス濃度−出力の直線性特性を有しており、鉛(Pb)を使用しない、環境負荷の極めて小さい電気化学式酸素センサであることがわかった。
以上の結果から、正極に銀(Ag)、負極に亜鉛(Zn)を用いた場合、電解液のpHを7〜12の範囲で変えた場合にセンサの液漏れがなく、mS/cmオーダーの電気伝導度をもつ電解液を用いた場合、酸素ガスの拡散律速領域が確認できた。
また、正極に銀(Ag)、負極に錫(Sn)を用いた場合、電解液のpHに関係なく、mS/cmオーダーの電気伝導度をもつ電解液を用いた場合、酸素ガスの拡散律速領域が確認できた。
さらに、負極に錫(Sn)を用いた場合、正極の材質や電解液のpHに関係なく、E≧0の場合には定電位式センサとして、また、E1=0の場合にガルバニ電池式酸素センサとして、E<E<Eとなるように、適当な駆動回路または固定抵抗を接続することで、0〜100%の広範囲の酸素ガス濃度を測定することが可能であることがわかった。
本発明の電気化学式酸素センサの、セル部の断面構造を示す図。 本発明の電気化学式酸素センサの電位と電流の関係を示す模式図。 溶液のpHと亜鉛の腐食速度の関係を示す図。 溶液のpHと錫の腐食速度の関係を示す図。 負極電位に対する正極電位を一定の値に保つ回路の例を示す図。 実施例1の電気化学式酸素センサにおける電流−電圧曲線を示す図。 実施例1〜4および比較例1の酸素ガス濃度とセンサ電流の関係を示す図。
符号の説明
3 多孔性膜
4 正極
5 正極集電体
7 電解液
8 負極
15 保護膜
16 差動増幅器IC1の非反転端子
17 差動増幅器IC1の反転端子
18 差動増幅器IC1の出力端子
19 差動増幅器IC2の非反転端子
20 差動増幅器IC2の反転端子
IC1 差動増幅器
IC4 シャントレギュレーター
R1 安定用の抵抗
R3 増幅率設定用の抵抗
VR1 可変抵抗
C3 電圧安定用のコンデンサ
TH 温度補償用のサーミスタ素子

Claims (5)

  1. ケース内部に正極、負極、電解液、酸素透過膜とを備えたガルバニ電池式酸素センサにおいて、前記正極が銀(Ag)を含み、前記負極が亜鉛(Zn)を含み、電解液のpHが7〜12であることを特徴とするガルバニ電池式酸素センサ。
  2. 電解液として、KOHまたはNaOHの少なくとも1種とKClまたはNaClの少なくとも1種とを含む水溶液を用いることを特徴とする請求項1記載のガルバニ電池式酸素センサ。
  3. ケース内部に正極、負極、電解液、酸素透過膜とを備えたガルバニ電池式酸素センサにおいて、前記正極が銀(Ag)を含み、前記負極が錫(Sn)を含むことを特徴とするガルバニ電池式酸素センサ。
  4. ケース内部に正極、負極、電解液、酸素透過膜とを備えたセル部と、センサ駆動回路とを備えた定電位式酸素センサにおいて、前記正極に酸素の電気化学的還元に有効な触媒金属を含み、前記負極に錫(Sn)を含むことを特徴とする定電位式酸素センサ。
  5. 電解液として、KOHまたはNaOHの少なくとも1種とKClまたはNaClの少なくとも1種とを含む水溶液、酢酸と酢酸カリウムを含む水溶液のいずれかを用いることを特徴とする請求項4記載の定電位式酸素センサ。























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