JP2006193698A - エチレン系樹脂組成物、それを用いた積層体及び積層体の製造方法 - Google Patents
エチレン系樹脂組成物、それを用いた積層体及び積層体の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】JIS K6922−1(1997年)で測定したメルトマスフローレイトが0.1〜50g/10分、JIS K6922−1(1997年)で測定した密度が860〜970kg/m3であるエチレン系重合体100重量部に対し、1分子内にエポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマー0.01〜2重量部配合してなるエチレン系樹脂組成物を得、積層体の成形に用いる。
【選択図】なし
Description
本発明で用いられるシランオリゴマーは、1分子内に少なくとも1つ以上のエポキシ基及び/又はメルカプト基を有するものである。これらの官能基を有さない場合、該組成物を成形加工に供し得られた積層体の接着性に劣るため好ましくない。エポキシ基及び/又はメルカプト基当量が100〜2000g/molであると積層体の接着性に優れるため、好ましい。
JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
引張試験機(島津製作所(株)製、商品名オートグラフDCS500)を用い、サンプル巾15mm、剥離速度300mm/分、剥離角度180度の条件で、実施例により得られた積層体の基材とエチレン系樹脂組成物との間の剥離強度を測定し、該剥離強度を接着強度とした。
エチレン系重合体として、MFRが8g/10分、密度が919kg/m3である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン203、以下PE−Aと記す場合がある)を100重量部に対し、1分子内にエポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーとして、粘度が12mm2/s(25℃)、エポキシ当量が830g/mol、アルコキシ基量が50wt%であるシランオリゴマー(信越化学工業(株)製 商品名信越シリコーンアルコキシオリゴマーX−41−1053、以下、S−1と記す場合がある)を0.2重量部となるよう配合し、単軸押出機(プラコー(株)製 口径50mm)を用い温度150℃にて溶融混練しエチレン系樹脂組成物のペレットを得た。
[PET(基材)]/[エチレン系樹脂組成物]/[LDPE/PET2層フィルム]
得られた積層体を40℃に保温されたオーブン中に72時間保管した後、基材であるPETとエチレン系樹脂組成物との間の接着性を測定し、その測定結果を表1に示した。
基材として、厚み25μmのPETの代わりに、厚み20μmのアルミ箔(住友軽金属(株)製、以下ALと記す。)を用いたこと以外は実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体を40℃かつ湿度90%のオーブン中に72時間保管した後、基材であるALとエチレン系樹脂組成物の接着性を測定した。評価結果は表1に示した。
1分子内にエポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーとして、粘度が40mm2/s(25℃)、エポキシ当量が280g/mol、アルコキシ基量が17wt%であるシランオリゴマー(信越化学工業(株)製 商品名信越シリコーンアルコキシオリゴマーX−41−1056、以下、S−2と記す場合がある)を用いた他は、実施例1と同様にして積層体を得た。
基材として、厚み25μmのPETの代わりに、厚み20μmのALを用いたこと以外は実施例3と同様にして積層体を得た。得られた積層体を40℃かつ湿度90%のオーブン中に72時間保管した後、基材であるALとエチレン系樹脂組成物との間の接着性を測定した。評価結果は表1に示した。
1分子内にエポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーとして、粘度が30mm2/s(25℃)、メルカプト当量が800g/mol、アルコキシ基量が50wt%であるシランオリゴマー(信越化学工業(株)製 商品名信越シリコーンアルコキシオリゴマーX−41−1805、以下、S−3と記す場合がある)を用いた他は、実施例1と同様にして積層体を得た。
基材として、厚み25μmのPETの代わりに、厚み20μmのALを用いたこと以外は実施例5と同様にして積層体を得た。得られた積層体を40℃かつ湿度90%のオーブン中に72時間保管した後、基材であるALとエチレン系樹脂組成物との間の接着性を測定した。評価結果は表1に示した。
エチレン系重合体として、MFRが7.5g/10分、密度が902kg/m3であるエチレン・1−オクテン共重合体(ダウケミカル製 商品名アフィニティPT1450、以下、PE−Bと記す場合がある)とした以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
基材として、厚み25μmのPETの代わりに、厚み20μmのALを用いたこと以外は実施例7と同様にして積層体を得た。得られた積層体を40℃かつ湿度90%のオーブン中に72時間保管した後、基材であるALとエチレン系樹脂組成物との間の接着性を測定した。評価結果は表1に示した。
エポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーとしてS−1を0.4重量部配合したこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
基材として、厚み25μmのPETの代わりに、厚み20μmのALを用いたこと以外は実施例9と同様にして積層体を得た。得られた積層体を40℃かつ湿度90%のオーブン中に72時間保管した後、基材であるALとエチレン系樹脂組成物との間の接着性を測定した。評価結果は表1に示した。
エポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーとしてS−1を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
基材として、厚み25μmのPETの代わりに、厚み20μmのALを用いたこと以外は比較例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体を40℃かつ湿度90%のオーブン中に72時間保管した後、基材であるALとエチレン系樹脂組成物との間の接着性を測定した。評価結果は表2に示したが、接着性に劣っていた。
エポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーS−1の代わりに、1分子内に珪素原子が1つであるγ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製 商品名信越シリコーンKBM403、以下、S−4と記す場合がある)としたこと以外は、実施例2と同様にして積層体を得た。得られた積層体を40℃かつ湿度90%のオーブン中に72時間保管した後、基材であるALとエチレン系樹脂組成物との間の接着性を測定した。評価結果は表2に示したが、接着性に劣っていた。
エポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーS−1の代わりに、1分子内エポキシ基及び/又はメルカプト基を有さないシランオリゴマー(信越化学工業(株)製 商品名信越シリコーンアルコキシオリゴマーX−40−9238、粘度=13mm2/s(25℃)、アルコキシ基量が70wt%である以下、S−5と記す場合がある)としたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
エポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーとしてS−1を2.5重量部配合したこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得ようと試みたが、押出機内で該樹脂組成物が滑り、成形することができなかった。
Claims (8)
- JIS K6922−1(1997年)で測定したメルトマスフローレイトが0.1〜50g/10分、JIS K6922−1(1997年)で測定した密度が860kg/m3〜970kg/m3であるエチレン系重合体100重量部に対し、1分子内にエポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーを0.01〜2重量部配合してなるエチレン系樹脂組成物。
- 1分子内にエポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーのエポキシ基及び/又はメルカプト基当量が100〜2000g/molであることを特徴とする請求項1に記載のエチレン系樹脂組成物。
- 1分子内にエポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーの粘度(25℃)が1〜300mm2/sであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエチレン系樹脂組成物。
- 1分子内にエポキシ基及び/又はメルカプト基、及びアルコキシ基を有しかつ珪素原子を少なくとも2個以上有するシランオリゴマーのアルコキシ基量が5〜70重量%であることを特徴とする請求項1〜3に記載のエチレン系樹脂組成物。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエチレン系樹脂組成物からなる層と該層に接する基材の、少なくとも2層以上を有することを特徴とする積層体。
- 基材がポリエステル、ポリアミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物及びポリビニルアルコールからなる群より選ばれる1種以上のフィルム又はシート、金属箔や鋼鈑等の金属並びにセロファン、紙類から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項5に記載の積層体。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエチレン系樹脂組成物からなる層の該基材と接する側の表面が酸化されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の積層体。
- 請求項5〜請求項7のいずれかに記載の積層体を、押出ラミネート法、カレンダー法、プレス法からなる群より選ばれるいずれかの方法により製造する積層体の製造方法。
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