JP7277148B2 - シーラントフィルム - Google Patents
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Description
本発明の要旨は、例えば以下のとおりである。
から形成された層を少なくとも有し、
厚さが15~300μmであるシーラントフィルム。
(I)190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)が、0.1~10g/10分の範囲にある。
(II)密度(d)が、875~970kg/m3の範囲にある。
(III)13C-NMRにより測定された炭素原子1000個当たりのメチル分岐数〔A(/1000C)〕とエチル分岐数〔B(/1000C)〕との和〔(A+B)(/1000C)〕が、1.80以下である。
(IV)GPC測定により得られた分子量分布曲線における最大重量分率での分子量(peak top M)が、1.0×104.30~1.0×104.50の範囲にある。
(V)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η](dl/g)と、GPC-粘度検出器法(GPC-VISCO法)により測定された重量平均分子量(Mw)とが、下記関係式(Eq-1)を満たす。
0.80×10-4×Mw0.776≦[η]≦1.65×10-4×Mw0.776 …(Eq-1)
[2]前記[1]に記載のシーラントフィルムと基材とを有するラミネートフィルム。
[3]前記[1]に記載のシーラントフィルムまたは前記[2]に記載のラミネートフィルムを有する袋体。
本発明のシーラントフィルムは、以下に説明するエチレン系重合体(A1)とポリプロピレン(A2)とを含有するポリオレフィン系組成物(A)から形成された層を少なくとも有し、厚さが15~300μmである。以下の組成を有するポリオレフィン系組成物(A)を用いることにより、ヒートシール性、易剥離性および剛性に優れたシーラントフィルムを製造することができる。
エチレン系重合体(A1)は、エチレンと炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体である。エチレンとの共重合に用いられる炭素数4~10のα-オレフィンとしては、例えば、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセンが挙げられる。コモノマーとして1-ブテンを使用する場合には、炭素数6~10のα-オレフィンをさらに使用することが好ましい。炭素数4~10のα-オレフィンとしては、炭素数6~10のα-オレフィンが好ましい。炭素数4~10のα-オレフィンは1種でも2種以上でもよい。
(I)190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)が、0.1~10g/10分の範囲にある。
(II)密度(d)が、875~970kg/m3の範囲にある。
(III)13C-NMRにより測定された炭素原子1000個当たりのメチル分岐数〔A(/1000C)〕とエチル分岐数〔B(/1000C)〕との和〔(A+B)(/1000C)〕が、1.80以下である。
(IV)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定により得られた分子量分布曲線における最大重量分率での分子量(peak top M)が、1.0×104.30~1.0×104.50の範囲にある。
(V)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η](dl/g)と、GPC-粘度検出器法(GPC-VISCO法)により測定された重量平均分子量(Mw)とが、下記関係式(Eq-1)を満たす。
0.80×10-4×Mw0.776≦[η]≦1.65×10-4×Mw0.776 …(Eq-1)
エチレン系重合体(A1)のメルトフローレート(MFR)は、0.1~10g/10分、好ましくは0.3~10g/10分、より好ましくは0.5~10g/10分、特に好ましくは0.5~8.0g/10分の範囲にある。
エチレン系重合体(A1)のMFRは、JIS K7210に従い、190℃、2.16kg荷重の条件下で測定される。
エチレン系重合体(A1)の密度(d)は、875~970kg/m3、好ましくは885~970kg/m3、より好ましくは890~970kg/m3の範囲にある。
密度(d)が875kg/m3以上の場合、ポリオレフィン系組成物(A)から成形されたフィルム表面のべたつきが少なく、密度(d)が970kg/m3以下の場合、前記フィルムのヒートシール強度が良好であり密封性に優れ、特に低温シール性に優れる。
エチレン系重合体(A1)においてメチル分岐数とエチル分岐数との前記和〔(A+B)(/1000C)〕は、1.80以下、好ましくは1.30以下、より好ましくは1.00以下である。
測定は、日本電子(株)製ECP500型核磁気共鳴装置(13C:500MHz)を用い、積算回数1万~3万回にて測定する。なお、化学シフト基準として主鎖メチレンのピーク(29.97ppm)を用いる。直径10mmの市販のNMR測定石英ガラス管中に、エチレン系重合体のサンプル250~400mgと和光純薬工業(株)製特級o-ジクロロベンゼン:ISOTEC社製ベンゼン-d6=5:1(体積比)の混合液3mlを入れ、120℃にて加熱、均一分散させることにより測定する。NMRスペクトルにおける各吸収の帰属は、化学領域増刊141号 NMR-総説と実験ガイド[I]、p.132~133に準じて行う。1,000カーボン当たりのメチル分岐数は、5~45ppmの範囲に現れる吸収の積分総和に対する、メチル分岐由来のメチル基の吸収(19.9ppm)の積分強度比より算出する。また、1,000カーボン当たりのエチル分岐数は、5~45ppmの範囲に現れる吸収の積分総和に対する、エチル分岐由来のエチル基の吸収(10.8ppm)の積分強度比より算出する。
エチレン系重合体(A1)においてGPC測定により得られた分子量分布曲線における最大重量分率での分子量(peak top M)は、1.0×104.30~1.0×104.50、好ましくは1.0×104.30~1.0×104.48、さらに好ましくは1.0×104.30~1.0×104.45の範囲にある。
エチレン系重合体の機械的強度には、低分子量成分が強く影響を及ぼすことが知られている。低分子量成分が存在すると、破壊の起点になると考えられている分子末端が増加するため、機械的強度が低下すると考えられている(松浦一雄・三上尚孝編著、「ポリエチレン技術読本」、株式会社工業調査会、2001年、p.45)。前記分子量(peak top M)が1.0×104.30以上の場合、ヒートシール性に悪影響を及ぼす低分子量成分が少ないため、ヒートシール性に優れる。
分子量分布曲線における最大重量分率での分子量(peak top M)は、以下の条件またはこれと同様の条件で測定し、算出する。
使用装置:ウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフ
allianceGPC2000型(高温サイズ排除クロマトグラフ)
解析ソフト:クロマトグラフィデータシステムEmpower(Waters社)
カラム:TSKgel GMH6-HT×2+TSKgel GMH6-HTL×2
(内径7.5mm×長さ30cm,東ソー社)
移動相:o-ジクロロベンゼン(和光純薬 特級試薬)
検出器:示差屈折計(装置内蔵)
カラム温度:140℃
流速:1.0mL/分
注入量:500μL
サンプリング時間間隔:1秒
試料濃度:0.15%(w/v)
分子量較正:単分散ポリスチレン(東ソー社)/分子量495~分子量2060万
Z. Crubisic, P. Rempp, H. Benoit, J. Polym. Sci., B5, 753 (1967) に記載された汎用較正の手順に従い、ポリエチレン分子量換算として分子量分布曲線を作成する。この分子量分布曲線から最大重量分率での分子量(peak top M)を算出する。
エチレン系重合体(A1)は、135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η](dl/g)と、GPC-粘度検出器法(GPC-VISCO法)により測定された重量平均分子量(Mw)とが、下記関係式(Eq-1)を満たす。
0.80×10-4×Mw0.776≦[η]≦1.65×10-4×Mw0.776 …(Eq-1)
すなわち、エチレン系重合体(A1)は、135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η](dl/g)と、GPC-粘度検出器法(GPC-VISCO法)により測定された重量平均分子量の0.776乗(Mw0.776)との比が、下記関係式(Eq-2)を満たす。
0.80×10-4≦[η]/Mw0.776≦1.65×10-4 …(Eq-2)
関係式(Eq-2)における下限値は、好ましくは0.85×10-4、より好ましくは0.90×10-4であり、上限値は、好ましくは1.55×10-4、より好ましくは1.45×10-4である。
測定装置としてウォーターズ社製GPC/V2000を用いる。ガードカラムはShodex AT-G、分析カラムはAT-806を2本使用し、カラム温度は145℃とし、移動相にはo-ジクロロベンゼンおよび酸化防止剤としてBHT0.3質量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は0.1質量%とし、検出器として示差屈折計、3キャピラリー粘度計を用いる。標準ポリスチレンは、東ソー社製のものを用いる。分子量計算においては、粘度計と屈折計とから実測粘度を算出し、実測ユニバーサルキャリブレーションより重量平均分子量(Mw)を算出する。
サンプル約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/C値を極限粘度[η]とする(下記関係式(Eq-3)参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0) …(Eq-3)
エチレン系重合体(A1)は、例えば、特開2017-25340号公報に記載のエチレン系重合体(B1)を製造するオレフィン重合用触媒の存在下、エチレンと炭素数4~10のα-オレフィンとを特開2017-25340号公報に記載された方法で重合することによって効率的に製造することができる。
ポリオレフィン系組成物(A)は、ポリプロピレン(A2)を含有する。
ポリプロピレン(A2)の、230℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR、JIS K7210に準拠)は、好ましくは0.2~20g/10分、より好ましくは0.5~10g/10分、更に好ましくは0.5~8g/10分の範囲にある。MFRが前記範囲にあるポリプロピレン(A2)は、エチレン系重合体(A1)との分散性が良好であることから好ましい。
ポリプロピレン(A2)は、各種のポリプロピレンを単独で使用してもよいし、ブレンドされたものを使用してもよく、市場で入手可能な一般的な銘柄から選定してもよい。
ポリオレフィン系組成物(A)は、一般的な添加剤をさらに含有することができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤が挙げられる。ポリオレフィン系組成物(A)は、1種または2種以上の添加剤を含有することができる。
ポリオレフィン系組成物(A)におけるエチレン系重合体(A1)とポリプロピレン(A2)との含有量は、質量比(A1:A2)で、20:80~90:10であり、好ましくは20:80~80:20、さらに好ましくは25:75~80:20の範囲である。
本発明のシーラントフィルムは、ポリオレフィン系組成物(A)から形成された層を少なくとも有し、好ましくは易開封性シーラントフィルムとして使用される。本発明のシーラントフィルムは、安定したヒートシール性を維持しつつ、易剥離性に優れている。
前記多層フィルムは、例えば、ポリオレフィン系組成物(A)と他のフィルムとをラミネート加工することや、2種以上のポリオレフィン系組成物(A)を共押出加工する、またはポリオレフィン系組成物(A)と他の熱可塑性樹脂とを共押出加工することにより製造することができる。前記他のフィルムは、通常、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、アルミ箔、紙から形成される。本発明では、適度な剛性を維持しつつ、成形性に優れ、かつ易剥離性に優れた多層フィルムが得られる。ポリオレフィン系組成物(A)と他の熱可塑性樹脂との共押出比率(質量比)は、通常、99.9/0.1~0.1/99.9である。
上記ABSとしては、アクリロニトリルから誘導される構成単位を20~35モル%の量で有し、ブタジエンから誘導される構成単位を20~30モル%の量で有し、スチレンから誘導される構成単位を40~60モル%の量で有するABSが好ましく用いられる。
上記ポリアクリレートとしては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレートが挙げられる。
本発明のラミネートフィルムは、本発明のシーラントフィルムと被接着フィルム(基材)とを有する。このラミネートフィルムにおいて、本発明のシーラントフィルムは、ポリオレフィン系組成物(A)から形成された層を1層のみ有する単層フィルムであっても、少なくとも1つの層がポリオレフィン系組成物(A)から形成された多層フィルムであってもよい。
本発明のシーラントフィルムおよびラミネートフィルムは、カップ包装、トレー包装、スナック包装袋、乾物包装袋、液体紙器、ラミ原反、特殊形状液体包装袋(レトルトパウチなど)、油物包装袋、食品包装袋などの各種包装用フィルム、プロテクトフィルム、輸液バック、農業用資材、半導体材料、医薬品、食品などの包装に用いられるクリーンフィルムなどの材料として好適である。
<エチレン系重合体の分析および評価>
エチレン系重合体(A1)の分析方法および評価方法は以上の説明中に記述のとおりであり、以上の説明中に記述されていない方法は以下の通りである。エチレン系重合体(A1)以外のエチレン系重合体の分析および評価の方法も同様である。
200℃におけるゼロせん断粘度〔η0(P)〕は、以下のようにして求めた。
測定温度200℃におけるせん断粘度(η*)の角速度〔ω(rad/秒)〕分散を0.02512≦ω≦100の範囲で測定した。測定にはレオメトリックス社製ダイナミックストレスレオメーターSR-5000を用いた。サンプルホルダーは25mmφのパラレルプレートを用い、サンプル厚みは約2.0mmとした。測定点はω一桁当たり5点とした。歪み量は、測定範囲でのトルクが検出可能で、かつトルクオーバーにならないよう、3~10%の範囲で適宜選択した。せん断粘度測定に用いたサンプルは、神藤金属工業所製プレス成形機を用い、予熱温度190℃、予熱時間5分間、加熱温度190℃、加熱時間2分間、加熱圧力100kg重/cm2、冷却温度20℃、冷却時間5分間、冷却圧力100kg重/cm2の条件にて、測定サンプルを厚さ2mmにプレス成形することで調製した。
溶融張力(MT)は、溶融されたエチレン系重合体を一定速度で延伸したときの応力を測定することにより決定した。測定には東洋精機製作所製、MT測定機を用いた。測定条件は、樹脂温度190℃、溶融時間6分、バレル径9.55mmφ、押し出し速度15mm/分、巻取り速度24m/分(溶融フィラメントが切れてしまう場合には、巻取り速度を5m/分ずつ低下させる)、ノズル径2.095mmφ、ノズル長さ8mmとした。
下記方法により、インフレーションフィルムを作製し、その分析および評価を行った。
[インフレーションフィルムの成形]
実施例等で得られたポリオレフィン系組成物を、50mmφの押出機とダイ径100mmφの丸ダイを有するモダン社製単層インフレーション成形機を用いて、以下の条件でインフレーションフィルムに加工した。
フロストライン:300mm
樹脂温度:180~250℃
引取速度:20m/分
フィルムサイズ:320mm幅×40μm厚み
インフレーションフィルムの成形時にバブルの揺れを確認し、以下の基準で評価した(官能試験として判定)。
○:揺れが無い
△:揺れが少ない
×:揺れ易い
上記方法で作製したインフレーションフィルムを15mm幅に切断して試験片を得た。
2つの試験片を重ね合わせ、下記条件に従って、ヒートシールを行い、かつヒートシール強度を測定した。ヒートシール強度の測定は、JIS K6854-3:1999/ISO 11339:1993に準じて実施した。5回の測定の平均値を表2に示す。
・ヒートシール条件
片面加熱バーシーラーを使用
ヒートシール圧力:2kg/cm2
ヒートシール時間:0.5秒
ヒートシール温度:150℃(ランダムポリプロピレン使用時)
170℃(ホモポリプロピレン使用時)
シールバーの幅:10mm
・ヒートシール強度測定条件
試験片幅:15mm
剥離角度:180度
剥離速度:300mm/分
ヒートシール試験を行った試験後サンプルについて、シール剥離状態の目視確認をn=5で行い、以下の基準で評価した(目視試験)。
〇:完全に融着して凝集剥離が起こった。
△:完全に融着してフィルム破壊が起こった(剥離が生じなかった)。
×:5回の測定のうち1回以上においてヒートシール界面で剥離が起こった。
JIS K6781に準拠して引張試験を実施し、下記条件にて測定した。
試験片形状 :JIS K6781
引張速度 :200mm/min
つかみ具間距離:80mm
初期ひずみ速度:2.5/min(つかみ具間)
特開2017-25340号公報の[触媒調製例XP-3]、[触媒調製例XP-1]および[触媒調製例XP-2]の記載に従って、予備重合触媒成分(XP-1)、(XP-2)、(XP-3)をそれぞれ製造した。
内容積1.7m3の流動層型気相重合反応器において、予備重合触媒成分(XP-1)を用いて、エチレン・1-ヘキセン共重合体の製造を行った。
反応器内のガス組成が表1に示す値になるように、原料ガスなどを供給した。また、予備重合触媒成分(XP-1)も、表1に示す量で連続的に供給した。さらに、表1に記載のとおり製造条件を設定した。
エチレン系重合体(A1-1)パウダーに耐熱安定剤としてスミライザーGP(住友化学株式会社製、登録商標)850ppmを加え、株式会社池貝製2軸異方向46mmφ押出機を用いて、温度200℃、スクリュー回転数300rpm、フィーダー回転数30rpmの条件で溶融混練し、エチレン系重合体(A1-1)のペレットを得た。得られたエチレン系重合体(A1-1)の物性を表1に示す。
諸条件を表1に記載のとおり変更したこと以外は製造例1と同様にして、エチレン系重合体(A1-2)および(A1-3)をそれぞれ製造した。得られたエチレン系重合体(A1-2)および(A1-3)の物性を表1に示す。
製造例1で製造されたエチレン系重合体(A1-1)のペレットと、ポリプロピレンとして株式会社プライムポリマーより市販されているホモポリプロピレン(商品名:プライムポリプロ F-300SP;MFR=3.0g/10分)の製品ペレットとを、表2に記載されたブレンド比率でドライブレンドし、得られたポリオレフィン系組成物を用いてインフレーションフィルムの成形を行った。物性評価の結果を表2に示す。
製造例1で製造されたエチレン系重合体(A1-1)のペレットと、ポリプロピレンとして株式会社プライムポリマーより市販されているランダムポリプロピレン(商品名:プライムポリプロ F232W;MFR=2.3g/10分)の製品ペレットとを、表2に記載されたブレンド比率でドライブレンドし、得られたポリオレフィン系組成物を用いてインフレーションフィルムの成形を行った。物性評価の結果を表2に示す。
株式会社プライムポリマーより市販されている直鎖状低密度ポリエチレンであるエチレン・1-ヘキセン共重合体(商品名:エボリューSP2120)の製品ペレットと、ポリプロピレンとして株式会社プライムポリマーより市販されているホモポリプロピレン(商品名:プライムポリプロ F-300SP)の製品ペレットとを、表2に記載されたブレンド比率でドライブレンドし、得られたポリオレフィン系組成物を用いてインフレーションフィルムの成形を行った。物性評価の結果を表2に示す。
旭化成株式会社より市販されている高圧ラジカル重合法によるポリエチレン(商品名:サンテックLD M1920)の製品ペレットと、ホモポリプロピレン(商品名:プライムポリプロ F-300SP)またはランダムポリプロピレン(商品名:プライムポリプロ F232W)の製品ペレットとを、表2に記載されたブレンド比率でドライブレンドし、得られたポリオレフィン系組成物を用いてインフレーションフィルムの成形を行った。物性評価の結果を表2に示す。
Claims (6)
- 下記要件(I)~(V)を満たす、エチレンと炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体であるエチレン系重合体(A1)と、ポリプロピレン(A2)とを含有し、エチレン系重合体(A1)とポリプロピレン(A2)との含有量が、質量比(A1:A2)で20:80~90:10であるポリオレフィン系組成物(A)から形成された層を少なくとも有し、
前記ポリオレフィン系組成物(A)から形成された層の少なくとも1つの層がシール層であり、厚さが15~300μmであるシーラントフィルム。
(I)190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)が、0.1~10g/10分の範囲にある。
(II)密度(d)が、875~970kg/m3の範囲にある。
(III)13C-NMRにより測定された炭素原子1000個当たりのメチル分岐数〔A(/1000C)〕とエチル分岐数〔B(/1000C)〕との和〔(A+B)(/1000C)〕が、1.80以下である。
(IV)GPC測定により得られた分子量分布曲線における最大重量分率での分子量(peak top M)が、1.0×104.30~1.0×104.50の範囲にある。
(V)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η](dl/g)と、GPC-粘度検出器法(GPC-VISCO法)により測定された重量平均分子量(Mw)とが、下記関係式(Eq-1)を満たす。
0.80×10-4×Mw0.776≦[η]≦1.65×10-4×Mw0.776 …(Eq-1) - MD方向の引張弾性率が200~1000MPaの範囲にある、請求項1に記載のシーラントフィルム。
- 請求項1または請求項2に記載のシーラントフィルムと基材とを有するラミネートフィルム。
- 請求項1もしくは請求項2に記載のシーラントフィルムまたは請求項3に記載のラミネートフィルムを有する袋体。
- 前記ポリオレフィン系組成物(A)から形成された層の少なくとも1つの層がシール層であり、前記シール層がヒートシールされた、請求項4に記載の袋体。
- 前記シール層を破壊することにより開封して内容物を取り出すことに用いられる、請求項5に記載の袋体。
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