JP2006193676A - 誘導放出光増幅光波感光性粘着剤及びその利用 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、各種情報を描画し得、且つ耐熱性に優れる粘着テープやラベル等の粘着シートを、小ロットにもかかわらず、低コストでロスも少なく、しかも短期間に製造し得る粘着剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、モリブデンと銅とを含む複合金属酸化物A、及び粘着剤Bを含有することを特徴とする誘導放出光増幅光波感光性粘着剤、及び該誘導放出光増幅光波感光性粘着剤を用いてなる誘導放出光増幅光波感光性粘着シート、並びに誘導放出光増幅光波感光性粘着シートに、誘導放出光増幅光波を照射して情報を描画する方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、誘導放出光増幅光波感光性粘着剤及び該粘着剤を用いてなる粘着シート、即ち塗工物たる粘着加工品に関する。詳しくは誘導放出光増幅光波を受光することにより発色し得る機能を有する化合物を含有する粘着剤及び該粘着剤を用いてなる粘着シートに関する。さらに、本発明は、前記粘着シートに誘導放出光増幅光波を照射して、文字やバーコードや画像等の各種情報を描画する方法に関する。
包装用テープやラベル等は、一般にシート状基材の一方の面に、印刷インキを用いた印刷や感熱性発色紙を利用して、文字・バーコード・画像等の各種情報が付与され、その後、粘着剤が塗工される。また、シート状基材の一方の面に粘着剤が塗工された後、シート状基材の反対面に各種情報が付与されることもある。
しかし、印刷インキを用いる印刷の場合、デザインから始まり製版、印刷機上での見当合わせ等の調整、実際の印刷、そして乾燥工程を必要とする。
従って、この場合、短納期対応は困難である。また、印刷機を使用するには、小ロットではコストやロスが大きくなり扱いにくい。そして乾燥オーブンを用いる場合には、いっそう大きなエネルギーを消費する。
このような印刷方式に対して、感熱発色紙をシート状基材として利用する場合、上記のような難点もなく、小ロットや短納期対応の点で有利である。
しかし、シート状基材自体が感熱発色性であるために耐熱性において劣ることがある。例えば、電子レンジ等を使用すると発色させたくない部分まで全部発色してしまい、各種情報を把握できなくなる。
本発明は、各種情報を描画し得、且つ耐熱性に優れる粘着テープやラベル等の粘着シートを、小ロットにもかかわらず、低コストでロスも少なく、しかも短期間に製造し得る粘着剤を提供することを目的とする。
本発明は、モリブデンと銅とを含む複合金属酸化物A、及び粘着剤Bを含有することを特徴とする誘導放出光増幅光波感光性粘着剤に関する。
また、本発明は、シート状基材の少なくとも一方の面に、上記の誘導放出光増幅光波感光性粘着剤から形成される誘導放出光増幅光波感光性粘着剤層が積層されていることを特徴とする誘導放出光増幅光波感光性粘着シートに関する。
さらに本発明は、上記の誘導放出光増幅光波感光性粘着シートに、誘導放出光増幅光波を照射して情報を描画する方法に関する。
本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着剤を用いることにより、大型の印刷機を用いずに、耐熱性に優れ、コントラストにも優れた小ロットの粘着シートを、低コストでロスも少なく、しかも短期間に製造することができる。
本発明で用いられるモリブデンと銅とを含む複合金属酸化物Aは淡色である。この淡色の複合金属酸化物Aに対し誘導放出増幅光波(light amplification beam by stimulated emissin of radiation ;laser beam)が照射されると、複合金属酸化物Aはこれを吸収し、発熱し、黒色変化する。その際、複合金属酸化物Aに近接する樹脂、例えばアクリル樹脂をも炭化させて黒色変化させる。
この複合金属酸化物Aは、例えばモリブデンと銅とを含有する金属酸化材料を均質乾燥混合物にし、600℃以上の高温で数時間焼成して得ることができる。また、この金属酸化物の金属種がモリブデンと銅のみであり、それぞれが同量(モル比)の場合、モリブデン酸第二銅(CuMoO)が形成される。
焼成後、湿式または乾式粉砕により粒径を整え、更に比較的低温で仕上げ加熱処理を行なって、複合金属酸化物粒子を得ることが望ましい。複合金属酸化物Aにおけるモリブデン及び銅の含有量は近赤外領域の波長の光を吸収して発熱する能力が高く、黒色が良好である観点からモリブデン及び銅が全金属含有量の20重量%以上が好ましく、各々30重量%以上であることがより好ましい。市販品としては、(株)高純度化学研究所製のモリブデン酸銅(CuMoO)等が挙げられる。このものは淡いレモン色である。
複合金属酸化物Aには、分散性を改良する目的及び表面活性をコントロールする目的で、公知の各種無機・有機化合物による表面処理を行なってもよい。また、複合金属酸化物中に、色相や誘導放出増幅光波吸収能の調整を目的としてモリブデンと銅以外の金属元素を含有させてもよい。これら金属元素としては、例えばSi,Al,Zn,Co,Fe,Ni,Cr,Mn,W,Ti,Zr,Y,Hf,V,Nb,Ta,Sb,Snが挙げられる。この場合、モリブデンと銅以外の金属を含んだモリブデン/銅複合金属酸化物が形成される。また、不純物として金属元素が含有されていても、本発明の効果を損なわない範囲であれば構わない。
複合金属酸化物Aの体積平均粒径は、0.01μm以上が好ましく、またより低い照射エネルギーで高い効率を得るには4μm以下が好ましく、3μm以下がより好ましい。体積平均粒径が小さいことにより、この複合金属酸化物の比表面が大きくなり、誘導放出増幅光波を吸収し発熱する能力が高くなるとともに誘導放出増幅光波の吸収ポイントあるいは照射ポイント(ドット)を精密に得ることができる。複合金属酸化物の体積平均粒径はさらに好ましくは、2μm以下、特に好ましくは1.5μm以下である。
ここで本発明でいう体積平均粒径とは、マイクロトラック粒度分布測定装置UPA250(日機装(株))で測定した積算値50%の粒度のことであり、例えば体積平均粒径0.2μmは、d50=0.2μmで示される。
本発明で用いられる粘着剤Bとしては、一般的なアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられる。
アクリル系粘着剤は、公知のアクリル酸エステルモノマー等を共重合してなる共重合体を主成分とする。
例えばアルキル(メタ)アクリレートモノマーには、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、i−ペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、また、水酸基含有モノマーでは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのアクリレートモノマーは単独でまたは2種類以上を使用しても良い。 またカルボキシル基含有モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニル安息香酸、クロトン酸が挙げられる。カルボキシル基含有モノマーは単独でまたは2種類以上を使用しても良い。
その他のモノマーとしては、酢酸ビニル、スチレン、プロピオン酸ビニルの他、カルボキシル基以外の官能基、例えば水酸基を有する(メタ)アクリレート系が挙げられる。
アクリル系共重合体を得る際の溶媒としては、エステル系(例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、炭化水素(例えばn−ブタン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン)、ケトン(例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)などが挙げられ、単独でまたは混合して使用できる。
アクリル系共重合体を得る際に用いられる重合開始剤には特に制限はないが、有機過酸化物(ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、ラウリルパーオキシド等)、アゾ化合物(2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリルなど)等の熱重合開始剤、光重合開始剤、レドックス開始剤等が挙げられる。
これら開始剤の使用量は、通常、共重合モノマー全量に対して0.01〜0.5質量%の割合とされる。重合開始剤は重合反応開始時のみならず、重合反応の途中で逐次添加してもよい。
アクリル系共重合体に対する硬化剤としては、公知のアジリジン系化合物やイソシアネート系化合物他、例えば、エポキシ系化合物、金属キレート化合物等が使用できる。
本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着剤は、粘着剤Bの主剤成分、例えばアクリル系共重合体100重量部に対して、前記のモリブデンと銅とを含む複合金属酸化物Aを0.1〜10重量部含有することが好ましく、0.5〜5重量部含有することがより好ましく、1〜3重量部添加することがさらに好ましい。0.1重量部未満では、誘導放出増幅光波が照射されても、十分には発色し難く、10重量部を超えると発色性は高まるとはいうものの、反面後述する誘導放出光増幅光波感光性粘着シートを構成する粘着剤層中に多量に存在することとなり、凝集力不足となり接着力低下を招くことがある。
なお、本発明でいう「感光性」とは「誘導放出光増幅光波」に対し、感光(官能)し、受光すると変色(黒色化)するという意である。
本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着剤は、ボールミル分散、ビーズミル分散等の種々の分散機を用い、複合金属酸化物Aを粘着剤Bの主剤成分中に配合分散し、得ることができる。
本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着剤は、誘導放出増幅光波に対する感度を向上させる働きを有する化合物として、複合金属酸化物A以外の金属酸化物、無機塩、金属単体、水酸化物等の公知の化合物をさらに含有することができる。
金属酸化物として、シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化鉛、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化パラジウム、酸化ランタン、合成及び天然ゼオライト等があり、マイカ、モンモリロナイト、スクメタイト、タルク、クレー等の層状構造物も使用できる。
無機塩として、炭酸カルシウム、炭酸銅、炭酸ニッケル、炭酸マンガン、炭酸コバルト、炭酸ランタン、硝酸マグネシウム、硝酸マンガン、硝酸鉄、硝酸カドミウム、硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸鉛、硝酸ニッケル、硝酸銅、硝酸パラジウム、硝酸ランタン、酢酸マグネシウム、酢酸マンガン、酢酸カドミウム、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸鉛、酢酸ニッケル、酢酸銅、酢酸パラジウム等が挙げられる。
金属単体として、鉄、亜鉛、スズ、ニッケル、銅、銀、金等が挙げられる。水酸化物として、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化アンチモン、水酸化コバルト、水酸化ニッケル、水酸化鉄、水酸化ランタン等が挙げられる。
さらに、本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着剤には、必要に応じて公知の粘着剤に配合されている充填剤、顔料、染料、希釈剤、老化防止剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。これら添加剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜用いてもよい。また、添加剤の添加量は、所望する物性が得られる量とすればよく、特に限定されるものではない。
次に本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着シートについて説明する。
本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着シートは、上記本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着剤から形成される粘着剤層が、シート状基材の少なくとも一方の面に積層されてなるものである。
シート状の基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、セロファン等のプラスチック製のシート状基材が挙げられる。
本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着シートは、種々の方法で得ることができる。
例えば、誘導放出光増幅光波感光性粘着剤をシート状基材に直接、塗布、乾燥しても良いし、離型紙に誘導放出光増幅光波感光性粘着剤を塗布、乾燥した後、形成された粘着剤層表面にシート状基材を積層し、粘着剤層をシート状基材に転写したりしてもよい。
誘導放出光増幅光波感光性粘着剤を基材に塗布する際に用いる塗布装置は、特に限定されるものではない。また、乾燥温度も、特に限定されるものではない。
本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着シートを被着体に貼着する前または貼着した後、放出光増幅光波を照射することにより、淡色であった複合金属酸化物A自身及びその複合金属酸化物Aに近接する粘着剤Bを黒色化させることができる。そして、黒色化した受光部と無色のままの非受光部との色の違いよって、文字・バーコード・画像等の種々の情報を描画、即ち表現することができる。放出光増幅光波は誘導放出光増幅光波感光性粘着シート構成するシート状基材側、剥離紙側いずれの側からでも照射することができる。
なお、ピクセル描画による写真などの細かい画像においては、複合金属酸化物Aの粒径が小さいと鮮明な画像を得ることができる。
また、本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着シートは、誘導放出光増幅光波のような高エネルギーでのみ発色するため、電子レンジなどにも十分対応できる。
放出光増幅光波を照射する装置は、印刷機などに比べると遙かに小さくコンパクトであり、印刷のような製版、見当合わせ、乾燥等の煩雑な作業も要しない。
以下、実施例によって、本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
本発明を実施例に基づいて説明する。例中「部」は「重量部」、「%」は「重量%」である。
実施例1
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた重合装置を用い、アクリル酸ブチル64.9部、アクリル酸2エチルヘキシル25部、アクリル酸エチル7部、アクリル酸3部、アクリル酸ヒドロキシエチル0.1部、酢酸エチル120部、αピネン0.85部、及び過酸化ベンゾイルパーオキサイド0.03部を還流下で2時間共重合させ、反応温度を保ったまま、1時間後、2時間後に過酸化ベンゾイルパーオキサイドを0.023部ずつ添加した。添加後、2時間反応させ、さらに、その後1時間後、2時間後、3時間後にt−ブチル−オキシ−2−エチルヘキサノエートを各0.022部ずつ添加した。最後の添加後、さらに2時間反応させ、冷却後、酢酸エチルで希釈、液温が60℃以下になったら、ハイドロキノン誘導体(精工化学社製ノンフレックスアルバー)を0.1部添加し、充分攪拌後、共重合体溶液を取り出した。ゲルパーミェーションクロマトグラフィー(以下GPC)の分析によるポリスチレン換算の前記共重合体の重量平均分子量は、約65万であり、前記共重合体溶液の固形分は45%、粘度は25000mPa・sであった。
尚、不揮発分の測定は電気オーブンで150℃−20分後の乾燥前後の重量比から求めた。
上記共重合体100重量部(固形分)に対して、体積平均粒径が1.5μmのモリブデンと銅を含む複合金属酸化物(淡黄色:全金属含有量に対するモリブデン含有量50%、銅含有量45%、鉄含有量3%、クロム2%)を1重量部添加し、ビーズミル分散機に掛け、上記無機化合物粒子の粒径を10μm以下にした。
次いで、上記共重合体100重量部(固形分)に対して、芳香族系ジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体の酢酸エチル溶液(固形分37.5%)2.5重量部を配合し、誘導放出光増幅光波感光性粘着剤を得た。後述する方法に従って各種評価をした。
[実施例2]〜[実施例3]
前記モリブデンと銅を含む複合金属酸化物の体積平均粒径が3μmである金属酸化物の量を上記共重合体100重量部(固形分)に対して、0.5重量部、1重量部以外は実施例1と同様にして誘導放出光増幅光波感光性粘着剤を得た。
[比較例1]
前記モリブデンと銅を含む複合金属酸化物を添加しない以外は実施例1と同様にして粘着剤を得た。
[比較例2]
リン酸銅を上記共重合体100重量部(固形分)100重量部に対して、それぞれ1重量部、以外は実施例1と同様にして粘着剤を得た。
[比較例3]
三酸化モリブデンを上記共重合体100重量部(固形分)100重量部に対して、1重量部添加した以外は実施例1と同様にして粘着剤を得た。
《評価》
(1)試験塗工物の作成
本発明の粘着剤及び比較用粘着剤を評価するための試験塗工物を以下の方法で作成した。
すなわち、市販剥離紙に塗工膜が20μmになるようにアプリケーターで粘着剤を塗布した。その後100℃のオーブンに入れ2分間乾燥させ、粘着剤層の表面に、ポリエチレンテレフテレート(以下、PET)基材を重ね、ゴムロールで圧着させ貼合わせた。作成した塗工物を40℃のオーブンに3日間入れ養生させた。
(2)描画視認性の確認
バナジウム酸イットリウム結晶を用いたQスイッチパルス発振誘導放出光増幅光波(YVO社製i−MarkerLT−010 波長約1064nm)を、上記(1)で得られた粘着剤塗工物の剥離紙側から照射した。条件はスポット径40μm、Qスイッチ周波数20000Hz,出力5W,描画速度900nm/Sで行なった。得られた黒色描画の鮮明性をPET側から目視判定した。
A:描画視認性良好。鮮明でコントラストの高い黒発色。
B:描画視認性良好。鮮明にやや欠ける。
C:描画可能であるが、充分な黒色でなく鮮明性に欠ける。
D:描画不良または黒発色せず。
(3)透明性を目視で確認した。
前項(1)で得られた塗工物から剥離紙を剥がし、粘着剤層の透明性及び色相を目視で確認した。
○:良好。 △:やや良好 ×:不良
(4)接着力測定
前項(1)で得られた塗工物に誘導放出光増幅光波を照射した後、25mm×100mmにカットし、剥離紙を剥がし被着体SUSに貼付け後、2kgのロールで圧着し、貼り付け24時間後(永久接着力)とを求めた。
(5)耐熱性
前項(1)で得られた塗工物をアルミ板貼付け、200℃のオーブンに2分間入れ、その後目視により、粘着剤層の変色を評価した。
○:変色なし △:やや変色 ×:変色
Figure 2006193676
本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着剤は、優れた描画性を持ち、粘着物性を大幅に落とすことなく、また、外観がほぼ透明であるので種々の用途に用いることができる。そして、本発明の誘導放出光増幅光波感光性粘着剤層は、直接印字等ができることから、包装用テープに限らず改ざん防止ラベル等に展開できると思われ、大いに産業上に貢献できる価値が大きい。

Claims (3)

  1. モリブデンと銅とを含む複合金属酸化物A、及び粘着剤Bを含有することを特徴とする誘導放出光増幅光波感光性粘着剤。
  2. シート状基材の少なくとも一方の面に、請求項1記載の誘導放出光増幅光波感光性粘着剤から形成される誘導放出光増幅光波感光性粘着剤層が積層されていることを特徴とする誘導放出光増幅光波感光性粘着シート。
  3. 請求項2記載の誘導放出光増幅光波感光性粘着シートに、誘導放出光増幅光波を照射して情報を描画する方法。
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