JP2006192891A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記録ヘッドは、同一種類の液体を吐出する第1、第2ノズル列L8,L0を有する。第1ノズル列L8からは比較的少量の液滴が吐出され、第2ノズル列L0からは比較的大量の液滴が吐出される。記録ヘッドの各主記録走査における記録デューティが一定値以上であるとき、第1ノズル列L8の端部ノズルEC2に対応するドット形成予定位置の少なくとも一部に対し、第1ノズル列L8による液滴の吐出を停止させ、代わりに第2ノズル列L0の端部ノズルEC1から吐出された液滴を吐出させる。
【選択図】図10
Description
ここで、記録ヘッドで2回の走査を行うことにより、ヘッド幅分のデータを記録する場合を考える。なお、記録ヘッドとしては、インク滴の量が1.5pl、ノズルの配列密度が1200dpi、ノズル数が256個、ノズル配列方向の幅が0.21インチのものを用いる。この場合、A4サイズの記録媒体の記録可能領域(8×11インチ)へ画像を形成するためには、記録ヘッドを約104回走査する必要がある。このとき、記録ヘッドを駆動周波数30kH(記録ヘッドの移動速度は25インチ/秒)で駆動する。記録デューティが約50%以上の高デューティになると、記録ヘッドのノズル列端部から吐出されたインク滴の飛翔方向は、気流の影響によりノズル列の中央部側へ曲がる。その結果、ノズル列の端部から吐出されたインク滴の着弾位置は、ノズル列中央部側にずれる。しかし、ノズル列端部のノズルピッチは前述のように予め広げられているため、インク滴のずれ量はノズルピッチを広げた分で相殺され、結果的に適正な位置へとインク滴は着弾し、各行のつなぎ部分における濃度スジの発生は低減される。
すなわち、本発明の第1の形態は、所定量の小インク滴と前記所定量よりも多量の大インク滴とを吐出可能な記録手段を記録媒体に対して主走査させて前記記録媒体上に記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録手段の主走査によって前記記録媒体上に形成されるバンドを構成する複数のラスタのうち、端部に位置するラスタに吐出されるべき前記小インク滴の吐出予定位置の少なくとも一部に対して前記大インク滴を吐出する制御手段を備えることを特徴とする。
<インクジェット記録装置の概略構成>
次に、図面を参照して本発明のインクジェット記録装置に係る第1の実施形態をより詳細に説明する。
ここで、本実施形態に使用する記録ヘッドカートリッジについて図2ないし図10を用いて説明する。
記録ヘッドH1001は、電気信号に応じてインクに対して膜沸騰を生じさせるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体を用いたバブルジェット方式の記録ヘッドである。ここでは、電気熱変換体とインクの吐出口とが対向するように配置された、いわゆるサイドシュータ型の記録ヘッドを用いる。
第1のプレートH1200は、例えば、厚さ0.5〜10mmのアルミナ(Al2O3)材料で形成されている。但し、第1のプレートH1200の素材は、アルミナに限られるものではなく、記録素子基板の材料の線膨張率と同等の線膨張率を有し、かつ、記録素子基板の材料の熱伝導率と同等もしくは同等以上の熱伝導率を有する他の材料であってもよい。具体的には、第1のプレートH1200の素材は、例えば、シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア、窒化珪素(Si3N4)、炭化珪素(SiC)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のうちいずれであってもよい。第1のプレートH1200には、インク供給口H1201として、第1の記録素子基板H1100にブラックのインクを供給するための供給口と、第2の記録素子基板H1101にシアン、マゼンタ、イエローのインクをそれぞれ供給するための供給口とが形成されている。また、第1の記録素子基板H100の両側部には、インク供給ユニットH1003との接続用のビス止め部H1206が形成されている。
図4に示すように、インク供給部材H1500は、インクタンクH1900から記録素子ユニットH1002にインクを導くためのインク供給ユニットH1003の一構成部品である。インク供給部材H1500は、例えば、樹脂成形により形成されている。その樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入したものを使用することが望ましい。
次に、記録素子ユニットH1002とインク供給ユニットH1003との結合について説明する。
次に、本発明の第1の実施形態における第2の記録素子基板H1101におけるノズルの配列を説明する。
図11は、上記インクジェット記録装置における制御系の概略構成を示すブロック図である。同図において、コントローラ200は主制御部であり、例えばマイクロ・コンピュータ形態のCPU201、プログラムや所要のテーブルその他の固定データを格納したROM203、画像データを展開する領域や作業用の領域等を設けたRAM205などを有する。ホスト装置210は、画像データの供給源であり、記録すべき画像データの作成、処理等を行うコンピュータ、あるいは画像読み取り用のリーダ部等によって構成される。また、このホスト装置210からは、画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等が、インタフェース(I/F)212を介してコントローラ200との間で送受信される。
上述した形態では、各色ノズル列それぞれについて、バンド単位で記録ドット数を算出し、その算出ドットが閾値を超えるか否かを判定し、閾値を超えたノズル列についてその端部ノズルで記録される小ドットを別のノズル列の同色大ドットに置換する処理を行っていた。しかし、置換処理を行うか否かを決めるのは別の基準であってもよい。例えば、バンドに記録される各色ドットの合計数を算出し、その合計数が閾値を超えるか否かを判定し、閾値を超えた場合は端部ノズルにより記録される小ドットを同色の大ドットに置換する処理を行う形態であってもよい。なお、この変形例で用いる閾値は、第1の実施形態で用いる閾値よりも大きい値をとることは勿論である。
第2の実施形態は、各走査領域間の白スジの発生だけでなく、黒スジの発生も低減可能なものである。なお、本実施形態において使用する記録装置の機構的構成、および制御系の構成などは上記第1の実施形態と同様のため、その説明の詳細は省略する。 この第2の実施形態においても、上記第1の実施形態と同様の条件で記録動作を行う。すなわち、駆動電圧を24V、駆動周波数を30KHz、キャリッジ速度を25inch/secとし、主走査方向においては1200dpiの解像度で記録を行う。また、使用する記録ヘッドも、上記第1の実施形態と同様に、図10に示すものを用いる。
第1および第2の実施形態では、バンドを構成する複数のラスタのうち、最端部ラスタについて、小ドットの少なくとも一部を大ドットに置換しているが、ドット置換を行う対象ラスタは最端部ラスタに限られるものではない。この第3実施形態では、バンドを構成する複数のラスタのうち、最端部ラスタとその近傍のラスタについて、小ドットの少なくとも一部を大ドットに置換する点を特徴としている。なお、本実施形態において使用する記録装置の機構的構成、および制御系の構成などは、上記第1の実施形態と同様のため、その説明の詳細は省略する。
なお、上記各実施形態では、記録ヘッド内に形成されている各ノズル群を2本のノズル列によって構成し、さらに、各シアンおよびマゼンタのノズル群については、大ドットを形成するためのノズル列と、小ドットを形成するためのノズル列の2列で構成した。しかし、本発明は、各ノズル群をそれぞれ単一のノズル列によって構成した記録ヘッドを用いることも可能である。但し、その場合にも、シアン、マゼンタなどのインクを吐出するノズル列として、大ドットを形成するためのノズル列と小ドットを形成するノズル列とを設け、同一のラスタ上に大、小2種類のドットを形成し得るようにすることが望ましい。
2 キャリッジ
8 記録媒体
9 搬送ローラ
25 吐出ヒータ
34 LFモータ
200 コントローラ
201 CPU
203 ROM
205 RAM
210 ホスト装置
212 インターフェース
240 ヘッドドライバ
H1100C1 第1のシアンノズル群
H1100C2 第2のシアンノズル群
H1100M1 第1のマゼンタノズル群
H1100M2 第2のマゼンタノズル群
H1100Y イエローノズル群
L0,L2,L4,L6,L8 偶数ノズル列
L1,L3,L5,L7,L9 奇数ノズル列
EC1,EM1,EY,EM2,EC2 偶数ノズル
OC1,OM1,OY,OM2,OC2 奇数ノズル
Claims (16)
- 所定量の小インク滴と前記所定量よりも多量の大インク滴とを吐出可能な記録手段を記録媒体に対して主走査させて前記記録媒体上に記録を行うインクジェット記録装置において、
前記記録手段の主走査によって前記記録媒体上に形成されるバンドを構成する複数のラスタのうち、端部に位置するラスタに吐出されるべき前記小インク滴の吐出予定位置の少なくとも一部に対して前記大インク滴を吐出する制御手段を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 所定量の小インク滴と前記所定量よりも多量の大インク滴とを吐出可能な記録手段を記録媒体に対して主走査させて前記記録媒体上にバンド単位で記録を行うインクジェット記録装置において、
単一のバンドに吐出されるべきインク滴の数をカウントするカウント手段と、
前記単一のバンドの端部に位置するラスタに吐出されるべき前記小インク滴の吐出予定位置の少なくとも一部に対して前記大インク滴を吐出する制御手段と、を備え、
前記カウント手段により得られたカウント値に基づいて、前記制御手段による吐出制御が実行されるか否かが決定されることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 所定量の小インク滴と前記所定量よりも多量の大インク滴とを吐出可能な記録手段を記録媒体に対して主走査させて前記記録媒体上にバンド単位で記録を行うインクジェット記録装置において、
単一のバンドに吐出されるべきインク滴の数をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段により得られたカウント値が予め定められた閾値を超えているかを判定する判定手段と、
前記カウント値が閾値を超えていると判定された場合に、前記単一のバンドの端部に位置するラスタに吐出されるべき前記小インク滴の吐出予定位置の少なくとも一部に対して前記大インク滴を吐出する制御手段と、を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記端部に位置するラスタは、前記バンドの最端部に位置するラスタであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記端部に位置するラスタは、前記バンドの最端部に位置するラスタとこのラスタの近傍に位置するラスタであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 所定量のインク滴を吐出する第1ノズルを所定の方向に配列してなる第1ノズル列および前記所定量よりも多量のインク滴を吐出する第2ノズルを前記所定の方向に配列してなる第2ノズル列を少なくとも有する記録手段を前記所定の方向と交差する方向に走査させながら前記ノズルから記録媒体上にインク滴を吐出させて記録を行うインクジェット記録装置において、
前記第1ノズル列の端部ノズルによるドット形成予定位置の少なくとも一部に対し、前記第1ノズル列の端部ノズルからインク滴を吐出させる代わりに、前記第2ノズル列の端部ノズルから液滴を吐出させる制御手段を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 所定量のインク滴を吐出する第1ノズルを所定の方向に配列してなる第1ノズル列および前記所定量よりも多量のインク滴を吐出する第2ノズルを前記所定の方向に配列してなる第2ノズル列を少なくとも有する記録手段を前記所定の方向と交差する方向に主走査させながら前記ノズルから記録媒体上にインク滴を吐出させて記録を行うインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッドの単一の主走査における記録ドット数が予め定められた閾値を超えるか否かを判断する判断手段と、
前記記録ドット数が前記閾値を超える場合、前記第1ノズル列の端部ノズルによるドット形成予定位置の少なくとも一部に対し、前記第1ノズル列の端部ノズルから液滴を吐出させる代わりに、前記第2ノズル列の端部ノズルから液滴を吐出させる制御手段と、を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記各ノズル列の端部ノズルは、各ノズル列の最も外側に位置する最端部ノズルであることを特徴とする請求項6または7に記載のインクジェット記録装置。
- 前記各ノズル列の端部ノズルは、各ノズル列の最も外側に位置する最端部ノズルと、その近傍に位置する少なくとも一つのノズルとからなることを特徴とする請求項6または7に記載のインクジェット記録装置。
- 前記制御手段は、前記第1ノズル列内の端部ノズルによるインク滴の吐出を停止させ、且つ前記第1ノズル列内の端部ノズルによるドット形成予定位置の全てに対し、前記第2ノズル列内の端部ノズルから液滴をさせるよう制御することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記判断手段は、前記記録ヘッドの第1ノズル列の主走査における記録ドット数が前記閾値を超えるか否かを判断し、
前記制御手段は、前記第1ノズル列による記録ドット数が前記閾値を超える場合に、前記第1ノズル列内の端部ノズルによる液滴の吐出を停止させると共に、前記第1ノズル列内の端部ノズルによるドット形成予定位置の少なくとも一部に対し、前記第2ノズル列内の端部ノズルから液滴を吐出させることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。 - 前記制御手段は、前記第1ノズル列内の複数の端部ノズルのうち、より外側に位置する端部ノズルのインク滴の吐出数をより低減させ、且つ前記第2ノズル列内の複数の端部ノズルのうち、より外側に位置する端部ノズルのインク滴の吐出数をより増加させることを特徴とする請求項1ないし7に記載のインクジェット記録装置。
- 所定量の小インク滴と前記所定量よりも多量の大インク滴とを吐出可能な記録手段を記録媒体に対して主走査させて前記記録媒体上に記録を行うインクジェット記録方法において、
前記記録手段の主走査によって前記記録媒体上に形成されるバンドを構成する複数のラスタのうち、端部に位置するラスタに吐出されるべき前記小インク滴の吐出予定位置の少なくとも一部に対して前記大インク滴を吐出する工程を備えることを特徴とするインクジェット記録方法。 - 所定量の小インク滴と前記所定量よりも多量の大インク滴とを吐出可能な記録手段を記録媒体に対して主走査させて前記記録媒体上にバンド単位で記録を行うインクジェット記録方法において、
単一のバンドに吐出されるべきインク滴の数をカウントする工程と、
前記カウント手段により得られたカウント値が予め定められた閾値を超えているかを判定する工程と、
前記カウント値が閾値を超えていると判定された場合に、前記単一のバンドの端部に位置するラスタに吐出されるべき前記小インク滴の吐出予定位置の少なくとも一部に対して前記大インク滴を吐出する工程と、を備えることを特徴とするインクジェット記録方法。 - 所定量のインク滴を吐出する第1ノズルを配列した第1ノズル列と、前記所定量より多量のインク滴を吐出する第2ノズルを配列した第2ノズル列とを少なくとも有する記録手段を前記ノズルの配列方向と交差する方向に主走査させながら前記ノズルから記録媒体上にインク滴を吐出させて記録を行うインクジェット記録方法において、
前記記録ヘッドの1回の主走査における記録ドット数が予め定められた閾値を超えるか否かを判断する工程と、
前記記録ドット数が閾値を超える場合、前記第1ノズル列の端部ノズルによるドット形成予定位置の少なくとも一部に対し、前記第1ノズル列から液滴を吐出させる代わりに、前記第2ノズル列の端部ノズルから液滴を吐出させる工程と、を備えることを特徴とするインクジェット記録方法。 - 所定量のインク滴を吐出する第1ノズルを配列した第1ノズル列と、前記所定量より多量のインク滴を吐出する第2ノズルを配列した第2ノズル列とを少なくとも有する記録手段を前記ノズルの配列方向と交差する方向に走査させながら前記ノズルから記録媒体上にインク滴を吐出させて記録を行うインクジェット記録方法において、
前記第1ノズル列の1回の主走査における記録ドット数が予め定められた閾値を超えるか否かを判断する工程と、
前記第1ノズル列の記録ドット数が閾値を超える場合、前記第1ノズル列の端部ノズルによるドット形成予定位置の少なくとも一部に対し、前記第1ノズル列から液滴を吐出させる代わりに、前記第2ノズル列の端部ノズルから液滴を吐出させる工程と、を備えることを特徴とするインクジェット記録方法。
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