JP2006192875A - 電波吸収体およびその製造方法 - Google Patents

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正樹 入江
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Abstract

【課題】製造に際して、炭素源を積極的に加える必要がない電波吸収体およびその製造方法の提供。
【解決手段】飛来した電波を反射させる電波反射材層の表面に、セラミックス基カーボン複合体からなり、電磁エネルギを減衰させる誘電体層を積層させた電波吸収体。また、有機物の炭化分解反応を利用して、セラミックス基カーボン複合体を形成する工程と、このセラミックス基カーボン複合体を電波反射層の表面に積層する工程と、を含む電波吸収体の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内外壁、仕切りボード、床、天井等の建材、その他に使用されて電波(周波数が数THz程度以下の電磁波)、特にマイクロ波(300MHz〜30GHz)、ミリ波(30〜300GHz)を吸収する電波吸収体およびその製造方法に関する。
電波需要の急増に伴う周波数の逼迫に対処するため、マイクロ波、ミリ波を利用した情報通信技術の研究開発が進められている。
マイクロ波、ミリ波技術の早期実用化が期待される分野として、超高速無線LAN、自動車レーダ、高速道路交通システム(ITS: Intelligent Transport System)等が挙げられる。
そして、これらのシステムを実現するために、さまざまな電磁波遮蔽技術の研究開発が進められている。
従来、これらの技術の中で、電波吸収体が電磁波遮蔽には有効な技術と考えられており、カーボン等の導電性材料をはじめとして、フェライト等の磁性材料やSiCセラミックス等の誘電体材料からなる電波吸収体が知られている。
電波吸収体を建材として用いるためには、不燃性、耐候性に優れる必要があり、これら特性に優れるセラミックスからなる電波吸収体が求められている。多くの汎用のセラミックスは絶縁体であり、単独ではマイクロ波、ミリ波における電波損失効果は小さい。電波吸収体として用いるためには、SiC、TiO2等の電波損失効果が大きい材料を用いるか、カーボン等の導電材料と複合化する必要がある。
導電材料であるカーボンの複合化の方法として、炭素粉や炭素繊維等を直接混合する方法(例えば、特許文献1参照。)や、メタンガス等の有機ガスの炭化分解により複合化する方法(例えば、特許文献2参照。)が知られているが、いずれの方法についても炭素源を積極的に加える必要がある
特開平3−217081号公報 特開2002−94282号公報
本発明は、製造に際して、炭素源を積極的に加える必要がない電波吸収体およびその製造方法の提供を課題とする。
本発明の一態様によれば、飛来した電波を反射させる電波反射材層の表面に、セラミックス基カーボン複合体からなり、電磁エネルギを減衰させる誘電体層を積層させたことを特徴とする電波吸収体が提供される。
セラミックス基カーボン複合体は、有機物の炭化分解反応を利用して形成させることが好ましい。
有機物の炭化分解反応は、不活性ガス雰囲気中で反応させることが好ましい。
有機物は、前記セラミックス基の成形時に用いられる有機樹脂であることが好ましい。
有機樹脂は、セラミックス成形用バインダーであることが望ましい。
セラミックス基は、アルミナもしくはチタニアを主成分とする泡構造の多孔体であることが好ましい。
セラミックス基は、気孔率が50〜95%であることが好ましい。
セラミックス基カーボン複合体層の誘電率を、気孔率により制御することが好ましい。
セラミックス基カーボン複合体に占めるカーボンが10重量%以下であることが好ましい。
セラミックス基カーボン複合体層の誘電率を複合体内のカーボン量で制御することが好ましい。
本発明の別の一態様によれば、有機物の炭化分解反応を利用して、セラミックス基カーボン複合体を形成する工程と、このセラミックス基カーボン複合体を電波反射層の表面に積層する工程と、を含むことを特徴とする電波吸収体の製造方法が提供される。
本発明にかかる電波吸収体によれば、焼成条件、有機バインダーの量等を制御することにより、残留カーボン量を制御することができ、セラミックス基カーボン複合体層の誘電率を制御できる。セラミックスを多孔化することにより、従来の電波吸収体に比べて飛躍的に軽量化することができる。セラミックスを主体とする材料であるため、不燃性、耐候性を有することができる。
また、本発明にかかる電波吸収体の製造方法によれば、本来焼成により廃棄される有機バインダーの有効利用および簡便な方法でセラミックス基カーボン複合体が作製できる。
以下、本発明の実施形態について図を参照して説明する。
本発明の実施形態にかかる電波吸収体は、飛来した電波を反射させる電波反射材層の表面に、セラミックス基カーボン複合体からなり、電磁エネルギを減衰させる誘電体層を積層させている。
電波反射材層としては、金属板、金属箔のように、全面を覆うことができるような構成(開口部無し)のものでもよいし、孔明き金属板、金属メッシュ、金属被覆したメッシュのように、一部分を覆うことができるような構成(開口部有り)のものでもよい。
誘電体層は、例えば複数層からなり、個別に成形した成形体を接合用スラリーを介在して積層し、乾燥、焼成(仮焼を含む)の工程を経て、有機物の炭化分解反応を利用して製造される。有機物の炭化分解反応としては、例えば不活性ガス雰囲気中で行う。
有機物は、非酸素雰囲気下で分解し、炭素成分を複合体に残留させる。有機物としては、例えば、セラミックス用バインダーの有機樹脂が好適で、セラミックス多孔体の撹拌起泡用バインダーでよい。誘電体層、すなわちセラミックス基カーボン複合体に占めるカーボンは、例えば10重量%以下が好適である。炭素源を積極的に加える必要のない量とするためである。
誘電体層のセラミックス基は、例えばアルミナ、シリカもしくはチタニアを主成分とする泡構造の多孔体が好適である。
誘電体層の気孔率が、50%未満であると、建材としての軽量化が不可能であり、95%を超えると、建材としての強度を保持できない。誘電体層の気孔率は、70〜95%がより好ましく、電波吸収特性及び軽量化の面から75〜90%が最も好ましい。
誘電体層の気孔率の傾斜は、連続的、断続的のいずれであってもよい。
誘電体層の気孔率の調整は、誘電体層を作製する際における起泡剤の添加割合、撹拌条件を勘案して行う。
また、誘電体層の誘電率の調整は、誘電体層を形成するセラミックス基カーボン複合体内のカーボン量を勘案して行う。
なお、誘電体層の厚さが、1mm未満であると、十分な強度が得られず、100mmを超えると、誘電体層として過剰能力であり、不必要な肉厚であるといえる。
誘電体層の厚さは、1〜50mmがより好ましい。
図1は、本発明に係る電波吸収建材の実施例1を示す概念的な断面図である。
この電波吸収建材1は、内外壁、床、天井等のように、電波が一方向から入射する場所に使用するためのものであり、Al2O3を主成分とする泡構造のセラミックス多孔体にカーボンを複合化させた板状の誘電体層2の電波入射面である表面(図1においては左側面)に、電波反射材層3を積層した2層構造となっている。
上記誘電体層2は、次のようにして作製されたものである。
昭和電工(株)製ローソーダアルミナ粉AL-45ーAを100部、イオン交換水50部、分散剤としてポリアクリル酸アンモニウムA30SLを0.5部、それぞれポットミル中に投入してアルミナボールとともに一昼夜混合粉砕してスラリーとした。このスラリーに界面活性剤を0.5部添加し撹拌機で撹拌しゲル化剤エポキシ樹脂を4部、硬化剤としてイミノビスプロビルアミン1部を添加しさらに混合撹拌したのち、型内に注入してゲル化硬化、乾燥させ、多孔体用成形体とした。多孔体は焼成後、気孔率85%になるように気泡の嵩を調整した。
次いで、成形体をN2雰囲気中において1600℃の温度で3時間焼成して泡構造のAlセラミックス多孔体を得た。得られた泡構造のAlセラミックス多孔体は、寸法が縦500mm、横500mm、厚さ25mmであり、気孔率が85%、かさ密度が0.6g/cm3、平均気孔径が約500μmで、気孔の最大径が約700μmであり、曲げ強さが約8MPaであった。
表1に上記誘電体層2の抵抗率および誘電率(5.8GHz)を示す。抵抗値は直流2端子法により測定し、誘電率は自由空間法により測定した。N2雰囲気焼成試料は大気焼成試料と比較して抵抗率は小さい値を示し、誘電率は大きい値を示した。
Figure 2006192875
N2雰囲気焼成試料のC量を測定したところ約1.5重量%であった。
N2雰囲気焼成試料からなる誘電体の厚みを変化させたときの反射減衰量は、大気雰囲気焼成試料からなる誘電体のそれをシミュレーションして併記すると、図2に示すようになった。
図2から、誘電体の厚みが10.5mmのとき、40dBを超える吸収を示すことが分る。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施例1に係る電波吸収材を示す概念的な断面図である。 誘電体の厚みを変化させたときの反射減衰量をシミュレーションした結果を示す図である。
符号の説明
1・・・電波吸収建材、2・・・誘電体層、3・・・電波反射材層。

Claims (12)

  1. 飛来した電波を反射させる電波反射材層の表面に、セラミックス基カーボン複合体からなり、電磁エネルギを減衰させる誘電体層を積層させたことを特徴とする電波吸収体。
  2. 前記セラミックス基カーボン複合体は、有機物の炭化分解反応を利用して形成させたことを特徴とする請求項1記載の電波吸収体。
  3. 前記有機物の炭化分解反応は、不活性ガス雰囲気中で反応させることを特徴とする請求項2記載の電波吸収体。
  4. 前記有機物は、前記セラミックス基の成形時に用いられる有機樹脂であることを特徴とする請求項2記載の電波吸収体。
  5. 前記有機樹脂は、セラミックス成形用バインダーであることを特徴とする請求項4記載の電波吸収体。
  6. 前記セラミックス基は、アルミナ、シリカもしくはチタニアを主成分とする泡構造の多孔体であることを特徴とする請求項2記載の電波吸収体。
  7. 前記セラミックス基は、気孔率が50〜95%であることを特徴とする請求項6記載の電波吸収体。
  8. 前記セラミックス基カーボン複合体層の誘電率を、気孔率により制御することを特徴とする請求項7記載の電波吸収体。
  9. 前記セラミックス基カーボン複合体に占めるカーボンが10重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の電波吸収体。
  10. 前記セラミックス基カーボン複合体層の誘電率を複合体内のカーボン量で制御することを特徴とする請求項1記載の電波吸収体。
  11. 有機物の炭化分解反応を利用して、セラミックス基カーボン複合体を形成する工程と、
    このセラミックス基カーボン複合体を電波反射層の表面に積層する工程と、
    を含むことを特徴とする電波吸収体の製造方法。
  12. 無機材料からなる多孔体用成形体を成形する工程と、
    この多孔体用成形体を炭化雰囲気中で焼成する工程と、
    この焼成体を電波反射材層に積層する工程と、
    を含むことを特徴とする電波吸収体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010109890A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Mitsubishi Electric Corp アンテナ装置
WO2011105469A1 (ja) * 2010-02-24 2011-09-01 国立大学法人名古屋工業大学 電磁波吸収体及びその製造方法

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