JP2006192450A - スクロール用鍛造金型,スクロール鍛造方法,及びスクロール - Google Patents

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Abstract

【課題】 段部を有するスクロールを一回の鍛造で高精度に成形することができるスクロール用鍛造金型,該鍛造金型を用いて鍛造する方法,及び該鍛造方法で成形されたスクロールを提供すること。
【解決手段】 段部3を有するフランジ2と、該フランジ2の一方の面に設けられ、かつ端面に段部5を有する渦巻状のフィン4とを備えるスクロール1を製造する鍛造金型であって、フランジ2を形成すると共に、フィン4を形成するフィン溝16を有する下金型13と、フィン溝16内に素材7を押し込むパンチ12と、フィン4の段部5に対応した段部を有し、かつパンチ12によりフィン溝16内に素材7が押し込まれるときに、素材7に素材7が押し込まれる方向と逆方向の背圧力f1を付与する背圧板14とを備えるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フィンとフランジとに段部を有するスクロールを高精度に鍛造する鍛造金型,該鍛造金型を用いて鍛造する方法,及び該鍛造方法で成形されたスクロールに関する。
スクロールはエアコン等の空調機械を構成する圧縮機等に用いられるものであり、その形状を図10に示す。スクロール101はフランジ102と、フランジ102の一端面から渦巻状に延設するフィン103と、フランジ102の他端面に形成される筒状の取付部104とから構成されている。スクロール圧縮機はこのスクロール101を、互いのフィン103を対向するように組み合わせ、その一方のスクロール101を他方のスクロール101に対して公転させて、両スクロール101のフィン103の間で流体を圧縮するものである。
従来のスクロールの製造方法は鋳造や機械加工等が主流であったが、近年では、生産性及び高強度化等により金型を用いた鍛造法により、一体成形されることが多くなっている。
図11に示すように、従来のスクロール鍛造法は、成形体が転写された形状を有する下金型111に円盤状の素材105を挿入し、成形体の裏側形状が転写された形状を有するパンチ112をもって素材105を下金型111のフィン溝113内に押し出していく方法である。フィン溝113内には下金型111の背面側から背圧板114が挿入されており、背圧板114がパンチ112の成形力Fによる素材105の押し出し方向とは逆方向の背圧力fを加えながら素材105をフィン溝113内に押し出すことによって、押し出されるフィン高さの精度を向上するようにしている。成形初期には背圧板114をフィン溝113最上部に待機させておき、パンチ112によって素材105がフィン溝113に押し出されることに伴って背圧板114が下方(下金型背面側)へ後退する。そして、成形終了後には背圧板114を初期セット位置であるフィン溝113最上部まで戻すことによって、速やかに成形体を金型から取り出すことを可能にしている。
このような従来のスクロール用鍛造金型は、例えば、特許文献1に開示されている。
特公平8−13397号
近年、スクロールはスクロール圧縮機の高効率化等の目的により、例えば、図9に示すような形状が提案されている。このスクロール1は、フランジ2と、フランジ2の一端面から渦巻状に延設するフィン4と、フランジ2の他端面に形成される筒状の取付部6とからなるものであり、フランジ2に形成された段部3と、フィン4の所定の旋回角に形成された段部5とを有している。
しかしながら、このようなスクロール1を従来のスクロール用鍛造金型を用いて鍛造する場合、得られる成形体にはフランジ及びフィンに段部が形成されないため、成形後に段部を削り加工等で形成しなくてはならない。従って、製品のコストアップに繋がってしまう。また、従来のスクロールには段部3,5がなく、つまり、フランジの厚さとフィンの高さとが均一であるので、素材の下金型からフィン溝内への流れは略均一に行われるが、段部3,5を有する、つまり、フランジ2の厚さとフィン4の高さとが不均一であるスクロール1のような形状を鍛造しようとすると、素材の流れが不均一になってしまい、成形体の精度が低下するおそれがある。これにより、従来のスクロール用鍛造金型では、材料歩留まりの低下や機械加工時間等の増大が生じ、製品のコストアップになるという問題が生じる。
従って、本発明は、上記課題を解決するものであり、段部を有するスクロールを一回の鍛造で高精度に成形することができるスクロール用鍛造金型,該鍛造金型を用いて鍛造する方法,及び該鍛造方法で成形されたスクロールを提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の本発明に係るスクロール用鍛造金型は、
フランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、
前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、
前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、
前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内の全部または一部分に挿入され、前記フィン部の前記段部に対応した段部を有する背圧板とを備える
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の本発明に係るスクロール用鍛造金型は、
フランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、
前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、
前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、
前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に挿入され、前記フィン部の前記段部を形成するための段部を有し、かつ前記他方の金型により前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に前記被加工素材が押し込まれるときに、前記被加工素材に前記被加工素材が押し込まれる方向と逆方向の背圧力を付与する背圧板とを備える
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第3の本発明に係るスクロール用鍛造金型は、
段部を有するフランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、
前記フランジ部を形成すると共に、前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、
前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、
前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に挿入され、前記フィン部の前記段部を形成するための段部を有し、かつ前記他方の金型により前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に前記被加工素材が押し込まれるときに、前記被加工素材に前記被加工素材が押し込まれる方向と逆方向の背圧力を付与する背圧板とを備える
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第4の本発明に係るスクロール用鍛造金型は、
第2または3の発明に係るスクロール用鍛造金型において、
前記フィン形成用溝部の一部を前記フィンの高さに合わせて底付きとし、残りの部分に背圧板を挿入した
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第5の本発明に係るスクロール用鍛造金型は、
第4の発明に係るスクロール用鍛造金型において、
前記底付きとするかと前記背圧板を挿入するかとは、前記フィン部の各旋回角における高さと前記フランジ部の厚さとの比によって定められ、
その値が相対的に大きいときには底付きとし、その値が相対的に小さいときには背圧板を挿入する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第6の本発明に係るスクロール用鍛造金型は、
段部を有するフランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、
前記フランジ部を形成すると共に、前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、
前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、
前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に前記フィンの高さに合わせて設けられると共に、前記フィン部の前記段部を形成するための段部を有する背圧板とを備える
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第7の本発明に係るスクロール用鍛造金型は、
第6の発明に係るスクロール用鍛造金型において、
鍛造成形完了後に前記背圧板を前記フィン形成用溝の最上部まで上昇させる
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第8の本発明に係るスクロール鍛造方法は、
第2乃至5のいずれかの発明に係るスクロール用鍛造金型における前記一方の金型と前記他方の金型との間に前記被加工素材を挿入し、
前記他方の金型を前記一方の金型に向けて移動させると共に、前記被加工素材に前記背圧板の背圧力を付加させながら前記フィン形成用溝部内に押し込み、前記被加工素材が前記フィン形成用溝に充填する前記背圧板が前記フィン形成溝の最上部まで上昇し、成形体を取り出すことができるスクロール鍛造方法。
上記課題を解決する第9の本発明に係るスクロール鍛造方法は、
第6または7の発明に係るスクロール用鍛造金における前記一方の金型と前記他方の金型との間に前記被加工素材を挿入し、
前記他方の金型を前記一方の金型にむけて摺動させると共に、前記被加工素材を前記フィン形成用溝部内に押し込み、前記被加工素材が前記フィン形成用溝に充填すると設置されていた前記背圧板が前記フィン形成溝の最上部まで上昇し、成形体を取り出すことができるスクロール鍛造方法。
上記課題を解決する第10の本発明に係るスクロールは、
第8または9の発明に係るスクロール鍛造方法により鍛造成形された前記段部を有するものである。
第1の本発明に係るスクロール用鍛造金型によれば、フランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内の全部または一部分に挿入され、前記フィン部の前記段部に対応した段部を有する背圧板とを備えることにより、前記フィン部に前記段部を有する前記スクロールを一回の鍛造で高精度に成形することができる。
第2の本発明に係るスクロール用鍛造金型によれば、フランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に挿入され、前記フィン部の前記段部を形成するための段部を有し、かつ前記他方の金型により前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に前記被加工素材が押し込まれるときに、前記被加工素材に前記被加工素材が押し込まれる方向と逆方向の背圧力を付与する背圧板とを備えることにより、前記フィン部に前記段部を有する前記スクロールを一回の鍛造で高精度に成形することができる。
第3の本発明に係るスクロール用鍛造金型によれば、段部を有するフランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、前記フランジ部を形成すると共に、前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に挿入され、前記フィン部の前記段部を形成するための段部を有し、かつ前記他方の金型により前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に前記被加工素材が押し込まれるときに、前記被加工素材に前記被加工素材が押し込まれる方向と逆方向の背圧力を付与する背圧板とを備えることにより、前記フィン部及び前記フィン部に前記段部を有する前記スクロールを一回の鍛造で高精度に成形することができる。
第4の本発明に係るスクロール用鍛造金型によれば、第2または3の発明に係るスクロール用鍛造金型において、前記フィン形成用溝部の一部を前記フィンの高さに合わせて底付きとし、残りの部分に背圧板を挿入したことにより、前記背圧板を削除しても、前記フィン部の端部を形成するために底付きとするので、前記被加工素材がこの部分に充填され、所望の前記フィン部の形状が精度良く成形することができる。
第5の本発明に係るスクロール用鍛造金型によれば、第4の発明に係るスクロール用鍛造金型において、前記底付きとするかと前記背圧板を挿入するかとは、前記フィン部の各旋回角における高さと前記フランジ部の厚さとの比によって定められ、その値が相対的に大きいときには底付きとし、その値が相対的に小さいときには背圧板を挿入することにより、比較的押し出す量が少なくても良い箇所にのみ前記背圧板を配置して成形初期から背圧力を付加し、より多く押し出す必要がある箇所の背圧板は削除する。これにより、比較的押し出す量が少なくても良い箇所への前記被加工素材の押し出しを制限し、より多く押し出す必要がある箇所への前記被加工素材の流入を促進することができるので、一回の鍛造で高精度に成形することができる。
第6の本発明に係るスクロール用鍛造金型によれば、段部を有するフランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、前記フランジ部を形成すると共に、前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に前記フィンの高さに合わせて設けられると共に、前記フィン部の前記段部を形成するための段部を有する背圧板とを備えることにより、前記フィン部及び前記フィン部に前記段部を有する前記スクロールを一回の鍛造で高精度に成形することができる。
第7の本発明に係るスクロール用鍛造金型によれば、第6の発明に係るスクロール用鍛造型において、鍛造成形完了後に前記背圧板を前記フィン形成用溝の最上部まで上昇させることにより、鍛造後速やかに成形体を前記一方の金型から取り出すことができる。
第8の本発明に係るスクロール鍛造方法によれば、第2乃至5のいずれかの発明に係るスクロール用鍛造金型における前記一方の金型と前記他方の金型との間に前記被加工素材を挿入し、前記他方の金型を前記一方の金型に向けて移動させると共に、前記被加工素材に前記背圧板の背圧力を付加させながら前記フィン形成用溝部内に押し込み、前記被加工素材が前記フィン形成用溝に充填する前記背圧板が前記フィン形成溝の最上部まで上昇し、成形体を取り出すことにより、前記段部を有する前記スクロールを一回の鍛造で高精度に成形することができる。
第9の本発明に係るスクロール鍛造方法によれば、第6または7の発明に係るスクロール用鍛造金における前記一方の金型と前記他方の金型との間に前記被加工素材を挿入し、前記他方の金型を前記一方の金型にむけて摺動させると共に、前記被加工素材を前記フィン形成用溝部内に押し込み、前記被加工素材が前記フィン形成用溝に充填すると設置されていた前記背圧板が前記フィン形成溝の最上部まで上昇し、成形体を取り出すことにより、前記段部を有する前記スクロールを一回の鍛造で高精度に成形することができる。
第10の本発明に係るスクロールによれば、第8または9の発明に係るスクロール鍛造方法により鍛造成形された前記段部を有する前記スクロールは、一回の鍛造で高精度に成形されたものである。
以下、本発明に係るスクロール用鍛造金型を図面を参照しながら詳細に説明する。
先ず、図1及び図2に基づき第1の実施例を説明する。図1は本発明の実施例1に係るスクロール用鍛造金型の断面図であり、図2はフィン高さ精度と背圧力との関係を示した図である。
図1に示すように、金型11はスクロール1を製造するものであり、上金型(図示省略)に上下動可能に支持されるパンチ12と、このパンチ12と対向して配置される下金型13と、この下金型13の背面側から挿入される渦巻状の背圧板14とから構成されている。パンチ12と下金型13とで形成される金型構内には、スクロール1を成形するための円盤状の素材7が挿入されている。
パンチ12にはフランジ部2の他端面側の形状と取付部6の形状とが転写されており、パンチ12は成形力F1により下金型13側へ素材7を押し付けるものである。また、下金型13にはフランジ部2の段部3の形状が転写された凹部15と、フィン4の形状が転写されると共に、背圧板14が配置された渦巻状のフィン溝16とが形成されている。背圧板14の端面にはフィン4の段部5の形状が転写されており、背圧板14は図示しないスプリングや油圧シリンダ等により上下動し、フィン溝16内に流入した素材7を成形力F1と逆方向に付加する背圧力f1を発生する。
従って、上述した構成をなすことにより、パンチ12が成形力F1で素材7を下金型13及びフィン溝16内に押し出すことができる。押し出し開始時には背圧板14をフィン溝16内の最上部に待機させ、成形力F1の押し出し方向と逆方向の背圧力f1をかけておく。このとき、背圧力f1は成形力F1よりも低く設定(例えば、背圧力f1は成形力F1の10分の1の力)されている。これにより、パンチ12が成形力F1を加えながら素材7をフィン溝16内に押し出すと共に、背圧板14が素材7に押し付けられ、押し出し高さを揃えながら成形する。その後、背圧板14はパンチ12によって素材7がフィン溝16に押し出されることに伴って下方(下金型13背面側)へ後退する。これにより、フィン4の高さを高精度に成形することができる。そして、成形終了後には背圧板14を初期セット位置であるフィン溝16の最上部まで戻し、速やかに成形体を金型から取り出すことができる。
ここで、図2を参照しながら、上述した手法を用いて鍛造したときの成形体のフィン高さと精度と背圧力の関係について説明する。
図2に示すように、背圧力f1を上昇させることによって、フィン4の高さ精度を向上させることができ、背圧力f1が約20tonf以上でフィン4の高さ精度を±0.5mm以下にすることができる。鍛造成形は、鍛造後、切削仕上げ加工によって約0.5mm程度の取りしろを必要とするので、鍛造品の形状精度としては±0.5mm以下にすることが精度の目安となる。
このような実施例1の手法を用いることにより、フィン高さ精度±0.5mm以下の高精度鍛造を実施することが可能である。また、フィン高さ±0.5mm以下とするためには、背圧力を約20tonf以上に設定する必要があるが、これは一例であり、スクロールのサイズや形状によって必要な背圧力は異なり、成形体のサイズや形状が異なってもこの手法は有効であると考えられる。
また、従来のスクロール鍛造方法を用いて鍛造し、フランジとフィンの頂面の段を削り出し加工成形する場合に比べて、一般的サイズのカーエアコン用スクロールの場合、1個あたり約50g程度の切削余肉削減が可能となると共に、それに伴って切削時間の短縮によって大幅な製造コストが削減できる。
従って、本発明の実施例1に係るスクロール用鍛造金型によれば、段部3を有するフランジ2と、該フランジ2の一方の面に設けられ、かつ端面に段部5を有する渦巻状のフィン4とを備えるスクロール1を製造する鍛造金型であって、フランジ2を形成すると共に、フィン4を形成するフィン溝16を有する下金型13と、下金型13のフィン溝16内に素材7を押し込むパンチ12と、下金型13のフィン溝16内に挿入され、フィン4の段部5を形成するための段部を有し、かつパンチ12により下金型13のフィン溝16内に素材7が押し込まれるときに、素材7に素材7が押し込まれる方向と逆方向の背圧力f1を付与する背圧板14とを備えることにより、フランジ2の段部3とフィン4の段部5とを有するスクロール1を一回の鍛造で高精度に成形することができる。
次に、図3〜図6に基づき第2の実施例を説明する。図3は本発明の実施例2に係るスクロール用鍛造金型の断面図であり、図4はフィンの旋回角と押し出し比との関係を示した図であり、図5は鍛造途中の素材の流れを示した図であり、図6はフィン高さ精度と背圧力との関係を示した図である。
図3に示すように、金型21はスクロール1を製造するものであり、上金型(図示省略)に上下動可能に支持されるパンチ22と、このパンチ22と対向して配置される下金型23と、この下金型23の背面側から挿入される渦巻状の背圧板24とから構成されている。パンチ22と下金型23とで形成される金型構内には、スクロール1を成形するための円盤状の素材7が挿入されている。
パンチ22にはフランジ部2の他端面側の形状と取付部6の形状とが転写されており、パンチ22は成形力F2により下金型23側へ素材7を押し付けるものである。また、下金型23にはフランジ部2の段部3の形状が転写された凹部25と、フィン4の段部5よりも内側の形状が転写されると共に、背圧板24が配置された渦巻状の内側フィン溝26と、フィン4の段部5よりも外側の形状が転写された外側フィン溝27とが形成されている。この外側フィン溝27は、フィン4の段部5よりも外側の形状を転写した底部27aを有している。背圧板24の端面にはフィン4の段部5よりも内側の形状が転写されており、背圧板24は図示しないスプリングや油圧シリンダ等により上下動し、内側フィン溝26内に流入した素材7を成形力F2と逆方向に付加する背圧力f2を発生する。
ここで、図9に示したフランジ2の段部3及びフィン4の段部5を有するスクロール1において、各旋回角におけるフィン高さをフランジ厚さで割った値を求め、この値を以後、押し出し比と称する。この押し出し比とフィン高さの関係を図4に示し、これについて詳しく説明する。
図4に示すように、押し出し比は、フィン4の段部5付近を境界(旋回角約550度)として外側が大きく、内側が小さい値になっている。この押し出し比は、押し出しの際に必要とする相対的な素材量を示しており、大まかに言えば、フィン4の段部5よりも外側の金型構内に、より多くの素材を分配する必要があると考えられる。
即ち、フィン4の段部5よりも外側の背圧板を削除し、フィン4の形状を転写した外側フィン溝27に底部27aを形成し、フィン4の段部5よりも内側の内側フィン溝26内のみに背圧板24を挿入することにより、背圧板24の背圧力f2が作用する内側フィン溝26に比べて、背圧力が作用しない外側フィン溝27内に素材7が流入し易いようにしている。つまり、フィン4の段部5付近を境界(旋回角約550度)に内側を背圧付加とし、外側を背圧非付加とすることで、素材7の流動調整を可能にすることができる。
従って、上述した構成をなすことにより、パンチ22が成形力F2で素材7を下金型23及びフィン溝26,27内に押し出すことができる。押し出し開始時には背圧板24をフィン溝26内の最上部に待機させ、成形力F2の押し出し方向と逆方向の背圧力f2をかけておく。このとき、背圧力f2は成形力F2よりも低く設定(例えば、背圧力f2は成形力F2の10分の1の力)されている。これにより、パンチ22が成形力F2を加えながら素材7をフィン溝26,27内に押し出そうとすると、内側フィン溝26内に流入した素材7の流動は背圧板24の背圧力f2により制限される。一方、外側フィン溝27内に流入した素材7の流動は何も阻害されるものがないので、内側フィン26に流入する素材7よりも優先的に流れることになる。そして、内側フィン溝26では背圧板24が素材7に押し付けられ、押し出し高さを揃えながら成形する。その後、背圧板24はパンチ22によって素材7がフィン溝26に押し出されることに伴って下方(下金型13背面側)へ後退する。これにより、フィン4の高さを高精度に成形することができる。そして、成形終了後には背圧板24を初期セット位置であるフィン溝26の最上部まで戻し、速やかに成形体を金型から取り出すことができる。
このような実施例2の手法を用いることにより、フィン溝内に素材を押し出す際に、背圧力を付加することで相対的に少ない素材分配でよい箇所の素材流動を選択的に制限することができ、背圧力を付加させないことで相対的により多くの素材分配を必要とする箇所への素材流動を促進することができる。つまり、比較的押し出す量が少なくても良い箇所にのみ背圧板を配置して成形初期から背圧力を付加し、より多く押し出す必要がある箇所の背圧板は削除する。これにより、比較的押し出す量が少なくても良い箇所への素材の押し出しを制限し、より多く押し出す量が必要である箇所への素材の流入を促進することができる。
また、背圧板を削除した部分は、スクロール1のフィン形状が転写された有底溝としているので、背圧板によって背圧力を付加しなくても、フィン溝27を行き止まりとしているので、素材7がこの部分に充填し、所望のフィン形状を精度良く成形することができる。
ここで、図5及び図6を参照しながら本発明の実施例1に係るスクロール用鍛造金型11と実施例2に係るスクロール用鍛造金型21とについて比較する。
図5は実施例1の金型11及び実施例2の金型21の鍛造途中の素材の流れを示したものである。図5に示すように、実施例1の金型11では、成形初期から素材分配を決めてしまっているので、成形後期では外側のフィン溝16内へ流入する素材7が少なくなっている。これに対して実施例2の金型21では、素材7をより多く押し出す必要がある外側フィン溝27に流入する素材7を、内側フィン溝26に流入する素材7よりも優先的に押し出すことがわかる。
更に、図6は実施例1の金型11及び実施例2の金型21を用いて鍛造したときの背圧力とフィン高さ精度との関係を示したものである。図6に示すように、実施例1の金型11で鍛造した場合には、背圧力f1が約20tonf以上でフィン高さ精度を±0.5mm以下にすることができるのに対し、実施例2の金型21で鍛造した場合には、背圧力f2が約3tonf以上でフィン高さ精度を±0.5mm以下にすることができている。金型21を用いれば金型11を用いて鍛造するよきよりも、少ない背圧力で高いフィン精度を得ることができる。更に、金型21は金型11よりも低い背圧力で鍛造成形できるので、背圧板や金型等への負担が減少することから、それらの寿命が向上し、製造コストの低減が可能になる。
なお、実施例2において、フィン4の段部5付近を境界(旋回角約550度)に、内側を背圧付加する背圧板24とし、外側を背圧非付加する外側フィン溝27の底部27aとして、素材7の流動調整を可能にしているが、内側を背圧力が発生する背圧板とすると共に、外側を固定した背圧板としてもよい。これにより、背圧付加部の背圧力により背圧非付加部側のフィン溝に素材を流入し易くすることができる。
従って、本発明の実施例2に係るスクロール用鍛造金型によれば、フィン溝の一部をフィン4の高さに合わせて底部27aを形成し、残りの部分に背圧板24を挿入したことにより、背圧板を削除しても、フィン部4の端部を形成するための段部を底部27aに形成するので、素材7がこの部分に充填され、所望のフィン部4の形状が精度良く成形することができる。
また、素材7のフィン溝への流入は、フィン4の各旋回角における高さとフランジ2の厚さとの比によって定められ、その値が相対的に大きいときには底部27aを形成し、その値が相対的に小さいときには背圧板24を挿入することにより、比較的押し出す量が少なくても良い箇所にのみ背圧板24を配置して成形初期から背圧力f2を付加し、より多く押し出す必要がある箇所の背圧板は削除する。これにより、比較的押し出す量が少なくても良い箇所への素材7の押し出しを制限し、より多く押し出す必要がある箇所への素材7の流入を促進することができるので、一回の鍛造で高精度に成形することができる。
次に、図7及び図8に基づき第3の実施例を説明する。図7は本発明の実施例3に係るスクロール用鍛造金型の断面図であり、図8はフィン高さ精度と成形力との関係を示した図である。
図7に示すように、金型31はスクロール1を製造するものであり、上金型(図示省略)に上下動可能に支持されるパンチ32と、このパンチ32と対向して配置される下金型33と、この下金型33内の背面側から挿入される渦巻状の背圧板34とから構成されている。パンチ32と下金型33とで形成される金型構内には、スクロール1を成形するための円盤状の素材7が挿入されている。
パンチ32にはフランジ部2の他端面側の形状と取付部6の形状とが転写されており、パンチ32は成形力F3により下金型33側へ素材7を押し付けるものである。また、下金型33にはフランジ部2の段部3の形状が転写された凹部35と、フィン4の形状が転写されると共に、背圧板34が配置された渦巻状のフィン溝36とが形成されている。背圧板34の端面にはフィン4の段部5の形状が転写されている。背圧板34は鍛造開始時から鍛造終了時まで、フィン4の高さに合わせた位置で固定されており、鍛造が完了した直後にフィン溝36の最上部まで上昇し、成形体を下金型33から取り出す図示しないノックアウト機構を有するものである。
従って、上述した構成をなすことにより、パンチ32が成形力F3で素材7を下金型33及びフィン溝36内に押し出すことができる。押し出し開始時には背圧板34がフィン溝36内でフィン4の高さに合わせた位置に固定されている。これにより、パンチ32が成形力F3を加えながら素材7をフィン溝36内に押し出すときには、背圧力が付加されていないので、素材7はフィン溝36内にスムーズに流入することができる。そして、鍛造終了後には背圧板34をフィン溝36の最上部まで上昇させ、速やかに成形体を金型から取り出すことができる。これにより、フィン4の高さを高精度に成形することができる。
このような実施例3の手法を用いることにより、背圧板34は鍛造開始時から終了時までフィン溝36内でフィン4の高さに合わせた位置で固定されているので、背圧力により阻害させることなくスムーズに素材7が流入し、フィン溝36内に充填される。これにより、所望のフィン形状を精度良く成形することができる。
また、鍛造が終了した直後に背圧板34をフィン溝36の最上部まで上昇させるノックアウト機構を有しているので、鍛造後速やかに成形体を下金型33から取り出すことができ、連続鍛造を可能にする。しかも、大容量の背圧機構が不要となり、鍛造後に成形体を取り出すために必要な力を加える機構だけがあれば良いので、設備費の低減が可能になる。
ここで、図8を参照しながら本発明の実施例1に係るスクロール用鍛造金型11,実施例2に係るスクロール用鍛造金型21及び本発明の実施例1に係るスクロール用鍛造金型31について比較する。
図8は実施例1の金型11,実施例2の金型21及び実施例3の金型31を用いて鍛造したときの成形力とフィン高さ精度との関係を示したものである。図8に示すように、実施例1の金型11では、成形力F1が約230tonf以上でフィン高さ精度を±0.5mm以下にすることができる。実施例2の金型21では、成形力F2が約200tonf以上でフィン高さ精度を±0.5mm以下にすることができる。実施例3の金型31では、成形力F3が約250tonfでフィン高さ精度を±0.5mm以下にすることができる。
実施例3の金型31を用いた場合は、実施例1の金型11及び実施例2の金型21を用いたときよりも、若干高い成形圧を必要とするものの、フィン高さ精度が±0.5mm以下の高精度鍛造が可能である。また、実施例3の金型31は成形体のサイズに制約はなく、いかなるサイズのスクロールにも原理的に適用可能である。
従って、本発明の実施例3に係るスクロール用鍛造金型によれば、段部3を有するフランジ2と、該フランジ2の一方の面に設けられ、かつ端面に段部5を有する渦巻状のフィン4とを備えるスクロール1を製造する鍛造金型であって、フランジ2を形成すると共に、フィン4を形成するフィン溝36を有する下金型33と、下金型33のフィン溝36内に素材7を押し込むパンチ32と、下金型33のフィン溝36内にフィン4の高さに合わせて固定されると共に、フィン4の段部5を形成するための段部を有する背圧板34とを備えることにより、フランジ2の段部3とフィン4の段部5とを有するスクロール1を一回の鍛造で高精度に成形することができる。
また、鍛造成形完了後に背圧板34をフィン溝36の最上部まで上昇させることにより、成形体を鍛造成形後速やかに下金型33及びフィン溝36から取り出すことができる。更に、これにより連続鍛造が可能になる。
なお、実施例1の金型11,実施例2の金型21及び実施例3の金型31を用いて鍛造する場合は、冷間,温間及び熱間鍛造のいずれに限らず、また素材の種類に限らずに適用可能である。
厚さや高さ等が不均一である成形体を背圧機構を用いて鍛造するものに適用可能である。
本発明の実施例1に係るスクロール用鍛造金型の断面図である。 本発明の実施例1に係るスクロール用鍛造金型を用いて鍛造した場合のフィン高さ精度と背圧力との関係を示した図である。 本発明の実施例2に係るスクロール用鍛造金型の断面図である。 本発明の一実施例におけるスクロールのフィンの旋回角と押し出し比との関係を示した図である。 (a)本発明の実施例1に係るスクロール用鍛造金型の鍛造途中の素材の流れを示した図である。(b)本発明の実施例2に係るスクロール用鍛造金型の鍛造途中の素材の流れを示した図である。 本発明の実施例1及び実施例2のスクロール用鍛造金型におけるフィン高さ精度と背圧力との関係を示した図である。 本発明の実施例3に係るスクロール用鍛造金型の断面図である。 本発明の実施例1,実施例2及び実施例3のスクロール用鍛造金型におけるフィン高さ精度と成形力との関係を示した図である。 (a)本発明の一実施例におけるスクロールを示した斜視図である。(b)同図(a)のA−A矢視断面図である。 (a)従来の一実施例におけるスクロールを示した斜視図である。(b)同図(a)のB−B矢視断面図である。 従来の一実施例に係るスクロール用鍛造金型を示した断面図である。
符号の説明
1 スクロール
2 フランジ
3,5 段部
4 フィン
6 取付部
7 素材
11,21,31 金型
12,22,32 パンチ
13,23,33 下金型
14,24,34 背圧板
15,25,35 凹部
16,36 フィン溝
26 内側フィン溝
27 外側フィン溝
27a 底部
F1,F2,F3 成形力
f1,f2 背圧力

Claims (10)

  1. フランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、
    前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、
    前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、
    前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内の全部または一部分に挿入され、前記フィン部の前記段部に対応した段部を有する背圧板とを備える
    ことを特徴とするスクロール用鍛造金型。
  2. フランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、
    前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、
    前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、
    前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に挿入され、前記フィン部の前記段部を形成するための段部を有し、かつ前記他方の金型により前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に前記被加工素材が押し込まれるときに、前記被加工素材に前記被加工素材が押し込まれる方向と逆方向の背圧力を付与する背圧板とを備える
    ことを特徴とするスクロール用鍛造金型。
  3. 段部を有するフランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、
    前記フランジ部を形成すると共に、前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、
    前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、
    前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に挿入され、前記フィン部の前記段部を形成するための段部を有し、かつ前記他方の金型により前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に前記被加工素材が押し込まれるときに、前記被加工素材に前記被加工素材が押し込まれる方向と逆方向の背圧力を付与する背圧板とを備える
    ことを特徴とするスクロール用鍛造金型。
  4. 請求項2または3に記載のスクロール用鍛造金型において、
    前記フィン形成用溝部の一部を前記フィンの高さに合わせて底付きとし、残りの部分に背圧板を挿入した
    ことを特徴とするスクロール用鍛造金型。
  5. 請求項4に記載のスクロール用鍛造金型において、
    前記底付きとするかと前記背圧板を挿入するかとは、前記フィン部の各旋回角における高さと前記フランジ部の厚さとの比によって定められ、
    その値が相対的に大きいときには底付きとし、その値が相対的に小さいときには背圧板を挿入する
    ことを特徴とするスクロール用鍛造金型。
  6. 段部を有するフランジ部と、該フランジ部の一方の面に設けられ、かつ端面に段部を有する渦巻状のフィン部とを備えるスクロールを製造する鍛造金型であって、
    前記フランジ部を形成すると共に、前記フィン部を形成するフィン形成用溝部を有する一方の金型と、
    前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に被加工素材を押し込む他方の金型と、
    前記一方の金型の前記フィン形成用溝部内に前記フィンの高さに合わせて設けられると共に、前記フィン部の前記段部を形成するための段部を有する背圧板とを備える
    ことを特徴とするスクロール用鍛造金型。
  7. 請求項6に記載のスクロール用鍛造金型において、
    鍛造成形完了後に前記背圧板を前記フィン形成用溝の最上部まで上昇させる
    ことを特徴とするスクロール用鍛造金型。
  8. 請求項2乃至5のいずれかに記載のスクロール用鍛造金型における前記一方の金型と前記他方の金型との間に前記被加工素材を挿入し、
    前記他方の金型を前記一方の金型に向けて移動させると共に、前記被加工素材に前記背圧板の背圧力を付加させながら前記フィン形成用溝部内に押し込み、前記被加工素材が前記フィン形成用溝に充填する前記背圧板が前記フィン形成溝の最上部まで上昇し、成形体を取り出すことができるスクロール鍛造方法。
  9. 請求項6または7に記載のスクロール用鍛造金における前記一方の金型と前記他方の金型との間に前記被加工素材を挿入し、
    前記他方の金型を前記一方の金型にむけて摺動させると共に、前記被加工素材を前記フィン形成用溝部内に押し込み、前記被加工素材が前記フィン形成用溝に充填すると設置されていた前記背圧板が前記フィン形成溝の最上部まで上昇し、成形体を取り出すことができるスクロール鍛造方法。
  10. 請求項8または9に記載のスクロール鍛造方法により鍛造成形された前記段部を有するスクロール。
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