JP4325921B2 - 密閉鍛造方法及び密閉鍛造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金属を素材とする密閉鍛造において、異なる動作軸方向を有する複数の成形パンチによって鍛造成形品を製造する方法、特に、鍛流線を分断することなく鍛造成形品を得るための密閉鍛造方法、この密閉鍛造方法を実施する密閉鍛造装置に関するものである。
従来の密閉鍛造装置は、金型の成形空間内に抜き差し可能に配置されたパンチを加圧手段の作動前に成形空間内に進出させ、加圧手段の作動後かつ成形空間内から鍛造用金属素材を塑性変形させた鍛造成形品を取り出す前に、成空間内からパンチを後退させるように構成されている。しかしながらこの方法では、加圧手段から見てアンダーカットとなる部位には鍛造用金属素材が流動する際の巻き込みによる不具合、または鍛流線を分断することによる不具合が発生する場合がある。鍛流線を分断した部位では他の部位よりも機械特性が劣るために好ましくない。鍛流線を分断しないで鍛造にて異なる動作軸方向を有する複数の成形パンチによって1回の成形工程で鍛造成形品を得ようとするときには、密閉鍛造方法を用いない方法が用いられる。これは、アンダーカット状の凹部を持つ鍛造成形品において、アンダーカット状の凹部で鍛造用金属素材が回り込み、鍛流線が分断されることを避けるためである。
特開2001−191141号公報
例えば、一般には、従成形パンチによって成形する凹み以外の部分を、主成形パンチを用いて完全に成形しておき、その後従成形パンチを動作させて成形する方法が用いられている。このとき、従成形パンチの動作で押込まれる体積はバリとして鍛造成形品の外に押出す方法が用いられている。あるいは、主成形パンチ、従成形パンチが同時にまたは時間差をもって鍛造用金属素材に接触を開始するように各パンチを作動させて、このとき従成形パンチによって成形される凹み周囲への鍛造用金属素材の回りこみによって発生した不具合箇所をバリとして鍛造成形品の外に押出す方法が用いられている。いずれの方法も、密閉鍛造ではなくバリ出し鍛造方法とせざるをえない。このように、鍛造にて複数の動作軸方向からの複数の成形パンチの動作によって所定の形状を得ようとするときに、従来の技術では、バリ出し鍛造方法を選択する必要があった。
バリ出し鍛造方法でのバリの発生は材料の歩留まりを低下させるため、材料コストの観点からその発生量は少ない方がよい。また、それらを除去するための抜き金型が必要であり、その金型の準備と除去工程の実施にコストがかかること、バリ除去の工程によるバリ返り、バリカジリの不具合の発生による品質低下のおそれがあることからも、バリの発生は好ましくない。
一方、従来の密閉鍛造方法では、バリを出さないためにコスト的に有利であるが、複数の動作軸方向からの成形パンチによって鍛造成形品を得ようとすると、次の問題が発生するおそれがある。
(1)図15に基づいて説明すると、ダイス(1404)、ノックアウトピン(1408)で囲まれる成形空間に鍛造用金属素材(1431)を投入し〔図15(A)〕、主成形パンチ(1401)、従成形パンチ(1403)を同時に鍛造用金属素材(1431)に接触し始めるタイミングで作動させる〔図15(B)〕と、主成形パンチ動作方向からの素材の流れによって従成形パンチ(1403)の周囲への素材の回り込みが発生する〔図15(C)〕。
例えば、主成形パンチ(1401)の動作する軸方向に対してアンダーカットとなる凹み部位は、主成形パンチ(1401)とは動作方向が異なる従成形パンチ(1403)を動作させて成形する。これら主成形パンチ(1401)、従成形パンチ(1403)の動作開始時点を同じとした場合、鍛造成形品(1451)の形状の凹部に対応する従成形パンチ(1403)の凸部が、主成形パンチ(1401)の動作方向、つまり主成形パンチ(1401)による素材流動方向に対してアンダーカットとなる方向から挿入されているので、素材は従成形パンチ(1403)の凸部を囲むように回り込むことになり、塑性流動が分断される。分断された素材の流れも鍛造成形が進行すると最終的には合流するが、充分な金属結合状態までには至らないため、その部位は機械特性が劣る。
(2)さらに図16に基づいて説明すると、ダイス(1504)、ノックアウトピン(1508)で囲まれる成形空間に鍛造用金属素材(1531)を投入し〔図16(A)〕、主成形パンチ(1501)を作動させて成形した後に従成形パンチ(1503)を作動させる場合〔図16(B)〕には、充填不足部(1552)及び未充填部(1553)が発生するおそれがある〔図16(C)〕。同様に、主成形パンチ(1501)による成形進行後に従成形パンチ(1503)を動作させても、従成形パンチ(1503)のみでは充分な充填状態を得ることができない場合があった。例えば、金型内の充填部位(1505)が従成形パンチ(1503)の動作範囲近傍になく、従成形パンチ(1503)と離れている場合には、目的の最終鍛造成形品(1551)に対して素材の流動が不充分となり、いわゆる欠肉の状態〔未充填部(1553)〕となってしまう。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、1回の成形工程で鍛流線の分断がない最終鍛造成形品を容易に得る密閉鍛造方法、この密閉鍛造方法を実施する密閉鍛造装置を提供する。
本発明は、以下のような発明である。
(1)主成形パンチ、この主成形パンチと異なる動作軸方向を有する1以上の従成形パンチ、ダイス、ノックアウトピンを有する金型の成形空間内を、主成形パンチを動作させて加圧することにより、鍛造用金属素材で充満して最終鍛造成形品の中間形状を得る工程と、従成形パンチを鍛造用金属素材が凹になる方向に作動させて凹部を有する最終鍛造成形品形状を得る工程とを含み、金型の中間形状成形完了時の成形空間内容積を従成形パンチの動作により押込まれる体積以上に増加させるように変化させながら最終鍛造成形品形状を成形することを特徴とする密閉鍛造方法。
(2)中間形状成形後であって従成形パンチが動作開始するまでの間の所定時間、従成形パンチの動作開始と同時、または従成形パンチ動作開始以降の所定の時点から選ばれるいずれかの時点から、所定の時間の間、中間形状成形完了時の成形空間内容積を前記主成形パンチ、ダイス、ノッアウトピンのいずれかの位置を動かして変化させることを特徴とする上記(1)に記載の密閉鍛造方法。
(3)中間形状成形後に鍛造用金属素材への加圧力が所定の値以上になった時点で、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の密閉鍛造方法。
(4)中間形状成形後に主成形パンチおよび/または従成形パンチの位置が所定の位置となった時点で、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の密閉鍛造方法。
(5)中間形状成形完了時の加圧力と中間形状成形後の従成形パンチの動作による加圧力との差圧力により、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(6)機械的機構または油圧機構によって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(7)ダイスがダイス本体を含み、中間形状成形時の主成形パンチと同じ向きにダイス本体を動かすことによって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
(8)ダイスが摺動金型を含み、中間形状成形時の主成形パンチと同じ向きに摺動金型を動かすことによって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(9)ノックアウトピンを動かすことによって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(10)中間形状の成形時とは逆向きに主成形パンチを動かすことによって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(11)中間形状成形時の主成形パンチと同じ向きにダイスを動かすことによって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(12)主成形パンチ、ダイス、ノックアウトピンから選ばれる2つ以上の組み合せの動作によって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(13)主成形パンチ、ダイス本体、ノックアウトピンから選ばれる2つ以上の組み合せの動作によって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(7)に記載の密閉鍛造方法。
(14)主成形パンチ、摺動金型、ノックアウトピンから選ばれる2つ以上の組み合せの動作によって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする上記(8)に記載の密閉鍛造方法。
(15)従成形パンチを、主成形パンチの動作力を機械的に分配することによって動作させることを特徴とする上記(1)乃至(14)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(16)従成形パンチを、主成形パンチの動作機構とは独立した機械的な機構によって動作させることを特徴とする上記(1)乃至(14)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(17)従成形パンチを、主成形パンチの動作機構とは独立した油圧機構で動作させることを特徴とする上記(1)乃至(14)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(18)鍛造用金属素材が、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする上記(1)乃至(17)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(19)鍛造用金属素材の温度が、200℃〜500℃であることを特徴とする上記(1)乃至(18)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(20)金型の温度が、100℃〜400℃であることを特徴とする上記(1)乃至(19)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(21)主成形パンチ及び従成形パンチの温度が、最も低いことを特徴とする上記(20)に記載の密閉鍛造方法。
(22)鍛造用金属素材の外表面、成形空間を形成する金型の面の少なくとも一方に潤滑材を塗布した後、鍛造用金属素材を成形することを特徴とするの上記(1)乃至(21)のいずれか1つに記載の密閉鍛造方法。
(23)最終鍛造成形品形状に凹部を形成するために鍛造用金属素材に入り込む従成形パンチの周面にも潤滑材が塗布されていることを特徴とする上記(22)に記載の密閉鍛造方法。
(24)主成形パンチ、この主成形パンチと異なる動作軸方向を有する1以上の従成形パンチ、ダイス、ノックアウトピンを有する金型と、この金型の成形空間内を、主成形パンチを動作させて加圧することにより、鍛造用金属素材で充満して最終鍛造成形品の中間形状を得る中間形状成形完了時の成形空間内容積を、従成形パンチの動作により押込まれる体積以上に増加させるように変化させる容積変化手段と、中間形状成形完了後であって
従成形パンチが動作開始するまでの間の所定時間、従成形パンチの動作開始と同時、または従成形パンチ動作開始以降の所定の時点から選ばれるいずれかの時点から、所定の時間の間、容積変化手段を動作させる制御手段とを含む密閉鍛造装置。
(25)金型の中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させる容積変化手段が、主成形パンチ、ダイス、ノックアウトピンから選ばれる1つ以上であることを特徴とする上記(24)に記載の密閉鍛造装置。
(26)金型の中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させる制御手段が、主成形パンチ、従成形パンチの位置、金型内の鍛造用金属素材の状態または鍛造用金属素材の加圧状態の検出機構と、この検出機構からの検出情報に基づいて容積変化手段を動作させる金型内容積制御装置から構成されることを特徴とする上記(24)に記載の密閉鍛造装置。
(27)金型に加熱手段を設けたことを特徴とする上記(24)乃至(26)のいずれか1つに記載の密閉鍛造装置。
本発明によれば、主成形パンチ、この主成形パンチと異なる動作軸方向を有する1以上の従成形パンチ、ダイス、ノックアウトピンを有する金型の成形空間内を、主成形パンチを動作させて加圧することにより、鍛造用金属素材で充満して最終鍛造成形品の中間形状、すなわち中間鍛造成形品を得る工程と、従成形パンチを鍛造用金属素材、すなわち中間鍛造成品が凹になる方向に作動させて凹部を有する最終鍛造成形品形状、すなわち最終鍛造成形品を得る工程とを含み、金型の中間形状成形完了時の成形空間内容積を従成形パンチの動作により押込まれる体積以上に増加させるように変化させながら最終鍛造成形品形状(最終鍛造成形品。)を成形するので、主成形パンチの動作する軸方向に対してアンダーカットとなる凹みを、バリの発生、金型内の鍛造用金属素材の充填不足、いわゆる欠肉、及び塑性流動を分断することなく、主成形パンチと動作軸が異なる従成形パンチを動作させて最終鍛造成形品形状(最終鍛造成形品。)を成形することができる。
本発明は、主成形パンチによる成形進行後に従成形パンチを動作させるという動作順序で従成形パンチを動作させて、かつ、金型の中間形状成形完了時の成形空間内容積を、従成形パンチの動作によって押込まれる体積以上に増加させるように変化させることにより、最終鍛造成形品を製造する方法である。その結果、従成形パンチの動作によって押込まれる体積に押出されるバリの発生が無いようになる密閉鍛造方法となる。この方法によれば、例えば、増加させる部位を、最終鍛造成形品においてその後工程で機械加工される箇所など切除しやすい部位に余肉の形で付与させることができるので、効率良く最終的な製品を得ることができる。
本発明の製造方法の一例を、図1(A)〜図1(C)をもとに説明する。
まず、主成形パンチ(101)、この主成形パンチ(101)と異なる動作軸方向の従成形パンチ(103)、主成形パンチ(101)を受け入れる凹部を有するとともに、従成形パンチ(103)を底で摺動可能に支持するダイス本体(105)、このダイス本体(105)に摺動可能に支持された摺動金型(107)、最終鍛造成形品(151)を排出可能なように、ダイス本体(105)摺動可能に支持されたノックアウトピン(108)を含む壁面で囲まれる成形空間内(金型空間内または成形孔内。)に鍛造用金属素材(131)を投入し〔図1(A)〕、主成形パンチ(101)による成形で成形空間内を鍛造用金属素材(131)で充満させて、最終鍛造成形品(151)の中間形状〔中間鍛造成形品(141)。〕を得る〔図1(B)〕。ここで、ダイスは、ダイス本体(105)と、摺動金型(107)とで構成されている。ダイスは、主成形パンチ(101)を受ける形になるので、受金型と称することもできる。そして、摺動金型(107)とは、ダイス本体(105)に設けられた摺動機能を有する分割部のことである。また、摺動機能とは、分割部をダイス本体(105)に対して成形空間内外の方向の任意の位置に移動できるもので、例えば、ダイス本体(105)の一部に孔を開け、その孔に適当なクリアランスを持った分割部を設置し、これがダイス本体(105)と機械的に固定されない方法を用いて支持することで実現できる。
その後、最終鍛造成形品(151)の形状を得るように従成形パンチ(103)を動作させる〔図1(C)〕。従成形パンチ(103)は最終鍛造成形品(151)の形状に合わせて設けることができ、設置個数は1以上とすることができる。その際、従成形パンチ(103)を動かし始めるまでの間の所定の時点、従成形パンチ(103)を動かし始めると同時、または従成形パンチ(103)動作後の所定の時点から選ばれる何れかの時点から、主成形パンチ(101)、ダイス本体(105)、摺動金型(107)、ノックアウトピン(108)のいずれかの位置を動かして、金型の中間形状成形時の成形空間内容積(以下、もとの成形空間内容積とも記載する。)が従成形パンチ(103)の動作により押込まれる体積以上に増加するように変化せさる。図1(C)では、摺動金型(107)を動かしている。このような動作は、金型のもとの成空間内容積が増えた状態のところに、従成形パンチ(103)が押し込まれる動作である。動かす対象は、主成形パンチ(101)、ダイス本体(105)、摺動金型(107)、ノックアウトピン(108)のいずれかで良い。また、それらから選ばれた任意の2個以上を組み合わせて動作させても良い。
所定の動作開始時点は、成形空間内へ充満した素材の流動状態を考慮して設定することができる。従成形パンチを動かし始めるまでの間の所定の時点とするのは、所定の動作をする前に従成形パンチが素材で充填された金型内、すなわち成形空間内に入り込むことによって過大な加圧圧力が発生することがないので、好ましい。従成形パンチを動かし始めると同時とするのは、素材に動かす金型部分が接触したままで成形が進行するので、接触した箇所では背圧がかかった効果が期待でき、好ましい。従成形パンチの動作後の所定の時点とするのは、従成形パンチによる加圧力が素材を介して動かす金型部分に伝播し、伝播した力を動かす金型部分の動力とすることができるので、好ましい。
動作時間は、従成形パンチが素材で充填された成形空間内に入り込むことによって過大な加圧圧力が発生することがないように決めることができる。例えば、従成形パンチの動作開始時点から、少なくとも従成形パンチの動作完了する時点までとすることができる。また、動作により変化する体積が予め設定した体積となった時点までとすることもできる。
主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンを動かす距離は、それらを動かすことで変化する金型内容積(成形空間。)が、従成形パンチを動作させた際に押込まれる体積以上となるようにする。従成形パンチを動作させた際に押込まれる体積未満しか金型内容積を増加させないと、鍛造用金属素材が金型空間内に充填したところにさらに、従成形パンチが増加した体積以上に押込まれることになる。その結果、金型、プレス機械に過大な圧力がかかり、金型、プレス機械を破損する恐れがあるからである。
最終鍛造成形品が成形された時点では、図2で示したように、摺動金型(107)を最終鍛造成形品(151)の寸法よりも大きく下げておくこともできる。
ダイスの分割部すなわち摺動金型を動かして、金型のもとの空間容積を従成形パンチを動作させた際に押込まれる体積以上に増加させる方法の概念図を図3に示す。ここで、VAは従成形パンチ(103)を動作させた際に押込まれる体積であり、VBは摺動金型(107)が動くことによって体積(VA)以上に増加する体積であり、(VA+VC)はもとの空間体積(もとの成形空間内容積。)である。本発明では、もとの空間体積(VA+VC)を体積(VB)の分だけ増加させることによって、もとの成形空間内容積(VA+VC)を従成形パンチ(103)の動作により押込まれる体積(VA)以上に増加するように変化させている。
動作量について図1(A)に示す摺動金型(107)を動作させる例を用いて説明すると、従成形パンチ(103)の動作によって押込まれる体積が10cm3であると、断面積が10cm2である摺動金型(107)を1cm以上の距離を下に動かす必要がある。動作させるのがノックアウトピン(108)、ダイス本体(105)、主成形パンチ(101)のいずれの場合でも動作量をこの計算によって求めることができる。
本発明では、変化する金型内容積が、従成形パンチを動作させた際に押込まれる体積以上となるようにしているので、鍛造用金属素材で充填された状態の金型内に、従成形パンチが入り込むことが無い。そのため過大な圧力がかからないので、金型、プレス機械の破損の発生を抑えることができ、安定して運転することができる。
次に、動作速度を説明する。
例えば、従成形パンチの動作開始と同時に、主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンの少なくとも1つの相対位置を変える場合、従成形パンチを動作させた際に押込まれる体積の単位時間あたりの量をV1とすると、主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンの少なくとも1つの相対位置を変える動きの速度は、その動作により金型内の体積の単位時間あたりの増加量をV2とした場合、増加量(V2)は量(V1)以上の値であることが必要である。増加量(V2)が量(V1)よりも小さいときには、鍛造用金属素材が成形空間内に充填した状態に、さらに従成形パンチが押込まれるので、金型、プレス機械が破損する恐れがあるからである。充填された素材に無理な力が加わり、最終鍛造成形品に歪が生じるからである。
摺動金型を動かす例について説明すると、従成形パンチの動作によって押込まれる体積が毎秒10cm3であると、断面積が10cm2である摺動金型を毎秒1cm以上の速度で動かす必要がある。この摺動金型を毎秒2cmで動かすと、時間あたりの体積は20cm3となるので、条件を満足することが出来る。
速度は上記条件を満足していれば、最終鍛造成形品の形状、鍛造用金属素材の流動状態に合わせて段階的にまたは連続的に変化させても良い。
金型内の容積を変える方法として、従成形パンチの動作とは独立した動作機構により、主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンの少なくとも1つの位置を変えることで、容積を変えることができる。
あるいは、金型内の容積を変える方法として、鍛造用金属素材を介した中間鍛造成形品成形完了時点の加圧力と中間鍛造成形品成形後に従成形パンチが動作した状態での加圧力との差圧力を利用したものとすることができる。この方法は、従成形パンチを押込んだ場合、その加圧力により金型内容積が一定となるように各部位の相対位置を変えることができる、またはその速度も従成形パンチの押込み体積の速度に一致させることが容易にできるので、好ましい。独立した動作機構を用いて主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンの少なくとも1つの位置を変える場合よりも、速度と移動量の調整が簡単になるので好ましい。差圧力が一定値となるように容積を変化させることもできる。これにより、素材が一定の圧力を受けることになるので、素材の流動状態を一定の状態にして成形することができ、好ましい。
ノックアウトピンを動かして、金型内容積を、従成形パンチを動作させた際に押込まれる体積以上に増加させる方法は、摺動金型と同様とすることができる。ノックアウトピンの位置以外に凸部を設けることが困難である最終鍛造成形品の形状が要求される、例えば最終鍛造成形品の底面のノックアウト部以外は高い精度を要求される平坦である場合、その平坦な部位に摺動金型を設けることは好ましくないので、ノックアウトピンを動かす方法を選択するほうが有利である。また、最終鍛造成形品排出用のノックアウトピンと兼用することができるので、新たな機構を追加することが無く、装置が簡単になり、好ましい。
主成形パンチを動かして、金型のもとの成形空間内容積を、従成形パンチを動作させた際に押込まれる体積以上に増加させる方法の一例の概念図を図4(A)、図4(B)に示す。ダイス(404)内に鍛造用金属素材(431)を投入して、主成形パンチ(401)の動作によって鍛造用金属素材(431)を中間形状〔中間鍛造成品(441)〕に成形する〔図4(A)〕。中間鍛造成品(441)に対して従成形パンチ(403)が押し込まれる時に、従成形パンチ(403)の動作開始時点、またはその前の時点から、主成形パンチ(401)をそれまでの成形方向と逆の方向(矢印にて図示。)に動かす〔図4(B)〕。主成形パンチ(401)を動かす量と動作速度は、前に述べた従成形パンチ(103)の押込み量と動作速度から摺動金型(107)の動かし方を決めた方法と同じで良い。主成形パンチ(401)は主成形方向の荷重を開放する機構を有しており、所定の時点荷重を開放させて主成形方向と逆方向に動かすことができる。なお、図4(A)または図4(B)において、408はダイス(404)に摺動可能に支持されたノックアウトピン、451は最終鍛造成品を示す。
ダイスの底全体を形成する摺動金型を動かして、金型のもとの成形空間内容積を、従成形パンチを動作させた際に押込まれる体積以上に増加させる方法の一例の概念図を、図5(A)、図5(B)に示す。ダイスは、筒状の壁面を形成する壁面金型(506)と、この壁面金型(506)内に位置して底全体を形成するとともに、ノックアウトピン(508)を摺動可能に支持する摺動金型(507)とで構成されている。
壁面金型(506)と摺動金型(507)とに囲まれた空間内に鍛造用金属素材(531)を投入し、主成形パンチ(501)の動作によって中間形状〔中間鍛造成品(541)〕に成形する〔図5(A)〕。さらに、中間鍛造成品(541)に、従成形パンチ(503)が押し込まれる時に、従成形パンチ(503)の動作開始時点、またはその前の時点から、摺動金型(507)を主成形パンチ(501)の主成形動作の方向(動作軸方向)と同じ向き(矢印にて図示。)に動かす〔図5(B)〕。摺動金型(507)を動かす量と動作速度は、前に述べた従成形パンチ(103)の押込み量と動作速度から摺動金型(107)の動かし方を決めた方法と同じで良い。なお、図5(B)において、551は最終鍛造成品を示す。
本発明によれば、このように主成形パンチ、ダイス、ダイス本体、摺動金型またはノックアウトピンを動かして、金型のもとの成形空間内容積を、従成形パンチを動作させた際に押込まれる体積以上に増加させるように変化させることで、従成形パンチを動作させた際に押込まれる体積を、バリとして外に排出して無駄にすることなく最終鍛造成形品の体積として使うことができ、コスト的に有利である。
この場合、中間形状(中間鍛造成形品。)として充満したところに従成形パンチが入り込むので、従成形パンチの成形過程で従成形パンチの周囲に素材(中間鍛造成形品。)が回り込むことは無く、素材流動の分断の発生を抑えることができる。
また、未充填部は前述したように従成形パンチの加圧力が及び難い、すなわち従成形パンチからの距離が大きい箇所に発生しやすいが、本発明では金型内容積を変えるために動かす構成部品が、主成形パンチ、ダイス、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンから選択したもの、あるいはそれらを組み合わせることができるので、従成形パンチからの距離が小さい、つまり従成形パンチの加圧力が鍛造用金属素材(中間鍛造成形品。)に伝播しやすい場所の金型部品を動作させて金型内容積を変化させることができるので、未充填部の発生を抑えることができる。
その結果、主成形パンチの動作軸方向に対してアンダーカットとなる凹み部位を、バリの発生、金型内の素材の充填不足、いわゆる欠肉、あるいは塑性流動の分断の発生を抑えて、主成形パンチとは動作軸方向が異なる従成形パンチの動作によって容易に成形することができる。例えば、図10に示すような側面(周面。)に凹部(1002)を有した円柱形状部(1001)を有する最終鍛造成形品や、冠面と平行な方向にコネクティングロッドと連結するための穴が開いた形状を有している内燃機関ピストンなどの最終鍛造成形品を容易に製造できる。ここで、主成形パンチの動作する方向に対してアンダーカットとなる凹み部位とは、側面から内部に向かってえぐられた形状のことである。たとえば、主成形パンチの動作した方向と逆方向に最終鍛造成形品を排出する時に、最終鍛造成形品の軌跡に対して交差する最終成鍛造形品の凹形状部のことである。または、側面から外部に向かって飛び出した形状もアンダーカット状態となる。
次に、従成形パンチの動作方法について説明する。
本発明における、従成形パンチを動作させる方法としては、主成形パンチの力を分配して動かす方法、主成形パンチの動きとは独立した機械機構で動かす方法、または主成形パンチの動きとは独立した油圧機構で動かす方法、もしくはこれらを組み合わせた方法がある。
一例として、主成形パンチの力を分配して従成形パンチを動かす方法について図6(A)〜図6(C)をもとにして説明する。
従成形パンチ(603)、ダイス本体(605)、摺動金型(607)及びノックアウトピン(608)を油圧機構によるダイフロートやダイクッション、ガスクッション、バネなどによる浮遊機構でダイセット(611)から浮かせておく〔図6(A)〕。図6(A)では、浮遊機構の一例として、圧縮バネ(612)を用いた場合を示す。浮かせておく力は、鍛造用金属素材(631)を中間形状〔中間鍛造成形品(641)〕に成形する際に主成形パンチ(601)から与えられる加圧力よりも大きく、それよりも大きな加圧力が上方から与えられたときに沈み込む値に設定しておく。圧縮バネ(612)を用いる場合には、前述の条件を満たすバネ常数、長さをもつバネを用い、バネをあらかじめ圧縮しておけば良い。なお、図6において、622はノックアウト機構を示す。
従成形パンチ(603)、ダイス本体(605)、摺動金型(607)及びノックアウトピン(608)が沈み込むと、それらを支持しているダイセット(611)と従成形パンチ(603)との間に設けたリンク機構(620)で従成形パンチ(603)は中間鍛造成形品(641)内に押込まれる〔図6(B)〕。リンク機構(620)とは、主成形パンチ(601)の移動を従成形パンチ(603)の方向の移動に変換する機能を有したものである。
この方法では主成形パンチ(601)の加圧力は鍛造用金属素材(631)を介してダイスに伝達されるが、主成形パンチ(601)の外周に縁(602)をつけてダイス本体(605)を押す形状にしておき、鍛造用金属素材(631)を介さないでダイス本体(605)に力を伝達する方法を用いても良い〔図6(C)〕。鍛造製品〔最終鍛造成形品(651)〕の厚さに高い寸法精度が要求される場合には、主成形パンチ(601)に縁(602)をつけた方が、主成形パンチ(601)がダイス本体(605)に入り込む距離を金型寸法で管理できるため、最終鍛造成形品(651)の寸法の管理が容易であり、有利である。この方法でリンク機構(620)を動作させるには、従成形パンチ(603)、ダイス本体(605)、摺動金型(607)及びノックアウトピン(608)からなる金型をダイセット(611)から浮揚させておき、その後沈み込ませる必要がある。
または、主成形パンチの動作機構とは独立した電動機などを動力源とした機械的機構または油圧機構によって従成形パンチを動作させる機構を設けた場合は、金型を浮揚させておく必要は無い。成形する製品の寸法、金型の寸法に比べてプレス機械のプレス方向の寸法が小さい場合には、電動機などを動力源とした機械的機構または油圧機構によって従成形パンチが動作する機構を用いた方法の方が、金型を浮遊する機構が不要となるため、有利である。
次に、主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンの動作機構の一例について説明する。
主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンの位置を変えるように動かす方法の一例として、従成形パンチが鍛造用金属素材に及ぼす加圧力を利用する方法について説明する。
例えば、主成形パンチが鍛造用金属素材に及ぼす加圧力のみの状態では主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンの位置は動かないが、それに加えて従成形パンチの加圧力が鍛造用金属素材に与えられると、主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンが動くような機構を設けておく。例えば、摺動金型(707)が沈むことが可能なように摺動金型(707)を油圧機構(713)で浮揚させておく(図7参照。)。摺動金型(707)を油圧機構(713)で浮揚させておき、その油圧系統に、所定の圧力、例えば主成形パンチ(701)の中間形状〔中間鍛造成形品(741)〕の成形加圧力Xでは開かず、それを超える加圧力Yが加えられた(X<Y)状態となったら開くような逃がし弁(714)を設けておく。この機構を設けておけば、主成形パンチ(701)による中間鍛造成形品(741)の成形時には摺動金型(707)はダイス本体(705)との相対位置を変えず、主成形パンチ(701)の中間鍛造成形品(741)の成形加圧力を超える加圧力が摺動金型(707)に伝えられた時点で逃がし弁(714)が開き、摺動金型(707)はダイス本体(705)との相対位置を変えるように動き始めるようにすることができる。図7では、従成形パンチ(703)が動作すると、摺動金型(707)は下方に動くことになる。図7において、708はノックアウトピン、731は鍛造用金属素材を示す。
これと同様な油圧機構をダイス本体に設置しておくことにより、従成形パンチの動作による加圧力が鍛造用金属素材を介して伝播した時点からダイス本体を動かすことができる。これと同様な油圧機構をノックアウトピンに設置しておくことにより、従成形パンチの動作による加圧力が鍛造用金属素材を介して伝播した時点からノックアウトピンを動かすことができる。
あるいは、従成形パンチの動作による加圧力が鍛造用金属素材を介して伝播したことを検出する複数の検出器を設けて、それの検出信号に基づいて主成形パンチの主成形方向の荷重を開放する機構を作動させ、荷重を開放させて主成形パンチを主成形方向と逆方向に動かすことができる。検出器は、ダイス本体または摺動金型を浮上させている油圧系統に設けることもできる。
油圧以外に、バネ、ガスクッション、弾性ゴムなどを用いることができる。
その結果、主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンを、中間鍛造成形品の成形完了時の加圧力以下では動作させず、中間鍛造成形品の成形後に中間鍛造成形品への加圧力が所定の値以上になった時点動作を開始させることになる。
これにより、中間鍛造成形品の成形完了時の加圧力と中間鍛造成形品の成形後の従成形パンチの動作による加圧力との差圧力により、主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンを動作させることになる。
次に、主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンの動作機構の別の例について、説明する。
従成形パンチの加圧力を利用するのではなく、中間鍛造成形品の成形完了時点を、主成形パンチの位置、主成形パンチにかかる荷重、ダイセットにかかる荷重などから検出し、それが検知されたら摺動金型を、電動機等を動力源とした機械的機構や油圧機構で動かすこともできる。より好ましくは、中間鍛造成形品の成形完了時点を、主成形パンチの位置で検知し、その信号を摺動金型を動かす機械的機構または油圧機構に送り、その信号を受け取ったらそれら機構が動作を開始する、電気信号系統による動作が、安定性の観点から好ましい。その結果、主成形パンチ、ダイス本体、摺動金型、ノックアウトピンを、中間鍛造成形品の成形後に主成形パンチおよび/または従成形パンチの位置が所定の位置となった時点動作させれば良い。
以上の動作機構の動作条件(例えば、油圧の逃がし弁の開放度など。)を調整することにより、前述した動作速度、動作量を実現することができる。
本発明の鍛造方法は、上述した成形方法を中心に以下の工程を含むものである。
(1)連続鋳造丸棒を所定の長さに切断して鍛造用金属素材とする工程。
(2)鍛造用金属素材を金型へ搬送する工程。
(3)鍛造用金属素材及び/または金型に潤滑材を塗布する工程。
(4)鍛造用金属素材を鍛造する工程。
(5)ノックアウト機構によって最終鍛造成形品を金型内から排出する工程。
(6)取り出した最終鍛造成形品に連続的に溶体化・時効処理を実施する熱処理工程。
また、最終鍛造成形品の形状が安易であり、常温にて鍛造用金属素材を鍛造する冷間鍛造の場合、必要に応じて、鍛造前に、鍛造用金属素材に化成皮膜処理を施すボンデ処理を実施する工程を追加する事が、鍛造荷重の減少、鍛造成形品と金型との焼きつき防止の点から好ましい。
また、最終鍛造成形品の形状が複雑であり、鍛造用金属素材を再結晶温度以上に予備加熱してから鍛造する熱間鍛造の場合、または鍛造用金属素材を再結晶温度以下に予備加熱してから鍛造する温間鍛造の場合、必要に応じて鍛造用金属素材を再結晶温度以上または以下に予備加熱する工程、鍛造用金属素材を鍛造前に、例えば鍛造用金属素材に水溶性黒鉛潤滑処理を施す工程、金型を所定の温度に予備加熱する工程、金型の、例えば鍛造成形部位に水溶性黒鉛潤滑剤をスプレーで噴霧する工程、から選ばれる工程を追加することが鍛造荷重を減少させる点、または鍛造成形品と金型との焼きつきを防止する点から好ましい。
ここで、潤滑剤(材)の塗布について説明する。
従成形パンチ(103)の先端以外の成形部はダイス本体(105)内に隠れている〔図1(A)〕。この部分に潤滑剤を塗布するには、従成形パンチ(103)を図1(C)の状態から図1(A)の位置に戻して最終鍛造成形品(151)を取り出した後、鍛造用金属素材(131)を装填するよりも前に従成形パンチ(103)を(金型内が空の状態で)図1(C)の位置まで移動し、ダイス本体(105)から飛び出した状態で潤滑剤を塗布する。または、図1(A)の位置にあるときでも従成形パンチ(103)の周囲に潤滑剤を塗布できるように、従成形パンチ(103)とダイス本体(105)との隙間に潤滑剤を加圧して注入する。このとき、従成形パンチ(103)とダイス本体(105)との間に潤滑剤が染み出す溝を設けてもよい。溝の方向は、特に制限されないが、従成形パンチ(103)の動き方向と平行またはスパイラルが好ましい。
表面からある程度の距離(深さ)まで温度を制御できるような温度昇降手段を従成形パンチ(103)設けることにより、塗布時に従成形パンチ(103)の温度を下げると、従成形パンチ(103)が縮んで従成形パンチ(103)とダイス本体(105)との間に隙間ができ、その隙間に潤滑剤が入り込み、プレス時に温度を上げることで隙間を小さくして鍛造用金属素材(131)の差し込みを抑えることが可能となり、好ましい。
鍛造用金属素材は、200℃〜500℃(好ましくは300℃〜500℃。より好ましくは300℃〜460℃。)の間に加熱するのが好ましい。なぜならば、200℃未満では、変形抵抗が大きく、鍛造荷重が大きくなるため、好ましくない。金型寿命悪化、プレス機械大型化を招くからである。また、500℃を越えると、アルミニウム合金の合金成分が偏析した部分が部分的に溶解するため、好ましくない。
アルミニウム合金の温間鍛造または熱間鍛造の場合、金型の温度はヒーター(図示せず)によって100℃〜400℃(好ましくは150℃〜400℃。)に加熱保持されているのが好ましい。なぜならば、100℃未満では素材の温度が金型に伝熱し、素材温度が下がるため、塑性流動が低下するために鍛造荷重が上がってしまうので、好ましくない。また、400℃を越えると、一気に気化してしまうことにより、潤滑剤が均一に金型表面に塗布されない恐れがあるため、好ましくない。
金型の温度は、前述した温度範囲内で、(ダイス本体、壁面金型)≧(主成形パンチ、従成形パンチ、摺動金型、ノックアウトピン)〔好ましくは、主成形パンチ、従成形パンチ、摺動金型、ノックアウトピンのうちの1つがダイス本体未満である。より好ましくは、主成形パンチ、従成形パンチ、摺動金型、ノックアウトピンの全てが、ダイス本体、壁面金型未満である関係を満たすのが好ましい。このように、主成形パンチ、従成形パンチ、摺動金型およびノックアウトピンの温度をダイス本体および壁面金型の温度以下とするのは、ダイス本体、壁面金型と、主成形パンチ、従成形パンチ、摺動金型およびノックアウトピンとが焼きつくことを防止するためである。主成形パンチ、従成形パンチの焼きつきが一番発生しやすいので、まず、主成形パンチおよび従成形パンチの温度を下げるのが好ましい。
ダイスに設けられた成形孔に挿入される金型部分(主成形パンチ、従成形パンチ。)の温度が充分に管理、制御できればよいが、管理が不充分な場合、熱膨張によって主成形パンチ、従成形パンチとダイス孔壁面との隙間が小さくなり、主成形パンチ、従成形パンチが成形孔よりも大きくなる可能性があり、その結果、焼きつきが発生するおそれがある。それを防ぐためにこれらの温度はダイス本体または壁面金型温度以下に管理するのが好ましい。
主成形パンチ、従成形パンチはプレス機械のプレス力(主動力。)で押込まれるので、それらによる成形性は良好であるが、摺動金型、ノックアウトピンによる成形部は、主成形パンチから素材を介した圧力によってそれらが後退し、その結果、そこに素材が充満して成形されるため、機械力的には成形性が悪くなりやすい。このような力が弱いことによる成形性の悪化を、金型温度を高めて素材の流動性をよくすることで補うため、摺動金型、ノックアウトピンは上記条件を満足する範囲で高い温度に設定するのが好ましい。
金型部分に温度差を付ける場合、例えばダイス本体または壁面金型に組み込まれる摺動金型の温度を低く、ダイス本体または壁面金型の温度を一番高くするには、例えば、ダイス本体または壁面金型をヒーターで加熱してそのような温度管理をする、あるいは、ダイス本体または壁面金型に組み込まれる摺動金型に潤滑剤をより多く塗布し、潤滑剤の気化熱でダイス本体または壁面金型に組み込まれる摺動金型の温度を下げることで実現できる。
一方、主成形パンチ、従成形パンチ、ダイス本体、壁面金型、摺動金型、ノックアウトピンの材料の熱膨張率を組み合わせることで、熱膨張による隙間の変化を抑えることができ、その結果、温度管理がし易くなるので、好ましい。これは、焼きつき防止を考慮することなく、成形品質、成形形状不良対策を優先した温度管理をすることができるからである。
本発明による製造方法では、素材の材料として金属材料を用いることができる。例えば、アルミニウム、鉄、マグネシウム、およびこれらを主成分とする合金、一例を挙げると、Siが8質量%〜13質量%(好ましくは10質量%〜12質量%。)、Cuが1質量%〜6質量%(好ましくは2質量%〜5質量%。)、Mgが0.1質量%〜0.7質量%(好ましくは0.2質量%〜0.6質量%。)、Tiが0.01質量%〜0.2質量%(好ましくは0.02質量%〜0.1質量%。)〔添加した方がより良い元素:Feが0.1質量%〜0.7質量%(好ましくは0.1質量%〜0.5質量%。)、Mnが0.1質量%〜0.5質量%(好ましくは0.1質量%〜0.4質量%。)、Crが0.1質量%〜0.5質量%(好ましくは0.1質量%〜0.3質量%。)〕、残部がAlの合金、または、Siが0.2質量%〜1質量%(好ましくは0.4質量%〜0.8質量%。)、Cuが0.1質量%〜0.6質量%(好ましくは0.15質量%〜0.4質量%。)、Mgが0.6質量%〜1.5質量%(好ましくは0.8質量%〜1.2質量%。)、Crが0.02質量%〜0.5質量%(好ましくは0.04質量%〜0.35質量%。)、Tiが0.01質量%〜0.2質量%(好ましくは0.02質量%〜0.1質量%。)、残部がAlの合金、または、Siが14質量%〜18質量%(好ましくは16質量%〜18質量%。)、Cuが3質量%〜6質量%(好ましくは4質量%〜5質量%。)、Mgが0.2質量%〜0.8質量%(好ましくは0.45質量%〜0.65質量%。)、Tiが0.01質量%〜0.2質量%(好ましくは0.02質量%〜0.1質量%。)、残部がAlの合金、または、AA規格A390、JIS6061合金等を用いることができる。
本発明に用いる素材の製法は、連続鋳造、押出、圧延等いずれであっても良い。素材としては、アルミニウム合金鋳造棒、アルミニウム合金鋳造棒の押し出し材および粉末アルミニウム合金の押し出し材を挙げることができる。アルミニウムやアルミニウム合金の場合、連造鋳造された丸棒材が安価で好ましい。アルミニウム合金においては、気体加圧式ホットトップ鋳造法[例えば、SHOTIC材〔昭和電工(株)製〕]で連続鋳造された丸棒材が、優れた内部健全性を持ち、結晶粒が微細であり、かつ、塑性加工による結晶粒の異方性がないため、より好ましい。本発明の鍛造方法において鍛造素材が鍛造製品枝部により均一に層状に塑性流動し、欠肉等の鍛造欠陥が発生せず、また、製品の機械的強度を向上させる面からより好ましいからである。
本発明の製造方法に用いる装置の動作フローの一例を図12に示す。本発明の製造方法に用いる装置の一例のブロック図を図13に示す。
本発明の装置は、金型と、金型内容積を増加させる増加手段と、主成形パンチ、従成形パンチの位置、金型内の素材の状態または素材の加圧状態の検出機構と、この検出機構からの検出情報に基づいて増加手段を動作させる金型内容積制御装置と、金型の各部分の温度を所定の温度に上昇させたり、所定の温度に下降させる温度昇降手段と、金型の各部分の温度を検出する温度検出機構と、この温度検出機構からの出力に基づいて温度昇降手段を動作させる温度制御装置とを含んで構成される。なお、検出機構と金型内容積制御装置とで金型内容積制御手段を構成し、温度検出機構と温度制御装置とで温度制御手段を構成している。
金型は、主成形パンチ、この主成形パンチと異なる動作軸方向を有する1以上の従成形パンチ、ダイス、ノックアウトピンを有するものである。ダイスは、摺動金型を含む、すなわち、ダイス本体と摺動金型とで構成したり、壁面金型と摺動金型とで構成することもできる。
装置には、金型の成形空間内容積を、従成形パンチの動作により押込まれる体積以上に増加させる手段が設けられている。この手段としては、摺動金型を動かす機構、ノックアウトピンを動かす機構、主成形パンチを動かす機構、ダイスを動かす機構を挙げることができる。これらの機構としては従来公知の方法、機構を用いることもできる。
また、それらの機構を動作させる金型内容積制御手段を有している。金型内容積制御手段は、摺動金型、ノックアウトピン、主成形パンチ、ダイスから選ばれるいずれか1種以上を、中間形状成形完了後であって従成形パンチが動作開始するまでの間、従成形パンチの動作開始時点または従成形パンチの動作開始以降の所定の時点から、所定の時間の間、金型の成形空間内容積を、従成形パンチの動作により押込まれる体積以上に増加させるように動作させることができる。
金型内容積制御手段を構成する金型内容積制御装置としては主成形パンチの位置を検知してそれらの機構を動作させる制御装置、主成形パンチから鍛造金属素材に伝播した加圧力を検知してそれらの機構を動作させる制御装置、主成形パンチの動作開始から一定時間後にそれらの機構を動作させる制御装置を挙げることが出来る。
装置には、金型の各部分の温度を所定の温度に上昇させたり、所定の温度に下降させる手段が設けられている。この手段としては、主成形パンチを加熱する機構、従成形パンチを加熱、冷却する機構、ダイスを加熱する機構、ダイス本体を加熱する機構、壁面金型を加熱する機構、摺動金型を加熱する機構、ノックアウトピンを加熱する機構を挙げることができる。これらの機構としては従来公知の方法、機構を用いることもできる。
また、それらの機構を動作させる温度制御手段を有している。温度制御手段は、主成形パンチ、従成形パンチ、ダイス、ダイス本体、壁面金型、摺動金型、ノックアウトピンを、前述した温度関係になるように動作させることができる。
装置の動作フローの一例を、図12をもとに説明する。
(1)金型の各部分を初期位置に位置させ、設定温度に加熱する。
(2)金型の各部分が設定温度になったのを検出した後、ダイスへ鍛造用金属素材を装填し、主成形パンチの動作を開始する。
(3)中間形状の成形完了を確認後、例えば主成形パンチの位置、加圧圧力の値等により、増加手段の動作開始時点を検出する。
(4)増加手段の動作開始時点を検出すると、増加手段の動作を開始し、もとの成形空間内容積を従成形パンチの押込み体積以上に増加させる。
(5)もとの成形空間内容積が設定した体積だけ増加したのを、例えばあらかじめ設定した体積だけ増加したことを検出(金型の部分の移動量で検出)して増加手段の停止時点を検出する。
(6)増加手段の停止時点を検出すると、増加手段の動作を停止し、もとの成形空間内容積を従成形パンチの押込み体積以上に増加させるのを終了する。
(7)増加手段の停止を確認後、従成形パンチの動作を開始する。
(8)従成形パンチの動作の完了を検出(移動量で検出)して従成形パンチの動作を停止し、鍛造成形品の成形を完了する。
(9)増加手段を初期位置(体積増加前の状態。)に戻す。
(10)主成形パンチ、従成形パンチを初期位置にもどす(どちらが先でもよいが、従成形パンチを先に戻すのがよい。)。
(11)鍛造成形品を排出する。
本発明の製造方法に用いる装置の動作フローの他の例を図14に示す。
なお、本発明においては、状態を検出し、その検出結果で動作開始/動作停止するという上記の一連の動きには、状態が機械的な結合機構により伝達されて増加手段が動作するというものを含む。実施形態で説明したように、機械的な結合機構は設定した条件により動作が制御されて最終的に増加手段を動作させているので、実質的に検出、伝達、動作の制御の機能が含まれているからである。また同様に、金型内容積制御手段には、状態が機械的な結合機構により伝達されて増加手段を動作させるという検出機構と制御装置が一体になったものを含む。
本発明の製造方法で製造された鍛造成形品は、従成形パンチ周囲の部位の従成形パンチの動作方向と平行な断面において観察される鍛流線が従成形パンチの動作方向と同じ向きを示し、外郭形状の表面の型割り部跡にトリミング痕を有しないことを特徴とする鍛造成形品である。その結果、成形品は従成形パンチ周囲での鍛流線線の分断が無く、機械特性に優れる。
本実施例は温間鍛造の実施例である。得られた鍛造品形状を図8に、用いた金型構造を図9(A)に示す。鍛造成形品の立方体部(801)は一辺が50mmの立方体で、側面の凹(802)が直径12mmで深さが10mmの形状で立方体の対向する面に2箇所開けられている。底面の突き出し部(803)は、一辺が10mm、一辺が16.5mmの長方形で、その高さが6.9mmで底面に2箇所設けられている。この形状の立方体部(801)は主成形パンチ(901)によって成形され、側面の凹部(802)は従成形パンチ(903)の押し込みによって、底面の突き出し部(803)は摺動金型(907)が下方に動くことで成形された。
用いた鍛造用金属素材(931)は、直径46mm、高さが75mmの円柱形で、材質はAA規格6061のアルミニウム合金であった。
ダイス本体(905)を押し下げるための縁(902)が付いた主成形パンチ(901)を用いた。主成形パンチ(901)の縁(902)の位置は、鍛造用金属素材(931)が中間形状となる時点から、縁(902)がダイス本体(905)に接触する様に、主成形パンチ(901)の縁(902)の主成形パンチ動作方向での高さを調整した位置とした。主成形パンチ(901)は150℃、従成形パンチ(903)、ダイス本体(905)は250℃に加熱しておいた。主成形パンチ(901)の温度を280℃としたところ、ダイス本体(905)の壁面との接触が発生したので、接触しないところまで温度を下げて150℃とした。また、摺動金型(907)の温度は、250℃とした。ダイセット(911)によって外周を拘束されて上下方向のみ動くことが可能な状態にされたダイス本体(905)は油圧を用いた浮遊機構1(915)によって、また摺動金型(907)は油圧を用いた浮遊機構2(916)によって図9(A)に示すように従成形パンチ(903)がダイス本体(905)内に突き出していない状態に保持されているものを用いた。摺動金型(907)及び浮遊機構2(916)は2つずつ設置した。各浮遊機構(915),(916)は、油圧機構の圧力設定を調整することで、浮遊力の合計が2000kNの一定値となるようにしておいた。2000kNは、本実施例における中間形状〔中間鍛造形品(941)〕の成形に必要な加圧力であった。浮遊機構2(916)は一つあたり132kNで、浮遊機構2(916)は合計264kN、浮遊機構1(915)は1736kNの力でその力が一定になるようにした。浮遊機構1(915)が圧力を受ける製品面積は2170mm2なので、浮遊機構1(915)の圧力は800N/mm2、浮遊機構2(916)一つが圧力を受ける製品面積は165mm2なので、浮遊機構2(916)の圧力は800N/mm2となる。
鍛造用金属素材(931)をダイス本体(905)の成形空間内に装填する前に、あらかじめ成形空間内壁面に水溶性黒鉛潤滑材をスプレー噴霧によって塗布した。350℃に加熱された鍛造用金属素材(931)を図9(A)に示すように上方からダイス本体(905)内に装填した後に、主成形パンチ(901)を下げて成形を開始した。主成形パンチ(901)による加圧力が2000kNに上昇するまでは、ダイス本体(905)及び摺動金型(907)の浮遊機構1,2(915),(916)は動かず、主成形パンチ(901)の加圧力によって側面の凹部(802)及び底面の突き出し部(803)以外の形状が形成された〔図9(B)〕。この時点で金属用鍛造素材(931)の形状は中間鍛造成形品(941)の形状となっている。
浮遊機構1(915)、浮遊機構2(916)の浮遊力の合計は2000kNであり、中間鍛造成形品(941)の成形完了まではダイス本体(905)、摺動金型(907)も下方に動かないが、その後2000kNを超える加圧力が主成形パンチ(901)から与えられると同時に主成形パンチ(901)の縁(902)がダイス本体(905)を押すことによって、浮遊機構1(915)、浮遊機構2(916)は縮み始めた。
同時にダイス本体(905)、摺動金型(907)、主成形パンチ(901)、従成形パンチ(903)、中間鍛造成形品(941)は下に向かって動き始めた。ダイス本体(905)が沈み始めると、その動きを近接スイッチ(図示省略。)にて検出し、その信号を受けて浮遊機構2(916)の油圧を一つあたり105kNとした。このときの浮遊機構2(916)の圧力は636N/mm2である。ダイス本体(905)が下に動き始めると、ダイセット(911)に取り付けたリンク機構(920)によって、従成形パンチ(903)は中間鍛造成形品(641)の鍛造用金属素材に押込まれた。この時点で浮遊機構2(916)は圧力が636N/mm2、浮遊機構1(915)は圧力が800N/mm2なので、油圧圧力の浮遊機構2(916)によって浮遊されている摺動金型(907)は、ダイス本体(905)よりも先行して下に動いた。このとき摺動金型(907)が動くことで金型内容積はその分変化するが、その体積は従成形パンチ(903)が押込まれる体積と同じ量となっていたため、金型内容積は一定に保たれた。従成形パンチ(903)の動作が終わると、摺動金型(907)も同時にその動作を停止した。この時点で成形品の最終形状が得られた〔図9(C)〕。
この後主成形パンチ(901)を上げてダイス本体(905)を成形開始前の高さに戻すと、リンク機構(920)によって従成形パンチ(903)は成形開始前の位置に戻った。この状態でノックアウト機構(922)がノックアウトピン(908)を上方に動かし、最終鍛造成形品(951)をダイス本体(905)から外に排出した〔図9(D)〕。
上に述べた金型の組み合わせ、機構を用いて鍛造成形することによって、主成形パンチ(901)の動作する方向軸に対してアンダーカットとなる凹み、つまりを鍛造性品側面の穴〔凹部(802)〕を、バリの発生、金型内の金属用鍛造素材の充填不足いわゆる欠肉、及び塑性流動の分断をすることなく成形することができた。
本実施例は冷間鍛造の実施例である。得られた鍛造品形状を図10に、用いた金型構造を図11(A)に示す。
鍛造成形品の円柱形状部(1001)の直径は40mmで、高さは25mm、側面の穴〔凹部(1002)〕は直径6mmで、深さが8mmで対向する面に2箇所設けられている。用いる鍛造用金属素材(1131)は、材質がAA規格6061アルミニウム合金で、直径が35mmで、高さが32.2mmの円柱であった。この表面に、燐酸亜鉛皮膜からなる固体潤滑皮膜処理、いわゆるボンデ処理を施したものを用いた。
用いた金型、装置は主成形パンチ(1101)、従成形パンチ(1103)、壁面金型(1106)、摺動金型(1107)、ノックアウトピン(1108)、ダイセット(1111)、油圧浮揚機構1(1117)、油圧浮揚機構2(1118)、浮遊機構ホルダー(1119)、リンク機構(1120)からなる。油圧浮遊機構1(1117)の浮遊力は950kNでその力が一定に、油圧浮遊機構2(1118)の浮遊力は1300kNでその力が一定となるように設定した。温度条件は、主成形パンチ(1101)を150℃、従成形ペンチ(1103)を250℃、壁面金型(1106)を250℃、摺動金型(1107)を250℃、素材を350℃とした。
主成形パンチ(1101)の動く前の図11(A)に示した状態で、鍛造用金属素材(1131)をダイスの成形空間内に装填した。その後主成形パンチ(1101)を下げて円柱形状のみで穴の開いていない中間形状〔中間鍛造成形品(1141)〕に成形した〔図11(B)〕。このときの主成形パンチ(1101)による成形荷重は900kNであるので、油圧浮遊機構1(1117)、油圧浮遊機構2(1118)のいずれも動くことは無かった。
この後に主成形パンチ(1101)の加圧力を増すと、鍛造用金属素材、壁面金型(1106)、摺動金型(1107)、ノックアウトピン(1108)、油圧浮遊機構2(1118)、浮遊機構ホルダー(1119)が下方に動く。従成形パンチ(1103)は鍛造用金属素材の内部に向かって動く。このときに主成形パンチ(1101)の加圧力が950kNから1300kNの間では油圧浮遊機構1(1117)のみが動き、1300kNを超えたら油圧浮遊機構1(1117)に加えて油圧浮遊機構2(1118)も下方に動いた〔図11(C)〕。油圧浮遊機構2(1118)が下がると、摺動金型(1107)は壁面金型(1106)との相対位置を変え、摺動金型(1107)は壁面金型(1106)よりも下がった。従成形パンチ(1103)がその動きを停止すると、摺動金型(1107)もその動きを停止した。この時点で成形品の最終形状が得られた。この後は主成形パンチ(1101)を上に動かし、従成形パンチ(1103)、壁面金型(1106)、摺動金型(1107)を成形前の位置に戻した状態で、ノックアウト機構(1122)でノックアウトピン(1108)を上方に動かして最終鍛造成形品(1151)をダイスから外に排出した。
上に述べた金型、機構を用いて鍛造成形することによって、主成形パンチの動作する方向軸に対してアンダーカットとなる凹み、つまり鍛造製品側面の穴(1002)を、バリの発生、金型内の金属鍛造素材の充填不足いわゆる欠肉、及び塑性流動の分断をすることなく成形することが出来た。
成形品形状、金型温度を以下とした以外は、実施例1と同様に鍛造した。焼きつきは生じなかった。従成形パンチの動きは安定した。側面凹部形状は、直径8mmで、深さを6mmとし、鍛造用金属素材の体積をこれに合わせた。実施例1より体積が小さいので、従成形パンチの温度を下げることができた。
主成形パンチを150℃、従成形パンチを200℃、ダイス本体を250℃、摺動金型を200℃とした。
本発明の密閉鍛造方法の一例の説明図であり、(A)は素材投入状態の図、(B)は中間形状の成形完了状態の図、(C)は成形完了状態の図である。なお、左右対称に現れるので、各図は右側のみを示している。 本発明の密閉鍛造方法の別の例の説明図である。なお、左右対称に現れるので、図は右側のみを示している。 本発明の密閉鍛造方法における金型内体積を変化させる方法の一例の説明図である。なお、左右対称に現れるので、図は右側のみを示している。 本発明の密閉鍛造方法の他の例の説明図であり、(A)は素材投入状態の図、(B)は成形完了状態の図である。なお、左右対称に現れるので、各図は右側のみを示している。 本発明の密閉鍛造方法のさらに他の例の説明図であり、(A)は素材投入状態の図、(B)は成形完了状態の図である。なお、左右対称に現れるので、各図は右側のみを示している。 本発明の密閉鍛造方法における従成形パンチの動作方法の一例の説明図であり、(A)は中間形状の成形完了状態の図、(B),(C)は成形完了状態の図である。なお、左右対称に現れるので、各図は右側のみを示している。 本発明の密閉鍛造方法における金型内体積を変化させる機構の一例の説明図である。なお、左右対称に現れるので、図は右側のみを示している。 本発明の鍛造成形品の一例の外観図である。 本発明の実施例の説明図であり、(A)は素材投入状態の図、(B)は中間形状の成形完了状態の図、(C)は成形完了状態の図、(D)は成形品排出時の図である。なお、左右対称に現れるので、各図は右側のみを示している。 本発明の別の例の鍛造成形品の外観図である。 本発明の実施例の説明図であり、(A)は素材投入状態の図、(B)は中間形状の成形完了状態の図、(C)は成形完了状態の図である。なお、左右対称に現れるので、各図は右側のみを示している。 本発明の製造方法に用いる装置の動作フロー図である。 本発明の製造方法に用いる装置の一例のブロック図である。 本発明の製造方法に用いる装置の他の動作フロー図である。 従来の鍛造方法の説明図であり、(A)は素材投入状態の図、(B)は成形途中状態の図、(C)は成形完了状態の図である。なお、左右対称に現れるので、各図は右側のみを示している。 従来の鍛造方法の別の例の説明図であり、(A)は素材投入状態の図、(B)は成形途中状態の図、(C)は成形完了状態の図である。なお、左右対称に現れるので、各図は右側のみを示している。
符号の説明
101 主成形パンチ
103 従成形パンチ
105 ダイス本体
107 摺動金型
108 ノックアウトピン
131 鍛造用金属素材
141 中間鍛造成形品
151 最終鍛造成形品
401 主成形パンチ
403 従成形パンチ
404 ダイス
408 ノックアウトピン
431 鍛造用金属素材
441 中間鍛造成形品
451 最終鍛造成形品
501 主成形パンチ
503 従成形パンチ
506 壁面金型
507 摺動金型
508 ノックアウトピン
531 鍛造用金属素材
541 中間鍛造成形品
551 最終鍛造成形品
601 主成形パンチ
602 縁
603 従成形パンチ
605 ダイス本体
607 摺動金型
608 ノックアウトピン
611 ダイセット
612 圧縮バネ
620 リンク機構
622 ノックアウト機構
631 鍛造用金属素材
641 中間鍛造成形品
651 最終鍛造成形品
701 主成形パンチ
703 従成形パンチ
705 ダイス本体
707 摺動金型
708 ノックアウトピン
713 油圧機構
714 逃がし弁
731 鍛造用金属素材
741 中間鍛造成形品
801 立方体部
802 凹部
803 突き出し部
901 主成形パンチ
902 縁
903 従成形パンチ
905 ダイス本体
907 摺動金型
908 ノックアウトピン
911 ダイセット
915 浮遊機構1
916 浮遊機構2
920 リンク機構
922 ノックアウト機構
931 鍛造用金属素材
941 中間鍛造成形品
951 最終鍛造成形品
1001 円柱形状部
1002 凹部
1101 主成形パンチ
1103 従成形パンチ
1106 壁面金型
1107 摺動金型
1108 ノックアウトピン
1111 ダイセット
1117 油圧浮遊機構1
1118 油圧浮遊機構2
1119 浮遊機構ホルダー
1120 リンク機構
1122 ノックアウト機構
1131 鍛造用金属素材
1141 中間鍛造成形品
1151 最終鍛造成形品
1401 主成形パンチ
1403 従成形パンチ
1404 ダイス
1408 ノックアウトピン
1431 鍛造用金属素材
1451 最終鍛造成形品
1501 主成形パンチ
1503 従成形パンチ
1504 ダイス
1505 充填部位
1508 ノックアウトピン
1531 鍛造用金属素材
1551 最終鍛造成形品
1552 充填不足部
1553 未充填部

Claims (27)

  1. 主成形パンチ、この主成形パンチと異なる動作軸方向を有する1以上の従成形パンチ、ダイス、ノックアウトピンを有する金型の成形空間内を、主成形パンチを動作させて加圧することにより、鍛造用金属素材で充満して最終鍛造成形品の中間形状を得る工程と、従成形パンチを鍛造用金属素材が凹になる方向に作動させて凹部を有する最終鍛造成形品形状を得る工程とを含み、金型の中間形状成形完了時の成形空間内容積を従成形パンチの動作により押込まれる体積以上に増加させるように変化させながら最終鍛造成形品形状を成形することを特徴とする密閉鍛造方法。
  2. 中間形状成形後であって従成形パンチが動作開始するまでの間の所定時間、従成形パンチの動作開始と同時、または従成形パンチ動作開始以降の所定の時点から選ばれるいずれかの時点から、所定の時間の間、中間形状成形完了時の成形空間内容積を前記主成形パンチ、ダイス、ノッアウトピンのいずれかの位置を動かして変化させることを特徴とする請求項1に記載の密閉鍛造方法。
  3. 間形状成形後に鍛造用金属素材への加圧力が所定の値以上になった時点中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉鍛造方法。
  4. 間形状成形後に主成形パンチおよび/または従成形パンチの位置が所定の位置となった時点中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉鍛造方法。
  5. 中間形状成形完了時の加圧力と中間形状成形後の従成形パンチの動作による加圧力との差圧力により、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  6. 機械的機構または油圧機構によって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  7. ダイスがダイス本体を含み、中間形状成形時の主成形パンチと同じ向きにダイス本体を動かすことによって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1に記載の密閉鍛造方法。
  8. ダイスが摺動金型を含み、中間形状成形時の主成形パンチと同じ向きに摺動金型を動かすことによって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  9. ノックアウトピンを動かすことによって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  10. 中間形状の成形時とは逆向きに主成形パンチを動かすことによって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  11. 中間形状成形時の主成形パンチと同じ向きにダイスを動かすことによって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  12. 主成形パンチ、ダイス、ノックアウトピンから選ばれる2つ以上の組み合せの動作によって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  13. 主成形パンチ、ダイス本体、ノックアウトピンから選ばれる2つ以上の組み合せの動作によって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項7に記載の密閉鍛造方法。
  14. 主成形パンチ、摺動金型、ノックアウトピンから選ばれる2つ以上の組み合せの動作によって、中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させることを特徴とする請求項8に記載の密閉鍛造方法。
  15. 従成形パンチを、主成形パンチの動作力を機械的に分配することによって動作させることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  16. 従成形パンチを、主成形パンチの動作機構とは独立した機械的な機構によって動作させることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  17. 従成形パンチを、主成形パンチの動作機構とは独立した油圧機構で動作させることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  18. 鍛造用金属素材が、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  19. 鍛造用金属素材の温度が、200℃〜500℃であることを特徴とする請求項1乃至請求項18のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  20. 金型の温度が、100℃〜400℃であることを特徴とする請求項1乃至請求項19のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  21. 主成形パンチ及び従成形パンチの温度が、最も低いことを特徴とする請求項20に記載の密閉鍛造方法。
  22. 鍛造用金属素材の外表面、成形空間を形成する金型の面の少なくとも一方に潤滑材を塗布した後、鍛造用金属素材を成形することを特徴とするの請求項1乃至請求項21のいずれか1項に記載の密閉鍛造方法。
  23. 最終鍛造成形品形状に凹部を形成するために鍛造用金属素材に入り込む従成形パンチの周面にも潤滑材が塗布されていることを特徴とする請求項22に記載の密閉鍛造方法。
  24. 主成形パンチ、この主成形パンチと異なる動作軸方向を有する1以上の従成形パンチ、ダイス、ノックアウトピンを有する金型と、
    この金型の成形空間内を、主成形パンチを動作させて加圧することにより、鍛造用金属素材で充満して最終鍛造成形品の中間形状を得る中間形状成形完了時の成形空間内容積を、従成形パンチの動作により押込まれる体積以上に増加させるように変化させる容積変化手段と、
    間形状成形完了後であって従成形パンチが動作開始するまでの間の所定時間、従成形パンチの動作開始と同時または従成形パンチ動作開始以降の所定の時点から選ばれるいずれかの時点から、所定の時間の間、容積変化手段を動作させる制御手段とを含む密閉鍛造装置。
  25. 金型の中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させる容積変化手段が、主成形パンチ、ダイス、ノックアウトピンから選ばれる1つ以上であることを特徴とする請求項24に記載の密閉鍛造装置。
  26. 金型の中間形状成形完了時の成形空間内容積を変化させる制御手段が、主成形パンチ、従成形パンチの位置、金型内の鍛造用金属素材の状態または鍛造用金属素材の加圧状態の検出機構と、この検出機構からの検出情報に基づいて容積変化手段を動作させる金型内容積制御装置から構成されることを特徴とする請求項24に記載の密閉鍛造装置。
  27. 金型に加熱手段を設けたことを特徴とする請求項24乃至請求項26のいずれか1項に記載の密閉鍛造装置。
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