JP2006189546A - 電気光学装置、電気光学装置用基板及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置用基板及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】
簡単な構造で外光による反射光が効率的に観察者に届くような電気光学装置、その電気光学装置に用いられる電気光学装置用基板及びその電気光学装置を用いた電子機器を提供すること。
【解決手段】
反射膜15に重ねて設けられ、該反射膜15により反射する光が屈折し散乱するように積層された互いに異なる屈折率の第1の層である樹脂層16及び第2の層であるカラーフィルタ18とを備え、その樹脂層16は反射膜15とカラーフィルタ18との間に設けられ、該樹脂層16とカラーフィルタ18との境界面19は凹凸に形成されていることとした。
【選択図】 図4

Description

本発明は、パーソナルコンピュータや携帯電話機等に用いられる電気光学装置、その電気光学装置に用いられる電気光学装置用基板及びその電気光学装置を用いた電子機器に関する。
現在、携帯電話機、携帯情報端末機等といった各種の電子機器において、電気光学装置が広く用いられており、これらの電気光学装置は、該電子機器で各種の情報を視覚的に表示するための表示部位に用いられている。また、電気光学装置において、電気光学物質として液晶を用いている装置、すなわち液晶装置が現在は広く知られている。更に他の電気光学物質を用いた表示装置としてEL(Electro Luminescence)表示装置も知られている。
例えば電気光学物質として液晶を用いた液晶装置は一般的に、それぞれの電極を備えた一対の基板に液晶層を挟持させた構造を有する。すなわち、一対の基板にスペーサーで隔てられた隙間を有し、この隙間に液晶をシール剤を用いて封止することにより形成されている。この液晶装置において、該液晶層に印加する電圧を制御することにより液晶分子の配向状態を変調し、偏光板を通った外光がこの変調された液晶層を通過することにより、その偏光板の観測側には文字、数字、図形といった情報の表示が可能となる。
上記のように外光を液晶に供給し表示を行う方法として、反射型、透過型、および両方を選択できる反射半透過型がよく知られている。反射型の光供給の方法においては、内部に反射機能を有する反射膜を設け、室内光や太陽光といった外部光を反射膜により反射させ、液晶に供給する。この場合、より見やすい表示を得るための凹凸の形成が広く一般に行われている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−75987号公報。
ところで、例えば観察者が反射型や反射半透過型の液晶装置を観察する際、室内光や太陽光といった外光が液晶装置内の反射膜で反射している光を見ていることになる。その外光は、反射膜に対してあらゆる角度で入射してくる。例えば従来の反射を説明する説明図15(a)に示すように、凹凸層の上に反射膜が積層されている特許文献1に開示されている従来の反射膜の場合、入射光はθi=θfとなるように反射する。しかし、この反射光Lfの基板に対する角度が小さすぎると対向基板で全反射されてしまい、反射光Lfはパネルの外に出ることができず観察者にその反射光が届かない可能性があり、反射光の効率的利用が図れないという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、簡単な構造で外光による反射光が効率的に観察者に届くような電気光学装置、その電気光学装置に用いられる電気光学装置用基板及びその電気光学装置を用いた電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の主たる観点に係る電気光学装置は、電気光学物質を支持し複数の画素を有する基板と、前記基板上に設けられ、外部からの光を反射する反射膜と、前記反射膜に重ねて設けられ、該反射膜により反射する光が屈折し散乱するように積層された互いに異なる屈折率の第1及び第2の層とを備え、前記第1の層は前記反射膜と前記第2の層との間に設けられ、前記第1の層と第2の層との境界面は凹凸に形成されていることを特徴とする。
ここで、「電気光学物質」とは、電場や磁場といった電気的条件の変化に対応した光学的特性の変化が起こる物質のことであり、液晶装置では液晶、EL表示装置では発光材料が考えられる。また、「画素」とは、電気光学装置における表示の1単位であり、たとえば、互いに重なり合う一対の電極がある場合、重なり合った領域を基本とした画素単位が構成される。更に「第1の層」とは、例えば無色透明な樹脂層であり、「第2の層」とは、例えば着色層等をいう。
本発明は、反射膜に重ねて設けられ、該反射膜により反射する光が屈折し散乱するように積層された互いに異なる屈折率の第1及び第2の層とを備え、第1の層は反射膜と第2の層との間に設けられ、その第1の層と第2の層との境界面は凹凸に形成されているので、反射膜で反射された光が屈折率の異なる第1及び第2の層を通過するときにその屈折率の違いから屈折し、更にその境界面の凹凸により散乱され、従来なら反射膜の凹凸により基板に対し小さい角度で入射し、全反射していた外光の反射光をパネルの外に導くことが可能となり、表示面での反射特性が向上し、より明るい反射表示を有する電気光学装置を提供することができる。ここで、第1の層の屈折率は第2の層の屈折率より大きい方が好ましい。
尚、基板上に形成する反射膜は略鏡面に近い反射特性を示していることが望ましく、「全反射」とは図15(b)においてθf<0となることであり、反射光Lfはパネルの内部の領域で反射を繰り返し観察者には届かない。電気光学装置においては、Lfがパネルの外部に出射する割合が増えることが望ましいが、本発明の場合、全体の入射光に対してパネルの外に出射する割合を高くすることができる。
本発明の一の形態によれば、前記第1の層は、前記第2の層の屈折率より大きい屈折率であることを特徴とする。これにより、従来なら基板に対し小さい角度で入射し、全反射していた外光の反射光をパネルの外に導くことが可能となり、表示面での反射特性が向上し、より明るい反射表示を有する電気光学装置を提供することができる。
本発明の一の形態によれば、前記画素は、前記反射膜が設けられた反射領域と前記反射膜が設けられていない透過領域とを有することを特徴とする。これにより、反射膜が設けられていない透過領域からバックライト等の光を表示面側に出射させることができ、外光が十分得られないときも明るい表示を可能とできる。
本発明の一の形態によれば、前記第1の層が無色透明であり前記第2の層が着色されている又は前記第1の層が着色されており前記第2の層が無色透明であることを特徴とする。これにより、第1の層の上に積層される第2の層を例えば着色層(カラーフィルタ)とするときも反射光が必要以上に着色されることを防ぐことができ、表示品位をより向上させることができる。また、第1の層を例えば着色層とし、第1の層の上に積層される第2の層を保護層(オーバーコート層)等にして、材料点数を少なくしコストの軽減を図ることもできる。
ここで、「無色透明」とは完全な無色に限られず実際の製造では若干色づいてしまうものも含むものとする。
本発明の一の形態によれば、前記反射膜は、前記第1の層側の表面が平坦に形成されていることを特徴とする。これにより、反射膜は略鏡面に近い反射特性を得ることが容易となると共にその製造も低コストにできる。
本発明の一の形態によれば、前記反射膜は、前記第1の層側の表面が凹凸に形成されていることを特徴とする。これにより、第1の層と第2の層との境界面の凹凸で屈折され基板に出射される光の基板平面に対する入射角を大きくできるので、より反射光の表示への効率的利用が図れる。
また、本発明に係る電気光学装置において、観察者が表示領域を観察する観察点は、前記表示領域に対して法線から略15°傾いた角度範囲に位置していることを特徴とする。このように、観察者の視点に対して所定の角度範囲において本発明を適用することが効果的である。
本発明の他の観点に係る電気光学装置用基板は、複数の画素を有する基板と、前記基板上に設けられ、外部からの光を反射する反射膜と、前記反射膜に重ねて設けられ、該反射膜により反射する光が屈折し散乱するように積層された互いに異なる屈折率の第1及び第2の層とを備え、前記第1の層は前記反射膜と前記第2の層との間に設けられ、前記第1の層と第2の層との境界面は凹凸に形成されていることを特徴とする。
本発明は、反射膜に重ねて設けられ、該反射膜により反射する光が屈折し散乱するように積層された互いに異なる屈折率の第1及び第2の層とを備え、第1の層は反射膜と第2の層との間に設けられ、その第1の層と第2の層との境界面は凹凸に形成されているので、反射膜で反射された光が屈折率の異なる第1及び第2の層を通過するときにその屈折率の違いから屈折し、更にその境界面の凹凸により散乱され、従来なら電気光学装置に組み込んだときに反射膜の凹凸により対向する基板に対し小さい角度で入射し、全反射していた外光の反射光をパネルの外に導くことが可能となり、電気光学装置の表示面での反射特性が向上し、より明るい反射表示が可能な電気光学装置用基板を提供することができる。ここで、第1の層の屈折率は第2の層の屈折率より大きい方が好ましい。
本発明の一の形態によれば、前記第1の層は、前記第2の層の屈折率より大きい屈折率であることを特徴とする。これにより、従来なら電気光学装置に組み込んだときに対向する基板に対し小さい角度で入射し、全反射していた外光の反射光をパネルの外に導くことが可能となり、電気光学装置の表示面での反射特性が向上し、より明るい反射表示が可能な電気光学装置用基板を提供することができる。
上記課題を解決するため、本発明に係わる電気光学装置用基板の製造方法は、複数の画素を有する基板を備えた電気光学装置用基板の製造方法であって、前記基板上に光を反射する反射膜を形成する工程と、前記反射による表示に寄与しない領域をフォトリソグラフィとエッチングとによって除去する工程と、前記反射膜上にポジ型の感光性材料を塗布する塗布工程と、前記塗布工程により塗布された感光性材料の表面に凹凸形状を形成するために、その感光性材料の膜厚の深さより浅い深さまで光が作用するように露光する第1の露光工程と、前記電気光学装置用基板となる領域を形成するべく、前記電気光学装置用基板となる領域外に対して、前記塗布工程により塗布された感光性材料の膜厚の深さ以上に光が作用するように露光する第2の露光工程と、前記第1及び第2の露光が行われた前記感光性材料を現像し、露光時に感光された領域を除去する現像工程と備えることを特徴とする。
この電気光学装置用基板の製造方法によれば、感光性材料に形成される凹凸面の凹部の深さが感光性材料の膜厚の深さより浅くなる一方、電気光学装置用基板となる領域以外の部分の感光性材料が除去されて、電気光学装置用基板の側端面が平坦となる。凹凸部の凹部が感光性材料の膜厚の深さとならないため、凹部の底に形成される反射層が平坦とならず、良好な散乱特性を得ることができる。また、電気光学装置用基板の側端面が平坦となるため、この側端面を跨いで設けられる電極が切れてしまうという不具合が解消される。
なお、この製造方法においては、第2の露光工程で、光を透過させるための透過領域を電気光学装置用基板となる領域内に形成するべく、該電気光学装置用基板となる領域外に加え、電気光学装置用基板となる領域内であって該透過領域に対応する領域を露光するようにしてもよい。
本発明の他の観点に係る電子機器は、上述の電気光学装置を備えることを特徴とする。
本発明は、簡単な構造で外光による反射光が効率的に観察者に届くような電気光学装置を備えることとしたので、反射光による表示でも明るさ等が不十分となることがない表示品位の高い電子機器を提供できる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づき説明する。尚、以下実施形態を説明するにあたっては電気光学装置および電気光学装置用基板を、電気光学装置の一例である液晶装置及び液晶装置用基板を例に挙げて説明するが、本発明が当該実施形態に限定されないことはもちろんである。また、以下の図面においては各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
(第1の実施形態)
(液晶装置の構成)
図1は、本実施形態に係わる液晶装置の概略分解斜視図、図2は第2基板側の配向膜等を除いた部分平面図、図3は図2のA−A線の概略断面図及び図4は境界面での光の進み具合を説明する概略部分断面図である。
まず、本発明の実施形態に係わる液晶装置1の構成について説明する。
液晶装置1は、例えば図1および図3に示したように、電気光学物質の一種である液晶2(図1においては図示略)を基板としての第1基板3および第2基板4により狭持する液晶パネル5と、当該液晶パネル5の第2基板側に配設されたバックライトユニット6とを有している。なお、以下の説明においては、便宜上、図1に示したように、液晶に対して第1基板側を、液晶装置1による表示画像を視認する観察者が位置する側という意味で「観察側」と表記し、液晶からみて第2基板側を「背面側」と表記する。また、液晶装置1には、バックライトユニット6の他にもその他の付帯機構が必要に応じ付設される(図示しない。)。
液晶パネル5の第1基板3は、ガラスなどの光透過性材料からなる板状部材である。第1基板3の観察側の面には、コントラストを改善するための位相差板7と、入射光を偏光させるための偏光板8が、第1基板側からこの順で積層されており、第1基板3の液晶側(背面側)の面には、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの画素電極9がマトリックス状に配置されている。この各画素電極9の間隙には、一方向(図1に示すY方向)に延在する複数のデータ電極10が形成されており、各画素電極9と各画素電極に隣接するデータ電極10は、非線形な電流−電圧特性を有する二端子型スイッチング素子であるTFD(Thin Film Diode)素子11を介して接続されている。そして、図3に示すように、画素電極9、データ電極10およびTFD素子11が形成された第1基板3の表面は、配向膜12(図1では図示略)により覆われている。この配向膜12は、ポリイミドなどの有機薄膜であり、電圧が印加されていないときの液晶2の配向状態を規定するためのラビング処理が施されている。
また、液晶装置用基板としての第2基板4は、例えばガラスなどの光透過性材料からなる板状部材であり、その背面側の面には、第1基板3と同様に、位相差板13および偏光板14が、第2基板側からこの順で積層されている。一方、第2基板4の液晶側(観察側)の面には、例えば反射膜15と、第1の層としての樹脂層16と、第2の層としての3色のカラーフィルタ18(18R、18G、18B)と、光を遮光する遮光層20と、マルチギャップ構造を形成する保護層37と、走査電極21と、配向膜22(図1では図示略)とが第2基板側からこの順で積層されている。このうち配向膜22は、配向膜12と同様の有機薄膜であり、ラビング処理が施されている。
ここで、反射膜15は例えばアルミまたは銀などの光反射性を有する金属材料が図3に示すように略一定の膜厚で薄膜形成されたものであり、略鏡面と同じ反射特性を有している。また、反射膜15は例えば図2に示すように後述する画素毎に、外周が略矩形状に形成され、外部から入射した光を反射する反射領域Bを形成する。
更に反射膜15は、その反射領域Bの略中央に略矩形状で外部から入射した光を透過する透過領域Cが設けられるように、当該透過領域Cを除いた反射領域Bに形成されている。当該透過領域Cは、反射表示に寄与しない部分であり、例えば該透過領域Cや液晶パネル外周領域は、フォトリソグラフィとエッチングなどで反射膜15が除去されている。
また、樹脂層16は例えば図3に示すように反射膜15の上に形成されており、感光性材料を所定のマスクを用いて露光・現像処理することにより形成されている。
更に樹脂層16は、例えば図2、図3及び図4に示すようにカラーフィルタ側表面に不規則に凹凸17が形成されている。
更にカラーフィルタ18(18R、18G、18B)は、各画素に対応して設けられた着色層であり、各カラーフィルタは顔料などにより赤、緑、青などの色に着色されており、その色に対応する波長の光を選択的に反射あるいは透過させる。また、図1における18R、18G、18Bは画素の各々がいずれのカラーフィルタ18(18R、18G、18B)が配置される画素かを示している。
また、カラーフィルタ18は凹凸17が形成されている樹脂層16及び透過領域Cの上に積層され形成されるので、第1の層である樹脂層16と第2の層である例えばカラーフィルタ18との境界面19は、凹凸に形成されることとなる。更に図3に示すように反射膜15と樹脂層16は同じ位置に透過領域Cを有しているのでカラーフィルタ18は、例えばその透過領域C上で第2基板4に直接積層されることとなる。
ここで、樹脂層16の屈折率n1はカラーフィルタ18の屈折率n2より大きくなるように材料が選択されている。これにより、反射膜15により反射された光は当該凹凸に形成された境界面19を通過する際に、屈折され散乱することとなる。
また、遮光層20は例えばカーボンブラックが分散された黒色樹脂材料や、クロムといった金属材料により形成されており、互いに隣接するカラーフィルタの間を遮光するように互いの間隙を埋めて、格子状に形成されている。また、遮光層20は、特定の材料により形成されることに限定されず、各カラーフィルタ18を2色あるいは3色積層することにより形成することも可能である。
更に保護層37は、例えば図3に示すように反射領域Bでの厚さが透過領域Cでの厚さより厚く、反射領域Bでの保護層表面が透過領域Cでの保護層表面より液晶側に突き出すように形成されている。これにより、液晶2は透過領域Cでの液晶2の厚さが、反射領域Bでの液晶2の厚さより厚くなるというマルチギャップ構造を形成し、液晶2での透過領域Cと反射領域Bとの光路長差等を是正することができる。
また、複数の走査電極21の各々はITOなどの透明導電性材料により形成された複数の電極である。走査電極21はカラーフィルタ18(18R、18G、18B)と重なる領域に形成されており、上述したデータ電極10と交差する方向にストライプ状に延在し、第一基板上に列をなす画素電極9と対向するように位置する。
以上説明した構成の第1基板3および第2基板4は、図3に示すように、図示しないシール材を介して貼り合わされるとともに、両基板上の構造物と、シール材とによって囲まれた領域に、例えばTN(Twisted Nematic)型などの液晶2が封止される。
かかる構成の下、第1基板3と第2基板4とにより狭持された液晶2は、画素電極9とこれに対向する走査電極21との間に電圧が印加されることにより、その配向方向が変化する。図2に示すように、この印加電圧に応じて液晶2の配向方向が変化する領域の最小単位はマトリックス状に配列されており、その各々が画素24(ドット)として機能する。
この液晶パネル5に例えば図3に示すように観察側から外光が入射すると、外光は、電気光学装置用基板としての第2基板等により観察側に向けて散乱反射し、これにより反射型表示が実現される。一方、液晶パネル5の背面側からバックライトユニット6の光が入射すると、入射した光は、反射膜15が設けられていない透過領域Cを通過して観察側に出射し、これにより透過型表示が実現される。
(液晶装置の動作)
次に、以上のように構成された液晶装置1の動作について樹脂層16及びカラーフィルタ18での光の進みかたを中心に簡単に説明する。
図15は従来の凹凸が形成された反射膜での反射の説明図である。
例えば図15(a)に示すように従来の反射膜25では、その表面に凹凸26が形成されているので、該凹凸表面で外部からの光が反射してしまい図示しない第1基板面からの角度βが小さくなってしまう傾向があった。
これに対し本発明の反射膜15は、例えば図4に示すように凹凸17が形成されている樹脂層16とカラーフィルタ18との境界面19より更に先に光が進んだところの第2基板4の上に平坦に形成されているので、境界面19のカラーフィルタ側から入射光Liが入射角θiで入射したのちθ1で樹脂層内部に屈折していく。このときカラーフィルタ18は屈折率n2、樹脂層16が屈折率n1であるので、屈折後の光はn2sinθi=n1sinθ1に従い、n1>n2であるため、θi>θ1となる。
樹脂層内部に進む光は、例えば図4に示すように反射膜15の平坦な面に入射し該反射膜15により略鏡面反射し、入射角θ2と同じ角度の反射角θ2で境界面19に向かって進むこととなる。
境界面19まで進んだ光は、図4に示すように入射角θ3で入射した後、θfでカラーフィルタ内部に屈折していく。このとき、屈折後の光はn1sinθ3=n2sinθfに従い、n1>n2であるため、θf>θ3となり、カラーフィルタ内部に再び戻って行くこととなる。
この樹脂層16及びカラーフィルタ18での光路は、例えば図15(a)に示すように反射膜25により反射して更に外側に広がるように進むのではなく、より内側に窄まるように進む。従って出射光Lfの例えば第1基板3の表面方向との角度αは、従来の反射膜25の凹凸26で反射する場合の出射光の角度βと比較するとα>βとなる。もし、角度βの出射光が全反射してしまう場合であっても本発明では全反射することなく観察者に届くこととなる。
(液晶装置の製造方法)
次に、以上のように構成された液晶装置の製造方法について説明する。
図5は、液晶装置用基板である第2基板側の製造工程を示す工程図、図6は、同製造工程における反射膜形成の説明図、図7は樹脂層に凹凸を形成する説明図、図8はポジ型感光性樹脂を用いる場合の凹凸用マスクの説明図及び図9はポジ型感光性樹脂を用いる場合の透過領域用マスクの説明図である。
まず、液晶装置用基板である第2基板側の製造方法を説明する。
例えば第2基板4を洗浄した後、洗浄した第2基板4を乾燥させる(図5中のST101)。そして、図6(a)に示すように、反射膜15となるアルミニウムまたはアルミニウム合金の薄膜を略一定の厚みにて、例えばスパッタリングなどにより、第2基板上に成膜する(図5中のST102)。
その後、図6(b)に示すように、アルミニウム膜27のうち光を反射する反射領域Bと重なる領域以外の部分を除去すべく、反射領域B上にレジスト28を形成する。具体的には、この後に形成される樹脂層16の凹凸17が形成される領域(図5中の反射領域B)に対応する部分をレジスト28で覆う。そして、アルミニウム膜27のうちレジスト28で覆われていない部分をエッチングした後、レジスト28を除去すると、図6(c)に示すように透過領域Cと、樹脂層16が形成されるための光反射性の反射領域Bが形成される。
次に、例えば図7(a)に示すように反射膜15が形成された第2基板4のうち観察側となる面に、例えばスピンコート法などにより、感光性材料の一種であるポジ型の感光性樹脂29を塗布する(図5中のST104)。この感光性樹脂29としては、例えばPC405G(JSR株式会社製)などを用いることができる。
その後、第2基板4に塗布した感光性樹脂29を減圧環境下において乾燥させ、乾燥した感光性樹脂29を85℃から105℃の範囲でホットプレート上で約120秒プリベークする(図5中のST105)。
次に、プリベークした感光性樹脂29を、露光機により、図8に示したパターンの凹凸用マスク30を用いて露光する(図5中のST106)。図7に示したように、凹凸用マスク30は、ガラスなどの光透過性を有する基板に、クロムなどの遮光部(図中に黒色で塗潰して示す)が設けられたものである。図8の拡大図に示されるように、凹凸用マスク30には、樹脂層16の凹凸17を形成するための微小な遮光領域である、凹凸用遮光部31が複数設けられている。なお、感光性樹脂29はポジ型であるため、光が照射されると、その部分は、後述の現像工程において現像液に溶解し除去される。
このような凹凸用マスク30にて、例えば、露光時間を1,600msecとして露光すると、凹凸用マスク30を透過した光は、図7(b)に示すように、感光性樹脂29上面のうち図中破線で示される面まで作用する。なお、感光性樹脂29において、凹凸用マスク30を透過した光が作用する深さは、感光性樹脂29の材質や、露光時の光の強度に応じて異なるので、露光時間を変えることにより制御することができる。
例えば露光機を用いて、上述のような凹凸用マスク30を順次ずらし、繰り返し露光処理を行って第2基板4全体の第1の露光工程である露光処理を行った後、次に、マスク32を用いて第2の露光工程である露光を行う(図5中のST107)。図9は、この二回目の露光に用いられるマスク32のパターンを示す図である。この図に示されるように、マスク32には、ガラスなどの光透過性を有する基板に透過領域用遮光部33(図中斜線で示す)が設けられている。
このマスク32においては、パネル表示領域内に相当する部分が透過領域Cを除き遮光されており、液晶パネル5における画素24各々に対応して、同一のパターンがマトリックス状に設けられている。そして、図9の拡大図に示されるように、マスク32のうち1つの画素24に対応する領域には、透過領域Cを形成するための透光部34が設けられている。このようなマスク32にて、第1の露光工程である一回目の露光時間と露光時間を異ならせ、例えば、露光時間を4,000msecとして第2の露光工程である二回目の露光を行うと、マスク32の遮光されていない部分を透過した光、即ち、透光部34と、パネル表示領域外に相当する部分を透過した光は、感光性樹脂29の最下部にまで作用する。
露光機により、以上のようなマスク32を順次ずらし、繰り返し露光処理を行って第2基板4全体の露光処理を行った後、感光性樹脂29に現像処理を施すと(図5中のST108)、図7(d)に示すように、露光工程において光が作用した深さの分、凹凸17の凹部分と、透過領域Cの部分と、パネル表示領域外となる部分の感光性樹脂が除去され、表面に凹凸17を有し、側端面35が平坦な樹脂層16が形成される。
以上で感光性樹脂29の現像工程が終了すると、次いで、感光性樹脂29に、例えば、i線などの紫外線(ultraviolet rays:以下、UVと称する)を照射しブリーチ露光する(図5中のST109)。本実施形態で用いた感光性樹脂29(PC405G)は、現像直後は黄色味を帯びており、UVを照射することにより黄色味が除去され光透過性が向上する。これは、もし樹脂層16が着色されていたとすると、液晶装置用基板である第2基板側における外光の反射時に、その色が反射光に反映されてしまうため、その改善を目的としている。なお、この工程は、本実施形態で用いた感光性樹脂29についての特有の工程であり、第2基板側の製造において必須の工程ではない。
この後、感光性樹脂29を、例えば220℃にて50分間焼成する(図5中のST110)。
引き続き、反射膜15が形成された第2基板4上に構造物を形成する方法について前掲図3を参照して説明する。
凹凸17のある樹脂層16が形成されると、続いてその上に(第2基板4の反射面側(観察側))、例えばクロムからなる薄膜をスパッタリング法などにより形成する。この後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて当該薄膜をパターニングすることにより、格子状の遮光層20を得る。また、遮光層20は、特定の材料によって形成されることに限られず、例えば、着色層を構成するカラーフィルタ18(18R、18G、18B)の各着色層を二色または三色重ねること、すなわち積層することによっても形成することができる。
続いて、第2基板4における樹脂層16及び透過領域C上に赤色、緑色および青色のカラーフィルタ18(18R、18G、18B)の各々を、マトリックス状に形成する。これらのカラーフィルタ18(18R、18G、18B)の形成方法としては、例えば、顔料により着色された感光性樹脂により形成することができる。
次に、カラーフィルタ18(18R、18G、18B)および遮光層20を覆うように透明樹脂層からなる保護層37を形成したのち、ITOからなる薄膜を形成し、これをパターニングすることによって走査電極21を形成する。ここで、樹脂層16は現像工程により、パネル表示領域外に相当する部分の感光性樹脂が除去されて側端面35が平坦となっているため、側端面35を跨いでパネル表示領域外に配設される走査電極21が切れてしまうといった問題が生じない。したがって、液晶装置用基板の品質が向上し、ひいては液晶装置1の品質が向上する。
そして、走査電極21を形成した後、これらの走査電極21を覆うように配向膜22を形成し、配向膜22の表面にラビング処理を施す。
以上が第2基板4上に設けられる各構造物の製造方法である。この製造方法により得られた第2基板側と、画素電極9、データ電極10、TFD素子11および配向膜12が形成された第1基板側とを、互いの配向膜12と配向膜22とを対向させた状態でシール材を介して貼り合わせる。
次いで、第1基板側と第2基板側とシール材とによって囲まれた空間に液晶2を注入し、その後、図示せぬ封止材により液晶2が注入された空間を封止する。
そして、一体化された第1基板3および第2基板4の各々の外側の面に、位相差板7,13と偏光板8,14とを貼着することによって、液晶パネル5が形成される。
最後に液晶パネル5に必要な回路基板やバックライトユニット6及びケース等を取り付けて、液晶装置1が完成する。
このように本実施形態によれば、反射膜15に重ねて設けられ、該反射膜15により反射する光が屈折し散乱するように積層された互いに異なる屈折率の第1の層である樹脂層16及び第2の層であるカラーフィルタ18とを備え、その樹脂層16は反射膜15とカラーフィルタ18との間に設けられ、該樹脂層16とカラーフィルタ18との境界面19は凹凸に形成されていることとしたので、反射膜15で反射された光が屈折率の異なる樹脂層16及びカラーフィルタ18を通過するときにその屈折率の違いから屈折し、更にその境界面19の凹凸により散乱され、従来なら反射膜15の凹凸により第1基板3に対し小さい角度で入射し、全反射していた外光の反射光をパネルの外に導くことが可能となり、表示面での反射特性が向上し、より明るい反射表示を有する液晶装置1を提供することができる。
尚、上述した実施形態では、露光の時間により、光が感光性材料に作用する深さを制御しているが、これに限られるものではなく例えば光の強度を変えて光が感光性材料に作用する深さを制御するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、凹凸用マスク30およびマスク32を順次ずらして感光性材料の露光を行っているが、第2基板4全体をカバーし、凹凸17を形成するためのマスクと、基板120全体をカバーし、透過領域Cおよびパネル表示領域外の部分を除去するためのマスクとを用意し、第1の露光工程および第2の露光工程において、各々一枚のマスクで第2基板4全体を露光する一括露光により、露光処理を行うようにしてもよい。
更に第1の露光工程においては、上述した実施形態のように露光を行い、第2の露光工程においては、一枚の大判マスクで第2基板4全体を露光する一括露光により露光を行うようにしてもよい。なお、二回目の露光を一括露光で行う場合、一回目の露光が完了した後、80〜160mJで二回目の露光を行うようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、現像工程の後、加熱処理を行うことにより、熱だれにより凹凸の形状を滑らかな形状に変形させるようにしてもよい。
更に上述した実施形態においてはポジ型の感光性材料を用いて凸形状を有する電気光学装置用基板を製造したが、凹型形状を有する電気光学装置用基板の製造も可能である。凹形状を形成するためには上述した凸形状形成用のマスクパターンを透過部に変えるだけで同等のプロセスで製造が可能となる。
また、上述した実施形態では反射膜15などの観察側上に、表面に凹凸17が形成された樹脂層16を積層し、更にその上にカラーフィルタ18を積層しその境界面19で反射光が屈折、散乱されるようにしたが、これに限られるものではなく例えば反射膜15などの上に直接、第1の層を着色された光を透過するものとして表面に凹凸17が形成されたカラーフィルタ18を積層し、その上に当該カラーフィルタ18の屈折率より小さい屈折率の例えばオーバーコート層を積層してもよい。これによっても、カラーフィルタ18とオーバーコート層との境界面の凹凸により、反射膜で反射された光が屈折、散乱され、例えば第1基板平面に対しより大きな角度で入射し、全反射する光を減らすことができる。また、第1の層としての樹脂層を省くことができ、材料点数を減らしより製造コストを低減できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。
(変形例1)
本発明に係る液晶装置1の変形例1について説明する。本変形例1においては、露光により不溶化するネガ型の感光性材料を用いる点で第1の実施形態と異なるのでその点を中心に説明する。尚、第1の実施形態の構成要素と共通する構成要素については、第1の実施形態の構成要素と同一の符号を付しその説明を省略する。
(液晶装置の構成)
まず、本発明の変形例に係わる液晶装置101の構成は樹脂層16の材料としてネガ型の感光性樹脂129を用いる点を除けば第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
(液晶装置の製造方法)
次に、液晶装置101の製造方法は樹脂層16の材料としてネガ型の感光性樹脂129を用いる点が第1の実施形態と異なるのでその点を中心に説明する。
図10は、ネガ型の感光性材料を用いた場合の液晶装置用基板の製造工程における第2基板側の説明図である。
液晶装置用基板である第2基板側の製造方法は、図5に示すST103までの工程により反射膜15を第2基板上に形成するまでは第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、図10(a)に示すように、感光性材料の一種であるネガ型の感光性樹脂129をスピンコートなどにより第2基板4の反射膜15等の上に塗布する(ST104)。
その後で当該ネガ型の感光性樹脂129が塗布された第2基板4をプリベークし、図10(b)に示すように、露光機によりネガ用マスク130を用いて露光する。
図11は、この露光に用いられるネガ用マスク130のパターンを示す図である。ネガ型の感光性樹脂においては、露光された部分がパターンとして残るため、図11の拡大図に示すように、樹脂層16の凹凸17の凸部が残るように、即ち、凸部に相当する部分に光が当たるように、ネガ用透光部134を設け、樹脂を除去したい部分を遮光する。
この際、例えば図10(b)及び図11の拡大図に示すように凹凸17の凹部に対応する部分は、透過領域C及びパネル表示領域外に対応する部分より遮光量が小さい半透光部136として形成されており、当該ネガ用マスク130は異なる遮光量の領域を有する所謂ハーフトーンマスクである。
このネガ用マスク130を用いて一回目の露光を行うと、図10(b)に示すように、ネガ用透光部134及び半透光部136を透過した光は、感光性樹脂129のうち図10(b)中破線で示される面まで作用する。なお、ネガ型の感光性樹脂において、不要な樹脂の除去は遮光をすればよいため、ポジ型の感光性樹脂の場合と異なり、露光工程はハーフトーンマスクであるネガ用マスク130を用いて一回で終了する。
以上のようなネガ用マスク130を用いた露光処理の後、感光性樹脂129に現像処理を施すと、図10(c)に示すような透過領域Cと、凹凸17を表面に有し、側端面35が平坦である樹脂層16が形成される。
以上の感光性樹脂129の現像工程のあと、第1の実施形態のブリーチ露光はせずに当該感光性樹脂129を焼成するが、焼成以下の工程は第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
このように本変形例によれば、樹脂層16の材料としてネガ型の感光性樹脂129を用い、所謂ハーフトーンマスクを用い露光することとしたので、境界面19である樹脂層16の表面に凹凸17を形成する際に、一回の露光工程で透過領域Cと、凹凸17を表面に有し、側端面35が平坦である樹脂層16が形成でき、製造工程を削減し液晶装置101の製造コストの低減を図ることが可能となる。
また、ネガ型の感光性樹脂129を用いた態様でも、ポジ型感光性樹脂29の場合と同様、反射膜15の上にカラーフィルタ18より屈折率が大きい樹脂層16と当該カラーフィルタ18とを、その境界面19に凹凸17が形成されるように設けたので、反射膜15で反射された光が屈折率の異なる樹脂層16及びカラーフィルタ18を通過するときにその屈折率の違いから屈折し、更にその境界面19の凹凸17により散乱され、従来なら反射膜の凹凸により第1基板に対し小さい角度で入射し、全反射していた外光の反射光を液晶パネル5の外に導くことが可能となり、表示面での反射特性が向上し、より明るい反射表示を有する液晶装置101を提供することができる。
更にパネル表示領域外となる部分の感光性樹脂129が除去され、液晶装置用基板の側端面35が平坦となるため、走査電極21が切れてしまうという問題が生じなくなる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る液晶装置の第2の実施形態について説明する。本実施形態においては反射膜表面にも凹凸が形成されている点が第1の実施形態と異なるのでその点を中心に説明する。尚、第1の実施形態の構成要素と共通する構成要素については、第1の実施形態と同一の符号を付しその説明を省略する。
(液晶装置の構成)
図12は本発明に係る液晶装置201の部分概略断面図、及び図13は反射膜、樹脂層及びカラーフィルタの光の進み方の説明図である。
液晶装置201は、例えば電気光学物質の一種である液晶2を基板としての第1基板3および第2基板4により狭持する液晶パネル5と、当該液晶パネル5の第2基板側に配設されたバックライトユニット6とを有している。
ここで、液晶装置用基板としての第2基板4は、例えばガラスなどの光透過性材料からなる板状部材であり、その背面側の面には、第1基板3と同様に、位相差板13及び偏光板14が、第2基板側からこの順で積層されている。一方、第2基板4の液晶側(観察側)の面には、例えば下地層240と、反射膜215と、第1の層としての樹脂層16と、第2の層としての3色のカラーフィルタ18(18R、18G、18B)と、光を遮光する遮光層20と、マルチギャップ構造を形成する保護層237と、走査電極21と、配向膜22とが第2基板側からこの順で積層されている。このうち配向膜22は、配向膜12と同様の有機薄膜であり、ラビング処理が施されている。
下地層240は、第2基板上に合成樹脂等により積層され、その観察側表面には図12に示すように不規則な凹凸が形成されている。また、下地層240は各画素の反射膜215が形成されない領域である略矩形の透過領域Cには形成されていない。
更に反射膜215は、例えばアルミまたは銀などの光反射性を有する金属材料が図12に示すように略一定の膜厚で下地層240上に薄膜形成されたものであり、その観察側表面には下地層表面の凹凸が反映されており、下地層240と略同様不規則な凹凸241が形成されている。
また、反射膜215は例えば画素毎に、外周が略矩形状に形成され、外部から入射した光を反射する反射領域Bを形成すると共に、反射膜215はその反射領域Bの略中央に略矩形状で外部から入射した光を透過する透過領域Cが設けられている。当該透過領域Cは、反射表示に寄与しない部分であり、例えば該透過領域Cや液晶パネル外周領域は、フォトリソグラフィとエッチングなどで反射膜215が除去され形成されている。
更に樹脂層16は例えば図12に示すように反射膜215の上に形成されており、感光性材料を所定のマスクを用いて露光・現像処理することにより形成されている。
また、樹脂層16は、例えば図12及び図13(b)に示すようにカラーフィルタ側表面には不規則に凹凸17が形成されている。
尚、図12に示すように下地層240、反射膜215及び樹脂層16は同じ位置に透過領域Cを有しているのでカラーフィルタ18は、例えばその透過領域C上で第2基板4に直接積層されることとなる。
(液晶装置の動作)
次に、以上のように構成された液晶装置201の動作について樹脂層16、反射膜215及びカラーフィルタ18での光の進みかたを中心に簡単に説明する。
第1の実施形態のように反射膜の上に凹凸の境界面を有する樹脂層及びカラーフィルタを設けることにより、従来より全反射することが少なくなり反射光の効率的利用が図れるようになったが、例えば図13(a)に示すように境界面19の凹凸17へ大きく倒れた角度で入射すると、反射膜15で反射して境界面19から出射する光Lfは第1基板3に対し小さい角度α´で入射することとなり、全反射してしまうことがある。
具体的には、図13(a)に示すように境界面19のカラーフィルタ側から入射光Liが入射角θ´iで入射したのちθ4で樹脂層内部に屈折していく。このときカラーフィルタ18は屈折率n2、樹脂層16が屈折率n1であるので、屈折後の光はn2sinθi=n1sinθ4に従い、n1>n2であるため、θ´i>θ4となる。
樹脂層内部に進む光は、例えば図13(a)に示すように反射膜15の平坦な面に入射し該反射膜15により略鏡面反射し、入射角θ5と同じ角度の反射角θ5で境界面19に向かって進むこととなる。
境界面19まで進んだ光は、図13(a)に示すように入射角θ6で入射した後θ´fでカラーフィルタ内部に屈折していく。このとき、屈折後の光はn1sinθ6=n2sinθ´fに従い、n1>n2であるため、θ´f>θ6となり、カラーフィルタ内部に再び戻って行くこととなる。
これに対し本実施形態の反射膜215は、例えば図13(b)に示すように凹凸17が形成されている樹脂層16とカラーフィルタ18との境界面19より更に先に光が進んだところに、下地層240の上に当該下地層240の凹凸を反映させて当該反射膜215の表面にも不規則な凹凸241が形成されているので、境界面19のカラーフィルタ側から入射光Liが入射角θ´iで入射したのちθ4で樹脂層内部に屈折していく。このときカラーフィルタ18は屈折率n2、樹脂層16が屈折率n1であるので、屈折後の光はn2sinθ´i=n1sinθ4に従い、n1>n2であるため、θ´i>θ4となる。
樹脂層内部に進む光は、例えば図13(b)に示すように反射膜215の凹凸241に入射し該反射膜215により反射し、入射角θ7と同じ角度の反射角θ7で境界面19に向かって進むこととなる。
境界面19まで進んだ光は、図13(b)に示すように入射角θ8で入射した後θ´f1でカラーフィルタ内部に屈折していく。このとき、屈折後の光はn1sinθ8=n2sinθ´f1に従い、n1>n2であるため、θ´f1>θ8となり、カラーフィルタ内部に再び戻って行くこととなる。
この反射膜215及び樹脂層16での光路は、例えば図13(a)に示すように反射膜15により反射して境界面19の法線に対し左側から入射するのではなく、図13(b)に示すように反射膜215により反射して境界面19の法線の右側から入射している。これにより、図13(b)に示すように境界面19からの出射光Lfは法線に対し左側から出射していくこととなる。
このことは、図13(a)から明らかなように元々法線が右側に傾いている状態で、更に図13(a)のように右側に出射光が傾けば図中のY軸方向である第1基板の表面方向に対する角度はより小さくなり、全反射する可能性が生じる。
これに対し図13(b)に示すように境界面19の法線に対し左側から出射すれば、法線自体の傾きと相殺され、より起き上がった出射光となり、図中のY軸方向である第1基板の表面方向に対する角度は大きくなる。
従って、出射光Lfの例えば第1基板3の表面方向(図中のY軸方向)との角度γは、第1の実施形態の反射膜15の平坦面で反射する場合の出射光の角度α´と比較するとγ>α´となる。もし、角度α´の出射光が全反射してしまう場合であっても本実施形態では全反射することなく観察者に届くこととなる。
(液晶装置の製造方法)
次に、以上のように構成された液晶装置201の製造方法については、第1の実施形態と反射膜と第2基板との間に表面に凹凸形状を有する下地層240を形成することと、その凹凸が形成された下地層240の上に反射膜215を積層し、下地層の凹凸を反映させた凹凸241を表面に形成する点を除けば同様であり、当該下地層に凹凸を形成する方法も樹脂層の凹凸の形成と略同様であるのでその説明を省略する。
このように本実施形態によれば、反射膜215の第1の層である樹脂層側の表面に凹凸241を形成することとしたので、第1の層である樹脂層16と第2の層であるカラーフィルタ18との境界面19の凹凸17で屈折され第1基板3に出射される光の基板平面に対する入射角を大きくでき、より反射光の表示への効率的利用が図れる。
(第3の実施形態、電子機器)
次に、以上説明した液晶装置1,101,201を搭載した本発明の第3の実施形態に係る電子機器について説明する。尚、第1の実施形態の構成要素と共通する構成要素については、第1の実施形態の構成要素と同一の符号を付しその説明を省略する。
図14は、例えば液晶装置1を表示部として有する携帯電話機300の外観図である。この図において、携帯電話機300は、複数の操作ボタン310の他、受話口320、送話口330とともに、電話番号などの各種情報を表示する表示部として、上記液晶装置1を備えている。また、携帯電話機300以外にも、液晶装置1,101,201(電気光学装置)は、コンピュータや、プロジェクタ、デジタルカメラ、ムービーカメラ、車載機器、複写機、オーディオ機器などの各種電子機器の表示部として用いることができる。
このように本実施形態によれば、簡単な構造で外光による反射光が効率的に観察者に届くような液晶装置1を備えることとしたので、反射光による表示でも明るさ等が不十分となることがない表示品位の高い電子機器としての携帯電話機300を提供できる。
なお、本発明の電気光学装置、電気光学装置用基板及び電子機器は、上述した例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得ることは勿論である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、上述した各実施形態や変形例を組み合わせても良い。
以上、好ましい実施形態を上げて本発明を説明したが、本発明は上述したいずれの実施形態にも限定されず、本発明の技術思想の範囲内で適宜変更して実施できる。
例えば、上述の実施形態や変形例では薄膜ダイオード素子アクティブマトリクス型の液晶装置について説明したがこれに限られるものではなく、例えば薄膜トランジスタ素子アクティブマトリクス型、パッシブマトリクス型の液晶装置であってもよい。更には反射半透過型に限らず例えば反射型であってもよい。これにより、多種多様な液晶装置についても、簡単な構造で外光による反射光が効率的に観察者に届くようすることができる。
また、上述の実施形態や変形例では、第1の層としての樹脂層と第2の層としてのカラーフィルタとの境界面に凹凸を設けることとしたがこれに限られるものではなく、例えば平坦な面に複数の凸部を設けたり、逆に凹部を複数設けてもよい。これによっても、当該凸部や凹部で反射膜からの反射光を屈折、散乱させ、基板との全反射をより少なくさせることができる。
更に上述の実施形態では露光用マスクとして遮光部の遮光量は各マスクで一種類のものを用いたがこれに限られるものではなく、例えば遮光量が複数の領域で異なるいわゆるハーフトーンマスクを用いてもよい。これにより、複数回の露光を一回で済ますことができ、製造工程の削減がより可能となる。
第1の実施形態に係る液晶装置の概略分解斜視図である。 第1の実施形態に係る第2基板の配向膜等を除く概略平面図である。 図2のA−A線の概略断面図である。 第1の実施形態に係る境界面での光の進み具合の説明図である。 第1の実施形態に係る第2基板側の製造工程図である。 第1の実施形態に係る反射膜形成の説明図である。 第1の実施形態に係る樹脂層に凹凸を形成する説明図である。 ポジ型感光性樹脂を用いる場合の凹凸用マスクの説明図である。 ポジ型感光性樹脂を用いる場合の透過領域用マスクの説明図である。 変形例1に係る第2基板側の製造工程の説明図である 変形例1に係るネガ用マスクの説明図である。 第2の実施形態に係る液晶装置の概略部分断面図である。 第2の実施形態に係る境界面での光の進み具合の説明図である。 液晶装置1を表示部として有する携帯電話機300の外観図である。 従来の凹凸が形成された反射膜での反射の説明図である。
符号の説明
1,101,201 液晶装置、 2 液晶、 3 第1基板、 4 第2基板、 5 液晶パネル、 6 バックライトユニット、 7,13 位相差板、 8,14 偏光板、 9 画素電極、 10 データ電極、 11 TFD素子、 12,22 配向膜、 15,25,215 反射膜、 16 樹脂層、 17,26,241 凹凸、 18 カラーフィルタ、 19 境界面、 20 遮光層、 21 走査電極、 24 画素、 27 アルミニウム膜、 28 レジスト、 29,129 感光性樹脂、 30 凹凸用マスク、 31 凹凸用遮光部、 32 マスク、 33 透過領域用遮光部、 34 透光部、 35 側端面、 37,237 保護層、 130 ネガ用マスク、 134 ネガ用透光部、 136 半透光部、 240 下地層、 300 携帯電話機

Claims (9)

  1. 電気光学物質を支持し複数の画素を有する基板と、
    前記基板上に設けられ、外部からの光を反射する反射膜と、
    前記反射膜に重ねて設けられ、該反射膜により反射する光が屈折し散乱するように積層された互いに異なる屈折率の第1及び第2の層とを備え、
    前記第1の層は前記反射膜と前記第2の層との間に設けられ、前記第1の層と第2の層との境界面は凹凸に形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1の層は、前記第2の層の屈折率より大きい屈折率であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記画素は、前記反射膜が設けられた反射領域と前記反射膜が設けられていない透過領域とを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記第1の層が無色透明であり前記第2の層が着色されている又は前記第1の層が着色されており前記第2の層が無色透明であることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記反射膜は、前記第1の層側の表面が平坦に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記反射膜は、前記第1の層側の表面が凹凸に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 複数の画素を有する基板と、
    前記基板上に設けられ、外部からの光を反射する反射膜と、
    前記反射膜に重ねて設けられ、該反射膜により反射する光が屈折し散乱するように積層された互いに異なる屈折率の第1及び第2の層とを備え、
    前記第1の層は前記反射膜と前記第2の層との間に設けられ、前記第1の層と第2の層との境界面は凹凸に形成されていることを特徴とする電気光学装置用基板。
  8. 前記第1の層は、前記第2の層の屈折率より大きい屈折率であることを特徴とする請求項7に記載の電気光学装置用基板。
  9. 請求項1から請求項6のうちのいずれか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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