JP2005241826A - 液晶表示装置 - Google Patents

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JP2005241826A JP2004049721A JP2004049721A JP2005241826A JP 2005241826 A JP2005241826 A JP 2005241826A JP 2004049721 A JP2004049721 A JP 2004049721A JP 2004049721 A JP2004049721 A JP 2004049721A JP 2005241826 A JP2005241826 A JP 2005241826A
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Abstract

【課題】アレイ基板にカラーフィルタと平坦性に優れた配向膜とを備えた液晶表示装置を比較的低いコストで製造可能とすること。
【解決手段】本発明の液晶表示装置1は、透明基板20と、着色層25G,25B,25Rを含み且つそれらの間の境界に沿って溝を有するカラーフィルタ25と、着色層25G,25B,25Rに対応して互いから離間して配列した複数の画素電極26と、上記境界に沿って延在するとともに上記溝を埋め込んだ遮光層27BMと、画素電極26及び遮光層27BMを被覆した配向膜28とを備えたアレイ基板2と、透明基板30とその配向膜28との対向面上に順次設けられた対向電極36及び配向膜38とを備えた対向基板3と、基板2,3間であってそれらの周縁部に沿って配置されたシール層4と、基板2と基板3とシール層4とに囲まれた空間を満たした液晶層5とを具備したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置及びその製造方法に係り、特には、カラーフィルタを備えた液晶表示装置及びその製造方法に関する。
液晶表示装置では、セルギャップが不均一であると、光路長のばらつきなどに起因した表示ムラを生じることがある。このような表示ムラは、IPS(水平配向:In-Plane Switching)モードやVAN(Vertically Aligned Nematic)モードなどのTN(Twisted Nematic)モード以外の表示モード,特には複屈折モード,を採用した液晶表示装置において生じやすい。また、最近では、TNモードを採用した液晶表示装置において視野角拡大のために光学補償フィルムを使用することが多くなってきており、この場合には、TNモードを採用した液晶表示装置であっても、先の表示ムラを生じ得る。
ところで、近年、液晶表示装置の製造において、アレイ基板にカラーフィルタを形成する技術が実用化され始めている。この技術によると、アレイ基板と対向基板とを貼り合わせてセルを形成する際にカラーフィルタを構成する各着色層と画素電極とを位置合わせする必要がなく、大きな開口率を実現することができる。
このようにアレイ基板にカラーフィルタを形成した場合、セルギャップの均一性には、アレイ基板に設ける配向膜の平坦性が大きな影響を与える。したがって、この配向膜の下地には、高い平坦性が要求される。
しかしながら、一般に、カラーフィルタは、着色層間の境界に溝や畝などの凹部或いは凸部を有している。この場合、カラーフィルタの凹凸に対応した凹凸が、その上に形成する配向膜にも生じることとなる。このような配向膜の凹凸は、光路長のばらつきや液晶配向の乱れなどを生じさせるため、これらに起因した表示品位の劣化を生じる。
この問題は、例えば、カラーフィルタ上に透明樹脂からなるオーバーコート層を形成することにより回避可能である。しかしながら、この方法を採用すると、工程数が増加するとともに、オーバーコート層用の材料が必要となる。
本発明の目的は、アレイ基板にカラーフィルタと平坦性に優れた配向膜とを備えた液晶表示装置を比較的低いコストで製造可能とすることにある。
本発明の第1側面によると、第1透明基板と、前記第1透明基板の一主面を被覆するとともに吸収波長域が互いに異なる第1乃至第3着色層を含み且つ前記第1乃至第3着色層間の境界に沿って溝を有するカラーフィルタと、前記カラーフィルタ上で前記第1乃至第3着色層に対応して互いから離間して配列した複数の画素電極と、前記境界に沿って延在するとともに前記溝を埋め込んだ遮光層と、前記複数の画素電極及び前記遮光層を被覆した第1配向膜とを備えたアレイ基板と、前記第1配向膜と対向した第2透明基板と、前記第2透明基板の前記第1配向膜との対向面上に設けられた対向電極と、前記対向電極を被覆した第2配向膜とを備えた対向基板と、前記アレイ基板と前記対向基板との間であってそれらの周縁部に沿って配置されたシール層と、前記アレイ基板と前記対向基板と前記シール層とに囲まれた空間を満たした液晶層とを具備したことを特徴とする液晶表示装置が提供される。
本発明の第2側面によると、透明基板の一主面上に吸収波長域が互いに異なる第1乃至第3着色層を含み且つ前記第1乃至第3着色層間の境界に沿って溝を有するカラーフィルタを形成する工程と、前記カラーフィルタ上に前記第1乃至第3着色層に対応して互いから離間して配列した複数の画素電極を形成する工程と、前記境界に沿って延在するとともに前記溝を埋め込んだ遮光層を形成する工程と、前記複数の画素電極及び前記遮光層を被覆した配向膜を形成する工程とを含んだことを特徴とする液晶表示装置の製造方法が提供される。
本発明によると、アレイ基板にカラーフィルタと平坦性に優れた配向膜とを備えた液晶表示装置を比較的低いコストで製造することが可能となる。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同様または類似する機能を有する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一態様に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図である。図2は、図1に示す液晶表示装置のアレイ基板を概略的に示す平面図である。
この液晶表示装置1は、カラー型液晶表示装置であって、互いに対向したアレイ基板(或いはアクティブマトリクス基板)2と対向基板3とを備えている。これら基板2,3間の周縁部には、液晶材料を注入するための注入口を除いて接着剤などからなるシール層4が設けられており、その注入口は封止剤(図示せず)を用いて封止されている。アレイ基板2と対向基板3とシール層4とに囲まれた空間は、液晶材料で満たされており、この液晶材料は液晶層5を構成している。なお、この液晶表示装置1の両面には図示しない偏光板がそれぞれ貼り付けられており、その背面側には図示しない光源が配置されている。
アレイ基板2は、ガラス基板のような透明基板20を有している。透明基板20の一主面上には、配線及びスイッチング素子21が形成されている。図1では、スイッチング素子21の一例として、薄膜トランジスタ(以下、TFTという)を描いている。
TFT21のゲート絶縁膜及び層間絶縁膜22には、TFT21のソース及びドレインに連通する貫通孔が設けられている。絶縁膜22上にはソース・ドレイン電極23が形成されており、これらソース・ドレイン電極23は、それぞれ、絶縁膜22に設けられた貫通孔を介してTFT21のソース及びドレインに接続されている。
絶縁膜22及びソース・ドレイン電極23は、パッシベーション膜24で被覆されている。パッシベーション膜24上には、緑色着色層25Gと青色着色層25Bと赤色着色層25Rとを含んだカラーフィルタ25が形成されている。このカラーフィルタ25は、着色層25G,25B,25R間の境界に沿って溝を有している。これらパッシベーション膜24及びカラーフィルタ25には、ソース電極23に連通する貫通孔が設けられている。
なお、この例では、着色層25G,25B,25Rはストライプ状に形成されており、カラーフィルタ25は着色層25G,25B,25R間の境界(図2では一点鎖線で示している)に沿って略V字型の溝を有している。また、この例では、着色層25G,25B,25Rは、隣り合うもの同士が部分的に重なり合うように形成されている。
カラーフィルタ25上では、複数の画素電極26が着色層25G,25B,25Rに対応して互いから離間して配列している。各画素電極26は、透明電極であり、パッシベーション膜24及びカラーフィルタ25に設けられた貫通孔を介してソース電極23に接続されている。
カラーフィルタ25上には、着色層25G,25B,25R間の境界に沿って遮光層27BMが形成されている。遮光層27BMは、カラーフィルタ25及び画素電極26を部分的に被覆している。これにより、遮光層27BMは、カラーフィルタ25の溝を埋め込むとともに、後述する配向膜28に対して平坦な下地を提供している。
画素電極26上には、柱状スペーサ27Sが形成されている。柱状スペーサ27Sは、アレイ基板2と対向基板3との距離を一定に保つ役割を果たす。また、柱状スペーサ27Sは、この例では遮光性である。
パッシベーション膜24上には、周縁遮光層27PFが形成されている。周縁遮光層27PFは、画素電極26を含む領域として規定される表示領域を取り囲んでいる。
画素電極65及び遮光層27BMは、配向膜28で被覆されている。配向膜28は、ポリイミドなどからなる透明樹脂層である。
対向基板3は、ガラス基板のような透明基板30を有している。透明基板30のアレイ基板2との対向面には、透明電極である対向電極36と配向膜38とが順次積層されている。なお、配向膜38は、ポリイミドなどからなる透明樹脂層である。
ところで、着色層25G,25B,25Rで構成されるカラーフィルタ25を完全に平坦に形成することは極めて難しい。すなわち、通常、カラーフィルタ25には、着色層25G,25B,25R間の境界に沿った溝が生じるか、或いは、着色層25G,25B,25R間の境界に沿った畝が生じる。このような溝または畝を生じた場合、遮光層27BMを設けないと、配向膜28の下地は先の溝或いは畝を有することとなり、平坦性に優れた配向膜28を形成することができない。その結果、光路長のばらつきや液晶配向の乱れを生じ、これらに起因した表示品位の劣化,例えば黒表示時の光漏れやその結果として起こるコントラストの低下,を生じる。したがって、このような表示品位の抑制するためには、配向膜28に対して平坦な下地を提供する必要がある。
カラーフィルタ25がその表面に畝を有している場合、配向膜28に対して平坦な下地を提供するためには、隣り合う畝と畝との間の領域を透明材料で埋め込まなければならない。すなわち、上述したオーバーコート層を形成しなければならず、工程数が増加するとともに、オーバーコート層用の材料が必要となる。
他方、カラーフィルタ25がその表面に溝を有している場合、その溝を埋め込むことにより、配向膜28に対して平坦な下地を提供することができる。この溝は、着色層25G,25B,25R間の境界,すなわち画素電極26間の表示に寄与しない領域,に生じるので、これを埋め込む材料は透明材料である必要はない。そのため、配向膜28に対して平坦な下地を提供すべく、カラーフィルタ25の溝を、例えば、遮光層27BMで埋め込むことができる。
この遮光層27BMには、例えば、柱状スペーサ27Sや周縁遮光層27PFと同一の材料を使用することができる。それゆえ、配向膜28に対して平坦な下地を提供するために、新たな材料を入手する必要はない。また、遮光層27BMに柱状スペーサ27Sや周縁遮光層27PFと同一の材料を使用すると、遮光層27BMを柱状スペーサ27Sや周縁遮光層27PFと同一のプロセスで形成することができる。そのため、遮光層27BMを設けることによるコストの上昇は殆んどなく、したがって、この液晶表示装置1は比較的低いコストで製造することができる。
この液晶表示装置1は、例えば、以下の方法により製造することができる。
図3乃至図6は、図1に示す液晶表示装置1の製造に利用可能な方法の一例を概略的に示す断面図である。
この方法では、まず、通常の方法により、透明基板20の一主面上に、TFT21、絶縁膜22、ソース・ドレイン電極23、パッシベーション膜24などを形成する。なお、パッシベーション膜24には、ソース電極23に連通する貫通孔を設けておく。
次に、パッシベーション膜24上に、緑色のフォトレジストを例えばスピンコート法などにより塗布する。次いで、この塗膜を、フォトリソグラフィ技術を利用してパターニングする。これにより、順テーパ状の断面形状を有するストライプ状の緑色着色層25Gを得る。この際、緑色着色層25Gには、パッシベーション膜24に設けた貫通孔に繋がる貫通孔を設けておく。
続いて、パッシベーション膜24上に、青色のフォトレジストを例えばスピンコート法などにより塗布する。次いで、この塗膜を、フォトリソグラフィ技術を利用してパターニングする。これにより、順テーパ状の断面形状を有するストライプ状の青色着色層25Bを得る。この際、青色着色層25Bには、パッシベーション膜24に設けた貫通孔に繋がる貫通孔を設けておく。また、この際、青色着色層25Bは、これに隣接する緑色着色層25Gの傾斜した端面の下部を被覆するように形成する。これにより、互いに隣接する緑色着色層25Gと青色着色層25Bとの境界に沿って略V字型の断面を有する溝を生じさせる。
さらに、パッシベーション膜24上に、赤色のフォトレジストを例えばスピンコート法などにより塗布する。次いで、この塗膜を、フォトリソグラフィ技術を利用してパターニングする。これにより、順テーパ状の断面形状を有するストライプ状の赤色着色層25Rを得る。この際、赤色着色層25Rには、パッシベーション膜24に設けた貫通孔に繋がる貫通孔を設けておく。また、この際、赤色着色層25Rは、これに隣接する緑色着色層25G及び青色着色層25Bの傾斜した端面の下部を被覆するように形成する。これにより、互いに隣接する緑色着色層25Gと赤色着色層25Rとの境界及び互いに隣接する青色着色層25Bと赤色着色層25Rとの境界に沿って略V字型の断面を有する溝を生じさせる。
次に、このようにして得られたカラーフィルタ25上に画素電極26を形成する。画素電極26は、カラーフィルタ25の表面のうち隣り合う溝と溝との間に位置する各帯状領域上で互いから離間して一列に配列するように、及び、画素電極26がカラーフィルタ25に設けた貫通孔上にそれぞれ位置するように形成する。画素電極26は、例えば、マスクスパッタリング法により形成することができる。また、画素電極26は、スパッタリング法により連続膜を形成した後、この連続膜をフォトリソグラフィ技術によりパターニングすることでも得ることができる。以上のようにして、図3に示す構造を得る。
次に、基板20の画素電極26を形成した面に、色素及び/または顔料を含有した感光性樹脂として黒色のフォトレジストを例えばスピンコート法などにより塗布する。これにより、図4に示す塗膜27を形成する。なお、ここでは、一例として、ネガ型のフォトレジストを使用することとする。
次いで、図5に示すように、塗膜27と対向するようにフォトマスク6を配置する。このフォトマスク6は、透明基板60と、その一主面に形成された遮光パターン61及び半透明パターン62を備えている。すなわち、このフォトマスク6は、透過部6Tと遮光部6Sと半透過部6STとを有している。なお、ここでは、ネガ型のフォトレジストを使用しているので、透過部6Tを柱状スペーサ27S及び周縁遮光層27PFに対応させているが、ポジ型のフォトレジストを使用する場合は、遮光部6Sを柱状スペーサ27S及び周縁遮光層27PFに対応させる。
次に、このフォトマスク6を介して塗膜27を露光,例えば紫外線露光,する。これにより、塗膜27の透過部6T及び半透過部6STに対応した領域内で架橋反応を生じさせる。
続いて、塗膜27を、例えばアルカリ水溶液などの現像液を用いて現像する。塗膜27の遮光部6Sに対応した領域は露光されておらず、塗膜27の半透過部6STに対応した領域は、塗膜27の透過部6Tに対応した領域よりも露光量が少ない。したがって、各領域の露光量を適宜設定することにより、図6に示す構造を得ることができる。
その後、基板2の画素電極26などを形成した面に配向膜28を形成する。配向膜28は、例えば、ポリイミドなどの樹脂をスピンコートすることや、そのようにして得られる樹脂膜にラビング処理などの配向処理を行うことなどにより形成することができる。以上のようにして、アレイ基板2を完成する。
上述した方法でアレイ基板2を作製する一方で、例えば、以下の方法により対向基板3を作製する。すなわち、まず、透明基板30の一主面上に、例えばスパッタリング法などにより対向電極36を形成する。次いで、対向電極36上に、配向膜28に関して説明したのと同様の方法により、配向膜38を形成する。以上のようにして、対向基板3を完成する。
次に、アレイ基板2の配向膜28を形成した面のうち、注入口に対応した部分を除く周縁部に接着剤を塗布する。或いは、対向基板3の配向膜38を形成した面のうち、注入口に対応した部分を除く周縁部に接着剤を塗布する。この接着剤としては、例えば、熱硬化性の接着剤を使用することができる。
次いで、アレイ基板2と対向基板3とを配向膜28,38が向き合うように貼り合わせる。この状態で接着剤を加熱して接着剤を硬化させることによりシール層4を得る。
次に、このようにして得られた空のセル中に、通常の方法により液晶材料を注入して液晶層5を形成する。続いて、液晶注入口を紫外線硬化樹脂で封止する。さらに、セルの両主面に偏光板を貼り付ける。以上のようにして、液晶表示装置1を完成する。
この方法では、遮光層27BMと柱状スペーサ27Sと周縁遮光層27PFとに同一の材料を使用している。それゆえ、配向膜28に対して平坦な下地を提供するために、新たな材料を入手する必要はない。また、この方法では、遮光層27BMと柱状スペーサ27Sと周縁遮光層27PFとを同時に形成している。しかも、この方法では、透過部6Tと遮光部6Sと半透過部6STとを有するフォトマスク6を使用することにより、1回のパターン露光で、高さがより低い遮光層27BMと、高さがより高い柱状スペーサ27S及び周縁遮光層27PFとを形成可能としている。そのため、この方法によると、低い製造コストを実現することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例)
図1に示す液晶表示装置1を以下の方法により作製した。
まず、通常の方法により、ガラス基板20の一主面上に、TFT21、絶縁膜22、ソース・ドレイン電極23、パッシベーション膜24などを形成した。パッシベーション膜24には、ソース電極23に連通する貫通孔を設けた。
次に、パッシベーション膜24上に、紫外線硬化型アクリル系緑色レジスト液をスピンコートした。次いで、この塗膜を、約90℃で約5分間プリベークし、さらに、フォトマスクを用いた紫外線露光に供した。この際、露光量は150mJ/cm2とした。その後、この塗膜を約0.1質量%のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドライド)水溶液を用いて約60秒間現像処理し、続いて、水洗及び約200℃で約1時間のポストベークを順次行った。これにより、順テーパ状の断面形状を有するストライプ状の緑色着色層25Gを得た。なお、この緑色着色層25Gには、画素電極26とソース電極23との導通のための貫通孔を設けた。また、この貫通孔の開口は、直径15μmの円形形状とした。
次いで、紫外線硬化型アクリル系緑色レジスト液の代わりに紫外線硬化型アクリル系青色レジスト液を使用したこと以外は緑色着色層25Gに関して説明したのと同様の方法により、順テーパ状の断面形状を有するストライプ状の青色着色層25Bを形成した。この際、青色着色層25Bは、これに隣接する緑色着色層25Gの傾斜した端面の下部を被覆するように形成し、これにより、互いに隣接する緑色着色層25Gと青色着色層25Bとの境界に沿って略V字型の断面を有する溝を生じさせた。
さらに、紫外線硬化型アクリル系緑色レジスト液の代わりに紫外線硬化型アクリル系赤色レジスト液を使用したこと以外は緑色着色層25Gに関して説明したのと同様の方法により、順テーパ状の断面形状を有するストライプ状の赤色着色層25Rを形成した。この際、赤色着色層25Rは、これに隣接する緑色着色層25G及び青色着色層25Bの傾斜した端面の下部を被覆するように形成し、これにより、互いに隣接する緑色着色層25Gと赤色着色層25Rとの境界及び互いに隣接する青色着色層25Bと赤色着色層25Rとの境界に沿って略V字型の断面を有する溝を生じさせた。
次に、このようにして得られたカラーフィルタ25上に、スパッタリング法によりITO(Indium Tin Oxide)膜を形成した。このITO膜をフォトリソグラフィ技術によりパターニングし、画素電極26を得た。
次に、基板20の画素電極26を形成した面に、紫外線硬化型の黒色アクリル樹脂レジストをスピンコートすることにより、図4に示す塗膜27を形成した。この塗膜27は、6μmの厚さに形成した。次いで、この塗膜27を約90℃で約10分間乾燥させた。
その後、図5に示すように、塗膜27と対向するようにフォトマスク6を配置し、このフォトマスク6を介して塗膜27を紫外線露光した。この際、波長が365nmの紫外線を使用し、透過部6Tに対応した領域の露光量は200mJ/cm2とした。また、この際、フォトマスク6としては、半透過部STの光透過率が透過部6Tの光透過率の50%であるものを使用した。
次に、この塗膜27をpH11.5のアルカリ水溶液を用いて約60秒間現像処理した。次いで、この塗膜27を220℃に昇温することで樹脂のメルトを生じさせ、さらに、この温度に60分間維持することにより樹脂を完全に硬化させた。これにより、遮光層27BMと柱状スペーサ27Sと周縁遮光層27PFとを得た。すなわち、図6に示す構造を得た。
次に、基板2の画素電極26などを形成した面にポリイミド膜を成膜し、これをラビング処理に供することにより配向膜28を形成した。以上のようにして、アレイ基板2を完成した。
上述した方法でアレイ基板2を作製する一方で、以下の方法により対向基板3を作製した。すなわち、まず、透明基板30の一主面上に、スパッタリング法により、ITOからなる厚さ約100nmの対向電極36を形成した。次いで、対向電極36上に、配向膜28に関して説明したのと同様の方法により、配向膜38を形成した。以上のようにして、対向基板3を完成した。
次に、対向基板3の配向膜38を形成した面のうち、注入口に対応した部分を除く周縁部に、ファイバを混入した熱硬化性の接着剤を塗布した。次いで、アレイ基板2と対向基板3とを配向膜28,38が向き合うように貼り合わせ、この状態で接着剤を加熱して接着剤を硬化させることによりシール層4を得た。
次に、このようにして得られた空のセル中に、通常の方法により液晶材料を注入して液晶層5を形成した。続いて、液晶注入口を紫外線硬化樹脂で封止し、さらに、セルの両主面に光学補償フィルムを有する偏光板を貼り付けた。以上のようにして、TNモードの液晶表示装置1を完成した。
次に、この液晶表示装置1で画像を表示し、この表示画像を観察した。その結果、この液晶表示装置1は、視野角が広く、高いコントラストで画像を表示し得ることを確認することができた。
(比較例)
遮光層27BMを形成しなかったこと以外は実施例で説明したのと同様の方法により液晶表示装置を作製した。
次に、この液晶表示装置1で画像を表示し、この表示画像を観察した。その結果、この液晶表示装置1は、視野角が広かったものの、実施例の液晶表示装置1ほど高いコントラストで画像を表示することはできなかった。
本発明の一態様に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図。 図1に示す液晶表示装置のアレイ基板を概略的に示す平面図。 図1に示す液晶表示装置の製造に利用可能な方法の一例を概略的に示す断面図。 図1に示す液晶表示装置の製造に利用可能な方法の一例を概略的に示す断面図。 図1に示す液晶表示装置の製造に利用可能な方法の一例を概略的に示す断面図。 図1に示す液晶表示装置の製造に利用可能な方法の一例を概略的に示す断面図。
符号の説明
1…液晶表示装置、2…アレイ基板、3…対向基板、4…シール層、5…液晶層、6…フォトマスク、6a…フォトマスク、6b…フォトマスク、6T…透過部、6Ta…透過部、6Tb…透過部、6S…遮光部、6Sa…遮光部、6Sb…遮光部、6ST…半透過部、20…透明基板、21…スイッチング素子、22…絶縁膜、23…ソース・ドレイン電極、24…パッシベーション膜、25…カラーフィルタ、25G…緑色着色層、25B…青色着色層、25R…赤色着色層、26…画素電極、27…塗膜、27BM…遮光層、27S…柱状スペーサ、27PF…周縁遮光層、28…配向膜、30…透明基板、36…対向電極、38…配向膜、60…透明基板、60a…透明基板、60b…透明基板、61…遮光パターン、61a…遮光パターン、61b…遮光パターン、62…半透明パターン。

Claims (7)

  1. 第1透明基板と、前記第1透明基板の一主面を被覆するとともに吸収波長域が互いに異なる第1乃至第3着色層を含み且つ前記第1乃至第3着色層間の境界に沿って溝を有するカラーフィルタと、前記カラーフィルタ上で前記第1乃至第3着色層に対応して互いから離間して配列した複数の画素電極と、前記境界に沿って延在するとともに前記溝を埋め込んだ遮光層と、前記複数の画素電極及び前記遮光層を被覆した第1配向膜とを備えたアレイ基板と、
    前記第1配向膜と対向した第2透明基板と、前記第2透明基板の前記第1配向膜との対向面上に設けられた対向電極と、前記対向電極を被覆した第2配向膜とを備えた対向基板と、
    前記アレイ基板と前記対向基板との間であってそれらの周縁部に沿って配置されたシール層と、
    前記アレイ基板と前記対向基板と前記シール層とに囲まれた空間を満たした液晶層とを具備したことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記遮光層の材料は、色素及び/または顔料を含有した樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記アレイ基板は、前記カラーフィルタ上に遮光性の柱状スペーサをさらに備え、
    前記遮光層の材料と前記柱状スペーサの材料とは同一であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記アレイ基板は、前記主面上に、前記複数の画素電極によって規定される表示領域を取り囲んだ周縁遮光層をさらに備え、
    前記遮光層の材料と前記周縁遮光層の材料とは同一であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 透明基板の一主面上に吸収波長域が互いに異なる第1乃至第3着色層を含み且つ前記第1乃至第3着色層間の境界に沿って溝を有するカラーフィルタを形成する工程と、
    前記カラーフィルタ上に前記第1乃至第3着色層に対応して互いから離間して配列した複数の画素電極を形成する工程と、
    前記境界に沿って延在するとともに前記溝を埋め込んだ遮光層を形成する工程と、
    前記複数の画素電極及び前記遮光層を被覆した配向膜を形成する工程とを含んだことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  6. 前記遮光層を形成する工程は、前記カラーフィルタ及び前記複数の画素電極上に色素及び/または顔料を含有した感光性樹脂を塗布して塗膜を形成し、前記塗膜を透過部と遮光部と半透過部とを有するフォトマスクを用いたパターン露光に供し、前記パターン露光後の前記塗膜を現像処理することにより、前記遮光層を前記半透過部に対応したパターンで得るとともに、遮光性の柱状スペーサ及び前記複数の画素電極によって規定される表示領域を取り囲んだ周縁遮光層の少なくとも一方を前記透過部または前記遮光部に対応したパターンで得ることを含んだことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置の製造方法。
  7. 前記遮光層を形成する工程は、前記カラーフィルタ及び前記複数の画素電極上に色素及び/または顔料を含有した感光性樹脂を塗布して塗膜を形成し、前記塗膜を第1フォトマスクを用いた第1パターン露光及び第2フォトマスクを用いた第2パターン露光に供し、前記第1及び第2パターン露光後の前記塗膜を現像処理することにより、遮光性の柱状スペーサ及び前記複数の画素電極によって規定される表示領域を取り囲んだ周縁遮光層の少なくとも一方を前記第1フォトマスクの透過部または遮光部に対応したパターンで得るとともに、前記遮光層を前記第2フォトマスクの透過部または遮光部に対応したパターンで得ることを含んだことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置の製造方法。
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