JP2006188686A - チタン化合物を触媒として使用する結晶性ポリエステルの製造方法、結晶性ポリエステル、および前記結晶性ポリエステルが原料である製品 - Google Patents

チタン化合物を触媒として使用する結晶性ポリエステルの製造方法、結晶性ポリエステル、および前記結晶性ポリエステルが原料である製品 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた物性を維持し、副産物のアセトアルデヒドおよび環状オリゴマーの含量が減少するとともに良好な色相を有する結晶性ポリエステルの製造方法を提供。
【解決手段】主触媒存在下、有機酸とジオールをエステル化またはエステル化交換反応させ重縮合させ、得られた重縮合反応物を結晶化させる段階を含む結晶性ポリエステルの製造方法。前記主触媒は、チタニルサルフェート(TiOSO4)の加水分解により製造された100nm未満の結晶大きさおよび10μm未満の粒子/粒団大きさを持つ、下記化学式1で表示されるチタン化合物であり、有機酸総量に対するチタン原子含量を基準として0.1〜1000ppm使用され、溶媒に溶解させて前記重縮合反応の前または初期に投入される。[化学式1] (MenO)x(TiO2)y(H2O)z
【選択図】なし

Description

本発明はチタン化合物を触媒として使用する結晶性ポリエステルの製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、結晶性ポリエステルの製造時、重縮合反応の主触媒として使用されるチタン(titanium)化合物を溶媒に溶解させて投入することで、従来の触媒を使った場合と類似の物性を持ちながらも、副産物であるアセトアルデヒドおよび環状オリゴマーの含量が減少するとともに、良好な色相を有する結晶性ポリエステルを得ることができる、チタン化合物を触媒として使用する結晶性ポリエステルの製造方法に関するものである。
現在、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、以下「PET」という)などのポリエステル系列のプラスチックは、従来の繊維およびフィルムの用途のほかに、炭酸およびその他の飲料市場の成長、かつガラス容器の代替または再活用のために、有害性プラスチックの代替プラスチックとして多様な適用分野に使用されている。そのため、その需要は、毎年10%以上成長し続けている。この成長分野の主用途としては、炭酸飲料水、生水、果汁飲料水などの飲飲料用容器とブリスターパッケージング(blister packaging)およびシート(sheet)があり、製品成形性が向上され、溶融加工時、副反応が低減された樹脂に対する要求が増大している。
代表的なポリエステルであるPETの製造過程を説明すると、原料であるテレフタル酸(terephthalic acid、以下「TPA」という)とエチレングリコール(ethylene glycol、以下「EG」という)を高温高圧の反応器に投入し、ここで作られた低分子量のオリゴマー(oligomer)を高温真空状態で、反応触媒、呈色剤および安定剤、必要ならば、成形性を改善させるための共重合体を添加して高分子量のPETを重合させる。ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate、以下「DMT」という)をTPAの代わりに使用する場合には、DMTとEGを高温の反応器に触媒とともに投入し、得られたオリゴマーを、TPA使用時と同一工程に付す。前記工程は、ジオール(diol)として1、4−ブタンジオール(1、4−butan diol)を使用するポリブチレンテレフタレート(polybutylene terephthalate、以下「PBT」という)、または1、3−プロパンジオール(1、3−propandiol)を使用するポリトリメチレンテレフタレート(polytrimethylene terephthalate、以下「PTT」という)、または1、4−シクロヘキサンジメタノール(1、4−cyclohexane dimethanol)を使用する多様な共重合ポリエステルにおいても同様である。
このような方式で生産されたポリエステルは、纎維用としては、一般に溶融状態でそのまま紡糸および延伸などの追加工程を経て製品となる。しかし、特にPETの場合、瓶の用途に使用するには物性が十分でないので、一応ペレット(pellet)状態にした後、結晶化工程および固相重合に付すことにより所望物性を有することになる。このような固相重合過程はPBT製造にも通常使用される。
前述した生産工程に投入される触媒としては、現在はアンチモンとゲルマニウムが主に使用されている。前者は価格が比較的安価で安定した物性を得ることができるので、全世界的に最も広く使用されるが、重合工程で副反応が起こって製品の色を灰色にする欠点がある。また、最も広く使用されているる燐(phosphorous、P)系安定剤のみを併用する場合、製品の色相が過度に黄色に偏るため、コバルト(Co)系化合物を併用しなければならないという欠点がある。一方、後者は製品の色相及び物性に優れるが、触媒自体の価格が非常に高く、現在は専ら日本のみで使用されている。
一方、前記二種類の金属のほかに、最近にはチタン化合物が触媒として注目されている。ポリエステルの研究初期からチタン化合物が非常に高い触媒活性があるという事実が広く知られていたが、使用方法、化合物の選択、重合速度の制御、製品の物性などでいろいろの問題があるため、現在まで、実質的に商業化段階に入った場合は多くなかった。チタン化合物を触媒として使用する時の問題点を詳述すれば、まず、最も広く使用されるチタン化合物である二酸化チタン(TiO2)は一般に触媒活性がほとんどなく、チタンアルコキシド(Ti alkoxide)系列の有機チタン化合物は、触媒活性は非常に高いが、空気中で水分と反応して活性のない二酸化チタンに分解される傾向があるため、実用的に使用するには不便であった。しかも、有機チタン化合物を触媒として使用する場合、製品の色相が黄色に偏るため、商業的に適しないだけでなく、触媒活性が高すぎるため、重合過程で副産物含有量などの多くの物性を安定的に制御しにくかった。したがって、チタン化合物に、水分に対する安全性を付与するとともに触媒活性を制御しようとする様々な試みがなされてきた(例えば、特許文献1、2、3参照)。
一方、ポリエステル重合反応の副産物中の一つである環状オリゴマー(cyclic oligomer)は、以下に説明する様々な理由で、纎維、フィルムおよび容器の用途で望ましくない副産物として取り扱われる。纎維用途においては、紡糸および延伸後の纎維を熱処理するかまたは溶媒に接触させる場合、表面に析出されるため、染色などの纎維の後工程において悪影響を及ぼす。また、フィルム用途においては、フィルム状態に2軸延伸した後、高温または溶媒に露出されると、表面に析出されやすくなる。また、主にPETを使用する容器用途においては、容器の製造工程における次のような理由で、やはり含量が低いほど望ましい。
多くのプラスチック容器は射出−ブロー(Injection−Blow)工程で成形される。過去には、一機械で射出工程およびブロー工程の両方を行っていたが、需要が急成長するにしたがい、射出とブローを分離して生産する2段階方式(2−Stage system)で製造するようになった。2段階方式では、まず、PET樹脂を射出して中間製品のプレフォームを作り、ブロー工程では、このプレフォームを、原料物質のガラス転移温度(glass transition temperature)以上まで赤外線加熱器(heater)により再加熱した後、加熱されたプレフォームを成形モールドに入れ、高圧を加えて容器にブロー成形する。特に、高温で容器に充填するジュース(juice)などに使用するための瓶は、最終製品にブローする時、耐熱性を付与するために金型の温度を高く維持するが、この時に含有された環状オリゴマーが金型表面に付着して金型表面の平坦度を低下させ、生産される容器の透明度を低下させ、美観を阻害して、製品の商品価値を低めることになる。
また、PETの構成要素の中で、他の副産物である、EGが分解して生成されるアセトアルデヒドの含量は、纎維またはフィルムなどのほかの用途より、特に食品容器の用途に使用される場合に重要である。アセトアルデヒドは、プレフォームの射出成形時、高温で溶融したPETの熱分解および酸化反応によって生成され、沸点が21℃と非常に低くて瓶から内容物へ易しく拡散する。この場合、アセトアルデヒドの特徴的な強い臭いと味のため、10ppb以下の低濃度でも内容物の味と香りに影響を及ぼすことになる。アセトアルデヒドの生成に影響を与える因子としては、射出機の成形温度、溶融したPETが射出機内に留まる時間、PET重合時に使用される触媒、安定剤および呈色剤の投入量などを挙げることができ、これらを調節してアセトアルデヒドの生成を減らすことができる。前記チタン触媒を使用する場合、製造時に正反応速度が非常に速い利点があるが、副反応速度もやはり速いため、特にアセトアルデヒド含量が問題となる。すなわち、チタン触媒の使用時、製品および2次成形加工品において、色相を良好に維持しながら環状オリゴマーとアセトアルデヒドの含量および生成量を低めなければならない。
特開2004−91773号公報 特開2004−91585号公報 米国特許第5、656、716号明細書
したがって、本発明の目的は、優れた物性を維持し、副産物であるアセトアルデヒドおよび環状オリゴマーの含量が減少するとともに良好な色相を有する結晶性ポリエステルの製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、副産物の含量が減少し、良好な色相を持つ結晶性ポリエステルを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、前記結晶性ポリエステルを原料として製造した製品を提供することにある。
本発明者らは、チタン化合物を触媒として使用する時の問題点を解決するために検討を重ねた結果、PETなどのポリエステルの重合時、チタン化合物を触媒として使用する場合、従来のように、ただ溶媒に分散させる代わりに、ジオール類を含めて溶媒に溶解させて投入させ、必要に応じて、安定剤、更には金属助触媒、呈色剤、または熱安定剤をさらに含ませれば、従来触媒を使った製品とほぼ類似するかまたはそれより優れた物性を有するとともに問題となる副産物のアセトアルデヒドおよび環状オリゴマーの含量が減少し、良好な色相を有する結晶性ポリエステルを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記目的を達成する手段は、以下の通りである。
[1] 主触媒存在下、有機酸とジオールをエステル化またはエステル化交換反応させ重縮合させ、得られた重縮合反応物を結晶化させる段階を含む結晶性ポリエステルの製造方法において、
前記主触媒は、チタニルサルフェート(TiOSO4)の加水分解により製造された100nm未満の結晶大きさおよび10μm未満の粒子/粒団大きさを持つ、下記化学式1で表示されるチタン化合物であり、有機酸総量に対するチタン原子含量を基準として0.1〜1000ppm使用され、溶媒に溶解させて前記重縮合反応の前または初期に投入されることを特徴とする、結晶性ポリエステルの製造方法。
[化学式1]
(MenO)x(TiO2)y(H2O)z
[化学式1中、nは1または2であり、Meは、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、SrまたはBaであり、但し、n=1のときMe=IIA族であり、n=2のときMe=IA族であり、x=0.0001〜6.0、y=1、およびz=0.01〜2.0である。]
[2] 安定剤を更に添加する、[1]に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
[3] 前記安定剤は、下記化学式2、下記化学式3または下記化学式4で表示される化合物から選ばれ、その使用量は、有機酸の総量に対する燐原子含量の基準で、0.1〜200ppmであることを特徴とする、[2]に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
Figure 2006188686
[化学式2中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、フェニル基、または炭素を含む1価の原子団である。]
Figure 2006188686
[化学式3中、R1、R2、およびR3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、フェニル基、または炭素を含む1価の原子団である。]
Figure 2006188686
[化学式4中、R1、R2、R3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、フェニル基、または炭素を含む1価の原子団であり、R4は−CH2−、−CH2CH2−または炭素原子を1個以上含む2価の原子団である。]
[4] 助触媒、呈色剤、熱安定剤、および添加剤からなる群から選ばれる少なくとも一種を更に添加する、[1]〜[3]のいずれかに記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
[5] 前記助触媒は、周期律表の1A族(アルカリ金属)、2A族(アルカリ土類金属)、アルミニウム(Al)を含む3B族、珪素(Si)を含む4B族、スカンジウム(Sc)を含む3A族、チタンを除いたジルコニウム(Zr)およびハフニウム(Hf)からなる4A族、バナジウム(V)を含む5A族、クロム(Cr)を含む6A族、マンガン(Mn)を含む7A族、鉄(Fe)を含む8族、銅(Cu)を含む1B族、ならびに亜鉛(Zn)を含む2B族の元素からなる群から選ばれる少なくとも一種の金属元素であり、その使用量は、前記有機酸1トンに対する原子総量の基準で、0.001モル〜5.0モルであることを特徴とする、[4]に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
[6] 前記呈色剤は、コバルト化合物、不溶解性無機顔料、有機染料および顔料からなる群から選ばれる少なくとも一種であり、その使用量は、前記有機酸1トンに対する原子総量の基準で、0.01ppm〜1000ppmであることを特徴とする、[4]に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
[7] 前記熱安定剤は、構造上立体的な接近が妨害されたフェノール系化合物またはホスホネート化合物であり、その使用量は、投入された有機酸1トンに対して1ppm〜10000ppmであることを特徴とする、[4]に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
[8] 前記安定剤、前記助触媒および前記熱安定剤は、前記重縮合反応の前または初期に互いに異なる順に投入されることを特徴とする、[4]〜[7]のいずれかに記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
[9] 前記呈色剤は、重縮合反応完了後、混合装置を通じて別途に投入されることを特徴とする、[4]〜[8]のいずれかに記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
[10] 前記有機酸および/もしくは前記ジオールと反応可能な多官能性化合物、イソフタル酸、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ジアシッドまたはジアルキルアシッドの共重合物を更に添加することを特徴とする、[1]〜[9]のいずれかに記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
[11] 前記添加剤は、有機および無機着色剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤ならびに蛍光増白剤からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、[4]〜[10]のいずれかに記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
[12] 前記溶媒は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1、3−プロパンジオール、および1、4−ブタンジオールからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、[1]〜[11]のいずれかに記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
[13] [1]〜[12]のいずれかに記載の方法によって製造された結晶性ポリエステル。
[14] [13]に記載の結晶性ポリエステルが原料であることを特徴とする製品。
[15] 前記製品はシート、フィルム、纎維、衣類または食品容器であることを特徴とする、[14]に記載の製品。
本発明により、チタン化合物を溶媒に溶解させて使用すれば、従来のアンチモンまたはゲルマニウムを触媒として使用する時と類似の物性を持ちながらも副産物であるアセトアルデヒドおよび環状オリゴマーの含量が減少するとともに色相も良好な結晶性ポリエステルを得ることができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
前述したように、本発明は、ポリエステル重合時、主触媒として使用されるチタン化合物を溶媒に分散させるのでなく、溶媒に溶解させて投与し、ここに必要に応じて、安定剤、更には金属類の助触媒、呈色剤(従来のコバルトまたは有機および無機顔料または染料を含む)、またはそれに熱安定剤をさらに含ませることで、結晶性ポリエステルを製造する。
前記チタン化合物触媒としては、特許文献3(米国特許第5、656、716号明細書)に開示された金属とチタンの複合酸化物を使用する。前記金属とチタンの複合酸化物は、具体的には、チタニルサルフェートの加水分解により製造された下記化学式1で表される100nm未満の結晶大きさおよび10μm未満の粒子/粒団(particle/aggregate)大きさを持つ化合物である。
[化学式1]
(MenO)x(TiO2)y(H2O)z
前記化学式1中、nは1または2であり、Meは、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、SrまたはBaであり、但し、n=1のときMe=IIA族であり、n=2のときMe=IA族であり、x=0.0001〜6.0、y=1、およびz=0.01〜2.0である。
前記特許文献3には、ポリエステル重合の基本的な要素である主触媒チタンと安定剤である燐の投入量は比較的詳しく記載されているが、投入方法は詳しく指定されていない。
本発明では、前記金属とチタンの複合酸化物を溶媒、具体的にはエチレングリコールを含むジオール系溶媒に溶解させて使用することにより、より望ましい物性を得ることができる。更に、金属類の助触媒、呈色剤(従来に最も広く使用されるコバルト化合物、または有機および無機顔料または染料を含む)、または熱安定剤をさらに含ませることにより、従来方式で単に溶媒に分散させて使用する場合に比べ、副反応速度が制御されることにより、優れた物性の結晶性ポリエステルを得ることができる。これは、溶解させずに単純に分散させる場合、部分的に触媒濃度の変動が生ずるため、濃度が高い部分で副反応が促進されるからと考えられる。また、触媒を溶解させて投入することにより、投入触媒量をより均一に制御することができるという更なる利点もある。
本発明において、触媒を溶解させるために使用される溶媒は特に限定されるものではないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール(diethylene glycol、以下「DEG」という)、1、3−プロパンジオール(1、3−propane diol)、1、4−ブタンジオール(1、4−butane diol)などのジオール(diol)類またはその他の溶媒であり、望ましくはエチレングリコールである。
例えば、前記触媒を溶媒に0.01〜5質量%の濃度で混合した後、140〜195℃の温度で1〜100時間の溶解時間撹拌させれば、見掛け上透明な溶液を得ることができる。前記透明な溶液を測定用四角形10mmセル(cell)に入れ、ヘイズメーター(hazemeter)でヘイズを測定した結果が3.0%以下であれば、概して見掛け上透明に見える。触媒の濃度が過度に高いか、または温度が過度に低いと、溶解時間が長くかかる。一方、溶解温度が過度に高いと、溶解時間は短縮されるが、溶媒として使用されたジオールが高温によって変性されるおそれがある。
本発明において、前記触媒の投入量そのものは前記特許文献3と違わないが、実質的に無関係であり、主原料として投入される有機酸、たとえば、TPAの総量に対するチタン原子総量の基準で0.1ppm〜1000ppm使用する、前記使用量が0.1ppm未満では、重合反応速度が非常に遅くなり、1000ppmを超過すると反応時、副反応速度が速くなって製品の色が黄色に偏る傾向がある。
前記安定剤としては、燐化合物を使用することができる。安定剤として使用される燐化合物としては、常例のとおりに燐酸(H3PO4)および亜燐酸(H3PO3)を始めとして、下記化学式2および化学式3で表されるアルキルフォスフェート(alkyl phosphate)またはアルキルホスファイト(alkyl phosphite)などの燐酸と亜燐酸の簡単な誘導体以外に、下記化学式4で表される多様な構造のホスホネート(phosphonate)化合物を使用することができる。
Figure 2006188686
[化学式2中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、フェニル基、または炭素を含む1価の原子団である。]
Figure 2006188686
[化学式3中、R1、R2、およびR3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、フェニル基、または炭素を含む1価の原子団である。]
Figure 2006188686
[化学式4中、R1、R2、およびR3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、フェニル基、または炭素を含む1価の原子団であり、R4は−CH2−、−CH2CH2−または炭素原子を1個以上含む2価の原子団である。
前記安定剤の使用量は、前記特許文献3と違わないが無関係であり、主原料として投入される有機酸総量に対する燐原子総量の基準で0.1ppm〜200ppmであり、この範囲より少ないと、過度の副反応によって物性が悪くなり、前記範囲を超えると、反応速度が遅くなる傾向がある。
本発明では、前記反応に、助触媒、呈色剤、熱安定剤、および添加剤からなる群から選ばれる少なくとも一種を更に添加することができる。前記助触媒としては、周期律表の1A族(アルカリ金属)、2A族(アルカリ土類金属)、アルミニウム(Al)を含む3B族、珪素(Si)を含む4B族、およびスカンジウム(Sc)を含む3A族、チタンを除いたジルコニウム(Zr)およびハフニウム(Hf)からなる4A族、バナジウム(V)を含む5A族、クロム(Cr)を含む6A族、マンガン(Mn)を含む7A族、鉄(Fe)を含む8族、銅(Cu)を含む1B族、ならびに亜鉛(Zn)を含む2B族の元素からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。前記助触媒は、投入した有機酸1トン(106g)に対する原子総量の基準で、0.001モル〜5.0モルを使用することができる。この範囲より少ないと効果が低く、この範囲を超えると物性に悪影響を与えるおそれがある。
前記呈色剤としては、従来のコバルト化合物、特にコバルトアセテートを含む溶解性呈色剤、または従来の商業的に利用可能な二酸化チタンまたは硫化カドミウム(CdS)などの不溶解性無機顔料、またはクラリアント(Clariant)社製のサンドプラストレッド2G(Sandoplast Red 2G)などで代表される有機合成染料および顔料の中から選択可能であり、2種以上を混合することもできる。その使用量は投入有機酸1トン(106g)に対する原子総量の基準で0.01ppm〜1000ppmとすることができる。
前記燐化合物安定剤のほかに追加的な熱安定剤を使用することもできる。併用する熱安定剤は、燐およびその他の金属原子を含むものであっても含まないものであってもよい。前記熱安定剤は、構造上立体的に込み合った(立体的な接近が妨害された)フェノール系化合物(sterically hindered phenolics)を主成分とすることが好ましい。前記化合物の具体例としては、燐原子のない化合物としてはチバスペシャルティケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)社製のIrganox 1010、燐原子を含むものは同社のIrganox 1222などや多様なホスホネート(phosphonate)化合物を挙げることができる。その使用量は、通常、投入する有機酸1トンに対する投入する熱安定剤総量の基準で1ppm〜10000ppmとすることができ、100ppm〜5000ppmとすることが好ましい。前記使用量が1ppm未満では効果が低く、10000ppmを超過すると普通反応性が悪くなるかまたは生産費用が大きく増加することになる。前記熱安定剤を添加する場合、前記燐化合物安定剤を使用しないこともある。
前記触媒、安定剤、助触媒、呈色剤および熱安定剤の添加位置および時期は、添加した化合物が反応物内で充分に分散されれば、重合段階のどこでも可能であるが、添加目的を充分に果たすためには、主に副反応が多く起こる重縮合反応(polycondensation reaction)の前または初期に、相互間の反応を避けるために、種類別に投入位置を異にして添加することが望ましく、通常重合主成分として使用するジオール、水または低沸点アルコールに分散または溶解させて工程に投入することが好ましい。しかし、呈色剤として使用する有機染料および有機/無機顔料は、重縮合反応完了後、別途の混合装置を設置して投入することもできる。
本発明においては、得られたポリエステルに、主原料である有機酸および/またはジオールと反応可能な多官能性化合物(polyfunctional compound)などを結合させるか、または熱可塑性の性質を失わない範囲内で、たとえば使用された総酸成分に対して0.01モル%〜20モル%の範囲で、イソフタル酸(isophthalic acid、IPA)、ジエチレングリコール(diethylene glycol、DEG)、または1、4−シクロヘキサンジメタノール(cyclohexane dimethanol、CHDM)、ネオペンチルグリコール(neopentyl glycol、NPG)などの多くのジオール(diol)、ジアシッド(diacid)またはジアルキルアシッド(dialkyl acid)の共重合物を添加することもできる。前述した化合物の誘導体である有機酸塩またはハロゲン化合物および酸素化合物なども使用することができる。
一方、本発明においては、目的に応じて、前記安定剤、助触媒、呈色剤、熱安定剤のほかに、有機および無機着色剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、ならびに蛍光増白剤のような添加剤をさらに含むことができ、その使用量は投入する有機酸総量に対して0.01質量%〜50質量%とすることができる。使用量がこの範囲内であれば、物性を悪化させることなく物性改善の効果を得ることができる。
本発明によって製造されたポリエステルは、物性が著しく改善され、従来のアンチモン(Sb)またはゲルマニウム(Ge)を触媒として使用する時とほぼ同一の物性を得ることができ、特に後者を使用する場合と同様の物性を得ることができる。また、ポリエステル製造過程の副産物であるアセトアルデヒドおよび環状オリゴマーの生成量が減少し、色相も良好であった。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例で使用される物性の測定法、および製造された試料を瓶に後加工する方法は次のようである。
1)極限粘度(intrinsic viscosity、以下「IV」という):オルトクロロフェノール(o−chlorophenol、OCP)に対象ポリエステルを溶解した後、Ubelohde粘度計を用いて35℃で測定した。
2)色相(Color):測定装備は、粒状重合物の色測定にはミノルタCR−410色相測定機(colorimeter)を、成形品および液体の色とヘイズ(haze)の測定にはニッポンデンショク(Nippon Denshoku)社製のCOH−300Aヘイズ測定機(Hazemeter)を使用した。Col−Lは大きいほど白色に、小さいほど黒色に近くなることを示し、Col−aは大きいほど赤色に、小さいほど緑色に近くなることを示し、Col−bは大きいほど黄色に、小さいほど青色に近くなることを示す。Col−L、Col−a、Col−bの詳細な定義は、米国材料試験協会(ASTM)によって規定されたハンタースケール(Hunter Scale)に準じ、ヘイズの定義もASTMに準ずる。
3)環状オリゴマー:試料をオルトクロロフェノールに溶解した後、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran、THF)で希釈し、沈澱した物質を濾過した後、ウォーターズ600e(Waters600e)高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)で分析した。分析結果の代表値としては、保持時間(retention time)が一番早く出る主なピーク(peak)である環状三量体(cyclic trimer)(CT)の含量を使用した。
4)アセトアルデヒド(AA):試料を30メッシュ(mesh)以下の大きさに凍結粉砕した後、1g以下の量を測定用20mlバイアル(vial)に密封し、150℃で40分間維持した後、パーキン−エルマーオートシステムガスクロマトグラフィ(Perkin−Elmer Autosystem GC)で分析した。
5)金属および燐原子含量:試料を酸に溶解した後、アルドリッチ(Aldrich)社で販売する標準溶液とともにジョビンイボンヌ(Jobin Yvonne)社製のウルティマ(Ultima)誘導結合プラズマ(Inductively−Coupled Plasma)分析器で分析した。
6)プレフォーム(preform)の製造方法:ニッセイ(Nissei)ASB−150 2中空(cavity)射出機により、バレル(barrel)の温度265℃で、重量46g、体部厚さ4mmの1.5リットル瓶用途のプレフォームを射出した。
比較例1
テレフタル酸9960g(約60モル)、エチレングリコール5208g(約84モル)をスラリー(slurry)状態で混合してエステル化反応器に入れ、反応器の温度を250℃に、反応器の圧力を、窒素の投入で1.0kgf/cm2に維持しつつ、エステル化反応を行い、このエステル化反応物中の水と少量のEGの混合液を蒸留カラム(distillation column)を通じて反応器の外部へ流出し、反応を400分行った。
次に、前記エステル化反応が完結した後、反応物にトリエチルフォスフェート(triethyl phosphate)を、テレフタル酸1モルを基準として、燐原子が0.024モル%となるように投入し、重縮合触媒として、前記特許文献3に開示されたチタン化合物である、チタニルサルフェートの加水分解で得た酸化チタンと金属酸化物の複合物(前述した金属酸化物と酸化チタンの相対比を示すx、yはそれぞれ0.30、0.70、Me=Na)を、チタン原子が0.025モル%となるように、エチレングリコールに混合して撹拌してから投入した後、エステル化反応の生成物である低分子縮合物を重縮合反応器に移送した。次に、280℃、0.5torrの条件で重縮合反応を行った。
前記重縮合反応生成物を160℃で2時間維持して結晶化させた後、結晶化された反応物を固相重合反応器に移送し、移送した反応物に窒素を5リットル/分の流量で流し続けながら210℃に維持することで、最終目的物であるPET樹脂を製造した。製造された樹脂から、前述した方法でプレフォームを製造し、アセトアルデヒドと環状三量体の含有量を測定した。
比較例2
トリエチルフォスフェートを、燐原子がテレフタル酸に対して0.011モル%となるように使用し、前記チタン化合物触媒を、チタン原子を基準として、テレフタル酸対比0.012モル%となるようにしたことを除き、比較例1と同様に実施した。
比較例3
前記触媒を比較例2と同一量で使用したことを除き、比較例1と同様に実施した。
比較例4
トリエチルフォスフェートの代わりに、燐原子の基準で同一量のトリエチルホスホノアセテート(Triethyl phosphonoacetate)を使用したことを除き、比較例3と同様に実施した。
比較例5
呈色剤としてソルベントブルー(Solvent Blue)45を、PETの理論的生成量を基準として、2.5ppmとなるように使用したことを除き、比較例3と同様に実施した。
比較例6
トリエチルフォスフェートを投入しないで、チバスペシャルティケミカルズ社製のIrganox 1010を、PETの理論的生成量を基準として、500ppm使用したことを除き、比較例3と同様に実施した。
比較例7
トリエチルフォスフェートを、燐原子がテレフタル酸に対して0.0045モル%となるように使用し、前記チタン化合物触媒を、チタン原子を基準として、テレフタル酸に対して0.004モル%となるように使用したことを除き、比較例3と同様に実施した。
比較例1〜7の結果を、下記表1に示す。
実施例1
前記比較例1で使用した触媒1.5gとEG997.0gを混合した後、撹拌しながら温度180℃に加熱し、10mm測定用セル(cell)に入れてヘイズを測定した結果が2.0%である、見掛け上透明な溶液を得た。この溶液を、比較例1の重合過程でEGに混合して投入した触媒の代わりに使用したことを除き、チタン原子の投入量を含め全ての点を比較例1と同様にして実施した。
実施例2
触媒を投入する時、実施例1の触媒溶液を使用したことを除き、チタン原子の投入量とそのほかの全ての点を比較例2と同様に実施した。
実施例3
触媒を投入する時、実施例1の触媒溶液を使用したことを除き、チタン原子の投入量とそのほかの全ての点を比較例3と同様に実施した。
実施例4
触媒を投入する時、実施例1の触媒溶液を使用したことを除き、チタン原子の投入量とそのほかの全ての点を比較例4と同様に実施した。
実施例5
触媒を投入する時、実施例1の触媒溶液を使用したことを除き、チタン原子の投入量とそのほかの全ての点を比較例5と同様に実施した。
実施例6
触媒を投入する時、実施例1の触媒溶液を使用したことを除き、チタン原子の投入量とそのほかの全ての点を比較例6と同様に実施した。
実施例7
触媒を投入する時、実施例1の触媒溶液を使用したことを除き、チタン原子の投入量とそのほかの全ての点を比較例7と同様に実施した。
実施例1〜7の結果を、下記表2に示す。
Figure 2006188686
Figure 2006188686
表1および2から、チタン化合物触媒を溶媒に溶解して使用した実施例1〜7の場合、比較例1〜7と比べ、製品の色合いが優秀であり、それから得られたプレフォームに存在する副産物であるアセトアルデヒドと環状三量体が顕著に減少することが分かった。
本発明によって製造された結晶性ポリエステルは、シート、フィルム、纎維、衣類および食品容器などの多様な製品の原料に適用可能である。

Claims (15)

  1. 主触媒存在下、有機酸とジオールをエステル化またはエステル化交換反応させ重縮合させ、得られた重縮合反応物を結晶化させる段階を含む結晶性ポリエステルの製造方法において、
    前記主触媒は、チタニルサルフェート(TiOSO4)の加水分解により製造された100nm未満の結晶大きさおよび10μm未満の粒子/粒団大きさを持つ、下記化学式1で表示されるチタン化合物であり、有機酸総量に対するチタン原子含量を基準として0.1〜1000ppm使用され、溶媒に溶解させて前記重縮合反応の前または初期に投入されることを特徴とする、結晶性ポリエステルの製造方法。
    [化学式1]
    (MenO)x(TiO2)y(H2O)z
    [化学式1中、nは1または2であり、Meは、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、SrまたはBaであり、但し、n=1のときMe=IIA族であり、n=2のときMe=IA族であり、x=0.0001〜6.0、y=1、およびz=0.01〜2.0である。]
  2. 安定剤を更に添加する、請求項1に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
  3. 前記安定剤は、下記化学式2、下記化学式3または下記化学式4で表示される化合物から選ばれ、その使用量は、有機酸の総量に対する燐原子含量の基準で、0.1〜200ppmであることを特徴とする、請求項2に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
    Figure 2006188686
    [化学式2中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、フェニル基、または炭素を含む1価の原子団である。]
    Figure 2006188686
    [化学式3中、R1、R2、およびR3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、フェニル基、または炭素を含む1価の原子団である。]
    Figure 2006188686
    [化学式4中、R1、R2、R3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、フェニル基、または炭素を含む1価の原子団であり、R4は−CH2−、−CH2CH2−または炭素原子を1個以上含む2価の原子団である。]
  4. 助触媒、呈色剤、熱安定剤、および添加剤からなる群から選ばれる少なくとも一種を更に添加する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
  5. 前記助触媒は、周期律表の1A族(アルカリ金属)、2A族(アルカリ土類金属)、アルミニウム(Al)を含む3B族、珪素(Si)を含む4B族、スカンジウム(Sc)を含む3A族、チタンを除いたジルコニウム(Zr)およびハフニウム(Hf)からなる4A族、バナジウム(V)を含む5A族、クロム(Cr)を含む6A族、マンガン(Mn)を含む7A族、鉄(Fe)を含む8族、銅(Cu)を含む1B族、ならびに亜鉛(Zn)を含む2B族の元素からなる群から選ばれる少なくとも一種の金属元素であり、その使用量は、前記有機酸1トンに対する原子総量の基準で、0.001モル〜5.0モルであることを特徴とする、請求項4に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
  6. 前記呈色剤は、コバルト化合物、不溶解性無機顔料、有機染料および顔料からなる群から選ばれる少なくとも一種であり、その使用量は、前記有機酸1トンに対する原子総量の基準で、0.01ppm〜1000ppmであることを特徴とする、請求項4に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
  7. 前記熱安定剤は、構造上立体的な接近が妨害されたフェノール系化合物またはホスホネート化合物であり、その使用量は、投入された有機酸1トンに対して1ppm〜10000ppmであることを特徴とする、請求項4に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
  8. 前記安定剤、前記助触媒および前記熱安定剤は、前記重縮合反応の前または初期に互いに異なる順に投入されることを特徴とする、請求項4〜7のいずれか1項に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
  9. 前記呈色剤は、重縮合反応完了後、混合装置を通じて別途に投入されることを特徴とする、請求項4〜8のいずれか1項に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
  10. 前記有機酸および/もしくは前記ジオールと反応可能な多官能性化合物、イソフタル酸、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ジアシッドまたはジアルキルアシッドの共重合物を更に添加することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
  11. 前記添加剤は、有機および無機着色剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤ならびに蛍光増白剤からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項4〜10のいずれか1項に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
  12. 前記溶媒は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1、3−プロパンジオール、および1、4−ブタンジオールからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の結晶性ポリエステルの製造方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法によって製造された結晶性ポリエステル。
  14. 請求項13に記載の結晶性ポリエステルが原料であることを特徴とする製品。
  15. 前記製品はシート、フィルム、纎維、衣類または食品容器であることを特徴とする、請求項14に記載の製品。
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