JP2006187234A - ペースト状肉食品およびその製造方法 - Google Patents

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美 穂 小田切
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【課題】 肉由来の呈味を生かしたペースト状の肉食品、あるいは、肉由来の呈味と野菜由来の呈味がバランス良く調和したペースト状の肉食品、およびそれらの食品の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明は、細片化した肉と、動物性脂肪と、植物性油脂と、水を混合した、ペースト状肉食品であり、さらに、みじん切りした野菜を混合した、ペースト状肉食品とすることもできる。肉として、ハムまたは生ハムを、動物性脂肪として、豚脂を、みじん切りした野菜として、玉ねぎあるいはネギを用いることを最適の構成として提供できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、原肉由来の呈味を生かしたペースト状肉食品、あるいは、原肉由来の呈味と野菜由来の呈味がバランス良く調和したペースト状肉食品、およびそれらのペースト状肉食品の製造方法に関するものである。
従来より、肉を磨砕してペースト状にする事による加工食品を製造しようとする試みはなされており、その多くは、肉に調味料を加えたり、大豆等の結着力を高める素材を加えるものが主として提案されている。
特開2000−300215号公報(特許文献1)には、擦潰された食肉に、個々に分離した、壊れていない細胞壁に囲まれた大豆食品素材である大豆の粒子を添加することを特徴とするペースト状食品、ペースト状食品生地に対して大豆の粒子が0.5〜15乾燥重量%含有する上記のペースト状食品、これにより、従来のペースト状食品に比べて、パンなどに容易に塗布出来て、かつ風味も良好なペースト状食肉食品で消費者に貢献出来るという技術が開示されている。
特開昭60−248156号公報(特許文献2)には、材料の加熱方法及び野菜類の添加によりペースト状の物性を実現する技術が開示されている。具体的にはこの方法は、肉を加熱した後に擦潰し、それから副原料を添加する方法であり、煮沸し擦潰しゲル状に加工した野菜を使用するのを特徴としている。
特開昭60−24164号公報(特許文献3)には、プルランを含有させることを特徴とする可塑性ソーセージの製造法が開示されている。この方法は、ペースト状の物性を発現させるためにプルランを添加することを特徴とするものである。
特開平10−117723号(特許第3583240号)公報(特許文献4)には、肉由来の高分子蛋白のまろやかさと低分子蛋白の呈味を合わせ持つ水可溶性のペースト肉素材が開示されている。この素材は、肉を磨砕後、酵素処理により蛋白を分解し、蛋白の分解率(F−N/T−N)を0.2−0.4に制御して得られたものである。またこの公報には、得られたペースト肉を糖、アミノ酸、蛋白質、含硫黄化合物と100−180度で加熱する技術が開示されている。この技術は、80メッシュ振動篩通過分が重量全体の90%以上のペースト肉、畜肉、鳥類の肉を磨砕後、酵素反応により蛋白分解率(F−N/T−N)を0.2−0.4の範囲とすることを特徴とするペースト肉の製造方法により製造する方法である。この方法において、酵素反応時の温度は40−60度程度、ペーハーはPH4−8程度、望ましくは、温度が50−60度、ペーハーがPH5−6.5の範囲である。酵素反応時間は数時間から数十時間の反応が望ましい。酵素反応を数時間から数十時間行うことにより肉はペースト化し、これに伴い肉の蛋白成分が水可溶化してくる。さらに、酵素反応の実施に際しては腐敗防止の為食塩の存在下で実施する必要がある。10−20重量%の食塩添加が必要である。肉の高分子蛋白由来のまろやかさと呈味を持つ水可溶性の肉素材が得られ、各種加工食品、とくにたれ、スープへの肉の風味と呈味の付与が可能となる。この方法はまたこの肉ペーストを用いて糖、アミノ酸、含硫黄化合物と加熱すると肉様の香りと呈味を有する肉風調味料を得ることを可能とする技術である。
しかしながら、特開2000−300215号公報(特許文献1)による技術では、個々に分離した、壊れていない細胞壁に囲まれた大豆食品素材である大豆の粒子を添加することにより、パンに塗ることができる様な、風味良好なペースト状の肉製品は出来上がるが、風味がソーセージ様食品となり、原肉の風味にやや欠ける食品に仕上がる。
また、特開昭60−248156号公報(特許文献2)による技術では、工程が複雑化し、作業性が低下するため、処理時間の延長に伴い細菌による汚染の機会も増大することになる。煮沸しゲル状に加工した野菜と、細片状に切断された生野菜を用いるので、原肉の風味がやや弱く、流動性が高くなりすぎる。
また、特開昭60−24164号公報(特許文献3)による技術では、プルランはゲルを形成する食品であり、ゼリー状の食感を示す場合が多い。また、プルランは保水力には優れるが、それ自体は味をほとんど示さず、原肉の風味が損なわれ、こく味に欠けることになる。また、この技術基本思想は、ソーセージ風味の肉食品の製造法である。
さらに、特開平10−117723号(特許第3583240号)公報(特許文献4)による技術では、酵素反応の実施に際しては腐敗防止の為食塩の存在下で実施する必要があり、10−20重量%の食塩添加が必要であることから、塩分が高めの食品に仕上がる。
特開2000−300215号公報 特開昭60−248156号公報 特開昭60−24164号公報 特開平10−117723号(特許第3583240号)公報
本発明は、原肉由来の呈味を生かしたペースト状の肉食品、あるいは、原肉由来の呈味と野菜由来の呈味がバランス良く調和したペースト状の肉食品、およびそれらの食品の製造方法を提供することを課題とする。さらに、これにより、本発明は食生活をより豊かなものにすること、また、素材の肉として、ハム類の製造工程から発生する破片肉を有効利用することにより、生産効率を高めることをも課題とするものである。
本発明者らは、本発明に関し、特にハム類の製造工程から発生する破片肉を有効利用することを源として鋭意研究を重ねた結果、破片肉を肉の脂肪および植物の脂肪と共にペースト状にした肉食品として完成させるに至った。ペースト状肉食品は、上述のように、すでに数種の技術が知られてはいたものの、本発明は、原肉素材の風味がいかに生かされた肉食品とするかという課題に対して、その解決策を提供するものである。すなわち、本発明者らは、あらかじめミートチョッパー等の肉挽き機によってひいた肉に対し、肉の脂肪と植物油脂と水とを適切な配合比率で混合することにより、原肉の風味を生かしたペースト状の肉食品を製造することができることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。本発明は、混合材料として、肉の脂(動物性油脂)と植物性油脂という2つの風味の異なる油脂の配合により、原肉の旨みを引き出し、水の適切な配合によりペースト状態を最適化することにより、なめらかな食感と原肉の風味が生かされるということを特徴とするものである。
すなわち、本発明は、以下の構成を要旨とするペースト状肉食品およびその製造方法に関するものである。
(1)細片肉と、動物性油脂と、植物性油脂と、水とを主たる素材として混合し、ペースト状としたことを特徴とする、ペースト状肉食品。
(2)細片肉と、動物性油脂と、植物性油脂と、水に、さらに、みじん切りした野菜を混合し、ペースト状としたことを特徴とする、上記(1)に記載のペースト状肉食品。
(3)細片肉として、細片化したハムまたは生ハムを用いることを特徴とする、上記(1) または(2)に記載のペースト状肉食品。
(4)動物性油脂として、豚脂を用いることを特徴とする、上記(1) 〜(3)のいずれかに記載のペースト状肉食品。
(5)みじん切りした野菜として、みじん切りした玉ねぎまたはネギを用いることを特徴とする、上記(1) 〜(4)のいずれかに記載のペースト状肉食品。
(6)ペースト状食品の主たる素材について、肉が60〜70重量%、動物性油脂が10〜20重量%、植物性油脂が5〜10重量%、水が10〜15重量%の構成比率とすることを特徴とする、上記(1) 〜(5)のいずれかに記載のペースト状肉食品。
(7)上記肉食品が、真空包装後、冷凍または冷蔵されたものであることを特徴とする、上記(1) 〜(6)のいずれかに記載のペースト状肉食品。
(8)肉細片機で細片化した細片肉と、動物性油脂と、植物油脂と、水、またはさらに、みじん切りした野菜とを混合することにより、ペースト状の肉を形成させることを特徴とする、上記(1) 〜(7)のいずれかに記載のペースト状肉食品の製造方法。
(9)肉細片機で細片化した細片肉と、動物性油脂をあらかじめ混合し、次いで植物性油脂と水、またはさらに、みじん切りした野菜を混合し、その際、必要に応じて再度肉細片機により処理することを特徴とする、上記(8)に記載のペースト状肉食品の製造方法。
(10)肉細片機としてミートチョッパーを使用することを特徴とする、上記(8) または(9)に記載のペースト状肉食品の製造方法。
本発明により、原肉由来の呈味を生かしたペースト状肉食品、あるいは、原肉由来の呈味と野菜由来の呈味がバランス良く調和し、なめらかな食感を有するペースト状の肉食品を提供することができる。とりわけ、ハム類の製造工程において製品とならなかった破片肉に、付加的価値を高めるという観点についてみると、破片肉の風味が生かされた、ペースト状の肉食品として新たに提供できるので、生産効率の面の効果も大きい。
本発明によるペースト状肉食品は、細片肉と、動物性油脂と、植物性油脂と、水とを主たる素材として混合してペースト状としたものであることは前記したところであり、そのままあるいはパン等に塗布して食するための食品等として適している。
本発明において細片肉としては、後述するように、食肉類を細片化するために通常使用されるミートチョッパー、あるいは適当なミキサー等の肉細片機を用いて細片化した肉を使用することができる。また、ペースト状肉食品とは、パン等の食品に塗布して食することのできる適度な混練状態の肉食品を意味する。
本発明ペースト状肉食品における肉素材(原肉)は、特に限定されず、食肉を使用することができるが、本発明において特にハム類、実用的にはハム類の製造工程から発生するハムまたは生ハムの破片肉が適している。
本発明においては、動物性油脂と植物性油脂とが組合せで使用されることが特徴の一つである。動物性油脂としては、肉の脂肪が使用でき、例えば豚脂あるいは牛脂等があげられる。動物性油脂は、通常風味を維持するために一旦63℃30分間と同等の条件で加熱処理(好ましくは煮沸処理)して冷却したものを使用することが好ましい。
植物性油脂としては、由来となる植物は特に限定されず、任意の植物から得られる油脂を使用することができる。具体的には例えば、精製サフラワー油、サフラワーサラダ油、精製ぶどう油、ぶどうサラダ油、精製大豆油、大豆サラダ油、精製ひまわり油、ひまわりサラダ油、精製とうもろこし油、とうもろこしサラダ油、綿実油、精製綿実油、綿実サラダ油、ごま油、精製ごま油、ごまサラダ油、なたね油、精製なたね油、なたねサラダ油、精製こめ油、こめサラダ油、落花生油、精製落花生油、落花生サラダ油、オリーブ油、精製オリーブ油、精製パーム油、食用パームオレイン、食用パームステアリン、精製パーム核油、精製やし油等の植物性油脂を単独または任意の組合せで使用できる。
本発明ペースト状食品において、上記細片肉と、動物性油脂および植物性油脂の油脂類を混合して本発明肉食品を適切なペースト状態にするために、さらに適量の水が配合されている。
上記の基本素材の他に、必要に応じて、原肉(ハム類等の食肉)の風味を損なわない範囲で、野菜をさらに配合することができる。本発明において、野菜はみじん切りもしくは細片化したものであり、野菜の種類としては特に限定されないが、例えば玉ねぎ、ネギ、ニラ、パセリ等、好ましくは玉ねぎおよびネギがあげられ、これらを単独または任意の組合せで使用することができる。このような野菜を混合してペースト状の肉製品とすることにより、さらに風味の良好なる肉食品を提供することができる。
本発明において、さらにその他の添加物を配合することができる。添加物としては例えば、ローズマリー、山椒、セロリー、マスタード、ナツメグ、スターアニス、パプリカ、こしょう、カルダモン、キャラウェイ、ガーリック、ジンジャー、わさび、りょうきょう、かんぞう、ホースラデッシュ、ちんぴ、メース等の香辛料があげられる。これらの添加物を用いることは、風味をさらに良くする目的で、必要に応じて適宜行うことができる。
本発明ペースト状肉食品において、主たる素材もしくは基本素材の配合は特に限定されないが、細片肉が60〜70重量%、動物性油脂が10〜20重量%、植物性油脂が5〜10重量%、水が5〜10重量%の構成比率とすることが望ましい。また、必要に応じて適宜混合する野菜の配合量は、原肉の風味を損なわない範囲であれば特に限定されないが、さらに風味を向上させるために、例えば玉ねぎあるいはネギの場合には、通常基本素材に対して1〜20重量%程度である。
以上のような構成により、原肉由来の呈味を生かしたペースト状肉食品、あるいは、原肉由来の呈味と野菜由来の呈味がバランス良く調和し、なめらかな食感を有するペースト状の肉食品となる。本発明ペースト状肉食品は、特に風味を保持する上で、真空包装後、冷凍されたものであることが好ましい。
上記のような本発明ペースト状肉食品は、基本的に本発明による方法、すなわち、肉細片機で細片化した細片肉と、動物性油脂と、植物油脂と、水、またはさらに、みじん切りした野菜とを混合して、ペースト状の肉を形成させる方法により製造することができる。
本発明において、基本素材としての細片肉は、通常食品分野で使用される肉細片機、例えば、ミートチョッパー、サイレントカッター等を使用して作成することができる。細片肉の大きさは特に限定されないが、通常5mm以内程度の大きさで細片化したものが好ましい。他の基本素材である動物性油脂および植物性油脂は前記したような材料から選択して使用することができる。好ましい態様において、みじん切りもしくは細片化した野菜は、前記したような種類から選択した野菜を通常5mm以内程度の大きさに切断したものを使用する。また、必要に応じてさらに配合する他の添加物(香辛料等)は、前記したような材料から選択して使用することができる。
本発明において、主たる素材(細片肉、動物性油脂、植物性油脂、水)の混合の順番は任意であるが、まず、細片肉と動物性油脂をあらかじめ混合しておいてから、植物油脂と水、またはさらに、みじん切りした野菜を混合することが好ましい。香辛料等の他の添加物はどの段階で配合してもよい。上記の各材料の配合割合は特に限定されないが、通常の配合割合あるいは好ましい配合割合は前記した通りである。
上記各材料の必要量を、通常、市販のミキサーもしくは混合機等を用いて10℃以下の条件で混合することにより、ペースト状の肉を作成することができる。本発明の好ましい態様において、細片肉と動物性油をあらかじめ混合し、次いで植物性油脂と水、またはさらに、みじん切りした野菜とを混合し、その際、必要に応じて再度肉細片機、好ましくはミートチョッパーにより処理してペースト状の肉を形成させる方法により、食感を調整することができ、またこの方法を採用することも原肉の性質に応じて望まれる。上記のような方法により、原肉(食肉、好ましくはハム類)由来の呈味を生かしたペースト状肉食品、あるいは、原肉由来の呈味と野菜由来の呈味がバランス良く調和し、なめらかな食感を有するペースト状の肉食品とすることができる。
上記のようにして得られたペースト状肉は、そのまま本発明のペースト状肉食品とすることができるが、真空包装後、冷凍または冷蔵された製品とされるのが風味を保持する上で望ましい。具体的には、上記ペースト状肉食品をプラスチックフィルム等の包材に通常の真空包装機で包装した後、−18〜+10℃程度で冷凍又は冷蔵保存することが好ましい。冷凍された本発明のペースト状肉食品は、解凍後、そのまま食するか、パンに塗布する等の形態で食することができる。
以下に、本発明によるペースト状肉食品の構成および効果を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において、食肉(生ハム)を肉細片機(ミートチョッパー)にて挽く際には、マドー社製オートマティックミキサーにて6mmメッシュの条件で処理した。また、各素材を混合する際には、ラスカ社製の混合機にて処理した。豚脂等の動物脂については、一旦ボイルして、冷却したものを用い風味を維持する処理を行った。みじん切り野菜は、約5mm程度の大きさのものを用いた。植物油脂は、精製なたね油を用いた。なお、以下の記載において、%表示は、ペースト状肉食品を製造するのに使用された各材料の重量%を示す。
[実施例1]
ミートチョッパーで挽いた細片肉(生ハム)に、動物性油脂(豚脂)、植物油脂、水を加えて混合し、ペースト状肉食品を製造した。ペースト状肉食品の各素材の構成比率は以下であった。
実施例1の素材の構成比率:
・細片肉 66%
・豚脂 16%
・水 12%
・植物油脂 6%
[実施例2]
ミートチョッパーで挽いた細片肉(生ハム)に、動物性油脂(豚脂)、植物油脂、みじん切りした玉ねぎ、水、を加えて混合し、ペースト状肉食品を製造した。ペースト状肉食品の各素材の構成比率は以下であった。
実施例2の素材の構成比率:
・細片肉 62%
・豚脂 16%
・みじん切り玉ねぎ 4%
・水 12%
・植物油脂 6%
[実施例3]
みじん切りした玉ねぎの代わりに、細かく切ったネギを用いた以外は、実施例2と同様にして、ペースト状肉食品を製造した。ペースト状肉食品の各素材の構成比率は以下であった。
実施例3の素材の構成比率:
・細片肉 61%
・豚脂 16%
・みじん切りネギ 4%
・水 13%
・植物油脂 6%
[実施例4]
実施例2と同様の素材で、ペースト状肉食品を製造する工程で、充填前の素材を併せた際、再度、ミートチョッパーにて、処理することを行い、、ペースト状肉食品を製造した。ペースト状肉食品の各素材の構成比率は以下であった。
実施例4の素材の構成比率:
・細片肉 62%
・豚脂 16%
・みじん切り玉ねぎ 4%
・水 12%
・植物油脂 6%
[比較例]
ミートチョッパーで挽いた細片肉(生ハム)に、豚脂、植物油脂を加えて混合し、ペースト状肉食品を製造した。ペースト状肉食品の各素材の構成比率は以下であった。
比較例の素材の構成比率:
・細片肉 78%
・豚脂 20%
・植物油脂 2%
以上の実施例1から4、および比較例について、10名パネルにて、食感のなめらかさ(3点:きわめてすぐれている、2点:すぐれている、1点:ややなめらかさに欠ける、0点:なめらかさに欠け食感が良くない)および、風味のよさを(3点:きわめてすぐれている、2点:すぐれている、1点:やや満足できない、0点:満足できない)について評価した。表1に10名のパネルの平均点を示す。
表1
食感のなめらかさ 風味のよさ コメント
実施例1 2.5 2.5 原肉の風味と添加した脂の風味良く調和。
実施例2 2.7 2.6 玉ねぎの風味が原肉の風味を引き立てている。
実施例3 2.6 2.4 ネギの風味が原肉の風味を引き立てている。
実施例4 2.9 2.4 なめらかさにおいては、一番すぐれている。
比較例 1.2 1.8 なめらかな食感が乏しい。
表1から明らかなように、ミートチョッパーで挽いた生ハムに、豚脂、植物油脂、水を加え混合したペースト状肉食品、あるいはさらに、玉ねぎ、ネギを加え混合したペースト状食品は、食感がなめらかで、豚脂とやし油が原肉の風味を引き立てており、美観な肉食品となった。
玉ねぎ等の野菜風味と肉の風味を調和させたペースト状の肉食品を提供することにより、食生活をより豊かなものにすることができる。また、素材の肉として、ハム類の製造工程から発生する破片肉を有効利用することにより、生産効率を高めることができる。これらの製品は、そのまま食するか、パン類に塗って食する為の製品等としても提供できる。

Claims (10)

  1. 細片肉と、動物性油脂と、植物性油脂と、水とを主たる素材として混合し、ペースト状としたことを特徴とする、ペースト状肉食品。
  2. 細片肉と、動物性油脂と、植物性油脂と、水に、さらに、みじん切りした野菜を混合し、ペースト状としたことを特徴とする、請求項1に記載のペースト状肉食品。
  3. 細片肉として、細片化したハムまたは生ハムを用いることを特徴とする、請求項1または2に記載のペースト状肉食品。
  4. 動物性油脂として、豚脂を用いることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のペースト状肉食品。
  5. みじん切りした野菜として、みじん切りした玉ねぎまたはネギを用いることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のペースト状肉食品。
  6. ペースト状食品の主たる素材について、肉が60〜70重量%、動物性油脂が10〜20重量%、植物性油脂が5〜10重量%、水が10〜15重量%の構成比率とすることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のペースト状肉食品。
  7. 上記肉食品が、真空包装後、冷凍または冷蔵されたものであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のペースト状肉食品。
  8. 肉細片機で細片化した細片肉と、動物性油脂と、植物油脂と、水、またはさらに、みじん切りした野菜とを混合することにより、ペースト状の肉を形成させることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のペースト状肉食品の製造方法。
  9. 肉細片機で細片化した細片肉と、動物性油脂をあらかじめ混合し、次いで植物性油脂と水、またはさらに、みじん切りした野菜を混合し、その際、必要に応じて再度肉細片機により処理することを特徴とする、請求項8に記載のペースト状肉食品の製造方法。
  10. 肉細片機としてミートチョッパーを使用することを特徴とする、請求項8または9に記載のペースト状肉食品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010233458A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Sagamiham Co Ltd ペースト状食肉製品の製造方法及び該製造方法で得られた製品。
JP2011019468A (ja) * 2009-07-17 2011-02-03 Yonekyu Corp 粗挽きハムまたはソーセージのスプレッドおよびその製造方法

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