JP2006186929A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作業性を向上させることを可能にする。
【解決手段】 まず、フィルムをプレスキャニングしてサムネイルデータを取得する(S101)。次に、サムネイルデータに含まれる各画素が乳剤傷画素であるか否かを検出する(S104)。続いて、ステップS104において乳剤傷画素であると検出された画素の数から、フィルムを本スキャニングすることで得られる画像データに含まれる乳剤傷画素の数を導出する(S105)。さらに、ステップS105において導出された乳剤傷画素の数と、画像データにおける乳剤傷画素の補正速度を規定する補正処理パラメータとに基づいて、すべての乳剤傷画素に対して補正処理を施すのに要する時間を導出する(S106)。そして、ディスプレイに、ステップS106において導出された補正処理時間を表示する(S112)。その後、フィルムの本スキャニングを開始する(S114)。
【選択図】 図6

Description

本発明は、画像データに含まれる欠陥画素を補正する画像処理装置に関する。
画像記録領域内に傷やほこり等が存在するフィルムの記録画像を印画紙等に出力した場合には、フィルムに存在する傷やほこり等が出力画像上で欠陥部として明瞭に視認されることがある。
また、近年、CCDなどの撮像素子を有するスキャナでフィルムを撮像することによって得られたデジタル画像データに基づいて制御された光で印画紙を露光する、いわゆるデジタル露光が実用化されている。写真処理装置に対して、このデジタル露光方式を採用することにより、上述のようなフィルムの画像記録領域内に存在する傷やほこり等に起因する欠陥部を画像処理によって補正することが可能となる。
ここで、赤外光は、可視光と異なり、フィルムに照射した場合にそこに写っている画像の影響をほとんど受けず、傷やほこり等による影響のみを受けるという性質がある。特許文献1には、上述のような赤外光の性質を利用して、欠陥部を検出すると共に補正を行う画像処理装置が開示されている。詳細には、特許文献1に記載の画像処理装置では、フィルムに赤外光を照射することによって得られた赤外光画像データを用いて、可視光を照射することによって得られた可視光画像データに含まれるフィルムに付着した傷やほこり等に起因する欠陥画素を検出する。
特開2001−78038号公報
上述の画像処理装置で行われる欠陥画素補正の処理時間は、欠陥画素の量によっては、数十分程度となる。しかしながら、オペレータは、処理がいつ終わるか分からないために、処理が終わるまで装置の前で待ち続ける必要がある。したがって、画像処理装置の作業性が低下するという問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、作業性を向上させることが可能な画像処理装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の画像処理装置は、画像データに含まれる各画素が欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手段と、画像データに含まれる欠陥画素の数を導出する欠陥画素数導出手段と、前記欠陥画素判定手段によって欠陥画素であると判定された画素に対して補正処理を施す補正手段と、前記欠陥画素数導出手段によって導出された欠陥画素の数に基づいて、前記補正手段によってすべての欠陥画素に対して補正処理を施すのに要する時間を導出する処理時間導出手段と、前記処理時間導出手段によって導出された時間を報知する報知手段とを有している
別の観点によると、本発明の画像処理装置は、フィルムをスキャニングすることによって得られた画像データを記憶する画像データ記憶手段と、前記画像データ記憶手段に記憶された画像データに含まれる各画素が欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手段と、前記欠陥画素判定手段によって欠陥画素であると判定された画素の数を導出する欠陥画素数導出手段と、画像データにおける欠陥画素の補正速度を規定する補正処理パラメータを記憶する補正処理パラメータ記憶手段と、前記欠陥画素判定手段によって欠陥画素であると判定された画素に対して、前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータに基づいて補正処理を施す補正手段と、前記欠陥画素数導出手段によって導出された欠陥画素の数と、前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータとに基づいて、前記補正手段によってすべての欠陥画素に対して補正処理を施すのに要する時間を導出する処理時間導出手段と、前記処理時間導出手段によって導出された時間を報知する報知手段とを備えている。
さらに別の観点によると、本発明の画像処理装置は、フィルムをプレスキャニングすることによって得られたサムネイルデータを記憶するサムネイルデータ記憶手段と、フィルムを本スキャニングすることによって得られた画像データを記憶する画像データ記憶手段と、前記サムネイルデータ記憶手段に記憶されたサムネイルデータに含まれる各画素が欠陥画素であるか否かを検出する欠陥画素検出手段と、前記欠陥画素検出手段によって欠陥画素であると検出された画素の数から、前記画像データ記憶手段に記憶された画像データに含まれる欠陥画素の数を導出する欠陥画素数導出手段と、前記サムネイルデータ記憶手段に記憶されたサムネイルデータに含まれる欠陥画素と対応させることによって、前記画像データ記憶手段に記憶された画像データに含まれる画素が欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手段とを備えている。さらに、本発明の画像処理装置は、画像データにおける欠陥画素の補正速度を規定する補正処理パラメータを記憶する補正処理パラメータ記憶手段と、前記欠陥画素判定手段によって欠陥画素であると判定された画素に対して、前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータに基づいて補正処理を施す補正手段と、前記欠陥画素数導出手段によって導出された欠陥画素の数と、前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータとに基づいて、前記補正手段によってすべての欠陥画素に対して補正処理を施すのに要する時間を導出する処理時間導出手段と、前記処理時間導出手段によって導出された時間を報知する報知手段とを備えている。
これらの構成によると、欠陥画素に対して補正処理を施すのに要する時間を画像処理装置を操作するオペレータに報知することができる。したがって、オペレータは、処理時間の長さによって、そのまま装置の前で待っているか、または、装置の前を離れて他の作業を行うか等を選択することができるので、画像処理装置の作業性が向上する。
本発明の画像処理装置は、前記画像データ記憶手段に記憶される画像データに含まれる画素の数を記憶する画素数記憶手段と、前記欠陥画素判定手段によって、前記画像データ記憶手段に記憶された画像データに含まれる各画素が欠陥画素であるかどうかを判定するための閾値を調整する閾値調整パラメータを記憶する閾値調整パラメータ記憶手段と、前記画素数記憶手段に記憶された画素数、前記閾値調整パラメータ記憶手段に記憶された閾値調整パラメータ、及び前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータのうち少なくともいずれか1つを書き換え可能である書換手段とをさらに備えていることが好ましい。
本発明の画像処理装置は、前記画像データ記憶手段に記憶される画像データに含まれる画素の数を記憶する第1の画素数記憶手段と、前記欠陥画素検出手段によって、前記サムネイルデータ記憶手段に記憶されたサムネイルデータに含まれる各画素が欠陥画素であるかどうかを検出するための閾値を調整する閾値調整パラメータを記憶する閾値調整パラメータ記憶手段と、前記第1の画素数記憶手段に記憶された画素数、前記閾値調整パラメータ記憶手段に記憶された閾値調整パラメータ、及び前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータのうち少なくともいずれか1つを書き換え可能である書換手段とをさらに備えていることが好ましい。
これらの構成によると、オペレータは、報知手段によって報知された時間を目安に、補正処理を施すのに要する時間を適宜変更することができる。
本発明の画像処理装置は、前記書換手段によって、前記画素数記憶手段に記憶された画素数が書き換えられた際に、フィルムのスキャニング済みの部分が再びスキャニングされるようにスキャナを制御するスキャナ制御手段をさらに備えていることが好ましい。
本発明の画像処理装置は、前記書換手段によって、前記第1の画素数記憶手段に記憶された画素数が書き換えられた際に、フィルムの本スキャニング済みの部分が再び本スキャニングされるようにスキャナを制御するスキャナ制御手段をさらに備えていることが好ましい。
これらの構成によると、フィルムの(本)スキャニング済みの部分についても、画像データに含まれる画素数が書換手段によって書き換えられた後の画素数となるように(本)スキャニングし直すことができる。
本発明の画像処理装置は、前記処理時間導出手段によって導出された処理時間が所定時間を超える場合に、前記画素数記憶手段に記憶された画素数、前記閾値調整パラメータ記憶手段に記憶された閾値調整パラメータ、及び前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータのうち少なくともいずれか1つを前記書換手段によって書き換えることで処理時間が所定時間以下となるように調整する処理時間調整手段をさらに備えていることが好ましい。
本発明の画像処理装置は、前記処理時間導出手段によって導出された処理時間が所定時間を超える場合に、前記第1の画素数記憶手段に記憶された画素数、前記閾値調整パラメータ記憶手段に記憶された閾値調整パラメータ、及び前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータのうち少なくともいずれか1つを前記書換手段によって書き換えることで処理時間が所定時間以下となるように調整する処理時間調整手段をさらに備えていることが好ましい。
これらの構成によると、補正処理に要する時間が所定時間を超えないように自動的に調整されるので、画像処理装置の作業性がさらに向上する。
本発明の画像処理装置は、前記画像データ記憶手段に記憶される画像データに含まれる画素の数を記憶する画素数記憶手段と、前記画素数記憶手段に記憶された画素数に基づいて、前記欠陥画素判定手段による欠陥画素の判定に要する時間を導出する判定時間導出手段とをさらに備えており、前記報知手段が、前記判定時間導出手段によって導出された時間を報知するようにしてもよい。
本発明の画像処理装置は、前記画素数記憶手段に記憶された画素数に基づいて、前記欠陥画素判定手段による欠陥画素の判定に要する時間を導出する判定時間導出手段をさらに備えており、前記報知手段が、前記判定時間導出手段によって導出された時間を報知するようにしてもよい。
本発明の画像処理装置は、前記サムネイルデータ記憶手段に記憶されているサムネイルデータに含まれる画素の数を記憶する第2の画素数記憶手段と、前記第2の画素数記憶手段に記憶されている画素数に基づいて、前記欠陥画素検出手段による欠陥画素の検出に要する時間を導出する検出時間導出手段とをさらに備えており、前記報知手段が、前記検出時間導出手段によって導出された時間を報知するようにしてもよい。
これらの構成によると、欠陥画素の判定に要する時間をオペレータに報知することができる。したがって、画像処理装置の作業性が一層向上する。
本発明の画像処理装置では、前記報知手段が、前記判定時間導出手段によって導出された時間を表示する表示装置を含んでいてもよい。
本発明の画像処理装置では、前記報知手段が、前記検出時間導出手段によって導出された時間を表示する表示装置を含んでいてもよい。
これらの構成によると、表示装置に表示することによって、欠陥画素の判定に要する時間をオペレータに報知することができる。
本発明の画像処理装置は、前記補正手段が、前記欠陥画素判定手段によって欠陥画素であると判定された画素の中から1つの対象画素を選択する対象画素選択手段、前記対象画素を通るように等角度置きに規定された複数の検出ラインに沿って前記対象画素を挟んだ両側にそれぞれ1又は2以上の正常画素を検出する正常画素検出手段、前記正常画素検出手段によって検出された正常画素の画素値を用いて、前記対象画素を補正するための補正値を導出する補正値導出手段、及び前記補正値導出手段によって導出された補正値に基づいて前記対象画素の画素値を修正する修正手段とを備えており、前記補正処理パラメータが、前記検出ラインに沿った検出間隔及び隣接する前記検出ライン間の角度を含んでいてもよい。
この構成によると、例えば、フィルムの感光層に付いた傷に起因する画像情報(絵柄)が欠落している欠陥画素を適切に補正することができる。
本発明の画像処理装置では、前記報知手段が、前記処理時間導出手段によって導出された時間を表示する表示装置を含んでいてもよい。この構成によると、表示装置に表示することによって、欠陥画素の補正処理に要する時間をオペレータに報知することができる。
本発明の画像処理装置は、前記処理時間導出手段によって導出された処理時間が所定時間を超える場合に、当該画像処理装置における処理を中断する中断手段をさらに備えていてもよい。この構成によると、オペレータは、処理時間の長さによって、画像処理装置における処理の中断を選択することができる。したがって、画像処理装置における作業性がより向上する。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るコントローラを備えた写真処理装置の概略構成を示す図である。図1に示すように、本実施の形態の写真処理装置1は、スキャナ10と、コントローラ20と、プリンタプロセッサ50とを有している。
スキャナ10は、ハロゲンランプ11と、ハロゲンランプ11から出射された光の色バランスを調整するための調光フィルタ12と、調光フィルタ12を通過した光を均等に混色するミラートンネル13と、写真フィルム(以降、単に「フィルム」とする)15中の各コマとハロゲンランプ11とを順次対向させるフィルム搬送機構14と、フィルム15を透過した光のうちR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色の光で形成される可視光画像を光電変換するための可視光用センサユニット16と、フィルム15を透過した光のうち赤外光で形成される赤外光画像を光電変換するための赤外光用センサユニット17と、フィルム15を透過した光を可視光用センサユニット16、または赤外光用センサユニット17上に結像させるためのレンズ18と、入射した光を可視光と赤外光とに分けるダイクロイックミラー19と、可視光用センサユニット16、及び赤外光用センサユニット17の出力信号をそれぞれ処理する図示しない可視光用処理回路、及び赤外光用処理回路とを有している。
可視光用センサユニット16は、多数の受光部をフィルム15の幅方向に配列したCCDラインセンサ(図示せず)を3列に並べて備えている。各CCDラインセンサは、ダイクロイックミラー19から分岐された可視光のみを受けるように配置されており、その受光面にはそれぞれR、G、Bの3色のカラーフィルタが形成されている。したがって、可視光用センサユニット16は、フィルム15の各コマ画像を色分解して検出することができる。なお、可視光用センサユニット16で検出されるコマ画像には、フィルム15に付いている傷の状態も含まれている。そして、可視光用処理回路は、可視光用センサユニット16の出力アナログ信号を増幅した後A/D変換を行って可視光画像データを生成してコントローラ20へ出力する。
赤外光用センサユニット17は、多数の受光部をフィルム15の幅方向に配列したCCDラインセンサを備えている。CCDラインセンサは、ダイクロイックミラー19から分岐された赤外光のみを受けるように配置されている。したがって、赤外光用センサユニット17は、フィルム15に付いている傷やほこりの影響のみを赤外光画像として検出する。そして、赤外光用処理回路は、赤外光用センサユニット17の出力アナログ信号を増幅した後A/D変換を行って赤外画像データを生成してコントローラ20へ出力する。
ここで、フィルム15の断面の模式図である図2を参照しつつ、フィルム15に付いた傷の種類について説明する。図2に示すように、フィルム15は、ベース61と、ベース61の一方の面側に配置された乳剤層62とを有している。乳剤層62は、3層構造であり、ベース61に遠い方から、青感光層62a、緑感光層62b、及び赤感光層62cとなっている。以下の説明において、フィルム15の乳剤層62が形成されている方の面を乳剤面と称し、その反対側の面をベース面と称する。
このような構造のフィルム15に付いた傷には、図2においてAで示すような、ベース面側に付いた比較的浅い傷と、図2においてBで示すような、ベース面側についた乳剤層62に達する程度の深い傷と、図2においてCで示すような、乳剤面側に付いた傷とがある。図2においてAで示すような傷をベース傷と称し、図2においてB、及びCで示すような傷を乳剤傷と称する。そして、スキャナ10で得られたサムネイルデータ及び画像データに含まれる画素のうち、ベース傷や小さなほこりに起因する比較的劣化状態が軽微な画素をベース傷画素と称する。また、乳剤傷に起因しており、画像情報(絵柄)が欠落している画素を乳剤傷画素と称する。なお、以下の説明において、ベース傷画素と乳剤傷画素とをまとめて傷画素と称する。
フィルム15にベース傷や乳剤傷が付いている場合や、ほこりが付着している場合には、フィルム15に照射された赤外光が散乱する。したがって、赤外光画像データに含まれるベース傷画素及び乳剤傷画素の画素値は、あらゆる傷の影響を受けていない正常画素に比べて低下する。
図1に戻って、コントローラ20は、写真処理装置1全体の制御を行う制御部42と、写真処理装置1に関する様々な情報を表示してオペレータに報知するディスプレイ43と、オペレータが制御部42に対して指示を与えるキーボード44及びマウス45を備えている。
また、制御部42は、図3に示すように、サムネイルデータ記憶部21、画像データ記憶部22、第1の画素数記憶部23、第2の画素数記憶部24、閾値導出部25、閾値調整パラメータ記憶部26、乳剤傷画素検出部27、検出時間導出部28、乳剤傷画素数導出部29、乳剤傷画素判定部30、補正処理パラメータ記憶部31、補正部32、処理時間導出部33、書換部34、スキャナ制御部35、処理時間調整部36、中断部37、及び表示制御部38を備えている。
サムネイルデータ記憶部21は、可視光画像データを記憶する可視光画像データ記憶部21a、及び赤外光画像データを記憶する赤外光画像データ記憶部21bを備えており、後で詳述するプレスキャニングで得られたサムネイルデータを記憶する。画像データ記憶部22は、後で詳述する本スキャニングで得られる画像データを記憶する。第1の画素数記憶部23は、画像データ記憶部22に記憶されるフィルム15中の1コマに対応する画像データに含まれる画素の数を記憶する。第2の画素数記憶部24は、サムネイルデータ記憶部21に記憶されているフィルム15中の1コマに対応するサムネイルデータに含まれる画素の数を記憶する。
閾値導出部25は、サムネイルデータに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かを乳剤傷画素検出部27が検出するための閾値を導出する。具体的には、閾値導出部25は、後で詳述する第1〜第4の閾値Lim1〜Lim4を導出する。閾値調整パラメータ記憶部26は、後で詳述する閾値導出部25によって導出された第1〜第4の閾値Lim1〜Lim4をそれぞれ調整するための第1〜第4の閾値調整パラメータP1〜P4を記憶する。なお、初期状態では、各閾値調整パラメータP1〜P4はいずれも「1」と記憶されている。
乳剤傷画素検出部27は、各閾値調整パラメータP1〜P4によってそれぞれ調整された第1〜第4の閾値Lim1〜Lim4に基づいて、サムネイルデータ記憶部21aに記憶された全コマに対応するサムネイルデータに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かを検出する。
ここで、乳剤傷画素の検出方法について説明する。本実施の形態では、後述する3つの条件を用いて、乳剤傷画素の検出を行う。なお、乳剤傷画素の検出を行う前に、サムネイルデータに含まれる画素を、CF値(正常画素における赤外光画像データの画素値であり、赤外光画像データに含まれる全画素の画素値の平均値に基づいて設定される)を用いて、なんらかの傷の影響を受けている傷画素と、正常画素とを分けておく。具体的には、その画素値がCF値以下の画素を傷画素、CF値を越える画素を正常画素とする。
乳剤傷ではフィルム15上の感光層が欠落しているので、可視光画像データに含まれる乳剤傷画素の画素値は傷が無い状態に比べて上昇する。ここで、通常デジタル画像データにおいては、大多数の画素からなる画素群が、同一絵柄の情報を共有する。したがって、1つの画素を中心とした一定領域内の画素群では、各画素間で色成分毎の画素値がほぼ均一であると考えることができる。
よって、閾値導出部25は、サムネイルデータに含まれるある傷画素が乳剤傷画素であるか否かを判断するための閾値として、以下の(式1)に示すような第1の閾値Lim1を導出する。ここで、Daveは、可視光画像データ記憶部21aに記憶された可視光画像データにおける当該傷画素を中心とした一定領域内に存在する各正常画素の赤色成分の画素値の平均値Rave、緑色成分の画素値の平均値Gave、及び青色成分の画素値の平均値Baveの平均値(輝度値)である。また、iは第1の所定値であり、本実施の形態では0.1に設定しているが、ディバイス、システムに応じて適宜変更可能である。
Lim=Dave+i (i=0.1) (式1)
したがって、サムネイルデータに含まれるある傷画素が乳剤傷画素であるか否かを判断するための第1の条件は、以下の(式2)で示される。ここで、Ddatは、当該傷画素の可視光画像データ記憶部21aに記憶された可視光画像データにおける赤色成分の画素値Rdatと緑色成分の画素値Gdatと青色成分の画素値Bdatとの平均値(輝度値)である。そして、P1は第1の閾値調整パラメータである。
Ddat > Lim1×P1 (式2)
条件1は乳剤傷画素検出のための必須条件である。しかしながら、当該傷画素を中心とした一定領域内に互いに異なる絵柄が存在する場合には、互いに異なる絵柄の各正常画素の画素値から第1の閾値Lim1が算出されることがある。この場合、第1の閾値Lim1を適正に算出することができないために、乳剤傷画素の検出を適切に行うことができない。すなわち、本来、乳剤傷画素でない画素が、乳剤傷画素として検出されてしまう。したがって、乳剤傷画素の検出は、条件1に後述する条件2を併用して行われる。
フィルム15の乳剤傷に対応する部分に照射された赤外光は、傷によって散乱するので、赤外光画像データに含まれる乳剤傷画素の画素値は正常画素に比べて低下する。したがって、閾値導出部25は、サムネイルデータに含まれるある傷画素が乳剤傷画素であるか否かを判断するための閾値として、以下の(式3)で示されるような第2の閾値を導出する。ここで、IRaveは、赤外画像データ記憶部21bに記憶された赤外光画像データにおける当該傷画素を中心とした一定領域内に存在する各正常画素の画素値の平均値である。また、jは第2の所定値であり、本実施の形態では0.1に設定しているが、ディバイス、システムに応じて適宜変更可能である。
Lim2=IRave−j (j=0.1) (式3)
よって、サムネイルデータに含まれるある傷画素が乳剤傷画素であるか否かを判断するための第2の条件は、以下の(式4)で示される。ここで、IRdatは、当該傷画素の赤外画像データ記憶部21bに記憶された赤外光画像データにおける画素値である。また、P2は第2の閾値調整パラメータである。
IRdat < Lim2×P2 (式4)
しかしながら、乳剤傷が大きい場合には、フィルム15の乳剤傷に対応する部分に照射された赤外光は、散乱されることなくダイレクトにフィルム15を透過する。このような場合には、赤外光画像データに含まれる乳剤傷画素の画素値は正常画素に比べて上昇するので、条件2は必須条件にはならない。
ここで、上述したように、乳剤層62はフィルム15の表面から青感光層62a、緑感光層62b、赤感光層62cの順で形成されているので、青感光層62a、緑感光層62b、赤感光層62cの順で削られている傾向が高い。したがって、可視光画像データにおける乳剤傷画素では、傷がない状態からの青色成分の画素値の増加量が他の色成分の画素値の増加量よりも大きい傾向にある。
したがって、閾値導出部25は、サムネイルデータに含まれるある傷画素が乳剤傷画素であるか否かを判断するための閾値として、以下の(式5)、(式6)に示すような第3及び第4の閾値を導出する。ここで、Gdifは、GdatとGaveとの差分であり、Rdifは、RdatとRaveとの差分である。また、k及びlはそれぞれ第3及び第4の所定値であり、本実施の形態ではそれぞれ0、0.4に設定しているが、ディバイス、システムに応じて適宜変更可能である。
Lim3=Gdif+k (k=0) (式5)
Lim4=Rdif+l (l=0.4) (式6)
よって、サムネイルデータに含まれるある傷画素が乳剤傷画素であるか否かを判断するための第2の条件は、以下の(式7)、(式8)で示される。ここで、Bdifは、BdatとBaveとの差分である。また、P3は第3の閾値調整パラメータであり、P4は第4の閾値調整パラメータである。
Bdif > Lim3×P3 (式7)
Bdif > Lim4×P4 (式8)
しかしながら、図2においてBで示すような乳剤傷の場合には、赤感光層62cの削除量が最も大きい。このような乳剤傷に起因する乳剤傷画素では、傷がない状態からの赤色成分の画素値の増加量が他の色成分の画素値の増加量よりも高い傾向にある。したがって、条件3は必須条件にはならない。
以上のことから、本実施の形態では、乳剤傷画素検出部27は、サムネイルデータ記憶部21に記憶されているサムネイルデータに含まれる画素のうち、条件1と条件2または条件1と条件3とを満たす画素を乳剤傷画素として検出する。ただし、ポジフィルムの場合には、条件1〜3を全て満たす画素を乳剤傷画素として検出するのが好ましい。これは、現像後のポジフィルムは、乳剤面が剥がされているのが通常であるので、乳剤傷が原因で各色成分の画素値の増加量に差が生じることが考えられず、条件3の条件の信頼性が低いためである。
図3に戻って、検出時間導出部28は、第2の画素数記憶部24に記憶されているサムネイルデータに含まれる画素の数に基づいて、乳剤傷画素検出部27による全コマに対応するサムネイルデータにおける乳剤傷画素の検出に要する時間を導出する。
乳剤傷画素数導出部29は、乳剤傷画素検出部27によって乳剤傷画素であると検出された画素の数から、画像データ記憶部22に記憶される全コマに対応する画像データに含まれる乳剤傷画素の数を導出する。具体的には、乳剤傷画素検出部27によって乳剤傷画素であると検出された画素の数に、第1の画素数記憶部23に記憶された画素数(画像データに含まれる画素数)の第2の画素数記憶部24に記憶された画素数(サムネイルデータに含まれる画素数)に対する比を乗ずる。
乳剤傷画素判定部30は、画像データ記憶部22に記憶されたフィルム15の1コマに対応する画像データに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かを判定する。具体的には、画像データに含まれる画素のうち、サムネイルデータに含まれる乳剤傷画素の位置に対応する画素が乳剤傷画素と判定される。
補正処理パラメータ記憶部31は、画像データにおける乳剤傷画素の補正速度を規定する補正処理パラメータを記憶する。より詳細には、補正処理パラメータ記憶部31は、後で詳述する検出ラインL(図4参照)に沿った検出間隔と、隣接する検出ラインL間の角度との2つの補正処理パラメータを記憶している。
補正部32は、乳剤傷画素判定部30によって乳剤傷画素であると判定された画素に対して、補正処理パラメータ記憶部31に記憶された補正処理パラメータに基づいて補正処理を施す。また、補正部32では、乳剤傷画素の補正処理を行う前に、ベース傷画素の補正処理が行われるが、ベース傷画素の補正に関する説明は省略する。なお、ベース傷画素の補正は、乳剤傷画素の補正に比べて非常に短時間で行うことができる。
そして、補正部32は、乳剤傷画素判定部30によって乳剤傷画素であると判定された画素の中から1つの対象画素O(図4参照)を選択する対象画素選択部32aと、対象画素Oを通るように等角度置きに規定された複数の検出ラインL(図4参照)に沿って対象画素Oを挟んだ両側にそれぞれ1つの正常画素P(図4参照)を検出する正常画素検出部32bと、正常画素検出部32bによって検出された正常画素Pの画素値を用いて対象画素Oを補正するための補正値を導出する補正値導出部32cと、補正値導出部32cによって導出された補正値に基づいて対象画素Oの画素値を修正する修正部32dとを有している。
ここで、乳剤傷画素の補正方法について、図4、図5を参照しつつ具体的に説明する。まず、図4に示すように、対象画素選択部32aが、乳剤傷画素判定部30によって乳剤傷画素であると判定された画素の中から1つの対象画素Oを選択する。このとき、対象画素Oを通る複数の検出ラインLが規定される。複数の検出ラインLは等角度置きに規定されており、隣接する検出ラインL間の角度は、補正処理パラメータ記憶部31に記憶された角度となっている。なお、図4においては、隣接する検出ラインL間の角度は「15°」となっている。つまり、図4においては、12本の検出ラインLが規定されている。
次に、正常画素検出部32bが、複数の検出ラインLに沿って対象画素Oを挟んだ両側にそれぞれ1つずつ正常画素Pを検出する。このとき、正常画素検出部32bは、補正処理パラメータ記憶部31に記憶された間隔で正常画素を検出する。図4においては、検出ラインLに沿った検出間隔は「2」となっている。したがって、図4においては、対象画素Oから検出ラインLに沿って外側に向かってそれぞれ1画素置きに乳剤傷画素か正常画素かが判断され、その中で対象画素Oから最も近い位置にある正常画素が、その検出ラインLに沿って対象画素Oを挟んだ両側にそれぞれ位置する正常画素Pとして検出されている。
なお、このようにして検出ラインL毎に2つずつ検出された正常画素Pは、後で詳述するように、対象画素Oの補正値の導出に用いられる。しかしながら、対象画素Oから遠く離れた位置にある正常画素Pの値は、対象画素Oの補正に用いるのに適さない。したがって、検索ラインL上において、対象画素Oを挟んだ両側のうちのいずれか一方でも所定距離内に正常画素Pが存在しなかった場合には、当該検出ラインLについての正常画素Pの値は、補正値の導出には用いない。
その後、補正値導出部32cが、正常画素検出部32bによって検出された正常画素Pの画素値を用いて対象画素Oを補正するための補正値を導出する。より詳細には、補正値導出部32cは、まず検出ラインL毎に対象画素Oの補間値(後で詳述する)を算出する。そして、検出ラインL毎に算出された補間値から対象画素Oの補正値を導出する。
例えば、図4に示す1つの検出ラインL1に沿って対象画素Oを挟んだ両側に正常画素P1、P2が位置する場合について考える。この場合、横軸を検出ラインL1に沿って位置する各画素の位置関係とし、縦軸を各画素の赤色成分の画素値とすると、図5に示すようなグラフを描くことができる。図5のグラフから、正常画素P1の赤色成分の画素値と正常画素P2の赤色成分の画素値とを用いて、検出ラインL1に対応する対象画素Oの赤色成分の補間値H1rを線形補間によって求めることができる。このようにして、対象画素Oによって規定される12本の検出ラインL毎に対象画素Oの赤色成分の補間値H1r、H2r・・・H12rが求まる。同様に、対象画素Oの緑色成分の補間値H1g、H2g・・・H12g、青色成分の補間値H1b、H2b、・・・H12bがそれぞれ求まる。
補正値導出部32cは、補間値H1r、H2r・・・H12rの平均値を算出することによって、対象画素Oの赤色成分の補正値Crを導出する。同様に、補正値導出部32cは、補間値H1g、H2g・・・H12gの平均値から対象画素Oの緑色線分の補正値Cg、補間値H1b、H2b、・・・H12bの平均値から対象画素Oの青色成分の補正値Cbを導出する。このようにして導出された補正値Cr、Cg、及びCbは、それぞれフィルム15に乳剤傷がなかった場合の対象画素Oの赤色成分の画素値、緑色成分の画素値、及び青色成分の画素値であると考えることができる。
最後に、修正部32dが、補正値導出部32cによって導出された補正値Cr、Cg、Cbに基づいて対象画素の画素値を修正する。具体的には、赤、緑、青の各色成分の補正値Cr、Cg、Cbを、対象画素Oの赤、緑、青の各色成分の画素値にそれぞれ置き換える。
このようにして、補正部32は、乳剤傷画素判定部30によって乳剤傷画素であると判定された全ての画素について、補正処理を施す。
図3に戻って、処理時間導出部33は、乳剤傷画素数導出部29によって導出された全コマに対応する画像データに含まれる乳剤傷画素の数と、補正処理パラメータ記憶部31に記憶された補正処理パラメータとに基づいて、補正部32によってすべての乳剤傷画素に対して補正処理を施すのに要する時間を導出する。ここで、乳剤傷画素の補正処理時間について考える。乳剤傷画素の補正処理時間は、補正処理を施すべき乳剤傷画素の数が多い程長くなる。また、検出ラインLに沿った検出間隔が小さい程、正常画素Pを検出するための演算量が増加するので、補正処理時間は長くなる。さらに、隣接する検出ラインL間の角度が小さい程、対象画素Oに対して規定される検出ラインLの本数が増加する。したがって、対象画素Oの補正値を導出するための演算量が増加するので、補正処理時間は長くなる。
書換部34は、第1の画素数記憶部23に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部26に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部31に記憶された補正処理パラメータをそれぞれ書き換えることができる。
スキャナ制御部35は、ディスプレイ43にサムネイル画像を表示するのに適した倍率でフィルム15を読み取り、サムネイルデータを取得するプレスキャニングが行われた後に、プリントを作成可能な倍率でフィルム15を読み取り、画像データを取得する本スキャニングが行われるようにスキャナ10を制御する。スキャナ制御部35は、プレスキャニングでは、フィルム15中の全てのコマが連続的に読み取られると共に、可視光画像データ及び赤外光画像データの両方が生成されるように制御する。一方、本スキャニングでは、1コマずつ順番に読み取られると共に、可視光画像データのみが生成されるように制御する。また、スキャナ制御部35は、書換部34によって、第1の画素数記憶部23に記憶された画素数が書き換えられた際に、フィルム15の本スキャニング済みの部分が再び本スキャニングされるようにスキャナ10を制御する。
なお、プレスキャニングで生成される可視光画像データと赤外光画像データとに含まれる画素数は互いに等しく、同じ位置にある画素同士が1対1で対応していることとする。実際には多少ずれがあるので、画像処理によって位置合わせを行っている。
処理時間調整部36は、処理時間導出部33によって導出された処理時間が第2の所定時間を超える場合に、第1の画素数記憶部23に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部26に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部31に記憶された補正処理パラメータのうち少なくともいずれか1つを書換部34によって書き換えることで処理時間が所定時間以下となるように調整する。なお、本実施の形態においては、第2の所定時間は20分とする。
処理時間調整部36は、例えば、第1の画素数記憶部23に記憶された画素数を元の数値よりも小さな数値に書き換えることによって、画像データ記憶部22に記憶される画像データに含まれる画素の数を少なくすることができる。これにより、画像データに含まれる補正処理を施すべき乳剤傷画素の数も減少するので、乳剤傷画素の補正処理時間を短くすることができる。また、閾値調整パラメータ記憶部26に記憶された閾値調整パラメータを書き換えて、乳剤傷画素検出部27によって乳剤傷画素として検出される画素の数を減少させることによって、乳剤傷画素の補正処理時間を短くすることができる。さらに、乳剤傷画素の補正速度を規定する補正処理パラメータを書き換えることによって、乳剤傷画素の補正処理時間を短くすることができる。
また、上述のように、第1の画素数記憶部23に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部26に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部31に記憶された補正処理パラメータはいずれも、乳剤傷画素の補正処理時間に関するパラメータである。そこで、以下の説明において、第1の画素数記憶部23に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部26に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部31に記憶された補正処理パラメータをそれぞれ「処理モード」と称することがある。
中断部37は、処理時間導出部33によって導出された処理時間が第1の所定時間を超える場合に、コントローラ20における処理を中断する。なお、本実施の形態においては、第1の所定時間は40分とする。
表示制御部38は、後で詳述する検出時間報知画面71(図8参照)、警告画面72(図9参照)、処理時間報知画面73(図10参照)、及び処理モード変更画面74(図11参照)をそれぞれディスプレイ43に表示する。
図1に戻って、プリンタプロセッサ50は、コントローラ20から送信された補正処理済みの画像データに基づいて、印画紙511に対して露光を行うプリンタ51と、露光済みの印画紙511に対して現像、漂白、安定化などの処理が施されるプロセッサ52と、プロセッサ52から排出された印画紙511を乾燥させる仕上げ処理部53とを有している。
プリンタ51は、印画紙511を収納するペーパーマガジン512と、印画紙511をペーパーマガジン512から引き出しつつ搬送する複数の搬送ローラ対513と、印画紙511をプリントサイズにカットするカッター514と、搬送経路に沿って搬送される印画紙511に対してコントローラ20で補正処理が施された画像データに対応する潜像を形成する露光ヘッド515とを備えている。なお、露光ヘッド515は、例えばレーザ露光方式、PLZT方式、CRT方式など適宜のものを採用することができる。そして、プリンタ51において露光された印画紙511は、プロセッサ52を経て仕上げ処理部53へと搬送され、仕上がりの写真プリントとして排出される。
次に、図6、図7を参照しつつ、コントローラ20における処理の手順について説明する。図6は、コントローラ20における乳剤傷消しの手順を示すフローチャートである。図7は、図6に示すフローチャート中に行われる割り込み処理の手順を示すフローチャートである。
まず、スキャナ制御部35が、フィルム15のプレスキャニングが行われるようにスキャナ10を制御する(ステップS101)。このとき、フィルム15中の全コマが連続的に読み取られ、生成されたサムネイルデータ(可視光画像データ及び赤外光画像データ)はサムネイルデータ記憶部21に記憶される。また、サムネイルデータ記憶部21に記憶されたフィルム15の1コマに対応するサムネイルデータに含まれる画素数が第2の画素数記憶部24に記憶される。
次に、検出時間導出部28が、第2の画素数記憶部24に記憶されている画素数に基づいて、全コマに対応するサムネイルデータに含まれる画素から乳剤傷画素の検出に要する時間を導出する(ステップS102)。そして、表示制御部38の制御に基づいて、図8に示すような、検出時間報知画面71がディスプレイ43に表示される(ステップS103)。図8に示すように、検出時間報知画面71には、検出時間導出部28によって導出された時間を報知するメッセージ71aが表示されている。
続いて、乳剤傷画素検出部27によって、サムネイルデータ記憶部21に記憶された全コマに対応するサムネイルデータに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かが、閾値調整パラメータによって調整された閾値に基づいて検出される(ステップS104)。さらに、乳剤傷画素数導出部29が、乳剤傷画素検出部27によって乳剤傷画素であると検出されたサムネイルデータに含まれる画素の数から、画像データに含まれる乳剤傷画素の数を導出する(ステップS105)。その後、処理時間導出部33が、乳剤傷画素数導出部29によって導出された全コマに対応する画像データに含まれる乳剤傷画素の数と、補正処理パラメータ記憶部31に記憶された補正処理パラメータとに基づいて、全コマに対応する画像データに含まれる全ての乳剤傷画素に対して補正処理を施すのに要する時間を導出する(ステップS106)。
このとき、処理時間導出部33で導出された乳剤傷画素の補正処理時間が、第1の所定時間(40分)を超えるか否かが判断される(ステップS107)。処理時間が第1の所定時間以下であると判断された場合には(ステップS107:NO)、後述するステップS108、S109が省略され、ステップS110に進む。一方、処理時間が第1の所定時間を超えると判断された場合には(ステップS107:YES)、表示制御部38の制御に基づいて、図9に示すような警告画面72がディスプレイ43に表示される(ステップS108)。
ここで、警告画面72について説明する。図9に示すように、警告画面72には、乳剤傷画素の補正処理時間が第1の所定時間を超えていることを報知するメッセージ72aと、処理を続行するための続行ボタン72bと、処理を中断するための中断ボタン72cとが表示される。オペレータは、マウス45のカーソルを続行ボタン72bに合わせた状態でマウス45の右ボタンまたは左ボタンをクリックすることによって、処理の続行を選択することができる。また、マウス45のカーソルを中断ボタン72cに合わせた状態でマウス45の右ボタンまたは左ボタンをクリックすることによって、処理の中断を選択することができる。
続いて、警告画面72において、オペレータが処理の中断を選択したか否かが判断される(ステップS109)。処理の中断が選択された場合には(ステップS109:YES)、中断部37によって写真処理装置1における処理が中断される。すなわち、後述するステップS110〜S118の処理を省略して、コントローラ20における処理が終了する。
一方、処理の中断が選択されず、処理の続行が選択された場合には(ステップS109:NO)、処理時間導出部33で導出された乳剤傷画素の補正処理時間が、第2の所定時間(20分)を超えるか否かが判断される(ステップS110)。処理時間が第2の所定時間以下である場合には(ステップS110:NO)、表示制御部38の制御に基づいて、図10に示すような、処理時間報知画面73がディスプレイ43に表示される(ステップS112)。その後、後述するステップS113に進む。図10に示すように、処理時間報知画面73には、処理時間導出部33によって導出された乳剤傷画素の補正処理時間を報知するメッセージ73aと、処理モードを変更するための処理モード変更ボタン73bとが表示される。
なお、このとき、オペレータが、マウス45のカーソルを処理モード変更ボタン73bに合わせた状態で、マウス45の右ボタンまたは左ボタンをクリックすると、表示制御部38の制御に基づいて、図11に示すような、処理モード変更画面74が表示される。処理モード変更画面74には、図11に示すように、画像データ記憶部22に記憶する画像データに含まれる画素数、各閾値Lim1〜Lim4を調整する閾値調整パラメータP1〜P4、及び補正処理パラメータである検出ラインLに沿った検出間隔、隣接する検出ラインL間の角度をそれぞれ入力するための入力フィールド74a〜74gと、各入力フィールド74a〜74gに入力した数値を確定するための確定ボタン74hとが表示されている。
したがって、オペレータは、キーボード44を用いて入力フィールド74a〜74gの少なくとも1つに数値を入力し、マウス45のカーソルを確定ボタン74hに合わせた状態でマウスの45の右ボタンまたは左ボタンをクリックすることによって処理モードを変更することができる。
一方、処理時間が第2の所定時間を超えると判断された場合には(ステップS110:YES)、処理時間調整部36が、処理モードを変更することで処理時間が第2の所定時間以下となるように調整する(ステップS111)。
その後、割り込み処理が開始される(ステップS113)。割り込み処理開始後に、スキャナ制御部35によって、フィルム15の1コマ分の本スキャニングが行われるようにスキャナ10が制御される(ステップS114)。そして、生成された1コマ分の画像データが画像データ記憶部22に記憶される。続いて、1コマ分の画像データに含まれるベース傷画素に対して、補正部32が補正処理を行う(ステップS115)。次いで、乳剤傷画素判定部30が、1コマ分の画像データに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かを判定する(ステップS116)。さらに、補正部32が、1コマ分の画像データに含まれる乳剤傷画素に対して、補正処理パラメータ記憶部31に記憶された補正処理パラメータに基づいて補正処理を施す(ステップS117)。
次いで、フィルム15中の全コマの本スキャニングが終了したか否かが判断される(ステップS118)。全コマの本スキャニングが終了していない判断された場合には(ステップS118:NO)、ステップS114に戻って、スキャナ制御部35によって、次の1コマの本スキャニングが行われるようにスキャナ10が制御される。一方、全コマの本スキャニングが終了したと判断された場合には(ステップS118:YES)、コントローラ20における傷消し処理が終了する。
ここで、割り込み処理について説明する。割り込み処理は、図6に示すフローチャートのステップS113で開始され、ステップS114〜ステップS118と並行して行われる処理である。なお、割り込み処理は、図6に示すフローチャートにおける処理が終了した時点で終了する。
割り込み処理の手順としては、まず、図7に示すように、処理時間調整部36またはオペレータによって処理モードの変更が行われたか否かが判断される(ステップS201)。処理モードの変更が行われていないと判断された場合には(ステップS201:NO)、処理モードの変更が行われたと判断されるまでステップS201での判断が繰り返し行われる。一方、処理モードの変更が行われたと判断された場合には(ステップS201:YES)、画像データ記憶部22に記憶する画像データに含まれる画素数が変更されたか否かが判断される(ステップS202)。
画像データ記憶部22に記憶する画像データに含まれる画素数が変更されたと判断されなかった場合には(ステップS202:NO)、後述するステップS203が省略され、ステップS204に進む。一方、画像データ記憶部22に記憶する画像データに含まれる画素数が変更されたと判断された場合には(ステップS202:YES)、書換部34によって、第1の画素数記憶部23に記憶されている画素数が変更された画素数に書き換えられる(ステップS203)。
なお、このとき、図6のフローチャートにおけるステップS114であるフィルム15の本スキャニング、ステップS115であるベース傷画素の補正処理、ステップS116である画像データに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かの判定、及びステップS117である乳剤傷画素の補正処理のいずれかを実行途中であるコマがある場合には、ステップS203における画素数の書き換えが行われた後に、ステップS114に戻って、スキャナ制御部35が、当該コマの本スキャニングが再び行われるようにスキャナ10を制御する。
次に、閾値調整パラメータが変更されたか否かが判断される(ステップS204)。閾値調整パラメータが変更されたと判断されなかった場合には(ステップS204:NO)、後述するステップS205、S206が省略され、ステップS207に進む。一方、閾値調整パラメータが変更されたと判断された場合には(ステップS204:YES)、書換部34によって、閾値調整パラメータ記憶部26に記憶されている閾値調整パラメータが変更された閾値調整パラメータに書き換えられる(ステップS205)。その後、フィルム15に含まれるコマのうち、図6に示すフローチャートにおけるステップS116での乳剤傷画素の判定が未だ行われていないコマについて、閾値調整パラメータ記憶部26に記憶されている閾値調整パラメータによって調整された閾値に基づいて、サムネイルデータに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かの検出が、乳剤傷画素検出部27によって再び行われる(ステップS206)。
なお、このとき、図6に示すフローチャートにおけるステップS116である画像データに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かの判定、及びステップS117である乳剤傷画素の補正処理のいずれかを実行途中であるコマがある場合には、ステップS116に戻って、乳剤傷画素判定部30が、ステップS206において乳剤傷画素であると検出された画素に基づいて、当該コマに対応する画像データに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かの判定を行う。
次に、乳剤傷画素検出部27によって乳剤傷画素であると検出された画素の数から、画像データに含まれる乳剤傷画素の数を乳剤傷画素数導出部29が導出する(ステップS207)。その後、補正処理パラメータが変更されたか否かが判断される(ステップS208)。
補正処理パラメータが変更されたと判断されなかった場合には(ステップS208:NO)、後述するステップS209を省略して、ステップS210に進む。一方、補正処理パラメータが変更されたと判断された場合には(ステップS208:YES)、書換部34によって、補正処理パラメータ記憶部31に記憶されている補正処理パラメータが変更された補正処理パラメータに書き換えられる(ステップS209)。なお、このとき、図6に示すフローチャートにおけるステップS117である乳剤傷画素の補正処理を実行途中であるコマがある場合には、補正部32が、書き換えられた補正処理パラメータに基づいて、当該コマに対応する画像データに含まれる乳剤傷画素の補正処理を再度行う。
続いて、処理時間導出部33によって、乳剤傷画素数導出部29によって導出された乳剤傷画素の数と、補正処理パラメータ記憶部31に記憶された補正処理パラメータとに基づいて、乳剤傷画素の補正処理時間が再度導出される(ステップS210)。そして、処理時間導出部33によって導出された乳剤傷画素の補正処理時間を報知する処理時間報知画面73(図10参照)がディスプレイ43に表示される(ステップS211)。その後、ステップS201に戻って、処理モードの変更が行われたか否かの判断が繰り返される。
以上のように、本実施の形態のコントローラ20では、表示制御部38の制御に基づいて、ディスプレイ43に処理時間導出部33によって導出された乳剤傷画素の補正処理時間を報知するメッセージ73aを含む補正処理時間報知画面73を表示する。したがって、コントローラ20を操作するオペレータに、乳剤傷画素の補正処理に要する時間を報知することができる。よって、オペレータは、補正処理時間の長さによって、そのまま装置の前で待っているか、または、装置の前を離れて他の作業を行うか等を選択することができるので、コントローラ20の作業性が向上する。
また、本実施の形態のコントローラ20では、第1の画素数記憶部23に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部26に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部31に記憶された補正処理パラメータが、書換部34によって、処理モード変更画面74において、オペレータが各入力フィールド74a〜74gに入力した数値に書き換えられる。したがって、オペレータは、処理時間報知画面73のメッセージ73aによって報知された時間を目安に、処理モードを変更することで、乳剤傷画素の補正処理時間を適宜変更することができる。
さらに、本実施の形態のコントローラ20では、書換部34によって、第1の画素数記憶部23に記憶されている画素数が書き換えられた際に、スキャナ10による本スキャニング、補正部32によるベース傷画素の補正処理、乳剤傷画素判定部30による判定、及び補正部32による乳剤傷画素の補正処理のいずれかを実行中のコマがある場合には、当該コマの本スキャニングが再び行われるようにスキャナ制御部35がスキャナ10を制御する。したがって、フィルム15の本スキャニング済みの部分についても、画像データに含まれる画素数が書き換えられた画素数となるように本スキャニングし直すことができる。
加えて、本実施の形態のコントローラ20は、処理時間導出部33によって導出された乳剤傷画素の補正処理時間が第2の所定時間を超える場合に、第1の画素数記憶部23に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部26に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部31に記憶された補正処理パラメータのうちのいずれか1つを書換部34によって書き換えることで処理時間が第2の所定時間以下となるように調整する処理時間調整部36を備えている。したがって、処理時間調整部36によって、乳剤傷画素の補正処理時間が第2の所定時間を超えないように自動的に調整される。よって、コントローラ20の作業性がさらに向上する。
また、本実施の形態のコントローラ20では、表示制御部38の制御に基づいて、ディスプレイ43に検出時間導出部28によって導出された乳剤傷画素の検出時間を報知するメッセージ71aを含む検出時間報知画面71を表示する。したがって、コントローラ20を操作するオペレータに、乳剤傷画素の検出に要する時間を報知することができる。よって、コントローラ20の作業性が一層向上する。
さらに、本実施の形態のコントローラ20の補正部32は、乳剤傷画素であると判定された画素の中から1つの対象画素Oを選択する対象画素選択部32aと、対象画素Oを通るように等角度置きに規定された複数の検出ラインLに沿って対象画素Oを挟んだ両側にそれぞれ1つの正常画素Pを検出する正常画素検出部32bと、正常画素検出部32bによって検出された正常画素Pの画素値を用いて対象画素Oを補正するための補正値を導出する補正値導出部32cと、補正値導出部32cによって導出された補正値に基づいて対象画素Oの画素値を修正する修正部32dとを有している。したがって、画像情報が欠落している乳剤傷画素を適切に補正することができる。
また、本実施の形態のコントローラ20は、処理時間導出部33によって導出された乳剤傷画素の補正処理時間が第1の所定時間を超える場合に、コントローラ20における処理を中断する中断部37を備えている。したがって、コントローラ20を操作するオペレータは、補正処理時間の長さによって、コントローラ20における処理の中断を選択することができる。よって、コントローラ20における操作性がより向上する。
次に、本発明の第2の実施の形態の写真処理装置について、図12を参照しつつ説明する。図12は、本発明の第2の実施の形態に係る写真処理装置に備えられたコントローラの構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係る写真処理装置の構成が、図1に示した第1の実施の形態に係る写真処理装置1の構成と主に異なる点は、第1の実施の形態では、コントローラ20において、スキャナ制御部35が、ディスプレイ143にサムネイル画像を表示するのに適した倍率でフィルム15を読み取るプレスキャニングが行われた後に、プリントを作成可能な倍率でフィルム15を読み取る本スキャニングが行われるようにスキャナ10を制御するが、本実施の形態のコントローラ120においては、スキャナ制御部132は、プリントを作成可能な倍率でフィルム115を読み取るスキャニングのみが行われるようにスキャナ10を制御する点である。なお、第2の実施の形態の写真処理装置のコントローラ120以外の構成は、第1の実施の形態に係る写真処理装置1とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。また、以下の説明において、コントローラ120以外の構成要素については、第1の実施の形態と同一の符号を用いる。
コントローラ120の制御部142は、図12に示すように、画像データ記憶部121、画素数記憶部122、閾値導出部123、閾値調整パラメータ記憶部124、乳剤傷画素判定部125、判定時間導出部126、乳剤傷画素数導出部127、補正処理パラメータ記憶部128、補正部129、処理時間導出部130、書換部131、スキャナ制御部132、処理時間調整部133、中断部134、及び表示制御部135を備えている。
画像データ記憶部121は、可視光画像データを記憶する可視光画像データ記憶部121a、及び赤外光画像データを記憶する赤外光画像データ記憶部121bを備えており、スキャニングで得られた画像データを記憶する。画素数記憶部122は、画像データ記憶部121に記憶されているフィルム15の1コマに対応する画像データに含まれる画素の数を記憶する。
閾値導出部123は、画像データに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かを乳剤傷画素判定部125が判定するための閾値を導出する。閾値の具体的な導出方法は、画像データ(可視光画像データ及び赤外光画像データ)に含まれる画素の画素値を用いて、第1の実施の形態と同様の方法で行うので、説明は省略する。閾値調整パラメータ記憶部124は、閾値導出部123で導出された閾値を調整するための閾値調整パラメータを記憶する。
乳剤傷画素判定部125は、閾値調整パラメータによって調整された閾値に基づいて、画像データ記憶部121に記憶された1コマに対応する画像データに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かを判定する。判定時間導出部126は、画素数記憶部122に記憶されている1コマに対応する画像データに含まれる画素の数に基づいて、乳剤傷画素判定部125による1コマに対応する画像データにおける乳剤傷画素の判定に要する時間を導出する。
乳剤傷画素数導出部127は、1コマに対応する画像データにおいて、乳剤傷画素判定部125によって乳剤傷画素であると判定された画素の数、すなわち画像データ記憶部121に記憶されている1コマに対応する画像データに含まれる乳剤傷画素の数を導出する。
補正処理パラメータ記憶部128は、第1の実施の形態の補正処理パラメータ記憶部31と同様に、画像データにおける乳剤傷画素の補正速度を規定する補正処理パラメータである検出ラインに沿った検出間隔と、隣接する検出ライン間の角度との2つの補正処理パラメータを記憶する。
補正部129は、第1の実施の形態の補正部32と同様に、対象画素選択部129a、正常画素検出部129b、補正値導出部129c、及び修正部129dと有しており、乳剤傷画素判定部125によって乳剤傷画素であると判定された画素に対して、補正処理パラメータ記憶部128に記憶された補正処理パラメータに基づいて補正処理を施す。具体的な乳剤傷画素の補正処理方法については、第1の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。また、補正部129では、乳剤傷画素の補正処理を行う前に、ベース傷画素の補正処理が行われる。
処理時間導出部130は、乳剤傷画素数導出部127によって導出されたフィルム15中の1コマに対応する画像データに含まれる乳剤傷画素の数と、補正処理パラメータ記憶部124に記憶された補正処理パラメータとに基づいて、補正部129によって1コマに対応する画像データに含まれる全ての乳剤傷画素に対して補正処理を施すのに要する時間を導出する。
書換部131は、画素数記憶部122に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部124に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部128に記憶された補正処理パラメータをそれぞれ書き換えることができる。
スキャナ制御部132は、上述したように、プリントを作成可能な倍率でフィルム15を1コマずつ順番に読み取り、画像データを取得するスキャニングが行われるようにスキャナ10を制御する。また、スキャナ制御部132は、スキャニングの際に、1コマずつ順番に読み取られると共に、可視光画像データ及び赤外光画像データの両方が生成されるように制御する。さらに、スキャナ制御部132は、書換部131によって、画素数記憶部122に記憶された画素数が書き換えられた際に、フィルム15のスキャニング済みの部分が再びスキャニングされるようにスキャナ10を制御する。
処理時間調整部133は、処理時間導出部130によって導出された処理時間が第4の所定時間を超える場合に、画素数記憶部122に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部124に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部128に記憶されている補正処理パラメータのうち少なくともいずれか1つを書換部131によって書き換えることで処理時間が所定時間以下となるように調整する。なお、本実施の形態においては、第4の所定時間は3分とする。
なお、画素数記憶部122に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部124に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部128に記憶された補正処理パラメータはいずれも、乳剤傷画素の補正処理時間に関するパラメータである。そこで、以下の説明において、画素数記憶部121に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部124に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部128に記憶された補正処理パラメータをそれぞれ「処理モード」と称することがある。
中断部134は、処理時間導出部130によって導出された処理時間が第3の所定時間を超える場合に、コントローラ120における処理を中断する。なお、本実施の形態においては、第3の所定時間は6分とする。
表示制御部135は、後で詳述する検出時間報知画面171(図15参照)、警告画面172(図16参照)、処理時間報知画面173(図17参照)、及び処理モード変更画面74(図11参照)をそれぞれディスプレイ43に表示する。
次に、図13、図14を参照しつつ、コントローラ120における処理の手順について説明する。図13は、コントローラ120における乳剤傷消しの手順を示すフローチャートである。図14は、図13に示すフローチャート中に行われる割り込み処理の手順を示すフローチャートである。
まず、スキャナ制御部132が、フィルム15のスキャニングが行われるようにスキャナ10を制御する(ステップS301)。このとき、フィルム15中の1コマが読み取られ、生成された画像データ(可視光画像データ及び赤外光画像データ)は画像データ記憶部121に記憶される。また、画像データ記憶部121に記憶されたフィルム15の1コマに対応する画像データに含まれる画素数が画素数記憶部122に記憶される。
次に、判定時間導出部126が、画素数記憶部122に記憶されている画素数に基づいて、1コマに対応する画像データに含まれる画素から乳剤傷画素を判定するのに要する時間を導出する(ステップS302)。そして、表示制御部135の制御に基づいて、図15に示すような、判定時間報知画面171がディスプレイ143に表示される(ステップS303)。図15に示すように、判定時間報知画面171には、判定時間導出部126によって導出された時間を報知するメッセージ171aが表示されている。
続いて、乳剤傷画素判定部125によって、画像データ記憶部121に記憶された1コマ分に対応する画像データに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かが、閾値調整パラメータによって調整された閾値に基づいて判定される(ステップS304)。さらに、乳剤傷画素数導出部127が、1コマに対応する画像データにおいて、乳剤傷画素判定部125によって乳剤傷画素であると判定された画素の数を導出する(ステップS305)。その後、処理時間導出部130が、乳剤傷画素数導出部127によって導出された1コマに対応する画像データに含まれる乳剤傷画素の数と、補正処理パラメータ記憶部128に記憶された補正処理パラメータとに基づいて、1コマに対応する画像データに含まれる全ての乳剤傷画素に対して補正処理を施すのに要する時間を導出する(ステップS306)。
このとき、処理時間導出部130で導出された乳剤傷画素の補正処理時間が、第3の所定時間(6分)を超えるか否かが判断される(ステップS307)。処理時間が第3の所定時間以下であると判断された場合には(ステップS307:NO)、後述するステップS308、S309が省略され、ステップS310に進む。一方、処理時間が第3の所定時間を超えると判断された場合には(ステップS307:YES)、表示制御部135の制御に基づいて、図16に示すような警告画面172がディスプレイ143に表示される(ステップS308)。
ここで、警告画面172について説明する。図16に示すように、警告画面172には、乳剤傷画素の補正処理時間が第3の所定時間を超えていることを報知するメッセージ172aと、処理を続行するための続行ボタン172bと、処理を中断するための中断ボタン172cとが表示される。オペレータは、マウス145のカーソルを続行ボタン172bに合わせた状態でマウス145の右ボタンまたは左ボタンをクリックすることによって、処理の続行を選択することができる。また、マウス145のカーソルを中断ボタン172cに合わせた状態でマウス145の右ボタンまたは左ボタンをクリックすることによって、処理の中断を選択することができる。
続いて、警告画面172において、オペレータが処理の中断を選択したか否かが判断される(ステップS309)。処理の中断が選択された場合には(ステップS309:YES)、中断部134によって写真処理装置における処理が中断される。すなわち、後述するステップS310〜S316の処理を省略して、コントローラ120における処理が終了する。
一方、処理の中断が選択されず、処理の続行が選択された場合には(ステップS309:NO)、処理時間導出部130で導出された乳剤傷画素の補正処理時間が、第4の所定時間(3分)を超えるか否かが判断される(ステップ310)。処理時間が第4の所定時間以下である場合には(ステップS310:NO)、表示制御部135の制御に基づいて、図17に示すような、処理時間報知画面173がディスプレイ143に表示される(ステップS312)。その後、後述するステップS313に進む。図17に示すように、処理時間報知画面173には、処理時間導出部130によって導出された乳剤傷画素の補正処理時間を報知するメッセージ173aと、処理モードを変更するための処理モード変更ボタン173bとが表示される。
なお、このとき、オペレータが、マウス145のカーソルを処理モード変更ボタン173bに合わせた状態で、マウス145の右ボタンまたは左ボタンをクリックすると、表示制御部135の制御に基づいて、第1の実施の形態における処理モード変更画面74と同様の画面がディスプレイ143に表示される。したがって、オペレータは、キーボード144及びマウス145を用いて処理モードを変更することができる。
一方、処理時間が第4の所定時間を超えると判断された場合には(ステップS310:YES)、処理時間調整部133が、処理モードを変更することで処理時間が第4の所定時間以下となるように調整する(ステップS311)。
その後、割り込み処理が開始される(ステップS313)。割り込み処理開始後に、1コマ分の画像データに含まれるベース傷画素に対して、補正部129が補正処理を行う(ステップS314)。次いで、補正部129が、1コマ分の画像データに含まれる乳剤傷画素に対して、補正処理パラメータ記憶部128に記憶された補正処理パラメータに基づいて補正処理を施す(ステップS315)。
続いて、フィルム15中の全コマのスキャニングが終了したか否かが判断される(ステップS316)。全コマのスキャニングが終了していないと判断された場合には(ステップS316:NO)、ステップS301に戻って、スキャナ制御部132によって、次の1コマのスキャニングが行われるようにスキャナ10が制御される。一方、全コマの本スキャニングが終了したと判断された場合には(ステップS316:YES)、コントローラ120における傷消し処理が終了する。
ここで、割り込み処理について説明する。割り込み処理は、図13に示すフローチャートのステップS313で開始され、図13に示すフローチャートと並行して行われる処理である。なお、割り込み処理は、図13に示すフローチャートにおける処理が終了した時点で終了する。
割り込み処理の手順としては、まず、図14に示すように、処理時間調整部133またはオペレータによって処理モードの変更が行われたか否かが判断される(ステップS401)。処理モードの変更が行われていないと判断された場合には(ステップS401:NO)、処理モードの変更が行われたと判断されるまでステップS401での判断が繰り返し行われる。一方、処理モードの変更が行われたと判断された場合には(ステップS401:YES)、画像データ記憶部121に記憶する画像データに含まれる画素数が変更されたか否かが判断される(ステップS402)。
画像データ記憶部121に記憶する画像データに含まれる画素数が変更されたと判断されなかった場合には(ステップS402:NO)、後述するステップS403が省略され、ステップS404に進む。一方、画像データ記憶部121に記憶する画像データに含まれる画素数が変更されたと判断された場合には(ステップS402:YES)、書換部131によって、画素数記憶部122に記憶されている画素数が変更された画素数に書き換えられる(ステップS403)。
なお、ステップS403において画素数の書き換えが行われた後、図13のフローチャートにおける処理は、ステップS301に戻って、スキャナ制御部132が、当該コマのスキャニングが再び行われるようにスキャナ10を制御する。
次に、閾値調整パラメータが変更されたか否かが判断される(ステップS404)。閾値調整パラメータが変更されたと判断されなかった場合には(ステップS404:NO)、後述するステップS405が省略され、ステップS406に進む。一方、閾値調整パラメータが変更されたと判断された場合には(ステップS404:YES)、書換部131によって、閾値調整パラメータ記憶部124に記憶されている閾値調整パラメータが変更された閾値調整パラメータに書き換えられる(ステップS405)。
なお、ステップS405において閾値調整パラメータの書き換えが行われた後、図13のフローチャートにおいて、当該コマのステップS304における乳剤傷画素か否かの判定が既に終了している場合には、ステップS304に戻って、閾値調整パラメータ記憶部124に記憶されている閾値調整パラメータによって調整された閾値に基づいて、画像データに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かの判定が、乳剤傷画素判定部125によって再び行われる。
続いて、補正処理パラメータが変更されたか否かが判断される(ステップS406)。補正処理パラメータが変更されたと判断されなかった場合には(ステップS406:NO)、後述するステップS407を省略して、ステップS401に戻る。一方、補正処理パラメータが変更されたと判断された場合には(ステップS406:YES)、書換部131によって、補正処理パラメータ記憶部128に記憶されている補正処理パラメータが変更された補正処理パラメータに書き換えられる(ステップS407)。
なお、ステップS407において補正処理パラメータの書き換えが行われた後、図13のフローチャートにおいて、当該コマのステップS306における乳剤傷画素の補正処理時間の導出が既に終了している場合には、ステップS306に戻って、処理時間導出部130によって、乳剤傷画素数導出部127によって導出された乳剤傷画素の数と、補正処理パラメータ記憶部128に記憶された、書き換えられた補正処理パラメータとに基づいて、乳剤傷画素の補正処理時間が再度導出される。その後、ステップS401に戻って、処理モードの変更が行われたか否かの判断が繰り返される。
以上のように、第2の実施の形態のコントローラ120では、第1の実施の形態のコントローラ120と同様に、コントローラ120を操作するオペレータに、乳剤傷画素の補正処理に要する時間を報知することができる。したがって、コントローラ120の作業性が向上する。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。例えば、上述の第1及び第2の実施の形態では、コントローラが、第1の画素数記憶部(第2の実施の形態においては画素数記憶部)に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部に記憶された補正処理パラメータをそれぞれ書き換え可能である書換部を備えている場合について説明したが、これには限られない。書換部は、第1の画素数記憶部(画素数記憶部)に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部に記憶された補正処理パラメータのうちの少なくとも1つを書き換え可能であればよい。また、書換部はなくてもよい。
さらに、上述の第1の実施の形態では、第1の画素数記憶部23に記憶された画素数が書き換えられた時に、フィルム15の本スキャニング、ベース傷画素の補正処理、画像データに含まれる画素が乳剤傷画素であるか否かの判定、及び乳剤傷画素の補正処理のいずれかを実行途中であるコマがある場合には、画素数の書き換えが行われた後に、スキャナ制御部35が、当該コマの本スキャニングが再び行われるようにスキャナ10を制御する場合について説明した。上述の第2の実施の形態では、画素数記憶部122に記憶された画素数が書き換えた後に、スキャナ制御部132が、当該コマのスキャニングが再び行われるようにスキャナ10を制御する場合について説明した。しかしながら、スキャナ制御部35(132)の作用はこれには限られない。例えば、第1の画素数記憶部(画素数記憶部)に記憶された画素数が書き換えられた後に、フィルム15中の最初のコマから本スキャニング(スキャニング)が再び行われるようにスキャナ10を制御するようにしてもよい。これにより、フィルム15中の各コマに対応する画像データに含まれる画素数を互いに等しくすることができる。また、スキャナ制御部35(132)がフィルム15の本スキャニング(スキャニング)済みの部分が再び本スキャニング(スキャニング)されるようにスキャナ10を制御しないようにしてもよい。
加えて、上述の第1及び第2の実施の形態では、コントローラが、処理時間導出部によって導出された乳剤傷画素の補正処理時間が第2の所定時間(第2の実施の形態においては第4の所定時間)を超える場合に、第1の画素数記憶部(第2の実施の形態においては画素数記憶部)に記憶された画素数、閾値調整パラメータ記憶部に記憶された閾値調整パラメータ、及び補正処理パラメータ記憶部に記憶された補正処理パラメータのうちのいずれか1つを書換部によって書き換えることで処理時間が第2の所定時間(第4の所定時間)以下となるように調整する処理時間調整部を備えている場合について説明したが、処理時間調整部はなくてもよい。
また、上述の第1の実施の形態では、表示制御部38の制御に基づいて、ディスプレイ43に検出時間導出部28によって導出された乳剤傷画素の検出時間を報知するメッセージ71aを含む検出時間報知画面71を表示する場合について説明したが、これには限られない。例えば、検出時間導出部28によって導出された検出時間を音声によって報知するようにしてもよい。さらに、コントローラ20が検出時間導出部28を備えておらず、乳剤傷画素の検出時間が報知されなくてもよい。
加えて、上述の第2の実施の形態では、表示制御部135の制御に基づいて、ディスプレイ143に判定時間導出部126によって導出された乳剤傷画素の判定時間を報知するメッセージ171aを含む判定時間報知画面171を表示する場合について説明したが、これには限られない。例えば、判定時間導出部126によって導出された判定時間を音声によって報知するようにしてもよい。また、コントローラ120が判定時間導出部126を備えておらず、乳剤傷画素の判定時間が報知されなくてもよい。
さらに、上述の第1及び第2の実施の形態では、補正部が、まず乳剤傷画素であると判定された画素の中から1つの対象画素Oを対象画素選択部によって選択し、次に対象画素Oを通るように等角度置きに規定された複数の検出ラインLに沿って対象画素Oを挟んだ両側にそれぞれ1つの正常画素Pを正常画素検出部によって検出した後、正常画素検出部によって検出された正常画素Pの画素値を用いて対象画素Oを補正するための補正値を補正値導出部によって導出し、さらに補正値導出部によって導出された補正値に基づいて対象画素Oの画素値を修正部によって修正することで、乳剤傷画素の補正処理を行う場合について説明したが、乳剤傷画素の補正方法はこれには限られない。例えば、正常画素検出部が複数の検出ラインLに沿って対象画素Oを挟んだ両側にそれぞれ複数の正常画素Pを検出するようにしてもよい。また、補正部が、対象画素選択部、正常画素検出部、補正値導出部、及び修正部を有していなくてもよい。
また、上述の第1及び第2の実施の形態では、表示制御部の制御に基づいて、ディスプレイに処理時間導出部によって導出された乳剤傷画素の補正処理時間を報知するメッセージを含む補正処理時間報知画面を表示する場合について説明したが、補正処理時間の報知方法はこれには限られない。例えば、処理時間導出部によって導出された処理時間を音声によって報知するようにしてもよい。
加えて、上述の第1及び第2の実施の形態では、コントローラが、処理時間導出部によって導出された乳剤傷画素の補正処理時間が第1の所定時間(第2の実施の形態においては第3の所定時間)を超える場合に、コントローラにおける処理を中断する中断部を備えている場合について説明したが、中断部はなくてもよい。
また、上述の第1及び第2の実施の形態においては、フィルム15から画像を読み取って写真プリントを作成する写真処理装置に適用した場合について説明したが、本発明を適用する対象はこれに限定されるものでなく、画像データの欠陥画素を補正して出力するものであれば、他の画像形成装置等に適用することも可能である。
さらに、上述の第1及び第2の実施の形態においては、可視光画像データとして、赤、緑、青の3つの色成分を有するカラーの画像データを扱う場合について説明したが、可視光画像データとして他の色成分を有するカラー画像データや、可視光画像データが1つの色成分のみを有するモノクロの画像データを扱う場合についても、同様に本発明を適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る写真処理装置の概略構成を示す図である。 図1に示すフィルムの断面の模式図である。 図1に示すコントローラの構成を示すブロック図である。 図3に示す正常画素検出部による1つの対象画素に対して規定された複数の検出ラインに沿って正常画素を検出する処理の一例を示す説明図である。 図3に示す補正値導出部による検出ライン毎の補間値の導出方法の一例を示すグラフである。 図1に示すコントローラにおける処理手順を示すフローチャートである。 図6に示すフローチャート中に行われる割り込み処理の手順を示すフローチャートである。 図1に示すディスプレイに表示される検知時間報知画面を示す図である。 図1に示すディスプレイに表示される警告画面を示す図である。 図1に示すディスプレイに表示される処理時間報知画面を示す図である。 図1に示すディスプレイに表示される処理モード変更画面を示す図である。 本発明の第2の実施の形態の写真処理装置に備えられたコントローラの構成を示すブロック図である。 図12に示すコントローラにおける処理手順を示すフローチャートである。 図13に示すフローチャート中に行われる割り込み処理の手順を示すフローチャートである。 図12に示す判定時間導出部で導出された判定時間を報知するための判定時間報知画面を示す図である。 図12に示す処理時間導出部で導出された処理時間が第3の所定時間を超えていることを報知する警告画面を示す図である。 図12に示す処理時間導出部で導出された処理時間を報知する処理時間報知画面を示す図である。
符号の説明
1 写真処理装置
10 スキャナ
20、120 コントローラ(画像処理装置)
21 サムネイルデータ記憶部(サムネイルデータ記憶手段)
22、121 画像データ記憶部(画像データ記憶手段)
122 画素数記憶部(画素数記憶手段)
23 第1の画素数記憶部(第1の画素数記憶手段)
24 第2の画素数記憶部(第2の画素数記憶手段)
25、123 閾値導出部
26、124 閾値調整パラメータ記憶部(閾値調整パラメータ記憶手段)
27 乳剤傷画素検出部(欠陥画素検出手段)
28 検出時間導出部(検出時間導出手段)
29、127 乳剤傷画素数導出部(欠陥画素数導出手段)
30、126 乳剤傷画素判定部(欠陥画素判定手段)
31、128 補正処理パラメータ記憶部(補正処理パラメータ記憶手段)
32、129 補正部(補正手段)
32a、129a 対象画素選択部(対象画素選択手段)
32b、129b 正常画素検出部(正常画素検出手段)
32c、129c 補正値導出部(補正値導出手段)
32d、129d 修正部(修正手段)
33、130 処理時間導出部(処理時間導出手段)
34、131 書換部(書換手段)
35、132 スキャナ制御部(スキャナ制御手段)
36、133 処理時間調整部(処理時間調整手段)
37、134 中断部(中断手段)
38、135 表示制御部(報知手段)
43、143 ディスプレイ(表示装置)
50 プリンタプロセッサ

Claims (17)

  1. 画像データに含まれる各画素が欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手段と、
    画像データに含まれる欠陥画素の数を導出する欠陥画素数導出手段と、
    前記欠陥画素判定手段によって欠陥画素であると判定された画素に対して補正処理を施す補正手段と、
    前記欠陥画素数導出手段によって導出された欠陥画素の数に基づいて、前記補正手段によってすべての欠陥画素に対して補正処理を施すのに要する時間を導出する処理時間導出手段と、
    前記処理時間導出手段によって導出された時間を報知する報知手段とを有していることを特徴とする画像処理装置。
  2. フィルムをスキャニングすることによって得られた画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
    前記画像データ記憶手段に記憶された画像データに含まれる各画素が欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手段と、
    前記欠陥画素判定手段によって欠陥画素であると判定された画素の数を導出する欠陥画素数導出手段と、
    画像データにおける欠陥画素の補正速度を規定する補正処理パラメータを記憶する補正処理パラメータ記憶手段と、
    前記欠陥画素判定手段によって欠陥画素であると判定された画素に対して、前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータに基づいて補正処理を施す補正手段と、
    前記欠陥画素数導出手段によって導出された欠陥画素の数と、前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータとに基づいて、前記補正手段によってすべての欠陥画素に対して補正処理を施すのに要する時間を導出する処理時間導出手段と、
    前記処理時間導出手段によって導出された時間を報知する報知手段とを備えていることを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記画像データ記憶手段に記憶される画像データに含まれる画素の数を記憶する画素数記憶手段と、
    前記欠陥画素判定手段によって、前記画像データ記憶手段に記憶された画像データに含まれる各画素が欠陥画素であるかどうかを判定するための閾値を調整する閾値調整パラメータを記憶する閾値調整パラメータ記憶手段と、
    前記画素数記憶手段に記憶された画素数、前記閾値調整パラメータ記憶手段に記憶された閾値調整パラメータ、及び前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータのうち少なくともいずれか1つを書き換え可能である書換手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記書換手段によって、前記画素数記憶手段に記憶された画素数が書き換えられた際に、フィルムのスキャニング済みの部分が再びスキャニングされるようにスキャナを制御するスキャナ制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記処理時間導出手段によって導出された処理時間が所定時間を超える場合に、前記画素数記憶手段に記憶された画素数、前記閾値調整パラメータ記憶手段に記憶された閾値調整パラメータ、及び前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータのうち少なくともいずれか1つを前記書換手段によって書き換えることで処理時間が所定時間以下となるように調整する処理時間調整手段をさらに備えていることを特徴とする請求項3または4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像データ記憶手段に記憶される画像データに含まれる画素の数を記憶する画素数記憶手段と、
    前記画素数記憶手段に記憶された画素数に基づいて、前記欠陥画素判定手段による欠陥画素の判定に要する時間を導出する判定時間導出手段とをさらに備えており、
    前記報知手段が、前記判定時間導出手段によって導出された時間を報知することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  7. 前記画素数記憶手段に記憶された画素数に基づいて、前記欠陥画素判定手段による欠陥画素の判定に要する時間を導出する判定時間導出手段をさらに備えており、
    前記報知手段が、前記判定時間導出手段によって導出された時間を報知することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記報知手段が、前記判定時間導出手段によって導出された時間を表示する表示装置を含んでいることを特徴とする請求項6または7に記載の画像処理装置。
  9. フィルムをプレスキャニングすることによって得られたサムネイルデータを記憶するサムネイルデータ記憶手段と、
    フィルムを本スキャニングすることによって得られた画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
    前記サムネイルデータ記憶手段に記憶されたサムネイルデータに含まれる各画素が欠陥画素であるか否かを検出する欠陥画素検出手段と、
    前記欠陥画素検出手段によって欠陥画素であると検出された画素の数から、前記画像データ記憶手段に記憶される画像データに含まれる欠陥画素の数を導出する欠陥画素数導出手段と、
    前記サムネイルデータ記憶手段に記憶されたサムネイルデータに含まれる欠陥画素と対応させることによって、前記画像データ記憶手段に記憶された画像データに含まれる画素が欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手段と、
    画像データにおける欠陥画素の補正速度を規定する補正処理パラメータを記憶する補正処理パラメータ記憶手段と、
    前記欠陥画素判定手段によって欠陥画素であると判定された画素に対して、前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータに基づいて補正処理を施す補正手段と、
    前記欠陥画素数導出手段によって導出された欠陥画素の数と、前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータとに基づいて、前記補正手段によってすべての欠陥画素に対して補正処理を施すのに要する時間を導出する処理時間導出手段と、
    前記処理時間導出手段によって導出された時間を報知する報知手段とを備えていることを特徴とする画像処理装置。
  10. 前記画像データ記憶手段に記憶される画像データに含まれる画素の数を記憶する第1の画素数記憶手段と、
    前記欠陥画素検出手段によって、前記サムネイルデータ記憶手段に記憶されたサムネイルデータに含まれる各画素が欠陥画素であるかどうかを検出するための閾値を調整する閾値調整パラメータを記憶する閾値調整パラメータ記憶手段と、
    前記第1の画素数記憶手段に記憶された画素数、前記閾値調整パラメータ記憶手段に記憶された閾値調整パラメータ、及び前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータのうち少なくともいずれか1つを書き換え可能である書換手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記書換手段によって、前記第1の画素数記憶手段に記憶された画素数が書き換えられた際に、フィルムの本スキャニング済みの部分が再び本スキャニングされるようにスキャナを制御するスキャナ制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記処理時間導出手段によって導出された処理時間が所定時間を超える場合に、前記第1の画素数記憶手段に記憶された画素数、前記閾値調整パラメータ記憶手段に記憶された閾値調整パラメータ、及び前記補正処理パラメータ記憶手段に記憶された補正処理パラメータのうち少なくともいずれか1つを前記書換手段によって書き換えることで処理時間が所定時間以下となるように調整する処理時間調整手段をさらに備えていることを特徴とする請求項10または11に記載の画像処理装置。
  13. 前記サムネイルデータ記憶手段に記憶されているサムネイルデータに含まれる画素の数を記憶する第2の画素数記憶手段と、
    前記第2の画素数記憶手段に記憶されている画素数に基づいて、前記欠陥画素検出手段による欠陥画素の検出に要する時間を導出する検出時間導出手段とをさらに備えており、
    前記報知手段が、前記検出時間導出手段によって導出された時間を報知することを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 前記報知手段が、前記検出時間導出手段によって導出された時間を表示する表示装置を含んでいることを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
  15. 前記補正手段が、前記欠陥画素判定手段によって欠陥画素であると判定された画素の中から1つの対象画素を選択する対象画素選択手段、前記対象画素を通るように等角度置きに規定された複数の検出ラインに沿って前記対象画素を挟んだ両側にそれぞれ1又は2以上の正常画素を検出する正常画素検出手段、前記正常画素検出手段によって検出された正常画素の画素値を用いて、前記対象画素を補正するための補正値を導出する補正値導出手段、及び前記補正値導出手段によって導出された補正値に基づいて前記対象画素の画素値を修正する修正手段とを備えており、
    前記補正処理パラメータが、前記検出ラインに沿った検出間隔及び隣接する前記検出ライン間の角度を含んでいることを特徴とする請求項2〜14のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  16. 前記報知手段が、前記処理時間導出手段によって導出された時間を表示する表示装置を含んでいることを特徴とする請求項1〜15に記載の画像処理装置。
  17. 前記処理時間導出手段によって導出された処理時間が所定時間を超える場合に、当該画像処理装置における処理を中断する中断手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の画像処理装置。

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