JP2006186024A - Iii−v族化合物半導体の結晶成長方法、iii−v族化合物半導体、半導体レーザ素子及び応用システム - Google Patents

Iii−v族化合物半導体の結晶成長方法、iii−v族化合物半導体、半導体レーザ素子及び応用システム Download PDF

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Abstract

【課題】少なくともインジウムとガリウムとアンチモンと砒素とを組成として含む良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来るIII−V族化合物半導体の結晶成長方法を提供する。
【解決手段】Ga0.72In0.28Sb0.07As0.93混晶を結晶成長する時に、III族元素の原料の供給量に占めるInの原料の供給比が大きくなるタイミングと、V族元素の原料の供給量に占めるSbの原料の供給比が大きくなるタイミングとが逆位相で同期するように、Inの原料の供給量とSbの原料の供給量とを変調する。
【選択図】図2

Description

本発明は、III−V族化合物半導体結晶の成長方法、III−V族化合物半導体結晶、半導体レーザ素子及び応用システムに関する。
ガリウムアンチモン(GASb)またはインジウム砒素(InAs)を基板として用い、GaInAsSbを発光層として用いた発光素子は波長2μm以上の波長帯での発光が得られ、GaInAsSbは半導体レーザ・発光ダイオードの発光層として応用される(例えば非特許文献1(Electronics Letters,14th March 2002,Vol38,No.6,p.277-278)参照。)。
一方、上記非特許文献1と同じくGaInAsSbを発光層としてGaAs基板上に設けた場合、波長0.9〜1.2μmといった波長帯での発光が期待される。また、GaInAsSbに数%以下の窒素(N)が混晶化されたGaInAsSbNは、光ファイバ通信に重要な波長1.3μm,1.55μmで発光することから、工業的に重要となっている。
上述したように、GaInAsSbやGaInAsSbNなど、組成として少なくともインジウム(In)とガリウム(Ga)とアンチモン(Sb)と砒素(As)とを含むIII−V族化合物半導体は、光通信に重要な波長領域で発光する発光材料として有用である。しかしながら、本発明者の検討によると、GaInAsSbを結晶成長した場合、点欠陥や格子ズレなどの結晶性の悪化が見られる場合が多く、良質な結晶が得られる結晶成長条件が極めて狭い。つまり、組成として少なくともインジウムとガリウムとアンチモンと砒素とを含む良質なIII−V族化合物半導体の成長は困難である。
また、特に基板としてGaAsを用いた場合には、他の材料を基板として用いた場合よりも、上記良質なIII−V族化合物半導体を得るのは難しい傾向にあった。
良質なGaInAsSb,GaInAsSbN活性層を結晶成長で得ることが出来ない場合には、半導体レーザなどの半導体装置においては、発振しきい値電流が高く、温度特性が悪くなる(特性温度が低い)といった問題が生じる。
Electronics Letters,14th March 2002,Vol38,No.6,p.277-278
本発明は上記問題を解決することを第1の目的としたものである。より詳しくは、本発明の第1の目的は、少なくともインジウムとガリウムとアンチモンと砒素とを組成として含む良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来るIII−V族化合物半導体の結晶成長方法を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、上記III−V族化合物半導体の結晶成長方法で作製されたIII−V族化合物半導体とこれを用いた半導体レーザ素子及び応用システムを提供することにある。
上記第1の目的を達成するため、第1の発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法は、
III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長するIII−V族化合物半導体の結晶成長方法であって、
上記混晶は、上記Aの原子半径と上記Bの原子半径との平均値よりも大きい原子半径を有するIII族元素であるCと、上記平均値よりも大きい原子半径を有するV族元素であるDとを少なくとも含み、
上記混晶の結晶成長時には、上記Cの原料と上記Dの原料とを逆位相で同期して変調しながら供給することを特徴としている。
上記構成のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法によれば、上記混晶の結晶成長時には、上記平均値よりも大きい原子半径を有するCの原料と、上記平均値よりも大きい原子半径を有するDの原料とを、逆位相で同期して変調しながらII−V族化合物半導体の結晶基板の上へ供給することによって、CとDとの結合の生成が抑制される。従って、上記結合に起因する点欠陥や格子のズレの発生が減少し、良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来る。
第2の発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法は、
III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長するIII−V族化合物半導体の結晶成長方法であって、
上記混晶は、上記Aの原子半径と上記Bの原子半径との平均値よりも小さい原子半径を有するIII族元素であるCと、上記平均値よりも小さい原子半径を有するV族元素であるDとを少なくとも含み、
上記混晶の結晶成長時には、上記Cの原料と上記Dの原料とを逆位相で同期して変調しながら供給することを特徴としている。
上記構成のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法によれば、上記混晶の結晶成長時には、上記平均値よりも小さい原子半径を有するIII族元素であるCの原料と、上記平均値よりも小さい原子半径を有するV族元素であるDの原料とを、逆位相で同期して変調しながらII−V族化合物半導体の結晶基板の上へ供給することによって、CとDとの結合の生成が抑制される。従って、上記結合に起因する点欠陥や格子のズレの発生が減少し、良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来る。
第3の発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法は、
III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長するIII−V族化合物半導体の結晶成長方法であって、
上記混晶は、上記Aの原子半径と上記Bの原子半径との平均値よりも大きい原子半径を有するIII族元素であるCと、上記平均値よりも小さい原子半径を有するV族元素であるDとを少なくとも含み、
上記混晶の結晶成長時には、上記Cの原料と上記Dの原料とを同位相で同期して変調しながら供給することを特徴としている。
上記構成のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法によれば、上記平均値よりも大きい原子半径を有するIII族元素であるCの原料と、上記平均値よりも小さい原子半径を有するV族元素であるDの原料とを、同位相で同期して変調しながらII−V族化合物半導体の結晶基板の上へ供給することによって、Cと、上記平均値よりも大きい原子半径を有する他のV族元素との結合の生成が抑制される。従って、上記結合に起因する点欠陥や格子のズレの発生が減少し、良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来る。
第4の発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法は、
III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長するIII−V族化合物半導体の結晶成長方法であって、
上記混晶は、上記Aの原子半径と上記Bの原子半径との平均値よりも小さい原子半径を有するIII族元素であるCと、上記平均値よりも大きい原子半径を有するV族元素であるDとを少なくとも含み、
上記混晶の結晶成長時には、上記Cの原料と上記Dの原料とを同位相で同期して変調しながら供給することを特徴としている。
上記構成のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法によれば、上記混晶の結晶成長時には、上記平均値よりも小さい原子半径を有するIII族元素であるCの原料と、上記平均値よりも大きい原子半径を有するV族元素であるDの原料とを、同位相で同期して変調しながらII−V族化合物半導体の結晶基板の上へ供給することによって、Dと、上記平均値よりも大きい原子半径を有する他のV族元素との結合の生成が抑制される。従って、上記結合に起因する点欠陥や格子のズレの発生が減少し、良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来る。
第5の発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法は、
III族元素の原料とV族元素の原料とを用いて、少なくともGaとInとAsとSbとを含むIII−V族化合物半導体の混晶を成長するIII−V族化合物半導体の結晶成長方法であって、
上記混晶の結晶成長時には、上記III族元素の原料の供給量に占める上記Inの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記V族元素の原料の供給量に占める上記Sbの原料の供給比が大きくなるタイミングとが逆位相で同期するように、上記Inの原料の供給量と上記Sbの原料の供給量とを変調することを特徴としている。
上記構成のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法によれば、上記混晶の結晶成長時には、III族元素の原料の供給量に占めるInの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記V族元素の原料の供給量に占めるSbの原料の供給比が大きくなるタイミングとが逆位相で同期するように、Inの原料の供給量とSbの原料の供給量とを変調する。つまり、上記III族元素の原料の供給量に占めるInの原料の供給比が大きくなる時には、上記V族元素の原料の供給量に占めるSbの原料の供給比が小さくなる。反対に、上記III族元素の原料の供給量に占めるInの原料の供給比が小さくなる時には、上記V族元素の原料の供給量に占めるSbの原料の供給比が大きくなる。その結果、上記InとSbとの結合の生成が抑制される。つまり、共有結合半径が母材となるGaAsの平均的なボンド長よりも大きなInと、上記ボンド長よりも大きなSbの結合密度が減少する。従って、上記結合に起因する点欠陥や格子のズレの発生が減少し、良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来る。すなわち、上記InとSbとが結合した場合に生じる局所歪が緩和され、結晶性の向上につながり、特に発光特性に優れた結晶が得られるようになる。
一実施形態のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法では、
上記混晶の結晶成長時には、上記III族元素の原料の供給量に占める上記Gaの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記III族元素の原料の供給量に占める上記Inの原料の供給比が大きくなるタイミングとが逆位相で同期するように、上記Gaの原料の供給量と上記Inの原料の供給量とを変調する。
上記実施形態のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法によれば、上記混晶の結晶成長時には、III族元素の原料の供給量に占めるGaの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記III族元素の原料の供給量に占めるInの原料の供給比が大きくなるタイミングとが逆位相で同期するように、Gaの原料の供給量とInの原料の供給量とを変調する。つまり、上記III族元素の原料の供給量に占めるGaの原料の供給比が大きくなる時には、上記III族元素の原料の供給量に占めるInの原料の供給比が小さくなる。反対に、上記III族元素の原料の供給量に占めるGaの原料の供給比が小さくなる時には、上記III族元素の原料の供給量に占めるInの原料の供給比が大きくなる。その結果、GaとInとの結合の発生を抑制することができる。従って、上記GaはSbと結合する確率がより高くなる一方、InはAsと結合する確率が高くなるので、点欠陥や格子のズレの発生がより減少させることができる。
一実施形態のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法では、
上記混晶の結晶成長時には、上記V族元素の原料の供給量に占める上記Asの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記V族元素の原料の供給量に占める上記Sbの原料の供給比が大きくなるタイミングとが逆位相で同期するように、上記Asの原料の供給量と上記Sbの原料の供給量とを変調する。
上記実施形態のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法によれば、上記混晶の結晶成長時には、V族元素の原料の供給量に占めるAsの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記V族元素の原料の供給量に占めるSbの原料の供給比が大きくなるタイミングとが逆位相で同期するように、Asの原料の供給量とSbの原料の供給量とを変調する。つまり、上記V族元素の原料の供給量に占めるAsの原料の供給比が大きくなる時には、上記V族元素の原料の供給量に占めるSbの原料の供給比が小さくなる。反対に、上記V族元素の原料の供給量に占めるAsの原料の供給比が小さくなる時には、上記V族元素の原料の供給量に占めるSbの原料の供給比が大きくなる。その結果、上記AsとSbとの結合の発生を抑制することができる。従って、上記AsはInと結合する確率が高くなる一方、SbはGaと結合する確率がより高くなるので、点欠陥や格子のズレの発生がより減少させることができる。
一実施形態のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法では、
上記混晶がNを含み、
上記混晶の結晶成長時には、上記III族元素の原料の供給量に占める上記Inの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記V族元素の原料の供給量に占める上記Nの原料の供給比が大きくなるタイミングとが同位相で同期するように、上記Inの原料の供給量と上記Nの原料の供給量とを変調する。
上記実施形態のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法によれば、上記混晶の結晶成長時には、III族元素の原料の供給量に占めるInの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記V族元素の原料の供給量に占めるNの原料の供給比が大きくなるタイミングとが同位相で同期するように、Inの原料の供給量とNの原料の供給量とを変調する。つまり、上記III族元素の原料の供給量に占めるInの原料の供給比が大きくなる時には、上記V族元素の原料の供給量に占めるNの原料の供給比が大きくなる。その結果、上記Inと、原子半径が大きい他のV族元素との結合の発生が抑制される。従って、上記結合に起因する点欠陥や格子のズレの発生を減少させることができる。
一実施形態のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法では、
上記変調の1周期あたり、1分子層以上5分子層以下の結晶成長が生じる。
上記実施形態のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法によれば、上記変調の1周期あたり結晶成長を1分子層以上5分子層以下にするから、混晶のフォトルミネッセンス強度を高めることができる。
一実施形態のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法では、
上記混晶を結晶成長した後、上記混晶に600℃以上800℃以下の加熱処理を施す。
上記実施形態のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法によれば、上記混晶に600℃以上800℃以下の加熱処理を施すから、混晶のフォトルミネッセンス強度を高めることができる。
また、上記第2の目的を達成するため、第6の発明のIII−V族化合物半導体は、
III族原子とV族原子とで構成され、少なくともGaとInとAsとSbとを含むIII−V族化合物半導体であって、
上記Inの原子と化学結合している上記V族原子のうちのSbの原子の割合が、上記Sbの組成比よりも小さいことを特徴としている。
上記構成のIII−V族化合物半導体によれば、上記Inの原子と化学結合しているV族原子のうちのSbの原子の割合が、Sbの組成比よりも小さいので、点欠陥や格子のズレが少なく、良質な結晶性を有する。つまり、共有結合半径が大きなInと共有結合半径が大きなSbとの結合密度が少ないので、InとSbとが結合した場合に生じる局所歪が緩和され、結晶性の向上につながり、特に発光特性に優れた結晶となっている。
第7の発明のIII−V族化合物半導体は、
III族原子とV族原子とで構成され、少なくともGaとInとAsとSbとNとを含むIII−V族化合物半導体であって、
上記Inの原子と化学結合している上記V族原子のうちのN原子の割合が、上記Nの組成比よりも大きいことを特徴としている。
上記構成のIII−V族化合物半導体によれば、上記Inの原子と化学結合しているV族原子のうちのN原子の割合が、Nの組成比よりも大きいから、点欠陥や格子のズレが少なく、良質な結晶性を有する。
第8の発明の半導体レーザ素子は、上記第6または第7の発明のIII−V族化合物半導体を用いて形成された活性層を備えたことを特徴としている。
上記構成の半導体レーザ素子によれば、上記III−V族化合物半導体を用いて活性が形成されているから、発振しきい値電流を低減できると共に、温度特性を高めることができる。つまり、上記半導体レーザ素子の素子特性を改善することができる。
第9の発明の応用システムは、上記第6または第7の発明のIII−V族化合物半導体が用いられていることを特徴としている。
上記構成の応用システムによれば、上記III−V族化合物半導体が用いられているから、システム全体の特性を向上させることが出来る。
第1の発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法は、III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長する時に、Aの原子半径とBの原子半径との平均値よりも大きい原子半径を有するCの原料と、その平均値よりも大きい原子半径を有するDの原料とを、逆位相で同期して変調しながらII−V族化合物半導体の結晶基板の上へ供給するから、CとDとの結合の生成が抑制されるから。その結果、上記結合に起因する点欠陥や格子のズレの発生が減少し、良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来る。
第2の発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法は、III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長する時に、Aの原子半径とBの原子半径との平均値よりも小さい原子半径を有するIII族元素であるCの原料と、その平均値よりも小さい原子半径を有するV族元素であるDの原料とを、逆位相で同期して変調しながらII−V族化合物半導体の結晶基板の上へ供給するので、CとDとの結合の生成が抑制される。その結果、上記結合に起因する点欠陥や格子のズレの発生が減少し、良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来る。
第3の発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法は、III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長する時に、Aの原子半径とBの原子半径との平均値よりも大きい原子半径を有するIII族元素であるCの原料と、その平均値よりも小さい原子半径を有するV族元素であるDの原料とを、同位相で同期して変調しながらII−V族化合物半導体の結晶基板の上へ供給するから、Cと、その平均値よりも大きい原子半径の他のV族元素との結合の生成が抑制される。その結果、上記結合に起因する点欠陥や格子のズレの発生が減少し、良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来る。
第4の発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法は、III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長する時に、Aの原子半径とBの原子半径との平均値よりも小さい原子半径を有するIII族元素であるCの原料と、その平均値よりも大きい原子半径を有するV族元素であるDの原料とを、同位相で同期して変調しながらII−V族化合物半導体の結晶基板の上へ供給するから、Dと、その平均値よりも大きい原子半径の他のV族元素との結合の生成が抑制される。その結果、上記結合に起因する点欠陥や格子のズレの発生が減少し、良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来る。
第5の発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法は、III族元素の原料とV族元素の原料とを用いて、少なくともGaとInとAsとSbとを含むIII−V族化合物半導体の混晶を成長する時に、III族元素の原料の供給量に占めるInの原料の供給比が大きくなるタイミングと、V族元素の原料の供給量に占めるSbの原料の供給比が大きくなるタイミングとが逆位相で同期するように、Inの原料の供給量とSbの原料の供給量とを変調することから、InとSbとの結合の生成が抑制される。その結果、上記結合に起因する点欠陥や格子のズレの発生が減少し、良質なIII−V族化合物半導体を容易に結晶成長することが出来る。
第6の発明のIII−V族化合物半導体は、共有結合半径が大きなInと共有結合半径が大きなSbとの結合密度が少ないので、InとSbとが結合した場合に生じる局所歪が緩和され、結晶性の向上につながり、特に発光特性に優れた結晶となっている。
第7の発明のIII−V族化合物半導体は、Inの原子と化学結合しているV族原子のうちのN原子の割合が、Nの組成比よりも大きいから、点欠陥や格子のズレが少なく、良質な結晶性を有する。
第8の発明の半導体レーザ素子は、上記第6または第7の発明のIII−V族化合物半導体を用いて形成された活性層を備えているから、発振しきい値電流を下げることができると共に、温度特性を向上させることができる。
第9の発明の応用システムは、上記第6または第7の発明のIII−V族化合物半導体が用いられているから、システム全体の特性を向上させることが出来る。
(第1実施形態)
本発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法の第1実施形態について説明する。この第1実施形態では、図1に示すGaAs/Ga0.72In0.28Sb0.07As0.93/GaAs単一量子井戸構造100を作製した。
上記単一量子井戸構造100の作製するための結晶成長は、有機金属気相成長(MO−CVD)法により行った。このとき、III族原料、V族原料として、それぞれの元素の有機化合物であるトリメチルガリウム(TMGa)、トリメチルインジウム(TMIn)、ターシャルブチルアルシン(TBAs)、トリメチルアンチモン(TMSb)を用いると共に、キャリアガスとして水素を用いた。
以下、本実施形態の結晶成長をより詳しく説明する。
まず、GaAs(100)基板を成長室に導入し、水素雰囲気での76torrの減圧下にて、基板温度530℃で各層を構成する為の原料を供給し、図1の構造の結晶成長を行った。
すなわち、GaAs基板101の上に層厚1μmのGaAs下バリア層102を結晶成長し、引き続いてウエル層103を図2に示すシーケンスチャートに従って結晶成長を行い、層厚6.7nmのGa0.72In0.28Sb0.07As0.93混晶から成るウエル層103を得た。さらに、上記ウエル層103の結晶成長後、引き続いて層厚0.5μmのGaAs上バリア層104の結晶成長を行った。
図2は、各原料の供給タイミングを示すシーケンスチャートであり、横軸は時間、縦軸は各原料の供給量を現す。
Ga源であるトリメチルガリウムと、As源であるターシャルブチルアルシンとは、上記成長室に単位時間当たりに供給する量が一定になっている。また、In源であるトリメチルインジウムと、SB源であるトリメチルアンチモンとは、ウエル層103を形成しているときのみ、上記成長室に供給される。上記ウエル層103の結晶成長時間は24秒であり、この24秒間にIn源の供給とSb源の供給とが逆位相で同期するように12回の変調を行っている。In源,Sb源の供給における1回の変調での成長層厚は約2分子層に相当する。つまり、上記ウエル層103の形成時におけるIn源,Sb源の供給の一周期あたり、約2分子層が成長する。このIn源,Sb源の供給量の変調は、原料ガスの供給流量を制御するマスフローコントローラーにて制御しながら行った。
(第1比較例)
次に、上記第1実施形態に対する第1比較例について説明する。この第1比較例では、GaInSbAs結晶の結晶成長時におけるトリメチルインジウム,トリメチルアンチモンの供給量の変調を行わず、トリメチルインジウム,トリメチルアンチモンを一定流量のままでウエル層103を成長させた以外は、上記第1実施形態と同じにして単一量子井戸構造100を作製した。ここで、所望の組成比Ga0.72In0.28Sb0.07As0.93が得られるように、ウエル層成長時の各原料の供給量を調節している。
図3に、上記第1実施形態で作製した試料における室温のフォトルミネッセンス(PL)の発光スペクトルと、上記第1比較例で作製した試料における室温のフォトルミネッセンスの発光スペクトルとを示す。上記第1実施形態の試料の発光波長は1.205μmであり、第1比較例の試料の発光波長は1.195μmであった。このように、上記両試料の発光波長はほぼ同じであった。
上記第1実施形態の試料における発光スペクトルX1の半値全幅は、上記第1比較例の試料における発光スペクトルX2の半値全幅の半分程度の狭いものであった。また、上記第1比較例の試料に比べて第1実施形態の試料の方が鋭い発光が得られていた。また、上記第1実施形態の試料は上記第1比較例の試料に対して約6.2倍の発光ピーク強度であった。
以下、上記第1実施形態と第1比較例とを参照しながら、本発明の作用・効果について説明する。
上記第1比較例に示したように全ての原料を一定供給量で供給する方法でGaInSbAs混晶を結晶成長した場合、得られた結晶の発光特性は他の材料系(InGaAs,AlGaAsなど)の発光特性と比較して必ずしも良好とは言えなかった。一方、上記第1実施形態の試料では十分に良好な発光特性が得られる。
上記第1実施形態及び第1比較例の結晶成長方法で作製した試料につき、ラマン散乱測定などの解析手段にて結晶中の原子の結合状態とその密度を調べた。その結果、上記第1比較例のように各原料の供給量を一定として結晶成長を行った場合には、In原子と結合しているAs原子とSb原子との比は、凡そ結晶中の全V族原子に対するSbの組成比に近いものであった。一方、上記第1実施形態の結晶成長方法で結晶成長を行った場合には、InとSbとの結合の割合が、全V族原子に対するSbの組成比よりも大幅に少なくなっていることがわかった。つまり、上記第1実施形態の結晶成長方法によって作製された結晶は、構成原子がランダムに結合したものではなく、In原子とSb原子との結合の生成が抑制された結晶となっていることがわかった。
これは、上記第1実施形態の結晶成長方法の場合、In原料とSb原料とを逆位相で同期させて変調しながら供給している為、結晶成長時に結晶表面でSb原子はIn原子よりもGa原子と出会う確率が高くなり、Sb原子はGa−Sb結合を形成して結晶中に取り込まれる割合が高くなっているからだと考えられる。
Sb原子とIn原子とはいずれも母材であるGaAsの平均ボンド長よりも共有結合半径が著しく大きい為、共有結合半径が大きい元素同士の結合であるIn−Sb結合が生じると、結晶内部のその周辺に局所的な歪みが生じる結果、点欠陥や格子のズレなどの結晶性の悪化が生じ、発光特性を悪くしているものと考えられる。
これに対して、上記第1実施形態の結晶成長方法によると、共有結合半径の大きなSb原子が同じく共有結合半径の大きなInと結合する割合が低くなる。これにより、In−Sb結合による局所歪の密度が低くなり、点欠陥の発生が抑えられる。その結果、完全な結晶格子が出来るようになり、発光特性を大幅に向上させることが出来る。
このように、上記第1実施形態は、III族元素であるAの一例としてのGaと、V族元素であるBの一例としてのAsとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板(GaAs基板101)の上へ、GaとAsとの原子半径の平均値よりも大きな原子半径を示すIII族元素であるCの一例としてのInと、上記平均値よりも大きな原子半径を示すV族元素であるDの一例としてのSbとが少なくとも混晶化されたIII−V族化合物半導体の混晶(ウエル層103)を結晶成長する方法であり、Inの原料とAsの原料とを逆位相で同期して変調しながら供給し、上記混晶の結晶成長を行うことを特徴とするものである。
これと逆の方法によっても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へ、上記Aと上記Bとの原子半径の平均値よりも小さな原子半径を示すIII族元素であるCと、上記平均値よりも小さな原子半径を示すIII族元素であるV族元素であるDと、Aと、Bとが少なくとも混晶化されたIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長する方法であり、上記Cの原料と上記Dの原料とを逆位相で同期して変調しながら供給し、上記混晶の結晶成長を行うことによっても同様の効果を得ることが出来る。
図4に、原料を変調しながら結晶成長する際の変調一周期あたりに成長する層厚と発光強度との相関を示す。
横軸の一周期あたりに成長する層厚を1分子層以上5分子層以下の領域X3で、所望のフォトルミネッセンス強度が得られた。
また、一周期あたりに成長する層厚を1分子層よりも薄くした場合には、Sb原料を供給するタイミングにおいてもその前後に供給されるIn原子と結合する確率が高くなってしまう。従って、一周期あたりに成長する層厚を1分子層以上の厚さに相当する周期で変調することが望ましい。
また、一周期あたりに成長する層厚を5分子層よりも厚くした場合には、マクロに見た混晶としての物性を示さず、InGaAs(Sb)とGa(In)AsSbとのタイプIIヘテロ接合的な振る舞いを示し、急激に発光特性が低下してしまう。従って、一周期あたりに成長する層厚を5分子層以下の厚さに相当する周期で変調することが望ましい。これは、以下の他の実施形態においても同様である。
上記第1実施形態の結晶成長方法において重要な点は、In−Sb結合の形成を抑制する為に、III族元素の原料に占めるIn原料の供給量比が高くなるタイミングと逆位相で同期させて、V族元素の原料に占めるSb原料の供給費が低くなるように供給していることにある。この状況を作る為の原料のタイミングチャートとしては上記第1実施形態に示したものに限られず、以下の実施形態に示すタイミングチャートで実現することも可能であり、同様の効果が見られた。
(第2実施形態)
本発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、図5に示すシーケンスチャートに従ってウエル層103を結晶成長させた以外は、上記第1実施形態と同じになるように単一量子井戸構造100を作製した。つまり、本実施形態の結晶成長方法は、In及びSb原料の変調の位相を、それぞれ第1実施形態の場合に対して反転させた点が上記第1実施形態の結晶成長方法と異なっている。
本実施形態の結晶成長方法によれば、上記第1比較例に対して約8倍の発光強度と十分に狭い発光の半値幅が達成された。
また、本実施形態の結晶成長方法によっても、III族元素の原料の総供給量に対するIn原料の供給量比が高くなるタイミングに逆位相で同期させてSb原料を供給することが出来るので、In−Sb結合の形成を抑制させることが出来る。
また、本実施形態の結晶成長方法のように、GaInAsSb層の結晶成長の開始時にまずSbの供給比が高くなるタイミングとしていることから、その逆である上記第1実施形態の場合よりもより得られる結晶性が良くなることがわかった。
これは、Inは結晶成長表面にてドロップレットを形成して三次元成長しやすい為、Inの供給比が高くなるタイミングから結晶成長を開始した場合には結晶成長初期から平坦な結晶膜が得られにくいのに対し、まずSbの供給比が高くなるタイミングとして成長初期にSbを多く供給した場合には成長表面のSbによって表面エネルギーが変化し、その上のInを多く含む層が三次元成長し難く、平坦な膜が得られるようになることによっている。このように、結晶成長初期の最初のタイミングにおいてSbを多く含む層を結晶成長する方がより好ましい結果であった。
(第3実施形態)
以下、本発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法の第3実施形態について説明する。
本実施形態では、図6に示すシーケンスチャートに従ってウエル層103を結晶成長させた以外は、上記第1実施形態と同じにして単一量子井戸構造100を作製した。つまり、本実施形態の結晶成長方法は、In及びSbの原料の他に、Ga及びAsの原料についても変調しながら供給している点が第2実施形態とは異なっている。また、本実施形態の結晶成長方法では、Ga源の供給はSb源の供給と同位相で同期させると共に、As源の供給はIn源の供給と同位相で同期させている。
本実施形態の結晶成長方法によれば、上記比較例1に対して約8.5倍の発光強度と十分に狭い発光の半値幅が達成された。
また、本実施形態の結晶成長方法によっても、III族元素の原料の総供給量に対するIn原料の供給量比が高くなるタイミングに逆位相で同期させてSb原料を供給することが出来るので、In−Sb結合の形成を抑制させることが出来る。
また、上記第2実施形態の結晶成長方法ように、Ga源の供給をSb源の供給とを同位相で同期させ、As源の供給をIn源の供給と同位相で同期させていることから、Sb原子はGa原子と結合する確率がより高くなり、In原子はAs原子と結合する確率がより高くなることから、点欠陥や格子のズレなどの結晶性の悪化を防ぐ効果がより大きい。
(第4実施形態)
本発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法の第4実施形態について説明する。この第4実施形態では、GaAs/Ga0.75In0.25Sb0.08As0.9150.005/GaAs単一量子井戸構造を以下に示す方法にて作製した。つまり、本実施形態で作製した単一量子井戸構造は、第1実施形態にて図1を参照しながら説明した単一量子井戸構造100に関してウエル103層をGa0.75In0.25Sb0.08As0.9150.005五元混晶に置き換えたものに相当する。
本実施形態の結晶成長は、有機金属分子線エピタキシャル成長(MO−MBE)法により行った。このとき、III族原料、V族原料として、それぞれの元素の有機化合物であるトリメチルガリウム、トリメチルインジウム、ターシャルブチルアルシン、トリメチルアンチモン、ジメチルヒドラジン(DMeHy)を用いた。
以下、本実施形態の結晶成長をより詳しく説明する。
まず、GaAs(100)基板を成長室に導入し、超高真空中にて、基板温度500℃で、各層を構成する為の原料を供給し、結晶成長を行った。
すなわち、GaAs基板101の上に層厚1μmのGaAs下バリア層102を結晶成長し、引き続いてウエル層103を図7に示す原料供給シーケンスにて結晶成長を行い、層厚7nmのGa0.75In0.25Sb0.08As0.9150.005混晶からなるウエル層を得た。さらに、上記ウエル層の結晶成長後、引き続いて層厚0.5μmのGaAs上バリア層104の結晶成長を行った。
図7は、各原料の供給タイミングを示すシーケンスチャートであり、横軸は時間、縦軸は各原料の供給量を現す。
上記ウエル層の結晶成長時間は50秒であり、この50秒間にIn源の供給とSb源の供給とが逆位相で同期するように25回の変調を行っている。また、N源の供給はInの供給と同位相で同期するように変調を行った。1回の変調での成長層厚は約1分子層に相当する。つまり、上記ウエル層の形成時におけるIn源,Sb源及びN源の供給の1周期あたり約1分子層が成長する。このIn源,Sb源及びN源の供給量の変調は、原料ガスの供給流量を制御するマスフローコントローラーにて制御しながら行った。
本実施形態の結晶成長方法にて結晶成長した試料における室温のフォトルミネッセンスの発光波長は1.31μmであり、また、上記試料の発光の半値全幅は25meVと比較的狭いものであり、鋭い発光が得られていた。
また、本実施形態で作製した試料は、上記第1比較例の試料に対して約4.9倍の発光ピーク強度であった。
本実施形態では、結晶成長したい層の混晶組成としてGa,In,Sb,Asの他にNが含まれており、N源の供給をIn源の供給に同期させている点に特徴がある。このように、上記第1〜第3実施形態の構成に他の元素が加わった場合にも本発明の適用が可能である。
また、本実施形態の場合には、図7に示すシーケンスを用いて結晶成長することによって、母材となるGa,Asと比べて原子半径が小さなN原子は原子半径が大きなIn原子と結合しやすくなり、N原子あるいはIn原子の周辺にかかる局所的な歪が緩和され、結晶性に優れるようになる。
すなわち、III族元素であるAの一例としてのGaと、V族元素であるBの一例としてのAsとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板(GaAs基板101)の上へ、GaとAsとの原子半径の平均値よりも大きな原子半径を示すIII族元素であるCの一例としてのInと、上記平均値よりも小さな原子半径を示すV族元素であるDの一例としてのNとが少なくとも混晶化されたIII−V族化合物半導体の混晶(ウエル層103)を結晶成長する方法であり、III族元素C(=In)の原料とV族元素D(=N)の原料とを同位相で同期して変調しながら供給し、結晶成長を行う点に特徴がある。
これと同様の効果は次のようにしても得られる。すなわち、III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へ、上記Aと上記Bとの原子半径の平均値よりも小さな原子半径を示すIII族元素Cと、上記平均値よりも大きな原子半径を示すV族元素Dとが少なくとも混晶化されたIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長する場合においても、III族元素Cの原料とV族元素Dの原料とを同位相で同期して変調しながら供給しても同様の効果が得られる。
なお、本実施形態で作製した試料に対して、ラマン散乱測定などの解析手段にて結晶中の原子の結合状態とその密度を調べた。その結果、In原子と結合しているN原子の割合は、全V族原子に対するNの組成比よりも大幅に多くなっていることがわかった。つまり、本実施形態で作製した結晶は、構成原子がランダムに結合したものではなく、In原子とN原子との結合の生成が促進された結晶となっている。
(第5実施形態)
本発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法の第5実施形態について説明する。この第5実施形態では、図8に示すシーケンスチャートに従ってウエル層103を結晶成長させた以外は、上記第1実施形態と同じになるように単一量子井戸構造100を作製した。
上記第1〜第4実施形態においては原料の供給量を滑らかに変化させていたが、必ずしも原料の供給量を滑らかに変える必要はなく、本実施形態の図8に示すように、原料の供給量を台形波形状に変調してもよい。
また、上記単一量子井戸構造100の原料の供給の変調波形は台形波形状以外の形状にしてもよい。つまり、上記単一量子井戸構造100の原料の供給の変調波形には種々の変形が可能である。
何れの方法によっても、III族元素の原料の総供給量に対するIn原料の供給量比が高くなるタイミングに逆位相で同期させてSb原料を供給することが出来るので、In−Sb結合の形成を抑制させることが出来る。
特に、図8に示すように原料の供給量の変化が時間に対して線形に変化するような変調パターンは、原料の供給量の制御が容易になることから、望ましい。
(第6実施形態)
本発明のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法の第5実施形態について説明する。この第6実施形態では、図9に示すシーケンスチャートに従ってウエル層103を結晶成長させた以外は、上記第1実施形態と同じになるように単一量子井戸構造100を作製した。
上記第1〜第4実施形態においては原料の供給量を滑らかに変化させていたが、必ずしも原料の供給量を滑らかに変える必要はなく、図9に示すように、原料の供給量を三角波形状に変調してもよい。
また、上記単一量子井戸構造100の原料の供給の変調波形は三角波形状以外の形状にしてもよい。つまり、上記単一量子井戸構造100の原料の供給の変調波形には種々の変形が可能である。
何れの方法によっても、III族元素の原料の総供給量に対するIn原料の供給量比が高くなるタイミングに逆位相で同期させてSb原料を供給することが出来るので、In−Sb結合の形成を抑制させることが出来る。
特に、図9に示すように原料の供給量の変化が時間に対して線形に変化するような変調パターンは、原料の供給量の制御が容易になることから、望ましい。
(第7実施形態)
上記第1〜第6実施形態のそれぞれにて作製した単一量子井戸構造を、窒素雰囲気中にて30秒間の熱処理を施した。
図10は、上記第1実施形態の方法によって作製した単一量子井戸構造を熱処理した場合のフォトルミネッセンス発光強度の変化と熱処理温度との関係を示したものである。
図10からわかるように、熱処理温度の600℃から800℃の範囲X4は、他の範囲に比べて発光強度が大きく増加しており、量子井戸構造の発光特性が大きく向上することがわかる。
このような発光特性の向上効果は、上記第2〜第6実施形態の方法によって作製された単一量子井戸構造においても得られた。
また、上記熱処理の時間を変化させた場合においても、上記熱処理の温度としては概ね600℃から800℃の範囲でこのような効果が見られることを見出した。
このように、上記第1〜第6実施形態の結晶成長方法にて作製された結晶に対しては、上記範囲X4の熱処理で大きな効果が得られることを見出され、このような熱処理を施すことがより望ましい。
なお、上記第1〜第6実施形態のそれぞれにおいては、有機金属気相成長法あるいは有機金属分子線エピタキシャル成長法によって結晶成長を行った場合について具体的な方法を示したが、他の方法であるガスソース分子線エピタキシャル法、化学分子線エピタキシャル成長(CBE)法、プラズマ化学気相成長法など、各種の方法を用いることが出来る。
また、上記第1〜第6実施形態のそれぞれの結晶成長に用いる各構成元素の原料についても、上記第1〜第6実施形態に記述した特定の原料、あるいはそれぞれの原料の特定の組み合わせに限定されるものではなく、任意の原料を任意の組み合わせで用いることが出来ることは言うまでもない。
また、上記第1〜第6実施形態の何れも量子井戸構造における井戸層(ウエル層)に本発明の混晶を適用した場合について示してきたが、その際における元素の組成比、井戸数、歪量、井戸層厚に関して制限はない。また、井戸層に限らず、任意の層厚の任意の用途の層に適用することが出来ることも言うまでもない。
なお、これまでの記述の中で「上」と示された方向は基板から離れる方向を示しており、「下」は基板へ近づく方向を示している。例えば上記第1〜第6実施形態の結晶成長は「下」から「上」の方向へ向かって進行する。
また、上記第1〜第6実施形態のそれぞれのIII−V族化合物半導体混晶については、上述した以外のIII族元素(Al,Tl,B等)やV族元素(Bi,Sb等)を適宜混晶化して形成してもよいし、不純物元素(Zn,Be,Mg,Te,S,Se,Si等)が適宜含まれていてもよい。
また、本発明で用いる基板については、上記第1〜第6実施形態に示したものに限定されるものではなく、別の基板を用いても同様の効果が得られる。例えば、InPやGaPの他、GaAsに格子定数が比較的近いZnSe基板などのII−VI族化合物半導体基板、Ge基板などのIV族半導体基板を用いることが出来る。また、ガラス・プラスチック・セラミックス等の任意の基板の上に作製した結晶を利用することも出来る。
以下の第8,第9実施形態では、これまで述べた結晶成長方法を用いて作製された半導体結晶層の素子への適用例について示す。
(第8実施形態)
図11に、半導体レーザ素子1100の概略斜視図を示す。
上記半導体レーザ素子1100の活性層には、上記第1実施形態に示した結晶成長方法にて作製された単一量子井戸構造が適用されている。より詳しくは、上記半導体レーザ素子1100は、n型GaAs基板1101、層厚1μmのn型Al0.4Ga0.6As下クラッド層1102、層厚0.1μmのGaAs下ガイド層1103、層厚6nmのGa0.72In0.28Sb0.07As0.93ウエル層1104、層厚0.1μmのGaAs上ガイド層1105、層厚1μm(最厚部)のp型Al0.4Ga0.6As上クラッド層1106、層厚0.5μのp型GaAsコンタクト層1107、ポリイミド電流狭窄層1108、n型用電極1109及びp型用電極1110を備えている。
上記半導体レーザ素子1100の各層は有機金属気相成長法により結晶成長されている。また、上記半導体レーザ素子1100のリッジ型導波路構造は通常のホトリソグラフィとウエットエッチングにて形成されている。また、ポリイミドによる電流狭窄層1108はスピンコーティングにて形成されている。また、上記n型用電極1109及びp型用電極1110は真空蒸着によって形成されている。そして、上記n型用電極1109はAuGeNiで構成され、p型用電極1110はTiPtAuで構成されている。
本実施形態では、上記第1実施形態に示した結晶成長方法にて作製された単一量子井戸構造を半導体レーザ素子の活性層に適用したが、上記第2〜第7実施形態に示した結晶成長方法にて作製された単一量子井戸構造を半導体レーザ素子の活性層に適用してもよい。
(第2比較例)
次に、上記第8実施形態に対する第2比較例について説明する。この第2比較例では、上記第1比較例に示した供給原料の変調を行わない結晶成長方法にて作製された単一量子井戸構造を半導体レーザ素子の活性層に適用した。より詳しくは、上記半導体レーザ素子の構成は図11の半導体レーザ素子1100の構成と同じで、各部の材料・組成・層厚なども第8実施形態と同一とした。つまり、本比較例の半導体レーザ素子が上記第8実施形態の半導体レーザ素子1100と異なる点は、ウエル層1104が第1比較例に記述された方法により結晶成長されている点のみである。
上記第8実施形態及び本比較例の半導体レーザ素子を、300μm角にヘキ開し、上下の電極を通して電流を流すと、上記第8実施形態の半導体レーザ素子1100は閾値電流密度0.3kA/cmにて波長1.2μmでのレーザ発振が生じた。これに対して、本比較例の半導体レーザ素子は閾値電流密度1.1kA/cmにて波長1.2μmでのレーザ発振が生じた。
また、上記第8実施形態の半導体レーザ素子1110及び本比較例の半導体レーザ素子に10mAの電流を流した時のエレクトロルミネッセンスのスペクトルを測定したところ、第8実施形態の半導体レーザ素子1110においては、本比較例の半導体レーザ素子に対し、発光強度が約7倍、発光の半値全幅は半分程度であり、より鋭く強い発光が得られていた。
このように、本発明の結晶成長方法を適用して作製された半導体レーザ素子はより閾値電流密度が低い良好な特性を示すことがわかった。
なお、本発明の結晶成長方法及び半導体層が適用される半導体素子としては必ずしも半導体レーザ素子に限定されるものではなく、発光ダイオード、受光素子、光導波路素子、光増幅器、太陽電池などの任意の光デバイスへ適用することが可能であることは言うまでもない。
(第9実施形態)
図12に、上記第8実施形態の半導体レーザ素子1100を発信光源として備えた光送信用ユニット1200の概略斜視図を示す。この光送信用ユニット1200は光ファイバ通信システムに用いられる。なお、上記光送信用ユニット1200が応用システムの一例である。
上記光送信用ユニット1200は、半導体レーザ素子1100の他に、基板1207と、この基板に搭載された電気回路1202、集光用レンズユニット1203及びサブマウント1205とを備えている。上記基板1207の半導体レーザ素子1100側の表面には電気端子1206,1216が形成されている。また、上記集光用レンズユニット1203には光ファイバ1204の一端が接続されている。そして、上記電気回路1202は入力電気信号に従って半導体レーザ1110を制御する。つまり、上記半導体レーザ素子1100は、電気回路1202によって駆動される。また、上記サブマウント1205は半導体レーザ素子1100の放熱性を高めている。
上記構成の光送信用ユニットによれば、電気回路1202に入力された電気信号は半導体レーザ素子1100で光信号に変換され、この光信号は集光用レンズユニット1203を介して光ファイバ1204に集光される。このとき、上記半導体レーザ素子1100が閾値電流が従来の半導体レーザ素子よりも低いので、伝送速度として2.5Gb/sを得ることができ、優れた特性を示した。
本実施形態では、上記第8実施形態の半導体レーザ素子1100を光送信用ユニットに用いたが、上記第8実施形態の半導体レーザ素子1100を光送受信用ユニットに用いてもよい。
本発明の半導体レーザ素子は半導体レーザ素子単独で用いる場合のみならず、上記第9実施形態のように応用システムの一部として用いることにより、システム全体の特性を向上させることが出来るようになる。
また、本発明の半導体レーザ素子は上記の光ファイバ通信システムのみならず、光の空間伝送システム、測距等のセンサーシステムなど、種々のシステムに用いることが出来ることは言うまでもない。
図1は単一量子井戸構造の概略斜視図である。 図2は原料の供給タイミングを示すシーケンスチャートである。 図3は発光スペクトルを示す図である。 図4は発光強度の一周期あたりの成長層厚依存性を示す図である。 図5は原料の供給タイミングを示すシーケンスチャートである。 図6は原料の供給タイミングを示すシーケンスチャートである。 図7は原料の供給タイミングを示すシーケンスチャートである。 図8は原料の供給タイミングを示すシーケンスチャートである。 図9は原料の供給タイミングを示すシーケンスチャートである。 図10は発光強度と熱処理温度との関係を示す図である。 図11は半導体レーザの斜視図である。 図12は光送信用ユニットの斜視図である。
符号の説明
100 単一量子井戸構造
101 基板
102 下バリア層
103 ウエル層
104 上バリア層
1100 半導体レーザ素子
1101 基板
1102 下クラッド層
1103 下ガイド層
1104 ウエル層
1105 上ガイド層
1106 上クラッド層
1107 コンタクト層
1108 電流狭窄層
1109 n型用電極
1110 p型用電極
1200 光送信用ユニット
1202 電気回路
1203 集光用レンズ
1204 光ファイバ
1205 サブマウント
1206,1216 電気端子
1207 基板

Claims (14)

  1. III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長するIII−V族化合物半導体の結晶成長方法であって、
    上記混晶は、上記Aの原子半径と上記Bの原子半径との平均値よりも大きい原子半径を有するIII族元素であるCと、上記平均値よりも大きい原子半径を有するV族元素であるDとを少なくとも含み、
    上記混晶の結晶成長時には、上記Cの原料と上記Dの原料とを逆位相で同期して変調しながら供給することを特徴とするIII−V族化合物半導体の結晶成長方法。
  2. III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長するIII−V族化合物半導体の結晶成長方法であって、
    上記混晶は、上記Aの原子半径と上記Bの原子半径との平均値よりも小さい原子半径を有するIII族元素であるCと、上記平均値よりも小さい原子半径を有するV族元素であるDとを少なくとも含み、
    上記混晶の結晶成長時には、上記Cの原料と上記Dの原料とを逆位相で同期して変調しながら供給することを特徴とするIII−V族化合物半導体の結晶成長方法。
  3. III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長するIII−V族化合物半導体の結晶成長方法であって、
    上記混晶は、上記Aの原子半径と上記Bの原子半径との平均値よりも大きい原子半径を有するIII族元素であるCと、上記平均値よりも小さい原子半径を有するV族元素であるDとを少なくとも含み、
    上記混晶の結晶成長時には、上記Cの原料と上記Dの原料とを同位相で同期して変調しながら供給することを特徴とするIII−V族化合物半導体の結晶成長方法。
  4. III族元素であるAとV族元素であるBとから成るIII−V族化合物半導体の結晶基板の上へIII−V族化合物半導体の混晶を結晶成長するIII−V族化合物半導体の結晶成長方法であって、
    上記混晶は、上記Aの原子半径と上記Bの原子半径との平均値よりも小さい原子半径を有するIII族元素であるCと、上記平均値よりも大きい原子半径を有するV族元素であるDとを少なくとも含み、
    上記混晶の結晶成長時には、上記Cの原料と上記Dの原料とを同位相で同期して変調しながら供給することを特徴とするIII−V族化合物半導体の結晶成長方法。
  5. III族元素の原料とV族元素の原料とを用いて、少なくともGaとInとAsとSbとを含むIII−V族化合物半導体の混晶を成長するIII−V族化合物半導体の結晶成長方法であって、
    上記混晶の結晶成長時には、上記III族元素の原料の供給量に占める上記Inの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記V族元素の原料の供給量に占める上記Sbの原料の供給比が大きくなるタイミングとが逆位相で同期するように、上記Inの原料の供給量と上記Sbの原料の供給量とを変調することを特徴とするIII−V族化合物半導体の結晶成長方法。
  6. 請求項5に記載のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法において、
    上記混晶の結晶成長時には、上記III族元素の原料の供給量に占める上記Gaの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記III族元素の原料の供給量に占める上記Inの原料の供給比が大きくなるタイミングとが逆位相で同期するように、上記Gaの原料の供給量と上記Inの原料の供給量とを変調することを特徴とするIII−V族化合物半導体の結晶成長方法。
  7. 請求項5に記載のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法において、
    上記混晶の結晶成長時には、上記V族元素の原料の供給量に占める上記Asの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記V族元素の原料の供給量に占める上記Sbの原料の供給比が大きくなるタイミングとが逆位相で同期するように、上記Asの原料の供給量と上記Sbの原料の供給量とを変調することを特徴とするIII−V族化合物半導体の結晶成長方法。
  8. 請求項5に記載のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法において、
    上記混晶がNを含み、
    上記混晶の結晶成長時には、上記III族元素の原料の供給量に占める上記Inの原料の供給比が大きくなるタイミングと、上記V族元素の原料の供給量に占める上記Nの原料の供給比が大きくなるタイミングとが同位相で同期するように、上記Inの原料の供給量と上記Nの原料の供給量とを変調することを特徴とするIII−V族化合物半導体の結晶成長方法。
  9. 請求項1乃至5の何れか1つに記載のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法において、
    上記変調の1周期あたり、1分子層以上5分子層以下の結晶成長が生じることを特徴とするIII−V族化合物半導体の結晶成長方法。
  10. 請求項1乃至5の何れか1つに記載のIII−V族化合物半導体の結晶成長方法において、
    上記混晶を結晶成長した後、上記混晶に600℃以上800℃以下の加熱処理を施すことを特徴とするIII−V族化合物半導体の結晶成長方法。
  11. III族原子とV族原子とで構成され、少なくともGaとInとAsとSbとを含むIII−V族化合物半導体であって、
    上記Inの原子と化学結合している上記V族原子のうちのSbの原子の割合が、上記Sbの組成比よりも小さいことを特徴とするIII−V族化合物半導体。
  12. III族原子とV族原子とで構成され、少なくともGaとInとAsとSbとNとを含むIII−V族化合物半導体であって、
    上記Inの原子と化学結合している上記V族原子のうちのN原子の割合が、上記Nの組成比よりも大きいことを特徴とするIII−V族化合物半導体。
  13. 請求項11または12に記載のIII−V族化合物半導体を用いて形成された活性層を備えたことを特徴とする半導体レーザ素子。
  14. 請求項11または12に記載のIII−V族化合物半導体が用いられていることを特徴とする応用システム。
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