JP2006184849A - 反射防止積層体、光学機能性フィルタ、光学表示装置および光学物品 - Google Patents

反射防止積層体、光学機能性フィルタ、光学表示装置および光学物品 Download PDF

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Abstract

【課題】 可視光領域の広い範囲にわたって反射率を充分に低くすることができ、かつ電磁波シールド性能を有する反射防止積層体、該反射防止積層体を有する光学機能性フィルタ、光学表示装置および光学物品を提供する。
【解決手段】 透明基材2と、高屈折率透明薄膜層と金属薄膜層とが交互に設けられた導電性反射防止層5と、該導電性反射防止層5の最外層の高屈折率透明薄膜層15に接する低屈折率透明薄膜層6とを有する反射防止積層体1;該反射防止積層体1を有する光学機能性フィルタ、光学表示装置および光学物品。
【選択図】 図1

Description

本発明は、反射防止積層体、光学機能性フィルタ、光学表示装置および光学物品に関する。
CRT、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル(PDP)等の光学表示装置においては、外光の表示画面上への写り込みによって画像を認識しづらくなるという問題がある。光学表示装置は、最近では屋内だけでなく屋外にも持ち出される機会が増加し、表示画面上への外光の写り込みは一層深刻な問題になっている。光学表示装置のみならず、窓ガラス、眼鏡、ゴーグル等の光学物品においても同様に、外光の写り込みは視認性を悪化させてしまうという問題がある。このように、光学表示装置および光学物品においては、外光の写り込みを低減し、視認性を上げることが要求されている。そこで、外光の写り込みを低減するために、可視光領域の光に対して反射率の低い反射防止積層体を光学表示装置または光学物品の前面に設けることが行われる。
また、反射防止積層体に導電性を持たせることにより、電磁波シールド性能を付与できる。例えば、電磁波シールド性を付与した反射防止積層体をPDPの画像表示部の前面に設けることにより、PDP内部から発生する不要電磁波をシールドすることができる。また、電磁波シールド性を付与した反射防止積層体を、無線LANを用いた施設の窓ガラスに貼ることにより、建物の外から侵入してくる電磁波をシールドし、通信の混線を防止することができる。
このような反射防止積層体としては、高屈折率透明薄膜層と金属薄膜層とが、高屈折率透明薄膜層と金属薄膜層との組み合わせを繰り返し単位として3回以上6回以下繰り返して積層され、さらにその上に高屈折率透明薄膜層が積層された積層構造を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この反射防止積層体は、高屈折率透明薄膜層と金属薄膜層との組み合わせ回数が3回以上であるため、厚膜になって透明性が低下し、また、成膜工程が増えるため、生産性が悪くなる。一方、高屈折率透明薄膜層と金属薄膜層との組み合わせ回数を減らすと、可視光領域の低波長側および高波長側の光に対する反射率が高くなり、反射率が充分に低くなる光の波長の範囲が狭くなってしまう。
特開2000−031687号公報
よって、本発明の目的は、可視光領域の広い範囲にわたって反射率を充分に低くすることができ、かつ電磁波シールド性能を有する反射防止積層体、該反射防止積層体を有する光学機能性フィルタ、光学表示装置および光学物品を提供することにある。
また、本発明の目的は、さらに透明性および生産性が向上した反射防止積層体、該反射防止積層体を有する光学機能性フィルタ、光学表示装置および光学物品を提供することにある。
本発明の反射防止積層体は、透明基材と;高屈折率透明薄膜層と金属薄膜層とが交互に設けられ、高屈折率透明薄膜層の数がn+1であり、金属薄膜層の数がnである導電性反射防止層(ただし、nは1以上の整数である。)と;該導電性反射防止層の最外層の高屈折率透明薄膜層に接する低屈折率透明薄膜層とを有することを特徴とするものである。
前記nは、1であることが望ましい。
前記導電性反射防止層と低屈折率透明薄膜層との合計の物理膜厚は、135nm以下であることが望ましい。
550nmの光に対する前記低屈折率透明薄膜層の光学膜厚は、91.85nm以下であることが望ましい。
また、本発明の反射防止積層体は、横軸の実数軸が屈折率であり、縦軸の虚数軸が消衰係数であるアドミッタンス図において、波長550nmの光における反射防止積層体のアドミッタンス軌道の終点座標が、屈折率が0.5〜1.5の範囲であり、かつ消衰係数が−0.5〜0.5の範囲であることが望ましい。
また、本発明の反射防止積層体は、反射防止積層体表面上の測定点Sにおける法線L1を含む面内に、法線L1を挟んで光源および観測点を配置し、光源と測定点Sとを結ぶ直線L2と法線L1とがなす角度および観測点と測定点Sとを結ぶ直線L3と法線L1とがなす角度をそれぞれ同じαとし、該角度αを0°から90°まで連続的に変化させたときに観測点にて測定される色度を、L*a*b*表色系色度図座標(ただし、L*が0におけるa*b*平面座標とする。)に図示した曲線において、(i)L*a*b*表色系色度図座標の原点Oから曲線上の点Pまでの距離をrとし、a*の正軸とOPとのなす左回りの角度をθとする極座標で表したとき、原点Oを除く曲線上の各点Pが、θが240°〜360°の範囲であり、かつrが45以下の範囲である、または、(ii)曲線上の角度αが0°の点P0 がL*a*b*表色系色度図座標の原点Oと重なるように曲線上の各点Pを平行移動した後、L*a*b*表色系色度図座標の原点Oから移動後の曲線上の点P’までの距離をr’とし、a*の正軸とOP’とのなす左回りの角度をθとする極座標で表したとき、原点Oを除く移動後の曲線上の各点P’が、θが45°〜165°の範囲であり、かつr’が55以下の範囲であることが望ましい。
本発明の光学機能性フィルタは、本発明の反射防止積層体を有することを特徴とするものである。
本発明の光学表示装置は、本発明の反射防止積層体を有することを特徴とするものである。
本発明の光学物品は、本発明の反射防止積層体を有することを特徴とするものである。
本発明の反射防止積層体は、可視光領域の広い範囲にわたって反射率が充分に低く、かつ電磁波シールド性能を有する。また、本発明の反射防止積層体は、導電性反射防止層に接する低屈折率透明薄膜層を有することにより、導電性反射防止層の層数を減らすことができ、結果として、透明性および生産性が向上する。
また、本発明の光学機能性フィルタは、可視光領域の広い範囲にわたって反射率が充分に低く、かつ電磁波シールド性能を有する。
また、本発明の光学表示装置は、可視光領域の広い範囲にわたって反射率が充分に低く、かつ電磁波シールド性能を有する。
また、本発明の光学物品は、可視光領域の広い範囲にわたって反射率が充分に低く、かつ電磁波シールド性能を有する。
<反射防止積層体>
図1は、本発明の反射防止積層体の一例を示す断面図である。この反射防止積層体1は、透明基材2と、透明基材2上に設けられたハードコート層3と、ハードコート層3上に設けられたプライマー層4と、プライマー層4上に設けられた導電性反射防止層5と、導電性反射防止層5上に設けられた低屈折率透明薄膜層6と、低屈折率透明薄膜層6上に設けられた防汚層7と、透明基材2の他方の面に設けられた粘着層8とを有して概略構成されるものである。
(基材)
透明基材2としては、透明性を有する無機化合物成形物または有機化合物成形物が挙げられる。本発明における透明性とは、可視光領域の波長の光が透過すればよいことを意味する。成形物の形状としては、表面が平滑であれば特に限定されず、板状、ロール状等が挙げられる。また、透明基材2は、透明性を有する無機化合物成形物または有機化合物成形物の積層体であってもよい。
透明性を有する無機化合物成形物としては、例えば、ソーダライムガラス、硼珪酸ガラス、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、無アルカリガラス、鉛ガラス等が挙げられる。
透明性を有する有機化合物成形物としては、プラスチックが挙げられる。プラスチックとしては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリウレタン、ポリエチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース等が挙げられる。
透明基材2の厚さは、目的の用途に応じて適宜選択され、通常25〜300μmである。有機化合物成形物には、公知の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、難燃剤等が含有されていてもよい。
(ハードコート層)
ハードコート層3は、鉛筆等による引っ掻き傷、スチールウールによる擦り傷等の機械的外傷から透明基材2表面または透明基材2上に形成された各層を防護する層である。ハードコート層3を形成する材料としては、透明性、適度な硬度および機械的強度を有するものであればよく、アクリル系樹脂、有機シリコン系樹脂、ポリシロキサン等の樹脂材料が挙げられる。
アクリル系樹脂としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールビスβ−(メタ)アクリロイルオキシプロピオネート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチル)イソシアネートジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、2,3−ビス(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシメチル[2.2.1]ヘプタン、ポリ1,2−ブタジエンジ(メタ)アクリレート、1,2−ビス(メタ)アクリロイルオキシメチルヘキサン、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカンエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、10−デカンジオール(メタ)アクリレート、3,8−ビス(メタ)アクリロイルオキシメチルトリシクロ[5.2.10]デカン、水素添加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)シクロヘキサン、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、エポキシ変成ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
有機シリコン系樹脂としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラペンタエトキシシラン、テトラペンタイソプロキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ハードコート層3は、これら樹脂材料を透明基材2上に成膜し、熱硬化、紫外線硬化、または電離放射線硬化法によって硬化させることによって形成される。ハードコート層3の厚さは、物理膜厚で0.5μm以上、好ましくは3〜20μm、より好ましくは3〜6μmである。
ハードコート層3に、平均粒子径が0.01〜3μmの透明微粒子を分散させて、アンチグレアと呼ばれる処理を施してもよい。ハードコート層3中の微粒子により表面が微細な凹凸状になって光の拡散性が向上し、光の反射をより低減できる。
ハードコート層3は、表面処理が施されていることが好ましい。表面処理を施すことにより、隣接する層との密着性を向上させることができる。ハードコート層3の表面処理としては、例えば、コロナ処理法、蒸着処理法、電子ビーム処理法、高周波放電プラズマ処理法、スパッタリング処理法、イオンビーム処理法、大気圧グロー放電プラズマ処理法、アルカリ処理法、酸処理法等が挙げられる。
(プライマー層)
プライマー層4は、ハードコート層3と導電性反射防止層5との間の密着性を向上させる層である。プライマー層4の材料としては、例えば、シリコン、ニッケル、クロム、錫、金、銀、白金、亜鉛、チタン、タングステン、ジルコニウム、パラジウム等の金属;これら金属の2種類以上からなる合金;これらの酸化物、弗化物、硫化物、窒化物等が挙げられる。酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の化学組成は、密着性が向上するならば、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。
プライマー層4の厚さは、透明基材2の透明性を損なわない程度であればよく、好ましくは物理膜厚で0.1〜10nmである。
プライマー層4は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、化学蒸着(CVD)法、湿式塗工法等の従来公知の方法で形成できる。
(導電性反射防止層)
本発明における導電性反射防止層は、反射防止積層体に、反射防止性、電磁波シールド性、赤外線カット性を付与するものであり、高屈折率透明薄膜層と金属薄膜層とが1層ずつ交互に設けられ、高屈折率透明薄膜層の数がn+1であり、金属薄膜層の数がnである(ただし、nは1以上の整数である)。図示例の導電性反射防止層5はn=1の例である。
導電性反射防止層5は、透明基材2側から順に、高屈折率透明薄膜層11、保護層12、金属薄膜層13、保護層14および高屈折率透明薄膜層15から構成される。
高屈折率透明薄膜層11、15は、波長550nmの光の屈折率が1.7以上であり、かつ波長550nmの光の消衰係数が0.5以下である層である。
高屈折率透明薄膜層11、15の材料としては、インジウム、錫、チタン、シリコン、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、マグネシウム、ビスマス、セリウム、クロム、タンタル、アルミニウム、ゲルマニウム、ガリウム、アンチモン、ネオジウム、ランタン、トリウム、ハフニウム等の金属;これらの金属の酸化物、弗化物、硫化物、窒化物;酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の混合物等が挙げられる。酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の化学組成は、透明性を保持した化学組成であれば、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。
酸化物としては、例えば、酸化インジウムと酸化錫との混合物(ITO)、酸化インジウムと酸化セリウムとの混合物(ICO)、酸化インジウムと酸化亜鉛との混合物、酸化亜鉛と酸化アルミニウムとの混合物、酸化亜鉛と酸化ガリウムとの混合物、酸化錫と酸化アンチモンとの混合物、酸化錫中にアンチモンおよびインジウムを含んだ混合物、シリコン中にジルコニウムを含んだ混合物等が挙げられる。これらのうち、ITOおよびICOは、可視光における屈折率が2.0以上あり、かつ消衰係数がゼロに近いため、可視光領域での透明性に優れ、かつ材料による光の吸収が少ないことから、好適である。また、ITOおよびICOは、自由電子密度が高い、すなわち比抵抗が小さいため、直流電源によるスパッタ成膜を可能にする。直流電源の使用は、成膜速度を向上させ、結果として高い生産性に寄与する。また、ICOとしては、酸化インジウム中にセリウムを0.1〜20原子%含有するものが、光学特性、電気特性および該材料の生産性等の観点から好ましい。
高屈折率透明薄膜層11と高屈折率透明薄膜層15とは、必ずしも同一の材料でなくてもよく、目的に合わせて適宜選択される。
高屈折率透明薄膜層11、15は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、CVD法、湿式塗工法等の従来公知の方法で形成できる。
550nmの光に対する高屈折率透明薄膜層11、15の光学膜厚は、70nm以下が好ましい。本発明における光学膜厚とは、物理膜厚×屈折率で算出される厚さである。
金属薄膜層13は、波長550nmの光の屈折率が1.0以下、消衰係数が10.0以下であることが好ましい。
金属薄膜層13の材料としては例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、パラジウム等の金属;これら金属の2種類以上を含んだ合金が挙げられる。これらのうち、銀、銀を含む合金、銀を含む混合物が好適である。銀は、波長550nmの光の屈折率が0.055と小さく、一方、消衰係数は3.32と大きい。屈折率に対する消衰係数の比が他の金属に比べて大きいため金属性が高い、つまり導電性が高い。
銀の薄膜は、酸素、硫黄、ハロゲン、アルカリ等によって腐食しやすく、結果として凝集、マイグレーション等を引き起こす。一方、銀に他の金属元素を含有させると銀の化学的安定性が向上することが知られている。銀に含有させる金属元素としては、例えば、金、銅、白金、錫、アルミニウム、ニッケル、マグネシウム、チタン、ビスマス、ジルコニウム、ネオジウム、パラジウム、亜鉛、インジウム、ゲルマニウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、レニウム、ロジウム、イットリウム、ハフニウム等が挙げられる。これら金属元素は、2種類以上を銀に含有させてもよい。これらの金属元素を銀に含有させる場合、その含有量は、金属薄膜層13または反射防止積層体1の光学性能を悪化させずに、耐腐食性に寄与する程度であればよく、0.1原子%〜20原子%程度である。
金属薄膜層13は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、CVD法、湿式塗工法等の従来公知の方法により形成できる。スパッタリング法を用いる場合は、直流電源にて成膜が可能であり、大きな成膜速度が得られるため生産性に優れる。
金属薄膜層13の厚さは、薄膜の透明性の観点から物理膜厚で20nm以下が好ましく、5〜15nmがより好ましい。
保護層12、14は、金属薄膜層13を腐食から保護するための層である。
保護層12、14の材料としては、例えば、亜鉛、シリコン、ニッケル、クロム、金、白金、アルミニウム、マグネシウム、ニオブ、ルテニウム、レニウム、ロジウム、アンチモン、チタン、パラジウム、ビスマス、錫等の金属;これらの金属の2種類以上を含有した合金;これらの金属の酸化物、弗化物、硫化物、窒化物が挙げられる。
保護層12、14の厚さは、反射防止積層体1の透明性を損なわない程度であればよく、物理膜厚で0.1〜10nm程度である。形成された保護層は、全面が均一な厚みであってもよく、島状であってもよい。島状とは保護層の材料が付着している部分と付着していない部分とが共存する形態のことである。
金属薄膜層13の両面に保護層を設ける場合、これら保護層は、同じ材料、同じ成膜方法および同じ膜厚でなくてもよい。また、保護層を設ける位置は、図示例のように高屈折率透明薄膜層と金属薄膜層との間に限定はされず、透明基材と防汚層の間に設けられていればよい。
なお、導電性反射防止層は、図示例のような、保護層を除いた3層構造(n=1)の導電性反射防止層5に限定はされず、高屈折率透明薄膜層と金属薄膜層とが交互に設けられ、かつ最上層および最下層が高屈折率透明薄膜層であるものであれば、3層の高屈折率透明薄膜層と2層の金属薄膜層とが交互に設けられた5層構造(n=2)のもの、または7層以上(nが3以上)のものであってもよい。高屈折率透明薄膜層を増やすことにより、反射防止積層体は、反射率が低くなる可視光領域の光の波長の範囲が広くなる。ただし、後述の低屈折率透明薄膜層6を設けた場合、反射防止積層体1は、低屈折率透明薄膜層6によって反射率が低くなる可視光領域の波長の範囲が充分に広くなるので、反射防止積層体の薄膜化の観点から、3層構造(n=1)のものが好ましい。
(低屈折率透明薄膜層)
低屈折率透明薄膜層6は、波長550nmの光の屈折率が1.7未満であり、かつ波長550nmの光の消衰係数が0.5以下である層である。
低屈折率透明薄膜層6の材料としては例えば、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化チタン、弗化マグネシウム、弗化バリウム、弗化カルシウム、弗化セリウム、弗化ハフニウム、弗化ランタン、弗化ナトリウム、弗化アルミニウム、弗化鉛、弗化ストロンチウム、弗化イッテリビウム等が挙げられる。
低屈折率透明薄膜層6は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、CVD法、湿式塗工法等の方法で形成できる。
550nmの光に対する低屈折率透明薄膜層6の光学膜厚は、91.85nm以下が好ましい。550nmの光に対する低屈折率透明薄膜層6の光学膜厚を91.85nm以下とすることにより、反射防止積層体1を薄くでき、かつ低屈折率透明薄膜層6を設けることにより、反射率が充分に低くなる光の波長の範囲を380nm〜780nmの広い範囲にわたって拡大することができる。
なお、低屈折率透明薄膜層は、図示例のように、導電性反射防止層5の高屈折率透明薄膜層15に接する面のみに限定はされず、導電性反射防止層5の高屈折率透明薄膜層11に接する面に設けてもよく、高屈折率透明薄膜層15に接する面および高屈折率透明薄膜層11に接する面の両方に設けてもよい。
(防汚層)
防汚層7は、反射防止積層体1の表面についた水滴、指紋等の拭き取りを容易にし、かつ表面への衝撃による擦り傷等の外傷を防止する層である。防汚層7の材料としては、撥水性、撥油性および低摩擦性を有するものであればよく、例えば、シリコン酸化物、弗素含有シラン化合物、フルオロアルキルシラザン、フルオロアルキルシラン、弗素含有シリコン系化合物、パーフルオロポリエーテル基含有シランカップリング剤等が挙げられる。
防汚層7は、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、プラズマ重合法等の真空ドライプロセスの他、マイクログラビア法、スクリーンコート法、ディップコート法等のウェットプロセスにより形成できる。
防汚層7の物理膜厚は、5〜10nm程度である。防汚層7の膜厚を変化させることによって反射防止積層体1の反射色度を制御することが可能である。
(粘着層)
粘着層8は、可視光領域の波長の光を透過し、かつ粘着性を有するものであればよい。粘着層8は、光学的性能の観点から、波長500〜600nmの光の屈折率が1.45〜1.7であり、消衰係数がほぼ0であることが好ましい。
粘着層8の材料としては例えば、アクリル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリビニルブチラール接着剤(PVA)、エチレン−酢酸ビニル系接着剤(EVA)、ポリビニルエーテル、飽和無定形ポリエステル、メラミン樹脂等が挙げられる。
(反射防止積層体)
反射防止積層体1は、横軸の実数軸が屈折率であり、縦軸の虚数軸が消衰係数であるアドミッタンス図において、波長550nmの光における反射防止積層体のアドミッタンス軌道の終点座標が、屈折率が0.5〜1.5の範囲であり、かつ消衰係数が−0.5〜0.5の範囲であることが好ましく、屈折率が0.8〜1.2の範囲であり、かつ消衰係数が−0.2〜0.2の範囲であることがより好ましく、屈折率が0.9〜1.1の範囲であり、かつ消衰係数が−0.1〜0.1の範囲であることが特に好ましい。終点座標がこの範囲にあれば、反射防止性能に優れた反射防止積層体1が得られる。
アドミッタンス図は、石英ガラス上に成膜した各層の材料の屈折率および消衰係数をあらかじめ測定しておき、反射防止積層体の各層の光学膜厚、屈折率および消衰係数からアドミッタンス軌道(透明基材2の屈折率および消衰係数を始点座標とし、該透明基材2上に各層を積層していったときの屈折率および消衰係数の変化)をコンピュータにより計算して作成することにより得られる。
反射防止積層体1は、図2に示すように、反射防止積層体1表面上の測定点Sにおける法線L1を含む面内に、法線L1を挟んで光源21および観測点22を配置し、光源21と測定点Sとを結ぶ直線L2と法線L1とがなす角度および観測点22と測定点Sとを結ぶ直線L3と法線L1とがなす角度をそれぞれ同じαとし、該角度αを0°から90°まで連続的に変化させたときに観測点22にて測定される色度を、例えば、図6に示すようなL*a*b*表色系色度図座標(ただし、L*が0におけるa*b*平面座標とする。)に図示した曲線において、(i)L*a*b*表色系色度図座標の原点Oから曲線上の点Pまでの距離をrとし、a*の正軸とOPとのなす左回りの角度をθとする極座標で表したとき、原点Oを除く曲線上の各点Pが、θが240°〜360°の範囲であり、かつrが45以下の範囲である、または、(ii)曲線上の角度αが0°の点P0 がL*a*b*表色系色度図座標の原点Oと重なるように曲線上の各点Pを平行移動した後、L*a*b*表色系色度図座標の原点Oから移動後の曲線上の点P’までの距離をr’とし、a*の正軸とOP’とのなす左回りの角度をθとする極座標で表したとき、原点Oを除く移動後の曲線上の各点P’が、θが45°〜165°の範囲であり、かつr’が55以下の範囲であることことが好ましい。θおよびr(またはr’)がこの範囲にあれば、角度αの変化に対する色度の変化が小さい反射防止積層体1が得られる。
ここで、本発明においては、(i)または(ii)の条件のどちらか一方を満たせばよい。色度については、XYZ表色系(CIE 1931表色系)の三刺激値を基にしてL*a*b*表色系(CIE 1976L*a*b*表色系)のa*およびb*の値を算出する。なお、角度αが90゜の場合の色度については、L*が0におけるa*b*平面座標の原点に位置するものと見なす。(ただし、(ii)の条件の場合は、曲線上の各点の平行移動前に関する。)光源としては、D65を用いる。
反射防止積層体1は、視感平均反射率が3%以下であり、視感平均透過率が40%以上であることが好ましい。
また、反射防止積層体1においては、導電性反射防止層5および低屈折率透明薄膜層6の合計の厚さを、物理膜厚で135nm以下とすることができる。このような反射防止積層体1は、セラミックスのみで形成した4層構成の反射防止積層体と比べて生産性が高い。例えば、酸化チタン/酸化シリコン/酸化チタン/酸化シリコンのセラミックスで形成した反射防止積層体の物理膜厚は通常180nm以上となる。
(作用)
以上説明した反射防止積層体1にあっては、低屈折率透明薄膜層6を、導電性反射防止層5の高屈折率透明薄膜層15に接するように設けることにより、反射防止積層体1は、反射率が充分に低くなる可視光領域の光の波長の範囲が充分に広くなる。
また、反射防止積層体1に関して、低屈折率透明薄膜層6を設けることにより、導電性反射防止層5が3層構造(n=1)のように層数が少ない、つまりは薄膜であっても、反射率が低くなる可視光領域の波長の範囲を充分に広くすることができる。
なお、本発明の反射防止積層体は、図示例の反射防止積層体1に限定はされず、少なくとも、透明基材と、高屈折率透明薄膜層と金属薄膜層とが交互に設けられ、高屈折率透明薄膜層の数がn+1であり、金属薄膜層の数がnである導電性反射防止層(ただし、nは1以上の整数である。)と、該導電性反射防止層の最外層の高屈折率透明薄膜層に接する低屈折率透明薄膜層とを有するものであればよい。
<光学機能性フィルタ>
本発明の光学機能性フィルタは、本発明の反射防止積層体を有するものである。本発明の光学機能性フィルタとしては、CRT用フィルタ、液晶表示装置用フィルタ、プラズマディスプレイパネル用フィルタ、エレクトロルミネッセンス(EL)用フィルタ、フィールドエミッションディスプレイ(FED)用フィルタ、リアプロジェクションTV用フィルタ、表面電界ディスプレイ(SED)用フィルタ等が挙げられる。
プラズマディスプレイパネル用フィルタにおいては、本発明の反射防止積層体以外に、他の層として、防眩性を確保するアンチグレア層、ニュートンリングの発生を抑制するアンチニュートンリング層、色補正層、赤外線カット層、紫外線カット層、ガスバリア層、電磁波シールド層、帯電防止層等を設けてもよい。
<光学表示装置>
本発明の光学表示装置は、本発明の反射防止積層体を有するものである。具体的には、CRT、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、SEDパネル等の光学表示装置の前面に、本発明の反射防止積層体、または本発明の光学機能性フィルタを設けたものである。
<光学物品>
本発明の光学物品は、本発明の反射防止積層体を有するものである。具体的には、窓ガラス、眼鏡、ゴーグル等の光学物品に、本発明の反射防止積層体、または本発明の光学機能性フィルタを設けたものである。
本発明の光学機能性フィルタ、光学表示装置および光学物品にあっては、本発明の反
射防止積層体を有するものであるため、可視光領域の広い範囲にわたって反射率が充分に
低く、かつ電磁波シールド性能を有する。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
[実施例1]
透明基材2である、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(波長550nmの光の屈折率1.51、消衰係数0)(以下、TACフィルムと記す)上に、紫外線硬化型アクリル系樹脂(共栄社化学(株)製、商品名:PE−3A)をウェットコーティングによって成膜し、物理膜厚5μmのハードコート層3を形成した。
ハードコート層3上に、SiOx をスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚3nmのプライマー層4を形成した。
ついで、以下のようにして高屈折率透明薄膜層11、保護層12、金属薄膜層13、保護層14および高屈折率透明薄膜層15からなる導電性反射防止層5を形成した。
プライマー層4上に、インジウム中にセリウム10原子%を含有する透明導電酸化物材料(ICO)をスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚27nm、波長550nmの光に対する光学膜厚59.4nmの高屈折率透明薄膜層11(波長550nmの光の屈折率2.2、消衰係数0.001)を形成した。
高屈折率透明薄膜層11上に、ニクロムをスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚0.8nmの保護層12を形成した。
保護層12上に、銀中に金1.5原子%および銅0.5原子%を含有する合金をスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚9nmの金属薄膜層13(波長550nmの光の屈折率0.09、消衰係数3.51)を形成した。
金属薄膜層13上に、ニクロムをスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚0.8nmの保護層14を形成した。
保護層14上に、インジウム中にセリウム10原子%を含有する透明導電酸化物材料(ICO)をスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚20nm、波長550nmの光に対する光学膜厚44nmの高屈折率透明薄膜層15(波長550nmの光の屈折率2.2、消衰係数0.001)を形成した。
ついで、高屈折率透明薄膜層15上に、SiO2 をスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚40nm、波長550nmの光に対する光学膜厚58.4nmの低屈折率透明薄膜層6(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
さらに、低屈折率透明薄膜層6上に、弗素系材料(信越化学工業(株)製、商品名:KP801M)を真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚6nmの防汚層7を形成した。TACフィルムの他方の面に、アクリル系接着剤を塗布して粘着層8を形成し、反射防止積層体1を得た。
プライマー層4から防汚層7までの物理膜厚は106.6nmである。光学的な役割を果たしている層である導電性反射防止層5および低屈折率透明薄膜層6の物理膜厚は96nmとさらに薄い。
[実施例2]
高屈折率透明薄膜層の材料を、ICOからITO(酸化インジウム90質量%、酸化錫10質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして反射防止積層体1を得た。
[実施例3]
各層の物理膜厚を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例1と同じ層構成の反射防止積層体1を得た。
TACフィルム(80nm)/ハードコート(5nm)/SiOx (3nm)/ICO(40nm)/NiCr(0.8nm)/銀合金(11nm)/NiCr(0.8nm)/ICO(27nm)/SiO2 (31nm)/防汚(6nm)。
プライマー層4から防汚層7までの合計の物理膜厚は119.6nmである。
[評価]
実施例1〜3で得られた反射防止積層体について、以下の評価を行った。結果を表1、表2、図3〜図9に示す
(1)光学特性:
視感平均反射率および視感平均透過率は、角度αを5゜に設定してU−4100形 自記分光光度計((株)日立製作所製)により測定した。
(2)表面抵抗:
表面抵抗は、Loresta HP MCP−T410(三菱化学(株)製)を用いて、四探針法により測定した。
(3)アドミッタンス図:
アドミッタンス図は、石英ガラス上に成膜した材料の屈折率および消衰係数を分光エリプソメータVASE(ジェー・エー・ウーラム・ジャパン(株)製)を用いて、あらかじめ測定しておき、反射防止積層体の各層の光学膜厚、屈折率および消衰係数からアドミッタンス軌道をコンピュータにより計算して作成した。
(4)L*a*b*表色系色度:
L*a*b*表色系色度は、角度αを連続的に変えながら測定した。測定にはU−4100形 自記分光光度計((株)日立製作所製)を用いた。
(5)機械強度:
クロスカットテープピール試験は、以下のように行った。
反射防止積層体の防汚層側の表面の1cm×1cmの範囲に、1mm間隔で切れ目を入れ、10×10マスにクロスカットした。クロスカット部分にセロハンテープを貼り付け、ついで引き剥がしたとき、剥がれずに残っているマスの数を評価した。表中、100/100はマスが一つも剥がれなかったことを示す。
スチールウールラビング試験は、以下のように行った。
250g重/cm2 の荷重で、1cm×1cmの面積を持ったスチールウール(ボンスターNo.0000、日本スチールウール(株)製)を反射防止積層体の防汚層側の表面に当て、防汚層表面を10往復擦過したときの擦り傷の程度を評価した。
鉛筆硬度試験は、以下のように行った。
硬度2Hの鉛筆の芯に500g重の荷重をかけながら、硬度2Hの芯を防汚層表面に沿って走行させたときの傷の有無を評価した。5回評価して5本とも傷が付かない場合5/5と標記した。
Figure 2006184849
Figure 2006184849
表1に示す結果より、実施例1、実施例2および実施例3の視感平均反射率および視感平均透過率は、反射防止積層体として充分な数値であった。良好な視感平均反射率が得られた理由は、低屈折率透明薄膜層6を設けて低反射域を可視光領域の広い範囲に渡って拡大したことによる。視感平均反射率および視感平均透過率に関して、実施例1の方が実施例2より優れている理由は、ICOの方がITOに比べて屈折率が高いことによる。表面抵抗に関しては、実施例1および実施例2共に8Ω/□台であり、300MHzの電界において約37dBのシールド性能を持っていた。実施例3に関しては、銀合金層の膜厚が実施例1および実施例2より厚いため、さらに低抵抗になっている。実施例3は300MHzの電界において約40dBのシールド性能を持っていた。
図3、図4および図5は、それぞれ実施例1、実施例2および実施例3のアドミッタンス軌道である。実施例1および実施例2のアドミッタンス軌道の終点座標は、どちらもほぼ(屈折率、消衰係数)=(1.03、0.05)であり、優れた反射防止性能が得られたことを示している。実施例3のアドミッタンス軌道の終点座標に関しても(屈折率、消衰係数)=(0.95、−0.04)であることから充分な低反射機能を有していることが分かる。
図6および図7は、それぞれ実施例1および実施例2において角度αを0°から90°まで10°毎に変化させたときに測定されるL*a*b*表色系色度を極座標(ただし、L*が0におけるa*b*平面座標とする。)で表示したものである。原点上の点が、角度αが90゜の点であり、ここから伸びる曲線の終点が、角度αが0゜の点である。実施例1における極座標上の原点を除く曲線上の各点は、θが275°〜325°の範囲であり、かつrが14以下の範囲であった。
実施例2における極座標上の原点を除く曲線上の各点は、θが270°〜340°の範囲であり、かつrが16下の範囲であった。
図9は、実施例3において角度αを0°から90°まで10°毎に変化させたときに測定されるL*a*b*表色系色度(ただし、L*が0におけるa*b*平面座標とする。)を極座標で表示し(図8)、ついで曲線上の角度αが0°の点をL*a*b*表色系色度図座標の原点となるように曲線上の各点を平行移動した後に該各点を極座標で表示したものである。図9における極座標上の原点を除く曲線上の各点は、θが100°〜150°の範囲であり、かつr’が30以下の範囲であった。
図6、図7および図9から、実施例1、実施例2および実施例3は、角度αの変化に対する色度の変化が小さいことが分かる。結果として、本発明の反射防止積層体を有する光学機能性フィルタは、光学表示装置あるいは光学物品に好適に使用できる。
表2に示す結果より、実施例1、実施例2および実施例3共にクロスカットテープピール試験、スチールウールラビング試験および鉛筆硬度試験のいずれの結果も良好であった。
本発明の反射防止積層体は、CRT、液晶表示装置、PDP等の光学表示装置、または窓ガラス、眼鏡、ゴーグル等の光学物品に設けられるフィルタとして有用である。
本発明の反射防止積層体の一例を示す概略断面図である。 反射防止積層体について、角度αにおけるL*a*b*表色系色度を測定する様子の一例を示す概略図である。 波長550nmの光における実施例1の反射防止積層体のアドミッタンス図である。 波長550nmの光における実施例2の反射防止積層体のアドミッタンス図である。 波長550nmの光における実施例3の反射防止積層体のアドミッタンス図である。 実施例1の反射防止積層体について、角度αを0°から90°まで10°毎に変化させたときに測定されるL*a*b*表色系色度を極座標で表示した図である。 実施例2の反射防止積層体について、角度αを0°から90°まで10°毎に変化させたときに測定されるL*a*b*表色系色度を極座標で表示した図である。 実施例3の反射防止積層体について、角度αを0°から90°まで10°毎に変化させたときに測定されるL*a*b*表色系色度を極座標で表示した図である。 図8の曲線上の角度αが0°の点をL*a*b*表色系色度図座標の原点となるように曲線上の各点を平行移動した後に該各点を極座標で表示した図である。
符号の説明
1 反射防止積層体
2 透明基材
3 ハードコート層
4 プライマー層
5 導電性反射防止層
6 低屈折率透明薄膜層
7 防汚層
8 粘着層
11 高屈折率透明薄膜層
12 保護層
13 金属薄膜層
14 保護層
15 高屈折率透明薄膜層

Claims (9)

  1. 透明基材と、
    高屈折率透明薄膜層と金属薄膜層とが交互に設けられ、高屈折率透明薄膜層の数がn+1であり、金属薄膜層の数がnである導電性反射防止層(ただし、nは1以上の整数である。)と、
    該導電性反射防止層の最外層の高屈折率透明薄膜層に接する低屈折率透明薄膜層と
    を有することを特徴とする反射防止積層体。
  2. 前記nが、1であることを特徴とする請求項1記載の反射防止積層体。
  3. 前記導電性反射防止層と低屈折率透明薄膜層との合計の物理膜厚が、135nm以下であることを特徴とする請求項2記載の反射防止積層体。
  4. 550nmの光に対する前記低屈折率透明薄膜層の光学膜厚が、91.85nm以下であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項に記載の反射防止積層体。
  5. 横軸の実数軸が屈折率であり、縦軸の虚数軸が消衰係数であるアドミッタンス図において、波長550nmの光における反射防止積層体のアドミッタンス軌道の終点座標が、屈折率が0.5〜1.5の範囲であり、かつ消衰係数が−0.5〜0.5の範囲であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項に記載の反射防止積層体。
  6. 反射防止積層体表面上の測定点Sにおける法線L1を含む面内に、法線L1を挟んで光源および観測点を配置し、光源と測定点Sとを結ぶ直線L2と法線L1とがなす角度および観測点と測定点Sとを結ぶ直線L3と法線L1とがなす角度をそれぞれ同じαとし、該角度αを0°から90°まで連続的に変化させたときに観測点にて測定される色度を、L*a*b*表色系色度図座標(ただし、L*が0におけるa*b*平面座標とする。)に図示した曲線において、
    (i)L*a*b*表色系色度図座標の原点Oから曲線上の点Pまでの距離をrとし、a*の正軸とOPとのなす左回りの角度をθとする極座標で表したとき、原点Oを除く曲線上の各点Pが、θが240°〜360°の範囲であり、かつrが45以下の範囲である、または、
    (ii)曲線上の角度αが0°の点P0 がL*a*b*表色系色度図座標の原点Oと重なるように曲線上の各点Pを平行移動した後、L*a*b*表色系色度図座標の原点Oから移動後の曲線上の点P’までの距離をr’とし、a*の正軸とOP’とのなす左回りの角度をθとする極座標で表したとき、原点Oを除く移動後の曲線上の各点P’が、θが45°〜165°の範囲であり、かつr’が55以下の範囲であることを特徴とする請求項1ないし5いずれか一項に記載の反射防止積層体。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の反射防止積層体を有する光学機能性フィルタ。
  8. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の反射防止積層体を有する光学表示装置。
  9. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の反射防止積層体を有する光学物品。
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