JP2006183749A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性、保守性に優れ、コンパクト化、重量軽減が図れ、また組立て易い車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】車体に取付けられる軸受外輪1と、その内周に転動体3を介して支持されて一端周辺部の外周にハブフランジ2bを有し他端周辺部が等速自在継手20の継手外輪21となるハブ輪2とを備える。ハブ輪2は貫通した筒状とされ、その継手外輪21が、内球面31に複数のトラック溝33が形成されたものとされる。等速自在継手20は、前記継手外輪21と、トラック溝34を形成した継手内輪22と、トラック溝33,34間に配された複数のトルク伝達ボール24と、ケージ23とを有する。ケージ23の内径面は、継手内輪22の前方側への移動が規制可能な形状を有する面とし、かつ、軸方向中心から後方側を、継手内輪22の軸方向移動が可能な形状を有する面とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、自動車の駆動輪を支持する車輪用軸受装置に関し、特に駆動力を伝達する等速自在継手を一体化させた車輪用軸受装置に関する。
車輪用軸受装置は、複列アンギュラ玉軸受からなる第1世代型のものから、外輪にフランジを設けた第2世代型、回転側輪をハブ輪および内輪により構成した第3世代型へと発展し、さらに回転側輪をハブ輪と等速自在継手の外輪とで構成した第4世代型のものへと発展している。車輪用軸受装置と組み合わせられる等速自在継手は、いずれも、駆動側と従動側との間で作動角変位のみを許容する固定型等速自在継手である。
第4世代型の車輪用軸受装置としては、古くは、特許文献1に示されるように、ハブ輪と等速自在継手の継手外輪とを一体の部材で形成したものがある。この形式のものは、ハブ輪の内径孔が、継手外輪のカップ部の底壁となる部分で両側に仕切られた形状となっている。
上記ハブ輪と等速自在継手の継手外輪とを一体の部材で形成した車輪用軸受装置は、実用化されるに至っていない。第4世代型の車輪用軸受装置において、現在、実用化されているのは、特許文献2に示めされるように、等速自在継手の継手外輪のステム部の外周にハブ輪を嵌合させ、ハブ輪および継手外輪に各列の転走面を形成したものである。この形式の車輪用軸受装置は、ハブ輪の内周に形成したスプライン溝と継手外輪のステム部に設けたスプライン溝とを噛み合わせ、継手外輪のステム部の先端の揺動加締等でハブ輪および継手外輪とを一体化させている。
特開昭57−10124号公報 特開2001−301407号公報
特許文献2に示めされるように、継手外輪のステム部にハブ輪を嵌合させるものは、ハブ輪の内周と継手外輪のステム部とにスプライン溝を加工する必要があり、またハブ輪と継手外輪との結合作業として、上記の揺動加締等の工程が必要となる。これらのため、加工の工程が多い。
そこで、特許文献1に示されるようなハブ輪と等速自在継手の継手外輪とを一体の部材で形成した車輪用軸受装置を再検討した。
従来のハブ輪と継手外輪とを一体化した車輪用軸受装置は、特許文献1の提案当時の技術として実用されている等速自在継手を用いたものであり、BJタイプとよばれるバーフィールドタイプのものである。現在では、固定型等速自在継手として、BJタイプの他にUJ(アンダーカットフリー)タイプのものが実用化されている。
しかし、BJタイプ,UJタイプのいずれにおいても、継手外輪の外径が大きくなり、ハブ輪と継手外輪とを一体の部材とした車輪用軸受装置を構成した場合に、コンパクト化が難しいという課題がある。そのため、重量の軽減も難しい。また、車輪用軸受装置の組立性や、保守性についても課題がある。
BJタイプの等速自在継手において、継手外輪の外径が大きくなるのは、次の理由による。BJタイプの等速自在継手では、組立過程でケージの中心軸方向と内輪の中心軸方向を互いに直交方向とした状態でケージ内側に内輪を挿入し、内輪をケージに対して90°回転させ、ケージと内輪との中心軸同士を一致させる。次に継手外輪の中心軸方向に対してケージと内輪との中心軸同士を一致した状態との中心軸を直交させた状態で継手外輪内に挿入し、ケージと内輪を外輪に対して90°回転させる。そして、等速ジョイントの最大作動角以上に内輪を傾けてボールをケージのポケットに挿入する。ポケットにボールを挿入する過程でボールの挿入を容易にするためにケージの柱部を細かくしてポケットの円周方向幅を広げる必要がある。しかし、柱部を細くするとポケットの強度が不足する。そのため、ケージの強度を大型化する必要があり、継手外輪の外径が大きくなる。
UJタイプの等速自在継手では、BJタイプ同様にケージの中心軸方向と内輪の中心軸方向を互いに直交方向とした状態でケージ内側に内輪を挿入し、内輪をケージに対して90°回転させ、ケージと内輪との中心軸同士を一致させる。次に継手外輪の中心軸方向に対してケージと内輪との中心軸同士を一致した状態との中心軸を直交させた状態で継手外輪内に挿入し、ケージと内輪を外輪に対して90°回転させる。そして、等速ジョイントの最大作動角以上に内輪を傾けてボールをケージのポケットに挿入する。尚、UJタイプは角度を大きく取るために継手外輪のトラック溝が開口部で軸方向と平行なストレートであるため、ケージポケット外径はケージとボールの接触点が外れないよう大きくする必要がある。この場合、継手外輪の奥側に向かうトラック溝が浅くなる。その結果、等速自在継手のトルク負荷容量が小さくなる。負荷容量を確保するためには、等速自在継手の外径を大きくする必要がある。
また、上記BJタイプ、UJタイプのいずれの等速自在継手においても、継手外輪に対して、同じ側(マウス側)の開口部から、ケージ、内輪、ボールの全てを組み込む構成とされている。このため、車輪用軸受装置に継手外輪が一体化されていると、車体に車輪用軸受装置設置するときの組立作業性が悪い。また、保守に際して、例えば等速自在継手のブーツの破れや、車輪用軸受装置のシール損傷時等に車輪用軸受装置の交換作業を行うときに、車輪用軸受装置の軸受部分と等速自在継手とを別々に取り外すことができず、全体を同時に取り外すことが必要で、作業性が悪いという問題点がある。
この発明の目的は、生産性に優れ、コンパクト化、重量軽減が図れ、また組立て易く、保守性にも優れた車輪用軸受装置を提供することである。
この発明の車輪用軸受装置は、車体に取付けられる軸受外輪と、この軸受外輪の内周に転動体を介して回転自在に支持されて一端周辺部の外周に車輪取付用のハブフランジを有し他端周辺部が等速自在継手の継手外輪となるハブ輪とを備える。
前記ハブ輪は前記転動体に対する転走面が外周に形成され、前記継手外輪が、内球面に複数のトラック溝を軸方向に沿って形成されたものとされる。
前記等速自在継手は、前記継手外輪と、外球面に前記継手外輪のトラック溝と対をなすトラック溝を軸方向に沿って形成した継手内輪と、前記継手外輪および継手内輪のトラック溝間で形成されるボールトラックにそれぞれ配された複数のトルク伝達ボールと、これらトルク伝達ボールを保持するケージとを有する。
前記継手外輪の前記内球面の小径側である後方の開口端からハブ輪の前記一端までの部分は、継手内輪の外径よりも大きな内径に形成される。前記ケージの内径面は、その軸方向中心から前方側を、継手内輪の前方側への移動が規制可能な形状を有する面とし、かつ、軸方向中心から後方側を、継手内輪の軸方向移動が可能な形状を有する面とする。
ここで、ケージの軸方向中心から前方側に形成された内径面、つまり、「継手内輪の前方側への移動が規制可能な形状を有する面」としては、継手内輪の外球面に接する内球面が有効であるが、この内球面以外の形状であってもよい。また、ケージの軸方向中心から後方側に形成された内径面、つまり、「継手内輪の軸方向移動が可能な形状を有する面」としては、継手内輪の外球面に接する内円筒面が有効であるが、この内円筒面以外の形状であってもよい。
また、「継手外輪の前記内球面の小径側である後方の開口端(前方開口端)」とは、継手外輪を構成するハブ輪のハブフランジ側に位置する開口端(その軸方向反対側に位置する開口端)を意味する。また、「軸方向中心から後方側(前方側)」とは、ケージを継手外輪に正規位置に組み込んだ状態の軸方向中心であり、これはケージの軸方向中心は継手中心と一致する。その後方側(前方側)とは、前述したハブフランジ側(その軸方向反対側)を意味する。
この構成の車輪用軸受装置によると、ハブ輪の一部が等速自在継手の継手外輪となるため、ハブ輪と継手外輪とを結合するための形状部分の加工や、結合作業が不要で、生産性に優れる。また、ハブ輪の一部からなる継手外輪、ケージ、ボールおよび継手内輪からなる構成要素の組立において、まず継手外輪の前方開口端からケージを挿入して正規位置に配置した上で全てのトルク伝達ボールをケージ内に挿入する。その上で、継手内輪を組み込むに際して、ハブ輪が貫通した筒状であって、継手外輪の後方の開口端からハブ輪の前記一端までの部分が、継手内輪の外径よりも大きな内径を有し、かつケージの内径面の軸方向中心から後方側に、継手内輪の軸方向移動が可能な形状を有する面、例えば内円筒面が形成されている。そのため、継手内輪を、ハブ輪の前記一端から継手外輪の後方開口端を経てケージ内側に挿入し、正規位置に配置することができる。
このように、ハブ輪のハブフランジ側の端部から等速自在継手の内輪を挿入でき、したがって内輪の分解もハブフランジ側へ行え、車輪用軸受装置の車体への組立の作業性、および保守時の車輪用軸受装置の分解が容易に行える。
また、ハブ輪のハブフランジ側の端部から等速自在継手の内輪を挿入できることから、等速自在継手の構成要素の組立が簡易化される。そのため、組立上の都合でケージの強度不足やトラック溝の浅溝化の問題が生じず、これらを解消するためにケージや継手外輪の大径化を図る必要がなくて、等速自在継手の外径をコンパクトに構成できる。これにより、車輪用軸受装置の重量軽減が可能になり、車両の燃費向上にも繋がる。
この発明の車輪用軸受装置は、前記継手内輪の後部に外球面を延在させて形成すると共に、前記継手内輪の後方に位置して前記ハブ輪の内径孔内に受け部材を着脱可能に取付け、この受け部材に、前記継手内輪の外球面を軸方向に支持する凹球面を形成した構成としても良い。これにより、前記継手内輪の外球面をケージの内円筒面で径方向に支持することで、十分なトルク負荷容量を確保することができると共に、振動や異音の発生を防止し、等速性を維持することができる。また、継手内輪の外球面にかかる力がケージの内円筒面と後方の受け部材の凹球面に分散されるので、受け部材の凹球面での発熱が抑えられて焼付け防止となる。前記受け部材は、ハブ輪に対して着脱可能に取付けられるため、車輪用軸受装置の組立性や保守性の障害とならない。
ここで、継手内輪の外球面の曲率半径をケージの内球面の曲率半径よりも小さく設定すれば、継手内輪とケージとの接触を減少させてケージの動きをスムーズにしてボールからケージに作用する力を小さくすることができる。
この発明は、等速自在継手を、8個のトルク伝達ボールを有するものとしても良い。これによりボールPCDを小さくしてより一層のコンパクト化を図ることができる。
この発明の車輪用軸受装置は、車体に取付けられる軸受外輪と、この軸受外輪の内周に転動体を介して回転自在に支持されて一端周辺部の外周に車輪取付用のハブフランジを有し他端周辺部が等速自在継手の継手外輪となるハブ輪とを備え、前記ハブ輪は前記転動体に対する転走面が外周に形成され、前記継手外輪が、内球面に複数のトラック溝を軸方向に沿って形成されたものとされ、前記等速自在継手は、前記継手外輪と、外球面に前記継手外輪のトラック溝と対をなすトラック溝を軸方向に沿って形成した継手内輪と、前記継手外輪および継手内輪のトラック溝間で形成されるボールトラックにそれぞれ配された複数のトルク伝達ボールと、これらトルク伝達ボールを保持するケージとを有し、前記継手外輪の前記内球面の小径側である後方の開口端からハブ輪の前記一端までの部分が、継手内輪の外径よりも大きな内径に形成され、前記ケージの内径面は、その軸方向中心から前方側を、継手内輪の前方側への移動が規制可能な形状を有する面とし、かつ、軸方向中心から後方側を、継手内輪の軸方向移動が可能な形状を有する面としたことを特徴とするため、生産性に優れ、コンパクト化、重量軽減が図れ、また組立易く、保守性にも優れる。
この発明の一実施形態を図1ないし図11と共に説明する。この車輪用軸受装置は、車体に取付けられる軸受外輪1と、この軸受外輪1の内周に複列の転動体3を介して回転自在に支持されるハブ輪2とを備える。ハブ輪2は、貫通した円筒状に形成され、一端周辺部の外周にハブフランジ2bを有し、他端周辺部が等速自在継手20の継手外輪21となる。ハブ輪2は、転動体3を転走させる複列の転走面2aが外径面に直接に形成されていて、軸受内輪となる。
軸受外輪1は、内径面にハブ輪2の転走面2aと対向する転走面1aが形成され、外周に車体取付用フランジ1bを有している。この車輪用軸受装置は、複列のアンギュラ玉軸受型であり、各転走面1a,2aは円弧状断面の円周溝の内面で形成され、背面合わせとなるように接触角が形成されている。転動体3はボールからなり、各列毎に軸受保持器4により保持されている。車体取付用フランジ1bは、円周方向複数箇所にボルト孔11が設けられ、このボルト孔11にねじ込まれたボルト(図示せず)、またはボルト孔11に挿通されたボルトにより、車体の懸架装置のナックル(図示せず)に取付けられる。
軸受外輪1は、図2に示すように、外周に上記車体取付用フランジ1bを有する外輪本体1Aと、この外輪本体1Aの内径面に嵌合した2個の転走面成形輪1B,1Cと、両転走面形成輪1B,1Cの間に介在した間座1Dとを組み合わせた分割型のものとされている。各転走面成形輪1B,1Cおよび間座1Dの並びは、外輪本体1Aの一端の内周に突出したフランジ部1Aaに当接し、他端の内径面の止め環溝に嵌合した止め環12により抜け止めされている。軸受外輪1をこのように分割型とすることにより、ハブフランジ2bおよび継手外輪21を一体に有するハブ2に対して、軸受外輪1や転動体3の組立が可能とされている。軸受外輪1とハブ輪2の間の軸受空間の両端は、シール13により密封されている。
ハブ輪2のハブフランジ2bは、周方向複数箇所にボルト挿通孔14を有し、これらボルト挿通孔に圧入状態に取付けられたハブボルト15により、車輪(図示せず)がハブフランジ2bに取付けられる。
等速自在継手20は、UJタイプの固定型等速自在継手とされている。等速自在継手20は、ハブ輪2の一部からなる継手外輪21と、継手内輪22、ケージ23、およびトルク伝達ボール24(以下、単にボールと称す)を主要構成要素として持ち、継手内輪22に中間軸28の端部が嵌合している。継手外輪21の他端部外周と中間軸28の中間部分とに渡り、ブーツ46が被せられている。
継手外輪21は、ハブ輪2のハブフランジ2b側の端部が開口し、他端側が継手内輪22、ケージ23およびボール24を収納して開口した筒状をなす。継手外輪21の内周面は、球面からなる内球面31とされている。継手外輪21の内球面31の小径側である後方の開口端からハブ輪2の前記一端までの部分は、組み付け時に継手内輪22をハブ輪2の一端側から挿入可能なように、最少内径D2(図3,図5)が継手内輪22の外径D1(図6(B))よりも大きな内径に形成されている。ハブ輪2の最少内径D2となる部分は、継手外輪21の内球面31の後方開口端に続く内円筒面26の箇所とされ、この内円筒面26よりもハブ輪一端側の内径面部分21cは、環状段部27を介して大径となっている。また、継手外輪21の他端側(マウス側)には、内球面31に複数のトラック溝33を円周方向等間隔に軸方向に沿って形成している。
継手内輪22は、図6(A)(B)に示すように、中間軸28の嵌合孔22aを中心に有する球状をなし、外球面32に継手外輪21のトラック溝33と対をなすトラック溝34を円周方向等間隔に軸方向に沿って形成している。この継手内輪22は、作動角が0°のとき、継手外輪21の中心軸と一致した状態でその継手外輪21の内部に収容されている。なお、また、継手内輪22の外球面32の軸線周辺部位には、後述するように受け部材25の凹球面39で支持されることから、その受け部材25の凹球面39に対する継手内輪22の外球面32の動きをスムーズにするため、潤滑剤を供給する油溝(図示せず)が形成されている。
このUJタイプの等速自在継手では、図2,図5,図6に示すように継手外輪21のトラック溝33の曲率中心O1と継手内輪22のトラック溝34の曲率中心O2とを、継手中心Oに対して軸方向に等距離fだけオフセットさせている。したがって、継手外輪21の各トラック溝33は、マウス奥側で曲率中心O1を持つ円弧底33aと、その曲率中心O1から径方向に延びる線分がトラック溝33の底部と交わる部位を境として、マウス開口側で軸方向と平行なストレート底33bとを有する。また、継手内輪22の各トラック溝34は、マウス開口側でトラック溝34の曲率中心O2を持つ円弧底34a(図6)と、その曲率中心O2から径方向に延びる線分がトラック溝34の底部と交わる部位を境として、マウス奥側で軸方向と平行なストレート底34bとを有する。
ケージ23は、図2,図4に示すように継手外輪21の内球面31と継手内輪22の外球面32との間に介在して複数(この実施形態では8個)のボール24を保持する。それらボール24は、ケージ23の円周方向等間隔に形成された複数(この実施形態では8個)のポケット36に収容された状態で保持され、継手外輪21と継手内輪22の両トラック溝33,34が協働して形成されるボールトラックに配されてトルクを伝達する。ボール24は、このケージ23により、継手外輪21と中間軸28のなす角度の二等分面上に常に位置するように規制されている。ケージ23のポケット36の円周方向幅W(図4参照)は、等速自在継手の最大作動角を許容できる大きさに設定されている。
ケージ23の内径面は、その軸方向中心(図2の状態では継手中心Oと一致)から前方側であるマウス開口側が継手内輪22の外球面32に接する内球面37となっており、かつ、軸方向中心から後方側であるマウス奥側が内球面37と連続する内円筒面38となっている。ケージ23の内円筒面38は、図7(A)(B)に示すように継手内輪22の外径D1と合致する内径D3を有することから、継手内輪22が通過可能となっている。また、継手内輪22が正規位置に配置された状態では、ケージ23の内球面37は、継手内輪22の外球面32と合致することから、その継手内輪22の外球面32がケージ23の内球面37に当接している。
なお、トルク負荷によるボール24の軸方向分力は、継手外輪21のマウス開口側へ向く方向であるため、内円筒面38が形成されたケージ23のマウス奥側が肉薄であっても、内球面37が形成されたケージ23のマウス開口側が肉厚となっているので、軸方向分力を受けるマウス開口側の強度は確保されている。また、ケージ23のポケット36での内径D4は、継手内輪22の挿入時に干渉することはないので、内円筒面38での内径D3より小さく設定してもよい。
継手内輪22を軸方向に支持する受け部材25(図2)は、その端面に継手内輪22の外球面32と合致した凹球面39を有し、継手外輪21の後方開口端に同軸的に着脱可能に取付けられる。つまり、この受け部材25をハブ輪2の一端(ハブフランジ側端)から挿入し、環状段部27に係止させることにより受け部材25の軸方向位置を規制する。受け部材25は、ハブ輪2の内径面に設けられた止め環溝41に係合するサークリップ等の止め環43により、前記環状段部27に係止状態に止め付けられる。このようにして受け部材25を継手外輪21に止め付けた状態で、受け部材25の凹球面39で継手内輪22の外球面32を軸方向に支持する。なお、継手内輪22の後部には、外球面32を受け部材25の凹球面39で受けられる位置まで延在させて形成してある。
この等速自在継手では、継手外輪21の後方開口端に配置された受け部材25の凹球面39で継手内輪22の外球面32を軸方向に支持すると共に、継手内輪22の外球面32をケージ23の内円筒面38で径方向に支持した構造とすることにより、十分なトルク負荷容量を確保することができると共に、振動や異音の発生を防止し、等速性を維持することができる。
次に、この実施形態の車輪用軸受装置における等速自在継手20の各構成要素、つまり継手外輪21、継手内輪22、ケージ23、ボール24、および受け部材25からなる各構成要素の組立手順を以下に詳述する。
まず、継手外輪21の前方開口端であるマウス側開口端からケージ23を挿入してその継手外輪21の内部でケージ23を正規位置に配置する。この継手外輪21へのケージ23の挿入に際しては、ケージ23のポケット36での外径D5(図7(B))が継手外輪21の内球面31の内径D6(図5)よりも小さければ、図8(A)に示すように継手外輪21に対して、ケージ23を同軸上で相互にトラック形成角αの1/2だけ回転させ、ケージ柱(ポケット間部位)をトラック溝33に通過させて軸方向に位置させた後、再び、ケージ23をトラック形成角αの1/2だけ回転させて正規位置に配置すればよい。また、ケージ23のポケット36での外径D5が継手外輪21の内球面31の内径D6よりも大きければ、図8(B)に仮想線で示すように継手外輪21に対して、ケージ23を相互の軸線を90°回転させた状態でマウス奥側まで入れ込んだ後、再び90°回転させて正規位置に配置すればよい。
このケージ23の組み込み後、図9に示すようにケージ23の全てのポケット36にボール24を挿入する。次に、図10に示すようにハブ輪2のハブフランジ側端から継手内輪22を、継手外輪21およびケージ23の軸線と位相を一致させた状態で挿入し、ケージ23の内円筒面38を通過させてその内球面37に継手内輪22の外球面32を当接させて継手内輪22を正規位置に配置する。そして最後に、図11に示すように受け部材25を、ハブ輪2のハブフランジ側端から挿入して環状段部27に係止させ、止め環43で係止することにより、ハブ輪2に止め付ける。このように受け部材25をハブ輪2の継手外輪21に固定させた状態で、受け部材25の凹球面39で継手内輪22の外球面32を軸方向に支持する。なお、中間軸28の継手内輪22への挿入は、受け部材25の組み込みの前後いずれに行っても良い。
以上のような継手外輪21、ケージ23、ボール24、および継手内輪22からなる構成要素の組立において、まず、継手外輪21の前方開口端からケージ3を挿入して正規位置に配置した上で全てのボール24をケージ23内に挿入した後、継手内輪22を組み込む。この組み込みに際しては、継手外輪21の後方開口端からハブ輪2のハブフランジ側端までの最少内径D2が、継手内輪2の外径D1よりも大きな内径D2を有すると共に、ケージ23の内径面にその軸方向中心からマウス奥側に内円筒面38を形成したことから、ハブ輪2のハブフランジ側端から継手内輪22をケージ23内側に挿入して正規位置に配置することができるので、等速自在継手20の構成要素の組立性の簡易化が図れる。
この実施形態の車輪用軸受装置は、ハブ輪2の一部が等速自在継手20の継手外輪21となるため、ハブ輪2と継手外輪21とを結合するためのスプライン溝やセレーション等の加工や、結合作業が不要で、生産性に優れる。また、ハブ輪2の一部からなる継手外輪21、ケージ23、ボール24、および継手内輪22からなる構成要素の組立において、ハブ輪2のハブフランジ2b側の端部から継手内輪22を挿入できる。したがって継手内輪22の分解もハブフランジ2b側へ行え、車輪用軸受装置の車体への組立の作業性、および保守時の車輪用軸受装置の分解が容易に行える。
また、ハブ輪2のハブフランジ2b側の端部から継手内輪22を挿入できて、上記のように等速自在継手20の構成要素の組立が簡易化される。そのため、組立上の都合でケージ23の強度不足やトラック溝33,34の浅溝化が問題となることがなく、これらを解消するためにケージ23や継手外輪21の大径化を図る必要がなく、等速自在継手21の外径をコンパクトに構成できる。これにより、車輪用軸受装置の重量軽減が可能になり、車両の燃費向上にも繋がる。
この発明の一実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。 同車輪用軸受装置の部分拡大断面図である。 そのハブ輪の断面図である。 その等速自在継手部分の横断面図である。 その継手外輪を示す断面図である。 (A)は(B)の左側面図、(B)は継手内輪を示す断面図である。 (A)はケージを示す断面図、(B)は(A)の VII−O−VII 線に沿う断面図である。 (A)は継手外輪へのケージの組み付け要領の一例を示す側面図、(B)は継手外輪へのケージの組み付け要領の他の例を示す側面図である。 ケージへのボールの組み付け要領を示す断面図である。 ケージ内への継手内輪の組み付け要領を示す断面図である。 継手外輪への受け部材の組み付け要領を示す断面図である。
符号の説明
1…軸受外輪
1a…転走面
2…ハブ輪
2a…転走面
2b…ハブフランジ
3…転動体
20…等速自在継手
21…継手外輪
22…継手内輪
23…ケージ
24…トルク伝達ボール
25…受け部材
31…継手外輪の内球面
32…継手内輪の外球面
33,34…トラック溝
37…ケージの内球面
38…ケージの内円筒面

Claims (4)

  1. 車体に取付けられる軸受外輪と、この軸受外輪の内周に転動体を介して回転自在に支持されて一端周辺部の外周に車輪取付用のハブフランジを有し他端周辺部が等速自在継手の継手外輪となるハブ輪とを備え、
    前記ハブ輪は前記転動体に対する転走面が外周に形成され、前記継手外輪が、内球面に複数のトラック溝を軸方向に沿って形成されたものとされ、
    前記等速自在継手は、前記継手外輪と、外球面に前記継手外輪のトラック溝と対をなすトラック溝を軸方向に沿って形成した継手内輪と、前記継手外輪および継手内輪のトラック溝間で形成されるボールトラックにそれぞれ配された複数のトルク伝達ボールと、これらトルク伝達ボールを保持するケージとを有し、
    前記継手外輪の前記内球面の小径側である後方の開口端からハブ輪の前記一端までの部分が、継手内輪の外径よりも大きな内径に形成され、前記ケージの内径面は、その軸方向中心から前方側を、継手内輪の前方側への移動が規制可能な形状を有する面とし、かつ、軸方向中心から後方側を、継手内輪の軸方向移動が可能な形状を有する面としたことを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 請求項1において、前記継手内輪の後部に外球面を延在させて形成すると共に、前記継手内輪の後方に位置して前記ハブ輪の内径孔内に受け部材を着脱可能に取付け、この受け部材に、前記継手内輪の外球面を軸方向に支持する凹球面を形成した車輪用軸受装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記継手内輪の外球面の曲率半径をケージの内球面の曲率半径よりも小さく設定した車輪用軸受装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記トルク伝達ボールが8個である車輪用軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101852252A (zh) * 2010-06-09 2010-10-06 襄樊市博亚机械有限公司 外套焊接式短型球笼联轴器
CN110594304A (zh) * 2019-09-29 2019-12-20 海宁奥通汽车零件有限公司 一种可重复使用的高寿命汽车轮毂轴承

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