JP2006182785A - 造血機能に関して刺激活性を示すmdp誘導体および複合体ならびにそれらを含む組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】例えばムラジメチド(Muradimetide)、ムロクタシン(muroctasine)またはMTP-PEなどの水溶性ムラミルペプチド誘導体を少なくとも1つ含む、造血機能を刺激するための、およびある種の治療による骨髄毒性効果を防止するための薬学的組成物。ヒト体重kgあたり0.1〜25mgの用量で経口投与が可能なように調合されることが望ましい。
【選択図】なし
Description
1)新しい抗骨髄毒性治療
2)骨髄幹細胞の新しい採取方法であって、
a)自己移植または同種移植
b)遺伝子治療技術における使用
を目的とする骨髄生検を代替し得る方法である。
2)骨髄細胞の同種または自己移植のために、骨髄生検の替わりに、循環血液中の高レベルのHSCを採取する
3)ある種の遺伝子治療を行うための担体として用いるために、循環血液中から高レベルのHSCを得る。
癌やAIDSの化学療法、免疫療法または放射線療法のように、治療または医薬のなかには、造血機能を低下させ、治療中の感染リスクを著しく増大せしめるものがある。本発明の薬学的組成物は、骨髄毒性により生じる免疫系細胞、特に好中球の減少を打ち消すことができる。さらに、免疫療法、特にサイトカインを用いる治療の中には、細胞毒性を生じるものがあるが、本発明の組成物は、これに対する拮抗剤の役割を果たすことができる。
強烈な化学療法または放射線療法による抗癌治療は、血液細胞および免疫系細胞の崩壊を起こす。これらのケースでは、造血系は、骨髄細胞の移植によって再構成される。自己移植は、癌が骨髄細胞以外の細胞を冒す場合に行われ、この場合、破壊的な治療の前に、患者自身からサンプルをとる。同種移植(すなわち、適合性のある提供者由来の細胞を使用すること)は、骨髄細胞自体が癌であるときに行われる。
ある種の遺伝子治療技術の使用は、循環血液中のHSCを大量に得ることができるかどうかにかかっている。この目的は、骨髄から精製することが非常に困難なHSCを血液から非常に高い割合で得ることを可能にする本発明の薬学的組成物によって達成され得る。
X = L-AlaまたはL-Thr
Rx = NH2またはO(CH2)xH (X = 1〜4)
Ry = OH(Rx= NH2の場合を除く)またはO(CH2)xH (X = 1〜4)
または、次式(II)のムロクタシン(muroctasine):
Nac-Mur-L-Ala-D-イソGln-Nσ-ステアロイル-L-Lys
モノナトリウムNac-Mur-L-Ala-D-isoGln-L-alanyl-2-(1’,2’-ジ-パルミトイル-sn-グリセロ-3’-フォスフォリル)エチルアミドである。
この組成物は、血液中に存在する成分、特に赤血球および血小板を正常またはそれ以上に回復させることができる。
R = H、N3またはハロゲンである。
− 少なくともこれら2種類の化合物を含む医薬(このような医薬は本発明の一部である)によって、または
− 各々が1種類の化合物を含む医薬を同時に投与するか(同時に投与するとは、少なくともある期間、それらの効果が重複して発現していることである)または、
− 同一の分子に式(I)と(IV)の化合物を結合する複合体を生成することによって行われる。
Rα = NH2またはO(CH2)xH (X = 1〜4)
X = L-AlaまたはL-Thr
x = 0,1,2
Y = アミノ酸残基
ここで、Aは、5’位のデオキシリボース残基にヒドロキシル官能基またはアミン官能基を有し、3’位に水素、ハロゲンまたはアジド基を含むヌクレオシドである。
Yは、ジカルボン酸、特にコハク酸残基のようなアームである
Z = OまたはNH
R = HまたはCH3
RαおよびRγは、式(I)中と同じ意味であり、
Aは、デオキシリボース残基の5’位にヒドロキシル官能基またはアミン
官能基を有し、3’位に水素、ハロゲンまたはアジド基を含むヌクレオシドである。
R = CH3
Rα= OCH3およびRγ= OCH3
xY = CO-(CH2)2-CO
Z = O
Aは、AZTである。
i)ヌクレオシド誘導体の5’位のヒドロキシルまたはアミン官能基と保護されたアミノ酸とを結合し、続くステップで、ペプチド合成技術にしたがい、
ii)適切に保護されたD-グルタミン酸誘導体を結合し、
iii)保護されたL-アラニンまたはL-スレオニンを結合し、
iv)保護されたN-アセチルムラミン酸誘導体を結合する。
アノマー水酸基(C1)は、一時的に保護されているか、または保護されておらず、
ZはNHまたはOであり、
Yは、ジカルボン酸残基、特にコハク酸残基である。
下記の表1は、25mg/kgの用量で単独投与されたムラジメチド処置後の時間に対して、白血球、好中球、リンパ球および骨髄球数を示したものである。
AZTの単独処理は、従来どおり、循環白血球および好中球数の減少を引き起こす。減少後、処理開始後およそ4〜7日に回復する。AZT40mg/kgで処理後、ムラジメチドを全身的または経口的に投与した場合、細胞数の減少はなく、逆に、既に4日後には白血球数が少なくとも1.5倍、好中球数が3倍増幅されている。この結果を下の表2にまとめる。
赤血球および血小板数に対する7日間の処置の影響を、それぞれ図9と図10に示す。計数は、0日において得られたカウントに対する百分率として示されている。雌BALB/cマウス(グループあたり5匹)を、7日間連続で毎日1回、100mg/kg AZT(△)、50mg/kg AZT(□)または100mg/kg AZTと50mg/kgムラジメチドで同時(○)に処置した。0日から処置開始後10日まで、血小板または赤血球の計数を行った。AZT、ムラジメチドまたはAZTとムラジメチドの混合物のいずれについても血小板に対する毒性は観察されなかった。血小板数は、4日〜5日目に上昇する傾向がある。他方、処置群で貧血が見られることがあるのは、出血が繰り返されるためかもしれない。それにもかかわらず、AZT単独処置群で観察されるのに比べて、二つの生産物の混合物で処置した動物は、貧血の割合と程度が非常に減少している。このことは、混合物が、AZTの毒性を打ち消す効果は、白血球だけではなく、赤血球にも及ぶ可能性があることを示唆している。
下記の表3と図11は、kgあたり50mgのAZT投与前、同時または投与後に、マウスをムラジメチドで経口処置したときの循環骨髄球数に対する影響を、4日間毎日投与してから24時間後に試験した結果を示す。
マウスでは、造血活性をもつ臓器は、骨髄の他には脾臓しかないということが知られている。MDMとAZTの混合物がSHCの動員に及ぼす影響が、脾臓由来なのか骨髄由来なのかを決定するために、50mg/kgのAZT(○)、25mg/kgのMDM(△)およびこれらの化合物の混合物(○)を10日前に脾臓を摘出したマウスに投与した。得られた結果を図12に示す。4日連続で混合物を投与すると末梢循環中に循環骨髄球が顕著に出現するが、これは正常マウスにおいて観察されるのと同じ程度の強度であり、既に二度目の投与でSHCの増加が見られる(図11)。このことは、SHCの動員が脾臓由来ではなくて、骨髄由来であることを明確に示しており、骨髄が造血機能を担う主要組織であるヒトに対して、このような治療を行うことを類推する上できわめて重要である。
上記処置が、化学療法における細胞毒性効果を打ち消す効果を、シクロフォスファミドでマウスを処置することによって研究した。
これらの実験の目的は、循環血液中に異なるHSC群が存在することを実証することである。
この影響は、図1および2に示してあり、図1Aと2AはAZTが非骨髄毒性量の場合、図1Bと2BはAZTが骨髄毒性量の場合を示している。
AZT処理を受けたマウスを、ムラジメチドに対して用いたのと同条件下にて、GM-CSFで処理した場合、AZTとムラジメチドを組み合わせて使ったときに観察されたのは対照的に、白血球数と好中球数は増加を示さない。他方、単球数の増加はみられた。図4,5,6および7は、マウスをムラジメチドまたはmGM-CSFで処理したときの、AZTの静脈内投与後の循環好中球、循環白血球または循環単球または循環骨髄球の変化に及ぼす影響をそれぞれ示している。
ムラジメチドの特別な効果を実証するために用いた誘導体は、MDPAである。図8は、マウスに経口処置を行い、つづいてAZTを静脈内投与することによって引き起こされた骨髄球数の変化を示している。この実験では、0,1,2および3日目において、雌のスイスマウスにkgあたり40mgのAZTを静脈内投与した。4日間同じ日に、AZTの4時間前に、5匹のマウスからなる各グループに対して、生理学的食塩水、またはkgあたり25mgのMDPA、またはkgあたり25mgのムラジメチドを経口投与した。骨髄球の計数は、0,2,3,4および8日目に行った。ヒストグラム上のアスタリスクは、前の図と同じ意味である。
a)Boc-L-アラニン3’-アジド-3’-デオキシチミジン(1)の合成
102mg(1mmol)のジメチルアミノピリジンを含むジメチルホルムアミド無水物20ml中に溶かしたBoc-L-アラニン189mg(1mmol)に、206mg(1mmol)のN,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミドを添加する。反応混合物に267mg(1mmol)の3’-アジド-3’-デオキシチミジン(AZT)を添加し、24時間室温で攪拌する。ジシクロヘキシル尿素の沈殿物を濾過した後、真空下で反応混合物を濃縮した。シリカゲルのカラムで精製した後、最終的に生成物を得る。
氷酢酸中の1N塩酸溶液2mlに、260mg(0.6mmol)の(1)を溶解する。室温で30分後、反応混合物を乾燥するまで濃縮する。得られた残留物をアセトン中に入れ、乾燥するまで濃縮する。このプロセスを数度繰り返し、真空下で乾燥した残留物をそのまま次のステップで用いる:225mg(100%)。
10mlのジメチルフォルムアミド無水物に溶かした507mg(1mol)のN-アセチルムラミル-L-アラニルD-グルタミックα-メチルエステル()に、 -15℃で0.11ml(1mmol)のN-メチルモルフォリンと0.13ml(1mmol)のイソブチルクロロ炭酸を順次添加する。5分後、0.11mlのN-メチルモルフォリンを含んだ、-15℃に冷却した5mlのジメチルホルムアミドに溶かし、225mg(0.60mmol)の(2)を加える。-15℃で、反応混合物を24時間攪拌した後、真空下で濃縮する。エタノールと水の混合液で、Lichroprep RP18(Merck)カラムから溶出して、精製した後、最終的に生成物を得る。(3)の水溶液を凍結乾燥することによって、(3)が最終的に得られる。:272mg(60%)
実施例12−6-O-(サクシニル-3’-アジド-3’-デオキシチミジン)-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミック ジメチルエステル(式VI)の合成
a)α-ベンジル-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミック ジメチルエステルの合成:
1.4g(2mmol)のα-ベンジル-4,6OBZi-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミック ジメチルエステル(1)を、完全に溶解するまで、56%酢酸水溶液100ml存在下で還流処理する。真空下で、反応混合物を濃縮する。得られた残留物を、順次水、トルエンおよびに入れて濃縮し、真空下で乾燥する。クロロホルムとメタノールの混合物で、シリカゲルカラムから溶出して、(1)を精製する。:305mg(50%)
b)6-O-サクシニル-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミックジメチルエステル(2)の合成:
10mlのピリジン無水物に溶かした300mg(1mmol)の(1)に、44mg(4mmol)のコハク酸無水物を添加する。反応混合物を室温で4日間攪拌した後、真空下で濃縮する。得られた残留物をアセトンに入れ、数回濃縮した後、真空下で乾燥する。得られた生成物(α-ベンジル-6-O-サクシニル-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミック ジメチルエステル)を15mlの氷酢酸に溶かし、100mgの木炭上の5%パラジウム100mg存在下で、大気圧にて4時間水素化を行う。触媒を濾過して取り除いた後、反応混合物を真空下で濃縮する。得られた残留物をアセトンにいれ、数回濃縮した後、真空下で乾燥させる。次に、水に入れ、AG1X2(H+)(BIORAD)カラムにかけ、酢酸水溶液の勾配で溶出して精製する。最終的に、(2)の水溶液を凍結乾燥して、(2)を得る。:450mg(70%)
c)6-O-(サクシニル-3’-アジド-3’-デオキシチミジン)-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミック ジメチルエステル (3)(式VI)の合成
0.05ml(0.5mmol)のN-メチルモルフォリンと0.06ml(0.5mmol)のイソブチルクロロ炭酸を、10mlのジメチルホルムアミド無水物に溶かした320mg(0.5mmol)の(2)に、-15℃下で順次添加する。5分後、267mg(1mmol)の3’-アジド-3’-デオキシチミジン(AZT)を添加する。反応混合物を、15℃で24時間攪拌し、真空下で濃縮する。Lichroprep Rpli(Merck)にかけ、エタノールと水の混合物で溶出して、最終的に生成物を得る。(3)の水溶液を凍結乾燥して、最終的に(3)を得る。:440mg(50%)
他方、式(I)、(II)、(III)式の化合物は、式(IV)の誘導体または式(V)および(VI)の新規複合体(実は、式(I)と式(IV)の化合物が共有結合したもの)と組み合わせると、きわめて使用範囲の広い、新しいクラスの医薬が得られる。実施例と特許請求の範囲の記載以外でも、血液中の細胞数の変化を元に戻す必要がある場合には、または何らかの理由で、血液循環から骨髄球を採取することが必要なときには、それらを使用することができるはずである。本記述の冒頭で説明したように、HSCはきわめて重要な全能性の細胞である。本発明によって、痛みを伴う長期的な処置が不要になり、一度血液サンプルをとるだけで、生物学的ツールとしてまたは治療目的で、それらを採取することが可能となった。
Claims (26)
- 式(I):
X = L-AlaまたはL-Thr
Rx = NH2またはO(CH2)xH (X = 1〜4)
Ry = OH (Rx= NH2の場合を除く) またはO(CH2)xH (X = 1〜4)
または次式(II)のムロクタシン:
Nac-Mur-L-Ala-D-isoGln-Nε-ステアロイル-L-Lys
モノナトリウムNac-Mur-L-Ala-D-isoGln-L-alanyl-2-(1’,2’-ジ-パルミトイル-sn-グリセロ-3’-ホスホリル)エチルアミド
造血機能の刺激によってある種の治療もしくは疾病の骨髄毒性効果を防止もしくは治療することができ、または血液中の造血性幹細胞を増加させることができ、或いはこれら両方を同時に行うことができることを特徴とする組成物。 - 請求項1に記載の薬学的組成物であって、式(I)に相当する化合物が、式:Nac-Mur-L-Ala-D-Glu[OMe]-OMeのムラジメチドであることを特徴とする組成物。
- 請求項1または2に記載の組成物であって、式(I)または(II)または(III)の化合物は、ヒト体重kgあたり0.1〜25mgの用量で経口投与が可能なように調合されていることを特徴とする組成物。
- 請求項1または2に記載の組成物であって、ヒトに全身投与することができ、1回の投与ごとにkg体重あたり0.05〜2.5mgの投与が可能なように有効成分が調合されていることを特徴とする組成物。
- 請求項5に記載の組成物であって、前記ヌクレオシド誘導体が3’-アジド-3’-デオキシチミジン(AZT)であることを特徴とする組成物。
- 請求項7または8に記載の複合体であって、
X = L-Ala
R = H
Rα = OCH3およびRγ = OCH3
であることを特徴とする複合体。 - 請求項7または8のいずれかに記載の複合体であって、AがAZTであることを特徴とする複合体。
- 活性成分として請求項7ないし10のいずれか1項に記載の複合体を含有することを特徴とする薬学的組成物。
- 請求項11に記載の薬学的組成物であって、癌またはAIDSに対する化学療法、放射線療法または免疫療法のような、治療または医薬の骨髄毒性効果を相殺し得ることを特徴とする組成物。
- 請求項11または12に記載の組成物であって、血液中の成分、特に赤血球および血小板を正常またはそれ以上のレベルに回復し得ることを特徴とする組成物。
- 請求項11に記載の薬学的組成物であって、血液の造血性幹細胞を増加させ得ることを特徴とする組成物。
- 式(V)の複合体の合成法であって、少なくとも
(a)Boc-L-アラニンおよびAZTからBoc-L-アラニン3’-アジド-3’-デオキシチミジン (1)を合成するステップと、
(b)(1)からL-アラニン3’-アジド-3’-デオキシチミジン塩酸 (2)を合成するステップと、
(c)(2)にN-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミック α-メチルエステルを添加して、N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミック α-メチルエステル γ-L-アラニン 3’-アジド-3’-デオキシチミジンを合成するステップと
を具備してなることを特徴とする合成法。 - 式(VI)の複合体の合成法であって、少なくとも
(a)α-ベンジル-4,6-OBzi-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミック ジメチルエステルからα-ベンジル-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミック ジメチルエステル(1)を得るステップと、
(b)(1)をスクシニル化して、6-O-スクシニル-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミック ジメチルエステル (2)を得るステップと、
(c)(2)にAZTを結合させて、6-O-(スクシニル-3’-アジド-3’-デオキシチミジン)-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミック ジメチルエステル (3)を合成するステップと
を具備してなることを特徴とする合成法。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物、または請求項7〜10のいずれか1項に記載の複合体、または請求項11に記載の組成物の使用であって、単独もしくは式(IV)の化合物と組み合わせて、ある種の治療もしくは医薬の骨髄毒性効果に対する拮抗剤、または造血性幹細胞を全身血流中に動員することができる医薬の製造における使用。
- 請求項17に記載の使用であって、式(I)の化合物が、
式:Nac-Mur-L-Ala-D-Glu[OMe]-OMeのムラジメチドであることを特徴とする使用。 - 請求項18に記載の使用であって、式(III)の誘導体がMTP-PEであることを特徴とする使用。
- 請求項19に記載の使用であって、式(II)の誘導体がムロクタシンであることを特徴とする使用。
- 請求項17ないし20のいずれか1項に記載の使用であって、式(IV)の化合物が3’-アジド-3’-デオキシチミジン(AZT)であることを特徴とする使用。
- 請求項17ないし21のいずれか1項に記載の使用であって、前記医薬が癌またはAIDSの治療における化学療法の効果を相殺するための医薬であることを特徴とする使用。
- 請求項17ないし21のいずれか1項に記載の使用であって、前記医薬が循環血液中の造血性幹細胞を増加させることができる医薬であることを特徴とする使用。
- 請求項17ないし21のいずれか1項に記載の使用であって、前記医薬が、異種遺伝子導入用の担体として使用し得る血液中の幹細胞を得ることを可能にする医薬であることを特徴とする使用。
- 請求項17ないし21のいずれか1項に記載の使用であって、前記医薬が、自家骨髄移植または同種骨髄移植に使用し得る血液中の幹細胞を得ることができるようにする医薬であることを特徴とする使用。
- 請求項17ないし25のいずれか1項に記載の使用であって、前記化合物は式(IV)の化合物と組み合わせて処方されることを特徴とする使用。
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