JP2006182534A - エスカレーターの移動手摺監視装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動手摺の走行抵抗を低減する為の移動手摺の内面摺動部への薬剤塗布を、運転中に自動的に行うことができると同時に、移動手摺の走行状態を簡単な機械構造で監視することができるエスカレーターの移動手摺監視装置を得る。
【解決手段】移動手摺1の帰路側の内面摺動部に移動可能に設けられ、前記移動手摺1の移動に伴い前記内面摺動部に薬剤を塗布する薬剤塗布器3と、エスカレーターのトラスに固定され、かつ前記薬剤塗布器3にワイヤー4で結ばれ、前記薬剤塗布器3の張力に基づいて前記移動手摺1の走行異常を検出する検出器5とを設けた。
【選択図】図2
【解決手段】移動手摺1の帰路側の内面摺動部に移動可能に設けられ、前記移動手摺1の移動に伴い前記内面摺動部に薬剤を塗布する薬剤塗布器3と、エスカレーターのトラスに固定され、かつ前記薬剤塗布器3にワイヤー4で結ばれ、前記薬剤塗布器3の張力に基づいて前記移動手摺1の走行異常を検出する検出器5とを設けた。
【選択図】図2
Description
この発明は、エスカレーターの移動手摺の走行抵抗を軽減する為のパラフィンなどを自動塗布すると同時に、移動手摺の走行状態を監視するエスカレーターの移動手摺監視装置に関するものである。
従来、移動手摺の走行抵抗を低減するために、保守作業員がエスカレーターから移動手摺を取り外し、移動手摺の内面摺動部にパラフィン等の薬剤を塗布していた。また、移動手摺の走行遅れなどの異常を検出する手法としては、例えば、移動手摺の帰路側に移動手摺の走行速度を検出するためのローラーを取り付け、このローラーの回転速度から走行速度を検出し、基準速度と比較し異常などを判断する複雑な装置が必要であった(例えば、特許文献1及び2参照)。
従来の方法では、移動手摺の走行異常を事前に防ぐべく、移動手摺の走行抵抗の低減のためには、移動手摺をエスカレーター本体から取り外し、保守作業員の手動による薬剤塗布が必要であるという問題点があった。また、従来の装置では、複雑な構造、構成が必要であるという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、移動手摺の走行抵抗を低減する為の移動手摺の内面摺動部への薬剤塗布を、運転中に自動的に行うことができると同時に、移動手摺の走行状態を簡単な機械構造で監視することができるエスカレーターの移動手摺監視装置を得るものである。
この発明に係るエスカレーターの移動手摺監視装置は、移動手摺の帰路側の内面摺動部に移動可能に設けられ、前記移動手摺の移動に伴い前記内面摺動部に薬剤を塗布する薬剤塗布器と、トラスに固定され、かつ前記薬剤塗布器にワイヤーで結ばれ、前記薬剤塗布器の張力に基づいて前記移動手摺の走行異常を検出する検出器とを設けたものである。
この発明に係るエスカレーターの移動手摺監視装置は、移動手摺の走行抵抗を低減する為の移動手摺の内面摺動部への薬剤塗布を、運転中に自動的に行うことができると同時に、移動手摺の走行状態を簡単な機械構造で監視することができるという効果を奏する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係るエスカレーターの移動手摺監視装置について図1から図4までを参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るエスカレーターの移動手摺監視装置の概略構成を示す図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
この発明の実施の形態1に係るエスカレーターの移動手摺監視装置について図1から図4までを参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るエスカレーターの移動手摺監視装置の概略構成を示す図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1において、この実施の形態1に係るエスカレーターの移動手摺監視装置は、移動手摺1の帰路側の内面摺動部に移動可能に設けられ、移動手摺1の移動に伴い内面摺動部に薬剤を塗布して移動手摺1の走行抵抗を低減する薬剤塗布器3と、エスカレーターのトラスに固定され、かつ薬剤塗布器3にワイヤー4で結ばれ、薬剤塗布器3の張力に基づいて移動手摺1の走行異常を検出する検出器5とが設けられている。なお、移動手摺1は、踏み段2とともに駆動される。
図2は、図1のエスカレーターの移動手摺監視装置の要部を拡大した図である。図2に示すように、薬剤塗布器3は、検出器5に対してワイヤー4で結ばれ、移動手摺1が走行すると移動手摺1の内面摺動部を摺動しパラフィン等の薬剤を塗布すると共に、移動手摺1との摩擦によりワイヤー4を引っ張る。なお、図2において、点線で表した左側の図は移動手摺1の走行方向が逆になった場合を示す。
図3は、この発明の実施の形態1に係るエスカレーターの移動手摺監視装置の薬剤塗布器の詳細構成を示す図である。図3において、薬剤塗布器3は、ワイヤー4に結線された支点部材31と、断面がカタカナの略コの字状の部材32、33と、2つの部材32、33間に取り付けられたスプリング34と、パラフィン等の薬剤35、36とが設けられている。
この薬剤塗布器3は、移動手摺1の内面に位置し、支点部材31と、部材32、33によってはさみ状の構造をしている。薬剤塗布器3の中心部に取り付けられたスプリング34は、部材32、33それぞれを内側から外方向へ押圧する、開き方向の力を有している。薬剤塗布器3の部材32、33の先端に取り付けられた薬剤35、36は、スプリング34の力により移動手摺1に密着し、移動手摺1が走行し摺動することにより塗布される。
図4は、この発明の実施の形態1に係るエスカレーターの移動手摺監視装置の検出器の詳細構成を示す図である。図4において、検出器5は、エスカレーターのトラスに固定され、移動手摺1の移動方向(上り、下り)に応じて可動可能に取り付けられた支点部材51(図2参照)と、基礎板52と、ワイヤー4に結ばれた検出板53と、この検出板53を支持する支持板54と、基礎板52と検出板53の間に取り付けられ、検出板53を挟んでワイヤー4に結ばれた検出板用スプリング55と、この検出板用スプリング55の張力が薬剤塗布器3の張力より大きいときに検出板53に押されて後述する警報出力器を作動(オン)する検出スイッチ56と、この検出スイッチ56によって作動(オン)されると移動手摺1の走行異常を表す警報信号を出力する警報出力器57とが設けられている。
薬剤塗布器3に結ばれたワイヤー4の他端には、検出板53が結ばれる。この検出板53には、検出板用スプリング55が取り付けられ基礎板52に固定される。検出スイッチ56及び警報出力器57は、検出板53が検出板用スプリング55により引かれた際、移動手摺1の走行異常を検出し、警報信号を出力する。
つぎに、この実施の形態1に係るエスカレーターの移動手摺監視装置の動作について図面を参照しながら説明する。
エスカレーターは、人が乗る踏み段2をチェーン等で駆動し、移動手摺1をローラー等で駆動して運転されていることから、踏み段2と移動手摺1の速度差が発生する。つまり、踏み段2に対し移動手摺1は、間接的に駆動されることから、移動手摺1の走行抵抗の増大、駆動力の低下といった現象により、踏み段2に対し移動手摺1が遅れて走行したり、停止したりしてしまう走行異常が発生する。
この実施の形態1は、移動手摺1が遅れる要因となる走行抵抗を軽減すると共に、移動手摺1の走行が遅れたことを検出して警報信号を出力する。
エスカレーターが運転を開始すると、移動手摺1内に設置された薬剤塗布器3が移動手摺1の移動に伴い移動する。この際、薬剤塗布器3内のスプリング34の力により、薬剤35、36が移動手摺1の内面に密着して自動塗布する。
また、薬剤塗布器3の移動はワイヤー4に伝えられ、検出器5の検出板53を引くと共に、検出板用スプリング55との力の均衡が取れたところで、検出板53が保持される。ここで、移動手摺1の走行が正常速度の場合、薬剤塗布器3の張力と検出板用スプリング55の張力の均衡した位置は、検出板53と検出スイッチ56との間に間隙があり、検出スイッチ56は動作しない。
一方、移動手摺1の走行が遅れたり、停止したりするといった異常時は、薬剤塗布器3の移動量が低下し、ワイヤー4への張力が低下することから、検出板用スプリング55の張力が勝り、検出板53を引くことになる。この結果、検出スイッチ56と検出板53との間の間隙が無くなり、検出スイッチ56が押されることにより、警報出力器57が作動(オン)し、移動手摺1の走行異常を検出する。警報出力器57は、検出スイッチ56によりオンされると、制御盤の警報表示灯(図示せず)等へ警報信号を出力する。警報表示灯が点灯や点滅することにより、移動手摺1の走行異常が直ぐに解る。
以上の動作により、移動手摺1の走行異常の要因となる走行抵抗を減少させる薬剤の自動塗布と、移動手摺1の走行異常の状態監視を簡単な機械構造で実現することができる。これにより、薬剤塗布に必要であった保守作業員の作業の低減、移動手摺1の走行異常を検出するための装置の構成の簡素化が得られる。
1 移動手摺、2 踏み段、3 薬剤塗布器、4 ワイヤー、5 検出器、31 支点部材、32、33 部材、34 スプリング、35、36 薬剤、51 支点部材、52 基礎板、53 検出板、54 支持板、55 検出板用スプリング、56 検出スイッチ、57 警報出力器。
Claims (3)
- 移動手摺の帰路側の内面摺動部に移動可能に設けられ、前記移動手摺の移動に伴い前記内面摺動部に薬剤を塗布する薬剤塗布器と、
トラスに固定され、かつ前記薬剤塗布器にワイヤーで結ばれ、前記薬剤塗布器の張力に基づいて前記移動手摺の走行異常を検出する検出器と
を備えたことを特徴とするエスカレーターの移動手摺監視装置。 - 前記検出器は、前記移動手摺の移動方向に応じて前記トラスに可動可能に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1記載のエスカレーターの移動手摺監視装置。 - 前記検出器は、
検出板を挟んで前記ワイヤーに結ばれたスプリングと、
作動されると前記移動手摺の走行異常を表す警報信号を出力する警報出力器と、
前記スプリングの張力が前記薬剤塗布器の張力より大きいときに前記検出板に押されて前記警報出力器を作動する検出スイッチとを有する
ことを特徴とする請求項1又は2記載のエスカレーターの移動手摺監視装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004380093A JP2006182534A (ja) | 2004-12-28 | 2004-12-28 | エスカレーターの移動手摺監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006182534A true JP2006182534A (ja) | 2006-07-13 |
Family
ID=36735928
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006182534A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010285230A (ja) * | 2009-06-09 | 2010-12-24 | Mitsubishi Electric Corp | 乗客コンベアの手摺走行異常監視装置 |
EP3333111A1 (en) * | 2016-12-07 | 2018-06-13 | Otis Elevator Company | Handrail friction checking device |
CN108569619A (zh) * | 2017-10-23 | 2018-09-25 | 江苏农牧科技职业学院 | 一种具有自动停转的扶梯 |
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2004
- 2004-12-28 JP JP2004380093A patent/JP2006182534A/ja active Pending
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JP2018095479A (ja) * | 2016-12-07 | 2018-06-21 | オーチス エレベータ カンパニーOtis Elevator Company | ハンドレールの摩擦力点検装置 |
US10302549B2 (en) | 2016-12-07 | 2019-05-28 | Otis Elevator Company | Handrail friction checking device |
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