JP2006182249A - 車輌用操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操舵特性の制御や操舵輪の修正転舵に付随して発生する舵角のずれ及びこれに起因する異和感を低減する。
【解決手段】車速に基づき基本目標増速比Kvtが演算され(S20)、左右前輪のアクティブ操舵が必要でないときには(S30)、切り増し操舵時には切り戻し操舵時に比して大きくなるよう、また操舵角速度θdの大きさが大きいほど大きくなるよう、ステアリングホイール14の中立位置と左右前輪の車輌直進位置との間のずれを低減するための補正転舵角Δδsが演算され(S70〜90)、操舵角θと基本目標増速比Kvtとの積として左右前輪の目標舵角δtが演算され(S120)、目標舵角δtが補正転舵角Δδsにて補正され(S130)、左右前輪の舵角δが目標舵角δtになるよう転舵角可変装置24が制御される(S300)。
【選択図】図2

Description

本発明は、車輌用操舵制御装置に係り、更に詳細には運転者による操舵入力手段の操舵操作変化量に対する操舵輪の転舵角変化量の比である操舵伝達比を制御する車輌用操舵制御装置に係る。
自動車等の車輌に於いて、転舵駆動手段によってステアリングホイールの如き操舵入力手段に対し相対的に操舵輪を転舵することにより操舵伝達比(ステアリングギヤ比)を変化させる操舵伝達比可変機構を備え、操舵伝達比可変機構の制御により操舵特性を制御する操舵制御装置は従来より知られている。
また例えば本願出願人の出願にかかる下記の特許文献1に記載されている如く、操舵伝達比可変機構を備えた操舵制御装置の一つとして、操舵速度に応じて転舵駆動手段の駆動速度を変化させ、これにより操舵伝達比を変化させるよう構成された操舵制御装置も既に知られている。
特開平11−310147
一般に、伝達比可変機構を備えた操舵制御装置に於いて、上記特許文献1に記載されている如く、転舵駆動手段によってステアリングホイールの如き操舵入力手段に対し相対的に操舵輪を転舵することにより操舵伝達比を変化させる場合には、特に車速が低く操舵速度が高い状況に於いて操舵輪の転舵に必要な駆動力が大きくなることに起因して転舵駆動手段による操舵輪の転舵駆動の遅れが生じ易い。転舵駆動手段による操舵輪の転舵駆動の遅れが生じると、操舵入力手段の中立位置に対する操舵輪の舵角のずれ(操舵入力手段の中立位置と操舵輪の車輌直進位置との間のずれ)が生じ、運転者は操舵に際し異和感を感じる。
また当技術分野に於いては、オーバーステア状態やアンダーステア状態が過大になった場合の如く車輌の走行状態が不安定になった場合に、転舵駆動手段によって操舵輪を修正転舵し、安定化のためのヨーモーメントを車輌に付与することにより車輌の走行安定性を確保することも検討されており、操舵輪を修正転舵することによっても操舵入力手段の中立位置に対する操舵輪の舵角のずれが発生する。
しかるに上記特許文献1に記載されている如き従来の操舵伝達比可変機構を備えた操舵制御装置に於いては、所望の操舵特性の制御や所望の操舵輪の修正転舵を達成しつつ舵角のずれの発生を如何に抑制し、発生した舵角のずれを如何に低減するかについては十分な考慮がなされておらず、この点に関し更なる改善が望まれている。
本発明は、操舵伝達比を制御する車輌用操舵制御装置に於ける上述の如き現況に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、舵角のずれの発生が抑制され若しくは発生した舵角のずれが低減されるよう操舵伝達比を制御することにより、操舵特性の制御や操舵輪の修正転舵に付随して発生する舵角のずれ及びこれに起因する異和感を低減することである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、操舵操作量に対する操舵輪の舵角変化量の比である操舵伝達比を変化させる操舵伝達比可変手段と、車輌の走行状態に応じて目標操舵伝達比を演算する手段と、前記目標操舵伝達比に基づき操舵輪の目標舵角を演算する手段と、操舵輪の舵角が前記目標舵角になるよう前記操舵伝達比可変手段を制御する車輌用操舵制御装置に於いて、操舵入力手段の中立位置に対する操舵輪の舵角のずれの発生を抑制する補正量にて前記目標舵角を補正する目標舵角補正手段を有し、前記補正量は切り増し時と切り戻し時とで異なる大きさであることを特徴とする車輌の操舵制御装置(請求項1の構成)、又は操舵操作量に対する操舵輪の舵角変化量の比である操舵伝達比を変化させる操舵伝達比可変手段と、車輌の走行状態に応じて目標操舵伝達比を演算する手段と、前記目標操舵伝達比に基づき操舵輪の目標舵角を演算する手段と、操舵輪の舵角が前記目標舵角になるよう前記操舵伝達比可変手段を制御する車輌用操舵制御装置に於いて、操舵入力手段の中立位置に対する操舵輪の舵角のずれを低減する舵角ずれ低減手段を有し、前記舵角ずれ低減手段による切り戻し時の舵角ずれ低減量の大きさは切り増し時の舵角ずれ低減量の大きさよりも大きいことを特徴とする車輌用操舵制御装置(請求項7の構成)によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記目標舵角補正手段は前記目標操舵伝達比が小さくなるよう前記目標舵角を補正する場合には切り増し時には切り戻し時よりも前記補正量の大きさを大きくするよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、前記補正量の大きさは操舵操作量の変化率の大きさが大きいときには操舵操作量の変化率の大きさが小さいときに比して大きいよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記目標舵角補正手段は前記目標操舵伝達比が大きくなるよう前記目標舵角を補正する場合には切り増し時には切り戻し時よりも前記補正量の大きさを小さくするよう構成される(請求項4の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4の構成に於いて、前記補正量の大きさは操舵操作量の変化率の大きさが小さいときには操舵操作量の変化率の大きさが大きいときに比して大きいよう構成される(請求項5の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至4の構成に於いて、前記補正量の大きさは操舵操作量の大きさが大きいときには操舵操作量の大きさが小さいときに比して小さいよう構成される(請求項6の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至6の構成に於いて、前記目標操舵伝達比は操舵特性を制御するための成分と操舵輪を修正転舵して車輌の走行安定性を向上させるための成分とを含み、前記目標操舵伝達比補正手段は前記車輌の走行安定性を向上させるための成分が実質的に0であるときに前記補正量にて前記目標舵角を補正するよう構成される(請求項7の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項8の構成に於いて、前記舵角ずれ低減量の大きさは操舵操作量の変化率の大きさが大きいときには操舵操作量の変化率の大きさが小さいときに比して大きいよう構成される(請求項9の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項8の構成に於いて、切り戻し時に於ける前記舵角ずれ低減量の大きさは前記操舵入力手段の操舵操作位置と操舵輪の舵角との関係に基づき操舵操作位置が中立位置になると操舵輪の舵角が実質的に0になる値に設定されるよう構成される(請求項10の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項8乃至10の構成に於いて、前記目標舵角は操舵特性を制御するための成分と操舵輪を修正転舵して車輌の走行安定性を向上させるための成分とを含み、前記舵角ずれ低減手段は前記車輌の走行安定性を向上させるための成分が実質的に0であるときに前記操舵入力手段の中立位置に対する操舵輪の舵角のずれを低減するよう構成される(請求項11の構成)。
尚上記請求項7及び11に於いて、「車輌の走行安定性を向上させるための成分が実質的に0であるとき」とは、車輌の走行安定性を向上させるための成分が例えば制御の不感帯基準値未満の如く、0又は操舵輪の修正転舵が行われなくても車輌の走行安定性が悪化しない程度の値であることを意味する。また上記請求項10に於いて、「操舵輪の舵角が実質的に0になる値」とは、操舵輪の舵角の大きさが例えば0に近い基準値未満の如く、0又は車輌の実質的に直進走行を確保することができる程度の値であることを意味する。
一般に、操舵輪には車輌の旋回時にセルフアライニングトルクが作用し、操舵輪の切り増し方向の転舵に必要な力は切り戻し方向の転舵の場合に比して大きいので、操舵輪の切り増し時には切り戻し時に比して操舵伝達比可変手段による操舵伝達比の変更の遅れが生じ易い。
上記請求項1の構成によれば、操舵入力手段の中立位置に対する操舵輪の舵角のずれの発生を抑制する補正量にて目標操舵伝達比を補正する目標操舵伝達比補正手段を有し、補正量は切り増し時と切り戻し時とで異なる大きさであるので、操舵輪の切り増し時に操舵伝達比可変手段による操舵伝達比の変化に遅れが生じ、これに起因して過大な舵角ずれが生じる虞れを低減し、操舵輪の切り戻し時に操舵伝達比可変手段による操舵伝達比の変化が速すぎる状況になる虞れを効果的に低減することができる。
また上記請求項2の構成によれば、目標操舵伝達比変更手段は目標操舵伝達比が小さくなるよう補正する場合には切り増し時には切り戻し時よりも補正量の大きさを大きくするので、切り増し時には切り戻し時よりも目標操舵伝達比が小さくなるよう目標操舵伝達比を補正する際の補正量を大きくすることができ、これにより操舵輪の切り増し時に操舵伝達比可変手段による操舵伝達比の変化に遅れが生じ、これに起因して過大な舵角ずれが生じる虞れを確実に低減することができる。
また上記請求項3の構成によれば、補正量の大きさは操舵操作量の変化率の大きさが大きいときには操舵操作量の変化率の大きさが小さいときに比して大きいので、操舵操作量の変化率の大きさが大きく操舵伝達比可変手段による操舵伝達比の変化の遅れが生じ易い状況に於いて、切り増し時には切り戻し時よりも目標操舵伝達比の補正量を確実に大きくすることができる。
また上記請求項4の構成によれば、目標操舵伝達比補正手段は目標操舵伝達比が大きくなるよう補正する場合には切り増し時には切り戻し時よりも補正量の大きさを小さくするので、切り戻し時には切り増し時よりも目標操舵伝達比の補正量を大きくすることができ、これにより操舵伝達比可変手段による操舵伝達比の変化が速すぎる状況になる虞れを確実に低減することができる。
また上記請求項5の構成によれば、補正量の大きさは操舵操作量の変化率の大きさが小さいときには操舵操作量の変化率の大きさが大きいときに比して大きいので、操舵操作量の変化率の大きさが小さいときには操舵操作量の変化率の大きさが大きいときに比して、換言すれば操舵伝達比可変手段による操舵伝達比の変化の遅れが生じ難いときには操舵伝達比の変化の遅れが生じ易いときに比して、目標操舵伝達比の補正量を大きくすることができ、これにより操舵輪の切り戻し時に操舵伝達比可変手段による操舵伝達比の変化が速すぎる状況になる虞れを確実に低減することができる。
また上記請求項6の構成によれば、補正量の大きさは操舵操作量の大きさが大きいときには操舵操作量の大きさが小さいときに比して小さいので、操舵操作量の大きさが大きい状況に於いて目標操舵伝達比の補正により操舵輪の舵角の変化量が過大になることを確実に防止することができる。
また上記請求項7の構成によれば、目標操舵伝達比は操舵特性を制御するための成分と操舵輪を修正転舵して車輌の走行安定性を向上させるための成分とを含み、目標舵角補正手段は車輌の走行安定性を向上させるための成分が実質的に0であるときに補正量にて目標操舵伝達比を補正するので、目標操舵伝達比の補正により車輌の走行安定性を向上させるべく行われる操舵輪の修正転舵が効果的に行われなくなることを確実に防止することができる。
上記請求項8の構成によれば、操舵入力手段の中立位置に対する操舵輪の舵角のずれを低減する舵角ずれ低減手段を有し、舵角ずれ低減手段による切り戻し時の舵角ずれ低減量の大きさは切り増し時の舵角ずれ低減量の大きさよりも大きいので、切り増し時に操舵伝達比可変手段による操舵伝達比の変化の遅れに起因して生じる舵角ずれを効果的に低減することができる。
上記請求項9の構成によれば、舵角ずれ低減量の大きさは操舵操作量の変化率の大きさが大きいときには操舵操作量の変化率の大きさが小さいときに比して大きいので、操舵操作量の変化率の大きさが大きいときには操舵操作量の変化率の大きさが小さいときに比して舵角ずれを効果的に低減することができる。
上記請求項10の構成によれば、切り戻し時に於ける舵角ずれ低減量の大きさは操舵入力手段の操舵操作位置と操舵輪の舵角との関係に基づき操舵操作位置が中立位置になると操舵輪の舵角が実質的に0になる値に設定されるので、操舵操作位置が中立位置になると舵角ずれがなくなるよう、切り戻し時の舵角ずれの低減を過不足なく実行し、これにより舵角ずれを確実になくすことができる。
上記請求項11の構成によれば、目標舵角は操舵特性を制御するための成分と操舵輪を修正転舵して車輌の走行安定性を向上させるための成分とを含み、舵角ずれ低減手段は車輌の走行安定性を向上させるための成分が実質的に0であるときに操舵入力手段の中立位置に対する操舵輪の舵角のずれを低減するので、舵角ずれの低減により車輌の走行安定性を向上させるべく行われる操舵輪の修正転舵が効果的に行われなくなることを確実に防止することができる。
[課題解決手段の好ましい態様]
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至11の構成に於いて、操舵伝達比可変手段は操舵入力手段に対し相対的に操舵輪を転舵駆動することにより、運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を転舵駆動する転舵駆動手段を含むよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様1の構成に於いて、転舵駆動手段は操舵入力手段に連結された第一のステアリングシャフトと操舵輪を転舵可能に操舵輪に連結された第二のステアリングシャフトとの間に設けられ、第一のステアリングシャフトに対し相対的に第二のステアリングシャフトを回転させるよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至11の構成に於いて、操舵制御装置は車輌の挙動を目標挙動状態にするために車輌に付与すべき目標ヨーモーメントを演算し、目標ヨーモーメントを各車輪の制駆動力の制御による目標ヨーモーメントと操舵輪の修正転舵による目標ヨーモーメントとに配分し、目標操舵伝達比を演算する手段は目標ヨーモーメントが実質的に0でないときには少なくとも操舵輪の修正転舵による目標ヨーモーメントに基づいて目標伝達比を演算するよう構成される(好ましい態様3)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施例について詳細に説明する。
図1はステアリングギヤ比を制御すると共に各車輪の制駆動力の制御及び左右前輪の舵角の制御により車輌の挙動を制御する挙動制御装置の一部として構成された本発明による車輌用操舵制御装置の実施例1を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の従動操舵輪としての左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌の駆動輪としての左右の後輪を示している。操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の操作に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン型の電動式パワーステアリング装置16によりラックバー18及びタイロッド20L及び20Rを介して転舵される。
ステアリングホイール14は第一のステアリングシャフトとしてのアッパステアリングシャフト22、操舵伝達比可変手段としての転舵角可変装置24、第二のステアリングシャフトとしてのロアステアリングシャフト26、ユニバーサルジョイント28を介してパワーステアリング装置16のピニオンシャフト30に駆動接続されている。図示の実施例に於いては、転舵角可変装置24はハウジング24Aの側にてアッパステアリングシャフト22の下端に連結され、回転子24Bの側にてロアステアリングシャフト26の上端に連結された補助転舵駆動用の電動機32を含んでいる。
かくして転舵角可変装置24はアッパステアリングシャフト22に対し相対的にロアステアリングシャフト26を回転駆動することにより、ステアリングギヤ比の制御及び挙動制御の目的で左右の前輪10FL及び10FRをステアリングホイール14に対し相対的に補助転舵駆動する自動転舵装置として機能し、舵角制御用電子制御装置34により制御される。
尚アッパステアリングシャフト22に対し相対的にロアステアリングシャフト26を回転駆動することができない異常が転舵角可変装置24に発生すると、図1には示されていないロック装置が作動し、アッパステアリングシャフト22に対するロアステアリングシャフト26の相対回転角度が変化しないよう、ハウジング24A及び回転子24Bの相対回転が機械的に阻止される。
図示の実施例に於いては、電動式パワーステアリング装置16はラック同軸型の電動式パワーステアリング装置であり、電動機36と、電動機36の回転トルクをラックバー18の往復動方向の力に変換する例えばボールねじ式の変換機構38とを有する。電動式パワーステアリング装置16は電動式パワーステアリング装置(EPS)制御用電子制御装置40によって制御され、ハウジング42に対し相対的にラックバー18を駆動する補助操舵力を発生することにより、運転者の操舵負担を軽減する補助操舵力発生装置として機能する。尚補助操舵力発生装置は当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよい。
各車輪の制動力は制動装置43の油圧回路44によりホイールシリンダ46FL、46FR、46RL、46RR内の圧力Pi(i=fl、fr、rl、rr)、即ち制動圧が制御されることによって制御されるようになっている。図には示されていないが、油圧回路44はオイルリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル48の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ50により制御され、また必要に応じて後に詳細に説明する如く挙動制御用電子制御装置52により個別に制御される。
図示の実施例に於いては、アッパステアリングシャフト22には該アッパステアリングシャフトの回転角度を操舵角θとして検出する操舵角センサ60が設けられており、図2に示されている如く、操舵角θを示す信号はCAN62を経て舵角制御用電子制御装置34及び挙動制御用電子制御装置52へ入力される。転舵角可変装置24にはハウジング24A及び回転子24Bの相対回転角度をアッパステアリングシャフト22に対するロアステアリングシャフト26の相対回転角度θreとして検出する回転角度センサ64が設けられており、相対回転角度θreを示す信号は舵角制御用電子制御装置34へ入力される。尚回転角度センサ64はロアステアリングシャフト26の回転角度θsを検出するセンサに置き換えられ、相対回転角度θreは操舵角の差θs−θとして求められてもよい。
また舵角制御用電子制御装置34及び挙動制御用電子制御装置52には横加速度センサ66により検出された車輌の横加速度Gyを示す信号、ヨーレートセンサ68により検出された車輌のヨーレートγを示す信号、車速センサ70により検出された車速Vを示す信号がCAN62を経て入力され、圧力センサ72により検出されたマスタシリンダ圧力Pmを示す信号及び圧力センサ74FL〜74RRにより検出された各車輪の制動圧Piを示す信号が挙動制御用電子制御装置52へ入力される。
尚舵角制御用電子制御装置34、EPS制御用電子制御装置40、挙動制御用電子制御装置52はそれぞれCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータを含むものであってよい。また操舵角センサ60、回転角度センサ64、横加速度センサ66、ヨーレートセンサ68はそれぞれ車輌の左旋回方向への操舵又は転舵又は旋回の場合を正として操舵角θ、相対回転角度θre、横加速度Gy、ヨーレートγを検出する。
挙動制御用電子制御装置52は、車輌の走行に伴い変化する操舵角θの如き運転操作量及び車輌の横加速度Gyの如き車輌状態量に基づき車輌のスピン(オーバーステア状態)の程度を示すスピン状態量SS及び車輌のドリフトアウト(アンダーステア状態)の程度を示すドリフトアウト状態量DSを演算し、スピン状態量SS及びドリフトアウト状態量DSに基づき車輌の挙動を安定化させるための車輌の目標ヨーモーメントMt及び車輌の目標減速度Gxbtを演算する。
そして挙動制御用電子制御装置52は、目標ヨーモーメントMtを所定の比率にて左右前輪の舵角制御による目標ヨーモーメントMtsと各車輪の制動力の制御による目標ヨーモーメントMtbとに配分し、目標ヨーモーメントMtsに基づき車輌の走行安定性を向上させるための転舵角可変装置24による左右前輪のアクティブ操舵(修正転舵)の目標転舵角Δδac及び転舵角可変装置24による目標増速比Kacを演算すると共に、目標転舵角Δδac及び目標増速比Kacを示す信号をCAN62を経て舵角制御用電子制御装置34へ出力する。
特に挙動制御用電子制御装置52は、当技術分野に於いて周知の如く、車輌がスピン状態にあるときには、車輌を減速させると共に車輌に旋回抑制方向のヨーモーメントを付与するよう車輌の目標ヨーモーメントMt及び車輌の目標減速度Gxbtを演算し、従ってこの場合の目標転舵角Δδacの転舵方向は旋回方向とは逆方向、即ち切り戻し方向であり、挙動制御により車輌の挙動が安定化する過程に於いては左右の前輪は相対的に旋回方向、即ち切り増し方向へ転舵される。
また挙動制御用電子制御装置52は、当技術分野に於いて周知の如く、車輌がドリフトアウト状態にあるときには、車輌を減速させると共に車輌に旋回補助方向のヨーモーメントを付与するよう車輌の目標ヨーモーメントMt及び車輌の目標減速度Gxbtを演算するが、この場合には前輪の横力が飽和状態にあり前輪を切り増し転舵しても横力を増大させることができないので、目標ヨーモーメントMtの全てを各車輪の制動力の制御による目標ヨーモーメントMtbに配分し、目標転舵角Δδacは0に演算される。
また挙動制御用電子制御装置52は目標減速度Gxbt及び目標ヨーモーメントMtbに基づき各車輪の目標制動圧Ptiを演算し、各車輪の制動圧Piがそれぞれ対応する目標制動圧Ptiになるよう油圧回路44を制御する。
舵角制御用電子制御装置34は、後述の如く図2に示されたフローチャートに従って車速Vに基づき所望の操舵特性を達成するための転舵角可変装置24による目標増速比Kvtを演算し、車輌の走行安定性を向上させるための左右前輪のアクティブ操舵が必要でないときには、運転者の操舵操作量を示す操舵角θ及び目標増速比Kvtに基づきこれらの積として左右前輪の目標舵角δtを演算する。
また舵角制御用電子制御装置34は、左右前輪の舵角のずれ、即ちステアリングホイール14の中立位置と左右前輪の車輌直進位置との間のずれを低減するための左右前輪の補正転舵角Δδsを演算し、補正転舵角Δδsにて目標舵角δtを補正する。そして舵角制御用電子制御装置34は、左右前輪の舵角δが目標舵角δtになるよう転舵角可変装置24を制御する。
特に補正転舵角Δδsの大きさは切り増し操舵時には切り戻し操舵時に比して大きくなるよう、また操舵角速度θdの大きさが大きいほど大きくなるよう、操舵操作方向及び操舵角速度θdの大きさに応じて可変設定される。
従って舵角制御用電子制御装置34は、車輌の挙動が安定である場合や車輌がドリフトアウト状態にある場合には、目標転舵角Δδacは0であるので、左右前輪の舵角が目標舵角δtになるよう転舵角可変装置24を制御し、これにより所望の操舵特性を達成すると共に、左右前輪の舵角のずれを低減する。
また舵角制御用電子制御装置34は、車輌がスピン状態にある場合には、アクティブ操舵の目標転舵角Δδac及び目標増速比Kacに対応する量にて所望の操舵特性を達成する目標舵角を修正し、左右前輪の舵角が修正後の目標舵角δtになるよう転舵角可変装置24を制御し、これにより所望の操舵特性を達成すると共に、車輌の良好な走行安定性を確保する。
更にEPS制御用電子制御装置40には、図1には示されていない操舵トルクセンサより操舵トルクTsを示す信号、操舵角センサ60より操舵角θを示す信号、車速センサ70より車速Vを示す信号が入力され、EPS制御用電子制御装置40はこれらの情報に基づき当技術分野に於いて公知の要領にて運転者の操舵負担を軽減する操舵アシスト力を発生するよう電動式パワーステアリング装置16を制御し、舵角制御用電子制御装置34による左右前輪の舵角の制御を補助すると共に、左右前輪の舵角の制御による操舵反力の変動を低減するよう電動式パワーステアリング装置16を制御する。
次に図2に示されたフローチャートを参照して図示の実施例1に於ける左右前輪の転舵制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
まずステップ10に於いては車速Vを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては車速Vに基づき図3に示されたグラフに対応するマップより基本目標増速比Kvtが演算される。尚この場合基本目標増速比Kvtは車速Vが低い領域に於いては正の値に演算され、車速Vが高い領域に於いては負の値に演算される。
ステップ30に於いては車輌の走行安定性を向上させるべく左右前輪の舵角を修正する左右前輪のアクティブ操舵が実行されるべき状況であるか否かの判別、即ち図には示されていない挙動制御ルーチンにより少なくともアクティブ操舵の目標転舵角Δδacがその大きさが制御の不感帯基準値以上の値に演算されているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ140へ進み、否定判別が行われたときにはステップ40へ進む。
ステップ40に於いては例えば操舵角θの時間微分値として操舵角速度θdが演算され、操舵角速度θdの絶対値に基づき図4に示されたグラフに対応するマップより基本制限転舵速度δdmaxbが演算され、車速Vに基づき図5に示されたグラフに対応するマップよりゲインKgが演算され、基本制限転舵速度δdmaxbとゲインKgとの積として制限転舵速度δdmaxが演算される。
ステップ50に於いては操舵角速度θdと基本目標増速比Kvtとの積の絶対値、即ち左右前輪の目標転舵速度の絶対値が制限転舵速度δdmaxを越えているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ70へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ60へ進む。
ステップ60に於いては左右前輪の目標舵角δtの前回値をδtfとし、図2に示されたフローチャートのサイクルタイムをΔTとして、下記の式1に従って左右前輪の目標舵角δtが演算され、しかる後ステップ300へ進む。
δt=δtf+δdmaxΔT …(1)
ステップ70に於いては例えば操舵角θと操舵角速度θdとの積の符号に基づき運転者による操舵操作が切り増しであるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ80に於いて操舵角速度θdの絶対値に基づき図6の実線にて示されたグラフに対応するマップより中立位置ずれを低減するための左右前輪の補正転舵角Δδsが演算された後ステップ120へ進み、否定判別が行われたときにはステップ90に於いて操舵角速度θdの絶対値に基づき図6の破線にて示されたグラフに対応するマップより中立位置ずれを低減するための左右前輪の補正転舵角Δδsが演算された後ステップ120へ進む。
ステップ120に於いては操舵角θと基本目標増速比Kvtとの積θKvtとして左右前輪の目標舵角δtが演算され、ステップ130に於いては目標舵角δtが正の値であるときには目標舵角δtが補正転舵角Δδs減算されることにより補正され、目標舵角δtが負の値であるときには目標舵角δtが補正転舵角Δδs加算されることにより補正され、しかる後ステップ300へ進む。
ステップ140に於いてはアクティブ操舵の目標増速比Kacに基づく左右前輪の転舵角Δδackの前回値をΔδackfとし、操舵角θの前回値をθfとして、下記の式2に従ってアクティブ操舵の目標増速比Kacに基づく左右前輪の転舵角Δδackが演算されると共に、非アクティブ操舵中に於ける中立位置ずれ低減によっても0に低減されずに残存する中立位置ずれをδoffとして、下記の式3に従って左右前輪の目標舵角δtが演算される。尚式3に於けるΔδacは上述の如くアクティブ操舵の目標転舵角である。
Δδack=Δδackf+(θ−θf)Kac …(2)
δt=θKvt+δoff+Δδac+Δδack…(3)
ステップ150に於いてはアクティブ操舵の目標増速比Kacが0であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ300へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ160へ進む。
ステップ160に於いては操舵角速度θdの絶対値に基づき図7に示されたグラフに対応するマップよりアクティブ操舵の目標増速比Kacに基づく左右前輪の転舵角Δδackを0に漸減するための基本補正量Δδackaが演算され、車速Vに基づき図8に示されたグラフに対応するマップよりゲインKaが演算され、図には示されていない挙動制御ルーチンにより演算される車輌のステア状態に基づき図9に示されたグラフに対応するマップよりゲインKbが演算され、基本補正量ΔδackaとゲインKaとゲインKbとの積としてアクティブ操舵の目標増速比Kacに基づく左右前輪の転舵角Δδackに対する補正量Δδackaが演算される。
ステップ170に於いてはアクティブ操舵の目標増速比Kacに基づく左右前輪の転舵角Δδackが正の値であるときには転舵角Δδackが補正量Δδacka減算されることにより補正され、アクティブ操舵の目標増速比Kacに基づく左右前輪の転舵角Δδackが負の値であるときには転舵角Δδackが補正量Δδacka加算されることにより補正される。
ステップ180に於いてはアクティブ操舵の目標増速比Kacに基づく左右前輪の補正後の転舵角Δδackを使用して上記式3に従って左右前輪の目標舵角δtが演算されることにより左右前輪の目標舵角δtが補正される。
ステップ300に於いては左右前輪の舵角δが目標舵角δtになるよう転舵角可変装置24が制御されることにより左右前輪の転舵制御が実行される。
かくして図示の実施例1によれば、アクティブ操舵が行われていないときには、ステアリングホイール14の中立位置に対する左右前輪の中立位置ずれを低減するための左右前輪の補正転舵角Δδsが演算され、左右前輪の目標舵角δtが補正転舵角Δδsにて補正されるので、できるだけ所望の操舵特性を達成しつつ左右前輪の中立位置ずれを効果的に低減することができる。
特に図示の実施例1によれば、アクティブ操舵が行われていないときには、ステップ40に於いて操舵角速度θdの絶対値に基づき基本制限転舵速度δdmaxbが演算され、車速Vに基づきゲインKgが演算され、基本制限転舵速度δdmaxbとゲインKgとの積として制限転舵速度δdmaxが演算され、ステップ50に於いて操舵角速度θdと基本目標増速比Kvtとの積の絶対値、即ち左右前輪の目標転舵速度の絶対値が制限転舵速度δdmaxを越えていると判別されたときには、ステップ60に於いて左右前輪の目標舵角δtの変化量の大きさが制限転舵速度δdmaxに制限されるので、左右前輪の舵角が過剰に速い速度にて変化することを確実に防止することができる。尚このことは後述の実施例2についても同様である。
図10はステアリングギヤ比を制御すると共に各車輪の制駆動力の制御及び左右前輪の舵角の制御により車輌の挙動を制御する挙動制御装置の一部として構成された本発明による車輌用操舵制御装置の実施例2に於ける左右前輪の転舵制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図10に於いて図2に示されたステップと同一のステップには図2に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
この実施例2に於いては、ステップ10〜80、120、130、140〜300は上述の実施例1の場合と同様に実行されるが、ステップ70に於いて否定判別が行われたときには、即ち運転者による操舵操作が切り戻しであると判別されたときには、ステップ100へ進む。
ステップ100に於いては操舵角θと左右前輪の舵角δとの関係に基づき中立位置まで切り戻し操舵されたときに左右前輪の舵角δが0になるようにするための操舵角θの変化量に対する左右前輪の舵角δの変化量の比δ/θとして補正係数Ksが演算され、ステップ110に於いては操舵角θの前回値をθfとして下記の式4に従って補正転舵角Δδsが演算され、しかる後ステップ120へ進む。
Δδs=Ks(θ−θf) …(4)
かくして図示の実施例2によれば、ステップ100に於いて操舵角θと左右前輪の舵角δとの関係に基づきステアリングホイール14が中立位置まで切り戻し操舵されたときに左右前輪の舵角δが0になるようにするための操舵角θの変化量に対する左右前輪の舵角δの変化量の比δ/θとして補正係数Ksが演算され、ステップ110に於いて操舵角θの前回値をθfとして上記式4に従って補正転舵角Δδsが演算され、左右前輪の目標舵角δtが補正転舵角Δδsにて補正されるので、切り戻し操舵時に過不足なく左右前輪の中立位置ずれを低減し、これによりステアリングホイール14が中立位置まで切り戻し操舵された段階で左右前輪の中立位置ずれを確実になくすことができる。
例えば図13に示されている如く、転舵角可変装置24の駆動遅れ等に起因して中立位置ずれが生じ、操舵角θがθ1であり左右前輪の舵角δがδ1である状況に於いて切り戻し操舵が開始されたと仮定する。図示の実施例2の制御が行われない場合には、操舵角θ及び左右前輪の舵角δは切り戻し操舵時に例えば図13に於いて二点鎖線の矢印にて示されている如く変化し、これにより操舵角θが0になった段階で中立位置ずれが残存する。
これに対し図示の実施例2によれば、ステップ100に於いて点Aと原点とを結ぶ直線Lの傾きとして補正係数Ksが演算されるので、操舵角θが切り戻し操舵によりθ1よりθ2へ変化されると、左右前輪の舵角δはKs(θ2−θ1)変化し、これにより操舵角θ及び左右前輪の舵角δにより決定される点はAより直線Lに沿って点Bへ移動する。従って切り戻し操舵時には操舵角θ及び左右前輪の舵角δにより決定される点が確実に原点に近づくので、左右前輪の中立位置ずれを過不足なく確実に低減し、操舵角が0のときには確実に左右前輪の舵角を車輌の直進位置にすることができる。
図11はステアリングギヤ比を制御すると共に各車輪の制駆動力の制御及び左右前輪の舵角の制御により車輌の挙動を制御する挙動制御装置の一部として構成された本発明による車輌用操舵制御装置の実施例2に於ける左右前輪の転舵制御ルーチンを示すフローチャート、図12は図11に示されたフローチャートのステップ200に於ける左右前輪の目標舵角δt演算のサブルーチンを示すフローチャートである。尚図11に於いて図2に示されたステップと同一のステップには図2に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
この実施例3に於いては、ステップ10〜30、160〜180、300は上述の実施例1の場合と同様に実行されるが、ステップ30に於いて肯定判別が行われたときには、即ちアクティブ操舵中であると判別されたときには、ステップ145に於いて上記式3に対応する下記の式5に従って左右前輪の目標舵角δtが演算される。尚式5に於いて、上記式3に於ける残存中立位置ずれ量δoffが含まれていないのは、この実施例に於いては非アクティブ操舵時には中立位置ずれが生じないよう増速比Kvtが制御されるからである。
δt=θKvt+Δδac+Δδack…(5)
またステップ30に於いて否定判別が行われたときには、即ちアクティブ操舵中ではないと判別されたときには、ステップ210に於いて上述の実施例1のステップ70の場合と同様の要領にて運転者による操舵操作が切り増しであるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ220に於いて操舵角速度θdの絶対値に基づき図12の実線にて示されたグラフに対応するマップより増速比徐変量Δαが演算された後ステップ240へ進み、否定判別が行われたときにはステップ230に於いて操舵角速度θdの絶対値に基づき図12の破線にて示されたグラフに対応するマップより増速比徐変量Δαが演算された後ステップ240へ進む。
ステップ240に於いては基本目標増速比Kvtの前回値をKvtfとして下記の式6に従って中立位置ずれが生じないよう目標増速比を低減補正するための目標増速比補正量ΔKvtが演算され、しかる後ステップ250へ進む。
ΔKvt=ΔKvtf+Δα …(6)
ステップ250に於いては目標増速比の補正量ΔKvtが正の値であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ260に於いて目標増速比の補正量ΔKvtが0に設定された後ステップ270へ進み、肯定判別が行われたときにはそのままステップ270へ進む。
ステップ270に於いては下記の式7に従って左右前輪の目標舵角δtが演算され、しかる後ステップ300へ進む。
δt=θ(Kvt−ΔKvt)…(7)
かくして図示の実施例3によれば、アクティブ操舵が行われていないときには、ステアリングホイール14の中立位置に対する左右前輪の中立位置ずれの発生を抑制する補正量としての目標増速比の補正量ΔKvtが演算され、基本目標増速比Kvtが補正量ΔKvtにて補正され、補正後の基本目標増速比Kvtに基づいて左右前輪の目標舵角δtが演算されるので、できるだけ所望の操舵特性を達成しつつ左右前輪の中立位置ずれの発生を効果的に抑制することができる。
尚図示の実施例3によれば、ステップ250に於いて目標増速比の補正量ΔKvtが正の値ではないと判別されたときには、ステップ260に於いて目標増速比の補正量ΔKvtが0に設定されるようになっているが、目標増速比の補正量ΔKvtが正の値ではないときには、Kamを0よりも大きく1よりも小さい補正係数として目標増速比の補正量ΔKvtがKam倍に補正されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例1乃至3によれば、ステップ30に於いて肯定判別が行われたときには、即ちアクティブ操舵中であると判別されたときには、ステップ150に於いてアクティブ操舵の目標増速比Kacが0であるか否かの判別が行われ、アクティブ操舵の目標増速比Kacが0であると判別されたときには、ステップ160〜180に於いて左右前輪の目標舵角δtの変化が抑制されるので、できるだけ効果的なアクティブ操舵によりできるだけ効果的な車輌の走行安定性の向上を図りつつ、アクティブ操舵に起因して左右前輪の中立位置ずれが発生する虞れを効果的に低減することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の実施例1に於いては、ステップ40に於いて操舵角速度θdの絶対値に基づき図4に示されたグラフに対応するマップより基本制限転舵速度δdmaxbが演算されるようになっているが、基本制限転舵速度δdmaxbは車輌の目標ヨーレートと実際のヨーレートとの偏差の大きさが大きいほど大きくなるよう、ヨーレートとの偏差の大きさに応じて可変設定されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例1に於いては、左右前輪の目標舵角δtに対する補正転舵角Δδsはステップ80及び90に於いてそれぞれ図6の実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより演算されるようになっているが、補正転舵角Δδsはヨーレート偏差の大きさが大きいほど小さくなるよう、ヨーレートとの偏差の大きさに応じて可変設定されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例2に於いては、ステップ220又は230に於いて増速比徐変量Δαは操舵角速度θdの絶対値に応じて可変設定されるようになっているが、例えば図14に示されている如く、増速比徐変量Δαは操舵角θの絶対値が大きいほど大きさが小さくなるよう、操舵角速度θdの絶対値及び操舵角θの絶対値に応じて可変設定されるよう修正されてもよい。この場合には操舵角θの絶対値が大きいほど目標増速比補正量ΔKvtの変化量が小さくなるので、操舵角θの大きさが大きい状況に於いて目標増速比Kvtの補正により左右前輪の舵角の変化量が過大になることを確実に防止することができる。
また上述の各実施例に於いては、車輌の走行安定性を向上させるための左右前輪の目標転舵角Δδac及び目標増速比Kacが演算され、左右前輪の目標舵角δtはアクティブ操舵の必要があるときには目標転舵角Δδac及び目標増速比Kacにも基づいて演算されるようになっているが、本発明の操舵制御装置は操舵輪の転舵制御による挙動制御が行われない車輌に適用されてもよい。
また上述の各実施例に於いては、転舵角可変装置24は電動機32によりアッパステアリングシャフト22に対し相対的にロアステアリングシャフト26を回転させることにより運転者の操舵操作に依存せずに左右の前輪10FL及び10FRを自動的に転舵するようになっているが、操舵伝達比を制御しステアリングホイール14に対し相対的に左右前輪を転舵することができる限り、転舵角可変装置は当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよい。
また上述の各実施例に於いては、車輌の挙動を安定化させるための車輌の目標ヨーモーメントMt及び車輌の目標減速度Gxbtが演算され、目標ヨーモーメントMtが所定の比率にて左右前輪の舵角制御による目標ヨーモーメントMtsと各車輪の制動力の制御による目標ヨーモーメントMtbとに配分され、目標ヨーモーメントMtsに基づき車輌の走行安定性を向上させるための左右前輪の目標転舵角Δδac及び目標増速比Kacが演算されるようになっているが、車輌の挙動を安定化させるための目標転舵角Δδac及び目標増速比Kacは当技術分野に於いて公知の任意の要領にて演算されてよい。
また上述の各実施例に於いては、制駆動力の制御による挙動制御は各車輪の制動力が制御され車輌に所要のヨーモーメントが付与されることにより車輌の挙動を制御するようになっているが、制駆動力の制御による挙動制御は各車輪の制動力及び駆動力が制御されることにより行われるものであってもよく、また制駆動力の制御による挙動制御が省略されてもよい。
ステアリングギヤ比を制御すると共に各車輪の制駆動力の制御及び左右前輪の舵角の制御により車輌の挙動を制御する挙動制御装置の一部として構成された本発明による車輌用操舵制御装置の実施例1を示す概略構成図である。 実施例1に於ける左右前輪の転舵制御ルーチンを示すフローチャートである。 車速Vと転舵角可変装置の基本目標増速比Kvtとの間の関係を示すグラフである。 操舵角速度θdの絶対値と基本制限転舵速度δdmaxbとの間の関係を示すグラフである。 車速VとゲインKgとの間の関係を示すグラフである。 操舵角速度θdの絶対値と補正転舵角Δδsとの間の関係を示すグラフである。 操舵角速度θdの絶対値と基本補正量Δδackaとの間の関係を示すグラフである。 車速VとゲインKaとの間の関係を示すグラフである。 車速VとゲインKbとの間の関係を示すグラフである。 ステアリングギヤ比を制御すると共に各車輪の制駆動力の制御及び左右前輪の舵角の制御により車輌の挙動を制御する挙動制御装置の一部として構成された本発明による車輌用操舵制御装置の実施例2に於ける左右前輪の転舵制御ルーチンを示すフローチャートである。 ステアリングギヤ比を制御すると共に各車輪の制駆動力の制御及び左右前輪の舵角の制御により車輌の挙動を制御する挙動制御装置の一部として構成された本発明による車輌用操舵制御装置の実施例3に於ける左右前輪の転舵制御ルーチンを示すフローチャートである。 操舵角速度θdの絶対値と増速比徐変量Δαとの間の関係を示すグラフである。 実施例2に於いて切り戻し操舵される際に於ける左右前輪の中立位置ずれの低減を示す説明図である。 操舵角速度θdの絶対値と操舵角θの絶対値と増速比徐変量Δαとの間の関係を示すグラフである。
符号の説明
14 ステアリングホイール
16 電動式パワーステアリング装置
24 転舵角可変装置
34 舵角制御用電子制御装置
40 電動式パワーステアリング装置(EPS)制御用電子制御装置
43 制動装置
52 挙動制御用電子制御装置
60 操舵角センサ
62 CAN
64 回転角度センサ
66 横加速度センサ
68 ヨーレートセンサ
70 車速センサ
72 圧力センサ
74FL〜74RR 圧力センサ

Claims (11)

  1. 操舵操作量に対する操舵輪の舵角変化量の比である操舵伝達比を変化させる操舵伝達比可変手段と、車輌の走行状態に応じて目標操舵伝達比を演算する手段と、操舵伝達比が前記目標操舵伝達比になるよう前記操舵伝達比可変手段を制御する車輌用操舵制御装置に於いて、操舵入力手段の中立位置に対する操舵輪の舵角のずれの発生を抑制する補正量にて前記目標操舵伝達比を補正する目標操舵伝達比補正手段を有し、前記補正量は切り増し時と切り戻し時とで異なる大きさであることを特徴とする車輌の操舵制御装置。
  2. 前記目標操舵伝達比変更手段は前記目標操舵伝達比が小さくなるよう補正する場合には切り増し時には切り戻し時よりも前記補正量の大きさを大きくすることを特徴とする請求項1に記載の車輌用操舵制御装置。
  3. 前記補正量の大きさは操舵操作量の変化率の大きさが大きいときには操舵操作量の変化率の大きさが小さいときに比して大きいことを特徴とする請求項2に記載の車輌用操舵制御装置。
  4. 前記目標操舵伝達比補正手段は前記目標操舵伝達比が大きくなるよう補正する場合には切り増し時には切り戻し時よりも前記補正量の大きさを小さくすることを特徴とする請求項1に記載の車輌用操舵制御装置。
  5. 前記補正量の大きさは操舵操作量の変化率の大きさが小さいときには操舵操作量の変化率の大きさが大きいときに比して大きいことを特徴とする請求項4に記載の車輌用操舵制御装置。
  6. 前記補正量の大きさは操舵操作量の大きさが大きいときには操舵操作量の大きさが小さいときに比して小さいことを特徴とする請求項1乃至4に記載の車輌用操舵制御装置。
  7. 前記目標操舵伝達比は操舵特性を制御するための成分と操舵輪を修正転舵して車輌の走行安定性を向上させるための成分とを含み、前記目標操舵伝達比補正手段は前記車輌の走行安定性を向上させるための成分が実質的に0であるときに前記補正量にて前記目標操舵伝達比を補正することを特徴とする請求項1乃至6に記載の車輌用操舵制御装置。
  8. 操舵操作量に対する操舵輪の舵角変化量の比である操舵伝達比を変化させる操舵伝達比可変手段と、車輌の走行状態に応じて目標操舵伝達比を演算する手段と、前記目標操舵伝達比に基づき操舵輪の目標舵角を演算する手段と、操舵輪の舵角が前記目標舵角になるよう前記操舵伝達比可変手段を制御する車輌用操舵制御装置に於いて、操舵入力手段の中立位置に対する操舵輪の舵角のずれを低減する舵角ずれ低減手段を有し、前記舵角ずれ低減手段による切り戻し時の舵角ずれ低減量の大きさは切り増し時の舵角ずれ低減量の大きさよりも大きいことを特徴とする車輌用操舵制御装置。
  9. 前記舵角ずれ低減量の大きさは操舵操作量の変化率の大きさが大きいときには操舵操作量の変化率の大きさが小さいときに比して大きいことを特徴とする請求項8に記載の車輌用操舵制御装置。
  10. 切り戻し時に於ける前記舵角ずれ低減量の大きさは前記操舵入力手段の操舵操作位置と操舵輪の舵角との関係に基づき操舵操作位置が中立位置になると操舵輪の舵角が実質的に0になる値に設定されることを特徴とする請求項8に記載の車輌用操舵制御装置。
  11. 前記目標舵角は操舵特性を制御するための成分と操舵輪を修正転舵して車輌の走行安定性を向上させるための成分とを含み、前記舵角ずれ低減手段は前記車輌の走行安定性を向上させるための成分が実質的に0であるときに前記操舵入力手段の中立位置に対する操舵輪の舵角のずれを低減することを特徴とする請求項8乃至10に記載の車輌用操舵制御装置。
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