JP2006182240A - 船内扉の開閉システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 船内通路に設けられる複数の船内扉に適した開閉システムを提供する。
【解決手段】 船内通路1に設けられる隔壁2の開口を開閉する船内扉4の開閉システムにおいて、この船内扉4を開閉駆動する開閉シリンダ20と、船内扉4の動きを開位置で係止する開ロックシリンダ30と、船内扉4を閉位置で固縛する閉ロックシリンダ40と、開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40の各作動圧回路を短絡する各バイパス弁65〜69とを備え、各バイパス弁65〜69を閉弁させることにより制御盤70が開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40を自動的に伸縮作動させて船内扉4の開閉が行われる一方、各バイパス弁65〜69を開弁させることにより開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40を手動で伸縮作動させて船内扉4の開閉が行われる構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、船内扉の開閉システムの改良に関するものである。
船内の主要通路には複数の船内扉と手動式の開閉システムが設けられている。この船内扉の開閉システムは乗員が船内扉を手動で閉じることにより、この船内通路を介して水が侵入することを防止するようになっている。
特許文献1には船内エレベータの乗降口を開閉する防火扉に備えられる半自動式の開閉システムが開示されている。
特開2003−343519号公報
しかしながら、従来の手動式の開閉システムは、多数の船内扉を開閉操作するのに多くの乗員が必要であるため、船内通路に設けられる複数の船内扉を管制室から遠隔操作によって開閉するとともに、電源の失陥時等に対処して船内扉を手動で開閉するシステムが望まれている。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、船内通路に設けられる複数の船内扉に適した開閉システムを提供することを目的とする。
本発明は、船内に設けられる隔壁の開口を開閉する船内扉の開閉システムに適用する。
そして、この船内扉を開閉駆動する開閉シリンダと、船内扉の動きを開位置で係止する開ロックシリンダと、船内扉を閉位置で隔壁に固縛する閉ロックシリンダと、開閉シリンダと開ロックシリンダと閉ロックシリンダにそれぞれ作動流体を給排する各作動圧回路と、各作動圧回路を介して開閉シリンダと開ロックシリンダと閉ロックシリンダの伸縮作動を制御する制御盤と、各作動圧回路を短絡して開閉シリンダと開ロックシリンダと閉ロックシリンダを無力化する各バイパス弁とを備え、各バイパス弁を閉弁させることにより制御盤が開閉シリンダと開ロックシリンダと閉ロックシリンダを自動的に伸縮作動させて船内扉の開閉が行われる一方、各バイパス弁を開弁させることにより開閉シリンダと開ロックシリンダと閉ロックシリンダを手動で伸縮作動させて船内扉の開閉が行われる構成としたことを特徴とするものとした。
本発明によると、船内扉の開閉システムは、各バイパス弁を閉弁させることにより、制御盤が開閉シリンダと開ロックシリンダと閉ロックシリンダを自動的に伸縮作動させて船内扉の開閉が行われる。これにより、遠隔操作によって船内扉を自動的に開閉することができる。このように、開閉シリンダと開ロックシリンダと閉ロックシリンダを流体圧によって作動させる構成としたため、船が激しく動揺する状態でも確実に作動させることができる。
船内扉の開閉システムは、電源の失陥時等に制御盤が作動できなくなった場合、各バイパス弁を開弁させることにより、無力化した開閉シリンダと開ロックシリンダと閉ロックシリンダを手動で伸縮作動させて船内扉の開閉が行われる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示すように、船内の船内通路1に設けられる隔壁(コーミング)2には開口が設けられ、この開口を開閉する船内扉4が設けられる。この船内扉4の質量は数百kgである。
図4は船内扉4が開位置にある状態を示している。船内扉4は隔壁2に対して上下のヒンジ11,12を介して垂直軸まわりに略90度の範囲で回動可能に支持される。閉位置にある船内扉4と隔壁2の間にはパッキン18が設けられ、開口を密封するようになっている。
船内扉4の開閉システムは、船内扉4を開閉駆動する開閉シリンダ20と、船内扉4の動きを開位置で係止する開ロックシリンダ30と、船内扉4を閉位置で固縛する閉ロックシリンダ40と、開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40の伸縮作動を制御して船内扉4を自動的に開閉する制御盤70と、開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40に作動油を給排する各作動圧回路を短絡して開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40を無力化する各バイパス弁65〜69とを備える。
開閉システムは、船内扉4の動きを開位置で係止するフック29を備え、開ロックシリンダ30はこのフック29を油圧(流体圧)によって駆動する。開ロックシリンダ30は数百kgfの力を発生し、そのストロークエンドには軟停止用クッションを有する。
開ロックシリンダ30の本体はトラニオンピン33を介して垂直軸回りに回動可能に支持されている。開ロックシリンダ30の伸縮作動はフック29が船内扉4の動きを開位置で係止、解除する動作に変換される。
船内扉4には取っ手8が設けられ、フック29は図4に示すようにこの取っ手8に係合することにより、船内扉4を開位置に係止する。
フック29はピン31を介して垂直軸回りに回動可能に支持される。フック29には開ロックシリンダ30のロッド先端部がピン32を介して回動可能に連結される。
開ロックシリンダ30が伸張作動することによりフック29が船内扉4の動きを開位置で係止し、開ロックシリンダ30が収縮作動することによりフック29が船内扉4の係止を解除する。
開閉システムは、船内扉4を閉位置で固縛する複数のクリート39と、各クリート39を手動によって駆動する閉位置ロックレバー50とを備える。
図3は隔壁2の背面側を示している。各クリート39は各ピン41を介して隔壁2に回動可能に支持され、リンク機構42を介して互いに連動するようになっている。
リンク機構42は、隔壁2を貫通する各ピン41と、この各ピン41の背面側の端部に固定されるリンク43〜46等と、この各リンク43〜46を互いに連動させる各ロッド47等によって構成される。
閉位置ロックレバー50が手動によって回動する動作は、リンク機構42を介して各クリート39が船内扉4を閉位置で固縛、解除する動作に変換される。
閉位置ロックレバー50は船内扉4の前側に配置されるレバー52と(図2参照)、船内扉4の後側に配置されるレバー53(図3参照)と、隔壁2を貫通して水平軸まわりに回動可能に支持されるピン51と、このピン51が回動する動きをリンク44に伝達するリンク54とを備える。
閉位置ロックレバー50が手動によって図2に示すように船内扉4に面する略水平位置に回動することにより、リンク機構42を介して各クリート39が各プレート55に係合し、船内扉4を閉位置で固縛する。これにより、パッキン18が隔壁2側に密着し、船内扉4と隔壁2の間の密封がはかれる。一方、閉位置ロックレバー50が手動によって図3に示すように隔壁2に面する略垂直位置に回動することにより、リンク機構42を介して各クリート39が各プレート55から外れて隔壁2側に引き込まれ、船内扉4の固縛を解除する。
閉ロックシリンダ40は各クリート39を油圧(流体圧)によって駆動する。閉ロックシリンダ40の本体は隔壁2の背面側に固定される。閉ロックシリンダ40の伸縮作動はリンク機構42を介して各クリート39が船内扉4を閉位置で固縛、解除する動作に変換される。閉ロックシリンダ40は数百kgfの力を発生し、そのストロークエンドには軟停止用クッションを有する。
ロッド47の途中にカムプレート48が連結され、このカムプレート48に長穴49が形成される。閉ロックシリンダ40のロッド先端部がピン52を介して長穴49に係合している。
閉ロックシリンダ40が伸張作動すると、リンク機構42を介して各クリート39が船内扉4を閉位置で固縛する。一方、閉ロックシリンダ40が収縮作動すると、リンク機構42を介して各クリート39が各プレート55から外れて隔壁2側に引き込まれ、船内扉4の固縛を解除する。
開閉シリンダ20は船内扉4を油圧(流体圧)によって開閉駆動する。開閉シリンダ20はトラニオンピン26を介して垂直軸回りに回動可能に支持される。トラニオンピン26は船内通路1の側壁5にブラケット27を介して支持されている。開閉シリンダ20の伸縮作動は扉開閉リンク機構19を介して船内扉4の開閉作動に変換される。開閉シリンダ20は400〜500kgfの力を発生し、船内扉4の中央部を50kgf程度の力で押すようになっている。開閉シリンダ20はそのストロークエンドに軟停止用クッションを有する。
扉開閉リンク機構19は、図4に示すように、隔壁2にピン21を介して垂直軸回りに回動可能に連結されるリンク22を備え、このリンク22の一端部に開閉シリンダ20のロッド先端部がピン23を介して回動可能に連結され、リンク22の他端部にローラ24が回転可能に連結され、このローラ24を介して船内扉4を開閉駆動するようになっている。船内扉4には水平方向に延びるガイドレール25が設けられ、ローラ24がこのガイドレール25に係合している。
開閉シリンダ20が伸長作動すると、リンク22がピン21回りに回動し、ローラ24がガイドレール25を走行しながら船内扉4を開方向に回動させる。一方、開閉シリンダ20が収縮作動すると、船内扉4が閉方向に回動する。
図5は、開閉シリンダ20、開ロックシリンダ30、閉ロックシリンダ40の作動を制御する油圧回路及び制御システムの構成を示したものである。
開閉シリンダ20、開ロックシリンダ30、閉ロックシリンダ40は伸び側に駆動する受圧面積と縮み側に駆動する受圧面積を等しく設定した両ロッド形の油圧シリンダがそれぞれ用いられる。
開閉シリンダ20、開ロックシリンダ30、閉ロックシリンダ40にそれぞれ作動油を給排するクローズ型の作動圧回路62,63,64が設けられる。
作動圧回路62,63,64は、両方向吐出型の各油圧ポンプ56,57,58を備え、この各油圧ポンプ56,57,58を正逆両方向に回転駆動する各電動モータ59,60,61が設けられる。各油圧ポンプ56,57,58の吐出方向を切り換えて開閉シリンダ20、開ロックシリンダ30、閉ロックシリンダ40をそれぞれ伸縮作動させるようになっている。
電源の失陥時等に対処して、作動圧回路62を短絡して開閉シリンダ20を無力化する第一、第二バイパス弁65,66が介装され、作動圧回路63を短絡して開ロックシリンダ30を無力化するバイパス弁69が介装され、作動圧回路64を短絡して閉ロックシリンダ40を無力化する第一、第二バイパス弁67,68が介装される。
第一バイパス弁65,67と第二バイパス弁66,68は、船内通路1の船内扉4を挟んで前後両側に設けられる。これにより、乗員が船内扉4の前側、後側どちらにいても、第一バイパス弁65,67と第二バイパス弁66,68の一方を開弁することにより、無力化した開閉シリンダ20と閉ロックシリンダ40を手動で伸縮作動させられ、船内扉4の開閉を行える。
船内通路1には6枚の船内扉4を備える。開閉システムは各船内扉4に対応して第1〜第6のユニット81〜86と、各ユニット81〜86に電力を供給する電源盤75と、各ユニット81〜86を遠隔操作する指令信号を出力する遠隔操作盤71とを備える。
各ユニット81〜86は、開閉シリンダ20、開ロックシリンダ30、閉ロックシリンダ40等で構成される油圧装置と、各船内扉4に対応して設けられの油圧装置の作動を制御する機側制御盤70と、この機側制御盤70に指令信号を出力する2台の機側操作盤72,73とを備える。
すなわち、開閉システムは、操作者が操作することによってこの機側制御盤70に指令信号を出力する操作盤として、管制室に設けられる遠隔操作盤71と、船内通路1の船内扉4を挟んで前後両側に設けられる機側操作盤72,73とを備える。
開閉シリンダ20、開ロックシリンダ30、閉ロックシリンダ40には、それぞれの伸側と圧側における所定のストロークに達するか否かを検出する無接点式のリミットスイッチ9がそれぞれ設けられる。
機側制御盤70は各操作盤71,72,73から送られる指令信号と、各リミットスイッチ9の検出信号を入力し、開閉シリンダ20、開ロックシリンダ30、閉ロックシリンダ40の作動状態に応じて各電動モータ59,60,61の駆動をシーケンス制御し、船内扉4を自動的に開閉する。
船内扉4の開閉システムは、以上のように構成されて、各バイパス弁65〜69を閉弁させることにより、機側制御盤70が開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40を自動的に伸縮作動させて船内扉4の開閉が行われる。
船内扉4を開位置から閉位置へと閉作動させる場合、機側制御盤70は次の手順でシーケンス制御を行う。
・開ロックシリンダ30が収縮作動させる。これにより、フック29が回動して取っ手8との係合を解除する。
・リミットスイッチ9を介して開ロックシリンダ30が所定のストロークに達したことが検出されると、開閉シリンダ20を収縮作動させる。これにより、船内扉4が閉方向に回動する。
・リミットスイッチ9を介して開閉シリンダ20が所定のストロークに達したことが検出されると、閉ロックシリンダ40を伸張作動させる。これにより、各クリート39が各プレート55に係合し、船内扉4を閉位置で固縛するとともに、閉位置ロックレバー50が船内扉4に面する略水平位置へと回動する。
一方、船内扉4を閉位置から開位置へと開作動させる場合、機側制御盤70は次の手順でシーケンス制御を行う。
・閉ロックシリンダ40を収縮作動させる。これにより、各クリート39が各プレート55との係合を解除し、船内扉4の開閉動作を拘束しなくなるとともに、閉位置ロックレバー50が隔壁2に面する略垂直位置へと回動する。
・リミットスイッチ9を介して閉ロックシリンダ40が所定のストロークに達したことが検出されると、開閉シリンダ20を伸張作動させる。これにより、船内扉4が開方向に回動する。
・操リミットスイッチ9を介して開閉シリンダ20が所定のストロークに達したことが検出されると、開ロックシリンダ30を伸張作動させる。これにより、フック29が回動し、取っ手8に係合する。
このように、船内扉4の開閉システムは、開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40を油圧によって作動させる構成としたため、船の動揺が激しい状態でも確実に作動させることができる。
なお、開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40を油圧シリンダに限らず、空気圧によって作動するエアシリンダを用いても良い。
開閉システムは、管制室に設けられる遠隔操作盤71と、船内通路1の船内扉4を挟んで前後両側に設けられる機側操作盤72,73とを備えたため、機側制御盤70は遠隔操作盤71を介して行われる管制室から遠隔操作によって各船内扉4を自動的に開閉するとともに、機側操作盤72,73を介して船内扉4の近傍における操作によって船内扉4を自動的に開閉する。
機側操作盤72,73は、船内通路1の船内扉4を挟んで前後両側に設けられているため、乗員が船内扉4の前側、後側どちらにいても、船内扉4を自動的に開閉することができる。
各船内扉4を開閉する第1〜第6のユニット81〜86毎に油圧装置の作動を制御する機側制御盤70が設けられるため、管制室に制御盤が設けられる構成に比べて、各電動モータ59,60,61に電力を供給する配線を短くして、装置重量の軽減がはかれる。
開閉システムは、電源の失陥時等に、各バイパス弁65〜69を開弁させることにより、無力化した開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40を手動で伸縮作動させて船内扉4の開閉が行われる。
開位置にある船内扉4を手動で閉じる場合、次の手順で操作される。
・操作者が第一バイパス弁65、バイパス弁59、第一バイパス弁67をそれぞれ開く。
・フック29を回動させ、取っ手8との係合を解除する。これに伴って、開ロックシリンダ30が収縮作動する。
・操作者が船内扉4を手動で閉方向に回動させる。これに伴って、開閉シリンダ20が収縮作動する。
・操作者が閉位置ロックレバー50を略垂直位置から略水平位置に回動させる。これに伴って、閉ロックシリンダ40が伸張作動する。これにより、各クリート39が各プレート55に係合し、船内扉4を閉位置で固縛する。
一方、閉位置にある船内扉4を手動で閉じる開く場合、次の手順で操作される。
・操作者が扉4の前側にいる場合、第一バイパス弁65、バイパス弁59、第一バイパス弁67をそれぞれ開く。操作者が扉4の後側にいる場合、第二バイパス弁66、第二バイパス弁68をそれぞれ開く。
・操作者が閉位置ロックレバー50を手動によって略水平位置から略垂直位置へと回動させる。これに伴って、閉ロックシリンダ40が収縮作動する。これにより、各クリート39が各プレート55との係合を解除し、船内扉4の開閉動作を拘束しなくなる。
・操作者が船内扉4を取っ手8等を持って手動で開方向に回動させる。これに伴って、開閉シリンダ20が伸張作動する。
・操作者が船内扉4の後側にいた場合、船内扉4の前側に移動して、バイパス弁59を開く。
・フック29を回動させ、取っ手8に係合させる。これに伴って、開ロックシリンダ30が伸張作動する。
第一バイパス弁65,67と第二バイパス弁66,68は、船内通路1の船内扉4を挟んで前後両側に設けられているため、乗員が船内扉4の前側、後側どちらにいても、第一バイパス弁65,67と第二バイパス弁66,68の一方を開弁することにより、無力化した開閉シリンダ20と閉ロックシリンダ40を手動で伸縮作動させられ、船内扉4の開閉を行える。
開閉シリンダ20、開ロックシリンダ30、閉ロックシリンダ40として両ロッド形の流体圧シリンダを用い、作動圧回路62,63,64に両方向吐出型の電動油圧ポンプ56,57,58を介装したため、各油圧ポンプ56,57,58の吐出方向を切り換えて開閉シリンダ20、開ロックシリンダ30、閉ロックシリンダ40をそれぞれ伸縮作動させられる。これにより、ユニット81〜86に対して船の油圧源から延びる油圧配管を配設する必要がなく、軽量化がはかれる。
なお、開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40の作動圧回路は油圧源とタンク側に接続するオープン回路とし、切換弁を介して作動油の流れを制御する構成としても良い。そして、各バイパス弁65〜69を上記の切換弁に内蔵する構成としてもよい。この場合、開閉シリンダ20と開ロックシリンダ30と閉ロックシリンダ40を両ロッド形の油圧シリンダを設ける必要がない。
また、油圧源として空気圧によって作動するブースト式の油圧ポンプを用いても良い。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明の船内扉の開閉システムは、船舶の各種隔壁に設けられる扉に利用できる。
本発明の実施の形態を示す船内扉の開閉システムの斜視図。 同じく船内扉等の正面図。 同じく船内扉等の背面図。 同じく船内扉等の断面図。 同じく船内扉の開閉システムのシステム構成図。
符号の説明
1 船内通路
2 隔壁
4 船内扉
8 取っ手
20 開閉シリンダ
30 開ロックシリンダ
40 閉ロックシリンダ
56〜58 電動油圧ポンプ
62〜64 作動圧回路
65〜69 バイパス弁
70 機側制御盤
71 遠隔操作盤
72,73 機側操作盤
81〜86 ユニット

Claims (5)

  1. 船内に設けられる隔壁の開口を開閉する船内扉の開閉システムにおいて、
    前記船内扉を開閉駆動する開閉シリンダと、
    前記船内扉の動きを開位置で係止する開ロックシリンダと、
    前記船内扉を閉位置で前記隔壁に固縛する閉ロックシリンダと、
    前記開閉シリンダと前記開ロックシリンダと前記閉ロックシリンダにそれぞれ作動流体を給排する各作動圧回路と、
    前記各作動圧回路を介して前記開閉シリンダと前記開ロックシリンダと前記閉ロックシリンダの伸縮作動を制御する制御盤と、
    前記各作動圧回路を短絡して前記開閉シリンダと前記開ロックシリンダと前記閉ロックシリンダを無力化する各バイパス弁とを備え、
    前記各バイパス弁を閉弁させることにより前記制御盤が前記開閉シリンダと前記開ロックシリンダと前記閉ロックシリンダを自動的に伸縮作動させて前記船内扉の開閉が行われる一方、前記各バイパス弁を開弁させることにより前記開閉シリンダと前記開ロックシリンダと前記閉ロックシリンダを手動で伸縮作動させて前記船内扉の開閉が行われる構成としたことを特徴とする船内扉の開閉システム。
  2. 前記開閉シリンダと前記開ロックシリンダと前記閉ロックシリンダと前記各作動圧回路によって前記船内扉を開閉する複数の各ユニットを構成し、この各ユニット毎に前記制御盤を備えたことを特徴とする請求項1に記載の船内扉の開閉システム。
  3. 前記制御盤に指令信号を出力する操作盤として、管制室に設けられる遠隔操作盤と、
    前記船内扉を挟んで船内通路の前後両側に設けられる各機側操作盤とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の船内扉の開閉システム。
  4. 前記開閉シリンダと前記閉ロックシリンダの前記各作動圧回路毎に介装されるバイパス弁を第一、第二バイパス弁として対で設け、
    前記第一、第二バイパス弁を前記船内扉を挟んで船内通路の前後両側にそれぞれ配置したことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の船内扉の開閉システム。
  5. 前記開閉シリンダ、前記開ロックシリンダ、前記閉ロックシリンダとして両ロッド形の流体圧シリンダを用い、前記作動圧回路に両方向吐出型の電動油圧ポンプを介装したことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の船内扉の開閉システム。
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