JP2006182013A - 透過防止用部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】タンク本体と付属部品との溶着部からの燃料の透過も確実に防止でき、しかも、付属部品が優れた強度で結合した合成樹脂製燃料タンクを提供する。
【解決手段】ポリオレフィン樹脂の内層及び外層を有し、中間層として透過防止層を有する多層容器であって、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたポリオレフィンからなる接着性樹脂層を有する金属シート又は箔からなる透過防止用部材を透過防止層の不連続部分に溶着した燃料タンク用多層容器。
【選択図】図1

Description

本発明は、透過防止用部材及び多層容器に関し、特に車両用の合成樹脂製燃料タンクとして好適な多層容器及び付属部品に関する。
近年、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリアミド樹脂等のバリア材をバリア層に用い、最外層にポリオレフィンを用いる多層容器、多層シートなどの多層積層構造体が各分野で利用されており、例えば、自動車用の燃料タンクは、軽量化、大容量化、成形加工性、防錆性などの観点から、金属製のものから合成樹脂製の多層積層構造体のものへ急速に移行している。このような合成樹脂製の燃料タンクにおいては、耐燃料油性、耐衝撃性および耐久接着性などが要求されている。
さらに、近年燃料タンクに対する要求性能は、より厳しくなっており、長期間にわたって多層積層構造体の各層に剥離などが生じないことや、バリア層の脱落や層異常などがなく燃料成分の大気への揮散が抑制されること、多層中空成形の場合、中空成形特有の金型食い切り部であるピンチオフ部の剥離などによる燃料揮散がないこと、衝突などに対するダメージを最小限にするため低温耐衝撃性をあるレベル以上に保つことなどが求められている。
合成樹脂製の燃料タンクを製造する方法の一つとして、合成樹脂中空成形方法がある。合成樹脂中空成形には、円筒状の溶融樹脂であるパリソンを金型で挟み込みその内部に空気を吹き込み賦形する方法がある。この成形方法は、中空体を簡便に成形できるという特徴を有しているが、樹脂を金型で挟み込み成形するためにピンチオフ部と呼ばれる樹脂同士の溶着部が成形品に存在し、この部分が成形品の強度面での弱点となっており、この強度面改善のためのピンチオフ部形状の最適化が行なわれている。
合成樹脂中空成形品の内容物が成形品を透過しないようにするため、内容物の透過防止性能を有する層を含む多層中空成形品が成形されている。例えば、燃料タンクを例にとれば、合成樹脂製の内層と合成樹脂製の外層との間に燃料透過防止層を積層してタンク本体を構成し、燃料の透過防止効果を高めた合成樹脂製燃料タンクが知られており、この合成樹脂製燃料タンクは、吹込中空成形法により、多層構造の中空容器として製造される。
この多層中空成形品においてもピンチオフ部が存在し、そのピンチオフ部から内容物、燃料タンクの場合はガソリン等の燃料が透過するという問題がある。即ち、ピンチオフ部においては、ピンチオフ部の本質的な構造に由来するものであるが、ごく僅かではあるが透過防止層が存在しない部分がある。
このピンチオフ部からの内容物の透過を防止するため、例えば、透過防止層が存在しない部分(遮断不連続区域)を含むピンチオフ部を、必要な遮断特性を有する漏れ止めビードでシールすることが提案されているが(特許文献1)、ある程度の透過防止効果は得られるものの、更に高度な透過防止効果は不十分であり、かつピンチオフ部の強度改善も不十分である。
特表2003−523876号公報
従来から、合成樹脂製の内層と合成樹脂製の外層とを燃料透過防止層を介して積層してタンク本体を構成し、燃料の透過防止効果を高めた合成樹脂製燃料タンクが知られている。このような合成樹脂製燃料タンクにおいて、タンク本体に部品取付け穴を開設し、タンク本体の外面に部品取付け穴を覆うようにして合成樹脂製の付属部品を溶着したものが知られている。この場合、付属部品の内面に燃料透過防止層を積層して、燃料の透過防止効果を高めたものが知られている。
例えば、特許文献2には、部品取付け穴を、タンク本体の外面に向かって広がったテーパー状に形成すると共に、付属部品に、部品取付け穴に嵌合するテーパー状のボス部を形成し、付属部品の内面に積層する燃料透過防止層をボス部の外表面に亘って延在させ、タンク本体と付属部品の溶着時に、ボス部の外表面の燃料透過防止層が部品取付け穴に露出する燃料透過防止層に密着するようにした合成樹脂製燃料タンクが開示されている。
特開2001−113963号公報
特許文献3には、樹脂製の燃料タンクに形成した開口部に装着する燃料タンクの開口部装着樹脂部品において、燃料の透過を防止するバリア性樹脂材料で形成した樹脂部品本体と、接着性を有する接着性樹脂材料で形成し、前記樹脂部品本体の一部を被覆して一体的に成形すると共に、前記燃料タンクの開口部を囲繞して前記燃料タンクに接合する接合部材とを備えたことを特徴とする燃料タンクの開口部装着樹脂部品及びその製造方法が開示されている。
しかしながら、上記部品構造では、ある程度の透過防止効果は得られるものの、更に高度な透過防止効果は不十分であり、しかも、燃料中のアルコールのバリア性樹脂への膨潤によるバリア性能の低下が起こる。
特開2002−114047号公報
また、特許文献4には、溶接性材料で形成された合成樹脂製タンク本体に設けた開口に対して非溶接性材料で形成された子部品を結合する部分の構造であって、前記開口の周縁に当接するフランジを前記子部品に設けると共に、前記フランジを覆い得る支持用部材を溶接性材料で形成し、前記タンク本体との間に前記フランジを挟み込んだ状態で前記タンク本体に前記支持用部材を溶接することを特徴とする合成樹脂製タンクの子部品結合部の構造が開示されている。
しかしながら、上記部品構造では、溶接性材料で形成された合成樹脂製タンクと非溶接性材料で形成された子部品とが溶着しておらず、十分なシール性を確保することが難しい。また、非溶接性材料で形成された子部品と支持用部材とが溶着しておらず、その部分でも十分なシール性を確保することが難しい。
特開2002−160538号公報
従来の燃料タンクでは、タンク本体及び付属部品のそれぞれにおいて燃料の透過防止効果があるので、燃料の透過をある程度低減することができるが、部品取付け穴及び付属部品を寸法精度よく成形及び加工し、タンク本体及び付属部品を強度的に強固に結合させ、寸法精度を確保しつつ、しかも十分な燃料透過防止効果をあげることは難しい。
また、合成樹脂中空成形品のピンチオフ部における内容物透過及び強度の更なる改善も求められており、燃料蒸気の透過を十分に妨げるようにシールされ、ピンチオフ部が高強度である改良された合成樹脂中空成形品または燃料タンクが求められている。
本発明は、かかる問題に鑑み、タンク本体と付属部品との溶着部からの燃料の透過も確実に防止でき、しかも、付属部品が優れた強度で結合した合成樹脂製燃料タンクを簡便な方法で提供することを課題としている。
本発明者らは上記課題に鑑みて鋭意検討した結果、特定の透過防止用部材を用いて溶着を行なうことにより、燃料透過防止効果に優れ、強度的にも優れた多層中空成形品及び合成樹脂製燃料タンクを簡便に得ることができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の第1は、ポリオレフィン樹脂の内層及び外層を有し、中間層として透過防止層を有する多層容器であって、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたポリオレフィンからなる接着性樹脂層を有する金属シート又は箔からなる透過防止用部材を透過防止層の不連続部分に溶着した燃料タンク用多層容器である。
本発明の第2は、透過防止層の不連続部分が、1)多層容器の接合部、2)多層ブロー成形のピンチオフ部又は3)部品加工用に開設した穴部のいずれかである上記の燃料タンク用多層容器である。
本発明の第3は、接着性樹脂が0.01質量%以上30質量%以下の不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたポリオレフィンであって下記の条件(a)〜(e)を満足する上記の燃料タンク用多層容器である。
(a)変性ポリオレフィンの温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレートが0.1g/10分以上100g/10分以下、
(b)変性ポリオレフィンの密度が0.910〜0.965g/cm
(c)金属シート又は箔との初期接着強度が0.1Kg/10mm以上、
(d)2,2,4−トリメチルペンタン45容量部、トルエン45容量部及びエチルアルコール10容量部の混合溶媒での65℃、2500時間浸漬後の金属シート又は箔との接着強度が0.1Kg/10mm以上、
(e)上記(c)の初期接着強度に対する上記(d)の接着強度の割合が50%以上。
本発明の第4は、金属がアルミニウム、ステンレス及び銅からなる群から選択されるものであることを特徴とする上記の燃料タンク用多層容器である。
本発明の第5は、多層容器に開設された部品取付け用穴部分に溶着された透過防止用部材の金属シート又は箔の表面に透過防止性の合成樹脂製付属部品が溶着された上記の燃料タンク用多層容器である。
本発明の第6は、ピンチオフ部外面に露出した透過防止層不連続部の面積の少なくとも50%以上を覆うように透過防止用部材が溶着された上記の燃料タンク用多層容器である。
本発明の第7は、ポリオレフィン樹脂の内層及び外層を有し、中間層として透過防止層を有する燃料タンク用多層容器の透過防止層不連続部に溶着されて炭化水素化合物の透過を遮断する透過防止用部材であって、金属シート又は箔の表面に下記の条件(a)〜(e)を満足する変性ポリオレフィンからなる接着性樹脂層を有する透過防止用部材である。
(a)変性ポリオレフィンの温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレートが0.1g/10分以上100g/10分以下、
(b)変性ポリオレフィンの密度が0.910〜0.965g/cm
(c)金属シート又は箔との初期接着強度が0.1Kg/10mm以上、
(d)2,2,4−トリメチルペンタン45容量部、トルエン45容量部及びエチルアルコール10容量部の混合溶媒での65℃、2500時間浸漬後の金属シート又は箔との接着強度が0.1Kg/10mm以上、
(e)上記(c)の初期接着強度に対する上記(d)の接着強度の割合が50%以上。
本発明によれば、多層中空成形品(タンク)本体の燃料透過防止層と付属部品の燃料透過防止層とが一体的に連続し、タンク本体と付属部品との溶着部からの燃料の透過を有効に防止することができ、しかも、透過防止性能を高めた合成樹脂製燃料タンクを簡便に製造することができる。また、本発明によれば、多層中空成形品本体のピンチオフ部からの内容物又は燃料の透過を有効に防止することができ、しかも、ピンチオフ部の強度改善を図ることができ、透過防止性能に優れた中空成形品または合成樹脂製燃料タンクを簡便に製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の透過防止用部材は、金属シート又は箔の少なくとも片面、必要に応じて両面に接着性樹脂層を有するものである。本発明に用いられる金属は、多層中空成形品の内容物、特に燃料油等の透過防止性能を有する金属であることが好ましく、さらに好ましくはアルミニウム、ステンレス及び銅からなる群から選択されるものが好ましく、さらに好適にはアルミニウムが好ましい。金属シート又は箔の厚みは特に限定されないが、0.001〜1.0mm、好ましくは0.005〜0.30mm、さらに好ましくは0.01〜0.15mmである。
金属シート又は箔の表面は、JIS B 0601−2001に準拠して測定した表面粗さ(Rz又はRmax)が1000μm以下であり、好ましくは560μm以下であり、さらに好ましくは0.01〜100μm、更には1.0〜10μmである。また、金属シート又は箔の表面は、必要に応じて研磨加工、パフ仕上げ、ペーパー仕上げ、冷間圧延、熱間圧延、引き抜き成形、押出成形、ダイカスト成形、フライス削り、丸削り、電解研磨、精密鍛造、鋳造されたものがよい。
本発明の透過防止用部材に用いられる接着性樹脂は、下記要件(a)〜(e)を満足することが好ましい。
(a)温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレートが0.1g/10分以上100g/10分以下、
(b)密度が0.910〜0.965g/cm
(c)金属シート又は箔との初期接着強度が0.1Kg/10mm以上、
(d)2,2,4−トリメチルペンタン45容量部、トルエン45容量部及びエチルアルコール10容量部の混合溶媒に65℃、2500時間浸漬後の金属シート又は箔との接着強度が0.1Kg/10mm以上、
(e)金属シート又は箔との初期接着強度と、2,2,4−トリメチルペンタン45容量部、トルエン45容量部及びエチルアルコール10容量部の混合溶媒に65℃、2500時間浸漬後の金属シート又は箔との接着強度との割合が50%以上。
本発明の接着性樹脂は、温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレートが0.1g/10分以上100g/10分以下であり、好ましくは0.1g/10分以上20g/10分以下であり、さらに好ましくは0.1g/10分以上10g/10分以下である。メルトフローレートが0.1g/10分未満であると、成形時に押出し量が不足し、成形不安定な状態となり実用的ではない。また、100g/10分を超えると成形品の耐衝撃性が低下するようになる。
ここで、接着性樹脂の荷重2.16kgにおけるメルトフローレートは、JIS−K7210(1999)に準拠して測定されるものである。
本発明の接着性樹脂は、密度が0.910〜0.965g/cmであり、好ましくは0.920g/cm以上0.965g/cm以下であり、さらに好ましくは0.930g/cm以上0.960g/cm以下である。密度が0.910g/cm未満では成形品の剛性が不足し、0.965g/cmを超えると耐衝撃性が劣る。
ここで、接着性樹脂の密度は、JIS−K7112(1999)に準拠して測定される
ものであり、該樹脂を温度160℃の熱圧縮成形機により溶融後25℃/分の速度で降温
し厚み2mmのシートを成形し、このシートを23℃、48時間保持後、密度勾配管に入れ測定されるものである。
本発明の接着性樹脂は、金属シート又は箔との初期接着強度が0.1Kg/10mm以上、好ましくは0.3Kg/10mm以上、さらに好ましくは0.5Kg/10mm以上である。初期接着強度が0.1Kg/10mm未満では金属シート又は箔が剥離し易くなる。初期接着強度の上限値は必ずしも限定されるものではないが、通常30Kg/10mm以下である。
接着性樹脂と金属シート又は箔との接着強度測定にはテンシロンを用いる。テンシロンの上部チャックに金属シート又は箔、下部チャックに接着性樹脂を挟み、引張速度50mm/minで下部チャックを降下させて接着強度を測定する。測定はT剥離で行なう。
本発明の接着性樹脂は、2,2,4−トリメチルペンタン45容量部、トルエン45容量部及びエチルアルコール10容量部の混合溶媒に65℃、2500時間浸漬後の金属シート又は箔との接着強度が0.1Kg/10mm以上、好ましくは0.3Kg/10mm以上、さらに好ましくは0.5Kg/10mm以上である。混合溶媒浸漬後の接着強度が0.1Kg/10mm未満では金属シート又は箔が剥離し易くなる。混合溶媒浸漬後の接着強度の上限値は必ずしも限定されるものではないが、通常30Kg/10mm以下である。
ここで、2,2,4−トリメチルペンタン45容量部、トルエン45容量部及びエチルアルコール10容量部の混合溶媒に65℃、2500時間浸漬後の接着性樹脂と金属シート又は箔との接着強度は、上記接着性樹脂と金属シート又は箔との初期接着強度測定と同様に測定される。
本発明の接着性樹脂は、金属シート又は箔との初期接着強度と、2,2,4−トリメチルペンタン45容量部、トルエン45容量部及びエチルアルコール10容量部の混合溶媒に65℃、2500時間浸漬後の金属シート又は箔との接着強度との割合が50%以上であり、好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上である。上記の割合が50%未満では、混合溶媒浸漬前後の接着強度の差が大きくなり、接着強度の長期耐久性が保たれない。
本発明の接着性樹脂は、自動車ガソリン等に対する耐膨潤性に優れ、2,2,4−トリメチルペンタン45容量部、トルエン45容量部及びエチルアルコール10容量部の混合溶媒に2500時間浸漬後の重量増加が10質量%未満、好適には5質量%未満である。
本発明の接着性樹脂は特に限定されず、上記(a)〜(e)の特性を満足するものであれば好適に使用することができる。上記(a)〜(e)の条件を満足する接着性樹脂を得るには、樹脂の分子骨格中の極性基と非極性基の量をバランスさせることにより達成でき、好適には、0.01質量%以上30質量%以下、好ましくは0.02質量%以上10質量%以下の不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸誘導体で変性されたポリオレフィンであることが好ましい。
また、本発明に用いられる接着性樹脂は、変性ポリエチレン(A)と未変性ポリエチレン(B)とを含む組成物も好適に用いられる。
[変性ポリエチレン(A)]
不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸誘導体がグラフトしたポリエチレン(A)は、密度が0.910〜0.965g/cm、好ましくは、0.920〜0.965g/cm、より好ましくは0.930〜0.960g/cmであり、温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレートが0.1〜2.0g/10分、好ましくは0.1〜1.5g/10分であるポリエチレンに、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸誘導体をグラフトしたものである。
原料となるポリエチレンとしては、エチレンのみからなるホモポリマー、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとからなる共重合体などが例示される。なお、α−オレフィンとしては、プロプレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。これらの重合体は、通常のチーグラー触媒やクロム触媒を用いて製造してもよいし、いわゆるシングルサイト系触媒を用いて製造してもよい。また、これらの重合体は、例えば高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンが挙げられ、単独又は複数種類を用いることが可能である。ポリエチレンのメルトフローレートが0.1g/10分未満であるか、2.0g/10分を超えると、最終的に得られる多層積層構造体の層間接着性、成形性、衝撃強度およびまたは耐燃料油性などが低下し、本発明の目的は達成されない。また、ポリエチレンの密度が0.91g/cm未満であると、最終的に得られる多層積層構造体の接着強度が不十分である上に、燃料油などに対する耐性が不足する。一方、ポリエチレンの密度が0.96g/cmを超えると、最終的に得られる多層積層構造体の耐衝撃性や層間接着性が不十分となる。
このようなポリエチレンをグラフト変性する際には、ポリエチレン100質量部に対し、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸誘導体を好ましくは0.1〜40質量部、より好ましくは0.1〜30質量部、特に好ましくは0.1〜20質量部と、ラジカル開始剤とを加える。不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸誘導体の添加量が0.1質量部未満であると、グラフト変性が不十分となり、得られる接着性樹脂組成物の接着性が不十分となることがある。一方、40質量部を超えると、得られる変性ポリエチレン(A)がゲル化したり、劣化、着色などするおそれがある上に、最終的に得られる多層積層構造体の接着強度や機械的強度が低下することがある。また、ラジカル開始剤の添加量は、好ましくは0.001〜0.50質量部であり、より好ましくは0.005〜0.30質量部であり、特に好ましくは0.010〜0.30質量部である。ラジカル開始剤の割合が0.001質量部未満であると、グラフト変性を完全に行うには長時間を要する。または、ポリエチレンのグラフト変性が不十分となり、接着強度が不十分になることがある。一方、0.50質量部を超えると、ラジカル開始剤によって過度に分解したり、架橋反応を起こすことがある。
グラフト変性に用いられる不飽和カルボン酸としては、例えば、一塩基性不飽和カルボン酸、二塩基性不飽和カルボン酸が挙げられ、不飽和カルボン酸誘導体としては、不飽和カルボン酸の金属塩、アミド、イミド、エステルおよび無水物などが挙げられる。一塩基性不飽和カルボン酸および一塩基性不飽和カルボン酸誘導体の炭素数は、多くとも20、好ましくは15以下である。また、二塩基性不飽和カルボン酸および二塩基性不飽和カルボン酸誘導体の炭素数は、多くとも30個、好ましくは25個以下である。不飽和カルボン酸の中でも、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸が好ましい。また、不飽和カルボン酸誘導体の中でも、酸無水物が好ましく、さらに酸無水物の中でも、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸の無水物が好ましい。特に無水マレイン酸、5−ノルボルネン酸無水物を用いると、得られる接着性樹脂組成物の接着性が極めて優れる。また、不飽和カルボン酸誘導体としては、メタクリル酸グリシジルも好ましい。
酸無水物によりグラフト変性した場合、グラフトした酸無水物は、開環率が10%以下であることが好ましい。ここで、開環率とは、(グラフト変性後に開環した酸無水物基の質量)/(グラフト変性前の酸無水物基の質量)×100(%)で求められる値のことである。酸無水物の開環率が10%以下であれば、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物等のバリア樹脂との反応が促進され、初期接着強度や燃料油浸漬後の接着強度、燃料油膨潤度等がより改良される。また、リサイクルの際にリグラインド層として使用した場合、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリアミド系樹脂等のバリア材との相溶性がより向上する。
ラジカル開始剤としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)へキシン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)へキサン−3、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物が挙げられる
グラフト変性する方法としては、例えば、ポリエチレンと不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸誘導体とラジカル開始剤とを、押出機、バンバリーミキサ、ニーダなどの混練機を用いて溶融状態で混練して行う溶融混練法、ポリエチレンと不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸誘導体とラジカル開始剤とを、適当な溶媒に溶解して行う溶液法などが挙げられる。これらの方法は、最終的に得られる多層積層構造体の用途に応じて選択される。さらに、変性ポリエチレンの物性を向上させる目的で、例えば、グラフト変性後に加熱や洗浄するなどして、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸誘導体の未反応モノマーや副生した成分などを除去してもよい。
グラフト変性する際の温度は、ポリエチレンの劣化、不飽和カルボン酸やその誘導体の分解、使用するラジカル開始剤の分解温度などを考慮して決定される。例えば、前記溶融混練法では、通常200〜350℃であり、好ましくは220〜300℃であり、より好ましくは250〜300℃である。
本発明の変性ポリエチレン(A)は、単独又は複数種類を用いることが可能である。
[未変性ポリエチレン(B)]
未変性ポリエチレン(B)は上述した変性ポリエチレン(A)を希釈するものである。このような未変性ポリエチレン(B)は、エチレンのみからなるホモポリマー、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとからなる共重合体などが例示される。α−オレフィンとしては、例えば、プロプレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。これらの重合体は、通常のチーグラー触媒やクロム触媒を用いて製造してもよいし、いわゆるシングルサイト触媒を用いて製造してもよい。また、これらの重合体は、例えば高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンが挙げられ、単独又は複数種類を用いることが可能である。
未変性ポリエチレン(B)は、温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレートが0.1〜3.0g/10分、密度が0.860〜0.965g/cm、好ましくは0.915〜0.960g/cmである。メルトフローレートが0.1g/10分未満であると、変性ポリエチレン(A)や、その他の樹脂との相溶性が低下し、メルトフローレートが3.0g/10分を超えると、接着強度や成形性が低下する。また、密度が0.900g/cm未満であると、最終的に得られる多層積層構造体の接着強度が不十分である上に、燃料油などに対する耐性が不足し、密度が0.965g/cmを超えると、接着性樹脂組成物の接着性が低下する。
本発明の未変性ポリエチレン(B)は、単独又は複数種類を用いることが可能である。
[接着性樹脂組成物(C)]
接着性樹脂組成物(C)は、上述した変性ポリエチレン(A)と未変性ポリエチレン(B)とを含む。変性ポリエチレン(A)と未変性ポリエチレン(B)との配合比は、(A)/(B)が10/90〜90/10(質量比)、好ましくは、15/85〜85/15の範囲である。(A)/(B)が10/90未満であったり、90/10を超えると、得られる接着性樹脂組成物の接着性が低下する。接着性樹脂組成物(C)は、変性ポリエチレン(A)と未変性ポリエチレン(B)をと含む原料混合物を溶融混合することによって製造される。溶融混合する方法については特に制限はなく、例えば、ヘンシェルミキサなどの公知の混合機によって混合した後、単軸または二軸の押出機によって溶融混合する方法が挙げられる。
また、変性ポリエチレン(A)の温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレートをMFR(A)、未変性ポリエチレン(B)の温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレートをMFR(B)とした際に、MFR(A)/MFR(B)が1未満であることが好ましく、0.6未満であることがさらに好ましい。MFR(A)/MFR(B)が1以上であると、初期及び燃料浸漬後の接着強度が低下することがある。
得られた接着性樹脂組成物(C)は、密度が0.910〜0.965g/cm、好ましくは0.920〜0.965g/cm、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸誘導体の含有量が0.09質量%以上、温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレートが0.01〜100/10分、好ましくは0.1〜2.0g/10分、さらに好ましくは0.1〜1.5g/10分である。密度が0.910g/cm未満であると、燃料油などに対する膨潤性が大きくなるので、長期耐久性が低くなる。一方、密度が0.965g/cmを超えると、多層積層成形後に固化した時の収縮が大きくなるので接着強度が低下する。また、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸誘導体量の含有量が0.01質量%未満であると、最終的に得られる多層積層構造体の接着強度が低下し、30質量%を超えると他の物性が低下する。また、多層積層構造体を作製する際に発生した成形バリや未使用パリソンをリサイクル材として含有するリグラインド層をバリア層に接触させる場合、リグラインド層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物やポリアミド樹脂などのバリア材との相溶性が低下するので、最終的に得られる多層積層構造体の低温耐衝撃強度が低くなる。また、メルトフローレートが0.01g/10分未満であったり、100g/10分を超えると、得られる接着性樹脂組成物(C)の成形性が損なわれる。
接着性樹脂組成物(C)には、一般的に酸吸収剤として使用されるステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛などの脂肪酸金属塩を100質量ppm以上は含まない。
さらに、好ましくは50質量ppm以上含まれておらず、特に好ましくは蛍光エックス線分析などによる定量分析の検知限界以下の含有量である。脂肪酸金属塩量が100質量ppm未満であると、ポリエチレンにグラフトした不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸誘導体と、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物との反応が、脂肪酸金属塩によって阻害されることが防止されるので、接着性樹脂組成物の接着強度がさらに向上し、多層積層構造体の機械的特性がさらに向上する。
また、接着性樹脂組成物(C)には、必要に応じて、添加剤や他の樹脂やエラストマーを混合してもよい。添加剤としては、例えば、フェノール系やリン系などの酸化防止剤、タルクなどの抗ブロッキング剤、脂肪酸アミドなどのスリップ剤などが挙げられる。また、ステアリン酸系化合物に代わる酸吸収剤として、合成や天然のハイドロタルサイトなどが使用できる。
接着性樹脂組成物(C)に必要に応じて混合される他の樹脂としては、エチレンからなるホモポリマー、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとからなる共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体などのエチレンと他のビニルモノマーとの共重合体が挙げられる。なお、α−オレフィンとしては、プロプレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。これらの重合体は、通常にチーグラー触媒やクロム触媒を用いて製造してもよいし、いわゆるシングルサイト系触媒を用いて製造してもよい。
接着性樹脂組成物(C)に必要に応じて混合されるエラストマーとしては、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム、エチレン−ブテン−1共重合ゴムなどのエチレン−α−オレフィン系共重合ゴム;ポリイソブチレンゴム、ポリウレタンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴムなどの合成ゴム、および天然ゴムが挙げられる。
接着性樹脂組成物(C)に必要に応じて混合される他の樹脂およびエラストマーは、グラフト変性されるポリエチレン樹脂に対して、10質量%以下、好ましくは5質量%以下の割合で使用することができる。この使用量が10質量%を超えると、グラフト変性されるポリエチレン樹脂の基本特性を損なうおそれがある。
本発明の透過防止用部材は、各種の方法で成形することができ、例えば、プレス法、ドライラミネーション法、押出ラミネーション法、ホットメルト法により得られる。
本発明の透過防止用部材は、多層中空成形品の内容物特に燃料油等が透過し易い部位に接着して用いる。本発明の透過防止用部材は、接着性樹脂を多層容器の合成樹脂層、接着性樹脂層、バリア層、リサイクル樹脂層のいずれにも接着することができ、また、接着後、金属シート又は箔の他の表面にも接着性樹脂を配置して、他の物品と接着することもできる。
例えば、本発明によれば、透過防止性の付属部品を接着することにより、多層中空成形品(タンク)本体の燃料透過防止層と付属部品の燃料透過防止層とが連続するようになり、タンク本体と付属部品との溶着部からの燃料油等の透過が阻止される。かくして、溶着部からの燃料の透過が確実に防止される。
本発明の透過防止用部材では、金属シート又は箔を燃料透過防止層に使用している事で、EVOHやナイロンの様な樹脂バリア層を使用した場合に発生するアルコール含有燃料によるバリア層の膨潤による燃料透過性能低下の心配はなく、長期の燃料透過防止性能が確保される。又、通常、樹脂部品をタンク本体表面に溶着する際には、タンク本体表面と樹脂部品溶着面の両方を予熱した後に溶着を行うが、本発明の構成部品に金属シート又は箔を使用することで、タンク本体表面を予熱する工程を省いて、金属シート又は箔の上からヒーターで押し付ける事で、圧着溶着することができる。
本発明の透過防止用部材は、ピンチオフ部外面に露出した透過防止層不連続部の面積の少なくとも1.5倍以上の面積を有するように溶着されることが好ましい。1.5倍未満ではポリオレフィン製多層容器からの燃料遮断効果が低減し、ピンチオフ部の強度補強効果も低減する。
本発明の透過防止用部材は、各種の方法でタンク本体または付属部品に配置することができ、例えば、溶融状態の接着性樹脂を塗布する方法、シート状に成形した接着性樹脂をプレスする方法等を採用することができる。
本発明の付属部品をタンク本体表面に結合する際には、タンク本体表面と付属部品の接着性樹脂面の両方を予熱した後に溶着を行うことができる。また、本発明の付属部品に金属を使用することで、タンク本体表面を予熱する工程を省いて、金属をヒーターで加熱した後に圧着溶着することも可能である。
以下、本発明に使用する透過防止用部材に関して、図1〜5を参照して説明する。101は燃料タンクのタンク本体を示す。該タンク本体101は燃料透過防止層102、接着性樹脂層103を介して積層した合成樹脂製内層104と合成樹脂製外層105とにより構成される。また、タンク本体には部品取付け穴106が開設されている。そして、キャニスタに連なるチューブを接続するジョイント等の合成樹脂製の付属部品107をタンク本体101の外面に部品取付け穴106を覆うようにして取付けている。付属部品107の内面には燃料透過防止層108が積層されている。
尚、内層104、外層105、付属部品107の素材は高密度ポリエチレン等の機械的強度に優れた樹脂が好ましく、燃料透過防止層102、108の素材はエチレンビニルアルコールポリマー等の燃料透過防止性能の高い樹脂とすることが望ましい。また、接着性樹脂層103は、無水マレイン酸変性ポリエチレン系樹脂が好ましい。
本発明の多層容器は、少なくとも合成樹脂製の内層と外層とを透過防止層を介して積層した構造を含むものであり、内層と透過防止層との間、外層と透過防止層との間に接着性樹脂層を設けてもよい。また、内層及び/又は外層は、それぞれが単数又は複数の層からなるものでもよく、接着性樹脂層は複数層存在しても差し支えない。さらに、透過防止層も複数層存在してもよく、透過防止層は、多層中空成形品全体としての透過防止性能に影響を及ぼさない範囲であれば、部分的に不連続であっても支障ない。
透過防止用部材109は、金属シート110好ましくはアルミニウムシートの両面に接着性樹脂層111を有する。当該接着性樹脂層は無水マレイン酸変性ポリエチレン系樹脂が好ましい。金属シートの厚みは0.001〜1.0mm、好ましくは0.005〜0.30mm、さらに好ましくは0.01〜0.15mmである。また、接着性樹脂層の厚みは両面ともそれぞれ0.01〜10mm、好ましくは0.05〜3mm、さらに好ましくは0.1〜1mmである。
図1のように、タンク本体101の部品取付け穴、透過防止用部材109及び成形用ヒーター112を配置し、図2のように成形ヒーター112をタンク本体101にプレスすると、透過防止用部材109がタンク本体101に接着し、図3のように、タンク本体101及び部品取付け穴に透過防止用部材109が接着したものが出来る。次に、図4のように付属部品107を透過防止用部材109が接着したタンク本体101に溶着すると、図5のようにタンク本体101と付属部品107とが溶着した燃料用タンクが得られる。
図5を参照すると、部品取付け穴6及びその周辺の外層は、透過防止用部材109に覆われており、燃料はほとんど透過せず、付属部品107の内面には燃料透過防止層108が積層されているので、ここからも燃料はほとんど透過しない。また、外層に接着した透過防止用部材109と、付属部品107の内面の燃料透過防止層108とが接着して確実に密着させるので、燃料の漏れがほとんどない。従って、このような構造であるため、付属部品107を取付けたタンクからの燃料の透過を確実に防止することができる。しかも、部品取付け穴にテーパー加工等を施す必要もなく、燃料タンクを簡便に成形することが可能となる。
本発明の別の態様によれば、合成樹脂成形品または燃料タンクのピンチオフ部に透過防止効果及び補強効果の大きい透過防止用部材を熱接着することにより、ピンチオフ部における透過防止層が存在しない部分(遮断不連続区域)を遮蔽することができ、内容物または燃料油等の透過を阻止することができ、しかも外面から補強することができる。かくて、ピンチオフ部からの内容物の透過を確実に防止でき、ピンチオフ部の強度的な問題も解決される。
本発明の別の態様について、図6〜8を参照して説明する。113は中空成形品本体を示す。該中空成形品本体113は透過防止層114、接着性樹脂層115を介して積層した樹脂製内層116と樹脂製外層117とにより構成される。また、中空成形品本体にはピンチオフ部118が存在する。そして、ピンチオフ部においては透過防止層が接触しない部分119が存在し、内容物が僅かながら透過する部位となる。このピンチオフ部の上方に、透過防止用部材120を設置する。透過防止用部材120は、金属シート121好ましくはアルミニウムシートの片面に接着性樹脂層122を有する。
尚、内層116、外層117の素材は高密度ポリエチレン等の機械的強度に優れた樹脂が好ましく、透過防止層114の素材はエチレンビニルアルコールポリマー等の燃料透過防止性能の高い樹脂とすることが望ましい。また、接着性樹脂層115は、無水マレイン酸変性ポリエチレン系樹脂が好ましい。
透過防止用部材120は、金属シート121好ましくはアルミニウムシートの片面に接着性樹脂層122を有する。当該接着性樹脂層は無水マレイン酸変性ポリエチレン系樹脂が好ましい。金属シートの厚みは0.001〜1.0mm、好ましくは0.005〜0.30mm、さらに好ましくは0.01〜0.15mmである。また、接着性樹脂層の厚みは0.01〜10mm、好ましくは0.05〜3mm、さらに好ましくは0.1〜1mmである。
図6のように、中空成形品本体113のピンチオフ部の上方に、透過防止用部材120を配置し、図7のように成形ヒーター123を中空成形品本体113にプレスすると、透過防止用部材120が中空成形品本体113に接着し、図8のように、中空成形品本体113及びピンチオフ部118に透過防止用部材120を接着したものが出来、透過防止性能及びピンチオフ部強度に優れた中空成形品または燃料用タンクが得られる。
中空成形品本体113に透過防止用部材120を接着するときに、中空成形品本体113及びピンチオフ部、又は透過防止用部材120を予め加熱しておいてもよい。
図8を参照すると、ピンチオフ部118及びその周辺の外層は、透過防止用部材120に覆われており、ピンチオフ部における透過防止層が接触しない部分119は透過防止用部材で確実に遮蔽されているため、中空成形品の内容物又は燃料はほとんど透過しない。しかも、透過防止用部材120がピンチオフ部118及びその周辺の外層に強固に接着しているので、ピンチオフ部の強度を著しく改善できる。また、成形ヒーター123の金型形状を突起の少ない形状にすることにより、中空成形品外面に突出する部分を低減することができ、突起部への傷つき損傷を低減することが可能となり好ましい。
本発明の中空成形品において、中空成形品のピンチオフ部の外面に透過防止用部材を接着し、さらに該透過防止用部材の金属シート又は箔上に保護層を設けることは、金属シート又は箔の腐食防止、傷つき防止等の効果があるので好ましい。該保護層の材質は特に限定されないが、中空成形品の外層と同材質のものが好ましく、金属シート又は箔に接着性樹脂を介して配置することができる。接着性樹脂は、透過防止用部材を構成する接着性樹脂を同材質のものが好ましい。
また、本発明の中空成形品において、ピンチオフ部の周辺の外層表面に透過防止用部材が嵌合するような凹部を設け、透過防止用部材を嵌合させて接着し、最終成形品の表面の凹凸が低減した構造とすることは、外観及び傷つき防止の観点から好ましい。
本発明の別の態様について、図9〜15を参照して説明する。図9において、201は燃料タンクのタンク本体を示す。該タンク本体201は燃料透過防止層202、接着性樹脂層203を介して積層した合成樹脂製内層204と合成樹脂製外層205とにより構成される。また、タンク本体201には部品取付け穴206が開設されている。そして、インレットである金属製の付属部品207をタンク本体201の部品取付け穴206に外部から差し込むようにして取付け、接着性樹脂208が、部品取付け穴206を形成するタンク本体表面(透過防止層202の露出部分を含む)及び合成樹脂製外層205の一部に配置されている。
尚、内層204、外層205の素材は高密度ポリエチレン等の機械的強度に優れた樹脂が好ましく、燃料透過防止層202の素材はエチレンビニルアルコールポリマー等の燃料透過防止性能の高い樹脂とすることが望ましい。また、接着性樹脂層203は、無水マレイン酸変性ポリエチレン系樹脂が好ましい。
図10は、図9のインレットである金属製の付属部品207の代わりに、キャニスタに連なるチューブを接続するジョイントバルブ209を取付けた例である。
図9、10を参照すると、部品取付け穴206の表面と付属部品207または209とは接着性樹脂208により強固に接着しており、燃料はほとんど透過することができず、しかも燃料による膨潤が起こりにくい。従って、このような構造であるため、付属部品207または209を取付けたタンクからの燃料の透過を確実に防止することができる。しかも、部品取付け穴に特別なテーパー加工等を施す必要もなく、燃料タンクを簡便に成形することが可能となる。
本発明の別の態様について、図11を参照して説明する。201は中空成形品本体を示す。該中空成形品本体201は透過防止層202、接着性樹脂層203を介して積層した樹脂製内層204と樹脂製外層205とにより構成される。また、タンク本体には部品取付け穴206が開設されている。そして、インレットである金属製の付属部品207をタンク本体201の部品取付け穴206に外部から差し込むようにして取付け、接着性樹脂208が、部品取付け穴206を形成するタンク本体表面(透過防止層202の露出部分を含む)及び合成樹脂製外層205の一部に配置されている。さらに、ポリエチレン樹脂又は接着性樹脂製の支持部材210が、付属部品207のフランジ部を押さえるように接着性樹脂208を介して配置され、かつ樹脂製外層205に溶着されるように配置される。支持部材210は付属部品207と接着し、かつ樹脂製外層205に溶着され、付属部品207はタンク本体201に結合される。このポリエチレン樹脂又は接着性樹脂製の支持部材210により、シール性と強度をさらに一層高めることができる。
尚、内層204、外層205の素材は高密度ポリエチレン等の機械的強度に優れた樹脂が好ましく、透過防止層202の素材はエチレンビニルアルコールポリマー等の燃料透過防止性能の高い樹脂とすることが望ましい。また、接着性樹脂層203は、無水マレイン酸変性ポリエチレン系樹脂が好ましい。
図12は、図11のインレットである金属製の付属部品207の代わりに、キャニスタに連なるチューブを接続するジョイントバルブ209を取付けた例である。
図11、12を参照すると、部品取付け穴206の表面と付属部品207または209とは接着性樹脂208により強固に接着しており、燃料はほとんど透過することができず、しかも燃料による膨潤が起こりにくい。従って、このような構造であるため、付属部品207または209を取付けたタンクからの燃料の透過を確実に防止することができる。しかも、部品取付け穴に特別なテーパー加工等を施す必要もなく、燃料タンクを簡便に成形することが可能となる。
本発明の別の態様について、図13を参照して説明する。201は中空成形品本体を示す。該中空成形品本体201は透過防止層202、接着性樹脂層203を介して積層した樹脂製内層204と樹脂製外層205とにより構成される。また、タンク本体201には部品取付け穴206が開設されている。そして、インレットである金属製の付属部品207がタンク本体201の部品取付け穴206に外部から差し込むようにして取付けられている。金属製の付属部品207の内面には、接着性樹脂208を介してポリエチレン樹脂211(ナイロン樹脂でもよい)が配置、接着されている。部品取付け穴206を形成するタンク本体表面(透過防止層202の露出部分を含む)には接着性樹脂208が配置されている。さらに、ポリエチレン樹脂又は接着性樹脂製の支持部材210が、付属部品207のフランジ部を押さえるように接着性樹脂208を介して配置され、かつ樹脂製外層205と溶着されるように配置される。支持部材210は付属部品207と接着し、かつ樹脂製外層205に溶着され、付属部品207はタンク本体201に結合される。このポリエチレン樹脂又は接着性樹脂製の支持部材210により、シール性と強度をさらに一層高めることができる。
図14は、図13のインレットである金属製の付属部品207の代わりに、キャニスタに連なるチューブを接続するジョイントバルブ209を取付けた例である。
図15において、201は燃料タンクのタンク本体を示す。該タンク本体201は燃料透過防止層202、接着性樹脂層203を介して積層した合成樹脂製内層204と合成樹脂製外層205とにより構成される。また、タンク本体201には部品取付け穴206が開設されている。そして、インレットである金属製の付属部品207をタンク本体201の部品取付け穴206に外部から差し込むようにして取付け、接着性樹脂208が、部品取付け穴206を形成するタンク本体表面(透過防止層202の露出部分を含む)及び合成樹脂製外層205の一部に配置されている。付属部品207のフランジ部の外周部には突起部分212があり、該突起部分212はタンク本体内部の透過防止層202に接触するように配置される。さらに、ポリエチレン樹脂製の支持部材210が、付属部品207のフランジ部を押さえるように他の接着性樹脂208を介して配置され、かつ樹脂製外層205と溶着されるように配置される。支持部材210は付属部品207と接着し、かつ樹脂製外層205に溶着され、付属部品207はタンク本体201に結合される。このポリエチレン樹脂製の支持部材210により、シール性と強度をさらに一層高めることができる。
尚、内層204、外層205の素材は高密度ポリエチレン等の機械的強度に優れた樹脂が好ましく、燃料透過防止層202の素材はエチレンビニルアルコールポリマー等の燃料透過防止性能の高い樹脂とすることが望ましい。また、接着性樹脂層203は、無水マレイン酸変性ポリエチレン系樹脂が好ましい。
図15を参照すると、部品取付け穴206の表面と付属部品207とは接着性樹脂208により強固に接着しており、また、付属部品207の透過防止部位(図15の突起部分212)はタンク本体内部の透過防止層202に接触するように配置されているため燃料はほとんど透過することができず、しかも燃料による膨潤が起こりにくい。従って、このような構造であるため、付属部品207を取付けたタンクからの燃料の透過を確実に防止することができる。しかも、部品取付け穴に特別なテーパー加工等を施す必要もなく、燃料タンクを簡便に成形することが可能となる。
本発明の多層中空成形品は、少なくとも合成樹脂製の内層と外層とを透過防止層を介して積層した構造を含むものであり、内層と透過防止層との間、外層と透過防止層との間に接着性樹脂層を設けてもよい。また、内層及び/又は外層は、それぞれが単数又は複数の層からなるものでもよく、接着性樹脂層は複数層存在しても差し支えない。さらに、透過防止層も複数層存在してもよく、透過防止層は、多層中空成形品全体としての透過防止性能に影響を及ぼさない範囲であれば、部分的に不連続であっても支障ない。
本発明の付属部品の材質は特に限定されるものではないが、多層中空成形品の内容物、特に燃料油等の透過防止性能を有するものが好ましい。また、付属部品の材質は全ての部分が同じ材質である必要はなく、透過防止に必要な部位の材質が透過防止性能を有していればよい。付属部品の材質は、例えば金属、エンジニアリングプラスチックであることが好ましく、さらに好ましくはアルミニウム、ステンレス、ポリアミド、ポリアセタール、さらに好適にはアルミニウムが好ましい。
[実施例]
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[変性ポリエチレンの製造]
実施例および比較例において使用した変性ポリエチレン(以下、変性PEと記す)は以下のようにして製造した。
(変性PE−1)
密度0.956g/cm、メルトフローレート0.80g/10分の高密度ポリエチレン(以下「HDPE−I」と略す)85質量部及び密度0.928g/cm、メルトフローレート0.80g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(以下「LLDPE−I」と略す)15重量部に、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを0.015質量部添加し、ヘンシェルミキサで1分間ドライブレンドした。次いで、無水マレイン酸0.375質量部加え、更に2分間ドライブレンド後、モダンマシナリー(株)製50mm単軸押出機を用い290℃で溶融混練し、グラフト変性して変性ポリエチレン(変性PE−1)を得た。この変性ポリエチレンにおいてグラフトされた無水マレイン酸量は0.30質量%、密度は0.951g/cm、メルトフローレートは0.30g/10分であった。
(変性PE−2)
無水マレイン酸0.375質量部の代わりに無水マレイン酸0.500質量部とした以外は上記(変性PE−1)と同様の方法で行った。その結果、この変性ポリエチレンにおいてグラフトされた無水マレイン酸量は0.45質量%、密度は0.951g/cm、メルトフローレートは0.30g/10分であった。
[接着性樹脂(I)の製造]
変性ポリエチレン(変性PE−1)40質量部及び未変性ポリエチレン(密度0.923g/cm、メルトフローレート0.80g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(以下「LLDPE−II」と略す)60質量部に対して、フェノール系酸化防止剤イルガノックス1330(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.15質量部及びイルガノックス1076(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.05質量部を加え、モダンマシナリー(株)製50mm単軸押出機を用い200℃で溶融混練して、密度が0.935g/cmの接着性樹脂(I)を製造した。
[接着性樹脂(II)の製造]
変性ポリエチレン(変性PE−1)1質量部及び未変性ポリエチレン(密度0.923g/cm、メルトフローレート0.80g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(以下「LLDPE−II」と略す)99質量部に対して、フェノール系酸化防止剤イルガノックス1330(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.15質量部及びイルガノックス1076(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.05質量部を加え、モダンマシナリー(株)製50mm単軸押出機を用い200℃で溶融混練して、密度が0.935g/cmの接着性樹脂(II)を製造した。
幅10mm、厚さ100μm、長さ40mmのアルミニウムシートに、上記の接着性樹脂(I)200μm、及び該接着性樹脂(I)の上に密度0.945cm、温度190℃、荷重21.6kgにおけるのメルトフローレートが6g/10分の高密度ポリエチレン500μmを貼り合わせた積層体を190℃でプレス法にて成形し、2,2,4−トリメチルペンタン45容量部、トルエン45容量部及びエチルアルコール10容量部の混合溶媒に65℃所定時間浸漬前後の接着強度を測定した(測定点数は各々5点とし、その平均値を採用した)。
混合溶媒浸漬前後の接着強度測定にはテンシロンを用いた。テンシロンの上部チャックにアルミシート、下部チャックに樹脂部を挟み、引張速度50mm/minで下部チャックを降下させて接着強度を測定した。測定はT剥離で行った。
その結果、混合溶媒浸漬前の接着強度は2.5Kg/10mm、混合溶媒浸漬2500時間後の接着強度は2.5Kg/10mmであり、接着強度保持率は100%であった。また、混合溶媒浸漬後の試験片の外観に変化はなく、膨潤による重量増加はなかった。
アルミニウムシートの代わりにステンレスシートを用いた以外は実施例1と同様に行った。
その結果、混合溶媒浸漬前の接着強度は2.0Kg/10mm、混合溶媒浸漬2500時間後の接着強度は2.0Kg/10mmであり、接着強度保持率は100%であった。また、混合溶媒浸漬後の試験片の外観に変化はなく、膨潤による重量増加はなかった。
アルミニウムシートの代わりに銅シートを用いた以外は実施例1と同様に行った。
その結果、混合溶媒浸漬前の接着強度は2.3Kg/10mm、混合溶媒浸漬2500時間後の接着強度は2.3Kg/10mmであり、接着強度保持率は100%であった。また、混合溶媒浸漬後の試験片の外観に変化はなく、膨潤による重量増加はなかった。
[比較例1]
接着性樹脂(I)の代わりに接着性樹脂(II)を用いた以外は実施例1と同様に行った。
その結果、混合溶媒浸漬前の接着強度は0.05Kg/10mm、混合溶媒浸漬2500時間後の接着強度は0.01Kg/10mmであり、接着強度保持率は20%であった。また、混合溶媒浸漬後の試験片の外観に変化はなく、膨潤による重量増加はなかった。
[比較例2]
接着性樹脂(I)の代わりに「HDPE−I」85質量部及び「LLDPE−I」15重量部の組成物を用いた以外は実施例1と同様に行った。
その結果、混合溶媒浸漬前の接着強度は0.00Kg/10mmであった。
[比較例3]
接着性樹脂(I)の代わりに(変性PE−2)を用いた以外は実施例1と同様に行った。
その結果、混合溶媒浸漬前の接着強度は5.8Kg/10mm、混合溶媒浸漬2500時間後の接着強度は1.7Kg/10mmであり、接着強度保持率は30%であった。また、混合溶媒浸漬後の試験片の外観に変化はなく、膨潤による重量増加はなかった。
[チューブ接続用ジョイント及び透過防止用部材を取付けた多層中空成形品の成形及び評価]
3種5層の多層中空成形機を用い、成形温度210℃で、層構成が高密度ポリエチレン(HDPE)層(主材層)/接着性樹脂組成物層(接着層)/エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物層(バリア層)/接着性樹脂組成物層(接着層)/高密度ポリエチレン層(主材層)の厚み比率が45.5/3/3/3/45.5、全膜厚が6mm、内容積が10Lである細口を有する立方体状の3種5層積層容器(容器I)を成形した。この時、高密度ポリエチレンには、密度が0.947/cm3、温度190℃、荷重21.6kgにおけるのメルトフローレートが6g/10分の高密度ポリエチレンを使用し、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物層には、(株)クラレ製エバールF101Bを使用した。
上記の容器Iの上部平面に直径40mmの穴を開設した。
厚さ0.05mmのアルミニウムシートの両面に厚さ0.5mmの上記の接着性樹脂(I)を配した積層体をプレス法にて成形し、中央に直径20mmの穴のあいた外径80mmのドーナツ板形状の透過防止用部材を作製した。容器Iの穴の上部に上記透過防止用部材を配置し、190℃の成形用ヒーターをプレスし、透過防止用部材を容器Iの穴に接着した。
断面が図4のようなチューブ接続用ジョイント(外径100mmの平板状で上部に外径約20mmのチューブ用ノズルを有するもの。外層は密度が0.947g/cm、21.6kg荷重における190℃のメルトフローレートが6g/10分の高密度ポリエチレン、内層はナイロンである。)を約200℃の加熱溶着により取付け、チューブ接続用ジョイントを取付けた多層中空成形品(容器II)を成形した。
容器IIにエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、40℃、1000時間静置した。その後、新しいエタノール10容量%含有ガソリン5Lに入れ替え、密閉し、40℃、200時間放置後の重量変化を測定したところ、65mgの重量減少であった。
[ピンチオフ部に透過防止用部材を接着した多層中空成形品の成形及び評価]
厚さ0.05mmのアルミニウムシートの片面に厚さ0.5mmの上記の接着性樹脂(I)を配した積層体をプレス法にて成形し、幅20mm、長さ100mmの透過防止用部材を作製した。
実施例4と同じ方法で、容器Iと同じ容器を成形した。この容器のピンチオフ部のすべてを覆い、かつ透過防止用部材の接着性樹脂層が接着するように配置し、190℃の成形用ヒーターをプレスし、透過防止用部材をピンチオフ部に接着した容器IIIを成形した。
この容器IIIにエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、40℃、1000時間静置した。その後、新しいエタノール10容量%含有ガソリン5Lに入れ替え、密閉し、40℃、200時間放置後の重量変化を測定したところ、35mgの重量減少であった。
また、上記の容器IIIと同様に成形した容器(IV)にエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、65℃、3000時間経過後の外観を観察したところ、透過防止用部材の剥離発生等の異状はなかった。
[チューブ接続用ジョイント及び透過防止用部材を取付け、ピンチオフ部に透過防止用部材を接着した多層中空成形品の成形及び評価]
厚さ0.05mmのアルミニウムシートの片面に厚さ0.5mmの上記の接着性樹脂(I)を配した積層体をプレス法にて成形し、幅20mm、長さ100mmの透過防止用部材を作製した。
実施例4と同じ方法で、容器IIと同じ容器を成形した。この容器のピンチオフ部のすべてを覆い、かつ透過防止用部材の接着性樹脂層が接着するように配置し、190℃の成形用ヒーターをプレスし、透過防止用部材をピンチオフ部に接着した容器Vを成形した。
この容器Vにエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、40℃、1000時間静置した。その後、新しいエタノール10容量%含有ガソリン5Lに入れ替え、密閉し、40℃、200時間放置後の重量変化を測定したところ、40mgの重量減少であった。
また、上記の容器Vと同様に成形した容器VIにエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、65℃、3000時間経過後の外観を観察したところ、透過防止用部材の剥離発生等の異状はなかった。
〔比較例4〕
[多層中空成形品の成形及び評価]
実施例4と同じ方法で、容器Iと同じ容器を成形した。この容器にエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、40℃、1000時間静置した。その後、新しいエタノール10容量%含有ガソリン5Lに入れ替え、密閉し、40℃、200時間放置後の重量変化を測定したところ、60mgの重量減少であった。
〔比較例5〕
[チューブ接続用ジョイントを取付けた多層中空成形品の成形及び評価]
実施例4と同じ方法で、容器Iと同じ容器を成形した。
この容器の上部平面に外層面で直径50mm、内層面で直径45mmの穴を開設した。
断面が図4のようなチューブ接続用ジョイント(外径100mmの平板状で外径約20mmのチューブ用ノズルを有するもの。外層が、密度が0.947g/cm、温度190℃、荷重21.6kg荷重におけるメルトフローレートが6g/10分の高密度ポリエチレン、内層がナイロンである。)を約200℃の加熱溶着により取付け、チューブ接続用ジョイントを取付けた容器を成形した。この容器にエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、40℃、1000時間静置した。その後、新しいエタノール10容量%含有ガソリン5Lに入れ替え、密閉し、40℃、200時間放置後の重量変化を測定したところ、85mgの重量減少であった。
[チューブ接続用ジョイントを取付けた多層中空成形品の成形及び評価]
3種5層の多層中空成形機を用い、成形温度210℃で、層構成が高密度ポリエチレン(HDPE)層(主材層)/接着性樹脂組成物層(接着層)/エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物層(バリア層)/接着性樹脂組成物層(接着層)/高密度ポリエチレン層(主材層)の厚み比率が45.5/3/3/3/45.5、全膜厚が6mm、内容積が10Lである細口を有する立方体状の3種5層積層容器(容器XI)を成形した。この時、高密度ポリエチレンには、密度が0.947g/cm、温度190℃、荷重21.6kgにおけるメルトフローレートが6g/10分の高密度ポリエチレンを使用し、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物層には、(株)クラレ製エバールF101Bを使用した。
上記の容器XIの上部平面に直径40mmの穴を開設した。
断面が図10のようなチューブ接続用ジョイント(外径100mmの平板状で上部に外径約20mmのチューブ用ノズルを有するアルミニウム製部材)のタンク本体との結合部分に、上記の接着性樹脂(I)を厚さ約0.5mmとなるように塗布した。穴周辺部及びジョイント結合部を約200℃で加熱溶着し、チューブ接続用ジョイントを取付けた多層中空成形品(容器XII)を成形した。
容器XIIにエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、40℃、1000時間静置した。その後、新しいエタノール10容量%含有ガソリン5Lに入れ替え、密閉し、40℃、200時間放置後の重量変化を測定したところ、85mgの重量減少であった。
[チューブ接続用ジョイント及び支持部材を取付けた多層中空成形品の成形及び評価]
実施例7と同じ方法で、容器XIと同じ容器を成形した。この容器の上部平面に直径40mmの穴を開設した。
断面が図12のようなチューブ接続用ジョイント(外径100mmの平板状で上部に外径約20mmのチューブ用ノズルを有するアルミニウム製部材)のタンク本体との結合部分及びフランジ部分に、上記の接着性樹脂(I)を厚さ約0.5mmとなるように塗布した。穴周辺部及びジョイント結合部を約200℃で加熱溶着し、チューブ接続用ジョイントを取付け、更に、ジョイントのフランジ部分及びポリエチレン樹脂製支持部材を約200℃で加熱溶着し、チューブ接続用ジョイント及び支持部材を取付けた多層中空成形品(容器XIII)を成形した。
容器XIIIにエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、40℃、1000時間静置した。その後、新しいエタノール10容量%含有ガソリン5Lに入れ替え、密閉し、40℃、200時間放置後の重量変化を測定したところ、85mgの重量減少であった。
[内面をナイロンコーティングしたチューブ接続用ジョイント及び支持部材を取付けた多層中空成形品の成形及び評価]
実施例7と同じ方法で、容器XIと同じ容器を成形した。この容器の上部平面に直径40mmの穴を開設した。
断面が図14のようなチューブ接続用ジョイント(外径100mmの平板状で上部に外径約20mmのチューブ用ノズルを有するアルミニウム製部材であって、その内面が0.5mm厚みの上記接着性樹脂を介して0.5mm厚みのナイロンコーティングを施したもの)のタンク本体との結合部分及びフランジ部分に、上記の接着性樹脂(I)を厚さ約0.5mmとなるように塗布した。穴周辺部及びジョイント結合部を約200℃で加熱溶着し、チューブ接続用ジョイントを取付け、更に、ジョイントのフランジ部分及びポリエチレン樹脂製支持部材を約200℃で加熱溶着し、内面をナイロンコーティングしたチューブ接続用ジョイント及び支持部材を取付けた多層中空成形品(容器XIV)を成形した。
容器XIVにエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、40℃、1000時間静置した。その後、新しいエタノール10容量%含有ガソリン5Lに入れ替え、密閉し、40℃、200時間放置後の重量変化を測定したところ、85mgの重量減少であった。
[インレット及び支持部材を取付けた多層中空成形品の成形及び評価]
実施例7と同じ方法で、容器XIと同じ容器を成形した。この容器の上部平面に直径40mmの穴を開設した。
断面が図15のようなインレット(外径100mmの平板状で上部に外径約50mmの円筒管を有するアルミニウム製部材)のタンク本体との結合部分及びフランジ部分に、上記の接着性樹脂(I)を厚さ約0.5mmとなるように塗布した。穴周辺部及びインレット結合部を約200℃で加熱溶着し、インレットを取付け、更に、インレットのフランジ部分及びポリエチレン樹脂製支持部材を約200℃に加熱、溶着し、インレット及び支持部材を取付けた多層中空成形品(容器XV)を成形した。このとき、インレットの外周部の突起部分はタンク本体の透過防止層に接触するようにした。
容器XVにエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、40℃、1000時間静置した。その後、新しいエタノール10容量%含有ガソリン5Lに入れ替え、密閉し、40℃、200時間放置後の重量変化を測定したところ、75mgの重量減少であった。
[参考例1]
[多層中空成形品の成形及び評価]
実施例7と同じ方法で、容器XIと同じ容器を成形した。この容器にエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、40℃、1000時間静置した。その後、新しいエタノール10容量%含有ガソリン5Lに入れ替え、密閉し、40℃、200時間放置後の重量変化を測定したところ、60mgの重量減少であった。
[比較例6]
[ポリエチレン製チューブ接続用ジョイントを取付けた多層中空成形品の成形及び評価]
実施例201と同じ方法で、容器XIと同じ容器を成形した。この容器の上部平面に直径40mmの穴を開設した。
断面が図10のようなチューブ接続用ジョイント(外径100mmの平板状で上部に外径約20mmのチューブ用ノズルを有する、密度が0.947g/cm、21.6kg荷重における190℃のメルトフローレートが6g/10分の高密度ポリエチレン製部材)のタンク本体との結合部分に、上記の接着性樹脂(I)を厚さ約0.5mmとなるように塗布した。穴周辺部及びジョイント結合部を約200℃で加熱溶着し、チューブ接続用ジョイントを取付けた多層中空成形品(容器XVII)を成形した。
容器XVIにエタノール10容量%含有ガソリン5Lを充填、40℃、1000時間静置した。その後、新しいエタノール10容量%含有ガソリン5Lに入れ替え、密閉し、40℃、200時間放置後の重量変化を測定したところ、110mgの重量減少であった。
本発明のタンク本体の部品取付け穴、透過防止用部材及び成形用ヒーターの一例における要部の断面図 本発明のタンク本体の部品取付け穴、透過防止用部材及び成形用ヒーターの一例における要部の断面図 本発明のタンク本体の部品取付け穴、透過防止用部材の一例における要部の断面図 本発明のタンク本体の部品取付け穴、透過防止用部材及び付属部品の一例における要部の断面図 本発明のタンク本体の部品取付け穴、透過防止用部材及び付属部品の一例における要部の断面図 本発明の中空成形品本体のピンチオフ部、透過防止用部材の一例における要部の断面図 本発明の中空成形品本体のピンチオフ部、透過防止用部材の一例における要部の断面図 本発明の中空成形品最終製品の一例における要部の断面図 本発明のタンク本体の部品取付け穴に付属部品(インレット)を取付けた構造の一例における要部の断面図 本発明のタンク本体の部品取付け穴に付属部品(バルブ)を取付けた構造の一例における要部の断面図 本発明のタンク本体の部品取付け穴に付属部品(インレット)及び支持部材を取付けた構造の一例における要部の断面図 本発明のタンク本体の部品取付け穴に付属部品(バルブ)及び支持部材を取付けた構造の一例における要部の断面図 本発明のタンク本体の部品取付け穴に付属部品(インレット)及び支持部材を取付けた構造の一例における要部の断面図 本発明のタンク本体の部品取付け穴に付属部品(バルブ)及び支持部材を取付けた構造の一例における要部の断面図 本発明のタンク本体の部品取付け穴に付属部品(インレット)を取付けた構造の一例における要部の断面図
符号の説明
101 タンク本体
102 燃料透過防止層
103 接着性樹脂層
104 合成樹脂製内層
105 合成樹脂製外層
106 部品取付け穴
107 付属部品
108 付属部品の燃料透過防止層
109 透過防止用部材
110 金属シート
111 透過防止用部材の接着性樹脂層
112 成形ヒーター
113 中空成形品本体
114 透過防止層
115 接着性樹脂層
116 樹脂製内層
117 樹脂製外層
118 ピンチオフ部
119 透過防止層が接触しない部分
120 透過防止用部材
121 金属シート
122 接着性樹脂層
123 成形ヒーター
124 付属部品材
201 タンク本体
202 燃料透過防止層
203 接着性樹脂層
204 合成樹脂製内層
205 合成樹脂製外層
206 部品取付け穴
207 付属部品(インレット)
208 接着性樹脂
209 付属部品(バルブ)
210 支持部材
211 ポリエチレン樹脂
212 突起部分

Claims (7)

  1. ポリオレフィン樹脂の内層及び外層を有し、中間層として透過防止層を有する多層容器であって、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたポリオレフィンからなる接着性樹脂層を有する金属シート又は箔からなる透過防止用部材を透過防止層の不連続部分に溶着した燃料タンク用多層容器。
  2. 透過防止層の不連続部分が、1)多層容器の接合部、2)多層ブロー成形のピンチオフ部又は3)部品加工用に開設した穴部のいずれかである請求項1に記載の燃料タンク用多層容器。
  3. 接着性樹脂が0.01質量%以上30質量%以下の不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたポリオレフィンであって下記の条件(a)〜(e)を満足する請求項1記載の燃料タンク用多層容器。
    (a)変性ポリオレフィンの温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレートが0.1g/10分以上100g/10分以下、
    (b)変性ポリオレフィンの密度が0.910〜0.965g/cm
    (c)金属シート又は箔との初期接着強度が0.1Kg/10mm以上、
    (d)2,2,4−トリメチルペンタン45容量部、トルエン45容量部及びエチルアルコール10容量部の混合溶媒での65℃、2500時間浸漬後の金属シート又は箔との接着強度が0.1Kg/10mm以上、
    (e)上記(c)の初期接着強度に対する上記(d)の接着強度の割合が50%以上。
  4. 金属がアルミニウム、ステンレス及び銅からなる群から選択されるものであることを特徴とする請求項1に記載の燃料タンク用多層容器。
  5. 多層容器に開設された部品取付け用穴部分に溶着された透過防止用部材の金属シート又は箔の表面に透過防止性の合成樹脂製付属部品が溶着された請求項1に記載の燃料タンク用多層容器。
  6. ピンチオフ部外面に露出した透過防止層不連続部の面積の少なくとも50%以上を覆うように透過防止用部材が溶着された請求項1に記載の燃料タンク用多層容器。
  7. ポリオレフィン樹脂の内層及び外層を有し、中間層として透過防止層を有する燃料タンク用多層容器の透過防止層不連続部に溶着されて炭化水素化合物の透過を遮断する透過防止用部材であって、金属シート又は箔の表面に下記の条件(a)〜(e)を満足する変性ポリオレフィンからなる接着性樹脂層を有する透過防止用部材。
    (a)変性ポリオレフィンの温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレートが0.1g/10分以上100g/10分以下、
    (b)変性ポリオレフィンの密度が0.910〜0.965g/cm
    (c)金属シート又は箔との初期接着強度が0.1Kg/10mm以上、
    (d)2,2,4−トリメチルペンタン45容量部、トルエン45容量部及びエチルアルコール10容量部の混合溶媒での65℃、2500時間浸漬後の金属シート又は箔との接着強度が0.1Kg/10mm以上、
    (e)上記(c)の初期接着強度に対する上記(d)の接着強度の割合が50%以上。
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