JP2006178243A - 光学フィルタ用ポリステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 プラズマディスプレー等のフラットパネル表示装置の前面に貼られて使用される光学フィルタ用ポリエステルフィルムとして好適なフィルムを提供する。
【解決手段】 フラットパネル表示装置の前面に貼られて使用される光学フィルタ用ポリエステルフィルムであって、少なくとも片面にポリオレフィン系樹脂との接着性に優れる塗布層を有し、当該塗布層がフィルム製膜時に設けられたことを特徴とする光学フィルタ用ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フラットパネル表示装置の前面に貼られて使用される光学フィルタ用ポリエステルフィルムに関する。さらに詳しくは、本発明は、ポリエステルフィルムの製造時にオレフィン系樹脂との接着性に優れる塗布層を設けた光学フィルタ用ポリエステルフィルムに関する。
近年伸びているフラットテレビの1種であるプラズマディスプイ(以下、PDPと呼ぶ)は、プラズマパネル内部に封入された希ガス、特にネオンを主体としたガス中で放電を発生させ、その際に発生する真空紫外線により、パネル内部のセルに設けられたR、G、Bの蛍光体を発光させることによって画像を形成する自己発光タイプのディスプレーである。この発光過程および使用する回路から、画像形成には無用な電磁波や近赤外線が同時に放出される。電磁波は、人体への影響が懸念されるため、基準が設けられており、近赤外線は、リモートコントロールを誤作動させることが知られており、共に遮蔽することは必須である。さらに、プラズマパネルからは、ネオンオレンジ光(600nm付近の光)をはじめ、プラズマや蛍光体から発生する所望しない波長の光線が出ており、こうした光線を吸収し、PDPの画像形成に有害とならないようにする必要がある。
電磁波の遮蔽には、ポリエステルフィルムに網目状の金属の細線を設けた電磁波シールドフィルムを使うことが一般的であり、近赤外線や有害な光線の遮蔽には、近赤外線や有害な波長の光線を吸収する材料をポリエステルフィルムに設層した種々の光線吸収フィルムを使うことが一般的である。
また、PDPには、蛍光灯等の外光の写り込みや、外光の反射でコントラストが低下するという課題があり、この解決策として、ポリエステルフィルムに反射防止層を設層したフィルム(以下、ARフィルムと呼ぶ)が使われている。
従来、上記の機能を有した電磁波シールドフィルム、各種光線吸収フィルム、ARフィルムを熱処理した強化ガラスの片面または両面に粘着剤を介して貼り合わせたもの(以下、この構成の物を総称してガラス光学フィルタと呼ぶ)を、プラズマパネルの前面側に空気層を介して設置する構造であった。また、このガラス光学フィルタは、作成工程上強化ガラスを使えないプラズマパネルを外部の衝撃から保護するものであった。なお、非特許文献1に、プラズマパネルやガラス光学フィルタについて詳細に説明されている。
しかし、この構造では、空気層が介在しているために、プラズマパネル前面ガラスと空気層との界面や、ガラス光学フィルタと空気層との界面で反射が起こり、PDPの画像の鮮明性を損ねるという問題が指摘されていた。また、ガラスを使っているので重いという課題もあった。
そこで、光学フィルタのガラスを使わないタイプ(以下、フィルム光学フィルタと呼ぶ)をプラズマパネルの前面ガラスに直接貼り合わせる構成が提案されている。従来のガラス光学フィルタの場合、プラズマパネルの前面に設置されて、強化ガラスが、プラズマパネルを保護していたが、フィルム光学フィルタには、強化ガラスが無いので、それに代わって、外部の衝撃を吸収する構成とすることが求められ、衝撃を吸収する材料を積層することが特許文献1に提案されている。
すなわち、反射防止層を外側(人がPDPを見る側)に向けたARフィルム、衝撃吸収材、光線吸収フィルム、電磁波シールドフィルムを粘着剤等で順次貼合した構成のものを、プラズマパネルの前面のガラスに粘着剤で貼るというものである。
なお、PDPの場合を例に、フィルム光学フィルタの説明をしたが、上記の構成のフィルム光学フィルタの他に、ARフィルムと衝撃吸収材とを貼合したフィルム光学フィルタや、ARフィルムと各種光線吸収フィルムと衝撃吸収材とを貼合したフィルム光学フィルタ等の種々の構成のフィルム光学フィルタを、フィールドエミションデスプレイや有機ELディスプレー、その他のフラットパネルディスプレーの前面のガラスに設けることで、視認性と耐衝撃性を高めることができる。
衝撃吸収材としてEVAが特許文献1に挙がっているが、EVAを粘着剤やホットメルト接着剤として使うに際し、ARフィルム1のポリエステルフィルムとの接着性が悪く、その改善が望まれている。また、EVAをシートで使うに際しては、熱圧着で容易に接着することが望まれている。
株式会社情報機構発行「PDPにおける各部材別特性および最新開発事例」2004年3月26日発行 特開2004−246365号公報
本発明は上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、EVAに代表されるポリオレフィン系樹脂との接着性を改善し、光学フィルタ用ポリエステルフィルムとして好適なフィルムを提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、フラットパネル表示装置の前面に貼られて使用される光学フィルタ用ポリエステルフィルムであって、少なくとも片面にポリオレフィン系樹脂との接着性に優れる塗布層を有し、当該塗布層がフィルム製膜時に設けられたことを特徴とする光学フィルタ用ポリエステルフィルムに存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうオレフィン系樹脂とは、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等比較的単純なオレフィン、あるいはジオレフィンを重合または共重合した重合体の総称であり、エチレンとビニルアセテート、アクリル酸エステルなど他のモノマーとの共重合体やアイオノマーなども含む。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン/塩化ビニル共重合体、エチレン/ビニルアセテート共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等が挙げられる。中でも、広く使用されているのは、EVAという略称で呼ばれる、エチレンービニルアセテート共重合体である。EVAは、粘着剤や接着剤として塗工される場合や、シート状で使われる場合がある。 EVAに代表されるポリオレフィン系樹脂層の厚みは、0.2mmから5.0mm程度が好ましい。
本発明のポリエステルフィルムに用いるポリエステルとは、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸のようなジカルボン酸またはそのエステルとエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールのようなグリコールとを溶融重縮合させて製造されるポリエステルである。これらの酸成分とグリコール成分とからなるポリエステルは、通常行われている方法を任意に使用して製造することができる。例えば、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとの間でエステル交換反応をさせるか、あるいは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化させるかして、実質的に芳香族ジカルボン酸のビスグリコールエステル、またはその低重合体を形成させ、次いでこれに重合触媒を添加後、減圧下、加熱して重縮合させる方法が採用される。その目的に応じ 脂肪族ジカルボン酸を共重合しても構わない。
本発明のポリエステルとしては、代表的には、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート等が挙げられるが、その他に上記の酸成分やグリコール成分を共重合したポリエステルであってもよく、必要に応じて他の成分や添加剤を含有していてもよい。
本発明のポリエステルフィルムは、光学フィルタとして使うので、フィルムヘーズが低いことが好ましく、通常5.0%以下、好ましくは、2.5%以下、さらに好ましくは、1.0%以下である。 フィルムヘーズが、5.0%を超えると、画質が低下する傾向がある。
これらポリエステルには、フィルムの走行性を向上する等の目的で、フィルムヘーズを損ねない範囲で、炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム等の無機粒子やアクリル樹脂、グアナミン樹脂等の有機粒子や触媒残差を粒子化させた析出粒子を含有させることができる。これら粒子の粒径や量は目的に応じ適宜決めることができる。また、目的に応じ、適宜、紫外線吸収剤、各種安定剤、潤滑剤、帯電防止剤等を加えることもできる。
本発明のポリエステルフィルムは、フィルム製膜時にポリオレフィン系樹脂との接着性に優れる塗布層を設けることによって得られる。
本発明のポリエステルフィルムは、二軸延伸ポリエステルフィルムであることがこのましい。二軸延伸ポリエステルフィルムを得る製膜方法としては、通常知られている製膜法でよく、特に制限はない。例えば、押出機より溶融押し出して得た未延伸フィルムをまず、ロール延伸法により、60〜120℃で2〜6倍に延伸して、一軸延伸ポリエステルフィルムを得、次いで、テンター内で先の延伸方向とは直角方向に80〜130℃で2〜6倍に延伸し、さらに、150〜250℃で1〜600秒間熱処理を行う逐次二軸延伸製膜方法でよい。また、未延伸フィルムを縦、横に同時に延伸し、その後テンターにて熱処理する同時二軸延伸製膜方法でよい。本発明の製膜方法は、単層あるいは、複数台の押し出し機を使った多層フィルムであってもよい。
フィルム製膜時に塗布層を設ける方法としては、例えば、逐次二軸延伸法においては、縦一軸延伸後のフィルムに塗布した後、横に延伸し、熱処理する方法、または、二軸延伸後にフィルムに塗布し乾燥する方法がある。方法に制約はないが、一軸延伸フィルムに塗布し、次いで横延伸し、熱処理する方法は、塗布層を均一に薄くできる等の特徴があり好ましい。また、同時二軸延伸法においては、延伸前の非晶フィルムに塗布し、同時二軸延伸し、その後熱処理する方法が好ましい。
本発明の塗布層としては、水に溶解、乳化または懸濁する水性高分子が好ましく、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルピロリドンおよびこれらの共重合体等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。これらの化合物は、1種または2種以上を混合して使用できる。特に、ポリウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂を含有することが好ましい。
また、上記の塗布層には、その成分として架橋剤を使用することが好ましい。架橋剤としては、メチロール化あるいはアルキロール化した尿素系、メラミン系、グアナミン系、アクリルアミド系、アミド系などの化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、ポリイソシアヌレート、ブロックポリイソシアネート、オキサゾリン基含有水溶性ポリマー、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコ−アルミネートカップリング剤が挙げられる。また、塗布液中には、塗布性を向上するために、本発明の効果を損なわない範囲で、無機や有機の粒子、潤滑剤、帯電防止剤、消泡剤等を含有させてもよい。
本発明の塗布層として、有機シラン化合物を含有する塗布層であってもよい。有機シラン化合物としては、モノアルコキシシラン、ジアルコキシシラン、トリアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン等があり、これらの混合物や縮合反応物であってもよい。特に、分子内に有機官能機を持ったアルコキシシランが好ましい。その代表的な例としては、下記一般式で表される有機シラン化合物があり、これらは、シランカップリング剤として知られている。
XRSi(ORや(XR)(YR)Si(OR
(ここで、Rはメチル基またはエチル基で代表されるアルキル基やメトキシアルキル基等の置換アルキル基であり、R、Rはそれぞれ独立してプロピレン基等のアルキレン基、X、Yはそれぞれ独立して有機官能基である)。
上記一般式において、XやYの有機官能基としては、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エポキシシクロヘキシル基、メルカプト基およびグリシジル基が好ましい。また、有機官能基としては、N―β(アミノエチル)アミノ基のような置換アミノ基やポリエチレンイミンのように、置換されたものであってもよい。有機官能基を有するシランカップリング剤の具体例としては、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、N―β(アミノエチル)γ―アミノプロピルトリメトキシシラン、N―β(アミノエチル)γ―アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ―メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が好ましく例示される。これらは一種または二種以上 および 必要によっては、官能基を持たないアルコキシシランを含めた混合物や縮合物を用いることができる。
有機シラン化合物は、アルコール溶媒で希釈して用いることができるが、水系であることが好ましく、その際には、塗布性を改善する目的で各種の界面活性剤を配合することができる。また、必要に応じて、先に挙げた水性高分子の1種もしくは2種以上を併用し、塗布性の向上を図ってもよい。 また、本発明の塗布剤には、塗布面の滑り性確保する目的で、無機粒子や有機の粒子を加えても構わない。
本発明フィルムは、光学フィルタとして用いるので、例えば、ARフィルムの場合には、本発明の塗布層の反対面に反射防止層を設ける。この場合、ポリエステルフィルムと反射防止層との密着性を強くする目的で、反射防止層を設ける面に本発明と同様の手段で下引き層を設けておくことが好ましい。反射防止層の第一層には、紫外線硬化型のハード塗布剤が使われることが多く、このハード塗布剤との密着性を改良する下引き層の塗布が好ましい。また、光線吸収フィルムの場合には、本発明の塗布層の反対面に光線吸収層を設けておき、本発明の塗布層面を衝撃吸収材側に向けて貼合することが好ましい。この場合にも、光線吸収層側に光線吸収層との密着性の良い下引き層を本発明と同様の手段で設けておくことが好ましい。これらポリエステルフィルムには、紫外線吸収剤を含有させておくことが好ましい。
貼合する一例としては、本発明フィルムを使ったARフィルムと本発明フィルムを使った光線吸収フィルムを本発明の塗布層面側を向かい合わせ、その間にEVAのシートを入れて加熱圧着する方法や、EVAからなる粘着剤や接着剤を向かい合わせ面の間に塗布して加熱圧着する方法がある。この貼合したフィルムを粘着剤で電磁波シールドフィルムに貼合してフィルム光学フィルタとし、最後にプラズマパネルの前面ガラスに貼合する。
本発明のフィルムの塗布層の厚さとしては、通常0.003〜1.5μm、好ましくは0.005〜0.5μmが良い。薄いと接着性を発揮できず、厚いとポリエステルフィルム同士のブロキングが生じることがある。
ポリエステルフィルムに塗布層を塗布する方法としては、例えば、原崎勇次著、槙書店、1979年発行、「コーティング方式」に示されるような塗布技術を用いることができる。具体的には、エアドクターコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、含浸コーター、リバースロールコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、キャストコーター、スプレイコーター、カーテンコーター、カレンダコーター、押出コーター、バーコーター等のような技術が挙げられる。
本発明のポリエステルフィルムの厚みは、50〜200μmが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムを、光学フィルタに使うことで、EVAに代表されるポリオレフィン系樹脂からなる衝撃吸収材との接着性が改善され、本発明の興行的価値は高い。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における評価方法やサンプルの処理方法は下記のとおりである。また、実施例および比較例中の「部」は「重量部」を示す。
<物性および評価方法>
(1)ポリマーの極限粘度[η](dl/g)の測定方法
ポリマー1gをフェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100ml中に溶解させ、ウベローデ型粘度計にて30℃で測定した。
(2)積層ポリエステル層の厚みの測定方法
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
(3)ヘーズの測定方法
JIS K7105に準じ、日本電色工業社製積分球式濁度計NDH−20Dによりフィルムのヘーズを測定した。
(4)収縮率の測定方法
フィルムを長さ方向および幅方向に35mm幅×1000mm長の短冊状にサンプルを切り出し無張力状態にて150℃に設定されたオーブン(タバイエスペック(株)製:熱風循環炉)中に30分間熱処理を行い、熱処理前後の長さを直尺により測定し、下記式にて熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)=[(a−b)/a]×100
(上記式中、aは熱処理前のサンプルの長さ(mm)、bは熱処理後のサンプルの長さ(mm)を表す)
(5)接着性の測定方法
厚さ560μmのEVAの両面にポリエステルフィルムの塗布層面を重ね、上下を温度130℃に加熱したヒートシラーにて、圧力0.16MPaにて、60秒間ヒートシールした。ヒートシールに際しては、ヒートシールをしない部分を残し、剥離試験を開始する部分とし、この部分から両面のポリステルフィルムを180度方向に、スピード0.5 m/分で剥離し、剥離強度を測定した。接着性は、次の3段階の基準で評価した。
評価3:剥離強度が、3.5N/20mm幅 以上
評価2:剥離強度が、1.0N/20mm幅〜3.4N/20mm幅
評価1:剥離強度が、1.0N/20mm幅未満
実用的には、評価3は全く問題なく使用でき、評価2も使用できる範囲と判断した。
通常の溶融宿重合法にて、実質的に粒子を含有しない、極限粘度0.66のポリエチレンテレフタレート(ポリエステル1とする)を得た。通常の溶融宿重合法にて、平均粒径0.37μmの有機粒子を0.03部含有する極限粘度0.66のポリエチレンテレフタレート(ポリエステル2とする)を得た。ポリエステル1とポリエステル2とをそれぞれ別の押出機にて溶融させて、異物を除去すべく最精細なフィルムターで濾過した後、積層ダイへ導き、ポリエステル2(A層)/ポリエステル1(B層)/ポリエステル2(A層)の構成の2種3層積層ポリエステル樹脂を得、次いで、冷却したドラム上に溶融押し出して無定型シートを得た。次いでフィルム温度82℃にて縦に3.4倍延伸して縦一軸延伸フィルムを得た。このフィルムの片面に下記の塗布液Aをグラビアコーターにて5μm塗布し、120℃の雰囲気で横に3.6倍延伸し、次いで235℃にて熱処理して、厚み100μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。A層/B層/A層 の厚み構成は、5μm/90μm/5μm であった。得られたポリエステルフィルムのフィルムヘーズは0.7%、150℃で30分の熱収縮率は、縦1.0%、横0.3%だった。このフィルムの塗布面のEVAとの接着性は、4.0N/20mm幅で評価3だった。
・塗布液A:下記の化合物(1)〜(4)の固形分が下記部数となるように水を媒体とする塗布液(濃度10%)を調整した。
(1)大日本インキ化学工業社製ポリウレタンであるハイドラン AP−40(商品名)が60部
(2)三洋化成社製ポリウレタンであるパーマリン UA310(商品名)が10部
(3)大日本インキ化学工業社製ポリエステルからなるファインテックス ES−670が20部
(4)アルキロールメラミンが10部
実施例1の塗布液をN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシランの8%エタノール溶液に変更する以外は、実施例2と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの塗布面のEVAとの接着性は、1.0N/20mm幅で評価2だった。
(比較例1)
実施例1にて塗布層を設け無い以外は同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このフィルムのEVAとの接着性は、0.3N/20mm幅で評価1だった。
(比較例2)
実施例1の塗布液を下記の塗布液Bとする以外は、実施例1と同様にして2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このフィルムのEVAとの接着性は、0.3N/20mm幅で評価1だった。
・塗布液B:下記の化合物(1)および(2)の固形分が下記部数となるように水を媒体とする塗布液(濃度10%)を調整した。
(1)日本純薬社製ポリアクリルであるジュリマーM−918が70部
(2)大日本インキ化学工業社製ポリエステルからなるファインテックスES−670が30部
本発明のポリエステルフィルムは、例えば、光学フィルタ用フィルムとして利用することができる。

Claims (1)

  1. フラットパネル表示装置の前面に貼られて使用される光学フィルタ用ポリエステルフィルムであって、少なくとも片面にポリオレフィン系樹脂との接着性に優れる塗布層を有し、当該塗布層がフィルム製膜時に設けられたことを特徴とする光学フィルタ用ポリエステルフィルム。
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