JPWO2014156518A1 - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

表面保護シート、封止材シート1、太陽電池セル、封止材シート2、および2枚以上の裏面保護シート部材フィルムを加熱および圧着処理により一体成型する太陽電池モジュールの製造方法であって、該成型時の加熱温度および圧着条件によって積層した該封止材シート2と、これに対向する裏面保護シート部材フィルム間の密着強度が40N/cm以上であり、かつ該2枚以上の裏面保護シート部材フィルム間の密着強度がいずれも1N/cm以上であることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。太陽電池モジュール用裏面保護シートの製造工程におけるロスを低減させることで、太陽電池モジュールの収率を向上させ、更には太陽電池モジュールの製造方法において裏面保護シート部材の反りの問題を根本的に解決することができる太陽電池モジュール用裏面保護シート部材を提供する。

Description

本発明は、太陽電池モジュールを製造する方法に関するものである。
近年、環境問題への意識の高まりから、太陽光エネルギーは無尽蔵で無公害の新たなエネルギー源として注目されており、太陽光発電はクリーンで環境に優しい発電システムとして急速に開発が進んでいる。
一般に、太陽電池モジュールは、結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、あるいはアモルファスシリコン太陽電池等の太陽電池素子を使用し、表面保護シートまたはガラス、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂等の封止材シート、太陽電池素子、封止材シート、および裏面保護シートをその順に積層し、真空吸引して加熱圧着して一体化する方法により製造されている。太陽電池モジュールを構成する裏面保護シートとしては、軽量であり電気特性・強度に優れたプラスチック基材が一般的に使用されてきている。太陽電池モジュールは20年以上の長期にわたり性能を維持することが求められるため、裏面保護シートは、強度・耐候性・耐熱性・耐水性・耐光性・耐薬品性・防湿性・意匠性等に優れ、これらが経時的に大きく劣化しないことが必要とされる。
太陽電池モジュールに使用する裏面保護シートは、上記の様々な要求特性を満たすため、複数の機能性フィルムを接着剤、粘着剤などであらかじめラミネートしたシートである(特許文献1)。さらにラミネートの前または後に必要に応じてコーティングなどで機能層を積層し、加工後に数日間エージングするのが一般的であるが、コスト削減や製造工程の短縮が課題となっていた。すなわち上記工程の数に応じてロスが増加し、最終製品の収率が低下するという問題があった。
更には、ラミネートしたそれぞれのフィルムの線膨張係数の違いにより、裏面保護シートには反りが発生し、太陽電池モジュールの部材を各々積層し太陽電池モジュールを作製する工程において、反りによる工程通過性の低さにより不良品の発生が頻発するという問題も指摘されている。
国際公開第2012/029733号公報
本発明は、太陽電池モジュール用裏面保護シートの製造工程におけるロスを低減するとともに、太陽電池モジュールの製造方法において裏面保護シートの反りの問題を根本的に解決することにより歩留まりを向上できる太陽電池モジュールの製造方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、表面保護シート、封止材シート1、太陽電池セル、封止材シート2、および2枚以上の裏面保護シート部材フィルムを加熱および圧着処理により一体成型する太陽電池モジュールの製造方法であって、該成型時の加熱温度および圧着条件によって積層した該封止材シート2と、これに対向する裏面保護シート部材フィルムの密着強度が40N/cm以上であり、かつ該2枚以上の裏面保護シート部材フィルム間の密着強度がいずれも1N/cm以上であることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法により上記課題を解決できることを見出した。
本発明による太陽電池モジュールの製造方法は、複数の裏面保護シート部材フィルムを一体成型することができ、裏面保護シートの反りの問題を解決することでより高い収率で太陽電池モジュ−ル製造することができ、裏面保護シート部材フィルムのロスも低減することができる。
本発明の太陽電池モジュールの一製造方法を示す模式図である。 本発明における太陽電池モジュール用裏面保護シート部材フィルムの例である。 本発明における太陽電池モジュール用裏面保護シート部材フィルムの例である。 本発明における太陽電池モジュール用裏面保護シート部材フィルムの例である。 本発明における太陽電池モジュール用裏面保護シート部材フィルムの例である。
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、表面保護シート、封止材シート1、太陽電池セル、封止材シート2、および2枚以上の裏面保護シート部材フィルムをこの順に加熱および圧着処理により一体成型するものであるが、このための表面保護シートは、一般的には表面保護ガラスであり、ガラスに代替できる透明性・強度・耐候性・耐熱性・ガスバリア性能などが確保された樹脂シートであっても良い。
本発明における封止材シート(封止材シート1および2をあわせていう。)は、太陽電池セルの凹凸を被覆し、太陽電池セルを温度変化、湿度、衝撃などから保護する目的で使用される。
太陽電池モジュールの封止材シートとしては、公知の熱接着性フィルムを使用することができ、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂(以下、EVAと略称することがある。)、エチレン・アクリル酸メチル共重合樹脂、エチレン・アクリル酸エチル共重合樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルブチラール、エチレン・酢酸ビニル部分鹸化物、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。太陽電池モジュールの封止部材層は、耐光性、透過性、耐湿性、経済性の点からEVAが特に好ましく用いられ、酢酸ビニル含有量が15〜40重量%のものが特に好ましい。酢酸ビニル含有量が15〜40重量%であると透明性が低下せず、樹脂のべたつきがなく、加工性や取り扱い性がよい。
太陽電池モジュールの封止材シートには、必要に応じて、有機過酸化物などの架橋剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等添加剤を使用することができる。また、加熱溶融時のシワの発生を軽減し、加工性を向上させるため、予めエンボス加工を施したシートを使用してもよい。
本発明における裏面保護シート部材フィルムは2枚以上からなり、これらが積層されて強度・耐候性・耐熱性・耐水性・耐光性・耐薬品性・防湿性・意匠性などが総合的に発揮されるものであり、裏面保護シートに要求される機能により任意に組み合わせを行うことができる。なかでも、封止材シート2側には熱接着性樹脂フィルムを配設することが好ましい。
本発明における熱接着性樹脂フィルムは、上記の封止材シートとの熱接着性を有するフィルムであり、熱接着性樹脂フィルムの樹脂として好ましく用いられるものはポリオレフィンである。ポリオレフィンとは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテンなどのオレフィンモノマーを単独あるいは共重合したものであり、耐熱性の点でポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂が好ましく、ポリエチレンよりもポリプロピレンを主体とした樹脂(ポリポロピレン系樹脂)の方がさらに耐熱性に優れ、太陽電池モジュールを成型する際の高温・高圧下での変形を受けにくく、該加工温度が高い場合にはより好ましく用いられる。
ポリプロピレン系樹脂の融点は、140℃〜170℃の範囲であることが、耐熱性をはじめ、滑り性やフィルムのハンドリング性、耐カール性、接着性樹脂層との熱接着性の点から好ましい。融点を140℃以上とすることで耐熱性に優れ、太陽電池モジュール用裏面保護シート部材フィルムとして封止材シートと熱融着させたときに、厚さが低減したり、耐絶縁性が低下するといった不具合を抑えることができるため好ましい。融点を170℃以下とすることで、封止材シートとの優れた密着力を確保することができ好ましい。
本発明における熱接着性樹脂フィルムはナイロンフィルムとすることもできる。ナイロン樹脂としては、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−11、ナイロン−12など機械強度や寸法安定性、耐熱性に優れるものが望ましい。
本発明における熱接着性樹脂フィルムは、フッ素系樹脂フィルムとすることもできる。フッ素系樹脂としては、例えばポリフッ化ビニル(PVF)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、またはエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)を主成分とする樹脂を使用するのが望ましい。
本発明における熱接着性樹脂フィルムは、酢酸ビニル含有率が2〜20重量%であるエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂フィルムとしても良い。酢酸ビニル含有率が2重量%以上で封止材シートとの密着性を良好とすることができ、20重量%以下でブロッキングなく取り扱い性の良いものとできる。
更には、本発明における熱接着性樹脂フィルムには、顧客要求により白色微粒子が添加された樹脂や黒色微粒子が添加された樹脂が好ましく用いられる。白色微粒子としては、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム等であり、白色微粒子を添加することによって、反射率向上の効果により発電効率の向上が期待できる。また、黒色微粒子としては、カーボンブラックやカーボンナノチューブ、アニリンブラック、黒色酸化鉄などを添加することができる。これらの黒色微粒子を添加することによっては、意匠性が向上する。
本発明における裏面保護シート部材フィルムは2枚以上からなり、1枚が上記の熱接着性樹脂フィルムとした場合は、さらに1枚以上の樹脂フィルムがセットで構成される。通常は熱接着性樹脂フィルムと樹脂フィルムの2枚であることが好ましい。
このための樹脂フィルムは、耐加水分解性ポリエステルフィルムまたはフッ素系樹脂フィルムが好ましい。本発明における耐加水分解性ポリエステルフィルムとは、140℃高圧スチームで10時間保管後の引張伸度がフィルムの縦方向、横方向共に60%以上を保持するポリエステルフィルムのことである。耐加水分解性を有するポリエステルフィルムは、耐熱性、防湿性、耐加水分解に優れる性能を有し、太陽電池モジュールの保護を確実に行うことができる。耐加水分解性ポリエステルフィルムは、強度、耐熱性、平面性の点から常法により二軸延伸されたものが好ましい。
耐加水分解性ポリエステルフィルムは、ジカルボン酸成分にテレフタル酸、ジオール成分にエチレングリコールを用いた固有粘度[η]が0.70〜1.20、より好ましくは0.75〜1.00のポリエチレンテレフタレートの二軸延伸フィルムや、ジカルボン酸成分に2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分にエチレングリコールを用いたポリエチレン−2,6−ナフタレートの二軸延伸フィルムが耐熱性、耐加水分解性、耐候性、機械強度等の面で特に好ましい。ここで、固有粘度[η]は、o−クロロフェノールを溶媒としてポリエステルフィルムを溶解し、25℃の温度で測定した値であり、該粘度はポリエステルの重合度に比例する。この固有粘度が0.70以上である場合には、耐加水分解性、耐熱性を付与することが容易となり、裏面保護シート、さらには太陽電池モジュールの耐加水分解性能を向上させるため好ましい。また、該数値が1.20以下の場合には、溶融粘度が低くなり溶融押出成形が容易となり、フィルムの製膜性が向上するため好ましい。
また、このポリエステルの中には、必要に応じて、本発明の効果が損なわれない量で適宜な添加剤、例えば耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、耐侯安定剤、有機の易滑剤、有機系微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤、染料、分散剤、カップリング剤等が配合されていてもよい。
耐加水分解性ポリエステルフィルムは、封止材シート側とは反対側の表層に白色微粒子を添加し耐加水分解性ポリエステルの耐紫外線性を向上させる構成、すなわち耐加水分解性ポリエチレンテレフタレートと白色耐加水分解性ポリエチレンテレフタレートが共押し出し製膜された構成であっても良い。この場合、耐加水分解性ポリエチレンテレフタレート層と白色耐加水分解性ポリエチレンテレフタレート層の厚さの比が、白色耐加水分解性ポリエチレンテレフタレートに対して耐加水分解性ポリエチレンテレフタレートが2から8倍の範囲であることが望ましい。該共押し出しポリエステルフィルムを使用することによって、従来のポリエステルフィルムでは得られなかった高い反射率と耐紫外線性、耐湿熱性を得ることができる。
また、本発明における裏面保護シート部材フィルムの樹脂フィルムの太陽電池モジュールの最裏面に配設される面には紫外線吸収層が積層されていることが望ましい。
紫外線吸収層は、裏面保護シートの紫外線劣化を防ぐために設けられる。本発明における太陽電池モジュール用裏面保護シートは、その名の示す通り太陽電池モジュールの裏面側に積層され、さらに紫外線吸収層は太陽電池モジュールの裏面側に配設され、長期の屋外暴露においても地面や屋根からの照り返しによる樹脂の色調変化、強度劣化などの紫外線劣化を防止する機能を担う。本発明における紫外線吸収層とは、波長380nmにおける光線透過率を10%以下とする機能を有する層をいい、該波長における光線透過率は7%以下であることがさらに好ましく、5%以下であることが最も好ましい。この特性は、紫外線吸収層における紫外線吸収剤の濃度と紫外線吸収層の厚さにより決定され、要求される性能に応じて設計が行われる。
これら紫外線吸収層は、裏面保護シート部材フィルムの樹脂フィルムにコーティングにより形成することが好ましい。紫外線吸収層には、有機系紫外線吸収剤、無機系紫外線吸収剤、およびこれらの併用による添加が、いずれにも特に限定されずに好ましく用いることができるが、耐湿熱性に優れ、均一分散できることが望まれる。このような紫外線吸収剤としては有機系の紫外線吸収剤の場合は、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤があり、低抽出性、低揮発性でありポリマーへの相溶性にも優れたヒンダードアミン系等の紫外線吸収剤が好ましい。
これらの紫外線吸収剤は、具体的にはサリチル酸系のp−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート、ベンゾフェノン系の2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン、ベンゾトリアゾール系の2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、シアノアクリレート系のエチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート)、その他として、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、ヒンダードアミン系のビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、および2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
また、無機系の紫外線吸収剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムなどの金属酸化物や、カーボン、フラーレン、カーボンファイバー、カーボンナノチューブなどの炭素系成分等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤を裏面保護シート部材フィルムの樹脂フィルム上に紫外線吸収層として固定するには、これら紫外線吸収剤をバインダー樹脂に添加してバインダー樹脂とともに塗布するか、有機系の紫外線吸収剤であればバインダー樹脂に紫外線吸収剤能を有するモノマーを共重合させたものを塗布するなどして紫外線吸収層を形成することが好ましい。このためのバインダー樹脂としては、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系など公知の樹脂系から選択できる。長期の屋外使用下で考慮した場合、無機系の紫外線吸収剤使用が望ましく、無機系紫外線吸収剤をコーティング層として固定するバインダー樹脂の紫外線による劣化を防ぐために、有機系紫外線吸収剤をバインダー樹脂に併用添加するか、紫外線吸収剤能を有するモノマーを共重合させたバインダー樹脂を使用することが好ましい。
本発明における裏面保護シート部材フィルムの樹脂フィルムとしてフッ素系樹脂フィルムを選択しても良い。フッ素系樹脂としては、前述した様に例えばポリフッ化ビニル(PVF)、ヘキサフロロプロピレン・テトラフロロエチレン共重合体(FEP)エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、またはエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)を主成分とする樹脂を使用するのが望ましい。
本発明において、樹脂フィルムには易接着層が形成されたものであることが好ましく、封止材シート2、熱接着性樹脂フィルム、易接着層が形成された樹脂フィルムがこの順にあり、熱接着性フィルムと樹脂フィルムの易接着層が対向するように積層されることで、熱接着性樹脂フィルムと樹脂フィルム間の密着力を安定させるために好ましい。
また、本発明において、熱接着性フィルムに易接着層が形成されたものであっても良く、封止材シート2、易接着層が形成された熱接着性樹脂フィルム、樹脂フィルムがこの順にあり、熱接着性樹脂フィルムの易接着層と樹脂フィルムが対向するように積層されても同様に熱接着性樹脂フィルムと樹脂フィルム間の密着力を安定させるために好ましい。
さらに、本発明において、熱接着性フィルムに易接着層が形成され、樹脂フィルムに易接着層が形成されたものであっても良く、封止材シート2、易接着層が形成された熱接着性樹脂フィルム、易接着層が形成された樹脂フィルムがこの順にあり、熱接着性樹脂フィルムの易接着層と樹脂フィルムの易接着層が対向するように積層されても、熱接着性樹脂フィルムと樹脂フィルム間の密着力をさらに高めるために好ましい。
本発明における太陽電池モジュール用裏面保護シート部材フィルムの熱接着性樹脂フィルムまたは樹脂フィルムに形成される易接着層の材料としては、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂,ポリアミド、フェノール、ポリオレフィン、アイオノマー、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルアセタールなど、およびこれらの共重合体や混合物などのいずれでも良い。易接着層の材料は、アクリル樹脂とイソシアネート硬化剤の組み合わせが最も好ましい。これら易接着層材料としては、一液硬化型、二液硬化型、三液硬化型等のいずれでも良いが接着性及び気泡発生防止の点で二液硬化型接着剤が好ましい。易接着層の厚さは0.1〜15μmが好ましく、より好ましくは0.5〜10μmである。
本発明において、熱接着性樹脂フィルムまたは樹脂フィルムに易接着層を形成する方法は特に限定はされないが、通常は上記材料を適当な溶媒で希釈したものを塗布、乾燥し形成する。その際、熱接着性樹脂フィルムまたは樹脂フィルムの成形時に塗布してもよい。とくに樹脂フィルムとしてポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレートの二軸延伸フィルムを用いる場合、塗布・乾燥を同一工程内で実施できるコストメリットに加え、縦方向に延伸後に塗布し引き続き横延伸を行うプロセスとすることで、均一な易接着層を生産性よく好適に得ることができる。塗布の方法は、例えばリバースコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ダイコート法などを用いることができる。形成される易接着層の膜厚は、塗液の濃度や塗布量に比例するため、所定の易接着層の膜厚を得るためにこれらを調整することが好ましい。
また上記材料を熱接着性樹脂フィルムまたは樹脂フィルムの材料と共に加熱溶融し共押出により易接着樹脂層が積層された熱接着性樹脂フィルムまたは樹脂フィルムを得ることもできる。
また、上記材料による単独の易接着樹脂フィルムを作成し、封止材シート2、熱接着性樹脂フィルム、易接着樹脂フィルム、樹脂フィルムをこの順に積層しても、熱接着性樹脂フィルムと樹脂フィルム間の目的とする密着力を得ることができ、さらにこの場合、熱接着性樹脂フィルムまたは樹脂フィルムの少なくとも一方の易接着樹脂フィルム側に易接着層が形成されたものであってもよい。
このようにして得られた易接着樹脂層が積層された熱接着性樹脂フィルムまたは樹脂フィルム、あるいは易接着樹脂フィルムについて、フィルム搬送性やハンドリング性向上のために、エンボス加工を行ってもよい。
これらの共押出による易接着層積層または単独フィルム成形のための易接着樹脂としては、上述の易接着層の材料以外に、エチレンと、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、酢酸ビニルおよび無水マレイン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種との共重合体が好適に用いられ、とくにエチレン・メタクリル酸グリシジル共重合体(EGMA)が熱接着性樹脂フィルムと樹脂フィルムの密着力を高めるために好ましい。共押出による熱接着性樹脂フィルムまたは樹脂フィルム中の易接着樹脂層の厚さ、あるいは単独易接着樹脂フィルムの厚さは5〜100μmが好ましく、より好ましくは10〜50μmである。
本発明において、上記2枚の裏面保護シート部材フィルムが、それぞれに易接着層のありなしに係らず対向する面の少なくとも一方の面が低圧、または常圧でプラズマ処理されたものであることが目的とする密着強度を発現するために好ましい。上記2枚の裏面保護シート部材フィルムが、易接着層が形成されていない接着性樹脂フィルムおよび易接着層が形成されていない樹脂フィルムである場合には、対向する面の少なくとも一方にこれらの処理が施されることが好ましく、両方の面に処理されることがさらに好ましい。
ここで言う低圧のプラズマ処理とは、1.3から133Pa程度の低圧の特定ガス雰囲気下で、直流、商用周波数・高周波・マイクロ波周波数での高圧電圧印加により発生させたグロー放電により表面を活性化する方法を指す。マグネトロン方式のグロー放電を採用した場合には、0.013から1.3Paでの放電も可能であるが、グロー放電により活性化されたガス種の量を多くし、処理効果を高めるためには0.1から100Paの範囲の圧力で処理することが好ましい。また、常圧プラズマ処理とは、大気圧の特定のガス雰囲気下で放電処理を行うことを指す。ガス雰囲気の純度を保つために装置の構造上0.05から0.15MPa程度の減圧または正圧となる場合も常圧プラズマ処理としてよい。これらプラズマ処理に用いられるガスは、酸素、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン、二酸化炭素、笑気ガス、水素、メタンなどの炭化水素ガス、アンモニア、およびこれらの混合ガスなどがプラズマ処理する材料によって選択される。これらプラズマ処理の処理強度は投入電力と処理速度の関係で求めることができ、50から5000W・分/mの処理強度で処理することが処理効果と経済性のバランスから好ましい。
本発明における裏面保護シート部材フィルムの総厚さは100〜400μmの範囲にあることが望ましい。
100μm以上とすれば、耐絶縁性を満足させることができると共に、太陽電池セルをつなぐ配線が透けて見えやすくなるという問題を解消しやすくなる。400μm以下とすると、断裁性を良好に保つことができる。
本発明の太陽電池モジュールの製造方法においては、所定サイズの表面保護シート、封止材シート1、太陽電池セル、封止材シート2、および2枚以上の裏面保護シート部材フィルムを重ね合わせ、それらを加熱および圧着処理により一体成型することが特徴である。封止材シートおよび2枚以上の裏面保護シート部材フィルムを所定サイズに断裁する際、これら複数のフィルムを各巻き出し部から同時に巻き出し、複数枚を重ねた状態で同時に1回で断裁することが好ましい。特に単独の易接着樹脂フィルムを用いる場合は、薄く、剛性のない易接着樹脂フィルムがシワになりやすく、ハンドリングが困難であるが、上述のように複数枚を重ねた状態で同時に1回で断裁することにより、シワが入りにくく、フィルムを重ね合わせる際のハンドリングが容易になる。
本発明の太陽電池モジュールの製造方法において、表面保護シート、封止材シート1、太陽電池セル、封止材シート2、および2枚以上の裏面保護シート部材フィルムを加熱および圧着処理により一体成型する際、成型時の加熱温度および圧着条件によって積層した封止材シート2と、これに対向する裏面保護シート部材フィルム間の密着強度が40N/cm以上であることが重要である。封止材シート2と、これに対向する裏面保護シート部材フィルム間の密着強度が40N/cmに満たないと、太陽電池モジュールの設置時や設置後に剥離が生じるために使用に耐えない。
また同様の理由で、成型時の加熱温度および圧着条件によって積層した2枚以上の裏面保護シート部材フィルム間の密着強度がいずれも1N/cm以上であることが重要であり、好ましくは5N/cm以上であり、さらに好ましくは10N/cm以上である。
これら密着強度は、完成した太陽電池モジュールからサンプルを切り出して測定することもできるが、予め表面保護シート、封止材シート1、2、熱接着性樹脂フィルム、および樹脂フィルムを成型時の加熱温度および圧着条件により積層し確認することで、実際の太陽電池モジュールの成型に先立ち、これら材料の適性を判断することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。本発明の特性値は、以下に示す測定方法ならびに評価基準によるものである。
(評価方法)
下記の実施例及び比較例における、疑似太陽電池モジュール作製方法、各種評価項目の評価方法を下記する。
(1)擬似太陽電池モジュール作製方法
厚さ3.2mm、200mm×200mmのガラス(AGCファブリテック(株)製)の上に厚さ0.45mmのEVAシート(サンビック(株)製「PV−45FR000」)2枚を重ね、更に2枚以上の裏面保護シート部材フィルムを重ねた後に、(株)エヌ・ピー・シー製太陽電池モジュールラミネータ(LM50×50−S)を用いて真空ラミネートし、擬似太陽電池モジュールを作製した。
(2)裏面保護シート部材フィルム間密着強度(N/cm)
(1)に記載の方法にて擬似太陽電池モジュールを作製した後に、裏面保護シート側から1cm幅にカットし、太陽電池モジュール用裏面保護シート部材フィルム間にて剥離した後に、ORIENTEC社製テンシロンPTM−50を用いて、剥離角度180°、剥離スピード100mm/minで剥離強さを測定し、この数値を密着強度とした。
(3)封止材シートとの密着強度(N/cm)
(1)に記載の方法にて擬似太陽電池モジュールを作製した後に、太陽電池モジュール用裏面保護シート部材側から1cm幅にカットした後に、EVAシートと裏面保護シート部材フィルム間で剥離した後に、ORIENTEC社製テンシロンPTM−50を用いて、剥離角度180°、剥離スピード100mm/minで剥離強さを測定し、この数値を密着強度とした。
(実施例1)
耐加水分解性ポリエステルフィルム東レ(株)製125μm“ルミラー”(登録商標)X10Sを用い、岡崎機械工業(株)製のフィルムコーターを用いて、180℃の乾燥温度にて44秒間熱処理した。しかる後にDIC(株)製アクリル系易接着コートDICSEAL HS EXP120228の100重量部に対し、DIC(株)製ウレタン硬化剤G−18Nの5.8重量部を添加し、更には添加剤としてDIC(株)製エポキシ系化合物ADDITIVE EP−10の4.8重量部を添加した後に希釈溶剤にて希釈し、岡崎機械工業(株)製のフィルムコーターを用いて120℃の乾燥温度にて乾燥後の塗工層厚さ3.0g/mとなるように易接着層を形成した。
その後に、上記(1)の方法で熱接着性樹脂フィルムとして東レフィルム加工(株)製の150μm白色ポリプロピレンフィルムB011Wを用い、易接着層を白色ポリプロピレンフィルム側に向けた上記耐加水分解性ポリエステルフィルムの順に積層し、(株)エヌ・ピー・シー製太陽電池モジュールラミネータ(LM−50×50−S)に設置後、真空時間5分、制御時間1分、プレス時間15分、温度145℃の条件で加熱圧着した。圧着後、室温冷却し、疑似太陽電池モジュールを作製した。
(実施例2)
実施例1に記載の熱接着性樹脂フィルムを東レフィルム加工(株)製白色ポリエチレンフィルム4807Wの厚さ150μmのものに変更した以外は実施例1と同様に実施した。
(実施例3)
実施例1に記載の耐加水分解性ポリエステルフィルムの代わりに、両面易接着処理のフッ素樹脂フィルム(東レフィルム加工(株)製50μm“トヨフロン”(登録商標)EL2)を使用し、熱接着性樹脂フィルムを東レフィルム加工(株)製50μm白色ポリエチレン4807Wに変更した以外は実施例1と同様に実施した。
(実施例4)
実施例1に記載の熱接着性樹脂フィルムを未延伸のナイロンフィルム(東レフィルム加工(株)製100μm“レイファン”(登録商標)NO)に変更した以外は実施例1と同様に実施した。
(実施例5)
実施例1に記載の熱接着性樹脂フィルムの代わりに、両面易接着処理のフッ素樹脂フィルム(東レフィルム加工(株)製50μm“トヨフロン”(登録商標)EL2)を使用した以外は実施例1と同様に実施した。
(実施例6)
樹脂フィルムとして耐加水分解性ポリエステルフィルム東レ(株)製125μm“ルミラー”(登録商標)X10Sを用い、岡崎機械工業(株)製のフィルムコーターを用いて、180℃の乾燥温度にて44秒間熱処理した。また易接着樹脂層を有する熱接着性樹脂フィルムとして、次のA層/B層/C層の3層構成からなり、以下に記載の各層樹脂を単軸の溶融押出機を用いて220℃で溶融共押出しし、30℃に保たれたキャスティングドラム上で冷却固化して得られた厚さ150μmの白色ポリプロピレンフィルムを使用した。各層の厚さ構成比率は、A層/B層/C層=20%/70%/10%であった。
A層に使用する樹脂:融点127℃、密度0.940g/cm、メルトフローレート(MFR)5.0g/10分の直鎖状低密度ポリエチレンを40重量部、融点112℃、密度0.912g/cm、MFR4.0g/10分の低密度ポリエチレンを10重量部、および融点150℃、密度0.900g/cm、MFR7g/10分のエチレン含有量4モル%のエチレン・プロピレンランダム共重合体を50重量部混合した樹脂。
B層に使用する樹脂:融点162℃のホモポリプロピレン88重量部に対して、酸化チタン12重量部を混合した樹脂。
C層に使用する易接着樹脂:住友化学(株)製“ボンドファースト”(登録商標)グレードE(メタクリル酸グリシジル含有量12重量%、MFR3.0g/10分のエチレン・メタクリル酸グリシジル共重合体)。
易接着樹脂層であるC層を耐加水分解性ポリエステルフィルムに対応させ、実施例1と同様の方法で疑似太陽電池モジュールを作製した。
(実施例7)
樹脂フィルムとして耐加水分解性ポリエステルフィルム東レ(株)製125μm“ルミラー”(登録商標)X10Sを用い、それに実施例1に記載の易接着コートを施した以外は、実施例6と同様の方法で疑似太陽電池モジュールを作製した。
(実施例8)
実施例1に記載の樹脂フィルムを、耐加水分解性ポリエチレンテレフタレート層と白色耐加水分解性ポリエチレンテレフタレート層の厚さの比が1:5である白色耐加水分解性ポリエステルフィルム東レ(株)製75μm“ルミラー”(登録商標)MX11に変更し、また熱接着性樹脂フィルムを未延伸のポリエチレンフィルム(東レフィルム加工(株)製50m“LLフィルム”4801)に変更し、MX11の耐加水分解性ポリエチレンテレフタレート層を4801に対向するように積層した以外は実施例1と同様に実施した。
(実施例9)
耐加水分解性ポリエステルフィルム東レ(株)製125μm“ルミラー”(登録商標)X10Sを用い、岡崎機械工業(株)製のフィルムコーターを用いて、180℃の乾燥温度にて44秒間熱処理した。
また易接着樹脂フィルムとして、住友化学(株)製“ボンドファースト”(登録商標)グレード7M(メタクリル酸グリシジル含有量6重量%、アクリル酸メチル含有量27重量%、MFR7.0g/10分のエチレン・グリシジルメタクリレート・アクリル酸メチル共重合体)を用い、これを溶融押出機を用いて200℃で溶融押出しし、30℃に保たれたキャスティングドラム上で冷却固化して厚さ20μmの易接着樹脂フィルムを作成した。
熱接着性樹脂フィルムとして東レフィルム加工(株)製の150μm白色ポリプロピレンフィルムB011W、上記の易接着樹脂フィルム、さらに上記の耐加水分解性ポリエステルフィルムの順に積層し、実施例1と同様の方法で疑似太陽電池モジュールを作製した。
(実施例10)
実施例1において、耐加水分解性ポリエステルフィルム東レ(株)製125μm“ルミラー”(登録商標)X10Sを熱処理後、易接着コート加工に替えて、以下の条件でプラズマ処理を行った。
処理幅:0.1m
処理速度:3m/分
導入ガス:窒素
圧力:40Pa
電源周波数:50kHz
投入電力:60W(投入電力は高周波電源の真空管のプレート電圧とプレート電流の積として求めた。)
処理強度:200W・分/m
同様に、東レフィルム加工(株)製の150μm白色ポリプロピレンフィルムB011Wにも同条件で低圧プラズマ処理を施した。
低圧プラズマ処理を施した面どうしを対向させ、実施例1と同様の条件で擬似太陽電池モジュールを作製した。
(実施例11)
実施例1において、東レフィルム加工(株)製の150μm白色ポリプロピレンフィルムB011Wにのみ実施例8と同条件で低圧プラズマ処理を施した。耐加水分解性ポリエステルフィルム東レ(株)製125μm“ルミラー”(登録商標)の易接着層を形成した面と、B011Wの低圧プラズマ処理を施した面を対向させ、実施例1と同様の条件で擬似太陽電池モジュールを作製した。
(実施例12)
実施例6において、耐加水分解性ポリエステルフィルム東レ(株)製125μmX10Sを熱処理後、実施例10と同じ条件で低圧プラズマ処理を行った。白色ポリプロピレンフィルムの易接着樹脂層であるC層と耐加水分解性ポリエステルフィルムの低圧プラズマ処理面を対向させ、擬似太陽電池モジュールを作製した。
(実施例13)
実施例10において、耐加水分解性ポリエステルフィルム東レ(株)製125μm“ルミラー”(登録商標)X10Sおよび東レフィルム加工(株)製の150μm白色ポリプロピレンフィルムB011Wの低圧プラズマ処理において、投入電力を30Wとし、処理速度を4m/分として処理強度を100W・分/mとしたものを用いて擬似太陽電池モジュールを作製した。
(実施例14)
実施例10において、導入ガスをアルゴンに変更し、大気圧下で常圧プラズマ処理を行った。投入電圧を100Wとし、処理速度を10m/分として処理強度を100W・分/mとして耐加水分解性ポリエステルフィルム東レ(株)製125μm“ルミラー”(登録商標)X10Sおよび東レフィルム加工(株)製の150μm白色ポリプロピレンフィルムB011Wを処理した。これらをの常圧プラズマ処理面どうしを対向させ、擬似太陽電池モジュールを作製した。
(比較例1)
実施例1に記載の耐加水分解性ポリエステルフィルムへ塗工するアクリル系易接着コートをDIC(株)製アクリル系易接着コートDICSEAL HS WHITE EXP120820の100重量部、DIC(株)製硬化剤DF HARDENER HA−100の12重量部、DIC(株)製エポキシ系添加剤EP−103重量部を添加し希釈溶剤にて希釈し塗工した以外は実施例1と同様に擬似太陽電池モジュールを作製した。
(比較例2)
実施例1に記載の熱接着性樹脂フィルムB011Wと易接着コート層を設けない耐加水分解性ポリエステルフィルム“ルミラー”(登録商標)X10Sを用い、上記(1)の方法で、真空時間5分、制御時間1分、プレス時間15分、温度145℃の条件で加熱圧着処理を実施し、圧着後、室温冷却し、疑似太陽電池モジュールを作製した。
(比較例3)
実施例1において、上記(1)の方法で、真空時間5分、制御時間1分、プレス時間15分、温度100℃の条件で加熱圧着処理を実施し、圧着後、室温冷却し、疑似太陽電池モジュールを作製した。
実施例1〜13、比較例1〜3の評価結果を表1、表2に示した。
比較例1は、易接着層の材料の選択が適当でなかったために、熱接着性樹脂フィルムと樹脂フィルムとの接着が十分ではなかった。
比較例2は、易接着層を設けなかったために熱接着性樹脂フィルムと樹脂フィルム間の接着が得られなかった。
比較例3は加熱圧着処理のための温度が100℃と低いために封止材シート2と熱接着性樹脂フィルム間の接着が得られなかった。
Figure 2014156518
Figure 2014156518
本発明による太陽電池モジュールの製造方法は、複数の裏面保護シート部材フィルムを一体成型することができ、裏面保護シートの反りの問題を解決することでより高い収率で太陽電池モジュ−ル製造することができ、裏面保護シート部材フィルムのロスも低減することができるため、省資源化にも寄与することができる。
1. 表面保護シート
2. 封止材シート1
3. 太陽電池セル
4.11.21.31.41. 封止材シート2
5.15.27.36.45. 裏面保護シート部材フィルム
6.12.22.32.42. 熱接着性樹脂フィルム
7.14.23.34.43. 樹脂フィルム
8.13.24.26.33.35. 易接着層
9. 太陽電池パネル
25. もう一枚の樹脂フィルム
44. 易接着樹脂フィルム

Claims (12)

  1. 表面保護シート、封止材シート1、太陽電池セル、封止材シート2、および2枚以上の裏面保護シート部材フィルムをこの順に加熱および圧着処理により一体成型する太陽電池モジュールの製造方法であって、該成型時の加熱温度および圧着条件によって積層した該封止材シート2と、これに対向する裏面保護シート部材フィルム間の密着強度が40N/cm以上であり、かつ該2枚以上の裏面保護シート部材フィルム間の密着強度がいずれも1N/cm以上であることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 裏面保護シート部材フィルムが、熱接着性樹脂フィルム、樹脂フィルムの2枚からなり、封止材シート2、熱接着性樹脂フィルム、樹脂フィルムがこの順にあり、熱接着性フィルムと樹脂フィルムの対向する面の少なくとも一方の面が低圧、または常圧でプラズマ処理されたものである請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  3. 裏面保護シート部材フィルムが、熱接着性樹脂フィルム、および易接着層が形成された樹脂フィルムの2枚からなり、封止材シート2、熱接着性樹脂フィルム、易接着層が形成された樹脂フィルムがこの順にあり、熱接着性フィルムと樹脂フィルムの易接着層が対向するように積層されることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  4. 裏面保護シート部材フィルムが、易接着層が形成された熱接着性樹脂フィルム、および樹脂フィルムの2枚からなり、封止材シート2、易接着層が形成された熱接着性樹脂フィルム、樹脂フィルムがこの順にあり、熱接着性樹脂フィルムの易接着層と樹脂フィルムが対向するように積層されることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  5. 裏面保護シート部材フィルムが、易接着層が形成された熱接着性樹脂フィルム、および易接着層が形成された樹脂フィルムの2枚からなり、封止材シート2、易接着層が形成された熱接着性樹脂フィルム、易接着層が形成された樹脂フィルムがこの順にあり、熱接着性樹脂フィルムの易接着層と樹脂フィルムの易接着層が対向するように積層されることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  6. 上記2枚の裏面保護シート部材フィルムが、対向する面の少なくとも一方の面が低圧、または常圧でプラズマ処理されたものである請求項3から5のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  7. 裏面保護シート部材フィルムが、熱接着性樹脂フィルム、易接着樹脂フィルム、および樹脂フィルムの3枚からなり、封止材シート2、熱接着性樹脂フィルム、易接着樹脂フィルム、樹脂フィルムがこの順に積層されることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  8. 熱接着性樹脂フィルムがポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、ナイロン、フッ素系樹脂から選ばれるいずれかの樹脂からなるフィルムであって、樹脂フィルムが耐加水分解性ポリエステルまたはフッ素系樹脂からなるフィルムであることを特徴とする請求項2から7のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  9. 樹脂フィルムに形成された易接着層がアクリル系樹脂からなることを特徴とする請求項3、5、6のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  10. 易接着層がアクリル系樹脂とイソシアネート硬化剤からなる二液硬化型接着剤であって、該易接着層の厚さが0.5〜10μmであることを特徴とする請求項9に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  11. 熱接着性樹脂フィルムの易接着層が、エチレンと、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、酢酸ビニルおよび無水マレイン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種との共重合体を主成分とする樹脂からなることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  12. 易接着樹脂フィルムがエチレンと、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、酢酸ビニルおよび無水マレイン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種との共重合体を主成分とする樹脂からなることを特徴とする請求項7または8に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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