JP6398265B2 - 太陽電池モジュール裏面保護シート - Google Patents
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Description
まず、図1に本願発明の裏面保護シート60の断面の概略を示す。本願発明の裏面保護シート60は、図2に示した太陽電池モジュール10の反受光面の表面である裏面外側11となる耐候層Aの外表面61から少なくとも耐候層A、熱可塑性樹脂を含む絶縁層B、及び封止材接着層Cがこの順に積層されている。
耐候層Aは少なくとも、耐候層Aの外表面61が電離放射線硬化性樹脂組成物を電離放射線照射により架橋されて形成された電離放射線硬化性樹脂層62を有する層である。必要に応じて外層ベースフィルム64を設けてもよい。電離放射線硬化性樹脂層62と外層ベースフィルム64の間、又は、絶縁層Bの間に密着性の向上、耐候性の向上を目的としてプライマー層63を設けている。更にバリア性が必要な場合には、外層ベースフィルム64の片面にバリア層68を設けてもよい。
電離放射線硬化性樹脂層62は、電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布後、電離放射線照射により架橋硬化して形成される電離放射線硬化性樹脂層62であり本発明に必須となる層である。本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シート60として、電離放射線硬化性樹脂層62を太陽電池モジュール10の裏面側の外表面61に積層することにより、耐候性、耐熱性、耐湿熱性等の耐久性や耐擦傷性を向上することが可能になる。該電離放射線硬化性樹脂層62は、太陽電池モジュール10とした際の裏面外側11の構成と一致すこととなる。
[1−(電離放射線照射後のラジカル重合性不飽和基の特性ピーク高さ/電離放射線照射後の基準特性ピーク高さ電離放射)÷(線照射前のラジカル重合性不飽和基の特性ピーク高さ/電離放射線照射前の基準特性ピーク高さ)]×100
ユニバーサル硬度=(試験荷重)/(試験荷重下での圧子の測定対象物との接触表面積)
測定条件測定機:超微少硬度計「H−100V」(フィッシャーインストルメント社製)
測定圧子:ビッカース四角錐ダイヤモンド圧子
測定環境:25℃、50%相対湿度(RH)
測定資料:ガラス板上に厚さ約10μmになるように、電離放射線硬化性樹脂層62形成用の電離放射線硬化性樹脂を塗布・乾燥した後、電離放射線を照射して測定試料を作製する。
最大押し込み深さ:2μm
荷重条件:試験荷重300mNに30秒で達する速度で、時間に比例して荷重を印加する。
尚、本発明における「ユニバーサル硬度」は、各試料ともランダムに10点測定し、その上下2点ずつを除いた6点の平均値をユニバーサル硬度で規定する硬度とする。
電離放射線硬化性樹脂層62やプライマー層63、バリア層68は、裏面保護シート60の基材層66としての役割を果たす絶縁層Bと直接積層してもよいが、電離放射線硬化性樹脂層62やプライマー層63、バリア層68を形成する際の基材として、外層ベースフィルム64を使用してもよい。外層ベースフィルム64を用いることで、電離放射線硬化性樹脂層62形成の際に照射される電離放射線によるダメージから絶縁層Bを保護することができるとともに、バリア層68を真空プロセスで形成する際に巻き取りの径に対するフィルムの長さを長くする事が出来るため生産性が向上しコストを低減することができる。また、外層ベースフィルム64に長期耐久温度性や耐加水分解性等の耐候性材料を使用することで、裏面保護シート60の耐候性を向上することもできる。
本発明において、外層ベースフィルム64上、または絶縁層B上に電離放射線硬化性樹脂層62を積層する際に密着性を向上させるために、外層ベースフィルム64、または絶縁層Bと電離放射線硬化性樹脂層62間にプライマー層63を設けることを特徴とする。プライマー層は、樹脂と紫外線吸収顔料を含んでおり、前記プライマー層中の紫外線吸収顔料/紫外線吸収顔料以外の固形分の質量比が、1.0以上4.0以下であることを特徴とする。プライマー層は、プライマー層63形成用塗工液を塗布、乾燥することで形成することができる。
裏面保護シート60に高いバリア性が要求される場合には、図4に示したように、外層ベースフィルム64を構成するフィルムの表面に金属もしくは金属酸化物の蒸着膜、またはアルミニウム箔を積層することができる。
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シート60を構成する絶縁層Bは、太陽電池素子20及び太陽電池モジュール10中の配線と外部の絶縁を担うと共に、該裏面保護シート60中で支持体としての役目を有しているが、更にその使用目的により、強度、剛性、水蒸気バリア性、耐候性、耐熱性、耐加水分解性、光反射性、意匠性等の機能が必要とされる場合がある。絶縁層Bが支持体等としての機能を発揮するには少なくとも熱可塑性樹脂1層、又は2層以上から形成される。更に水蒸気バリア性が必要とされる場合には、該1層、又は2層以上の熱可塑性樹脂の少なくとも1層の片面に金属もしくは金属酸化物蒸着膜を設けた水蒸気バリア層、又はアルミニウム箔からなる水蒸気バリア層を形成することができる。
本発明において、上記絶縁層Bを構成する各フィルムないしシートとしては、例えば、上記の各種の樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレ−ション法、その他等の製膜化法を用いて、上記の各種の樹脂を単独で製膜化する方法、あるいは、2種以上の各種の樹脂を使用して多層共押し出し製膜化する方法、更には、2種以上の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して製膜化する方法等により、各種の樹脂のフィルムないしシートを製造することができる。更に、例えば、テンター方式、あるいは、チューブラー方式等を利用して1軸ないし2軸方向に延伸してなる各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。本発明において、絶縁層Bを構成する樹脂層のうち支持体としての機能が要求される基材層66の厚みは80μm以上150μm以下が好ましく、90μm以上120μm以下がより好ましい。
本発明においては、裏面保護シート60と背面封止材50との密着性を向上する目的で封止材接着層Cが設けられている。封止材接着シートCは、少なくとも裏面保護シート60の最も受光面70に近い面、すなわち封止材接着層Cの最も受光面70に近い面に易接着層67が形成されている。
本願発明において耐候層Aと絶縁層Bの間、及び絶縁層Bを形成する複数の熱可塑性樹脂の間、絶縁層Bと封止材接着層Cの間の積層にドライラミネート積層法が採用される場合、接着層65を形成してもよい。接着層65を構成するラミネート用接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチル、ブチル、2−エチルヘキシルエステル等のホモポリマー、あるいは、これらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーとの共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂またはメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等からなる無機系接着剤、その他等の接着剤を使用することができる。
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シート60の厚みは、太陽電池モジュール10を形成させた際に、十分な強度等を示すことができるものであれば特に限定されるものではないが、150μm以上450μm以下の範囲であることが好ましく、200μm以上350μm以下の範囲がより好ましい。本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シート60の製造方法としては、絶縁層Bまたは外層ベースフィルム64上に、プライマー層63と電離放射線硬化性樹脂層62をそれぞれ塗工後、硬化により形成し、絶縁層B及び封止材接着層Cを構成する上記各層が密着性良く積層されたものとすることができるものであれば特に限定されるものではない。
本発明の太陽電池モジュール10は、前面透明基板30、前面封止材40、太陽電池素子20、背面封止材50、及び裏面保護シート60がこの順に配置された太陽電池モジュール10であって、前記裏面保護シート60は、太陽電池モジュール10の裏面外側11から、少なくとも電離放射線硬化性樹脂層62とプライマー層63を有する耐候層A、熱可塑性樹脂を含む絶縁層B、封止材接着層Cがこの順に積層されてなり、電離放射線硬化性樹脂層62が電離放射線硬化性樹脂組成物を電離放射線照射により架橋硬化して形成された層であることを特徴とする。図2に例示するように、本発明の太陽電池モジュール10は、例えば、少なくとも、太陽電池モジュール用裏面保護シート60である裏面保護シート60と、該裏面保護シート60上に形成された、背面封止材50と、該背面封止材50上に形成された、太陽電池素子20と、該太陽電池素子20上に形成された前面封止材40と、該前面封止材40上に形成された前面透明基板30とから構成されるものである。尚、図2中の裏面保護シート60は、図1、図3、又は図4に例示された、本発明の態様に係る太陽電池モジュール用裏面保護シ−トである。
本発明に用いられる太陽電池素子20としては、一般的な太陽電池素子を用いることができる。具体的には、単結晶シリコン型太陽電池素子、多結晶シリコン型太陽電池素子等の結晶シリコン太陽電子素子、シングル接合型あるいはタンデム構造型等からなるアモルファスシリコン太陽電池素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等のIII−V族化合物半導体太陽電子素子、カドミウムテルル(CdTe)や銅インジウムセレナイド(CuInSe2)等のII−VI族化合物半導体太陽電子素子、有機太陽電池素子等を用いることができる。また本発明に用いられる太陽電池素子20としては、薄膜多結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜微結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜結晶シリコン太陽電池素子とアモルファスシリコン太陽電池素子とのハイブリット素子等も使用することができる。
本発明に用いられる前面透明基板30としては、太陽光の透過性を有する基板であれば特に限定されず、例えば、ガラス板、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂(各種のナイロン)、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂フィルムを用いることができる。また、前面透明基板30の厚みは、所望の強度を実現できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、通常、12μm以上7000μm以下が好ましく、25μm以上4000μm以下がより好ましい。
本発明に用いられる前面封止材40としては、太陽光に対する透過性を有し、太陽電池素子20の裏面の平滑性を保持するための熱可塑性、太陽電池の保護の点で耐スクラッチ性、衝撃吸収性を有し、かつ、上記前面透明基板30および太陽電池素子20に対して接着性を示すものであれば特に限定されない。このような前面封止材40を構成する材料の具体例としては、例えば、フッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレンフィン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、シリコン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、その他等の樹脂の1種ないし2種以上の混合物を使用することができる。なお、本発明においては、前面封止材40を構成する樹脂には、耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性等を向上させるために、その透明性を損なわない範囲で、例えば、架橋剤、熱酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤、その他等の添加剤を任意に添加し、混合することができる。本発明においては、太陽光の入射側である前面封止材40としては、耐光性、耐熱性、耐水性等の耐候性を考慮すると、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂が望ましい素材である。尚、上記の充填剤層の厚さは、200μm以上1000μm以下が好ましく、350μm以上600μm以下がより好ましい。
本発明に用いられる背面封止材50は、裏面保護シート60との接着性を有し、太陽電池素子20の裏面の平滑性を保持するための熱可塑性を有し、太陽電池の保護の点で耐スクラッチ性、衝撃吸収性を有し、かつ、耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性を有するものであれば特に限定されない。上記背面封止材50としては、例えば、フッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレンフィン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、シリコン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、その他等の樹脂の1種ないし2種以上の混合物を使用することができる。なお、背面封止材50を構成する樹脂には、耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性等を向上させるために、例えば、架橋剤、熱酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤、その他等の添加剤を任意に添加し、混合することができる。なお、背面封止材50の厚さは、200μm以上1000μm以下好ましく、350μm以上600μm以下がより好ましい。さらに、背面封止材50としては、複数のシートが積層された構成を有するものであっても良い。このような複数のシートが積層された構成としては、例えば、無機蒸着膜を有するガスバリア性シートが積層された構成や、強靭性シートが積層された構成を例示することができる。
本発明において前面透明基板30、前面封止材40、太陽電池素子20、背面封止材50、及び裏面保護シート60をこの順で積層した後、これらを加熱圧着する方法としては、上記各構成を密着できる方法であれば特に限定されず、一般的に公知の方法を用いることができる。このような方法としては、例えば、前面透明基板30、前面封止材40、太陽電池素子20、背面封止材50、及び裏面保護シート60をこの順で積層した後、これらを一体として、真空吸引して加熱圧着するラミネーション法等を例示することができる。上記ラミネーション法を用いた際のラミネート温度は、通常、90℃以上230℃以下が好ましく、110℃以上190℃以下がより好ましい。なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1においては、電離放射線硬化性樹脂層62の形成に使用した電離放射線硬化性樹脂組成物(塗工液)は、1分子中に少なくとも2個のラジカル重合性不飽和基を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを50質量部、1分子中に3個以上15個以下のラジカル重合・性不飽和基を有する脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを50質量部に紫外線吸収剤を1重量部、光安定剤を0.3重量比で配合し両末端反応性シリコーンアクリレートを10質量部加えたものを用いた。
比較例1においては、電離放射線硬化性樹脂層62の形成に使用した電離放射線硬化性樹脂組成物(塗工液)は、1分子中に少なくとも2個のラジカル重合性不飽和基を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを50質量部、1分子中に3個以上15個以下のラジカル重合・性不飽和基を有する脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを50質量部に紫外線吸収剤を4重量比、光安定剤を1.5重量比で配合し両末端反応性シリコーンアクリレートを10質量部加えたものを用いた。
比較例2においては、プライマー層63の形成に使用した塗工液は、ポリカーボネートジオールとイソホロンジイソシアネートとから得られる、末端に水酸基を有するウレタンプレポリマー100質量部に対し、架橋剤としてHDI変性イソシアヌレート17質量部を添加し、これにプライマー層中の紫紫外線吸収顔料/紫外線吸収顔料以外の固形分の質量比が5になるよう平均粒径0.3μmの酸化チタンを添加し、有機溶剤MEKを塗工適正粘度に調整し、プライマー層用塗工液を調製した。
太陽電池モジュール用裏面保護シート60の一部を形成する、電離放射線硬化性樹脂層62、プライマー層63、及びポリエステル系樹脂層よりなる外層ベースフィルム64からなる耐候層Aおよび裏面保護シート60を作製し、評価を行った。
比較例3においては、電離放射線硬化性樹脂層62の形成に使用した電離放射線硬化性樹脂組成物(塗工液)及び、プライマー層63の形成に使用した塗工液については実施例1と同様であるが、裏面封止シートの作製において、(ロ)の電子線照射に替えて、全長12mの乾燥炉にて、炉内温度80℃にて30m/minの速度で熱乾燥し太陽電池モジュール用裏面シートを作製した。
硝子よりなる前面透明基板30の上に前面封止材40、太陽電池素子20、背面封止材50、上記で作成した実施例1及び、比較例1から比較例3の裏面保護シート60を積層して、真空熱ラミネート加工により150℃にて4分間の真空引き後、9分間加圧することによって太陽電池モジュール10を作製した。
裏面保護シートを作製した後、裏面保護シートについて以下の評価を行った。結果は表1に記載した。
セロファンテープ(ニチバン(株)製、商品名:セロテープ(登録商標)CT405AP−24)を電離放射線硬化性樹脂層62に貼付け、十分密着させた後、引きはがす操作を1回実施した後、電離放射線硬化性樹脂層62の脱離の有無を確認した。
評価基準は下記の通りとし、○の場合のみ合格とした。
○:脱離がなかった、△:部分的に脱離した、×:全面脱離した
スチールウール(#0000)を用いて、化粧シートの電離放射線硬化性樹脂層62を一定の荷重(1500g/cm2)で10往復擦った後の表面状態(傷つきの有無)を評価した。傷つきが認められた場合を「×」、傷つきが認められなかった場合を「○」と評価した。
以下条件で耐侯性試験後の外観の変化(特に表面の微細なひび割れや脱離)、密着性を評価した。試験機:メタルウェザー試験機(ダイプラ・ウィンテス(株)製、型式:KW−R5TP)条件:下記の24時間1サイクルを6度繰り返す6サイクル試験を行った。フィルターはKF−1フィルターを用いた。・照度60mW/cm2、ブラックパネル温度63℃、相対湿度50%で20時間、・照度0mW/cm2(暗闇)、ブラックパネル温度30℃、相対湿度98%で4時間、・明暗切替時に10秒散水。表面の微細なひび割れや脱離が認められたものを「×」、表面の微細なひび割れや脱離がみられなかったものを「○」と評価した。
11:(太陽電池モジュールの)裏面外側
20:太陽電池素子
30:透明前面基板
40:前面封止材
50:背面封止材
60:裏面保護シート
61:耐候層の外表面
62:電離放射線硬化性樹脂層
63:プライマー層
64:外層ベースフィルム
65:接着層
66:基材層
67:易接着層
68:バリア層
70:受光面
A:耐候層
B:絶縁層
C:封止材接着層
Claims (4)
- 少なくとも耐候層(A)、熱可塑性樹脂を含む絶縁層(B)、及び封止材接着層(C)がこの順に積層されてなる太陽電池モジュール裏面用保護シートであって、
前記耐候層(A)は2層以上で形成され、
前記耐候層(A)中の前記絶縁層(B)が積層される側とは反対側の層が電離放射線硬化性樹脂層であり、
前記耐候層(A)の前記絶縁層(B)が積層される側とは反対側の外表面である前記電離放射線硬化性樹脂層(62)は、有機系の紫外線吸収剤または光安定剤を含み、
前記電離放射線硬化性樹脂層(62)が有機系の紫外線吸収剤を含む場合には、前記電離放射線硬化性樹脂100質量部とした際に、前記有機系の紫外線吸収剤の含有率が3.0質量部以下であり、または、前記電離放射線硬化性樹脂層(62)が光安定剤を含む場合には、前記電離放射線硬化性樹脂100質量部とした際に、前記光安定剤の含有率が1.0質量部以下であり、
前記耐候層(A)中の前記絶縁層(B)が積層される側のプライマー層は、樹脂と紫外線吸収顔料とを含んでおり、
前記プライマー層中の紫外線吸収顔料/紫外線吸収顔料以外の固形分の質量比が、1.0以上4.0以下である、
太陽電池モジュール裏面用保護シート。 - 前記紫外線吸収顔料が、ルチル型の酸化チタンであり、平均粒子径が0.005μm以上10.000μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール裏面用保護シート。
- 前記プライマー層の厚みが0.5μm以上20.0μm以下であることを特徴とする請求項1又は、請求項2のいずれかに記載の太陽電池モジュール裏面用保護シート。
- 前記プライマー層に含まれる樹脂は、ウレタン系プレポリマーをイソシアネート系架橋剤で架橋して形成されたウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の太陽電池モジュール裏面用保護シート。
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