JP2014154658A - 太陽電池モジュール裏面保護シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】太陽電池モジュールの裏面外側から、少なくとも耐候層A、熱可塑性樹脂を含む絶縁層B、及び封止材接着層Cがこの順に積層されてなる太陽電池モジュール裏面用保護シート60であって、耐候層A中に印刷層71が形成されており、太陽電池モジュールの非受光面からは、印刷層71が目視できる太陽電池モジュール裏面用保護シート60。
【選択図】図2
Description
本願発明は、上記の問題点に鑑み、太陽電池モジュールとした際に設置環境に馴染み違和感なく設置できる太陽電池モジュール裏面保護シートを供給することを目的とする。
まず、図2から図4に本願発明の裏面保護シート60の断面の概略を例示する。本願発明の裏面保護シート60は、図1に示した太陽電池モジュール10の反受光面の表面である裏面外側61となる耐候層Aの外表面61から少なくとも耐候層A、熱可塑性樹脂を含む絶縁層B、及び封止材接着層Cがこの順に積層されている。耐候層A中には、少なくとも裏面外側61から目視可能に印刷層71が形成されている。
耐候層Aは、モジュール化後に裏面保護シート60の主構成要素である絶縁層Bなどを紫外線や水分を要因とする加水分解から保護するとともに、太陽電池モジュール10の裏面外側61を紫外線や水分の侵入のきっかけとなる傷や汚れから保護する機能を担う層である。本発明においては、少なくとも裏面外側61から目視可能に印刷層71を有している。さらに、紫外線を遮断し、印刷層71の機能を強化する目的で印刷層71より絶縁層B側に隠蔽層72をもうけてもよい。
本発明において、隠蔽層72は、少なくとも紫外線を遮断する機能を有する層であり、裏面外側61から絶縁層Bなどに紫外線があたり絶縁層Bなどが加水分解によって劣化することを防止する。さらに裏面外側61から太陽電池素子20や配線などが目視されるのを防ぎ、印刷層71の機能を強化する機能を有してもよい。例えば、印刷層71が表示機能印刷層であれば、隠蔽層72に可視波長域の光を遮断する機能を持たせることにより、印刷層の絵柄がよりあざやかに際立たせることができる。
隠蔽層72の厚みは、十分紫外線遮蔽性を発揮できる厚さがあればよい。
本発明において印刷層71は、特定の機能を果たすべく形成された機能印刷層として形成することができる。機能印刷層とは何らかの機能を有した印刷層を示す用語である。例えば、絵柄を印刷することにより、絵柄表示機能印刷層とすることができる。絵柄表示機能印刷層とした際には、複数層設けて多色の絵柄を表示させることもできる。また、反射機能を有するインキで印刷することで反射機能印刷層とすることができる。機能印刷層とは、このような絵型表示機能印刷層や反射機能層などを包括するものである。
保護層62は、太陽電池モジュール裏面保護シート60の裏面外側61に形成することにより耐候性、耐熱性、耐湿熱性等の耐久性や耐擦傷性を向上するそうでる。該保護層62は、太陽電池モジュール10とした際の裏面外側61の構成と一致すこととなる。保護層62は、電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布後、電離放射線照射により架橋硬化して形成することができる。
代表的な重合性モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ多官能性(メタ)アクリレート系モノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。尚、ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。多官能性(メタ)アクリレート系モノマーとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートである。具体的にはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性(メタ)アクリレート系モノマーは1種を単独で用いることができ、また、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系などが挙げられる。ここで、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化して得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーも用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化して得ることができる。ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合反応によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化して得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化して得ることができる。
[1−(電離放射線照射後のラジカル重合性不飽和基の特性ピーク高さ/電離放射線照射後の基準特性ピーク高さ電離放射)÷(線照射前のラジカル重合性不飽和基の特性ピーク高さ/電離放射線照射前の基準特性ピーク高さ)]×100
保護層62やプライマー層63、バリア性を向上するための層は、裏面保護シート60の基材層66としての役割を果たす絶縁層Bと直接積層してもよいが、保護層62やプライマー層63、バリア性を向上するための層、印刷層71、隠蔽層72を形成する際の基材として、外層ベースフィルム64を使用してもよい。外層ベースフィルム64を用いることで、保護層62形成の際に照射される電離放射線によるダメージから絶縁層Bを保護することができるとともに、バリア性を向上するための層を真空プロセスで形成する際に巻き取りの径に対するフィルムの長さを長くする事が出来るため生産性が向上しコストを低減することができる。また、外層ベースフィルム64に長期耐久温度性や耐加水分解性等の耐候性材料を使用することで、裏面保護シート60の耐候性を向上することもできる。
本発明において、外層ベースフィルム64上、または絶縁層B上に保護層62を積層する際に密着性を向上させるために、外層ベースフィルム64、または絶縁層Bと保護層62間にウレタン系プレポリマーをイソシアネート系架橋剤で架橋硬化して形成されるポリウレタン樹脂からなるプライマー層63を設けることもできる。プライマー層63にポリウレタン樹脂を使用することにより、該ポリウレタン樹脂が架橋硬化する際に保護層62と外層ベースフィルム64、または絶縁層B上の間の密着性の向上が発現し、保護層62と外層ベースフィルム64、または絶縁層B上との間で経時変化による劣化を原因とする密着性の低下を抑制したり、温度変化による膨張・収縮に対する追従性が向上したりして、クラック、剥離等の発生を顕著に抑制することができる。また、ポリウレタン樹脂は、柔軟性と耐湿熱性にも優れているので、太陽電池モジュール裏面保護シート60におけるプライマー層63として、長期間の使用においても該層間において層間剥離、クラック等の発生を顕著に抑制する効果を発揮する。
裏面保護シート60に高いバリア性が要求される場合には、必要に応じて外層ベースフィルム64を構成するフィルムの表面に金属もしくは金属酸化物の蒸着膜、またはアルミニウム箔を積層することにより、バリア性を向上するためのバリア層(図示せず)を形成することもできる。
本発明の太陽電池モジュール裏面保護シート60を構成する絶縁層Bは、太陽電池素子20及び太陽電池モジュール10中の配線と外部の絶縁を担うと共に、該裏面保護シート60中で支持体としての役目を有しているが、更にその使用目的により、強度、剛性、水蒸気バリア性、耐候性、耐熱性、耐加水分解性、光反射性、意匠性等の機能が必要とされる場合がある。絶縁層Bが支持体等としての機能を発揮するには少なくとも熱可塑性樹脂1層、又は2層以上から形成される。更に水蒸気バリア性が必要とされる場合には、該1層、又は2層以上の熱可塑性樹脂の少なくとも1層の片面に金属もしくは金属酸化物蒸着膜を設けた水蒸気バリア層、又はアルミニウム箔からなる水蒸気バリア層を形成することができる。
本発明において、上記絶縁層Bを構成する各フィルムないしシートとしては、例えば、上記の各種の樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレ−ション法、その他等の製膜化法を用いて、上記の各種の樹脂を単独で製膜化する方法、あるいは、2種以上の各種の樹脂を使用して多層共押し出し製膜化する方法、更には、2種以上の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して製膜化する方法等により、各種の樹脂のフィルムないしシートを製造することができる。更に、例えば、テンター方式、あるいは、チューブラー方式等を利用して1軸ないし2軸方向に延伸してなる各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。本発明において、絶縁層Bを構成する樹脂層のうち支持体としての機能が要求される基材層66の厚みは80μm〜150μmが好ましく、90μm〜120μmがより好ましい。
本発明においては、裏面保護シート60と背面封止材50との密着性を向上する目的で封止材接着層Cが設けられている。封止材接着シートCは、少なくとも裏面保護シート60の最も受光面70に近い面、すなわち封止材接着層Cの最も受光面70に近い面に易接着層67が形成されている。
本願発明において耐候層Aと絶縁層Bの間、及び絶縁層Bを形成する複数の熱可塑性樹脂の間、絶縁層Bと封止材接着層Cの間の積層にドライラミネート積層法が採用される場合、接着層65を形成してもよい。接着層65を構成するラミネート用接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチル、ブチル、2−エチルヘキシルエステル等のホモポリマー、あるいは、これらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーとの共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂またはメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等からなる無機系接着剤、その他等の接着剤を使用することができる。
本発明の太陽電池モジュール裏面保護シート60の厚みは、太陽電池モジュール10を形成させた際に、十分な強度等を示すことができるものであれば特に限定されるものではないが、150μm〜450μmの範囲であることが好ましく、200μm〜350μmの範囲がより好ましい。
本発明の太陽電池モジュール10は、前面透明基板30、前面封止材40、太陽電池素子20、背面封止材50、及び裏面保護シート60がこの順に配置された太陽電池モジュール10であって、前記裏面保護シート60は、太陽電池モジュール10の裏面外側61から、少なくとも保護層62を有する耐候層A、熱可塑性樹脂を含む絶縁層B、封止材接着層Cがこの順に積層されてなり、保護層62が電離放射線硬化性樹脂組成物を電離放射線照射により架橋硬化して形成された層であることを特徴とする。図1に例示するように、本発明の太陽電池モジュール10は、例えば、少なくとも、太陽電池モジュール裏面保護シートである裏面保護シート60と、該裏面保護シート60上に形成された、背面封止材50と、該背面封止材50上に形成された、太陽電池素子20と、該太陽電池素子20上に形成された前面封止材40と、該前面封止材40上に形成された前面透明基板30とから構成されるものである。尚、図1中の裏面保護シート60は、図2、図3、又は図4に例示された、本発明の態様に係る太陽電池モジュール用裏面保護シ−トである。
本発明に用いられる太陽電池素子20としては、一般的な太陽電池素子を用いることができる。具体的には、単結晶シリコン型太陽電池素子、多結晶シリコン型太陽電池素子等の結晶シリコン太陽電子素子、シングル接合型あるいはタンデム構造型等からなるアモルファスシリコン太陽電池素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等のIII−V族化合物半導体太陽電子素子、カドミウムテルル(CdTe)や銅インジウムセレナイド(CuInSe2)等のII−VI族化合物半導体太陽電子素子、有機太陽電池素子等を用いることができる。また本発明に用いられる太陽電池素子20としては、薄膜多結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜微結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜結晶シリコン太陽電池素子とアモルファスシリコン太陽電池素子とのハイブリット素子等も使用することができる。
本発明に用いられる前面透明基板30としては、太陽光の透過性を有する基板であれば特に限定されず、例えば、ガラス板、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂(各種のナイロン)、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂フィルムを用いることができる。また、前面透明基板30の厚みは、所望の強度を実現できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、通常、12μm〜7000μmが好ましく、25μm〜4000μmがより好ましい。
本発明に用いられる前面封止材40としては、太陽光に対する透過性を有し、太陽電池素子20の裏面の平滑性を保持するための熱可塑性、太陽電池の保護の点で耐スクラッチ性、衝撃吸収性を有し、かつ、上記前面透明基板30および太陽電池素子20に対して接着性を示すものであれば特に限定されない。このような前面封止材40を構成する材料の具体例としては、例えば、フッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレンフィン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、シリコン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、その他等の樹脂の1種ないし2種以上の混合物を使用することができる。なお、本発明においては、前面封止材40を構成する樹脂には、耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性等を向上させるために、その透明性を損なわない範囲で、例えば、架橋剤、熱酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤、その他等の添加剤を任意に添加し、混合することができる。本発明においては、太陽光の入射側である前面封止材40としては、耐光性、耐熱性、耐水性等の耐候性を考慮すると、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂が望ましい素材である。尚、上記の充填剤層の厚さは、200μm〜1000μmが好ましく、350μm〜600μmがより好ましい。
本発明に用いられる背面封止材50は、裏面保護シート60との接着性を有し、太陽電池素子20の裏面の平滑性を保持するための熱可塑性を有し、太陽電池の保護の点で耐スクラッチ性、衝撃吸収性を有し、かつ、耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性を有するものであれば特に限定されない。上記背面封止材50としては、例えば、フッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレンフィン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、シリコン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、その他等の樹脂の1種ないし2種以上の混合物を使用することができる。なお、背面封止材50を構成する樹脂には、耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性等を向上させるために、例えば、架橋剤、熱酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤、その他等の添加剤を任意に添加し、混合することができる。なお、背面封止材50の厚さは、200μm〜1000μmが好ましく、350μm〜600μmがより好ましい。さらに、背面封止材50としては、複数のシートが積層された構成を有するものであっても良い。このような複数のシートが積層された構成としては、例えば、無機蒸着膜を有するガスバリア性シートが積層された構成や、強靭性シートが積層された構成を例示することができる。
本発明において前面透明基板30、前面封止材40、太陽電池素子20、背面封止材50、及び裏面保護シート60をこの順で積層した後、これらを加熱圧着する方法としては、上記各構成を密着できる方法であれば特に限定されず、一般的に公知の方法を用いることができる。このような方法としては、例えば、前面透明基板30、前面封止材40、太陽電池素子20、背面封止材50、及び裏面保護シート60をこの順で積層した後、これらを一体として、真空吸引して加熱圧着するラミネーション法等を例示することができる。上記ラミネーション法を用いた際のラミネート温度は、通常、90℃〜230℃が好ましく、110℃〜190℃がより好ましい。なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
(1)太陽電池モジュール裏面保護シート中の各層の形成に使用した塗工液、及び樹脂フィルム
耐候層Aの作製は、保護層62、プライマー層63、印刷層71、隠蔽層72及びポリエステル系樹脂層よりなる外層ベースフィルム64からなる耐候層Aを下記方法により作製した。
硝子よりなる前面透明基板30の上に前面封止材40、太陽電池素子20、背面封止材50、上記で作成した実施例1の裏面保護シート60を積層して、真空熱ラミネート加工により150℃にて10分間真空引きした。その後、そのままの状態で10分間維持することにより一体化し、太陽電池モジュール10を作製した。
(1)太陽電池モジュール裏面保護シート中の各層の形成に使用した塗工液、及び樹脂フィルム
耐候層Aの作製は、保護層62、印刷層71、プライマー層63兼隠蔽層72、及びポリエステル系樹脂層よりなる外層ベースフィルム64からなる耐候層Aを下記方法により作製した。
硝子よりなる前面透明基板30の上に前面封止材40、太陽電池素子20、背面封止材50、上記で作成した実施例2の裏面保護シート60を積層して、真空熱ラミネート加工により150℃にて10分間真空引きした。その後、そのままの状態で10分間維持することにより一体化し、太陽電池モジュール10を作製した。
(1)太陽電池モジュール裏面保護シート中の各層の形成に使用した塗工液、及び樹脂フィルム
耐候層Aの作製は、印刷層71、保護層62、プライマー層63兼隠蔽層72、及びポリエステル系樹脂層よりなる外層ベースフィルム64からなる耐候層Aを下記方法により作製した。
硝子よりなる前面透明基板30の上に前面封止材40、太陽電池素子20、背面封止材50、上記で作成した実施例3の裏面保護シート60を積層して、真空熱ラミネート加工により150℃にて10分間真空引きした。その後、そのままの状態で10分間維持することにより一体化し、太陽電池モジュール10を作製した。
(1)太陽電池モジュール裏面保護シート中の各層の形成に使用した塗工液、及び樹脂フィルム
耐候層Aの作製は、保護層62、プライマー層63、印刷層71、隠蔽層72及びポリエステル系樹脂層よりなる外層ベースフィルム64からなる耐候層Aを下記方法により作製した。
硝子よりなる前面透明基板30の上に前面封止材40、太陽電池素子20、背面封止材50、上記で作成した実施例4の裏面保護シート60を積層して、真空熱ラミネート加工により150℃にて10分間真空引きした。その後、そのままの状態で10分間維持することにより一体化し、太陽電池モジュール10を作製した。
20:太陽電池素子
30:透明前面基板
40:前面封止材
50:背面封止材
60:裏面保護シート
61:耐候層の外表面
62:保護層
63:プライマー層
64:外層ベースフィルム
65:接着層
66:基材層
67:易接着層
70:受光面
71:印刷層
72:隠蔽層
A:耐候層
B:絶縁層
C:封止材接着層
Claims (5)
- 太陽電池モジュールの裏面外側から、少なくとも耐候層(A)、熱可塑性樹脂を含む絶縁層(B)、及び封止材接着層(C)がこの順に積層されてなる太陽電池モジュール裏面用保護シートであって、前記耐候層(A)中に印刷層が形成されており、太陽電池モジュールの非受光面からは、印刷層が目視できることを特徴とする太陽電池モジュール裏面用保護シート。
- 前記印刷層は1つ以上の機能印刷層を含むことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール裏面用保護シート。
- 前記機能印刷層が少なくとも絵柄表示機能印刷層を含む層であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール裏面用保護シート。
- 前記印刷層が少なくとも反射機能印刷層を含む層であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール裏面用保護シート。
- 請求項1から請求項4に記載のいずれかの太陽電池モジュール裏面保護シートを用いた太陽電池モジュール。
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