JP3688030B2 - 飛散防止フィルム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飛散防止フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、飛散防止フィルムとしては、種々の形態のものが提案されているが、その代表的なものとしては、厚さ50μm以上の透明なポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、この片面に感圧型粘着剤を塗布し、更に離型型のオーバーコートフィルムを貼り合わせた構成からなるものが知られている。
而して、その使用に当たっては、該オーバーコートフィルムを剥がし、窓ガラスの内側の全面に貼りつけ、災害時においてガラスが破壊してもその破片の飛散を防止することを目的とするものである。
また、省エネルギーフィルムとしては、別名、熱線カットフィルムあるいは断熱フィルムとも称され、例えば、25ないし50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、これにアルミニュウムを薄く蒸着し、表面に保護層、裏面に感圧型粘着剤を塗布し、あるいはこの粘着剤の中にもう一層保護層を設けて、紫外線吸収剤や着色剤を混入させたものであって、窓ガラスの内側の全面に貼りつけ、熱線のカット、断熱等の効果を目的とするものが知られている。
多くの場合、飛散防止、省エネルギー等の両機能を同時に持ち合わせていることから、飛散防止・省エネフィルムとも称される。
これらのフィルムは、冷暖房効果の向上とコストの削減、紫外線カットによる家具、書籍、調度品等の変色防止、防眩効果、プライバシーの保護、飛散防止効果等の特徴を有し、自動車分野、建築分野等に利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かし、近年、自動車分野、建築分野とも、製品に対する機能性の向上、あるいはユーザーサイドのファション性の重視といった面での要請に対し、その要求を充足して充分にその期待を満たしているとはいえない状況であり、市場において停滞感がみられるものである。現在、飛散防止・省エネフィルムにおいては、さらなる機能を追求して現状の打破をねらっているものである。このような要求に対し、例えば、従来のものは、単一のポリエチレンテレフタレートフィルムからなるものであったが、このものは、いったんフィルムに傷が入ると容易に裂けて破断するという欠点があることから、これを多層に重ね合わせて、多層フィルムにすることによって、引き裂き強度、耐貫通性能等を向上してその機能性を高めた製品が提案されている。このものは、その機能性を高めてはいるが、少なくとも5層以上、好ましくは13層以上に積層するものであり、その製造工程の管理が煩雑であるという問題点を有するものである。そこで本発明の目的は、既存の装置等を使用して簡単な操作で、基材としての引き裂き強度等を向上させて、その機能性を高めた飛散防止フィルムを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の目的を達成すべく鋭意研究した結果、少なくとも樹脂のフィルムの2層以上を積層して積層体を形成し、その際に、該積層体の層間の接着強度を特定の値に調製することによって、該積層体が、引き裂き強度において極めて優れた強度を有し、これを飛散防止フィルムの基材として使用したところ、その機能性を著しく高めた飛散防止フィルムを製造することができることを見出して、本発明を完成したものである。
【0005】
すなわち、本発明は、基材の片面に感圧型粘着剤層を設け、更に該感圧型粘着剤層の上に離型性のオーバーコートフィルムを貼り合わせてなる飛散防止フィルムにおいて、基材として、少なくとも樹脂のフィルムの2層以上を交互に積層し、更に該積層体の層間の接着強度をJIS−K6854による180度剥離試験において、10g/15mm幅ないし300g/15mm幅に調製してなるラミネートシートを使用することを特徴とする飛散防止フィルムに関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、少なくとも樹脂のフィルムの2層以上を積層し、その層間の界面接着強度を調製し、層間の接着強度を高めることよりも寧ろ弱めることによって、フィルムの破損時に、積層したフィルムが接着界面で剥離し、これによって複数のフィルム面を形成し、その複数のフィルム面で引き裂く力を受けて吸収し、その引き裂く力を緩和することによって、ラミネートシートの引き裂き強度が向上し、この結果、該ラミネートシートに切り込みが発生してもそこから容易に引き裂かれることがないというものである。
【0007】
上記の本発明について以下に詳しく説明する。まず、本発明にかかる飛散防止フィルムの製造法およびその構成についてその1例を挙げて図面を用いて説明する。図1は、本発明にかかるラミネートシートの層構成を概略的に示す断面図である。図1に示すように、少なくとも2枚の樹脂のフィルム1、1’を使用し、これらを接着剤層2を介して貼り合わせてラミネートシート3を製造する。その際、接着剤層2の接着強度を、JIS−K6854による180度剥離試験において、10g/15mm幅ないし300g/15mm幅に調製する。次に、図2は、本発明にかかる飛散防止フィルムの層構成の概略を示す断面図である。図2に示すように、上記で製造したラミネートシート3の樹脂のフィルム1、1’のいずれかの側の片面に、感圧型粘着剤層4を設け、更に該感圧型粘着剤層4を介して離型性のオーバーコートフィルム5を形成して、本発明にかかる飛散防止フィルムXを製造することができる。
【0008】
上記の本発明において、樹脂のフィルムとしては、具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ(4−メチル−ペンテン−1)系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリロニトリル系樹脂、酢酸セルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリイミド系樹脂、アラミド系樹脂等の公知の樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。
【0009】
而して、本発明においては、上記の樹脂のフィルムとしては、未延伸のもの、あるいは縦または横等の一軸方向または二軸方向に延伸されているもの等、いずれのものでも使用することができる。
また、その厚さとしては、任意であるが、5ないし300μm位、好ましくは、10ないし100μm位が望ましい。
また、本発明において、樹脂のフィルムとしては、同種ないし異種のフィルムを組み合わせて使用することもでき、また、積層する枚数としては、少なくとも2層以上であることが必要であり、好ましくは、2ないし5層位が好ましい。
【0010】
ところで、本発明においては、樹脂のフィルムの中でも、一軸方向また二軸方向に延伸した樹脂のフィルムを使用することが好ましい。図3は、延伸した樹脂のフィルムを使用する別の形態の飛散防止フィルムの層構成の概略を示す斜視図である。図3に示すように、本発明においては、例えば、縦方向Pのように一方向に強く延伸した樹脂のフィルム10と、横方向Qのように一方向に強く延伸した樹脂伸フィルム10’とを用意し、これらを使用し、該樹脂のフィルム10、および樹脂のフィルム10’を、その延伸方向が、例えば、縦方向Pの延伸方向と横方向Qの延伸方向とが略直行して交叉するように少なくとも二層以上を交互に重ね合わせ、更にその層間を接着剤層20等を介して積層して、ラミネートシート30を製造し、しかる後上記で製造したラミネートシート30の樹脂のフィルム10または10’のいずれかの側の片面に、感圧型粘着剤層40を設け、更に該感圧型粘着剤層40を介して離型性のオーバーコートフィルム50を形成して、本発明にかかる飛散防止フィルムX’を製造することもできる。
【0011】
上記において、延伸した樹脂のフィルムとしては、例えば、上記に挙げた樹脂のフィルムないしシートであって、縦また横のいずれかの一方向ないし二方向に延伸した樹脂のフィルムを使用することができる。
なお、本発明では、縦または横のいずれかの一方向に延伸したフィルムをその延伸方向を略直行するように交叉させて交互に重ね合わせて積層することが望ましく、更に、本発明においては、上記の2層のフィルムの間に、必要ならば、縦方向と横方向との2軸方向に延伸したフィルムを介在させて積層させることもできる。
【0012】
ところで、本発明においては、延伸した樹脂のフィルムとしては、上記に挙げた樹脂のフィルムの中でも、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等の各種の樹脂のフィルムないしシートを使用することが好ましく、そのような中でも、特に、ポリエステル系樹脂のフィルムないしシートを使用することが最も好ましい。
上記のポリエステル系樹脂としては、飽和ジカルボン酸またはそのエステルと飽和二価アルコールとの反応によって製造することができるポリエステル、コポリエステルあるいはそれらのブレンド物、変性物等を使用することができる。
【0013】
上記において、飽和ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−1.4−、または−2.6−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4.4’−ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸類等の芳香族ジカルボン酸アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、デカン−1.10−ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸等を使用することができる。
また、飽和二価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカンメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、2.2−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、その他、芳香族ジオール等を使用することができる。
【0014】
本発明において、ポリエステル系樹脂としては、その構成成分の80モル%以上がポリエチレンテレフタレートであるポリエチレンテレフタレートフィルム、あるいはその構成成分の80モル%以上がポリエチレンナフタレートであるポリエチレンナフタレートフィルムを使用することが最も好ましく、その他、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンナフタレートフィルム等を使用することが好ましい。
【0015】
本発明において、ポリエステル系樹脂のフィルムの製膜法としては、例えば、乾燥したポリエステル系樹脂を270℃ないし320℃の温度範囲で押出機により溶融押し出しし、次いで冷却ロールで冷却固化し、しかる後延伸工程で縦方向及び/または横方向に延伸温度80℃ないし270℃において2ないし10倍位に延伸し、次いで、結晶化および分子配向の固定のための両端を保持したままポリエステル系樹脂の融点以下の温度で熱固定して、ポリエステル系樹脂のフィルムを製造することができる。
【0016】
なお、上記のフィルムの延伸方法としては、例えば、1軸延伸、逐次2軸延伸、同時2軸延伸等で行うことができ、それに用いる延伸装置としては、例えば、2本ロール式1軸延伸機、テンター式横延伸機、テンター式あるいはチューブラー式2軸延伸機等を使用して延伸することができる。
【0017】
本発明においては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、およびポリエチレンナフタレートフィルムを使用する場合には、破断伸度が小さく、衝撃を受けても伸長が小さいため、貼り合わされているガラス等との接着力が劣ることもなく、特に、ポリエチレンナフタレートフィルムの紫外線透過率が、ポリエチレンテレフタレートフィルムと比較して格段に小さいため、紫外線吸収剤を添加したり、紫外線遮断層を別途に設ける等の紫外線カット等のために特別の処理を行う必要がないという利点を有するものである。
【0018】
ところで、本発明においては、上記の樹脂のフィルムの製造に際しては、必要ならば、公知の添加剤、例えば、可塑剤、熱安定剤、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、充填剤、その他等を任意に添加し、混練して製膜化してもよい。
【0019】
次に、上記の本発明において、接着剤層を構成する接着剤としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ニトロセルロース系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、レゾルシン系樹脂、アミノ−プラスト系樹脂、天然ゴム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ネオプレンゴム等のゴム誘導体、ロジン、澱粉、カゼイン、その他等をビヒクルの主成分とする溶剤型、エマルジョン型、熱溶融型、ラテックス型、一ないし二液型、水性型、粉末型、フィルム型等の各種の接着剤、その他、紫外線あるいは電子線硬化型接着剤、ワックス系接着剤等の各種の接着剤を使用することができる。
なお、本発明においては、樹脂のフィルムがそれ自身で熱溶融等によって自己接着するものであう場合には、上記のような接着剤を使用することなく積層してラミネートシートを製造することができ、この場合には、それ自身を接着剤としてみなしてもよい。
【0020】
本発明において、接着剤層としては、その層間において、接着剤層の接着強度を、JIS−K6854による180度剥離試験において、10g/15mm幅ないし300/15mm幅に調製してなるものである。
而して、本発明においては、接着剤を構成するビヒクルの種類、接着剤層の厚さ、硬化型の接着剤の場合は、その硬化度合い、等の条件を任意に選択して組み合わせることによって、その接着強度を調製することができる。
本発明において、接着強度が10g/15mm幅未満であると、フィルムとフィルムとの界面の接着強度が弱すぎ、ガラス等の破損時以外の弱い力によって剥離してしまい好ましくなく、また、接着強度が300g/15mm幅以上であると、フィルムの破損時、積層したフィルムが接着界面で剥離せず好ましくない。
【0021】
なお、本発明において、樹脂のフィルムを積層する際に、必要ならば、有機チタン系のアンカーコーティング剤、イソシアネート系のアンカーコーティング剤、ポリエチレンイミン系のアンカーコーティング剤、ポリブタジエン系のアンカーコーティング剤等の公知のアンカーコーティング剤等を使用することもできる。
また、本発明においては、積層する前に、必要ならば、樹脂のフィルムの面に、予め、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の公知の前処理を施すこともできる。
【0022】
次に、上記の本発明において、感圧型粘着剤層を構成する粘着剤としては、合成樹脂、ゴム系ポリマー等をビヒクルの主成分とし、これに粘着性を付与する目的で粘着付与剤樹脂、粘着調製の目的で軟化剤、その他、充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、熱安定剤等を公知の添加剤を任意に添加して調製した粘着剤を使用することができる。
【0023】
上記において、合成樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等)、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポエエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等の熱可塑性樹脂を使用することができる。
【0024】
また、上記において、ゴム系ポリマーとしては、例えば、天然ゴム、再生ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、塩素化ゴム等のゴム(エラストマー)系ポリマーを使用することができる。
【0025】
また、上記において、粘着付与剤樹脂としては、例えば、ロジン、エステルガム、ポリテルペン系樹脂、ポリオレフィン系石油樹脂、クマロン、インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂等を使用することができる。
【0026】
また、上記において、軟化剤としては、例えば、各種の可塑剤、ロジン油、ワックス、各種のポリマーの低重合物、植物油、その他等を使用することができる。
【0027】
而して、本発明において、粘着剤層の形成は、例えば、ラミネートシートの片面に塗布ないし印刷法等によって形成することができ、あるいは離型性のオーバーコートフィルムの上に塗布ないし印刷法等によって粘着剤層を形成し、該粘着剤層面をラミネートシートに重ね合わせてその両者を貼り合わせて形成することもできる。
【0028】
また、上記の本発明において、離型性のオーバーコートフィルムとしては、公知のもの、例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、セロハン、その他の樹脂のフィルム、あるいは離型紙、合成紙等を使用することができる。
【0029】
なお、本発明においては、図示しないが、必要ならば、上記の樹脂のフィルムの上に、表面保護層としての樹脂のハードコート層を形成してもよく、また、紫外線カット、熱線カット等のために、アルミニュウムの薄い蒸着膜、紫外線吸収剤等を含む樹脂層、あるいは着色剤を含む樹脂層等を任意に形成してもよい。
【0030】
以上の説明で明らかなように、本発明においては、飛散防止フィルム用基材として、少なくとも樹脂のフィルムの2層以上を交互に積層し、更に該積層体の層間の接着強度をJIS−K6854による180度剥離試験において、10g/15mm幅ないし300g/15mm幅に調製してなるラミネートシートを使用することを特徴とするものである。而して、上記のラミネートシートを使用してなる本発明にかかる飛散防止フィルムの使用例について説明すると、図4に示すように、少なくとも2枚の樹脂のフィルム1、1’を使用し、これらを接着剤層2を介して貼り合わせてラミネートシート3を製造し、その際、接着剤層2の接着強度を、JIS−K6854による180度剥離試験において、10g/15mm幅ないし300g/15mm幅に調製し、更に、上記で製造したラミネートシート3の樹脂のフィルム1、1’のいずれかの側の片面に、感圧型粘着剤層4を設け、更に該感圧型粘着剤層4を介して離型性のオーバーコートフィルム5を形成して、本発明にかかる飛散防止フィルムXを製造し、而して、その使用に当たっては、離型性のオーバーコートフィルム5を引き剥がして、感圧型粘着剤層4を介して、ガラス等の基板6に貼り合わせるものである。
【0031】
【実施例】
次に本発明について具体的な例を挙げて詳しく説明する。
実施例1
ポリエチレンナフタレート樹脂を290℃にてTダイ押出機で溶融押し出しして未延伸フィルムを製造し、次に該フィルムを延伸温度140℃で縦方向に3倍延伸し、延伸後、210℃で熱固定して厚さ38μmの縦1軸延伸フィルムを製造した。また、上記で製造した未延伸のポリエチレンナフタレート樹脂フィルムを延伸温度140℃で横方向に3倍延伸し、延伸後、210℃で熱固定して厚さ38μmの横1軸延伸フィルムを製造した。次に、上記で製造した縦1軸延伸フィルムと横1軸延伸フィルムを、その延伸方向が略直行する方向で交叉させ、ドライラミネート法にて、ポリウレタン系接着剤(商品名:SKダイン1451、イソシアネート系硬化剤、L−45、綜研化学株式会社製)を使用し、厚さ25μm(乾燥時)になるようにして、その両者を貼り合わせて、厚さ約100μmの飛散防止フィルム用基材を製造した。なお、上記で得た基材の接着強度を、JIS−K6854による180度剥離試験法で測定したところ、約200g/15mm幅であった。次に、上記で得た飛散防止フィルム用基材の片面をコロナ処理し、他方、厚さ25μmの離型性ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にアクリル系感圧型粘着剤を塗布し、そのコロナ処理面と感圧型粘着剤層面とを対向させて、その両者を貼り合わせて、飛散防止フィルムを製造した。上記で得た飛散防止フィルムを、その離型性ポリエチレンテレフタレートフィルムを引き剥がして窓ガラスに貼り合わせて使用した。なお、その機械的強度においては、縦横とも均一で、かつフィルムに切り込みを入れてもそこから容易に一方向に引き裂かれることはなかった。
【0032】
実施例2
ポリエチレンテレフタレート樹脂を280℃にてTダイ押出機で溶融押し出しして未延伸フィルムを製造し、次に該フィルムを延伸温度100℃で縦方向に3.5倍延伸し、延伸後、210℃で熱固定して厚さ31μmの縦1軸延伸フィルムを製造した。また、上記で製造した未延伸のポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを延伸温度120℃で横方向に3.5倍延伸し、延伸後、210℃で熱固定して厚さ31μmの横1軸延伸フィルムを製造した。更に、市販の縦横に延伸した厚さ31μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用意し、次に、上記で製造した縦1軸延伸フィルムと横1軸延伸フィルムを、その延伸方向が略直行する方向で交叉させ、更にその間に上記の市販の縦横に延伸した厚さ31μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを介在させ、ドライラミネート法にて、その各層間をポリウレタン系接着剤(商品名:SKダイン1451、イソシアネート系硬化剤、L−45、綜研化学株式会社製)を使用し、厚さ25μm(乾燥時)になるようにして、その三者を貼り合わせて、厚さ約115μmも飛散防止フィルム用基材を製造した。なお、上記で得た基材の接着強度を、JIS−K6854による180度剥離試験法で測定したところ、約60g/15mm幅であった。次に、上記で得た飛散防止フィルム用基材の片面をコロナ処理し、他方、厚さ25μmの離型性ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にアクリル系感圧型粘着剤を塗布し、そのコロナ処理面と感圧型粘着剤層面とを対向させて、その両者を貼り合わせて、飛散防止フィルムを製造した。上記で得た飛散防止フィルムを、その離型性ポリエチレンテレフタレートフィルムを引き剥がして窓ガラスに貼り合わせて使用した。なお、その機械的強度においては、縦横とも均一で、かつフィルムに切り込みを入れてもそこから容易に一方向に引き裂かれることはなかった。
【0033】
実施例3
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製)と厚さ50μmのポリカーボネートフィルム(帝人株式会社製)とを使用し、上記の実施例1と同様にしてラミネート基材を製造し、更に、飛散防止フィルムを製造した。これを窓ガラスに貼り合わせて使用したところ、その機械的強度においては、縦横とも均一で、かつフィルムに切り込みを入れてもそこから容易に一方向に引き裂かれることはなかった。
【0034】
実施例4
フィルムとして、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレ−トフィルム(東洋紡績株式会社製)と厚さ50μmのポリ塩化ビニルフィルム(三菱樹脂株式会社製)を使用し、上記の実施例1に記載したと同様にしてラミネ−ト基材を製造し、更に飛散防止フィルムを製造した。これを窓ガラスに貼り合わせて使用したところ、その機械的強度においては、縦横とも均一で、かつフィルムに切り込みを入れてもそこから容易に一方向に引き裂かれることはなかった。
【0035】
実施例5
フィルムとして、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレ−トフィルム(東洋紡績株式会社製)と厚さ50μmのポリアクリルフィルム(三菱レイヨン株式会社製)を使用し、上記の実施例1に記載したと同様にしてラミネ−ト基材を製造し、更に飛散防止フィルムを製造した。これを窓ガラスに貼り合わせて使用したところ、その機械的強度においては、縦横とも均一で、かつフィルムに切り込みを入れてもそこから容易に一方向に引き裂かれることはなかった。
【0036】
実施例6
フィルムとして、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレ−トフィルム(東洋紡績株式会社製)と厚さ50μmのポリエチレンナフタレ−トフィルム(グンゼ株式会社製)を使用し、上記の実施例1に記載したと同様にしてラミネ−ト基材を製造し、更に飛散防止フィルムを製造した。これを窓ガラスに貼り合わせて使用したところ、その機械的強度においては、縦横とも均一で、かつフィルムに切り込みを入れてもそこから容易に一方向に引き裂かれることはなかった。
【0037】
実施例7
フィルムとして、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレ−トフィルム(東洋紡績株式会社製)と厚さ50μmのポリプロピレンフィルム(東洋紡績株式会社製)を使用し、上記の実施例1に記載したと同様にしてラミネ−ト基材を製造し、更に飛散防止フィルムを製造した。これを窓ガラスに貼り合わせて使用したところ、その機械的強度においては、縦横とも均一で、かつフィルムに切り込みを入れてもそこから容易に一方向に引き裂かれることはなかった。
【0038】
実施例8
フィルムとして、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレ−トフィルム(東洋紡績株式会社製)と厚さ50μmのポリスチレンフィルム(旭化成工業株式会社製)を使用し、上記の実施例1に記載したと同様にしてラミネ−ト基材を製造し、更に飛散防止フィルムを製造した。これを窓ガラスに貼り合わせて使用したところ、その機械的強度においては、縦横とも均一で、かつフィルムに切り込みを入れてもそこから容易に一方向に引き裂かれることはなかった。
【0039】
比較例1
フィルムとして、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレ−トフィルム(東洋紡績株式会社製)と厚さ50μmのポリカ−ボネ−トフィルム(帝人株式会社製)を使用し、また、上記のフィルムを貼り合わせる接着剤として2液硬化型ポリウレタン系接着剤(武田薬品株式会社製、商品名 タケラック515、AR−50)を使用し、上記の実施例1に記載したと同様にしてラミネ−ト基材を製造し、更に飛散防止フィルムを製造した。
【0040】
比較例2
フィルムとして、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレ−トフィルム(東洋紡績株式会社製)と厚さ50μmのポリアクリルフィルム(三菱レイヨン株式会社製)を使用し、また、上記のフィルムを貼り合わせる接着剤として2液硬化型ポリウレタン系接着剤(武田薬品株式会社製、商品名 タケラック515、AR−50)を使用し、上記の実施例1に記載したと同様にしてラミネ−ト基材を製造し、更に飛散防止フィルムを製造した。
【0041】
比較例3
フィルムとして、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレ−トフィルム(東洋紡績株式会社製)と厚さ50μmのポリエチレンナフタレ−トフィルム(グンゼ株式会社製)を使用し、また、上記のフィルムを貼り合わせる接着剤として2液硬化型ポリウレタン系接着剤(武田薬品株式会社製、商品名 タケラック515、AR−50)を使用し、上記の実施例1に記載したと同様にしてラミネ−ト基材を製造し、更に飛散防止フィルムを製造した。
【0042】
実験例
厚さ3mmの透明ガラスの上に、上記の実施例1〜8および比較例1〜3において製造した飛散防止フィルムを、その離型性のオ−バ−コ−トフィルムを引き剥がして貼り合わせ、下記の条件にて落錐試験を行い、その時の飛散防止性を目視にて観察し5段階評価した。また、スガ試験機株式会社製のカラ−コンピュ−タ−、SM−5、ヘイズメ−タ−、H6M−2Kを用いて全光線透過率を測定した。
上記の実験の結果について下記の表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
上記の表1より明らかなように、実施例1〜8のものは、飛散防止性に優れ、また、全光線透過率も80%以上であって、透明性、視認性に優れていた。
比較例1〜3のものは、飛散防止性が 劣っていた。
【0045】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明では、少なくとも樹脂のフィルムの2層以上を積層して積層体を形成し、その際に、該積層体の層間の接着強度を特定の値に調製することによって、該積層体が、引き裂き強度において極めて優れた強度を有し、これを飛散防止フィルムの基材として使用したところ、その機能性を著しく高めた飛散防止フィルムを製造することができるというものである。すなわち、本発明は、少なくとも樹脂のフィルムの2層以上を積層し、その層間の界面接着強度を調製し、層間の接着強度を高めることよりも寧ろ弱めることによって、フィルムの破損時に、積層したフィルムが接着界面で剥離し、これによって複数のフィルム面を形成ひ、その複数のフィルム面で引き裂く力を受けて吸収し、その引き裂く力を緩和することによって、ラミネートシートの引き裂き強度が向上し、この結果、該ラミネートシートに切り込みが発生してもそこから容易に引き裂かれることがないというものである。また、本発明では、飛散防止フィルムの透明性等も損なうことがないという利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラミネートシートの層構成の概略を示す断面図である。
【図2】飛散防止フィルムの層構成を示す断面図である。
【図3】別の形態の飛散防止フィルムの層構成を示す斜視図である。
【図4】飛散防止フィルムの使用例における層構成の概略を示す断面図である。
【符号の説明】
1 樹脂のフィルム
1’ 樹脂のフィルム
2 接着剤層
3 ラミネートシート
4 感圧型粘着剤層
5 離型性のオーバーコートフィルム
6 ガラス
X 飛散防止フィルム
X’ 飛散防止フィルム
Claims (1)
- 基材の片面に感圧型粘着剤層を設け、更に該感圧型粘着剤層の上に離型性のオーバーコートフィルムを貼り合わせてなる飛散防止フィルムにおいて、基材として、少なくとも樹脂のフィルムの2層以上を交互に積層し、更に該積層体の層間の接着強度をJIS−K6854による180度剥離試験において、10g/15mm幅ないし300g/15mm幅に調製してなるラミネートシートを使用することを特徴とする飛散防止フィルム。
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