JP2006177877A - 質量分析方法、質量分析システム、診断システム、検査システム及び質量分析プログラム - Google Patents

質量分析方法、質量分析システム、診断システム、検査システム及び質量分析プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】物質(特にタンパク質、糖鎖など)を解析する際に、測定対象がユーザの必要とする物質かどうかの判定を計測の実時間内に実施することを可能にすることである。
【解決手段】タンデム型質量分析装置を用いた質量分析システムにおいて、試料分離して得られた特定物質をイオン化し、それについて質量分析して得られたスペクトルと、予め記録された特定スペクトルとを比較して、両者が一致するか否かを判定し、一致する場合は特定のイオンについて更にイオン化して詳細分析を実行することを特徴とする質量分析システム。また本発明は質量分析方法、上記質量分析システムを用いた診断システム並びに検査システム及びこれらのシステムを制御するコンピュータに所望の機能を達成させるプログラムを開示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、質量分析方法、質量分析システム、その質量分析システムを用いた診断システム並びに検査システム及び質量分析プログラムに関するものである。
質量分析方法には、試料をイオン化してそのまま分析する方法(MS分析法)と、特定の試料イオン(親イオン)を質量選択し、それを解離させて生成した解離イオンを質量分析するタンデム質量分析法がある。タンデム質量分析法には、解離イオンの中から、特定の質量対電荷比を持つイオン(前駆イオン)を選択し、更に、その前駆イオンを解離し、その際生成した解離イオンの質量分析を行うといったように、解離・質量分析を多段に行う機能(n段目の計測:以降MS)がある。
微量かつ不純物の多い物質の定量分析には、クロマトグラフィーと質量分析計とを組み合わせたシステムが用いられる。このシステムでは、定量する物質は、クロマトグラフィーによって物質のカラムへの吸着度の違い等から時間的に分離され、質量分析計によって質量的に分離される。糖鎖の異性体や1つのアミノ酸と同質量を持つ2つのアミノ酸の組み合わせなどを持つ化合物の場合、質量的に分離することは困難であるが、それらの物質は物質の化学的性質、物理的性質によりクロマトグラフィーによってほとんどが時間的に分離される。
ペプチドの同定には、データベースサーチを用いる方法と、マススペクトルデータのピーク間隔からアミノ酸配列を読み取る方法がある。これらの方法はどちらも後処理として行われる。このため、得られたスペクトルの情報量が不十分であった場合、再度データを取得する必要があり、再測定の困難さから、病変タンパクなどの非常に微量なサンプルには有用な方法ではなかった。
特開2000−266737号公報(特許文献1)は測定対象に対して、試料分離部の保持時間とマススペクトルデータを既知物質のデータと比較し、測定対象を解析する方法を示しているが、一連のデータ処理は後処理である。
特開2000−266737号公報
従来法では質量分析において、n段目の解離イオンの計測(MS)を実施する際に、(n−1)段目(MSn−1)の解離スペクトルから測定者の知見に基づいてMSにかけるイオン種を選定していた。このため、MS測定には手間がかかり、通常はn=2の段階までのスペクトル解析しか実施しないことが多かった。n=2の段階では、同定上必要なスペクトル情報が十分得られないことがあり、その場合、未知物質を同定することは困難である。この場合、MS(n≧3)分析を実施することにより、不十分な情報を補うことができる。しかし、常にMS(n≧3)分析を実施することは、測定のスループットを低下させるだけでなく、ノイズによる同定精度の減少も引き起こす。このため、試料を同定する情報量の少ない場合にのみ、MS分析を実施することが望ましい。
検査や診断を対象とした測定の場合、ユーザが測定する必要のある測定対象はごく一部の物質のみであり、それ以外の物質は測定しても意味を持たないデータである場合が多い。しかし、従来の質量分析システムでは、質量分析データの評価は後処理として実施されるため、ユーザが必要としないデータも測定していることが多い。このようにユーザが必要としない多量のデータの存在は、データベース検索等の後処理の際に、解析のスループットを低下させる。
従来システムでは、測定対象の質量対電荷比m/zと液体クロマトグラフィー或いはガスクロマトグラフィーの保持時間τから、特定の物質を測定または測定から排除することが可能である。しかし、測定対象がタンパク質やペプチドの場合、タンパク質、ペプチド鎖を構成するアミノ酸残基数をKとし、アミノ酸の種類を20とすると、考えられるアミノ酸配列数は20になる。これにアミノ酸側鎖の化学修飾を考慮するとその数は更に増大する。この中には、2つのアミノ酸が組み合わさった質量が1つのアミノ酸質量と一致する場合が多々あり、アミノ酸の解離状況によっては、質量数でその判別を行うことが困難な場合が多々ある。
本発明の目的は、高効率に精度良くユーザの必要とする測定対象の情報を得ることができる質量分析方法、質量分析システム等を提供することにある。
本発明は、タンデム型質量分析装置を用いた質量分析システムにおいて、試料分離して得られた特定物質をイオン化するステップと、イオン化物質について質量分析して得られたスペクトルを獲得するステップと、予め記録された特定スペクトルと該スペクトルとを比較し、両者が一致するか否かを判定するステップと、一致する場合は特定のイオンについて、特定の時間内に更にイオン化して詳細分析を実行するステップを有することを特徴とする質量分析方法を提供するものである。上記比較・判定と詳細分析はスペクトル獲得の実時間内に実行することが、何が必要な詳細分析かを判断するために重要である。
更に本発明は、タンデム型質量分析装置を用いた質量分析システムにおいて、試料分離して得られた特定物質をイオン化する手段と、それについて質量分析して得られたスペクトルを獲得する手段と、予め記録された特定スペクトルとを比較し、両者が一致するか否かを判定する手段と、一致する場合は特定のイオン種について更にイオン化して詳細分析を実行することを特徴とする質量分析システムを提供するものである。
また、本発明は、タンデム型質量分析装置を用いた質量分析システムにおいて、n−1(n≧1)回のイオン種の選択・解離を行い、それに対し質量分析して得られたn段階目の質量分析(MS)結果である、イオンの質量対電荷比m/zに対する測定強度のピークで表された、マススペクトル測定結果に対し、予め指定されたスペクトルのパターン(イオン種の質量数m、イオン種の強度I、および質量分析装置の前段に液体クロマトグラフィーが設置されている場合での液体クロマトグラフィーでの保持時間τのデータ)と一致する可能性の有無を判定し、その結果に基づき、MSの次の分析内容を或る特定の時間内に判定することを特徴とする質量分析システムを提供するものである。
更に本発明は、タンデム型質量分析装置を用いた質量分析システムを制御するコンピュータを、n−1(n≧1)回のイオン種の選択・解離を行い、それに対し質量分析して得られたn段階目の質量分析(MS)結果である、イオンの質量対電荷比m/zに対する測定強度のピークで表された、マススペクトル測定結果に対し、予め指定されたスペクトルのパターンと一致する可能性の有無を判定し、その結果に基づき、MSの次の分析内容を或る特定の時間内に判定させる手段として機能させることを特徴とする質量分析プログラムを提供するものである。
本発明によれば、物質(特にタンパク質、糖鎖など)を解析する際に、測定対象がユーザの必要とする物質かどうかの判定を計測の実時間内に実施することができ、ユーザにとって必要な分析情報を効率よく獲得することができる。
本発明は、質量分析装置の測定対象となる物質をイオン化し、生成した様々なイオン種の中から特定の質量対電荷比m/zを持つイオン種を選択して解離させ、さらに、測定対象となるイオン種の選択と解離および測定を多段階繰り返すタンデム型質量分析装置を用いる質量分析システムを対象とする。
本発明では、測定されたマススペクトルのパターンが質量分析装置に内蔵のデータベースに格納されたパターンと一致するかどうか比較し、その結果に基づき次の分析内容を決定するので、高効率にユーザの必要とする測定を行うことが可能となる。本発明では、試料導入手段と、試料分離部と、試料をイオン化するイオン化部と、質量分析部とを有する質量分析システムにおいて、試料分離部で計測した保持時間τおよび質量分析部からのMS(n≧1)データのスペクトルパターンを計測の実時間内(10ミリ秒以内)に評価し、その結果に基づき、ユーザの必要とする測定のみを実施することができる。
以下に本発明の好ましい実施形態の幾つかを示す。
本発明は、質量分析装置の測定対象となる物質をイオン化し、生成した様々なイオン種の中から特定の質量対電荷比m/zを持つイオン種を選択して解離させ、さらに、測定対象となるイオン種の選択と解離および測定を多段階繰り返すタンデム型質量分析装置を用いた質量分析システムを対象とする。
本発明では、試料導入手段と、試料分離部と、試料をイオン化するイオン化部と、質量分析部とを有する質量分析システムにおいて、予め準備されたスペクトルパターン、特に試料分離部で計測した保持時間τおよび質量分析部からのMS(n≧1)データのスペクトルパターンを評価し、次の分析内容を判定することを最も主要な特徴とする。
前記特定スペクトルは、特定物質のイオンの質量数m、分離段階における保持時間τ、質量対電荷比m/z及び解離イオンの強度の少なくとも1つを含むことが望ましい。
また、前記或る特定の時間内とは、1つのマススペクトルを取得してから、次のマススペクトルを取得する間の時間であり、通常10ミリ秒以下である。
前記予め指定されたイオン種のパターンは、質量分析システムが内部で保有するデータベースに格納した、液体クロマトグラフィー或いはガスクロマトグラフィーなど試料分離部でのイオンの保持時間τ、およびイオンの質量数m、質量対電荷比m/zおよび強度情報の複数、あるいはいずれかひとつを用いるものである。特に、保持時間、質量数、及び強度情報の3つを用いるのが最適である。
n段目(n≧1)の質量分析結果であるMSスペクトルが予め指定したスペクトルパターンと一致する可能性がある際には、特定のイオンに対してMSn+1分析を行う、あるいはMSn+1分析を行わずに次の分析に進むことができる。前記MSn+1分析を行う特定のイオンとは、予め内部データベースに格納され、指定されたイオンである。スペクトルのパターン判定に使用するイオンの強度情報とは、イオンの絶対強度情報、あるいは相対強度情報を用いるのが好ましい。
n段目(n≧1)の質量分析結果であるMSスペクトルが予め指定したスペクトルパターンと一致する可能性がない場合には、特定のイオンに対してMSn+1分析を行う、或いはMSn+1分析を行わずに次の分析に進むことができる。MSn+1分析を行う特定のイオンとは、ユーザが指定する特定の閾値以上の強度を持ったイオン、あるいは修飾基により修飾されていると考えられるイオン、あるいはMSスペクトルで強度が最大のイオンである。
前記質量分析システムを用いた診断システムが提供され、ここで予め指定されたイオン種の情報およびそのイオン種から得られるスペクトルのパターンが格納されている内部データベースを1個あるいは複数個保有し、使用することができる。
また、内部データベースに健常者の試料から得られるスペクトルに関する情報が格納されたデータベースと疾病者の試料から得られるスペクトルに関する情報が格納されたデータベースの両方あるいは一方を、スペクトルのパターンの一致判定に用いることができる。診断分析システムにおいて、診断或いは検査結果を評価した後、出力することができる。
前記質量分析システムを用いた検査システムが提供されるが、ここにおいて、予め指定されたイオン種の情報およびそのイオン種から得られるスペクトルのパターンが格納されている内部データベースを1個あるいは複数個保有し、使用することができる。
内部データベースに標準試料から得られるスペクトルに関する情報が格納されたデータベースと、ユーザ指定の特定試料から得られるスペクトルに関する情報が格納されたデータベースの両方あるいは一方を、スペクトルのパターンの一致判定に用いることができる。また、診断或いは検査結果を評価した後、出力することができる。
タンデム型質量分析装置を用いた質量分析システムにおいて、MSn−1(n≧2)分析のスペクトルから選択されたMS分析の親イオンに対して、ユーザが予め指定した時間内でMS分析を実施した同じm/zを持つ親イオンの強度を積算し、その積算値が、特定の値以上の場合は、そのm/zを持つイオンをMS分析の親イオンから排除することを特徴とする質量分析システムが提供される。
スペクトルのパターン判定に絶対強度情報を用いる際には、特定の標準試料の強度から、予め内部DBに格納されたイオンの強度情報を測定の実時間内に補正することができる。
以下に本発明の実施例を示す。
図1は、本発明の第一の実施例である質量分析システムにおける分析内容を自動判定処理するフロー図である。質量分析データは図2に示す質量分析システム23において計測される。質量分析システム23では、分析対象の試料は、液体クロマトグラフィーなどの前処理系15で前処理される。たとえば、大元の試料がタンパク質である場合、前処理系15にて、消化酵素によりペプチドの大きさに分解され、ガスクロマトグラフィー(GC)または液体クロマトグラフィー(LC)により分離される。その後、イオン化部16においてイオン化され、質量分析部17で、イオンの質量対電荷比m/zに応じて分離される。
ここで、mはイオン質量、zはイオンの帯電価数である。分離されたイオンは、イオン検出部18で検出され、データ処理部19でデータ整理・処理され、その分析結果である質量分析データは表示部20にて表示される。この一連の質量分析過程−試料の前処理、試料のイオン化、試料イオンビームの質量分析部17への輸送及び入射、質量分離過程、及び、イオン検出、データ処理の全体を全体制御部21で制御する。ユーザ入力部22からユーザの必要な情報を入力する。全体制御部21は前述のプログラムによって所定の機能を達成するコンピュータを内蔵する。
質量分析方法には、試料をイオン化してそのまま分析する方法(MS分析法)と、特定の試料イオン(親イオン)を質量選択し、それを解離させて生成した解離イオンを質量分析するタンデム質量分析法がある。タンデム質量分析法には、解離イオンの中から、特定の質量対電荷比を持つイオン(前駆イオン)を選択し、更に、その前駆イオンを解離し、その際生成した解離イオンの質量分析を行うといったように、解離・質量分析を多段に行う(MS)機能もある。つまり、大元である試料中の物質の質量分析分布をマススペクトルデータ(MS)として計測後、あるm/z値を持つ親イオンを選択し、それを解離し、得られた解離イオンの質量分析データ(MS)を計測後、MSマススペクトルデータのうち、選択された前駆イオンを更に解離し、得られた解離イオンの質量分析データ(MS)を計測するといったように、解離・質量分析を多段に行う。解離段階毎に、解離前の状態である前駆体イオンの分子構造情報が得られ、前駆体イオンの構造推定に非常に有効である。これら前駆体の構造情報が詳細になるほど、大元の構造である親イオン構造を推定する際の推定構造が向上する。
本実施例では、親イオンの解離方法として、まず、ヘリウムなどのバッファーガスと衝突させて解離させる衝突解離(Collision Induced Dissociation)法を採用した場合について言及する。衝突解離するためには、ヘリウムガスなどの中性ガスが必要となるため、図2に示すように、衝突解離するためのコリジョンセル(Collision Cell)17Aとして、質量分析部17とは別に設けている場合もあるが、質量分析部17に中性ガスを充満させて、質量分析部17内で衝突解離させてもよい。その場合、コリジョンセル17Aは不要になる。また、解離手段として、低エネルギーの電子を照射し、親イオンに多量に低エネルギー電子を捕獲させることにより、ターゲットイオンを解離させる電子捕獲解離(Electron Capture Dissociation)を採用しても良い。
図3にタンデム質量分析を用いた従来例のタンパク質同定フローを示す。図3で、図1と同じ数字の記載がある構成要素は、図1と同じ構成要素であるため、図1と異なる点について説明する。導入された試料は、LCまたはGCによって分離された後、イオン化される。その後、質量分析(MS)4−1を実施し、検出されたイオンの中からMS分析を行う前駆イオンを選択する。選択された前駆イオンを解離した後、再度質量分析(MS)4−2を実施し、MSのマススペクトルデータを取得24する。得られたマススペクトルデータは計測終了後に後処理として、ノイズピークおよび同位体ピークの除去、イオンの価数判定等のデータ処理25を行い、既知の蛋白質から構成される蛋白質データベースを用いてデータベースサーチ26を行う。この同定フローでは、得られたMSマススペクトルデータの検討が後処理であるため、MSマススペクトルデータの有効性をリアルタイムに判定することは不可能である。また、サンプルが非常に微量な場合、再分析を行うことは困難なため、一回の測定でユーザの必要とする情報を得ることが重要となっている。
そこで、本発明では、タンパク質を酵素分解した際に生成されるペプチドのLCの保持時間(リテンションタイム)と質量数およびスペクトルの強度情報(パターン)を用いて、事前に内部データベースに登録しておいたユーザの必要とする物質か否かを計測の実時間内で判定し、その結果に基づき次の分析フローを自動決定する。
ここで、保持時間とは、試料が導入されてからLCにトラップされた後、LCから溶出し、検出器にて検出されるまでの時間を指す。LCに導入されたペプチドはその化学的性質によって、カラムの固定相と相互作用を持つ。ペプチドの種類によってその相互作用の値は異なり、保持時間は物質により異なる。
本発明のフローを、図1及び図2を用いて説明する。ここで、太線で示される内容はデータ処理部19で実施される処理を示している。試料の導入は、試料導入1にて行われる。試料分離2は前処理系15においてLCまたはGCを用いて実施される。ここでの前処理としてはLCを用いた。
分離された試料は、その後、イオン化部16にてイオン化3される。本実施例では、イオン化方法にESI(Electro Spray Ionization)法を用いた。次に、イオン化された試料は質量分析4される。質量分析4では、質量分析部17、イオン検出部18、データ処理部19での処理が実施される。ここで、試料分離2の際に用いたLCと質量分析部17、イオン検出部18、データ処理部19を同期させて、質量分析した時の時間をその物質の保持時間τとする。
次に、質量分析4において得られたMS(n≧1)マススペクトルデータに対して、データ処理部19において質量数mがデータベースのデータと一定の裕度以内で一致するかの判定6を実施する。一致する場合には、LCまたはGCの保持時間がデータベースに予め格納されたデータと一定の裕度以内で一致するかの判定7を実施する。一致する場合は、解離イオンの相対強度、すなわちスペクトルのパターンが内部データベースに格納されたパターンと一定の裕度以内で一致するか否かの判定8を実施する。6〜8いずれの判定においても内部データベースと一致しない場合は、MSn+1分析は実施せず、分析終了か否かの判定11に進む。
6〜8の全ての判定において、内部データベースに格納されたデータと測定スペクトルが一致する場合には、ユーザが指定した特定イオンに対してMSn+1分析9を実施する。例えば、リン酸修飾されたペプチドの場合、リン酸基の付いていると考えられるイオンに対してMSn+1分析が実施でき、より詳細な情報を得ることが可能である。実施した分析内容は装置のメモリ、或いはハードディスクドライブ13に記録される。その後、分析終了か否かの判定11を行い、分析終了まで4〜11,14の処理を繰り返す。また、データ処理部19にて実施される6〜8の合計処理時間は、10ミリ秒以内であり、測定に対して影響を及ぼさない。
また、本実施例では、パターン判定に使用する強度情報に相対強度を用いているが、絶対強度を用いて判定を行う場合には、図4に示すように、試料中に一定濃度の標準物質を加え、その標準物質の強度から、内部DBに格納されたスペクトルの強度を自動補正し、その値を用いて判定することができる。図4において、27は内部DBに格納されたスペクトルパターン、28は内部DBに格納された標準試料の強度、29は標準試料強度から自動補正された内部DB格納スペクトルパターン、30は測定されたスペクトル、31は測定されたスペクトルの標準試料の強度である。
図1では、保持時間およびスペクトルのパターンが一致する物質に対してMSn+1分析を実施するが、図5に示すように、スペクトルのパターンが一致しないものに対してMSn+1分析を実施しても良い。図5において、32はイオンの相対強度がDBのデータと所定の裕度以内で不一致か否かの判定である。スペクトルパターンが一致しない物質は未知の物質であり、その例として、翻訳後修飾等がなされている可能性が高い。また、質量数m、保持時間τ、スペクトルのパターンの一致判定によるMSn+1分析の実施はユーザが自由に設定することが可能である。糖鎖、化学修飾されたタンパク質、化学修飾されたポリペプチド、化学修飾された糖鎖、メタボローム解析の代謝物等に対しても同様の評価を行うことが可能である。図5に示す実施例においては、未知物質の定性、定量分析を行うシステムであるが、分析終了後には、獲得したデータのデータ処理52を行って目的の分析を行う。
次に、本発明の第ニの実施例を示す。効率良く診断、検査を実施するためには、計測の実時間にユーザの必要とする物質(診断、検査の対象とする物質)を判定し、それに対してのみ詳細な測定を行うことが望ましい。図6は、特定のタンパク質の有無により診断を行う際の処理フローを示している。本実施例では、計測されたMSスペクトル5に対し、質量数m、LCまたはGCの保持時間τ、解離イオンの強度パターンが健常者のデータから構成される内部データベース(1)34と一定の裕度で一致するか否かの判定33を実施する。一致する場合には、次の分析のターゲットの選択14に進む。
一方、健常者のデータベースと一致しない場合には、質量数m、LCまたはGCの保持時間τ、解離イオンの強度パターンが特定の疾病者のデータからなる内部データベース(2)36と一定の裕度内で一致するか否かの判定35を実施する。一致しない場合には、分析終了か否かの判定11に進む。
一方、一致する場合には、診断の対象者は特定の疾病である可能性があるため、予め指定した特定イオンに対して自動的にMSn+1分析9を実施し、詳細な情報を得る。この際、一致した試料の分析内容はメモリ、或いはハードディスクドライブ13に記録10する。その後、分析終了か否かの判定11を行い、分析終了まで上記の処理を繰り返す。本実施例により、特定の疾病者のデータベースに登録されていると考えられる物質にのみ詳細な分析を実施することができ、診断のスループットおよび精度の向上が可能である。本実施例では、判定に2つの内部データベースを用いているが、さらに複数の内部データベースを用いることも可能である。
図7は食品あるいは薬品の検査を対象とした処理フローを示している。ここでは、計測されたMSスペクトル5に対し、質量数m、LCまたはGCの保持時間τ、解離イオンの強度パターンがユーザが指定する標準物質からなる内部データベース38と一致するか否かの判定37を実施する。一致する場合には、分析内容を一致したものとして、メモリ或いはハードディスクドライブ13に記録10する。
一致しない場合には、強度最大のピークなど、ユーザが指定した特定のイオンに対してMSn+1分析を実施9する。その後、分析内容を一致しないものとして、メモリ或いはハードディスクドライブ13に記録39する。その後、分析終了か否かの判定11を行い、終了でない場合は、次の分析のターゲットを選択14し、分析終了まで上記の処理を繰り返す。以上のように、計測中に標準試料のデータからなる内部DBと照合を行うことにより、サンプル中に含まれる未知物質の効率的な検査が可能となる。また、検査の判定においても、複数の内部データベースを用いることも可能である。
次に本発明の第四の実施例を示す。図8は内部データベースの提供方法を示している。測定中に判定に用いる内部データベースは、データベース提供あるいは販売機関41により、研究機関、病院、製薬会社、食品会社等のユーザ40に対して、定期的に提供あるいは販売される。提供方法としては、データベースの提供、販売機関より、インターネット等のネットワークを利用して、一括して送信され、ユーザの所有する質量分析計42は自動的に定期更新される。定期的なデータベースの更新により、ユーザは常に最新の情報を用いた分析の実行が可能である。また、ユーザが特定のデータベースを要求する場合には、そのユーザにのみ必要とするデータベースを提供することも可能である。また、データベースはユーザがオリジナルに作成することも可能である。
次に本発明の第四の実施例を示す。図9は、MS分析の親イオン強度の積算値から次の分析内容を判定する際の、質量分析フローを示している。試料の導入は、試料導入1により行われ、試料分離2は前処理系15においてLCまたはGCを用いて実施される。ここでの前処理としてはLCを用いた。分離された試料は、その後、イオン化部16にてイオン化3される。本実施例では、イオン化方法にESI(Electro Spray Ionization)法を用いた。次に、イオン化された試料は質量分析(MSn−1:n≧2)43される。次に、質量分析にて得られたMSn−1マススペクトルデータからMS分析の親イオンを選択44し、選択された親イオンの積算強度がユーザが指定した一定値以上かどうかの判定45を行う。
通常の質量分析システムにおいては、同一のイオン種に対して複数回MS分析46が実施されることが多く、タンパク質を同定可能な情報量を持つイオン種に対して必要以上に同じ分析を繰り返すことはスループットを減少させる。このため、同一の親イオンの積算強度を導出47し、一定値以上の場合には、MS分析の親イオン候補から排除する。
図10に示すように、一般に、強度の高いイオンを選択、解離した場合48−1は、S/N比の高い質量分析スペクトル49が得られることが多いが、強度の低いイオンを選択、解離した場合48−2は、S/N比が低い場合50が多く、いくつかのスペクトルを積算させることでスペクトルの質を向上51させている。このため、本手法は高強度イオンの不必要な複数回測定を避けると共に、微量イオンから得られる質量分析スペクトルの質を向上させることが可能である。
47において導出された積算強度は内部データベース12に格納され、次のMS分析の親イオンを選択する際に利用される。その後、分析終了か否かの判定11を行い、終了でない場合は、次の分析のターゲットを選択14し、分析終了まで上記の処理を繰り返す。以上より、高強度イオンに関しては、必要以上の重複測定を回避し、微量試料に対しては、従来と比較して質の高い(S/N比の高い)マススペクトルが得られ、同定精度の向上が見込める。
本発明の第一実施例による質量分析フローの自動判定処理の概略図である。 本発明の第一実施例による質量分析データを計測する質量分析システム全体の概略図である。 従来の質量分析フローの概略図である。 本発明の第一実施例によるMSnスペクトルの標準試料強度を基にした、強度の自動補正の概念図である。 本発明の第一実施例による図1の質量分析フローにおいて、スペクトルパターンの一致しない場合に詳細分析を行う自動判定処理の概略図である。 本発明の第二実施例による診断用の質量分析フローの概略図である。 本発明の第ニ実施例による食品或いは薬品の検査用の質量分析フローの概略図である。 本発明の第三実施例における内部データベースの提供、更新方法に関する概念図である。 本発明の第四実施例によるMSn分析の親イオン強度の積算値から次の分析内容を判定する際の、質量分析フローの自動判定処理の概略図である。 実施例4におけるMSn−1分析で得られた高強度イオンと低強度イオンをそれぞれMSn分析した際のスペクトル、及び積算した際に得られるスペクトルの概念図である。
符号の説明
1…試料導入、2…試料分離(LCまたはGC)、3…イオン化、4…質量分析、4−1…質量分析(MS1)、4−2…質量分析(MS2)、5…MS(n≧1)スペクトル、6…質量数mがDBのデータと所定の裕度以内で一致するか否かの判定、7…LCまたはGCの保持時間τがDBのデータと所定の裕度以内で一致するか否かの判定、8…イオンの強度がDBの相対強度がDBのデータと所定の裕度以内で一致するか否かの判定、9…特定イオンのMSn+1分析(詳細分析)、10…実施した分析内容の記録、11…分析終了か否かの判定、12…内部データベース(DB)、13…メモリ又はHDD、14…次の分析のターゲットの選択、15…前処理系、16…イオン化部、17…質量分析部、17A…コリジョンセル、18…イオン検出部、19…データ処理部、20…表示部、21…全体制御部、22…ユーザ入力部、23…質量分析システム全体、24…MSマススペクトルの取得、25…データ処理、26…データベースサーチ、27…内部DBに格納されたスペクトルパターン、28…内部DBに格納された標準試料の強度、29…標準試料強度から自動補正された内部DB格納スペクトルパターン、30…測定されたスペクトル
31…測定されたスペクトルの標準試料の強度、32…イオンの相対強度がDBのデータと所定の裕度以内で不一致か否かの判定、33…m、τ、スペクトルパターンが内部DB(1)のデータと一定の裕度で一致するか否かの判定、34…内部DB(1)(健常者DB)
35m、τ、スペクトルパターンが内部DB(2)のデータとsh定の裕度で一致するか否かの判定、36…内部DB(2)(疾病者DB)37m、τ、スペクトルパターンが食品乃至は薬品の標準DBのパターンと一定の裕度内で一致するか否かの判定、38…内部DB(食品、薬品毎の標準DB)、39…一致しない分析内容の記録、40…ユーザ(研究機関、病院、製薬、食品会社等)、41…DB提供、販売機関、42…質量分析計、43…質量分析(MSn−1分析:n≧2)、44…MS分析の親イオン選択、45…親イオンの積算強度がユーザ指定の所定値以上か否かの判定、46…質量分析(MS分析)、47…所定の時間内のMS分析の同一親イオンの強度積算、48…MSn−1(n≧2)スペクトル
48−1…高強度イオン、48−2…低強度イオン、49…高強度イオンのMSスペクトル、50…低強度イオンのMSスペクトル、51…積算処理を行った低強度イオンのMSスペクトル。

Claims (21)

  1. タンデム型質量分析装置を用いた質量分析システムにおいて、試料分離して得られた特定物質をイオン化するステップと、イオン化物質について質量分析して得られたスペクトルを獲得するステップと、予め記録された特定スペクトルと該スペクトルとを比較し、両者が一致するか否かを判定するステップと、一致する場合は特定のイオンについて、特定の時間内に更にイオン化して詳細分析を実行するステップを有することを特徴とする質量分析方法。
  2. 上記特定スペクトルは、特定物質のイオンの質量数m、分離段階における保持時間τ及び解離イオンの強度の1以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の質量分析システム。
  3. タンデム型質量分析装置を用いた質量分析システムにおいて、試料分離して得られた特定物質をイオン化する手段と、それについて質量分析して得られたスペクトルを獲得する手段と、予め記録された特定スペクトルとを比較し、両者が一致するか否かを判定する手段と、一致する場合は特定のイオン種について更にイオン化して詳細分析を実行することを特徴とする質量分析システム。
  4. n−1(n≧1)回のイオン種の選択・解離を行い、それに対し質量分析して得られたn段階目の質量分析(MS)結果である、イオンの質量対電荷比m/zに対する測定強度のピークで表された、マススペクトル測定結果に対し、予め指定されたスペクトルのパターンと一致する可能性の有無を判定し、その結果に基づき、MSの次の分析内容を或る特定の時間内に判定することを特徴とする請求項3に記載の質量分析システム。
  5. 上記スペクトルのパターンは、イオン種の質量数m、イオン種の強度I、および質量分析装置の前段に液体クロマトグラフィーが設置されている場合での液体クロマトグラフィーでの保持時間τのデータの1つ以上を含む請求項4に記載の質量分析システム。
  6. 上記或る特定の時間内とは、1つのマススペクトルを取得してから、次のマススペクトルを取得する間の時間であることを特徴とする請求項4に記載の質量分析システム。
  7. 上記予め指定されたイオン種のパターンは、質量分析システムが内部で保有するデータベースに格納した、液体クロマトグラフィー或いはガスクロマトグラフィーなど試料分離部でのイオンの保持時間τ、およびイオンの質量数m、質量対電荷比m/zおよび強度情報の複数、あるいはいずれかひとつを用いることを特徴とする請求項4に記載の質量分析システム。
  8. n段目(n≧1)の質量分析結果であるMSスペクトルが予め指定したスペクトルパターンと一致する可能性がある際には、特定のイオンに対してMSn+1分析を行う、あるいはMSn+1分析を行わずに次の分析に進むことを特徴とする請求項4に記載の質量分析システム。
  9. 上記MSn+1分析を行う特定のイオンとは、予め内部データベースに格納され、指定されたイオンであることを特徴とする請求項8に記載の質量分析システム。
  10. スペクトルのパターン判定に使用するイオンの強度情報とは、イオンの絶対強度情報、あるいは相対強度情報を用いることを特徴とする請求項7に記載の質量分析システム。
  11. n段目(n≧1)の質量分析結果であるMSスペクトルが予め指定したスペクトルパターンと一致する可能性がない場合には、特定のイオンに対してMSn+1分析を行う、或いはMSn+1分析を行わずに次の分析に進むことを特徴とする請求項4に記載の質量分析システム。
  12. MSn−1(n≧2)分析のスペクトルから選択されたMS分析の親イオンに対して、ユーザが予め指定した時間内でMS分析を実施した同じ質量対電荷比m/zを持つ親イオンの強度を積算し、その積算値が、特定の値以上の場合は、その質量対電荷比m/zを持つイオンをMS分析の親イオンから排除することを特徴とする請求項3記載の質量分析システム。
  13. スペクトルのパターン判定に絶対強度情報を用いる際には、特定の標準試料の強度から、予め内部DBに格納されたイオンの強度情報を測定の実時間内に補正することを特徴とする請求項12に記載の質量分析システム。
  14. MSn+1分析を行う特定のイオンとは、ユーザが指定する特定の閾値以上の強度を持ったイオン、あるいは修飾基により修飾されていると考えられるイオン、あるいはMSスペクトルで強度が最大のイオンであることを特徴とする請求項12記載の質量分析システム。
  15. 請求項3に記載の質量分析システムを用いることを特徴とする診断システム。
  16. 予め指定されたイオン種の情報およびそのイオン種から得られるスペクトルのパターンが格納されている内部データベースを1個あるいは複数個保有することを特徴とする請求項15に記載の診断システム。
  17. 内部データベースに健常者の試料から得られるスペクトルに関する情報が格納されたデータベースと疾病者の試料から得られるスペクトルに関する情報が格納されたデータベースの両方あるいは一方を、スペクトルのパターンの一致判定に用いることを特徴とする請求項15に記載の診断システム。
  18. 請求項3に記載の質量分析システムを用いることを特徴とする検査システム。
  19. 予め指定されたイオン種の情報およびそのイオン種から得られるスペクトルのパターンが格納されている内部データベースを1個あるいは複数個保有、および使用することを特徴とする請求項18記載の検査システム。
  20. 内部データベースに標準試料から得られるスペクトルに関する情報が格納されたデータベースと、ユーザ指定の特定試料から得られるスペクトルに関する情報が格納されたデータベースの両方あるいは一方を、スペクトルのパターンの一致判定に用いることを特徴とする請求項18に記載の検査システム。
  21. タンデム型質量分析装置を用いた質量分析システムを制御するコンピュータを、
    n−1(n≧1)回のイオン種の選択・解離を行い、それに対し質量分析して得られたn段階目の質量分析(MS)結果である、イオンの質量対電荷比m/zに対する測定強度のピークで表された、マススペクトル測定結果に対し、予め指定されたスペクトルのパターンと一致する可能性の有無を判定し、その結果に基づき、MSの次の分析内容を或る特定の時間内に判定させる手段として機能させることを特徴とする質量分析プログラム。
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