JP2006177619A - 空気調和装置およびその運転方法 - Google Patents

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篤 塩谷
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Abstract

【課題】 高圧ガス管の油回収を効率よく簡便に行う。
【解決手段】 室外ユニット1には、低圧ガス管7と高圧ガス管5とを接続するとともに、制御部により操作される高低圧バイパス管用開閉弁31を有する高低圧バイパス管30が設けられ、制御部は、油戻し運転時に、室外熱交換器12によって凝縮され、液管9、室内熱交換器40、高圧ガス管5の順に流れた液冷媒が高低圧バイパス管30を通って低圧ガス管へと流れるように、高低圧バイパス管用開閉弁31を開とすることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高圧ガス管、低圧ガス管および液管によって室外機と室内機とが接続された空気調和装置およびその運転方法に関するものである。
高圧ガス管、低圧ガス管および液管によって一つの室外機と接続された複数の室内機を備え、それぞれの室内機で冷房・暖房運転を独立に行う空気調和装置として、いわゆる冷暖房フリーマルチエアコンが知られている(特許文献1参照)。
図5には、このような冷暖房フリーマルチエアコンが示されている。
室外ユニット100には、冷媒を圧縮する圧縮機101と、二つの室外熱交換器103A,Bとが設けられている。室外熱交換器103A,Bには、それぞれ、室外側切替弁102A,Bが設けられており、高圧ガス管110及び低圧ガス管111との接続を選択的に切り替えるようになっている。
高圧ガス管110は、圧縮機101からの吐出ガスが導かれる流路となっており、低圧ガス管111は、室内機A,B,Cからの低圧ガスが導かれる流路となっている。
室外側切替弁102A,Bとは反対側となる室外熱交換器103A,Bの端部には、液管112が接続されている。
室内ユニットA,B,Cは、それぞれ、室内熱交換器107A,B,Cを備えており、各室内熱交換器107A,B,Cは、室外ユニット100と高圧ガス管110、低圧ガス管111および液管112によって接続されている。各室内熱交換器107A,B,Cには、室内側切替弁108A,B,Cが設けられており、高圧ガス管110及び低圧ガス管111との接続を選択的に切り替えるようになっている。また、各室内熱交換器107A,B,Cには、液管112からの液冷媒を膨張させるための膨張弁106A,B,Cが設けられている。
上記構成の冷暖房フリーマルチエアコンは、次のように運転される。
一例として、室内ユニットA,Bが冷房、室内ユニットCが暖房とされた運転について説明する。
圧縮機101によって圧縮された冷媒は、高圧ガス管110へと導かれ、この高圧ガス管110が室外側切替弁102Bによって選択されて、室外熱交換器103Bへと導かれる。
他方の室外熱交換器103Aは、液冷媒の溜まり込みを防止するために、室外切替弁102Aから高圧ガスを導き、逆止弁105Aおよびキャピラリチューブ135を通過させて減圧し、液管112へと導く。
凝縮器として動作する室外熱交換器103Aを通過して凝縮液化した液冷媒は、液管112によって室内ユニットA,Bへと導かれ、膨張弁106A,Bで膨張した後、室内熱交換器107A,Bで蒸発して室内空気を冷却する。これにより、室内ユニットA,Bは冷房動作を行う。室内熱交換器107A,Bを通過した冷媒は、室内側切替弁108A,Bによって選択された低圧ガス管111へと導かれ、アキュムレータ114を通過して再び圧縮機101へと戻される。
室内ユニットCの室内側切替弁108Cは、高圧ガス管110を選択しており、高圧ガスが室内熱交換器107Cに導かれ、室内空気を暖める。室内空気を暖めて凝縮液化した冷媒は、液管112へと導かれる。
特開平9−310931号公報([0017]〜[0021],図1)
一般に、空気調和装置の圧縮機は、その摺動部の潤滑のために、潤滑油が用いられている。この潤滑油は、冷媒に溶け込む性質を有する油が用いられ、その一部が圧縮機から吐出した冷媒とともに室内熱交換器、室外熱交換器等のシステム内を流れ、再び圧縮機に回収されるようになっている。この潤滑油がシステム内を流れる際に熱交換器の内壁に付着すると伝熱を阻害してしまう。さらに、潤滑油が冷媒配管の内壁にも付着することにより、圧縮機へ戻される潤滑油量が低下し、圧縮機の潤滑不足を招くことになる。そこで、熱交換器や冷媒配管の内壁に付着して滞留してしまった潤滑油を回収するために、圧縮機側に潤滑油を回収する油戻し運転が行われる。
上述した従来の冷暖房フリーマルチエアコンでは、液管112については、液冷媒が流れるので、この液冷媒とともに油が回収される。したがって、油戻し運転を特に必要としない。
低圧ガス管111については、冷房時には、圧縮機の101の回転数を増大させてシステム内のガス冷媒流速を上げることにより、また、室内熱交換器107A,B,Cから液体のまま冷媒を流出させて低圧ガス管内に液冷媒を流すこと(液バック)により、油戻し運転が行われる。暖房時には、一時的に冷房サイクルに切り替えて疑似デフロスト運転を行い液バックさせることにより、油戻し運転が行われる。
しかし、高圧ガス管110は、暖房時にのみ室内熱交換器107A,B,Cに高圧ガス冷媒を供給するために用意されるもので、すなわち暖房専用のガス配管とされており、潤滑油が配管内に滞留しやすい。
特に近年では、市場要求の高度化により配管長が従来よりも1.5倍以上になり、油の回収がさらに困難となっている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、高圧ガス管の油回収を効率よく簡便に行うことができる空気調和装置およびその運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の空気調和装置およびその運転方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる空気調和装置は、冷媒を圧縮する圧縮機、該圧縮機の吐出側に接続された高圧ガス管、該圧縮機の吸入側に接続された低圧ガス管、外気と熱交換を行う室外熱交換器、および、該室外熱交換器に接続された液管を備えた室外機と、該室外機の前記低圧ガス管、前記高圧ガス管および前記液管と接続され、前記高圧ガス管または前記液管から冷媒が供給されて室内空気と熱交換を行う室内熱交換器を備えた室内機と、を備えた空気調和装置において、前記室外機には、前記低圧ガス管と前記高圧ガス管とを接続するとともに、制御部により操作される開閉弁を有する高低圧バイパス管が設けられ、前記制御部は、油戻し運転時に、前記室外熱交換器によって凝縮され、前記液管、前記室内熱交換器、前記高圧ガス管の順に流れた液冷媒が前記高低圧バイパス管を通って前記低圧ガス管へと流れるように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする。
制御部は、空気調和装置の運転状態に応じて、高低圧バイパス弁に設けた開閉弁を開閉し、高圧ガス管と低圧ガス管との間の冷媒流れを制御する。すなわち、高低圧バイパス弁によって、高圧ガス管から低圧ガス管への冷媒流れを実現する。
油戻し運転時には、室外熱交換器によって凝縮された液冷媒は、液管、低圧ガス管、室内熱交換器、高圧ガス管の順に流され、室外機へと流れ込む。高低圧バイパス管の開閉弁を開とすることにより、室外機の高圧ガス管に流れ込んだ液冷媒は低圧ガス管へと流れ、圧縮機の吸入側へと戻される。これにより、液冷媒による高圧ガス管の油戻しが実現される。また、高低圧バイパス管によって高圧ガス管から低圧ガス管へと冷媒を流すようにしたので、高圧ガス管から圧縮機の吐出側に液冷媒が流れ込むことがない。さらに、高低圧バイパス管よりも圧縮機の吐出側に開閉弁を設け、この開閉弁を閉じるように制御すれば、圧縮機の吐出側に液冷媒が流れ込むことを確実に防止することができる。
なお、通常の運転時には、開閉弁は閉とされている。
さらに、本発明の空気調和装置によれば、前記制御部は、暖房時でかつ外気温が所定下限値以下の場合に、前記高圧ガス管の高圧ガスを前記低圧ガス管へと流すように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする。
暖房時には室外熱交換器は蒸発器として運転されている。この状態で外気温が低くなると室外熱交換器に霜が着きはじめる。その結果、室外熱交換器に着霜すると、外気との熱伝達が阻害されて蒸発能力が低下し、液冷媒のまま圧縮機の吸入側に流れ込んでしまう可能性がある。すると、圧縮機のドーム下温度が低下し、圧縮機内の潤滑油濃度が低下することにより、圧縮機の破損のおそれが生じる。これを回避するために、暖房時でかつ外気温が所定下限値以下、または圧縮機内の油温が所定下限値以下、油濃度が40%所定下限値以下(油温の過熱度(油温−吸入圧力飽和温度):油濃度を簡易的に指し示す換算温度)の場合には、開閉弁を開いて高圧ガス管から低圧ガス管へと高温の高圧ガス冷媒を流し、圧縮機側に流れ込もうとする液冷媒や溜まり込んだ液冷媒を蒸発させることとした。
外気温の所定下限値としては、着霜のおそれがある温度が選択され、例えば0℃とされる。また、油温もしくは油濃度の所定下限値としては、潤滑性が保たれる温度が選択され、たとえば、油温は20℃、油濃度としては40%とされる。
なお、通常の暖房時には、開閉弁は閉とされている。
さらに、本発明の空気調和装置によれば、前記制御部は、暖房時でかつ外気温が所定上限値以上の場合に、前記高圧ガス管の高圧ガスを前記低圧ガス管へと流すように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする。
暖房時には、外気温が所定上限値以上になると、室内温度と外気温との差が比較的小さくなる。このような場合、低外気温とされ室内温度との差が比較的大きい場合に比べて、大きな容量(熱量)は必要とされない。しかし、外気温が所定上限値以上の場合には、この外気温に応じて低圧ガスの圧力が高くなるため、圧縮機から吐出される高圧ガスの圧力も高くなり、比較的大きな流量の冷媒が供給される。このように、暖房時でかつ外気温が所定上限値以上、またはシステム内の高圧が所定上限値以上の場合には、室内機が要求する容量と圧縮機が供給する容量とのアンバランスが生じる。つまり、必要以上の冷媒量を室内熱交換器に供給してしまうことになる。これを回避するために、高低圧バイパス管の開閉弁を開として、圧縮機から吐出された高圧ガスを低圧ガス管へと流し、システム内を循環する冷媒量を調整し、安定した運転を行うこととした。
外温の所定上限値としては、室内温度と外気温との差が小さくなる温度が選定され、例えば20℃とされる。また、高圧の所定上限値としては、システムの設計圧力範囲内(4.15MPa:R410A)での圧力が選定され、たとえば3.80MPA(R410A)とされる。
なお、通常の暖房時には、開閉弁は閉とされている。
さらに、本発明の空気調和装置によれば、前記室外機の前記高圧ガス管には、高圧ガス管用開閉弁が設けられ、前記制御部は、冷房時に、前記圧縮機から吐出された高圧ガス冷媒を前記高圧ガス管へと流さずに前記室外熱交換器へ流すように、前記高圧ガス管用開閉弁を閉とすることを特徴とする。
全ての室内機が冷房運転とされている全冷房時には、液冷媒を供給することによって室内熱交換器を蒸発器として動作させるので、室内熱交換器には高圧ガスを供給する必要はない。そこで、高圧ガス管用開閉弁を閉とすることにより、圧縮機からの吐出ガスを高圧ガス管の下流側には流さないこととし、吐出ガスの大部分を室外熱交換器へと流すようにした。これにより、圧縮機が仕事をした殆どの入力熱量を室外熱交換器で凝縮させることができるので、損失なく効率的な運転が実現される。
さらに、本発明の空気調和装置によれば、前記制御部は、前記室内機の冷暖房を切り替える場合に、前記高圧ガス管と前記低圧ガス管との間の冷媒圧力を均圧するように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする。
冷暖房が切り換わる場合、室内熱交換器に流れる冷媒が低圧ガスと高圧ガスとの間で切り換わる。この切り替えを室内機側で行うと、圧力変動に伴う室内への騒音が問題となる。そこで、室外機に設けた開閉弁を開とすることにより、高圧ガス管と低圧ガス管とを均圧することとした。これにより、騒音の発生を室外機側で済ませることができ、室内への影響を防ぐことができる。また、室内機が複数設けられている場合には、各室内機で生じる騒音を全て室外機で負担することができるので、特に有効である。
また、本発明による空気調和装置の運転方法は、冷媒を圧縮する圧縮機および外気と熱交換を行う室外熱交換器を備えた室外機と、低圧ガス管、高圧ガス管および液管によって前記室外機と接続され、前記高圧ガス管または液管から冷媒が供給されて室内空気と熱交換を行う室内熱交換器を備えた室内機と、を備えた空気調和装置の運転方法において、前記室外機には、前記低圧ガス管と前記高圧ガス管とを接続するとともに、開閉弁を有する高低圧バイパス管が設けられ、油戻し運転時に、前記室外熱交換器によって凝縮され、前記液管、前記室内熱交換、前記高圧ガス管の順に流れた液冷媒が前記高低圧バイパス管を通って前記低圧ガス管へと流れるように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする。
空気調和装置の運転状態に応じて、高低圧バイパス弁に設けた開閉弁を開閉し、高圧ガス管と低圧ガス管との間の冷媒流れを制御する。すなわち、高低圧バイパス弁によって、高圧ガス管から低圧ガス管への冷媒流れを実現する。
油戻し運転時には、室外熱交換器によって凝縮された液冷媒は、液管、低圧ガス管、室内熱交換器、高圧ガス管の順に流され、室外機へと流れ込む。高低圧バイパス管の開閉弁を開とすることにより、室外機の高圧ガス管に流れ込んだ液冷媒は低圧ガス管へと流れ、圧縮機の吸入側へと戻される。これにより、液冷媒による高圧ガス管の油戻しが実現される。また、高低圧バイパス管によって高圧ガス管から低圧ガス管へと冷媒を流すようにしたので、高圧ガス管から圧縮機の吐出側に液冷媒が流れ込むことがない。さらに、高低圧バイパス管よりも圧縮機の吐出側に開閉弁を設け、この開閉弁を閉じるように制御すれば、圧縮機の吐出側に液冷媒が流れ込むことを確実に防止することができる。
なお、通常の運転時には、開閉弁は閉とされている。
本発明の空気調和装置およびその運転方法によれば、以下の効果を奏する。
室外機の高圧ガス管と低圧ガス管との間に高低圧バイパス管を設け、このバイパス管を介してガス冷媒を流すこととしたので、簡便な構成で効率よく油回収を行うことができる。
暖房時に外気温が所定下限値以下または油温、油濃度が所定下限値以下になると、開閉弁を開とすることにより、高温の高圧ガスを圧縮機へと流すこととしたので、圧縮機内に流れ込むもしくは溜まり込んだ液冷媒を蒸発させることができ、潤滑不足による圧縮機の信頼性の低下を回避することができる。
暖房時に外気温が所定上限値以上または高圧が所定上限値以上の場合に、開閉弁を開として、圧縮機から吐出された高圧ガスを低圧ガス管へと流すことにより、高圧ガス管から室内ユニットへ流れる冷媒量を減少させることとしたので、システム内を循環する冷媒量を調整し、安定した運転を行うことができる。
全冷房時に、高圧ガス管用開閉弁を開から閉へと操作し、圧縮機からの吐出ガスを高圧ガス管の下流側に流さないこととしたので、圧縮機が仕事をした全ての入力熱量を室外熱交換器で凝縮させることができ、損失のない効率的な省エネルギー運転を行うことができる。
冷暖房の切り替え時に、開閉弁を開とし、高圧ガス管と低圧ガス管との間の冷媒圧力を均圧することとしたので、圧力差に基づく騒音を室外ユニットのみに止めることができる。したがって、室内における騒音を防止することができる。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、冷暖房フリーマルチエアコン(空気調和装置)の概略構成が示されている。
冷暖房フリーマルチエアコンは、一つの室外ユニット(室外機)1と、複数の室内ユニット(室内機)3と、これらを接続する高圧ガス管5、低圧ガス管7および液管9とを備えている。
室外ユニット1は、例えば2台とされた圧縮機10と、例えば2台とされた室外熱交換器12とを備えている。
室外熱交換器12は、室外空気と熱交換するものであり、通過する冷媒の状態に応じて、凝縮器または蒸発器として動作する。各室外熱交換器12a,bとレシーバ23との間の液管9との間であって、各室外熱交換器12a,bの近傍には、それぞれ、室外側膨張弁13a,bが設けられている。この室外側膨張弁13a,bをバイパスする室外側膨張弁バイパス管16a,bが設けられており、各バイパス管16a,bには、室外熱交換器12a,bからレシーバ23への冷媒流れを許容し、その逆の流れを阻止する逆止弁19a,bが設けられている。一方の第1室外熱交換器12aに接続された室外側膨張弁バイパス管16aには、逆止弁19aの上流側に開閉弁21が設けられている。
室外側膨張弁13a,bのレシーバ23側に接続された配管は、液管9の合流点9aにて合流するようになっている。
各圧縮機10a,bは、好適にはスクロールコンプレッサが用いられる。これらの圧縮機10a,bは、要求される能力に応じて、2台同時に運転する場合もあり、また、1台のみ運転させ、他の1台をバックアップとする場合もある。
圧縮機10で圧縮された冷媒は、高圧ガス冷媒となり、高圧ガス管5へと吐出される。
なお、冷媒としては、例えばR401Aが用いられる。このR401Aは、従来の冷媒であるR22やR407Cに比べて約1.4倍(5℃)の密度を有し、1.6倍の高圧(5℃)となる高密度高圧冷媒のため、高い冷凍能力を発揮し、圧力損失も少ないという利点を有する。
室外ユニット1内に位置する高圧ガス管5は、分岐点5a,bにおいて分岐し、それぞれの分岐管6a,bが高圧ガス管用ポート14−1において室外側四方弁14a,14bに接続されている。室外側四方弁14a,bは、それぞれ、室外熱交換器12a,bに接続される室外熱交換器側ポート14−2と、低圧ガス管7の分岐点7dにおいて分岐する低圧ガス分岐管15a,bに接続される低圧ガス管側ポート14−3と、ストレーナ17a,b及びキャピラリチューブ18a,bを介して低圧ガス分岐管15a,bに接続されるバイパス管側ポート14−4とを備えている。
室外ユニット1内に位置する低圧ガス管7は、アキュムレータ20を介して、各圧縮機10a,bに接続されている。アキュムレータ20において回収された液冷媒は、液冷媒返送ライン22a,bによって各圧縮機10a,bに戻されるようになっている。
室外ユニット1の高圧ガス管5と低圧ガス管7との間には、高低圧バイパス管30が設けられている。より具体的には、高圧ガス管5の操作弁28と分岐点5bとの間と、低圧ガス管7の操作弁29と下流側(圧縮機10側)との間に、高低圧バイパス管30が設けられている。
この高低圧バイパス管30には、高圧側から低圧側に向かって、高低圧バイパス管用開閉弁(開閉弁)31と、キャピラリチューブ32とが設けられている。
また、高低圧バイパス管30の上流側の高圧ガス管5には、分岐点5bとの間に、高圧ガス管用開閉弁33が設けられている。
高低圧バイパス管用開閉弁31及び高圧ガス管用開閉弁33は、図示しない制御部によって、その開閉動作が制御されるようになっている。
室外熱交換器12a,bは、室外側四方弁14a,bに接続される側の反対側に、液管9が接続されている。この室外ユニット1内の液管9には、液冷媒を貯留するレシーバ23と、冷房運転時に液管9を流れる冷媒に過冷却を与える過冷却器25とを備えている。過冷却器25は、液管9を流れる液冷媒の一部を取り出し、膨張弁25aによって膨張気化させて冷却した冷媒によって、液管9を流れる液冷媒に過冷却を与えるようになっている。過冷却に用いられて気化したガス冷媒は、アキュムレータ20に返送される。
室内ユニット3は、複数設けられており、各室内ユニットの構成は同等とされる。
室内ユニット3は、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器40を備えている。室内熱交換器40と液管9とを接続する液冷媒用分岐管44には、膨張弁42が設けられている。
各室内ユニット3には、高圧ガス管5及び低圧ガス管7の切り替えを行う分流コントローラ46が設けられている。
分流コントローラ46は、次のような構成となっている。
分流コントローラ46は、室内側四方弁48を備えている。室内側四方弁48は、高圧ガス管5の主管から分岐された高圧ガス分岐管5cに接続される高圧ガス管用ポート48−1と、室内熱交換器40側に接続される室内熱交換器側ポート48−2と、低圧ガス管7の主管から分岐された室内側低圧ガス分岐管7cに接続される低圧ガス管用ポート48−3と、室内側低圧ガス分岐管7cの中途位置49に合流する低圧バイパス管50に接続される低圧バイパス管用ポート48−4とを有している。
室内側四方弁48は、暖房運転時には、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通し、かつ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通する。また、室内側四方弁48は、冷房運転時には、高圧ガス管用ポート48−1と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通し、かつ、室内熱交換器側ポート48−2と低圧ガス管用ポート49−3とを連通する。
室内側四方弁48の上流側の高圧ガス分岐管5cには、高圧ガス分岐管用開閉弁52が設けられている。この高圧ガス分岐管用開閉弁52を迂回するように高圧ガス分岐管用バイパス流路54が形成されており、この高圧ガス分岐管用バイパス流路54には第1キャピラリチューブ55が設けられている。
室内側四方弁48の下流側の低圧バイパス管50には、第2キャピラリチューブ57が設けられている。
高圧ガス分岐管用バイパス流路54の上流側の高圧ガス分岐管5cと低圧バイパス管50の下流側(中途位置49の下流側)の室内側低圧ガス分岐管7cとの間には、室内高低圧バイパス管58が設けられている。室内高低圧バイパス管58には、高圧ガス分岐管5c側から室内側低圧ガス分岐管7c側に向かって、高低圧バイパス管用開閉弁(開閉弁)60と第3キャピラリチューブ62とが順に設けられている。
次に、上記構成の冷暖房フリーマルチエアコンについて、各運転モードに応じてその動作を説明する。
以下に説明するように、本実施形態にかかる冷暖房フリーマルチエアコンは、要求される凝縮能力・蒸発能力に応じて、室外熱交換器12の動作を適宜変更するものである。
[全暖房全台運転:運転パターンE4]
冬季のように、全ての室内ユニット3において暖房運転が選択されている場合の動作について、図1を用いて説明する。この場合、二つの室外熱交換器12a,bは蒸発器として動作する。
圧縮機10aによって圧縮された高圧ガス冷媒は、高圧ガス管5を通って室内ユニット3へと導かれる。高圧ガス冷媒のごく一部は、高圧ガス管5の分岐点5a,bにおいて分岐して各室外側四方弁14a,bへと流れ込む。室外側四方弁14a,bは、高圧ガス管用ポート14−1とバイパス管側ポート14−4とが連通され、また、室外熱交換器側ポート14−2と低圧ガス管側ポート14−3とが連通されている。したがって、室外側四方弁14a,bへと流れ込んだ高圧ガス冷媒は、バイパス管側ポート14−4を通って、キャピラリチューブ18a,bで減圧された後、室外側低圧ガス分岐管15a,bに合流する。室外側低圧ガス分岐管15a,b内の低圧ガス冷媒は、アキュムレータ20を通過して、再び圧縮機10aへと戻される。また、室外熱交換器12a,bから導かれる低圧ガス冷媒も、室外側四方弁14a,bを介して室外側低圧ガス分岐管15a,bに流れるようになっている。
高低圧バイパス管用開閉弁31は閉、高圧ガス管用開閉弁33は開とされる。
高圧ガス管5によって室内ユニット3へと導かれた高圧ガス冷媒は、各高圧ガス分岐管5cを通過して、各分流コントローラ46へと流れ込む。分流コントローラ46の室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通し、かつ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通している。したがって、高圧ガス冷媒は、室内側四方弁48を通って、室内熱交換器40へと導かれ、この室内熱交換器40で凝縮・液化することによって室内空気に熱を与えて暖房を行う。室内熱交換器40で液化した高圧液冷媒は、液冷媒用分岐管44を通って、主管である液管9へと合流する。この高圧液冷媒は、液管9によって室外ユニット1へと導かれ、室外熱交換器12a,bの上流側に位置する室外側膨張弁13a,bによって減圧させられて低圧液冷媒とされた後に、室外熱交換器12a,bへと送られる。低圧液冷媒は、室外熱交換器12a,bにおいて外気から熱を奪うことにより蒸発して低圧ガス冷媒とされる。低圧ガス冷媒は、上述のように、室外側四方弁14a,bへと導かれた後、低圧ガス分岐管15a,bを通って圧縮機10aへと戻される。
(油戻し運転)
次に、本発明の油戻し運転の一実施形態について、図1を用いて説明する。同図において、黒矢印で示した向きが、油戻し運転時の冷媒流れ方向である。
この場合、図示しない制御部によって、高低圧バイパス管用開閉弁31は開、高圧ガス管用開閉弁33は閉とされる。
上述のような全暖房運転の場合に、先ず、室内ユニット3のファン(図示せず)を停止する。これにより、油戻し運転時における室内空調を停止する。
そして、室外側四方弁14a,bを切り替えて、高圧ガス管用ポート14−1と室外熱交換器側ポート14−2とを連通させる。これにより、高圧ガス冷媒を室外熱交換器12a,bへと導き、ガス冷媒を凝縮させて液冷媒とする。この液冷媒は、液管9を通り室内ユニット3へと導かれ、室内熱交換器40を通過した後、液冷媒の状態のままで高圧ガス管5を通って再び室外ユニット1へと導かれる。このとき、分流コントローラ46の室内側四方弁48は、暖房時の状態とされ、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とが連通されている。
室外ユニット1へと流れ込んだ液冷媒は、操作弁28を通り、高低圧バイパス管30へと流れる。高低圧バイパス管用開閉弁31が開とされているので、液冷媒は、キャピラリチューブ32へと流れ込む。一方、高圧ガス管用開閉弁33は閉とされているので、液冷媒が圧縮機10の吐出側に流れ込むことはない。
キャピラリチューブ32で絞られて減圧した冷媒は、低圧ガス管7へと流れ込む。低圧ガス管7へと流れ込んだ冷媒は、アキュムレータ20を通って圧縮機10へと返送される。
このように、高圧ガス管5についても液冷媒による油戻し運転が実現されるので、高圧ガス管5内に滞留した潤滑油を効果的に除去することができる。
(ホットガスバイパス運転)
次に、本発明の低外気温時におけるホットガスバイパス運転の一実施形態について説明する。
このホットガスバイパス運転では、図示しない制御部によって、高低圧バイパス管用開閉弁31は開、高圧ガス管用開閉弁33も開とされる。
空気調和装置は、図1の白矢印で示した暖房運転とされている。外気温が所定下限値(例えば0℃)以下もしくは圧縮機10内の油温、油濃度が所定下限値以下になると、制御部は、高低圧バイパス管用開閉弁31を開とする。これにより、高圧ガス管5の高圧ガスは、低圧ガス管7へと流され、アキュムレータ20を通り圧縮機10へと流される。このように、高温の高圧ガスを低圧ガス管7から圧縮機10へと流すことにより、低外気温によって室外熱交換器12が着霜して蒸発能力が低下し、圧縮機10に液冷媒が流れ込む、溜まり込んだ場合であっても、圧縮機10内に溜まり込んだ液冷媒が蒸発させることができる。したがって、圧縮機10内に液冷媒が溜まり込み、圧縮機10のドーム下温度の低下に伴い潤滑油濃度が低下することによって、圧縮機の信頼性が低下することを回避することができる。油温、油濃度が所定下限値以下の場合に同様の操作を行うことにより、その効果が得られる。
(暖房過負荷運転)
次に、本発明にかかる、室内温度および外気温が高くなった暖房過負荷の運転の一実施形態について、図1を用いて説明する。
この暖房過負荷の運転では、図示しない制御部によって、高低圧バイパス管用開閉弁31は開、高圧ガス管用開閉弁33も開とされる。
外気温が所定上限値(例えば20℃)以上の場合、室内熱交換器40は、上述した低外気温の場合のような大きな容量(熱量)を必要としない。しかし、外気温が所定上限値以上の場合には、低圧ガスの圧力が外気温に応じて高くなるため、圧縮機10から吐出される高圧ガスの圧力も高くなる。すると、外気温が所定上限値以上の場合には、室内熱交換器40が要求する容量と圧縮機10が供給する容量とのアンバランスが生じる。つまり、必要以上の冷媒量を室内熱交換器40に供給してしまうことになる。これは、一台の室内ユニット3のみが暖房運転とされ、他の室内ユニット3は停止しているような場合に特に顕著である。
本実施形態では、暖房過負荷運転として、高低圧バイパス管用開閉弁31を開として、圧縮機10から吐出された高圧ガスを低圧ガス管7へと流すことにより、高圧ガス管5から室内ユニット3へ流れる冷媒量を減少させる。これにより、システム内を循環する冷媒量を調整し、安定した運転を行うことができる。
暖房過負荷でなくとも、システムの高圧が所定上限値以上(例えば3.8MPa)の場合にも、高低圧バイパス管用開閉弁31は開、高圧ガス管用開閉弁33も開を作動させる事によって、同様の効果が得られる。
[全冷房全台運転:運転パターンC4]
夏季のように、全ての室内ユニット3において冷房運転が選択されている場合の動作について、図2を用いて説明する。この場合、二つの室外熱交換器12a,bは凝縮器として動作する。
圧縮機10aによって圧縮された高圧ガス冷媒は、高圧ガス管5の各分岐点5a,bで分岐して、各室外側四方弁14a,bへと流れる。一方、高圧ガス冷媒の一部分(ごく少量)は、室内ユニット3へと接続される高圧ガス管5を通って室内ユニット3へと流れる。なお、本実施形態において、圧縮機は1台のみ用いており、他の1台はバックアップ用とされている。
室外側四方弁14a,bでは、高圧ガス管用ポート14−1と室外熱交換器側ポート14−2が連通され、また、低圧ガス管側ポート14−3とバイパス管側ポート14−4とが連通されている。したがって、高圧ガス管用ポート14−1へと流れ込んだ高圧ガス冷媒は、室外熱交換器側ポート14−2を通過して、室外熱交換器12a,bへと導かれる。一方、室外側四方弁14a,bの低圧ガス管側ポート14−3とバイパス管側ポート14−4とが連通され、室外側低圧ガス分岐間15a,bを通る流路は閉ループとされているので、室外側低圧ガス分岐管15a,bには高圧ガス冷媒は流れず、また、低圧ガス管7の分岐点7dから低圧ガス冷媒が流れ込むこともない。ただし、室外側低圧ガス分岐管15a,b内は低圧ガス冷媒が満たされた状態となっている。
室外熱交換器12a,bへと流れ込んだ高圧ガス冷媒は、外気と熱交換して放熱し、凝縮液化される。凝縮液化した高圧液冷媒は、レシーバ23を通過し、過冷却器25で過冷却された後、液管9を通って室内ユニット3へと導かれる。なお、室外ユニット1と室内ユニット3とを接続する液管9は、その長さが100mを超えるので、このように過冷却をつけて液管9内での液冷媒の蒸発を避けることが望ましい。
室内ユニット3側へと流れ込んだ高圧液冷媒は、各室内ユニット3に接続された高圧ガス分岐管5cに分岐した後、各室内ユニット3の膨張弁42で絞られて膨張させられる。その後、液冷媒は室内熱交換器40で蒸発して、室内空気から熱を奪い冷却する。蒸発気化した低圧ガス冷媒は、分流コントローラ46の室内側四方弁48へと流れ込む。室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通し、かつ、室内熱交換器側ポート48−2と低圧ガス管用ポート49−3とを連通している。したがって、室内熱交換器40からの低圧ガス冷媒は、室内側四方弁48を通り、室内側低圧ガス分岐管7cへと流れ込んだ後、主管である低圧ガス管7を通って室外ユニット1へと導かれる。
分流コントローラ46内では、高圧ガス冷媒について、次のような冷媒流れが形成されている。高圧ガス管5から各室内ユニット3に分岐した高圧ガス分岐管5cを通って流れ込んだ高圧ガス冷媒は、高圧ガス分岐管用開閉弁52が閉とされているので、高圧ガス分岐管用バイパス流路54を通り、第1キャピラリチューブ55で減圧される。減圧されたガス冷媒は、室内側四方弁48を通り、低圧バイパス管50へと流れ込み、第2キャピラリチューブ57で絞られて流量調整された後、中途位置49において室内側低圧ガス分岐管7cに合流する。このように、高圧ガス分岐管5cの高圧ガス冷媒を、室内側四方弁48を介して流すようにしたので、高圧ガス分岐管5cにおいて高圧ガスが滞留することがなく、ひいては、主管である高圧ガス管5において高圧ガスが滞留することがない。したがって、高圧ガス管5(もしくは高圧ガス分岐管5c)内で高圧ガス冷媒が放熱・凝縮してしまい、液冷媒が高圧ガス管5内に溜まり込むことが防止される。特に、室外ユニット1と室内ユニット3とを接続する高圧ガス管5の配管長は100mを超え、たとえ配管を断熱したとしてもその放熱量は無視できないものとなるため、このような高圧ガス冷媒を分流コントローラ46によって流動させる冷媒回路が有効となる。
一方、分流コントローラ46の室内高低圧バイパス管用開閉弁60は閉とされているので、室内高低圧バイパス管58には高圧ガス冷媒が流れない。
低圧ガス管7を通って室外ユニット1に流れ込んだ低圧ガス冷媒は、アキュムレータ20で液冷媒が除去された後、圧縮機10aへと戻される。
このように、全冷房全台運転では、要求される凝縮能力が大きいため、二つの室外熱交換器12a,bが凝縮器として運転される。
(冷房能力維持運転)
次に、本発明にかかる、冷房能力を維持するための冷房能力維持運転の一実施形態について、図2を用いて説明する。
この冷房能力維持運転では、図示しない制御部によって、高低圧バイパス管用開閉弁31は閉、高圧ガス管用開閉弁33も閉とされる。ただし、高低圧バイパス管用開閉弁31については、冷房能力維持運転に入る前から閉とされている。
何らかの事情(例えば夏場のピークカット運転)により、省エネルギー運転が要求された場合には、冷房能力維持運転として、高圧ガス管用開閉弁33が開から閉へと操作され、圧縮機10からの吐出ガスが高圧ガス管5の下流側に流されないように制御される。これにより、吐出ガスの全量が室外熱交換器12へと流され、圧縮機10が仕事をした全ての入力熱量を室外熱交換器12で凝縮させることができ、損失のない効率的な省エネルギー運転が実現される。
このような冷房能力維持運転は、運転パターンC4のような全冷房全台運転のときに有効である。なぜなら、冷房運転が行われる室内熱交換器3には、液冷媒を供給すればよく、高圧ガスを供給する必要はないからである。
(冷暖房切替運転)
次に、本発明の冷暖房を切り替える運転方法の一実施形態について、図2を用いて説明する。
いずれかの室内ユニット3が暖房運転から冷房運転に切り替えられるときは室内熱交換器40に流れる冷媒が高圧ガスから低圧ガスへ、冷房運転から暖房運転に切り替えられるときは、室内熱交換器40に流れる冷媒が低圧ガスから高圧ガスへと切り替えられる。この切り替え操作を次のように行う。
まず、圧縮機10の運転を停止する。
その後、高低圧バイパス管用開閉弁31を開とし、高圧ガス管5と低圧ガス管7との間の冷媒圧力を均圧する。この際に、室外ユニット1の高低圧バイパス管30には、圧力差に基づく騒音が発生する。しかし、この騒音は室外ユニット1で生じるだけで、室内へは伝達されることはなく、室内における騒音は防止される。
その後、各室内ユニット3の室内側四方弁48を操作して、高圧ガス管5と低圧ガス管7とを切り替える。室内ユニット3では、均圧された後の高圧ガス管5及び低圧ガス管7を切り替えるだけなので騒音は生じない。これは、均圧されていない高圧ガス管5と低圧ガス管7とを切り替える場合に比べて、大きな騒音低減となる。
特に、本実施形態では、室内ユニット3が複数設けられているので、各室内ユニット3での騒音を全て室外ユニット1で負担することができるので、有効である。
[冷房主体(中間期:室外ファンコントロール範囲内):運転パターンC2]
図3には、春季や秋季のような中間期であって、冷房運転を行う室内ユニット3の台数が、暖房運転を行う室内ユニット3の台数よりも多い冷房主体の運転を行う場合が示されている。また、室外温度が冬季のように低すぎず(例えば5℃以上)、室外熱交換器12a,bに設けた室外ファン(図示せず)の運転・停止(又は室外ファンの回転数制御)によって凝縮能力をコントロールできる範囲における場合である。
この運転パターンでは、夏季のように要求冷房能力が大きくなく、したがって要求される凝縮能力が比較的小さい(例えば能力の50%)ので、第2室外熱交換器12bは停止されている。この第2室外熱交換器12bの停止は次のように行われる。
第2室外熱交換器12bに接続された室外側四方弁14bを切り替えて、高圧ガス管用ポート14−1と室外熱交換器側ポート14−2との連通を切り、高圧ガス管用ポート14−1とバイパス管側ポート14−4とを連通させ、室外熱交換器側ポート14−2と低圧ガス管側ポート14−3とを連通させる。これにより、圧縮機10aから吐出された高圧ガスを第2室外熱交換器12bに流さないようにする。また、第2室外熱交換器12bに接続された室外側膨張弁13bを全閉にする。
他方の第1室外熱交換器12aの下流側の室外側膨張弁13aは全開とされており、また、室外側膨張弁バイパス管16aに設けた開閉弁21も開とされている。
暖房運転を行う室内ユニット3aの分流コントローラ46は、次のように動作される。
分流コントローラ46の室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通し、かつ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通している。したがって、高圧ガス冷媒は、室内側四方弁48を通って、室内熱交換器40へと導かれ、この室内熱交換器40で凝縮・液化することによって室内空気に熱を与えて暖房を行う。室内熱交換器40で液化した高圧液冷媒は、液冷媒用分岐管44を通って、主管である液管9へと合流する。
[冷暖バランス(冷房≒暖房、低圧許容範囲):運転パターンC0]
図4には、室内ユニット3の冷房運転をしている台数と暖房運転をしている台数が等しい冷暖バランス運転の場合が示されている。本運転パターンC0は、室内ユニット3の暖房運転をしている各室内熱交換器40の容量が比較的大きく、しかも、外気温に対応する飽和蒸気圧を考慮しても室外熱交換器12a,bにおける液冷媒の溜まり込みが許容される範囲(低圧許容範囲)となっている。
したがって、本運転パターンC0では、室外熱交換器12a,bのいずれも停止すなわち冷媒を流さないようになっており、凝縮器としても蒸発器としても動作させていない。すなわち、室外側四方弁14a,bの高圧ガス管用ポート14−1とバイパス管側ポート14−4とを連通させ、室外熱交換器側ポート14−2と低圧ガス管側ポート14−3とを連通させて、高圧ガス管用ポート14−1と室外熱交換器側ポート14−2との連通を切る。
冷房運転に供される高圧液冷媒は、暖房運転をしている室内ユニット3a,bの室内熱交換器40において凝縮した高圧液冷媒が用いられる。
本運転パターンにおいても、暖房運転が行われている分流コントローラ46の室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通し、かつ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通している。
また、冷房運転が行われている分流コントローラ46の室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通し、かつ、室内熱交換器側ポート48−2と低圧ガス管用ポート49−3とを連通している。
本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
高圧ガス管5についても液冷媒による油戻し運転を行うこととしたので、高圧ガス管5内に滞留した潤滑油を効果的に除去することができる。
暖房時に外気温が所定下限値以下になると、高低圧バイパス管用開閉弁31を開とすることにより、高温の高圧ガスを圧縮機10へと流すこととしたので、圧縮機10内に溜まり込んだ液冷媒を蒸発させることができ、潤滑不足による圧縮機の信頼性の低下を回避することができる。
暖房時に外気温が所定上限値以上の場合に、高低圧バイパス管用開閉弁31を開として、圧縮機10から吐出された高圧ガスを低圧ガス管7へと流すことにより、高圧ガス管5から室内ユニット3へ流れる冷媒量を減少させることとしたので、システム内を循環する冷媒量を調整し、安定した運転を行うことができる。
冷房時(特に全冷房全台運転時)に、高圧ガス管用開閉弁33を開から閉へと操作し、圧縮機10からの吐出ガスを高圧ガス管5の下流側に流さないこととしたので、圧縮機10が仕事をした全ての入力熱量を室外熱交換器12で凝縮させることができ、損失のない効率的な省エネルギー運転を行うことができる。
冷暖房の切り替え時に、高低圧バイパス管用開閉弁31を開とし、高圧ガス管5と低圧ガス管7との間の冷媒圧力を均圧することとしたので、圧力差に基づく騒音を室外ユニット1のみに止めることができる。したがって、室内における騒音を防止することができる。
なお、本実施形態によれば、室外熱交換器12を2台としたが、その台数はこれに限定されず、要求される能力に応じて適宜変更される。
また、室内ユニット3の数も適用対象に応じて適宜変更される。
また、圧縮機10を2台としたが、圧縮機台数はこれに限定されず、要求される能力に応じて適宜変更される。
本発明の冷暖房フリーマルチエアコンであり、全暖房全台運転の運転パターンを示した概略構成図である。 全台全冷房運転の運転パターンを示した概略構成図である。 中間期における冷房主体運転であって室外ファンのコントロール範囲内の運転パターンを示した概略構成図である。 冷暖バランス運転であって低圧が許容範囲内の運転パターンを示した概略構成図である。 従来の冷暖房フリーマルチエアコンを示した概略構成図である。
符号の説明
1 室外ユニット(室外機)
3 室内ユニット(室内機)
5 高圧ガス管
7 低圧ガス管
9 液管
30 高低圧バイパス管
31 高低圧バイパス管用開閉弁(開閉弁)
33 高圧ガス管用開閉弁

Claims (8)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機、該圧縮機の吐出側に接続された高圧ガス管、該圧縮機の吸入側に接続された低圧ガス管、外気と熱交換を行う室外熱交換器、および、該室外熱交換器に接続された液管を備えた室外機と、
    該室外機の前記低圧ガス管、前記高圧ガス管および前記液管と接続され、前記高圧ガス管または前記液管から冷媒が供給されて室内空気と熱交換を行う室内熱交換器を備えた室内機と、
    を備えた空気調和装置において、
    前記室外機には、前記低圧ガス管と前記高圧ガス管とを接続するとともに、制御部により操作される開閉弁を有する高低圧バイパス管が設けられ、
    前記制御部は、油戻し運転時に、前記室外熱交換器によって凝縮され、前記液管、前記室内熱交換器、前記高圧ガス管の順に流れた液冷媒が前記高低圧バイパス管を通って前記低圧ガス管へと流れるように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記制御部は、暖房時でかつ外気温が所定下限値以下の場合に、前記高圧ガス管の高圧ガスを前記低圧ガス管へと流すように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記制御部は、暖房時でかつ前記圧縮機内の油温又は油濃度が所定下限値以下の場合に、前記高圧ガス管の高圧ガスを前記低圧ガス管へと流すように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
  4. 前記制御部は、暖房時でかつ外気温が所定上限値以上の場合に、前記高圧ガス管の高圧ガスを前記低圧ガス管へと流すように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の空気調和装置。
  5. 前記制御部は、暖房時でかつ高圧が所定上限値以上の場合に、前記高圧ガス管の高圧ガスを前記低圧ガス管へと流すように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の空気調和装置。
  6. 前記室外機の前記高圧ガス管には、高圧ガス管用開閉弁が設けられ、
    前記制御部は、全冷房時に、前記圧縮機から吐出された高圧ガス冷媒を前記高圧ガス管へと流さずに前記室外熱交換器へ流すように、前記高圧ガス管用開閉弁を閉とすることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の空気調和装置。
  7. 前記制御部は、前記室内機の冷暖房を切り替える場合に、前記高圧ガス管と前記低圧ガス管との間の冷媒圧力を均圧するように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の空気調和装置。
  8. 冷媒を圧縮する圧縮機および外気と熱交換を行う室外熱交換器を備えた室外機と、
    低圧ガス管、高圧ガス管および液管によって前記室外機と接続され、前記高圧ガス管または液管から冷媒が供給されて室内空気と熱交換を行う室内熱交換器を備えた室内機と、
    を備えた空気調和装置の運転方法において、
    前記室外機には、前記低圧ガス管と前記高圧ガス管とを接続するとともに、開閉弁を有する高低圧バイパス管が設けられ、
    油戻し運転時に、前記室外熱交換器によって凝縮され、前記液管、前記室内熱交換、前記高圧ガス管の順に流れた液冷媒が前記高低圧バイパス管を通って前記低圧ガス管へと流れるように、前記開閉弁を開とすることを特徴とする空気調和装置の運転方法。
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