JP2006177456A - クランプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中途部に管材3を受ける管材受け部26を有する1対の固定受け部材4の一端部同士を連結部材7で連結し、前記各固定受け部材4と相まって管材3を挟持する可動受け部材5を前記各固定受け部材4の他端部に締結具6を介して連結しており、前記各固定受け部材4の一端部の前記連結部材7よりも外端側に前記可動受け部材5の先端部を係止する係止部23を設け、両固定受け部材4の係止部23の最大幅Xを所定間隔に配置された2本の管材3間に挿入可能な寸法に設定している。
【選択図】図1
Description
しかしながら、従来のクランプでは、固定受け部材の一端部は屈曲形成された上屈曲部に雄ねじ棒が設けられていたため、この上屈曲部や雄ねじ棒が管材に当たって2本の管材間に固定受け部材の一端部を通すことができず、管材を連結し難い場合があった。
そこで本発明は、互いに連結されている固定受け部材の一端部を所定間隔に配置された2本の管材間に挿入可能な寸法に設定することで、2本の管材を容易に連結できるクランプを提供することを目的とする。
すなわち、第1に、中途部に管材3を受ける管材受け部26を有する1対の固定受け部材4の一端部同士を連結部材7で連結し、前記各固定受け部材4と相まって管材3を挟持する可動受け部材5を前記各固定受け部材4の他端部に締結具6を介して連結しており、前記各固定受け部材4の一端部の前記連結部材7よりも外端側に前記可動受け部材5の先端部を係止する係止部23を設け、両固定受け部材4の係止部23の最大幅Xを所定間隔に配置された2本の管材3間に挿入可能な寸法に設定したことを特徴とする。
第2に、前記連結部材7を軸部材13で構成して前記各固定受け部材4を相対回転自在に連結し、前記固定受け部材4の管材受け部26に円形の管材3を受ける管材受け面27を形成し、前記管材受け面27の締結具6側の端部を前記軸部材13の軸線延長位置近傍まで延設したことを特徴とする。
第3に、前記連結部材7は、雌ねじ16を形成した軸部15およびフランジ部17を有する軸部材13と、この軸部材13に螺合する雄ねじ部18およびフランジ部20を有する止め具14とを備え、前記一方の固定受け部材4に一方のフランジ部を廻り止めする廻り止め部22aを形成し、互いに螺合した軸部材13と止め具14の最大寸法を前記固定受け部材4の係止部23の最大幅Xとほぼ同じかまたはこの最大幅Xよりも小さくしたことを特徴とする。
第4に、前記固定受け部材4の他端部または前記可動受け部材5の他端部には、締結時に固定受け部材4の中途部と可動受け部材5の中途部とを管材3に押圧すべく前記締結具6よりも外端側に締結支点部39を設けたことを特徴とする。
これによれば、締結支点部39を介して管材3を締結することで、固定受け部材4と可動受け部材5は管材3を確実かつ強固に挟持することができる。
これによれば、可動受け部材5を前記締結ボルト34の軸心廻りに回転させて管材3の締結・解除を行うことができる。したがって、クランプ1は、管材3の締結・解除の際に固定受け部材4と可動受け部材5の対向方向の長さが大きく変わることがなく、作業スペースが狭い場合でも管材3の締結作業を容易に行うことができる。
本発明に係るクランプ1は、例えば、図9に示すように、いわゆるシステムトラスの角トラス2端部の管材3同士を連結したり、筋交い用の補強管材3aと角トラス2とを連結する場合等に使用される。クランプ1は種々の形状の管材3を連結することが可能であるが、ここでは円形の管材3を連結する場合を説明する。
図1乃至8において、クランプ1は、1対の固定受け部材4と、この固定受け部材4と相まって管材3を挟持する可動受け部材5を有している。この固定受け部材4と可動受け部材5は締結具6を介して対向状に連結されている(以下、この固定受け部材4と可動受け部材5の対向する方向を単に対向方向という)。
この固定受け部材4の連結端部9は、可動受け部材5との対向方向に向かって突出して形成されている。また、固定受け部材4の締結端部10には、締結具6を挿通する挿通孔11が対向方向貫通状に形成されている。
前記止め具14は、前記軸部材の雌ねじ16に螺合する雄ねじ部18と、雄ねじ部18の一端部に形成されたフランジ部20とを有する。前記止め具14の雄ねじ部19にはいわゆるメック加工が施されており、止め具14を前記軸部材13に螺合してこれらを固着して、固定受け部材4同士を強固に連結できるようになっている。なお、前記フランジ部20の中心部には締結工具差し込み用の六角穴が形成されている。
軸部材13のフランジ部17と止め具14のフランジ部20は、固定受け部材4の連結孔21よりも大きくされており、連結部材7は、これらのフランジ部17、20で固定受け部材4の連結端部9を挟んで連結している。
このような構成から、固定受け部材4の連結端部9同士を連結部材7によって連結する場合、止め具14の軸部19を軸部材13の軸部15に螺合しているときに、軸部材13のフランジ部17の直線部が前記収納凹部22の側壁面22aに当たって廻り止めがなされる。すなわち、収納凹部22の側壁面22aがフランジ部17の廻り止め部となって、固定受け部材4同士の連結を容易にできるようになっている。
前記両固定受け部材4の係止部23の最大幅X(一方の係止部23の側面23aから他方の係止部23の側面23aまでの距離)は、所定間隔に配置された管材3間に挿入可能な寸法に設定されている。
前記固定受け部材4の中途部には、管材3を受ける管材受け部26が形成されている。この管材受け部26は、固定受け部材4の中途部を円弧状に湾曲して形成されており、可動受け部材5との対向側に管材3を受ける管材受け面27を有している。
前記可動受け部材5は、固定受け部材4と同様なアルミ製の押出形材で、その一端部に前記固定受け部材4の係止部23に係止される被係止部29を有し、他端部が前記締結具6を介して固定受け部材4の締結端部10に連結されている。前記被係止部29は、その先端部に前記固定受け部材4の係止部23に対向して形成された係合凹部30を有している。この係合凹部30は、可動受け部材5の先端部の対向内面に形成されている。
この管材受け面32は、固定受け部材4の管材受け面27に対向しており、これら管材受け面27、32によって、管材3を挟持するようになっている。また、可動受け部材5の他端部には、前記締結具6を挿通する挿通孔33が対向方向貫通状に形成されている。
前記締結具6には、六角孔付締結ボルト34、ナット35を使用しており、この締結ボルト34の軸部を可動受け部材5の挿通孔33および固定受け部材4の挿通孔11に挿通され、その端部にナット35が螺合されている。
また、締結ボルト34の軸部には止め輪38(例えばE形止め輪)が嵌る周溝が形成されており、前記可動受け部材5は、締結ボルト34の頭部と前記周溝に嵌められた止め輪38とによってこの締結ボルト34に固定されている。したがって、締結ボルト34を締めたり、緩めたりすることで、可動受け部材5を固定受け部材4に対して対向方向に接近・離反させることができる。
前記固定受け部材4の他端部(締結端部10)には、締結時に固定受け部材4の中途部(管材受け部26)と可動受け部材5の中途部(管材受け部31)とを管材3に押圧するための締結支点部39が設けられている。
所定間隔に配置された2本の管材3をクランプ1で連結する場合の作用を説明する。
図9に示すように、例えばシステムトラスにおいて角トラス2同士を連結する場合、角トラス2の各端部の2本の管材3は、所定間隔で平行に配置されることになる。この実施形態では、例えば管材3の直径が約32mm、管材3の軸心間距離50mm(管材3の離間距離18mm)、両固定受け部材4の係止部23の最大幅Xが約17mmの場合で説明する。
この状態で、固定受け部材4の連結端部9(係止部23)を2本の管材3間に挿入し、各管材3を各固定受け部材4の管材受け部26に当接させる。そして、各可動受け部材5を上方に回動させ、可動受け部材5の係合凹部30に前記固定受け部材4の係止部23を嵌合させる。
このようにして2本の管材3を締結した場合、前記固定受け部材4の管材受け部26の締結具6側の端部27aには、前記連結部材7の軸心方向(軸線Yに沿う方向)に荷重が作用する。
このとき、前記端部27aが、前記軸線Yの延長位置近傍にまで延設されているため、前記荷重をこの端部27aで受けることができ、これによって、前記係止部23と前記係合凹部30の嵌合部分に極度の応力集中が生じるのを防止している。
これによってクランプ1は、2本の管材3を締結する際に係止部23を管材3間に挿入しやすく、そして、この挿入の際に締結具6が邪魔にならないような構成になっている。したがって、クランプ1は、特に所定間隔で平行に配置された2本の管材3を容易に締結することができる。
また、クランプ1は、固定受け部材4、可動受け部材5にアルミ製の押出形材を使用し、その形状、構造を単純化しているため、大量生産に適しており、クランプ1の製造コストを極力低減することができるようになっている。
なお、クランプ1は、固定受け部材4が連結部材7を介して相対回転自在とされていることから、2本の管材3が平行の場合に限らず、図7、8に示すように2本の管材3が交差した状態でもこれらを連結することができる。
連結部材7には、前記軸部材13の他、リベット等の他の種々の連結手段を用いることができる。
この実施形態では、管材3の直径が約32mm、管材3の軸心間距離50mm(管材3の離間距離18mm)、両固定受け部材4の係止部23の最大幅Xが約17mmの場合を説明したが、これらの数値は例示であり、これ以外の寸法の場合でも本発明を適用できる。
3 管材
4 固定受け部材
5 可動受け部材
6 締結具
7 連結部材
13 軸部材
14 止め具
15 軸部
16 雌ねじ
17 フランジ部
18 雄ねじ部
20 フランジ部
22a 廻り止め部
23 係止部
26 管材受け部
27 管材受け面
27a 端部
39 締結支点部
Claims (5)
- 中途部に管材(3)を受ける管材受け部(26)を有する1対の固定受け部材(4)の一端部同士を連結部材(7)で連結し、前記各固定受け部材(4)と相まって管材(3)を挟持する可動受け部材(5)を前記各固定受け部材(4)の他端部に締結具(6)を介して連結しており、前記各固定受け部材(4)の一端部の前記連結部材(7)よりも外端側に前記可動受け部材(5)の先端部を係止する係止部(23)を設け、両固定受け部材(4)の係止部(23)の最大幅(X)を所定間隔に配置された2本の管材(3)間に挿入可能な寸法に設定したことを特徴とするクランプ。
- 前記連結部材(7)を軸部材(13)で構成して前記各固定受け部材(4)を相対回転自在に連結し、前記固定受け部材(4)の管材受け部(26)に円形の管材(3)を受ける管材受け面(27)を形成し、前記管材受け面(27)の締結具(6)側の端部を前記軸部材(13)の軸線延長位置近傍まで延設したことを特徴とする請求項1に記載のクランプ。
- 前記連結部材(7)は、雌ねじ(16)を形成した軸部(15)およびフランジ部(17)を有する軸部材(13)と、この軸部材(13)に螺合する雄ねじ部(18)およびフランジ部(20)を有する止め具(14)とを備え、前記一方の固定受け部材(4)に一方のフランジ部を廻り止めする廻り止め部(22a)を形成し、互いに螺合した軸部材(13)と止め具(14)の最大寸法を前記固定受け部材(4)の係止部(23)の最大幅(X)とほぼ同じかまたはこの最大幅(X)よりも小さくしたことを特徴とする請求項1または2に記載のクランプ。
- 前記固定受け部材(4)の他端部または前記可動受け部材(5)の他端部には、締結時に固定受け部材(4)の中途部と可動受け部材(5)の中途部とを管材(3)に押圧すべく前記締結具(6)よりも外端側に締結支点部(39)を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のクランプ。
- 前記締結具(6)は、締結ボルト(34)とナット(35)を有していて前記固定受け部材(4)と可動受け部材(5)とを互いに対向した状態で連結しており、前記可動受け部材(5)を前記固定受け部材(4)と可動受け部材(5)との対向方向に向いた前記締結ボルト(34)の軸心廻りに回転自在にしていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のクランプ。
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