JP2006177079A - 地盤注入材の注入装置および注入工法 - Google Patents

地盤注入材の注入装置および注入工法 Download PDF

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Abstract

【課題】地盤注入材の逆流を確実に防止することが可能な地盤注入材の注入装置および注入工法を提供する。
【解決手段】注入装置の外管5の外周面5cに、地盤中へ地盤注入材を注入する注入口5dを穿孔し、当該注入口5dの近傍に、環状の溝7を形成することにより環状のエッジ部7aを設け、当該エッジ部7aからエッジ部7aの近傍にあるエッジ部7aに対して高低差のある溝7の底部7bにかけて弾性体からなる逆止弁用のスリーブ6が密着可能な傾斜度のテーパー部7cを設ける。さらに、注入口5dと溝7とを覆うようにスリーブ6を装着する。そして、この外管5を地盤に形成した掘削孔に挿入した後、地盤注入材を外管5の内部へ供給して注入口5dから噴出させ、外周面5cとスリーブ6との接合部Tを通して地盤中へ注入する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、地盤中へ地盤注入材を注入する注入装置の逆流防止構造に関し、またこの注入装置を用いた注入工法に関するものである。
地盤の液状化防止対策や軟弱地盤の強化対策等として、地盤注入材の注入工法を従来から行っている。この注入工法は、地盤に形成した掘削孔に注入装置を挿入し、当該注入装置から地盤中へ地盤改良用の薬液からなる地盤注入材を注入して浸透させた後、当該地盤注入材を硬化させることにより、地盤を強化して改良するものである。
地盤注入材の注入装置としては、例えば下記の特許文献1に開示しているようなスリーブパイプを従来から用いている。スリーブパイプは、長さが例えば30〜40cm程度と短目であるが、スリーブパイプ同士を軸方向に複数連結することで、掘削孔の深度に応じた長さに組み立てられる。スリーブパイプの外周面には、地盤注入材を地盤中へ注入するための注入口が複数穿孔されていて、この注入口を覆うようにゴム等の弾性体からなるスリーブが装着されている。スリーブは、スリーブ自体の弾性力によってスリーブパイプの外周面を締め付けて注入口を封止している。スリーブパイプの内部に地盤注入材を所定の圧力で送り込むと、地盤注入材が注入口からスリーブを押し上げて噴出し、スリーブパイプとスリーブとの接合部を通ってスリーブの端部から地盤中へ流出して行く。このとき、スリーブは、注入口から流出した地盤注入材の逆流を防止する逆止弁として機能する。
ところが、上記従来のスリーブパイプでは、スリーブパイプとスリーブとが面接触しているので、スリーブの外周面を締め付ける締め付け力が広範囲に分散されて、止水性能があまりよくない。このため、地盤注入材としてセメントミルク等の懸濁タイプの薬液を使用する場合には、当該地盤注入材の長時間の連続的注入や断続的注入を行うと、セメント等の粒子がスリーブパイプとスリーブとの接合部に堆積して隙間を生じさせ、止水性能の著しい低下を招いてしまう。また、地盤の複数の箇所に所定長さのスリーブパイプをそれぞれ挿入して地盤注入材の注入を行う場合には、注入停止中のスリーブパイプまたは注入圧力の比較的弱いスリーブパイプにおいて、他のスリーブパイプから注入された地盤注入材または当該スリーブパイプから注入した地盤注入材が、当該スリーブパイプとスリーブとの接合部と注入口とを通って、スリーブパイプの内部へ逆流して硬化し、以降地盤注入材を注入できなくなる。
そこで、下記の特許文献2に開示しているように、スリーブパイプの外周面に環状に凹型の溝を形成することにより当該溝の周縁部である環状のエッジ部を設け、注入口と溝を覆うようにスリーブを装着して、スリーブパイプとスリーブとを面接触させるとともに、当該エッジ部とスリーブとを線接触させて、止水性能の向上を図っている。
特開平10−331145号公報(段落0002〜0006、図6〜図9) 特開2003−301448号公報(段落0014、0015、0027、0033、図2、図3)
しかしながら、上記特許文献2のようにスリーブパイプの外周面にエッジ部を設けると、エッジ部から溝の底部にかけて急に落ち込んでいるので、溝の底部とスリーブとの間に隙間が生じ、当該隙間に地盤注入材が残留して堆積し易くなる。地盤注入材が堆積すると、スリーブが隆起してエッジ部や溝の底面等の外周面に接触しなくなり、止水性能が著しく低下して、地盤注入材の逆流を防止できなくなる。
本発明は、上記問題点を解決するものであって、その課題とするところは、地盤注入材の逆流を確実に防止することが可能な地盤注入材の注入装置および注入工法を提供することにある。
本発明では、外周面に地盤中へ地盤注入材を注入する注入口が穿孔され、かつ注入口を覆うように弾性体からなる逆止弁用のスリーブが装着された地盤注入材の注入装置において、外周面に環状のエッジ部を設けるとともに、エッジ部からエッジ部の近傍にあるエッジ部に対して高低差のある部分にかけてスリーブが密着可能な傾斜度のテーパー部を設ける。なお、テーパー部は、直線的な傾斜面であってもよいし、曲線的な傾斜面であってもよいし、直線的な傾斜面と曲線的な傾斜面の組み合わせであってもよい。
このようにすると、スリーブがエッジ部に線接触するので、スリーブの外周面を締め付ける締め付け力がエッジ部に集中して増大されて、止水性能を向上させることができる。また、スリーブがエッジ部とテーパー部とエッジ部に対して高低差のある部分とに連続して隙間なく接触するので、スリーブと外周面との接合部に地盤注入材が残留して堆積し難くなり、エッジ部、テーパー部、上記高低差部分、および外周面へのスリーブの接触状態を確保して、止水性能を向上させたまま維持することができる。よって、スリーブによって注入口を強固に封止して、地盤注入材が外周面とスリーブとの接合部および注入口を通って、注入装置の内部に逆流することを確実に防止することが可能となる。
また、本発明に係る地盤注入材の注入工法は、外周面に注入口と環状のエッジ部とが設けられ、エッジ部からエッジ部の近傍にあるエッジ部に対して高低差のある部分にかけて弾性体からなる逆止弁用のスリーブが密着可能な傾斜度のテーパー部が設けられ、注入口、エッジ部、およびテーパー部をそれぞれ覆うようにスリーブが装着された地盤注入材の注入装置を、地盤に所定深度で形成した掘削孔へ挿入した後、地盤改良用の薬液からなる地盤注入材を、注入口から噴出させて外周面とスリーブとの接合部を通して地盤中へ注入する。
このようにすると、地盤注入材が注入装置の外周面とスリーブとの接合部に残留して堆積し難くなり、止水性能を向上させたまま維持することができるので、地盤注入材としてセメントミルク等の懸濁タイプの薬液を使用して、当該地盤注入材の地盤中への長時間の連続的注入または断続的注入を行っても、地盤注入材が注入装置の内部に逆流することを確実に防止して、周囲の地盤中へ地盤注入材を安定して注入することが可能となる。また、地盤の複数の箇所に注入装置をそれぞれ挿入して地盤注入材の注入を行う場合に、注入停止中の注入装置または注入圧力の比較的弱い注入装置があっても、他の注入装置から注入された地盤注入材または当該注入装置から注入した地盤注入材が注入装置の内部に逆流することを確実に防止して、全注入装置から一斉にまたは特定の注入装置から所望のタイミングで周囲の地盤中へ地盤注入材を安定して注入することが可能となる。
本発明によれば、スリーブがエッジ部に線接触するとともにテーパー部とエッジ部に対して高低差のある部分とに連続して隙間なく接触するので、スリーブの外周面を締め付ける締め付け力がエッジ部で増大され、かつスリーブと外周面との接合部に地盤注入材が残留して堆積し難くなり、止水性能を向上させたまま維持して、地盤注入材の逆流を確実に防止することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態につき図を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る地盤注入材の注入装置と注入工法を示す全体図である。図2は、図1における要部拡大図である。図3は、前記注入装置に備わる外管を示す図であって、(a)は同外管の斜視図、(b)は同外管の要部を拡大した断面図である。
まず、各部の構造について説明する。図1において、Gは地盤であり、Hは地盤Gに所定の深度で形成した掘削孔である。CBは掘削孔Hに充填されたシールグラウトであって、例えばセメントベントナイト等からなる。MLは地盤改良用の薬液からなる地盤注入材であって、例えばセメントミルク等の懸濁タイプの薬液が使用される。100は掘削孔Hに挿入された地盤注入材MLの注入装置である。この注入装置100は、内管1と、内管1が挿入される外管5とを備えている。
内管1の外周面1aには、ゴム製のパッカー2が軸方向へ所定間隔をおいて複数設けられていて、隣接するパッカー2間には、地盤注入材MLを吐出する吐出口1bが複数穿孔されている。3は地盤注入材用ホースであって、このホース3は、地上に設置された地盤注入材供給源MSに連結されているとともに、内管1の上端部に連結されている。地盤注入材供給源MSから地盤注入材MLが供給されると、当該地盤注入材MLがホース3を通って内管1の内部に入り込む。4はパッカー用ホースであって、このホース4は、地上に設置した流体供給源LSに連結されているとともに、図2に示すように内管1の内部に挿入されて、各パッカー2の内部に連通されている。流体供給源LSから例えば水や空気等の流体が供給されると、当該流体がホース4を通って各パッカー2の内部に入り込み、各パッカー2が膨張する。
外管5はスリーブパイプから構成されていて、一方の端部に雌ねじ部5aが形成され、かつ他方の端部に雄ねじ部5bが形成されている。複数の外管5の雌ねじ部5aと雄ねじ部5bを締結することで、外管5同士が軸方向に連結されて、掘削孔Hの深度に応じた長さに組み立てられる。外管5の外周面5cには、地盤注入材MLを地盤G中へ注入するための注入口5dが穿孔されていて、当該注入口5dを覆うようにシリコンゴムや天然ゴム等の弾性体からなるスリーブ6が装着されている。スリーブ6は、スリーブ6自体の弾性力によって外周面5cを締め付けて注入口5dを封止し、注入口5dから注入した地盤注入材MLの逆流を防止する逆止弁として機能する。
外管5の外周面5cの注入口5dの上下近傍には、図3(a)に示すように幅の広い環状の溝7をそれぞれ形成することにより、当該溝7の周縁部である環状のエッジ部7aが複数設けられている。また、各エッジ部7aからエッジ部7aの近傍にあるエッジ部7aに対して高低差のある各溝7の底部7bにかけては、テーパー部7cが設けられている。各テーパー部7cは、図3(b)に示すように連続する直線的な2つの傾斜面7c’、7c”から構成されていて、各傾斜面7c’、7c”の傾斜度は、スリーブ6が密着可能な程度に緩やかに設定されている。スリーブ6は、各注入口5dと各溝7とを覆うとともに、外管5の外周面5cと各溝7の底部7bおよびテーパー部7cに隙間なく面接触し、かつエッジ部7aに線接触している。
次に、地盤注入材の注入工法について説明する。最初に、ケーシングパイプ(図示省略)を用いてボーリングにより地盤G中に、図1に示すように所定の深度の掘削孔Hを形成する。次いで、ケーシングパイプ内にシールグラウトCBを充填し、充填後直ちにケーシングパイプ内に外管5を挿入する。そして、シールグラウトCBが硬化しないうちにケーシングパイプを掘削孔Hから引き抜き、シールグラウトCBを外管5と掘削孔Hとの間に行き渡らせて、所定時間をおいて硬化させる。シールグラウトCBが硬化すると、外管5の内部に内管1を挿入して、内管1の吐出口1bが外管5の注入口5dと略同じ深度位置になるように合わせる。そして、流体供給源LSからホース4を通して各パッカー2の内部に流体を送り込み、各パッカー2を膨張させる。パッカー2が膨張すると、内管1が外管5の内部に固定されるとともに、外管5の内部が軸方向へ所定間隔をおいて区切られ、隣接するパッカー2間の外管5と内管1の間に空間部X(図2)が形成される。
続いて、パッカー2を膨張させた状態で、地盤注入材供給源MSからホース3を通して内管1の内部に地盤注入材MLを高圧で供給する。内管1の内部が地盤注入材MLで充填されると、地盤注入材MLが、図2に矢印で示すように吐出口1bから空間部Xへ高圧で吐出する。そして、空間部Xが地盤注入材MLで充填されると、地盤注入材MLが、矢印で示すように外管5の注入口5dを通って、スリーブ6を2点鎖線で示すように押し上げて噴出し、さらに外管5の外周面5cとスリーブ6との接合部Tを通って、スリーブ6の端部6aから高圧で流出する。このように地盤注入材MLが高圧で流出すると、シールグラウトCB中にクラックCRが複数発生し、外管5の周囲に地盤G中へと通じる地盤注入材MLの注入路が形成された状態となる。
この後、地盤注入材供給源MSからホース3を通して内管1の内部に地盤注入材MLを所定の圧力で供給し続けると、地盤注入材MLが内管1の吐出口1b、空間部X、外管5の注入口5d、外管5とスリーブ6との接合部T、およびクラックCRを通って、図1に示すように地盤G中に注入されて浸透して行く。そしてしばらくした後、地盤注入材供給源MSからの地盤注入材MLの供給を停止して、地盤G中に浸透させた地盤注入材MLを硬化させると、掘削孔Hの周囲の地盤Gが強化されて改良された状態となる。
以上において、外管5の外周面5cにエッジ部7aを設けたことで、スリーブ6がエッジ部7aに線接触するため、スリーブ6の外管5を締め付ける締め付け力がエッジ部7aに集中して増大されて、止水性能を向上させることができる。また、エッジ部7aから溝7の底部7bにかけてテーパー部7cを設けたことで、スリーブ6がエッジ部7aとテーパー部7cと溝7の底部7bとに連続して隙間なく接触するため、スリーブ6と外管5との接合部Tに地盤注入材MLが残留して堆積し難くなり、外管5のエッジ部7a、テーパー部7c、底部7b、および外周面5cへのスリーブ6の接触状態を確保して、止水性能を向上させたまま維持することができる。よって、スリーブ6によって外管5の注入口5dを強固に封止して、地盤注入材MLが外管5の外周面5cとスリーブ6との接合部Tおよび注入口5dを通って、外管5および内管1の内部へ逆流することを確実に防止することが可能となる。
さらに、地盤注入材MLが接合部Tに残留して堆積し難くなり、止水性能を向上させたまま維持することができるので、地盤注入材MLとしてセメントミルク等の懸濁タイプの薬液を使用して、当該地盤注入材MLの地盤G中への長時間の連続的注入または断続的注入を行っても、地盤注入材MLが外管5および内管1の内部に逆流することを確実に防止して、周囲の地盤G中へ地盤注入材MLを安定して注入することが可能となる。また、地盤Gの複数の箇所に掘削孔Hを形成して、各掘削孔Hへ注入装置100をそれぞれ設置して地盤注入材MLの注入を行う場合に、注入停止中の注入装置100または注入圧力の比較的弱い注入装置100があっても、他の注入装置100から注入された地盤注入材MLまたは当該注入装置100から注入した地盤注入材MLが外管5および内管1の内部に逆流することを確実に防止して、全注入装置100から一斉にまたは特定の注入装置100から所望のタイミングで周囲の地盤G中へ地盤注入材MLを安定して注入することが可能となる。
本発明は、以上述べた実施形態以外にも種々の形態を採用することができる。例えば、以上述べた実施形態では、外管5の外周面5cの注入口5dの上下近傍に、環状の溝7を形成することにより環状のエッジ部7aを設け、かつエッジ部7aから溝7の底部7bにかけて、直線的な傾斜面7c’、7c”からなるテーパー部7cを設けた例を挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、例えば図4〜図9に示すように外周面5cにエッジ部およびテーパー部を設けてもよい。
図4の実施形態では、外管5の外周面5cに、図4(a)に示すように幅の広い環状の溝8を1つ形成することにより、当該溝8の周縁部である環状のエッジ部8aが設けられている。溝8の底部8bの中央には、注入口5dが設けられている。また、エッジ部8aからエッジ部8aの近傍にあるエッジ部8aに対して高低差のある溝8の底部8bにかけては、図4(b)に示すようにスリーブ6が密着可能な傾斜度の曲線的な傾斜面8c’から構成されるテーパー部8cが設けられている。このような構造によれば、スリーブ6がエッジ部8aとテーパー部8cと溝8の底部8bとに連続して隙間なく接触するので、止水性能を向上させたまま維持することができる。また、テーパー部8cを曲線的な傾斜面8c’から構成しているので、傾斜面8c’の曲率半径を小さくすることより、エッジ部8aを鋭くして、スリーブ6を食い込み易くすることができる。
図5の実施形態では、外管5の外周面5cに、図5(a)に示すように幅の広い環状の突起9を形成することにより、当該突起9の先端角部である環状のエッジ部9aが設けられている。突起9の上面の中央部には、注入口5dが設けられている。また、エッジ部9aからエッジ部9aの近傍にあるエッジ部9aに対して高低差のある外管5の外周面5cにかけては、図5(b)に示すようにスリーブ6が密着可能な傾斜度の曲線的な傾斜面9c”と直線的な傾斜面9c’とから構成されるテーパー部9cが設けられている。このような構造によれば、スリーブ6がエッジ部9aとテーパー部9cと外周面5cとに連続して隙間なく接触するので、止水性能を向上させたまま維持することができる。また、テーパー部9cのエッジ部9a側を曲線的な傾斜面9c”で構成し、反エッジ部9a側を直線的な傾斜面9c’で構成しているので、傾斜面9c”の曲率半径を小さくすることより、エッジ部9aをより鋭くして、スリーブ6を食い込み易くすることができるとともに、傾斜面9c’の傾斜度を緩やかすることによって、スリーブ6を無理なく確実にテーパー部9cおよび外周面5cに密着させることができる。
図6の実施形態では、外管5の外周面5cの注入口5dの上下近傍に、図6(a)に示すように山形でかつ環状の突起10を形成することにより、当該突起10の先端部である環状のエッジ部10aが設けられている。また、エッジ部10aからエッジ部10aの近傍にあるエッジ部10aに対して高低差のある外管5の外周面5cにかけては、図6(b)に示すようにスリーブ6が密着可能な傾斜度の曲線的な傾斜面10c’から構成されるテーパー部10cが設けられている。このような構造によれば、スリーブ6がエッジ部10aとテーパー部10cと外周面5cとに連続して隙間なく接触するので、止水性能を向上させたまま維持することができる。また、突起10を山形に形成しかつテーパー部10cを曲線的な傾斜面10c’で構成しているので、傾斜面10c’の曲率半径の調整により、突起10の先端部であるエッジ部10aを鋭くしつつ突起10の根元部を緩やかに外周面5cにつなぐことができる。
図7の実施形態では、外管5の外周面5cの注入口5dの周囲に、図7(a)に示すように略円形の突起11を形成することにより、当該突起11の先端角部である環状のエッジ部11aが設けられている。また、エッジ部11aからエッジ部11aの近傍にあるエッジ部11aに対して高低差のある外管5の外周面5cにかけては、図7(b)に示すようにスリーブ6が密着可能な傾斜度の曲線的な傾斜面11c’から構成されるテーパー部11cが設けられている。さらに、エッジ部11aからエッジ部11aに対して高低差のある注入口5dの周縁部5eにかけても、図7(b)に示すようにスリーブ6が密着可能な傾斜度の曲線的な傾斜面11d’から構成されるテーパー部11dが設けられている。このような構造によれば、スリーブ6がエッジ部11aとテーパー部11c、11dと外周面5cと、注入口5dの周縁部5eとに連続して隙間なく接触するので、止水性能を向上させたまま維持することができる。また、テーパー部11c、11dを曲線的な傾斜面11c’、11d’で構成しているので、傾斜面11c’、11d’の曲率半径の調整により、エッジ部11aをより鋭くして、スリーブ6を食い込み易くしつつ、スリーブ6によって注入口5dを強固に封止することができる。
図8の実施形態では、外管5の外周面5cの注入口5dの周囲に、図8(a)に示すように略円形の窪み12を形成することにより、当該窪み12の周縁部である環状のエッジ部12aが設けられている。また、エッジ部12aからエッジ部12aに対して高低差のある窪み12の底部12bにかけては、図8(b)に示すようにスリーブ6が密着可能な傾斜度の曲線的な傾斜面12c’から構成されるテーパー部12cが設けられている。このような構造によれば、スリーブ6がエッジ部12aとテーパー部12cと底部12bとに連続して隙間なく接触するので、止水性能を向上させたまま維持することができる。また、テーパー部12cを曲線的な傾斜面12c’で構成しているので、傾斜面12c’の曲率半径の調整により、エッジ部12aをより鋭くして、スリーブ6を食い込み易くすることができる。
図9の実施形態では、外管5の外周面5cの注入口5dの近傍に、環状の溝13と山形でかつ環状の突起14とを交互に形成することにより、当該突起14の先端部である環状のエッジ部14aが複数設けられている。また、各エッジ部14aからエッジ部14aの近傍にあるエッジ部14aに対して高低差のある外管5の外周面5cおよび溝13の底部13bにかけては、スリーブ6が密着可能な傾斜度の曲線的な傾斜面から構成されるテーパー部13cが設けられている。このような構造によれば、スリーブ6がエッジ部14aとテーパー部13cと外周面5cとに連続して隙間なく接触するので、止水性能を向上させたまま維持することができる。また、溝13と突起14を隣接させてエッジ部14aおよびテーパー部13cを設けているので、外管5の外周面5cに対する溝13の深さと突起14の高さとをそれぞれ小さくすることにより、スリーブ6を確実に密着させつつ、エッジ部14aを鋭くして、スリーブ6を食い込み易くすることができる。
以上述べた実施形態では、外管5の外周面5cに溝7、8、13、突起9、10、11、14、または窪み12を形成して、環状のエッジ7a〜12a、14aおよびテーパー部7c〜12c、13cを一体的に設けた例を挙げているが、本発明はこれに限定するものではなく、これ以外に、エッジ部およびテーパー部が形成されたリング状の部材を外管とは別に形成し、このリング状の部材を外管の外周面に取り付けるようにしてもよい。
また、以上述べた実施形態では、外管5の外周面5cに、小径の注入口5dを外管5の周方向に所定の間隔で穿孔した例を挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではなく、注入口の径の大きさ、穿孔の数、穿孔の配列ピッチおよび配列方向は、地盤へ注入する地盤注入材の注入量等により適宜設定すればよい。
さらに、以上述べた実施形態では、外管5の内部を地盤Gの深度方向へ多段に区切り、区切った内部空間に連通する複数の注入口5dのそれぞれから、掘削孔Hが形成された深度までの地盤G全体に地盤注入材MLを注入する例を挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではなく、これ以外に、例えば掘削孔内の特定の深度に位置する注入口から特定の深度の地盤のみに地盤注入材を注入するようにしてもよい。なお、この場合、内外管方式の注入装置100を必ずしも用いる必要はなく、たとえば、先端が閉塞され、後端に地盤注入材供給源に連結されたホースが連結され、外周面に注入口が穿孔された管状の部材に、上述したような逆止弁構造を適用したものを用いて、特定の深度の地盤Gへ地盤注入材を注入してもよい。
地盤注入材の注入装置と注入工法を示す全体図である。 同要部拡大図である。 同注入装置に備わる外管を示す図である。 他の実施形態に係る外管を示す図である。 他の実施形態に係る外管を示す図である。 他の実施形態に係る外管を示す図である。 他の実施形態に係る外管を示す図である。 他の実施形態に係る外管を示す図である。 他の実施形態に係る外管を示す図である。
符号の説明
5c 外周面
5d 注入口
6 スリーブ
7a エッジ部
7c テーパー部
8a エッジ部
8c テーパー部
9a エッジ部
9c テーパー部
10a エッジ部
10c テーパー部
11a エッジ部
11c テーパー部
11d テーパー部
12a エッジ部
12c テーパー部
13c テーパー部
14a エッジ部
100 注入装置
G 地盤
H 掘削孔
ML 地盤注入材
T 接合部

Claims (2)

  1. 外周面に地盤中へ地盤注入材を注入する注入口が穿孔され、かつ前記注入口を覆うように弾性体からなる逆止弁用のスリーブが装着された地盤注入材の注入装置において、
    前記外周面に環状のエッジ部を設けるとともに、前記エッジ部から前記エッジ部の近傍にある前記エッジ部に対して高低差のある部分にかけて前記スリーブが密着可能な傾斜度のテーパー部を設けたことを特徴とする地盤注入材の注入装置。
  2. 外周面に注入口と環状のエッジ部とが設けられ、前記エッジ部から前記エッジ部の近傍にある前記エッジ部に対して高低差のある部分にかけて弾性体からなる逆止弁用のスリーブが密着可能な傾斜度のテーパー部が設けられ、前記注入口、前記エッジ部、および前記テーパー部をそれぞれ覆うように前記スリーブが装着された地盤注入材の注入装置を、地盤に所定深度で形成した掘削孔へ挿入した後、地盤改良用の薬液からなる地盤注入材を、前記注入口から噴出させて前記外周面と前記スリーブとの接合部を通して地盤中へ注入することを特徴とする地盤注入材の注入工法。
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