JP2006219933A - ロックボルト及びこれを用いた支保工法 - Google Patents

ロックボルト及びこれを用いた支保工法 Download PDF

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Abstract

【課題】地山、岩盤等の地中の補強部材として用いられるロックボルトに関し、迅速かつ容易にロックボルトを地山に定着させることができて作業性、施工性に優れたロックボルト及びこれを用いた支保工法を提供する。
【解決手段】径方向に縮径されかつ両端部が閉塞された筒状体からなり、この筒状体の後端部に、この筒状体を径方向に膨張させる高圧媒体の注入孔が設けられた縮径筒部4と、この縮径筒部の先端部に被着されるスリーブ部12及びこのスリーブ部の先部に形成され表面に螺子溝が設けられた雄螺子部14からなる接合部6と、上記縮径筒部の後端部に被着され、表面に螺子溝が設けられた雄螺子部16及びこの雄螺子部の後側に一体的に形成され上記注入孔と連通する注入口18が設けられた注入筒部20からなる操作部8とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、地山、岩盤等の地中の補強部材として用いられるロックボルト及びこれを用いた支保工法に関する。
従来、所謂ナトム工法(NATM工法)では、地山、岩盤を削孔した孔にロックボルトを挿入し、定着材で定着させ壁の崩落を防止する。このロックボルトとして、特許文献1,2に示す高圧媒体の注入により径方向に膨張拡管させる金属管を用いたものが知られている。このようなロックボルト50は図6に示すように、全体が長尺の金属管52からなり、両端はスリーブ54,55にて固定され、後部には中空のプレート56が嵌め込まれている。このロックボルトは、膨張前は金属管52を径方向に屈曲縮径した形態である。
図6に示すように、このロックボルト50を地山1に定着させるためには、先ずドリル51にて地山を削孔(同図(a))した後このドリル51を抜き取る。そして、上記ロックボルト50を上記掘削孔に挿入し、プレート56で後部を止着する(同図(b))。この後、ロックボルト50の後部のスリーブ55に注入器を取り付けて注入口から高圧水を注入して(同図(c))ロックボルトを膨張拡径し、地山、岩盤にロックボルトを定着させる(同図(d))。
実開平7−38300号公報 特開平9−195698号公報
さて、上記ロックボルト50を使用する場合、ドリル51での削孔後はドリル51の抜取り工程が必要である上に、ドリルを抜き取るために地質によっては孔壁が崩落する場合があり、このときにはロックボルト50の挿入が困難になって作業が手間取るという問題があった。このため、操作性に優れ、また比較的軟質の地盤についても迅速かつ適切にロックボルトの定着が行なえる工法が望まれていた。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、迅速にロックボルトを地山に定着させることができ、作業性、施工性に優れたロックボルト及びこれを用いた支保工法を提供することを目的とする。
以上の技術的課題を解決するため、本発明に係るロックボルトは、図1,2,3に示すように、径方向に縮径されかつ両端部が閉塞された筒状体からなり、この筒状体の後端部に、この筒状体を径方向に膨張させる高圧媒体36の注入孔10が設けられた縮径筒部4と、この縮径筒部の先端部に被着されるスリーブ部12及びこのスリーブ部の先部に形成され表面に螺子溝が設けられた雄螺子部14からなる接合部6と、上記縮径筒部の後端部に被着され、表面に螺子溝が設けられた雄螺子部16及びこの雄螺子部の後側に一体的に形成され上記注入孔と連通する注入口18が設けられた注入筒部20からなる操作部8と、を有する構成である。
本発明に係るロックボルトは、上記縮径筒部に形成された断面凹状の空間部に、フラッシングのための水或いは地盤改良の充填材42を上記縮径筒部の先端部に送るためのチューブ22を併設した構成である。
本発明に係るロックボルトは、上記接合部の雄螺子部14に、地中を削孔するビット24を螺着した構成である。
また、本発明に係るロックボルトは、上記接合部の雄螺子部14及び操作部の雄螺子部16の各螺子形状をロープ螺子状とした構成である。
本発明に係る支保工法は、削孔用の駆動装置の連結部に、上記ロックボルトの上記操作部8を螺着し、このロックボルトとともに上記接合部の雄螺子部に螺着したビット24を回転又は衝撃駆動させて地中を削孔し、上記ビットとともにロックボルトを埋設した後、上記注入筒部の注入口18から高圧媒体を注入して上記縮径筒部を径方向に拡径膨張させて孔壁33に圧着させ、このロックボルトを地中に定着することである。
本発明に係る支保工法は、上記ビットを回転又は衝撃駆動して地中を削孔する際、上記縮径筒部に併設したチューブの後端部から注入した水をロックボルトの先端部から排出してフラッシングを行うことである。
本発明に係る支保工法は、上記縮径筒部を拡径膨張させる前に、上記縮径筒部に併設したチューブの後端部から地盤改良の充填材42を注入し、これをロックボルトの先端部から排出して孔壁の周辺に充填させることである。
本発明に係るロックボルトによれば、径方向に縮径された筒状体の後端部に注入孔が設けられた縮径筒部、この縮径筒部の先端部に被着される接合部、及び縮径筒部の後端部に被着され雄螺子部及び注入口が設けられた注入筒部からなる操作部を有する構成としたから、接合部及び操作部には螺着により容易に種々必要な部材、装置の接合が行なえて作業性、施工性に優れ、またロックボルトが地中に良好に定着して支保補強が確実に行なえるとともに、操作部の雄螺子部と注入筒部とを一体化したことにより、定着時の衝撃や回転に対して高強度となり、また操作部の雄螺子部により種々の削孔用の駆動装置の使用が可能になるという効果がある。
本発明に係るロックボルトによれば、フラッシングのための水或いは充填材を縮径筒部の先端部に送るためのチューブを併設した構成としたから、ロックボルトの先端部に水、或いは充填材を良好かつ効果的に送ることができるという効果がある。
本発明に係るロックボルトによれば、接合部の雄螺子部に地中を削孔するビットを螺着した構成としたから、迅速にロックボルトを地山に定着できるとともに、ロックボルトによる自削後は埋設状態のまま埋殺しとするので孔壁が崩れやすい地山であっても好適に対応でき、また作業も削孔工程と膨張工程でロックボルトを地山、岩盤などの地中に定着させることができるので、施工性及び経済性に優れるという効果がある。
また本発明に係るロックボルトによれば、雄螺子部の螺子形状をロープ螺子状としたから、当該雄螺子部に対する部材或いは装置の螺着が容易に行なえるという効果がある。
本発明に係る支保工法によれば、ビットの回転又は衝撃駆動により地山を削孔しつつロックボルトを埋設した後、高圧媒体を注入して縮径筒部を径方向に拡径膨張させてロックボルトを地山に定着することとしたから、ロックボルトは自削後は埋設状態のままで埋殺しとするので孔壁が崩れやすい地山にも好適に対応でき、また作業も削孔工程と膨張工程でロックボルトを地山に定着させることができて、施工性及び経済性に優れるという効果がある。
本発明に係る支保工法によれば、ビットで削孔する際、併設したチューブから水を排出してフラッシングを行うこととしたから、ビットによる削孔及びズリの排出が良好に行なえるという効果がある。
本発明に係る支保工法によれば、併設したチューブから充填材を排出して孔壁の周辺に充填させることとしたから、この充填材の硬化により地質が改良されるとともにロックボルトが地中に強固に固定され、また孔壁が崩れやすく孔壁に凹部ができるような地山にも良好にロックボルトを定着させることができるという効果がある。
以下、本発明に係るロックボルト及びこれを用いた支保工法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、上記ロックボルト2を示したものである。このロックボルト2は、縮径筒部4、接合部6及び操作部8を有し、全体が鋼製の部材である。
上記縮径筒部4は、円筒体を押し潰して中空の偏平状に形成し、そしてこの偏平な筒体を両側から丸め、中央部に軸方向に貫通した孔部5ができる形状に加工したものである。この丸めた縮径筒部4は、断面が図1(b)に示すようにC字状である。また縮径筒部4の両端部は、円錐状の器具を押圧して端部内側の壁面を外向きに屈曲して外側の壁面に密着させて閉塞されている。
また、上記操作部8は、表面にロープ螺子状の螺子溝が設けられた雄螺子部16及びこの雄螺子部16の後側に一体形成され上記注入孔10と連通する注入口18が設けられた注入筒部20からなる。この操作部8は、円管の外側表面の全体にロープ螺子状の螺旋溝を刻設して雄螺子部16を形成した後、その一端側の螺旋溝を研削して表面が滑らかな注入筒部20を形成することで、雄螺子部16と注入筒部20とを一体形成する。
このように操作部8は、雄螺子部16と高圧水を注入する注入筒部20が一体成形されていることから、削孔打設時の衝撃や回転に対して高い強度が維持される。また、雄螺子部16を設けたことにより、様々な削孔用の駆動装置の連結が可能となり、ロックボルト2の汎用的な使用が可能となる。また、雄螺子部16はロープ螺子の採用により螺着による連結が容易に行なえる。
上記縮径筒部4の後端部は、縮径筒部の中間部よりさらに縮径され、この部位に上記操作部8の略全体が被着され、縮径筒部4の端部を保持拘束する。この操作部8の取り付けに際しては、上記縮径筒部4の後端部に上記操作部8を雄螺子部16から嵌め込む。このとき、注入筒部20の後端部を少し外側に残した状態とし、溶接19により縮径筒部4の端部を完全に閉塞し、併せて注入筒部20の内壁に縮径筒部4の端部を溶着固定する。
一方、縮径筒部4の先端部にスリーブ部12を嵌め込み、縮径筒部4の先端部を保持拘束する。この縮径筒部4の先端部は、縮径筒部の中間部よりさらに縮径され、その外径は雄螺子部14の最大外径と同程度にされている。そして、スリーブ部12の先端部を少し外側に残した状態とし、溶接13により縮径筒部4の端部を完全に閉塞し、併せて上記スリーブ部12の内壁に縮径筒部4の端部を溶着固定する。さらに、このスリーブ部12の先端部の内部に雄螺子部14を嵌め込み、スリーブ部12の先端部と雄螺子部14の外周面との間を溶接15して両者を固着する。
このように上記接合部6は、上記縮径筒部4の先端部に被着されるスリーブ部12及びこのスリーブ部12の先側に連続して形成され表面にロープ螺子状の螺子溝が設けられた雄螺子部14からなる。また、ロックボルト2の先端に雄螺子部14を設けることにより、種々のビット24からその地山の地質に対応したものを選択して自在に螺着して使用することができ、汎用性に富むものとなる。
そして、上記操作部8の注入筒部20の適宜な位置を穿孔して、注入筒部20から縮径筒部4の筒壁までを貫通させ、この注入筒部20に注入口18を、これと連通して縮径筒部4に注入孔10を形成する。この注入孔10は、縮径筒部4を径方向に膨張させる高圧水36を注入するためのものである。
さらに、上記縮径筒部4には、この軸方向に沿ってナイロン等の合成樹脂製のチューブ22を併設する。図1(b)に示すように、このチューブ22は、縮径筒部4の内部に中空状に形成された孔部5に挿入され、ロックボルト2の全体に渡って併設配置される。この際、チューブ22の後端部はロックボルト2の端部から突出させ、またチューブ22の先端部は接合部6の雄螺子部14の先端から少し入り込んだ位置で、パッキン17により保持固定する。このチューブ22を用いて、フラッシングのための水等の液体、気体或いはグラウト材42(充填材)を縮径筒部4の先端部に送る。上記ロックボルト2は、全長が2m〜6mの範囲で種々の寸法のものが有り、定着場所等により使い分ける。
ここで、上記ロックボルト2を用いて地山1を補強し支保する工法について説明する。このロックボルト2は、自ら地山を削孔させるために、ロックボルト2の先端の接合部6には削孔用のビット24を螺着する。このビット24には、回転式用、衝撃式用又はこれらの併用式があり、地質により使い分ける。
一方、ロックボルト2の操作部8を、ロックボルト2を回転駆動或いは衝撃駆動させるための削孔用の駆動装置の連結部32に装着する。このとき駆動装置の駆動部32に、ロックボルト2の操作部8の雄螺子部16を螺着する。
ロックボルト2の埋設が開始されると、図3(a)に示すように、上記ロックボルト2はビット24によって地山1を削孔し地中の奥に進行する。このとき、ビット24による削孔と並行して、縮径筒部4に併設されたチューブ22の後端部から注入した水をロックボルト2の先端部から排出してフラッシングを行う。このフラッシングにより、ビット24を冷却するとともに削孔により生じた岩片土砂等のズリを排出する。
この工法では、削孔後はロックボルト2及びビット24を埋設したまま、次の工程に移る。このロックボルト2は、自ら地山を削孔するとともにそのまま埋設して地山に定着させる。このため、削孔した後に孔壁33が崩落するような比較的軟弱な地質であっても、地質の補強といった面倒な工程を行う必要がないため、作業効率がよく作業時間の短縮にも寄与する。
さて、上記ロックボルト2を地山1に埋設した後、上記駆動装置を取り外し、図3(b)に示すように、操作部8の注入筒部20に高水圧ポンプからの注入器34を装着する。この注入器34は、図4に示すように一端側が縮径して孔部37が設けられた円筒体であり、この筒部の内径は注入筒部20の外径より少し大きく形成され、この間の隙間に水路が設けられる。また、注入器34には水路用の螺孔が半径方向に設けられ、これに中空のニップル35が螺着され、注入器34の内面には上記螺孔の両側に二つのOリング44が所定の間隔で配置されている。
上記注入器34は、上記Oリング44間に注入器34のニップル35及び注入口18が位置するように注入筒部20に取り付ける。このとき、注入器34の孔部37からはチューブ22の後端部が突き出た状態となる。なお、注入口18(及び注入孔10)はリング状に複数設けることも可能である。
そして、高水圧ポンプからの高圧水36は、注入器34のニップル35を経由し、操作部8の注入口18から注入孔10を介して縮径筒部4に注入され、縮径筒部4を径方向に膨張拡径させる。この縮径筒部4の膨張により、ロックボルト2が略全体にわたって孔壁33に圧着し、径方向への力学的な作用及び軸方向への摩擦力が発生し、瞬時にロックボルト2が固定される。このようにロックボルト2とともに、ビット24及びチューブ22を埋殺しのまま定着する。
この実施の形態で用いたロックボルト2は、膨張前の縮径筒部4の直径が36mmであり、上記膨張により直径は54mm程度の円形に近い形状に拡径する。このため、膨張により拡径する寸法は18mm(=54mm−36mm)となる。また、上記ビット24の最大の直径は45mmであるため、掘削孔の直径は45mmとなる。したがって、直径45mmの掘削孔を、上記ロックボルト2の放射状の膨張圧力により理論上は直径54mm程度まで拡径する。このため実質的に掘削孔を拡げる拡径寸法は9mm(=54mm−45mm)程度となり、この拡径による孔壁33への圧接によりロックボルト2が地中に固定される。
ロックボルト2の膨張の過程では、掘削孔の孔壁33を圧縮し、また孔壁33の凸凹に合わせて縮径筒部4は形を変え強固に噛み合う。特に地質が軟質(軟弱な岩盤、粘土、土砂、土壌)の場合には、上記膨張したロックボルト2によって地質が強化され、ロックボルト2が強固に固定されて大きな耐荷効果、補強効果が得られる。
この実施の形態では、上記圧接状態での拡径寸法を9mm程度としたが、これは地質の硬度に応じて5mm〜10mmの範囲に設定するのが好適と考えられる。この拡径寸法が小さすぎると、孔壁33に対する膨張圧力が不足し、また大きすぎるとロックボルト2の膨張が不十分(水圧にも依存)となり好ましくない。
そして最後には、図3(c)に示すように、地表に露出したロックボルト2の操作部8に鋼製の中空状のプレート38を嵌め込み、さらに操作部8の雄螺子部16にナット40を螺着し、プレート38を地山1の表面に圧着固定する。このナット40は円筒状で、中空部にはロープ螺子状の雌螺子が刻設されている。このように、上記ビット24が装着された自削方式のロックボルト2を用いると、(1)削孔の工程と、(2)ロックボルト2の膨張工程との2つの工程で迅速にロックボルト2の定着施工が行える。
なお、上記ロックボルト2にビット24を装着しない形態で使用することも可能である。地質が比較的硬質の場合には、先に別途ドリルで削孔した孔内に上記ロックボルト2を挿入して使用する。このときには、打設用の駆動装置をロックボルト2の操作部8の雄螺子部16に螺着し、ロックボルト2を孔内に打設し埋設する。この際、下記グラウト材42をチューブ22を介して孔内に排出充填させることができる。そして、ロックボルト2の操作部8に高水圧ポンプの注入器を装着し、操作部8の注入口18より高圧水を注入し、縮径筒部4を径方向に膨張拡径させる。上記膨張工程により、ロックボルト2を地中に定着し地盤を補強することができる。
図5は他の形態として、上記ロックボルト2により削孔した孔壁33の周辺に、さらにグラウト材42を充填する場合の工法を示したものである。地山1の地質によっては削孔した孔壁33の一部がフラッシングで流出されることが予想され、このときには孔壁33の内径が広がるので、ロックボルト2の定着を安定させるためには孔壁33の周辺を補強するのが望ましい。
この場合は、図5(a)に示すように、上記ビット24を取り付けたロックボルト2で地山1を削孔した後、縮径筒部4に併設したチューブ22を用いて孔壁33内部に地盤改良のためセメントペースト、モルタル、薬液等のグラウト材42を注入する。そして、グラウト材42がロックボルト2周辺の全体に充填された後、図5(b)に示すように、操作部8に高水圧ポンプのノズルを装着し高圧水の注入を開始する。そして図5(c)に示すように、操作部8の注入口18より注入した高圧水により縮径筒部4を径方向に膨張拡径させ、グラウト材42を孔壁33との間に浸透充填させる。このときロックボルト2の膨張拡径作業は、グラウト材42の硬化開始後の生乾きの状態の時に行うのが効果的であり、これによりグラウト材42が地山1の表面に溢出ることもない。
上記縮径筒部4の膨張処理を行うことで、グラウト材42がロックボルト2と孔壁33との間を密閉し、このグラウト材42の硬化によりロックボルト2を地山1に強固に固定させることができる。なお、上記グラウト材42は、ビット24で削孔中に上記チューブ22から排出することとしても良く、この場合にはグラウト材42を周辺に効率的に充填でき、またフラッシングとしての効果もある。そして、ロックボルト2の操作部8にプレート38を嵌め込み、これにナット40を螺着してプレート38を地山1の表面に圧着固定する。
従って、上記実施の形態によれば、自削により地山を削孔後はロックボルトを埋殺しとするので、作業工程も削孔工程と膨張工程で済むので迅速かつ良好にロックボルトを地山に定着させることができ、施工性及び経済性に優れる。また削孔後はロックボルトを埋設状態のままとするので、孔壁が崩れやすい軟質の地山であってもロックボルトを好適に定着させることができる。
また、ロックボルトの先端部に雄螺子部を設けたことにより、地山に対応したビットを選択使用することができ、加えてロックボルトの操作部は雄螺子部と注入筒部を一体化したことにより、打設時の衝撃や回転に対して高強度である。さらに、操作部の雄螺子部により種々の削孔装置の使用が可能になり、またロックボルトに併設したチューブにより、ロックボルトの先端部にフラッシングのための液体や気体を良好に送ることができ、グラウト材の注入充填も良好に行なえる。
本発明の実施の形態に係ロックボルトの、(a)は正面を、(b)はA−A線端面を示す図である。 本発明の実施の形態に係るロックボルトの軸方向の断面を示す図である。 実施の形態に係るロックボルトの施工工程を示す図で、(a)はロックボルトによる削孔、(b)は高圧水の注入器の装着注入、(c)は高圧水の注入によるロックボルトの膨張拡径の状態を示す。 実施の形態に係り、高圧水の注入器を取り付けたロックボルトの断面図である。 他の実施の形態に係るロックボルトの施工工程を示す図で、(a)はロックボルトによる削孔及びグラウト材の注入、(b)は高圧水の注入器の装着注入、(c)は高圧水の注入によりロックボルトが膨張拡径した状態を示す。 従来例に係るロックボルトの施工工程を示す図で、(a)はドリルによる削孔、(b)は膨張型ロックボルトの挿入、(c)は高圧水注入、(d)はロックボルトが膨張拡径した状態を示す。
符号の説明
2 ロックボルト
4 縮径筒部
6 接合部
8 操作部
10 注入孔
12 スリーブ部
14 雄螺子部
16 雄螺子部
18 注入口
20 注入筒部
22 チューブ
24 ビット
33 孔壁
36 高圧媒体(高圧水)
42 充填材(グラウト材)

Claims (7)

  1. 径方向に縮径されかつ両端部が閉塞された筒状体からなり、この筒状体の後端部に、この筒状体を径方向に膨張させる高圧媒体の注入孔が設けられた縮径筒部と、
    この縮径筒部の先端部に被着されるスリーブ部及びこのスリーブ部の先部に形成され表面に螺子溝が設けられた雄螺子部からなる接合部と、
    上記縮径筒部の後端部に被着され、表面に螺子溝が設けられた雄螺子部及びこの雄螺子部の後側に一体的に形成され上記注入孔と連通する注入口が設けられた注入筒部からなる操作部と、を有することを特徴とするロックボルト。
  2. 上記縮径筒部に形成された断面凹状の空間部に、フラッシングのための水或いは地盤改良の充填材を上記縮径筒部の先端部に送るためのチューブを併設したことを特徴とする請求項1記載のロックボルト。
  3. 上記接合部の雄螺子部に、地中を削孔するビットを螺着したことを特徴とする請求項1又は2記載のロックボルト。
  4. 上記接合部の雄螺子部及び操作部の雄螺子部の各螺子形状をロープ螺子状としたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のロックボルト。
  5. 削孔用の駆動装置の連結部に、請求項1記載のロックボルトの上記操作部を螺着し、このロックボルトとともに上記接合部の雄螺子部に螺着したビットを回転又は衝撃駆動させて地中を削孔し、
    上記ビットとともにロックボルトを埋設した後、上記注入筒部の注入口から高圧媒体を注入して上記縮径筒部を径方向に拡径膨張させて孔壁に圧着させ、このロックボルトを地中に定着することを特徴とするロックボルトを用いた支保工法。
  6. 上記ビットを回転又は衝撃駆動して地中を削孔する際、上記縮径筒部に併設したチューブの後端部から注入した水をロックボルトの先端部から排出してフラッシングを行うことを特徴とする請求項5記載のロックボルトを用いた支保工法。
  7. 上記縮径筒部を拡径膨張させる前に、上記縮径筒部に併設したチューブの後端部から地盤改良の充填材を注入し、これをロックボルトの先端部から排出して孔壁の周辺に充填させることを特徴とする請求項5又は6記載のロックボルトを用いた支保工法。
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