JP2006176311A - 紙送り装置及び駆動アクチュエータ - Google Patents

紙送り装置及び駆動アクチュエータ Download PDF

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Abstract

【課題】 収納トレイ内の用紙を一枚ずつ取り出して搬送給紙する際の装置の信頼性が向上する紙送り装置及び駆動アクチュエータを提供する。
【解決手段】 駆動アクチュエータ20では、ピックアップローラが収納トレイ内の紙を引き出す際には(クラッチ機構の作動時には)、クラッチモータ58によってセクタギヤ50がコイルスプリング48の他端48Bから離間する位置へ回転移動され、コイルスプリング48の緊縛力によってジョイント40が駆動軸36と連動状態とされる。さらに、ピックアップローラが1回転して(紙が1枚のみ取り出されて)ピックアップローラが停止する際には(クラッチ機構が遮断状態となる際には)、ジョイント40のカム部46がセクタギヤ50の腕部54を押圧し、セクタギヤ50がコイルスプリング48の他端48Bと係合する位置(初期位置)へ移動される。これにより、ピックアップローラが1回転だけで停止する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば複写機等の画像処理装置における紙を収納した収納トレイから紙を引き出して搬送する紙送り装置及びこの紙送り装置に適用される駆動アクチュエータに関する。
例えば複写機等の画像処理装置においては、紙(用紙)を収納した収納トレイから紙を引き出して搬送する紙送り装置を備えている。この種の紙送り装置では、給紙トレイ内に収容された用紙を一枚ずつ給紙するピックアップローラと、このピックアップローラを駆動するための駆動アクチュエータを備えた構成となっており、駆動アクチュエータのモータが作動することで、ピックアップローラが1回転して収納トレイ内の用紙が一枚づつ所定の処理系に搬送給紙される。
ここで、前述の如く紙を収納トレイから1枚ずつ取り出すために(ピックアップするために)ピックアップローラを1回転だけさせるピックアップローラ駆動機構が提案されている(特許文献1または特許文献2参照)。
前記提案された駆動機構によれば、スプリング式のクラッチ及びソレノイドを用いた構成となっている。すなわち、ピックアップローラに連結された出力側シャフトにはスプリングが設けられており、このスプリングの締付力で駆動力を伝達する。またしかも、ピックアップローラが給紙のために1回転する際には、ソレノイドの作動により阻止部材(回転レバー)が移動されてスプリングの一端部が係止固定状態とされ、その後の回転によってスプリングコイル部分の径が拡大されてスプリングの締付け力が開放され、出力側シャフトとの間にスリップ(相対回転)が生じて、ピックアップローラが1回転だけで停止する構成となっている。
しかしながら、前記提案された駆動機構においては、給紙の際にピックアップローラを1回転だけさせるために不可欠なソレノイドは、小型のものを適用するとそのパワーが小さいことに起因してスプリング式クラッチの解除時に引っ掛かり易く、信頼性に欠ける欠点があった。一方、これを解消し信頼性を向上させるために大型でハイパワーなものを適用したのでは、極め高価なものになってしまう。
また、ソレノイドの作動によりスプリングの一端部を係止固定または解除するための阻止部材(回転レバー)は、1回転した後には初期位置に復帰しなければならないが、当該初期位置への復帰動作を別の単なるリターンスプリングによって行う構成となっているため、すなわち、前記復帰動作をリターンスプリングの付勢力に全て依存する構成であるため、同様に信頼性に欠ける欠点もあった。
特開平8−4782号公報 特開2002−240970号公報
本発明は上記事実を考慮し、収納トレイ内の用紙を一枚ずつ取り出して搬送給紙する際の装置の信頼性が向上する紙送り装置及び駆動アクチュエータを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明の紙送り装置は、収納トレイに収納された紙を前記収納トレイから引き出し前記引き出された紙を所定方向へ搬送する紙送り装置であって、前記収納トレイに収納された前記紙に接触して当該紙を前記収納トレイから引き出すピックアップローラと、前記ピックアップローラによって引き出された前記紙を所定方向へ搬送する搬送ローラと、前記ピックアップローラ及び前記搬送ローラを回転させるための搬送モータと、前記ピックアップローラと前記搬送モータとの間に設けられ、遮断状態では前記搬送モータの前記ピックアップローラへの駆動力の伝達を遮断し、接続状態では前記搬送モータの駆動力を前記ピックアップローラの1回転分だけ伝達する前記搬送モータまたはその他のモータを駆動源とするクラッチ機構と、を備えたことを特徴としている。
請求項1記載の紙送り装置では、ピックアップローラと搬送ローラを備えており、ピックアップローラ及び搬送ローラは搬送モータによって回転され、このピックアップローラが収納トレイに収納された紙に接触して当該紙を収納トレイから引き出し、ピックアップローラによって引き出された紙は搬送ローラによって所定方向へ搬送される。
ここで、ピックアップローラが収納トレイ内の紙を引き出す際には、ピックアップローラと搬送モータとの間に設けられたクラッチ機構が作動する。すなわち、このクラッチ機構が作動することで、搬送モータの駆動力はピックアップローラの1回転分だけ伝達され、ピックアップローラが紙を1枚のみ取り出す。またしかも、その後には(紙が搬送ローラによって搬送される際には)、クラッチ機構が遮断状態となり、搬送モータのピックアップローラへの駆動力の伝達が遮断され、ピックアップローラが不要に紙を取り出すことがなくしかも搬送ローラによる紙の搬送が阻害されることもない。
請求項2に係る発明の紙送り装置は、請求項1記載の紙送り装置において、前記ピックアップローラに連結され当該ピックアップローラを回転させるピックアップローラ用出力軸としてのジョイントを備え、前記クラッチ機構は、前記搬送モータに連結され常に連動して回転されると共に、前記ジョイントと相対回転可能に設けられた駆動軸と、コイル状に形成され、前記駆動軸に緊縛力が作用した状態で巻装されると共に一端が前記ジョイントに係止され、前記緊縛力によって前記ジョイントを前記駆動軸と連動状態とすると共に、他端が固定された状態では前記緊縛力を開放することで前記ジョイントを前記駆動軸と非連動状態とするコイルスプリングと、前記コイルスプリングの他端に係合可能に設けられ、前記クラッチ機構の非作動時に前記コイルスプリングの他端に係合する位置へ移動されるセクタギヤと、前記セクタギヤに連結され、前記クラッチ機構の作動時に前記セクタギヤを前記コイルスプリングの他端から離間する位置へ移動させるクラッチモータと、を有する、ことを特徴としている。
請求項2記載の紙送り装置では、ピックアップローラが収納トレイ内の紙を引き出す際には(すなわち、クラッチ機構が作動する際には)、ジョイントを介してピックアップローラが回転される。すなわち、クラッチ機構の作動時には、クラッチモータによってセクタギヤがコイルスプリングの他端から離間する位置へ移動され、コイルスプリングの緊縛力によってジョイントが駆動軸と連動状態とされる。このため、駆動軸が搬送モータによって回転されると、コイルスプリングの緊縛力によってこの駆動軸と連動してジョイントが回転され、これにより、ピックアップローラが回転して紙を収納トレイから引き出す。
さらに、ピックアップローラが1回転すると(紙が1枚のみ取り出されると)、クラッチ機構が遮断状態となり、ピックアップローラが停止される。すなわち、ジョイントが1回転することでセクタギヤがコイルスプリングの他端に係合する位置へ移動される。これにより、コイルスプリングの他端が固定された状態となり、その後はコイルスプリングの緊縛力が開放されてジョイントが駆動軸と非連動状態となる。すなわち、コイルスプリングの他端が固定されることにより、その後の駆動軸の回転によってコイルスプリングのコイル部分の径が拡大されて駆動軸との間にスリップ(相対回転)が生じ、駆動軸からジョイント(すなわち、ピックアップローラ)への駆動力の伝達が遮断される。これにより、ピックアップローラが1回転だけで停止する。
このように、クラッチ機構の作動時にセクタギヤを移動させてジョイントを駆動軸と連動状態とするためにクラッチモータを適用した構成であるため、確実に前記クラッチ機構接続状態(セクタギヤがコイルスプリングの他端から離間する位置へ移動した状態)とすることができ、信頼性が向上する。
請求項3に係る発明の紙送り装置は、請求項2記載の紙送り装置において、前記セクタギヤは前記ジョイント方向へ突出形成された腕部を有し、前記ジョイントは径方向外側へ突出形成されたカム部を有し、前記クラッチ機構の作動により前記ピックアップローラが前記1回転する際に前記カム部が前記腕部を押圧することで前記セクタギヤを前記コイルスプリングの他端と係合する位置へ移動させる、ことを特徴としている。
請求項3記載の紙送り装置では、ピックアップローラが1回転して(紙が1枚のみ取り出されて)ピックアップローラが停止する際には(クラッチ機構が遮断状態となる際には)、ジョイントのカム部がセクタギヤの腕部を押圧して、セクタギヤがコイルスプリングの他端と係合する位置(初期位置)へ移動される。これにより、コイルスプリングの他端が固定された状態となり、その後はコイルスプリングの緊縛力が開放されてジョイントが駆動軸と非連動状態となる。
このように、クラッチ機構が遮断状態となる際に、ジョイントのカム部によってセクタギヤをコイルスプリングの他端と係合する位置(初期位置)へ移動させる構成であるため、確実に前記クラッチ機構遮断状態(セクタギヤがコイルスプリングの他端と係合する位置へ移動した状態)とすることができ、信頼性が向上する。
請求項4に係る発明の紙送り装置は、請求項1記載の紙送り装置において、前記ピックアップローラに連結され当該ピックアップローラを回転させるピックアップローラ用出力軸としてのジョイントを備え、前記クラッチ機構は、前記搬送モータに連結されて常に連動して回転される中継ローラと、前記ジョイントに連結され、周方向一部に非円弧状の平面部を有し、前記平面部以外の部位が前記中継ローラと接触することで前記中継ローラと連動状態となると共に、前記クラッチ機構の非作動時には前記平面部が前記中継ローラに対向して非接触となることで前記中継ローラと非連動状態となる半月ローラと、前記半月ローラに連結され、前記クラッチ機構の作動時に前記半月ローラの前記平面部以外の部位が前記中継ローラに接触できる位置へ回転させるクラッチモータと、を有する、ことを特徴としている。
請求項4記載の紙送り装置では、ピックアップローラが収納トレイ内の紙を引き出す際には(すなわち、クラッチ機構が作動する際には)、ジョイントを介してピックアップローラが回転される。すなわち、クラッチ機構の作動時には、クラッチモータによって、半月ローラの平面部以外の部位が中継ローラに接触できる位置へ回転される。このため、中継ローラが搬送モータによって回転されると、この中継ローラと連動して半月ローラがジョイントと共に回転され、これにより、ピックアップローラが回転して紙を収納トレイから引き出す。
さらに、ピックアップローラが1回転すると(紙が1枚のみ取り出されると)、クラッチ機構が遮断状態となり、ピックアップローラが停止される。すなわち、半月ローラの平面部が中継ローラに対向して非接触状態となり、半月ローラが中継ローラと非連動状態となる。すなわち、中継ローラから半月ローラ(ジョイント)すなわちピックアップローラへの駆動力の伝達が遮断される。これにより、ピックアップローラが1回転だけで停止する。
このように、クラッチ機構の作動時に半月ローラを回転させるためにクラッチモータを適用した構成であるため、確実に前記クラッチ機構接続状態(半月ローラの平面部以外の部位が中継ローラに接触できる位置へ回転させた状態)とすることができ、信頼性が向上する。
また、クラッチ機構の遮断状態(半月ローラの平面部が中継ローラに対向する非接触状態)は、半月ローラの平面部によって行われる構成であるため、確実に前記クラッチ機構遮断状態(すなわち、初期位置復帰状態)とすることができ、信頼性が向上する。さらに、そのタイミングの設定も、半月ローラの平面部の形成範囲等の設定によって容易に行うことができる。
請求項5に係る発明の紙送り装置は、請求項4記載の紙送り装置において、前記半月ローラの前記平面部が前記中継ローラに対向して非接触となる際に当該非接触状態を保持する保持部材を有する、ことを特徴としている。
請求項5記載の紙送り装置では、半月ローラの平面部が中継ローラに対向して非接触状態となる際には、当該非接触状態が保持部材によって保持されるため、半月ローラの不要な回転(所謂、オーバーラン)が防止される。
請求項6に係る発明の紙送り装置は、請求項4または請求項5記載の紙送り装置において、前記中継ローラを前記半月ローラの方向へ付勢する付勢部材を有する、ことを特徴としている。
請求項6記載の紙送り装置では、中継ローラは付勢部材によって半月ローラの方向へ付勢されているため、中継ローラは半月ローラに加圧されて接触しており、中継ローラと半月ローラ同士の摩擦力が増大し、安定して駆動力を伝達することができる。また、仮に各ローラが摩耗した場合であっても、中継ローラと半月ローラ同士が接触できなくなる事態を防止することができる。
請求項7に係る発明の駆動アクチュエータは、収納トレイに収納された紙をピックアップローラによって前記収納トレイから引き出し前記引き出された紙を搬送ローラによって所定方向へ搬送する紙送り装置用の駆動アクチュエータであって、前記ピックアップローラに連結され当該ピックアップローラを回転させるピックアップローラ用出力軸としてのジョイントと、前記搬送ローラに連結され当該搬送ローラを回転させる搬送ローラ用出力軸と、前記ジョイント及び前記搬送ローラ用出力軸を回転させるための搬送モータと、前記ジョイントと前記搬送モータとの間に設けられ、遮断状態では前記搬送モータの前記ジョイントへの駆動力の伝達を遮断し、接続状態では前記搬送モータの駆動力を前記ピックアップローラの1回転分だけ伝達するクラッチ機構と、前記搬送モータ及び前記クラッチ機構を収容するハウジングケースと、を備えたことを特徴としている。
請求項7記載の駆動アクチュエータは、紙送り装置のピックアップローラと搬送ローラを駆動させるためのものであり、ピックアップローラに連結されこのピックアップローラを回転させるピックアップローラ用出力軸としてのジョイントと、搬送ローラに連結されこの搬送ローラを回転させる搬送ローラ用出力軸とを備えている。ジョイント及び搬送ローラ用出力軸は搬送モータによって回転され、これによって、ピックアップローラが収納トレイに収納された紙に接触して当該紙を収納トレイから引き出し、ピックアップローラによって引き出された紙は搬送ローラによって所定方向へ搬送される。
ここで、ピックアップローラが収納トレイ内の紙を引き出す際には、ジョイントと搬送モータとの間に設けられたクラッチ機構が作動する。すなわち、このクラッチ機構が作動することで、搬送モータの駆動力はジョイントにピックアップローラの1回転分だけ伝達され、ピックアップローラが紙を1枚のみ取り出す。またしかも、その後には(紙が搬送ローラによって搬送される際には)、クラッチ機構が遮断状態となり、搬送モータのジョイント(ピックアップローラ)への駆動力の伝達が遮断され、ピックアップローラが不要に紙を取り出すことがなくしかも搬送ローラによる紙の搬送が阻害されることもない。
請求項8に係る発明の駆動アクチュエータは、請求項7記載の駆動アクチュエータにおいて、前記クラッチ機構は、前記搬送モータに連結され常に連動して回転されると共に、前記ジョイントと相対回転可能に設けられた駆動軸と、コイル状に形成され、前記駆動軸に緊縛力が作用した状態で巻装されると共に一端が前記ジョイントに係止され、前記緊縛力によって前記ジョイントを前記駆動軸と連動状態とすると共に、他端が固定された状態では前記緊縛力を開放することで前記ジョイントを前記駆動軸と非連動状態とするコイルスプリングと、前記コイルスプリングの他端に係合可能に設けられ、前記クラッチ機構の非作動時に前記コイルスプリングの他端に係合する位置へ移動されるセクタギヤと、前記セクタギヤに連結され、前記クラッチ機構の作動時に前記セクタギヤを前記コイルスプリングの他端から離間する位置へ移動させるクラッチモータと、を有する、ことを特徴としている。
請求項8記載の駆動アクチュエータでは、ピックアップローラが収納トレイ内の紙を引き出す際には(すなわち、クラッチ機構が作動する際には)、ジョイントを介してピックアップローラが回転される。すなわち、クラッチ機構の作動時には、クラッチモータによってセクタギヤがコイルスプリングの他端から離間する位置へ移動され、コイルスプリングの緊縛力によってジョイントが駆動軸と連動状態とされる。このため、駆動軸が搬送モータによって回転されると、コイルスプリングの緊縛力によってこの駆動軸と連動してジョイントが回転され、これにより、ピックアップローラが回転して紙を収納トレイから引き出す。
さらに、ピックアップローラが1回転すると(紙が1枚のみ取り出されると)、クラッチ機構が遮断状態となり、ピックアップローラが停止される。すなわち、ジョイントが1回転することでセクタギヤがコイルスプリングの他端に係合する位置へ移動される。これにより、コイルスプリングの他端が固定された状態となり、その後はコイルスプリングの緊縛力が開放されてジョイントが駆動軸と非連動状態となる。すなわち、コイルスプリングの他端が固定されることにより、その後の駆動軸の回転によってコイルスプリングのコイル部分の径が拡大されて駆動軸との間にスリップ(相対回転)が生じ、駆動軸からジョイント(すなわち、ピックアップローラ)への駆動力の伝達が遮断される。これにより、ピックアップローラが1回転だけで停止する。
このように、クラッチ機構の作動時にセクタギヤを移動させてジョイントを駆動軸と連動状態とするためにクラッチモータを適用した構成であるため、確実に前記クラッチ機構接続状態(セクタギヤがコイルスプリングの他端から離間する位置へ移動した状態)とすることができ、信頼性が向上する。
請求項9に係る発明の駆動アクチュエータは、請求項8記載の駆動アクチュエータにおいて、前記セクタギヤは前記ジョイント方向へ突出形成された腕部を有し、前記ジョイントは径方向外側へ突出形成されたカム部を有し、前記クラッチ機構の作動により前記ピックアップローラが前記1回転する際に前記カム部が前記腕部を押圧することで前記セクタギヤを前記コイルスプリングの他端と係合する位置へ移動させる、ことを特徴としている。
請求項9記載の駆動アクチュエータでは、ピックアップローラが1回転して(紙が1枚のみ取り出されて)ピックアップローラが停止する際には(クラッチ機構が遮断状態となる際には)、ジョイントのカム部がセクタギヤの腕部を押圧して、セクタギヤがコイルスプリングの他端と係合する位置(初期位置)へ移動される。これにより、コイルスプリングの他端が固定された状態となり、その後はコイルスプリングの緊縛力が開放されてジョイントが駆動軸と非連動状態となる。
このように、クラッチ機構が遮断状態となる際に、ジョイントのカム部によってセクタギヤをコイルスプリングの他端と係合する位置(初期位置)へ移動させる構成であるため、確実に前記クラッチ機構遮断状態(セクタギヤがコイルスプリングの他端と係合する位置へ移動した状態)とすることができ、信頼性が向上する。
請求項10に係る発明の駆動アクチュエータは、請求項7記載の駆動アクチュエータにおいて、前記クラッチ機構は、前記搬送モータに連結されて常に連動して回転される中継ローラと、前記ジョイントに連結され、周方向一部に非円弧状の平面部を有し、前記平面部以外の部位が前記中継ローラと接触することで前記中継ローラと連動状態となると共に、前記クラッチ機構の非作動時には前記平面部が前記中継ローラに対向して非接触となることで前記中継ローラと非連動状態となる半月ローラと、前記半月ローラに連結され、前記クラッチ機構の作動時に前記半月ローラの前記平面部以外の部位が前記中継ローラに接触できる位置へ回転させるクラッチモータと、を有する、ことを特徴としている。
請求項10記載の駆動アクチュエータでは、ピックアップローラが収納トレイ内の紙を引き出す際には(すなわち、クラッチ機構が作動する際には)、ジョイントを介してピックアップローラが回転される。すなわち、クラッチ機構の作動時には、クラッチモータによって、半月ローラの平面部以外の部位が中継ローラに接触できる位置へ回転される。このため、中継ローラが搬送モータによって回転されると、この中継ローラと連動して半月ローラがジョイントと共に回転され、これにより、ピックアップローラが回転して紙を収納トレイから引き出す。
さらに、ピックアップローラが1回転すると(紙が1枚のみ取り出されると)、クラッチ機構が遮断状態となり、ピックアップローラが停止される。すなわち、半月ローラの平面部が中継ローラに対向して非接触状態となり、半月ローラが中継ローラと非連動状態となる。すなわち、中継ローラから半月ローラ(ジョイント)すなわちピックアップローラへの駆動力の伝達が遮断される。これにより、ピックアップローラが1回転だけで停止する。
このように、クラッチ機構の作動時に半月ローラを回転させるためにクラッチモータを適用した構成であるため、確実に前記クラッチ機構接続状態(半月ローラの平面部以外の部位が中継ローラに接触できる位置へ回転させた状態)とすることができ、信頼性が向上する。
また、クラッチ機構の遮断状態(半月ローラの平面部が中継ローラに対向する非接触状態)は、半月ローラの平面部によって行われる構成であるため、確実に前記クラッチ機構遮断状態(すなわち、初期位置復帰状態)とすることができ、信頼性が向上する。さらに、そのタイミングの設定も、半月ローラの平面部の形成範囲等の設定によって容易に行うことができる。
請求項11に係る発明の駆動アクチュエータは、請求項10記載の駆動アクチュエータにおいて、前記半月ローラの前記平面部が前記中継ローラに対向して非接触となる際に、当該非接触状態を保持する保持部材を有する、ことを特徴としている。
請求項11記載の駆動アクチュエータでは、半月ローラの平面部が中継ローラに対向して非接触状態となる際には、当該非接触状態が保持部材によって保持されるため、半月ローラの不要な回転(所謂、オーバーラン)が防止される。
請求項12に係る発明の駆動アクチュエータは、請求項10または請求項11記載の駆動アクチュエータにおいて、前記中継ローラを前記半月ローラの方向へ付勢する付勢部材を有する、ことを特徴としている。
請求項12記載の駆動アクチュエータでは、中継ローラは付勢部材によって半月ローラの方向へ付勢されているため、中継ローラは半月ローラに加圧されて接触しており、中継ローラと半月ローラ同士の摩擦力が増大し、安定して駆動力を伝達することができる。また、仮に各ローラが摩耗した場合であっても、中継ローラと半月ローラ同士が接触できなくなる事態を防止することができる。
図1には、本発明の第1の実施の形態に係る駆動アクチュエータ20の構成が概略的な平面図にて示されている。また、図2(A)乃至図2(E)には、この駆動アクチュエータ20の主要部分の構成が概略的な正面図にて示されている。さらに、図3には、駆動アクチュエータ20の全体構成が正面図にて示されており、図4には駆動アクチュエータ20の全体構成が断面図にて示されている。
なお、以下においては、クラッチ機構の「遮断状態(駆動力非伝達状態)」を「非作動状態」といい、「接続状態(駆動力伝達状態)」を「作動状態」という。
駆動アクチュエータ20は、紙送り装置10に適用される。紙送り装置10は、ピックアップローラ12と搬送ローラ14を備えており、ピックアップローラ12は、収納トレイ(図示省略)に収納された紙に接触してこの紙を収納トレイから引き出し、さらに、搬送ローラ14は、引き出された紙を所定方向へ搬送する。駆動アクチュエータ20は、このピックアップローラ12と搬送ローラ14を駆動させるためのものである。
駆動アクチュエータ20は、搬送モータ22を備えている。この搬送モータ22の回転軸に設けられたプーリー24は、ベルト26を介してプーリー28に連結されている。プーリー28には、搬送ローラ用出力軸としてのギヤ30が同軸でかつ一体に設けられている。ギヤ30のギヤ部30Aは、搬送ローラ14の回転軸32に設けられたギヤ34に噛合っている。このため、搬送モータ22が駆動することで、搬送ローラ14が常に連動して回転される構成である。
一方、ギヤ30のギヤ部30Bには、クラッチ機構を構成する駆動軸36に設けられたギヤ38が噛合っており、このため、搬送モータ22が駆動することで駆動軸36も常に連動して回転する。
駆動軸36の先端には、ピックアップローラ用出力軸としてのジョイント40が同軸でかつ相対回転可能に設けられている。ジョイント40は、その先端が二股状に形成されて所謂カップリング継手を成しており、ピックアップローラ12の回転軸42に設けられたピン44が入り込んでいる。このため、ジョイント40が回転することでピックアップローラ12を回転させることができる構成である。
ジョイント40の外周一部には、径方向外側へ突出するカム部46が形成されており、後述するセクタギヤ50に対応している。
また、駆動軸36の周囲には、クラッチ機構を構成するコイルスプリング48が巻装されている。コイルスプリング48は、コイル状の本体部分が駆動軸36に緊縛力が作用した状態で巻装されると共に、一端48Aが前記ジョイント40に係止されている。このため、コイルスプリング48はその緊縛力によってジョイント40を駆動軸36と連動状態としている。一方、コイルスプリング48の他端48Bは、後述するセクタギヤ50に対応しており、当該他端48Bがセクタギヤ50によって固定(移動阻止)された状態では、コイルスプリング48は前記緊縛力を開放することで(その後の駆動軸36の回転によってコイル部分の径が拡大されて駆動軸36との間にスリップ(相対回転)が生じて)、ジョイント40を駆動軸36と非連動状態とするようになっている。
図2(A)乃至図2(E)に詳細に示す如く、駆動軸36及びコイルスプリング48の側方には、クラッチ機構を構成するセクタギヤ50が支軸52によって回転可能に支持されている。このセクタギヤ50は、コイルスプリング48の他端48Bに係合可能となっており、クラッチ機構の非作動時にはコイルスプリング48の他端48Bに係合する位置へ回転移動される。この状態では、前述した如くコイルスプリング48の他端48Bを固定状態とすることができ、これによりコイルスプリング48の緊縛力を開放することができる構成である。
また、セクタギヤ50には、ジョイント40方向へ突出する腕部54が形成されており、ジョイント40のカム部46に対応している。これにより、クラッチ機構の作動によりジョイント40(ピックアップローラ12)が1回転する際にカム部46が腕部54を押圧することでセクタギヤ50が前記コイルスプリング48の他端と係合する位置(初期位置)へ再び回転移動されるようになっている。さらに、この腕部54に対応して装置ハウジングにはストッパ56が設けられており、前述の如くカム部46が腕部54を押圧してセクタギヤ50が回転移動される際の移動範囲を制限している。
セクタギヤ50には、クラッチ機構を構成するクラッチモータ58が連結されている。すなわち、クラッチモータ58の回転軸に設けられたギヤ60がセクタギヤ50に噛合っており、このクラッチモータ58の作動によって、クラッチ機構の作動時にセクタギヤ50を前記コイルスプリング48の他端48Bから離間する位置へ回転移動させることができる構成である。
以上の構成の駆動アクチュエータ20の各部品(搬送モータ22、クラッチ機構、及びクラッチモータ58等)は、ハウジングケース62内に収容されている。
次に、本第1の実施の形態の作用を説明する。
上記構成の駆動アクチュエータ20(紙送り装置10)では、搬送モータ22によってピックアップローラ12及び搬送ローラ14が回転され、これによって、ピックアップローラ12が収納トレイに収納された紙に接触して当該紙を収納トレイから引き出し、ピックアップローラ12によって引き出された紙は搬送ローラ14によって所定方向へ搬送される。
ここで、ピックアップローラ12が収納トレイ内の紙を引き出す際には、ジョイント40と搬送モータ22との間に設けられたクラッチ機構が作動し、ジョイント40を介してピックアップローラ12が回転される。すなわち、クラッチ機構の作動時には、図2(C)に示す如く、クラッチモータ58によってセクタギヤ50がコイルスプリング48の他端48Bから離間する位置へ回転移動され、コイルスプリング48の緊縛力によってジョイント40が駆動軸36と連動状態とされる。このため、駆動軸36が搬送モータ22によって回転されると、図2(D)に示す如く、コイルスプリング48の緊縛力によってこの駆動軸36と連動してジョイント40が回転され、これにより、ピックアップローラ12が回転して紙を収納トレイから引き出す。
さらに、ピックアップローラ12が1回転すると(紙が1枚のみ取り出されると)、クラッチ機構が遮断状態となり、ピックアップローラ12が停止される。
すなわち、ピックアップローラ12が1回転して(紙が1枚のみ取り出されて)ピックアップローラ12が停止する際には(クラッチ機構が遮断状態となる際には)、図2(E)に示す如く、ジョイント40のカム部46がセクタギヤ50の腕部54を押圧し、セクタギヤ50がコイルスプリング48の他端48Bと係合する位置(初期位置)へ移動される(図2(A)図示状態)。これにより、コイルスプリング48の他端48Bが固定された状態となり、その後はコイルスプリング48の緊縛力が開放されてジョイント40が駆動軸36と非連動状態となる。すなわち、図2(B)に示す如く、コイルスプリング48の他端48Bが固定されることにより、その後の駆動軸36の回転によってコイルスプリング48のコイル部分の径が拡大されて駆動軸36との間にスリップ(相対回転)が生じ、駆動軸36からジョイント40(すなわち、ピックアップローラ12)への駆動力の伝達が遮断される。これにより、ピックアップローラ12が1回転だけで停止する。
またしかも、その後には(紙が搬送ローラ14によって搬送される際には)、クラッチ機構は遮断状態のままであり、搬送モータ22のジョイント40(ピックアップローラ12)への駆動力の伝達が遮断されてピックアップローラ12が不要に紙を取り出すことがなく、しかも搬送ローラ14による紙の搬送が阻害されることもない。
このように、クラッチ機構の作動時にセクタギヤ50を移動させてジョイント40を駆動軸36と連動状態とするためにクラッチモータ58を適用した構成であるため、確実に前記クラッチ機構接続状態(セクタギヤ50がコイルスプリング48の他端48Bから離間する位置へ移動した状態)とすることができ、信頼性が向上する。
またさらに、クラッチ機構が遮断状態となる際には、ジョイント40のカム部46によってセクタギヤ50をコイルスプリング48の他端48Bと係合する位置(初期位置)へ移動させる構成であるため、確実に前記クラッチ機構遮断状態(セクタギヤ50がコイルスプリング48の他端48Bと係合する位置へ移動した状態)とすることができ、これによっても信頼性が向上する。
次ぎに、本発明に第2の実施の形態を説明する。
なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部品には、前記第1の実施の形態と同一の符号を付与しその説明を省略する。
図5には、本発明の第2の実施の形態に係る駆動アクチュエータ70の構成が概略的な平面図にて示されている。また、図6(A)乃至図6(D)には、この駆動アクチュエータ70の主要部分の構成が概略的な正面図にて示されている。さらに、図7には、駆動アクチュエータ70の全体構成が正面図にて示されており、図8には駆動アクチュエータ70の全体構成が断面図にて示されている。
駆動アクチュエータ70も、前記第1の実施の形態と同様に紙送り装置10に適用され、搬送ローラ用出力軸としてのギヤ72を有している。このギヤ72が搬送モータ22によって回転されることで、搬送ローラ14が常に連動して回転される構成である。
ギヤ72には、中間ギヤ74のギヤ部74Aが噛合っており、さらに、中間ギヤ74のギヤ部74Bには、ギヤ76が噛合っている。このギヤ76には、クラッチ機構を構成するゴム製の中継ローラ78が一体に設けられている。このため、搬送モータ22が駆動することで中継ローラ78も常に連動して回転する。
ここで、図7に示す如く、ギヤ76及び中継ローラ78は、支持アーム79によって支持されている。支持アーム79は、支軸81によって中間ギヤ74と同軸的に支持されており、さらに、付勢部材としてのスプリング83によって後述する半月ローラ80の方向へ常に付勢されている。なお、この支持アーム79の前記付勢方向への移動は、ストッパ85によって所定範囲で制限されている。
中継ローラ78の側方には、ゴム製の半月ローラ80が設けられている。この半月ローラ80は、周方向一部に非円弧状の平面部82が形成されており、前述した第1の実施の形態と同様のジョイント40に一体に連結されている。このため、半月ローラ80が回転することでジョイント40を回転させることができる構成である。さらに、この半月ローラ80は、平面部82以外の部位が中継ローラ78と接触することでこの中継ローラ78と連動状態となり、しかも、平面部82が中継ローラ78に対向して非接触となることで中継ローラ78とは非連動状態となる構成である。
また、半月ローラ80にはギヤ84が同軸かつ一体に設けられている。このギヤ84には、中間ギヤ86のギヤ部86Aが噛合っており、さらに、中間ギヤ86のギヤ部86Bには、前記第1の実施の形態と同様にクラッチモータ58のギヤ60が噛合っている。これにより、クラッチモータ58の作動によって、クラッチ機構の作動時には半月ローラ80の平面部82以外の部位が中継ローラ78に接触できる位置(連動状態)へ回転移動させることができる構成である。
さらに、半月ローラ80には、カム88が同軸かつ一体に設けられている。カム88の周方向一部には、半月ローラ80の平面部82に対応して、非円弧状の平面部88Aが形成されており、平面部82が中継ローラ78に対向して非接触と成る際にはこの平面部88Aも中継ローラ78に対向して位置するように構成されている。またさらに、カム88には、保持部材としての板バネ90が係合している。板バネ90は、カム88の周囲に摺接しており、前述の如く半月ローラ80の平面部82以外の部位が中継ローラ78と接触して連動状態となる際には、自身が湾曲してカム88と摺動し半月ローラ80の前記連動を阻害することが無く、一方、半月ローラ80の平面部82が中継ローラ78に対向して非接触となる際には、カム88の平面部88Aに面接触してこれを押圧し、当該半月ローラ80の不要な回転(所謂、オーバーラン)を防止するようになっている。
次に、本第2の実施の形態の作用を説明する。
上記構成の駆動アクチュエータ70(紙送り装置10)では、搬送モータ22によってピックアップローラ12及び搬送ローラ14が回転され、これによって、ピックアップローラ12が収納トレイに収納された紙に接触して当該紙を収納トレイから引き出し、ピックアップローラ12によって引き出された紙は搬送ローラ14によって所定方向へ搬送される。
ここで、ピックアップローラ12が収納トレイ内の紙を引き出す際には、ジョイント40と搬送モータ22との間に設けられたクラッチ機構が作動し、ジョイント40を介してピックアップローラ12が回転される。すなわち、クラッチ機構の作動時には、図6(B)に示す如く、クラッチモータ58によって、半月ローラ80の平面部82以外の部位が中継ローラ78に接触できる位置へ回転される。このため、中継ローラ78が搬送モータ22によって回転されると、図6(C)に示す如く、この中継ローラ78と連動して半月ローラ80がジョイント40と共に回転され、これにより、ピックアップローラ12が回転して紙を収納トレイから引き出す。
この場合、中継ローラ78は、スプリング83によって半月ローラ80の方向へ付勢された支持アーム79に支持されているため、中継ローラ78は半月ローラ80に加圧されて接触しており、中継ローラ78と半月ローラ80同士の摩擦力が増大し、安定して駆動力を伝達することができる。またさらに、中継ローラ78は、スプリング83によって半月ローラ80の方向へ付勢された支持アーム79に支持されているため、仮に各ローラが摩耗した場合であっても、中継ローラ78と半月ローラ80同士が接触できなくなる事態を防止することができる。
またさらに、前述の如く半月ローラ80が中継ローラ78に連動して回転する際に、板バネ90がカム88の周囲(平面部88A以外の部位)に摺接するが、板バネ90自身が湾曲してカム88と摺動するため、半月ローラ80の前記連動を阻害することが無い。
ピックアップローラ12が1回転すると(紙が1枚のみ取り出されると)、クラッチ機構が遮断状態となり、ピックアップローラ12が停止される。
すなわち、図6(D)に示す如く、半月ローラ80の平面部82が中継ローラ78に対向して非接触状態となり、半月ローラ80が中継ローラ78と非連動状態となる。すなわち、中継ローラ78から半月ローラ80(ジョイント40)への駆動力の伝達が遮断される。これにより、ピックアップローラ12が1回転だけで停止する。
この場合、半月ローラ80の平面部82が中継ローラ78に対向して非接触状態となる際には、板バネ90がカム88の平面部88Aに面接触してこれを押圧する。このため、当該半月ローラ80の不要な回転(所謂、オーバーラン)が防止される。またしかも、中継ローラ78はスプリング83によって半月ローラ80の方向へ付勢されているが、その移動は支持アーム79がストッパ85に当接することによって制限されるため、中継ローラ78が半月ローラ80の平面部82に接触することはない。
その後には(紙が搬送ローラ14によって搬送される際には)、図6(A)に示す如く、クラッチ機構は遮断状態のままであり、搬送モータ22のジョイント40(ピックアップローラ12)への駆動力の伝達が遮断されてピックアップローラ12が不要に紙を取り出すことがなく、しかも搬送ローラ14による紙の搬送が阻害されることもない。
このように、クラッチ機構の作動時に半月ローラ80を回転させるためにクラッチモータ58を適用した構成であるため、確実に前記クラッチ機構接続状態(半月ローラ80の平面部82以外の部位が中継ローラ78に接触できる位置へ回転させた状態)とすることができ、信頼性が向上する。
また、クラッチ機構の遮断状態(半月ローラ80の平面部82が中継ローラ78に対向する非接触状態)は、半月ローラ80の平面部82によって行われる構成であるため、確実に前記クラッチ機構遮断状態(すなわち、初期位置復帰状態)とすることができ、信頼性が向上する。さらに、そのタイミングの設定も、半月ローラ80の平面部82の形成範囲等の設定によって容易に行うことができる。
さらに、本第2の実施の形態においては、半月ローラ80の平面部82を複数箇所に設ける構成とすれば、ピックアップローラ12の半回転や1/4回転毎の停止が可能となり、より一層適用の範囲が拡大する。
なお、前記第2の実施の形態においては、半月ローラ80にカム88を同軸かつ一体に設けると共にカム88に対応して板バネ90を設け、半月ローラ80の平面部82が中継ローラ78に対向して非接触となる際の当該半月ローラ80の不要な回転を防止する構成としたが、カム88及び板バネ90に代えて、他の手段によって半月ローラ80の不要な回転を防止する構成とすることも可能である。また、当該カム88及び板バネ90を省略した構成とすることもできる。
本発明の第1の実施の形態に係る駆動アクチュエータの構成を示す概略的な平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る駆動アクチュエータの主要部分の構成を示す概略的な正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る駆動アクチュエータの全体構成を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る駆動アクチュエータの全体構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る駆動アクチュエータの構成を示す概略的な平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る駆動アクチュエータの主要部分の構成を示す概略的な正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る駆動アクチュエータの全体構成を示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る駆動アクチュエータの全体構成を示す断面図である。
符号の説明
10・・紙送り装置、12・・ピックアップローラ、14・・搬送ローラ、20・・駆動アクチュエータ、22・・搬送モータ、36・・駆動軸、40・・ジョイント、46・・カム部、48・・コイルスプリング、50・・セクタギヤ、54・・腕部、58・・クラッチモータ、70・・駆動アクチュエータ、78・・中継ローラ、80・・半月ローラ、82・・平面部

Claims (12)

  1. 収納トレイに収納された紙を前記収納トレイから引き出し前記引き出された紙を所定方向へ搬送する紙送り装置であって、
    前記収納トレイに収納された前記紙に接触して当該紙を前記収納トレイから引き出すピックアップローラと、
    前記ピックアップローラによって引き出された前記紙を所定方向へ搬送する搬送ローラと、
    前記ピックアップローラ及び前記搬送ローラを回転させるための搬送モータと、
    前記ピックアップローラと前記搬送モータとの間に設けられ、遮断状態では前記搬送モータの前記ピックアップローラへの駆動力の伝達を遮断し、接続状態では前記搬送モータの駆動力を前記ピックアップローラの1回転分だけ伝達する前記搬送モータまたはその他のモータを駆動源とするクラッチ機構と、
    を備えたことを特徴とする紙送り装置。
  2. 前記ピックアップローラに連結され当該ピックアップローラを回転させるピックアップローラ用出力軸としてのジョイントを備え、
    前記クラッチ機構は、
    前記搬送モータに連結され常に連動して回転されると共に、前記ジョイントと相対回転可能に設けられた駆動軸と、
    コイル状に形成され、前記駆動軸に緊縛力が作用した状態で巻装されると共に一端が前記ジョイントに係止され、前記緊縛力によって前記ジョイントを前記駆動軸と連動状態とすると共に、他端が固定された状態では前記緊縛力を開放することで前記ジョイントを前記駆動軸と非連動状態とするコイルスプリングと、
    前記コイルスプリングの他端に係合可能に設けられ、前記クラッチ機構の非作動時に前記コイルスプリングの他端に係合する位置へ移動されるセクタギヤと、
    前記セクタギヤに連結され、前記クラッチ機構の作動時に前記セクタギヤを前記コイルスプリングの他端から離間する位置へ移動させるクラッチモータと、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載の紙送り装置。
  3. 前記セクタギヤは前記ジョイント方向へ突出形成された腕部を有し、前記ジョイントは径方向外側へ突出形成されたカム部を有し、
    前記クラッチ機構の作動により前記ピックアップローラが前記1回転する際に前記カム部が前記腕部を押圧することで前記セクタギヤを前記コイルスプリングの他端と係合する位置へ移動させる、
    ことを特徴とする請求項2記載の紙送り装置。
  4. 前記ピックアップローラに連結され当該ピックアップローラを回転させるピックアップローラ用出力軸としてのジョイントを備え、
    前記クラッチ機構は、
    前記搬送モータに連結されて常に連動して回転される中継ローラと、
    前記ジョイントに連結され、周方向一部に非円弧状の平面部を有し、前記平面部以外の部位が前記中継ローラと接触することで前記中継ローラと連動状態となると共に、前記クラッチ機構の非作動時には前記平面部が前記中継ローラに対向して非接触となることで前記中継ローラと非連動状態となる半月ローラと、
    前記半月ローラに連結され、前記クラッチ機構の作動時に前記半月ローラの前記平面部以外の部位が前記中継ローラに接触できる位置へ回転させるクラッチモータと、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載の紙送り装置。
  5. 前記半月ローラの前記平面部が前記中継ローラに対向して非接触となる際に当該非接触状態を保持する保持部材を有する、
    ことを特徴とする請求項4記載の紙送り装置。
  6. 前記中継ローラを前記半月ローラの方向へ付勢する付勢部材を有する、ことを特徴とする請求項4または請求項5記載の紙送り装置。
  7. 収納トレイに収納された紙をピックアップローラによって前記収納トレイから引き出し前記引き出された紙を搬送ローラによって所定方向へ搬送する紙送り装置用の駆動アクチュエータであって、
    前記ピックアップローラに連結され当該ピックアップローラを回転させるピックアップローラ用出力軸としてのジョイントと、
    前記搬送ローラに連結され当該搬送ローラを回転させる搬送ローラ用出力軸と、
    前記ジョイント及び前記搬送ローラ用出力軸を回転させるための搬送モータと、
    前記ジョイントと前記搬送モータとの間に設けられ、遮断状態では前記搬送モータの前記ジョイントへの駆動力の伝達を遮断し、接続状態では前記搬送モータの駆動力を前記ピックアップローラの1回転分だけ伝達するクラッチ機構と、
    前記搬送モータ及び前記クラッチ機構を収容するハウジングケースと、
    を備えたことを特徴とする駆動アクチュエータ。
  8. 前記クラッチ機構は、
    前記搬送モータに連結され常に連動して回転されると共に、前記ジョイントと相対回転可能に設けられた駆動軸と、
    コイル状に形成され、前記駆動軸に緊縛力が作用した状態で巻装されると共に一端が前記ジョイントに係止され、前記緊縛力によって前記ジョイントを前記駆動軸と連動状態とすると共に、他端が固定された状態では前記緊縛力を開放することで前記ジョイントを前記駆動軸と非連動状態とするコイルスプリングと、
    前記コイルスプリングの他端に係合可能に設けられ、前記クラッチ機構の非作動時に前記コイルスプリングの他端に係合する位置へ移動されるセクタギヤと、
    前記セクタギヤに連結され、前記クラッチ機構の作動時に前記セクタギヤを前記コイルスプリングの他端から離間する位置へ移動させるクラッチモータと、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項7記載の駆動アクチュエータ。
  9. 前記セクタギヤは前記ジョイント方向へ突出形成された腕部を有し、前記ジョイントは径方向外側へ突出形成されたカム部を有し、
    前記クラッチ機構の作動により前記ピックアップローラが前記1回転する際に前記カム部が前記腕部を押圧することで前記セクタギヤを前記コイルスプリングの他端と係合する位置へ移動させる、
    ことを特徴とする請求項8記載の駆動アクチュエータ。
  10. 前記クラッチ機構は、
    前記搬送モータに連結されて常に連動して回転される中継ローラと、
    前記ジョイントに連結され、周方向一部に非円弧状の平面部を有し、前記平面部以外の部位が前記中継ローラと接触することで前記中継ローラと連動状態となると共に、前記クラッチ機構の非作動時には前記平面部が前記中継ローラに対向して非接触となることで前記中継ローラと非連動状態となる半月ローラと、
    前記半月ローラに連結され、前記クラッチ機構の作動時に前記半月ローラの前記平面部以外の部位が前記中継ローラに接触できる位置へ回転させるクラッチモータと、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項7記載の駆動アクチュエータ。
  11. 前記半月ローラの前記平面部が前記中継ローラに対向して非接触となる際に、当該非接触状態を保持する保持部材を有する、
    ことを特徴とする請求項10記載の駆動アクチュエータ。
  12. 前記中継ローラを前記半月ローラの方向へ付勢する付勢部材を有する、ことを特徴とする請求項10または請求項11記載の駆動アクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101372290B (zh) * 2007-08-24 2010-04-21 虹光精密工业(苏州)有限公司 纸张拾取机构及使用其的进纸装置
CN113185001A (zh) * 2021-06-03 2021-07-30 吉林省林业科学研究院 一种农业微生物滤床

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