JP2006175860A - 往復するキャリッジおよび2段フレーム構造を備えたプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造を有するにもかかわらず、特に高速印刷において高い印刷品質を可能とするプリンタを提供する。
【解決手段】下部フレーム12および下部フレームに支持された上部フレーム18から構成されるフレーム10と、記録媒体を前進させるために上部フレーム18で回転可能に支持されたプラテン22と、プラテン22の軸方向Yと平行に延びるガイドレール26と、ガイドレール26でガイドされ、かつプリントヘッド34を担持するキャリッジ28と、ガイドレールに沿ってキャリッジを往復駆動するように構成された駆動機構体30とを備える、プリンタであって、駆動機構体30が、下部フレーム12によって前記軸方向Yに直接支持されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、下部フレームおよび下部フレームに支持された上部フレームから構成されるフレームと、記録媒体を前進させるために上部フレームで回転可能に支持されたプラテンと、プラテンの軸方向と平行に延びるガイドレールと、ガイドレールでガイドされ、かつプリントヘッドを担持するキャリッジと、ガイドレールに沿ってキャリッジを往復駆動するように構成された駆動機構体とを備える、プリンタに関する。
この種のプリンタの典型的な例は、プラテン上を前進される記録媒体上に液体インクの液滴を吐出するように構成された、1個または複数のプリントヘッドを有するインクジェットプリンタである。プリントヘッドのノズルが通電されるタイミングは、記録媒体に対するキャリッジの移動と正確に同期されなくてはならない。このために、キャリッジは、ルーラー上のマークを読み取るための検出器を備えることができる。しかしながら、特に高い処理能力を持った大きな判のプリンタにおいては、往復するキャリッジが、迅速に加速および減速されなければならず、これが、フレーム構造により吸収されなければならない比較的高い慣性力を、駆動機構が受けるという影響を及ぼす。このような理由から、印刷品質を劣化させるような変形や振動を回避するために、従来のプリンタのフレームは、非常に剛性の高い構造を有している。しかしながら、これが、フレーム構造のコストおよび重量を増加させている。
本発明の目的は、簡単な構造を有するにもかかわらず、特に高速印刷において高い印刷品質を可能とするプリンタを提供することである。
本発明によれば、この目的は、上述のタイプのプリンタにより達成され、駆動機構体が、下部フレームによって前記軸方向に直接支持されている。
よって、駆動機構体がキャリッジを加速し、結果として反力を受けると、これらの反力は、下部フレームにより直接吸収され、これらの反力の少なくとも大部分が、プラテンを支持する上部フレームを回避することになる。主走査方向、すなわちキャリッジの移動方向における、記録媒体の位置を決定するのはプラテンであるから、プラテンの正確かつ安定した位置が、良好な画像の位置合わせを得るために必要である。したがって、本発明は、プラテンの位置に影響を及ぼすような、上部フレームの変形または振動を大幅に減少させるという利点を有する。よって、上部フレームが安価かつ軽量構造であっても、高い印刷品質を達成することが可能である。加えて、精密な上部フレームが反力に対して概ね保護されているので、プリンタの動作は、より予測しやすく、かつ再現しやすくなる。
本発明の好ましい実施形態が、従属請求項に示されている。
慣性力は、キャリッジの移動方向に作用するため、駆動機構体と下部フレームとの間の機械的リンクは、その方向にのみ剛性を高くする必要があるが、その方向に垂直な平面内では可撓性であってもよい。例えば、Xを、記録媒体が前進される方向(副走査方向)、Yを、キャリッジが往復移動する主走査方向、Zを、鉛直方向とすると、駆動機構体と下部フレームとの間の機械的リンクは、Y−Z平面に方向付けられるリーフスプリングにより形成することができる。駆動機構体もまた、XおよびZ方向には剛性だがY方向には可撓性の取り付け構造によって、上部フレームに支持することができるので、XおよびZ方向における駆動機構体の位置が、正確な上部フレームにより決定される。
駆動機構体、例えばベルト型機構体が、キャリッジ用のガイドレールに直接取り付けられるのが便利である。そして、駆動機構体は、ガイドレールに剛性的に取り付けることができ、機械的リンクまたはリーフスプリングを、ガイドレールと下部フレームとの間に設けることができる。Y方向において良好な画像の位置合わせを得るために重要なのは、ガイドレールの位置よりもむしろキャリッジの位置であるため、ガイドレールが、反力により生じる可能性のある軽微な変位または振動を受けたとしても、これが、必ずしも画質を劣化させるとは限らない。例えば、キャリッジをガイドレールに連結する駆動機構体の部品が、ある固有の弾性を有することができ、この弾性が、キャリッジの大きな慣性とともに、ガイドレール用の支持構造体において発生し得るあらゆる振動がキャリッジに伝わるのを防ぐ。キャリッジの位置を、ガイドレールに関連してでなく、記録媒体またはプラテンに関連して直接測定する、キャリッジのY位置用の検出システムを利用することにより、画像位置合わせの精度をより高めることができる。
以下に、本発明の好ましい実施形態が図面とともに説明される。
図1に示されたプリンタは、フレーム10を備え、このフレーム10は、2本の直立材14および2本のクロスバー16により形成された下部フレーム12と、クロスバー16から上方に突出する2枚の板状フレーム部材18により形成された上部フレームとから構成される。
ベアリングアセンブリは、2個のフレーム部材18間のプラテン22を回転可能に支持する、2個のベアリング20により形成されている。
シート支持プレート24は、2個のフレーム部材18上で水平方向に支持され、プラテン22によって(図1の図面の平面に垂直な)X方向に前進される記録媒体(図示せず)のシートを支持する役目を果たす。簡単にするために、プラテン22用の駆動機構体は、本明細書では示されていない。
ガイドレール26は、フレーム部材18の上端に載っており、プラテン22の軸方向Yと平行に延びている。キャリッジ28は、ガイドレール26をガイドされ、例えば無端ベルト32によりキャリッジ28に連結された駆動機構30体によって、ガイドレールに沿って往復移動するように駆動される。キャリッジ28は、シート支持プレート24上に延びる部分を有し、プリントヘッド34が、シート支持プレート24上を前進されるシートに対向するように、このキャリッジ部分の底側に取り付けられている。プリントヘッド34は、例えばホットメルトインクジェットプリントヘッドであることができる。
従来の構成を有することができ、本明細書に示されていない検出および制御システムが、キャリッジ28のY位置を検出し、キャリッジが記録媒体を横切って移動する間に、プリントヘッド34のプリントユニットまたはノズルが通電されるタイミングを決定する。
ガイドレール26は、フレーム部材18の上面に載っており、それによってX方向、すなわち記録媒体が前進する方向、およびZ方向に、正確に位置決めされている。しかしながら、Y方向には、ガイドレールを直接下部フレーム12に連結する機械的リンク36により、ガイドレール26が剛性的に支持されている。プリントヘッド34が、記録媒体の全幅にわたって移動できるように、ガイドレール26は、両側でプラテン22の端部を越えて突出している。機械的リンク36が、上部フレームのフレーム部材18の外側に配置されている。示された例では、それら機械的リンク36が、直立材14の真上に配置されている。よって、駆動機構体30およびガイドレール26が、キャリッジ28の加速および減速により生じる反力を受けると、上部フレーム部材18のたわみやクロスバー16の曲がりを少しも引き起こすことなく、これらの反力が、直立材14に直接導入される。
図2に示されたように、機械的リンク36が、クロスバー16の一方の側面にフランジ接続されたプレート38と、プレート38をガイドレール26の底部に連結する折り返しリーフスプリング40とにより、形成されている。よって、リンク36は、X方向には可撓性だがY方向には剛性である。
シート支持プレート24が、上部フレーム部材18の水平方向に突出するアームで支持されている。よって、プラテン22だけでなく、シート支持プレート24も、キャリッジ28の加速力から保護されている。
図2にさらに示されたように、ガイドレール28は、2本の円筒ロッド48を支持するプロファイル部材により形成され、キャリッジ28が、円筒ロッド48に支持されてローラベアリングでガイドされる。
上述のフレーム構造の主な利点が、図3および図4とともに以下に説明される。
図3において、両方向矢印Frは、キャリッジ28が加速される際に、駆動機構体30およびガイドレール26に作用する、反力を示している。矢印Ffは、これらの反力が、プリンタのフレームを通じてどのようにガイドされるかを示している。この力は、下部フレーム12に、すなわちより厳密にはその直立材14に直接導入されて、上部フレーム部材18を回避するため、これらの力により生じる可能性のあるあらゆる変形または振動は、上部フレーム部材18およびプラテン22に実質的に何ら影響を及ぼすことがない。よって、上部フレームは、高い精度要求を満たさなくてはならないが、上部フレームは、簡単で、安価、かつ軽量な構造を有することができる。さらに、上部フレームは、特にXおよびZ方向に高い剛性を有するように構成することができる。一方、機械的リンク36は、Y方向に高い剛性を有するように特に構成することができ、したがって簡単かつ安価な構造を有することもできる。
比較のために、図4は、力Ffが、上部フレームのフレーム部材18を通じてガイドされる、従来の構成を示している。ここで、フレーム部材18は、3方向全てにおいて剛性を持たなくてはならない。それでも、反力Frにより生じる変形または振動が、プラテン22(ならびに、図3および図4に示されていないシート支持プレート24)のY位置に影響を及ぼし、したがって画像位置合わせに悪影響を与えることになる。
本発明に係るプリンタの正面図である。 図1のラインII−IIの方向のプリンタの立面図である。 そのフレームにおける力の流れを表す、プリンタの概略正面図である。 比較例によるプリンタについての図3と類似の概略図である。
符号の説明
10 フレーム
12 下部フレーム
18 上部フレーム
22 プラテン
24 シート支持プレート
26 ガイドレール
28 キャリッジ
30 駆動機構体
34 プリントヘッド
36 機械的リンク
40 リーフスプリング

Claims (6)

  1. 下部フレーム(12)および下部フレームに支持された上部フレーム(18)から構成される、フレーム(10)と、
    記録媒体を前進させるために上部フレーム(18)で回転可能に支持されたプラテン(22)と、
    プラテン(22)の軸方向(Y)と平行に延びるガイドレール(26)と、
    ガイドレール(26)でガイドされ、かつプリントヘッド(34)を担持するキャリッジ(28)と、
    ガイドレールに沿ってキャリッジを往復駆動するように構成された駆動機構体(30)とを備える、プリンタであって、
    駆動機構体(30)が、下部フレーム(12)によって前記軸方向(Y)に直接支持されていることを特徴とする、プリンタ。
  2. 駆動機構体(30)が、プラテン(22)の軸方向(Y)と平行に方向付けられた板状機械的リンク(36)によって、下部フレーム(12)に連結される、請求項1に記載のプリンタ。
  3. 上部フレーム(18)が、前記軸方向(Y)に垂直な方向(X、Z)に駆動機構体(30)を支持する、請求項2に記載のプリンタ。
  4. 前記機械的リンク(36)が、リーフスプリング(40)を含む、請求項2および3に記載のプリンタ。
  5. 駆動機構体(30)およびガイドレール(26)が、下部フレーム(12)で軸方向(Y)に直接支持される剛性ユニットを形成する、請求項1から4のいずれか一項に記載のプリンタ。
  6. プラテン(22)により前進される記録媒体を支持するシート支持プレート(24)が、上部フレーム(18)により剛性的に支持される、請求項1から5のいずれか一項に記載のプリンタ。
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