JP2006175446A - コールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法 - Google Patents

コールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 コールドピルガーミルのメインクラッチドラムのタイボルトが折損しても、タイボルトの再使用を容易に図って長寿命化する。
【解決手段】 コールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムを固定するタイボルトにおいて、長尺タイボルト9aのブレーキドラム1への固定に薄型ハードロックナット13を用い、薄型ハードロックナット13とブレーキドラム1の間に組皿バネ15を挿入し、長尺タイボルト9aに掛かる衝撃力を組皿バネ15で緩和し、さらに長尺カラー14を挿入して長尺タイボルト9aの折損を防止し、仮に長尺タイボルト9aが折損した場合に、長尺カラー14を短尺カラー14aに交換して折損残部長尺タイボルト9cに薄型ハードロックナット13を締め直して復旧できる長尺タイボルトによる固定方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コールドピルガーミル設備において、皿バネの2枚を重ねて1組とし、これらの2枚重ねの皿バネの組の2組を向かい合わせ状に当接し、これらの組皿バネをメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトのブレーキドラムとの固定部に挿入することによって、これらの組皿バネのたわみによりタイボルトに掛かる衝撃力を緩和してタイボルトの折損を防止し、さらにカラーおよび薄型ハードロックナットをタイボルトに使用することによって、タイボルトの折損の際に容易に固定を復旧しうるものとしたコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法に関する。
従来から機械部品を固定する手段として、ボルトとナットなどによる固定用具が通常に使用されている。一般的には、被締結体にボルト孔を設け、このボルト孔にボルトを挿通し、この挿通したボルトを被締結体へナットにより締め付けることによって、被締結体の固定を行っている。この場合、被締結体とボルトあるいはナットとの間に平ワッシャーや皿バネなどを座金として挿入することも行われている。
これらのうち、皿バネを挿入して皿バネのたわみを利用した機械部品の固定方法は従来から数多く報告されている。例えば、高力ボルトにより接合する場合に、皿バネの荷重変形特性を利用する方法があり、高力ボルトの軸に導入される軸力を知るために、荷重により皿バネを平らに変形することによって、この軸力を目視にて判断する方法(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
しかし、上記の提案の方法は、あくまで皿バネに掛かる軸力を知る方法であって、コールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムを固定するタイボルトにかかる衝撃力を緩和することでタイボルトの折損を防止し、さらにこのタイボルトが折損した場合に復旧するための対策方法に係るものではない。
ところで、慣用されている2.5インチのコールドピルガーミルのメインクラッチの概略図を図3により説明する。このメインクラッチは大きく分けてクラッチ部Aおよびブレーキ部Bからなっている。ブレーキ部Bは、そのブレーキドラム1がブレーキドラム右半体1aとブレーキドラム左半体1bをそれぞれ独立して有し、クラッチ部Aは、クラッチドラム4がクラッチドラム右半体4aとクラッチドラム左半体4bをそれぞれ独立して有する。さらにブレーキドラム左半体1bはその左方のクラッチドラム支持体5にボルト5aで一体化され、さらにこのクラッチドラム支持体5はボルト5bによりクラッチドラム右半体4aに結合されて一体化されている。一方、ブレーキドラム1の外周には左右が一体化されたブレーキケーシング3を有し、クラッチドラム4の外周には左右が一体化されたクラッチケーシング6を有する。さらに、クラッチドラム4とブレーキドラム1はそれらの中心部がメインシャフト16に嵌合されて軸方向の左右に摺動する。
さらにタイボルト9の左先端はクラッチドラム左半体4b側のクラッチドラム支持体5にクラッチドラム結合部9dで一体化され、タイボルト9の右端側はブレーキドラム右半体1aにボルト2aで一体化されたブレーキドラム支持体2に通され、平ワッシャー11および標準厚さのハードロックナット10でタイボルト9のねじ部に螺合により固定されている。したがって、クラッチドラム左半体4bとブレーキドラム右半体1aの間隔は常に一定に拘束されて保持されている。上記の拘束状態において、ブレーキドラム右半体1aとブレーキドラム左半体1bの間には常時左右に弾撥状のコイルスプリング12を有し、ブレーキドラム右半体1aとブレーキドラム左半体1bを左右に押している。一方、クラッチドラム右半体4aとクラッチドラム左半体4bの間には空気室4cを有し、この空気室4cはメインシャフト16の中心部の空気通路16aに接続し、矢印イの方向から加圧空気が導入・排気される。空間室4cに加圧空気が導入されると、空気室4cは左右に拡大し、さらに左右のクラッチドラム右半体4aとクラッチドラム左半体4b間の間隔を拡大し、その結果、それぞれの傾斜したクラッチライニング8が同じくそれぞれの傾斜したクラッチケーシング6と当接してクラッチが接続される。これとは逆に、空気室4cの加圧空気が排気されると、空気室4cは元の大きさに縮小し、これに伴い左右のクラッチドラム右半体4aとクラッチドラム左半体4b間の間隔も元の状態に縮小し、その結果、それぞれの傾斜したクラッチライニング8が同じくそれぞれの傾斜したクラッチケーシング6から離れてクラッチが切れる。
すなわち、タイボルト9の左端部はクラッチドラム左半体4bに結合されて一体化されているので、上記の左右のクラッチドラム右半体4aとクラッチドラム左半体4bの左右の移動に伴いタイボルト9も共に軸方向に左右に移動する。一方、タイボルト9の右端側はブレーキドラム支持体2の外側部の標準ハードロックナット10のねじ螺合により係合されてクラッチドラム左半体4bとブレーキドラム右半体1aとの間隔が常に一定に保たれている。そこでクラッチドラム4内の加圧空気が排気されてクラッチドラム左半体4bが右側に移動するとクラッチが外れ、これに伴いブレーキドラム右半体1aも右に移動する。このブレーキドラム右半体1aの右側への移動と同時にコイルスプリング12に弾撥されてブレーキドラム左半体1bも左に移動する。この結果、左右のブレーキライニング7はブレーキケーシング3と係合しブレーキ作用を生じることとなる。さらに同時にブレーキドラム左半体1bの左への移動に伴い、ブレーキドラム左半体1bと一体化されたクラッチドラム右半体4aも左へ押されて移動され、クラッチドラム右半体4aのクラッチも外れることとなる。
特開昭54−148956号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、コールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトにかかる衝撃力を緩和することにより、タイボルトの折損を減少することであり、仮にこのタイボルトに折損が生じた場合に、従来行われていたハードロックナットをタイボルトに溶接するなどにより仮止めして復旧する方法ではなく、また新規なタイボルトと交換する方法でもなく、この折れたタイボルトの再使用を図ることによりタイボルトを長寿命化する方法を提供することである。
本発明の上記の課題を解決するための手段は、コールドピルガーミルのメインクラッチ部Aとブレーキ部Bを固定するタイボルト9において、タイボルト9を複数枚の弾性を有する皿バネ15aおよび長尺カラー14を挿通しうる十分な長さの長尺タイボルト9aとし、ブレーキドラム1の長尺タイボルト9aによる固定部に従来使用しているワッシャーに替えて上記の弾性を有する組皿バネ15を挿入し、長尺タイボルト9aにかかる衝撃力をこの挿入した組皿バネ15のたわみにより緩和し、さらに組皿バネ15に続いて長尺カラー14を挿通し、この長尺カラー14で長尺タイボルト9aの折損を防止し、さらに上記した従来のワッシャーに替えた組皿バネ15に加えて長尺カラー14と薄型ハードロックナット13を組み合わせて使用することにより、仮に長尺タイボルト9aが折損した場合でも当初使用の長尺カラー14に替えて折れた長尺タイボルト9aの折損残存部タイボルト9cに適合する長さの短尺カラー14aに取り替えることで容易にタイボルトによる締め付け固定を復旧することを可能とするコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法である。この場合、長尺カラー14と組み合わせるロックナットを厚さの標準ハードロックナット11から厚さのより薄い薄型ハードロックナット13とすることで長尺タイボルト9aの長さを可能な限り短くする。
すなわち、請求項1の手段は、コールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法において、ブレーキドラム1のブレーキドラム支持体2に挿通したタイボルト9をメインクラッチ部Aとブレーキ部Bの固定に必要な長さより長い余裕長さのねじ部9bを有する長尺タイボルト9aに形成し、該長尺タイボルト9aの余裕長さのねじ部9bに組皿バネ15とその外側の上記の余裕長さ分に適用しうる長さからなる長尺カラー14を挿通し、該長尺タイボルト9aの余裕長さのねじ部9bのカラー14の先端側に薄型ハードロックナット13をねじ螺合して固定することを特徴とするコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法である。
さらに請求項2の発明では、上記の手段のコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法において、ねじ部9bに挿通する組皿バネ15は、2枚の皿バネ15aを同一向きに配して1組の皿バネ15bとし、さらにこの1組みの皿バネ15bの2組をそれら各組みの前側の端部周縁部15cを互いに対向状に当接してなる2組の皿バネ15b、15bから形成してなることを特徴とする請求項1の手段のコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法である。
さらに請求項3の発明では、上記のコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法において、薄型ハードロックナット13際よりの長尺タイボルト9aのねじ部9bが長尺カラー14の外側際で折損した場合に、長尺カラー14に替えて長尺カラー14よりタイボルトの折損分だけ短い短尺カラー14aを折損残部タイボルト9cに挿通し直して薄型ハードロック13をねじ部9bに螺合して固定することを特徴とする請求項1または2の手段のコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法である。
本発明の手段は、長尺タイボルト9aを採用し、この長尺タイボルト9aに長尺カラー14を挿通し、長尺タイボルト9aの先端側のねじ部9bの先端に薄型ハードロックナット13が配置できるように長尺タイボルト9aの長さを調整したことにより、長尺タイボルト9aのねじ部9に複数枚の皿バネ15aからなる組皿バネ15および長尺カラー14を挿通することにより、長尺タイボルト9aに掛かる応力を組皿バネ15で緩和し、さらに長尺カラー14で保護して長尺タイボルト9aの折損を抑制し、さらに仮に薄型ハードロックナット13際の手前の長尺タイボルト9aのねじ部9bで折損したとしても、長尺カラー14をそれより短い短尺カラー14aと交換することで、その折損残部タイボルト9cに組皿バネ15および短尺カラー14を挿通することを可能とし、この折損残部タイボルト9cに薄型ハードロックナット13を固定するために必要な十分な長さを確保してこの薄型ハードロックナット13を締め直すことにより、コールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトの固定を容易に復旧する方法である。
本発明は、組物とした複数枚の皿バネからなる組皿バネと長尺カラーを長尺タイボルトに適用し、さらにこれに加えて薄型ハードロックナットを採用したので、使用する長尺タイボルトの長さを最小限の長さに抑え、さらにコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムを結合し固定するタイボルトに掛かる応力を上記の組皿バネで緩和することにより長尺タイボルトの折損を防止しすることで長尺タイボルトの長期間の使用を可能とし、また仮に長尺タイボルトが折損した場合においても、折損残部タイボルトに当初の長尺カラーに替えて短尺カラーを挿通しうる長さを確保しうるものとし、再び組皿バネと短尺カラーを挿通することにより、折損残部タイボルトを容易に結合・固定して復旧を図ることができ、この結果、メインクラッチドラムとブレーキドラムを結合し固定するタイボルトの新規な製作費用および取替え修理する費用を大幅に削減ができるなど、本発明によるタイボルトの固定方法は、従来の方法に比して極めて優れた効果を奏するものである。
本発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して説明する。2.5インチのコールドピルガーミルのメインクラッチ部Aとブレーキ部Bを結合し長尺タイボルト9aを挿通し、その先端をメインクラッチ部Aのクラッチドラム結合部9dとねじ結合して係合する。次いでブレーキ部Bのブレーキドラム1の支持体2の際に、固定用の従来の標準厚さからなる標準ハードロックナット10に替え、本発明では、皿バネ15aの同一方向の2枚重ねからなる1組の組皿バネ15bとし、この組皿バネ15bの組をもう1組形成し、この形成した2組の組皿バネ15bのそれぞれの組の突出している皿バネ周縁部15cを向かい合わせに当接配置して組皿バネ15とする。この組皿バネ15と隣接して配置の長尺カラー14を長尺タイボルト9aに挿通し、さらに薄型ハードロックナット13をその端部に挿通する。この際、薄型ハードロックナット13の外側端部を長尺タイボルト9aのねじ部9bの末端から2〜3mm内側に位置するまでねじ螺合して固定する。すなわち、この本発明の実施の形態ではタイボルトブレーキドラム1の支持体2際に組皿バネ15と長尺カラー14を挿通し、さらに薄型ハードロックナット13の締め付けを調整して固定する。
一般に皿バネには荷重変形特性があることが知られている。本発明はこの皿バネの特性を利用しるもので、コールドピルガーミルのメインクラッチ部Aおよびブレーキ部Bの固定に2組の組皿バネ15bを向かい合わせとした組皿バネ15を挿することにより、長尺タイボルト9aに掛かる力を緩和して折損を防止し、さらに、長尺タイボルト9aに長尺カラー14を挿通することで、もし長尺タイボルト9aが折損した場合にその折損する場所を長尺カラー14の外側部分に限定し、このことにより折損残部タイボルト9cの長さをの長尺カラー14の長さ分残るものとし、この折損残部タイボルト9cに短尺カラー14aを嵌合することで、再び、薄型ハードロックナット13を挿通して固定することが出来るものとした。
このように、短尺カラー14aに置換することで、折損残部タイボルト9cを補強して長期間の使用に耐えるものとした。このように当初のカラーを長尺カラー14とすることで、仮に長尺タイボルト9aが折損しても残部の折損残部タイボルト9cの長さに適合する短尺カラー14aと交換することで、タイボルト自体を長期にわたり交換することなく使用できるものとした。
以下、本発明の方法を説明する実施例を図1により示し、従来例を比較例として図2により示し本発明について説明する。
先ず、慣用されている2.1/2インチのコールドピルガーミルのメインクラッチおよびブレーキドラムの概略図を図3に示す。このメインクラッチは大きく分けてクラッチ部Aおよびブレーキ部Bからなっている。ブレーキ部Bは、そのブレーキドラム右半体1aがタイボルト9に固定されており、ブレーキドラム左半体1b側はタイボルト9に沿って左右に可動する。クラッチ部Aのクラッチドラム右半体4a側はブレーキ部Bのブレーキドラム左半体1b側と一体化されて左右に可動する。この一体化した左右の可動に伴いクラッチ部Aのクラッチドラム左半体4b側も左右に可動する構造となっている。このようにブレーキドラム左半体1bとクラッチドラム右半体4aはタイボルト9に沿って一体可動するように互いに連結されている。本発明の装置は、この図3における装置のタイボルト9に替えて長尺タイボルト9aを使用し、さらにその標準ハードロックナット10に替え、上記したように組皿バネ15と長尺カラー14と固定用の薄型ハードロックナット13を使用する。
上記の装置の稼動について説明する。メインシャフト16の中心部の空気通路16aに矢印イの方向からエアーが供給される。このエアー供給によりクラッチドラム右半体4aおよびクラッチドラム左半体4bの間の空気室4cにエアーが充満して左右に拡大する。すなわち、エアー圧によりブレーキ部B内のコイルスプリング12の弾撥力に打ち勝つ力が発生する。したがってこのエアー圧によりクラッチドラム右半体4aおよびクラッチドラム左半体4bに取り付けられたクラッチライニング8を左右に広げてクラッチケーシング6に押し付け、クラッチ入の状態となる。同時にクラッチドラム左半体4bのクラッチドラム結合部9dに取り付けられ長尺タイボルト9aが図3の左側に移動し、この移動により長尺タイボルト9aの右端側で固定されたブレーキドラム支持体2がブレーキドラム右半体1aをブレーキドラム1の中心側にスプリングコイル12の弾撥力に抗して移動させ、ブレーキケーシング3と係合したブレーキライニング7の係合を外す。すなわち、ブレーキドラム右半体1aおよびブレーキドラム左半体1bのブレーキケーシング3への押しつけ力が解除されブレーキが解かれる。
他方、矢印イからのエアーの供給を止めると、空気室4cのエアーが抜けて左右を縮小する。この縮小に伴い長尺タイボルト9aが図3の右側に移動し、この移動により長尺タイボルト9aの右端側で固定されたブレーキドラム支持体2がブレーキドラム右半体1aをブレーキドラム1の中心側から右側にスプリングコイル12の弾撥力により移動させ、ブレーキケーシング3にブレーキライニング7を係合させる。すなわち、スプリングコイル12の弾撥力によって、ブレーキドラム右半体1aおよびブレーキドラム左半体1bに取り付けられたブレーキライニング7を左右に開いてブレーキケーシング3に押しつけ、ブレーキを係合した状態となる。このとき同時にクラッチドラム右半体4aおよびクラッチドラム左半体4bのクラッチケーシング6への押し付けによる係合が解かれた状態となる。
図1は、本発明の方法に適用するブレーキドラム1と長尺タイボルト9aの固定部の詳細図である。本発明の方法では、タイボルトの長さをブレーキドラム1より外方に十分長く突出する長さの長尺タイボルト9aとする。この長尺タイボルト9aに皿バネ15aを2枚重ねとして1組の組皿バネ15bとし、この組皿バネ15bの2組の組皿バネ15b、15bをそれらの皿バネ周縁部15cを当接して向かい合わせとして組皿バネ15とし、これをブレーキドラム支持体2aと薄型ハードロックナット13の間に挿入して長尺タイボルト9aを通し、さらに薄型ハードロックナット13の末端が長尺タイボルト9aのねじ部9bの末端から2〜3mm内側に位置する長さとなるように長さを調整した長尺カラー14を組皿バネ15と薄型ハードロックナット13の間に挿着する。次いでこの薄型ハードロックナット13を締めこむことによってブレーキドラム1およびクラッチドラム4を長尺タイボルト9aで固定した。
図2は、対比説明のために示す従来のタイボルト9による固定方法による詳細図である。この場合、ブレーキドラム支持体2と従来の標準ハードロックナット10との間に平ワッシャー11を挿入し、標準ハードロックナット10を締めこむことによって、ブレーキドラム1とクラッチドラム4をタイボルト9により固定していた。しかし、平ワッシャー11と標準ハードロックナット10の間のタイボルト9はそのねじ部9bで折損することが多発していた。
この従来の固定方法によるブレーキドラム1とクラッチドラム4をタイボルト9で固定した場合、約3ヶ月間に1回、タイボルト9の折損が発生していた。タイボルト9の折損箇所が、タイボルト9のねじ部9bの部分であるため、標準ハードロックナット10で再度固定することは不可能であり、その都度、標準ハードロックナット10をタイボルト9に溶接して応急固定していた。しかし、この応急手当てによる固定方法では、短期間しか持たず、結局、タイボルト9の取替え工事を行う必要があった。
しかし、本発明の方法を適用したブレーキドラム1とクラッチドラム4を長尺タイボルト9aにより固定する方法では、組皿バネ15と長尺カラー14を有することで、長尺カラー14に掛かる衝撃力を組皿バネ15のたわみで緩和し、さらに長尺カラー14で保護したので、長尺タイボルト9aの折損が約12ヶ月間に1回と大幅に減少した。さらに長尺タイボルト9aが折損した場合でも、長尺カラー14の外端で生じるので、長尺タイボルト9aのねじ部9bの長さが十分に長く残っているため、長尺カラー14を短い短尺カラー14aと取り替えることのみで、薄型ハードロックナット13を締め直ことができ、容易に復旧することができる。このため、長期間にわたり使用可能となったため、大幅にタイボルト9の新規製作費用および取替修理費用を削減することができた。
本発明であるタイボルト固定部詳細図である。 従来のタイボルト固定部詳細図である。 2.1/2インチのコールドピルガーミルのメインクラッチの概略図である。
符号の説明
1 ブレーキドラム
1a ブレーキドラム右半体
1b ブレーキドラム左半体
2 ボルト
2a ブレーキドラム支持体
3 ブレーキケーシング
4 クラッチドラム
4a クラッチドラム右半体
4b クラッチドラム左半体
4c 空気室
5 クラッチドラム支持体
5a ボルト
5b ボルト
5c ボルト
6 クラッチケーシング
7 ブレーキライニング
8 クラッチライニング
9 タイボルト
9a 長尺タイボルト
9b ねじ部
9c 折損残部タイボルト
9d クラッチドラム結合部
10 標準ハードロックナット
11 平ワッシャー
12 コイルスプリング
13 薄型ハードロックナット
14 長尺カラー
14a 短尺カラー
15 組皿バネ
15a 皿バネ
15b 組皿バネ
15c 皿バネ周縁部
16 メインシャフト
16a 空気通路
A メインクラッチ部
B ブレーキ部
イ エアー供給方向

Claims (3)

  1. コールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法において、ブレーキドラム1のブレーキドラム支持体2に挿通したタイボルト9をメインクラッチ部Aとブレーキ部Bの固定に必要な長さより長い余裕長さのねじ部9bを有する長尺タイボルト9aに形成し、該長尺タイボルト9aの余裕長さのねじ部9bに組皿バネ15とその外側の上記の余裕長さ分に適用しうる長さからなる長尺カラー14を挿通し、該長尺タイボルト9aの余裕長さのねじ部9bの長尺カラー14の先端側に薄型ハードロックナット13をねじ螺合して固定することを特徴とするコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法。
  2. ねじ部9bに挿通する組皿バネ15は、2枚の皿バネ15aを同一向きに配して1組の皿バネ15bとし、さらにこの1組みの皿バネ15bの2組をそれら各組みの前側の端部周縁部15cを互いに対向状に当接してなる2組の皿バネ15b、15bから形成してなることを特徴とする請求項1に記載のコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法。
  3. 上記のコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法において、薄型ハードロックナット13際よりの長尺タイボルト9aのねじ部9bが長尺カラー14の外側際で折損した場合に、長尺カラー14に替えて長尺カラー14よりタイボルトの折損分だけ短い短尺カラー14aを折損残部タイボルト9cに挿通し直して薄型ハードロック13をねじ部9bに螺合して固定することを特徴とする請求項1または2に記載のコールドピルガーミルのメインクラッチドラムとブレーキドラムのタイボルトによる固定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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