JP2006172661A - ピックアップヘッド送り装置及びディスクドライブ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ピックアップヘッド送り装置は、ストッパ部は、固定部に連続されると共にナット部の弾性部材と反対側に対向するように配置される制限片を有する。
【解決手段】二軸アクチュエータが取り付けられると共にガイド軸に摺動自在に支持されたスライド部材64と、送りナット70と、その送りナット70の歯部71が係合されるねじ溝74を有し且つ送りモータ75によって回転駆動される送りねじ軸73と、を備え、送りナット70には、スライド部材64に固定するための固定部70aと、歯部71を有するナット部70bと、そのナット部70bと固定部70aとの間を撓み変形可能に連結する連結部70cと、ナット部70bを送りねじ軸73側に付勢するコイルばね77と、そのコイルばね77のばね力によるナット部70bの撓み変形を制限するストッパ部81と、を設けた。
【選択図】図7
【解決手段】二軸アクチュエータが取り付けられると共にガイド軸に摺動自在に支持されたスライド部材64と、送りナット70と、その送りナット70の歯部71が係合されるねじ溝74を有し且つ送りモータ75によって回転駆動される送りねじ軸73と、を備え、送りナット70には、スライド部材64に固定するための固定部70aと、歯部71を有するナット部70bと、そのナット部70bと固定部70aとの間を撓み変形可能に連結する連結部70cと、ナット部70bを送りねじ軸73側に付勢するコイルばね77と、そのコイルばね77のばね力によるナット部70bの撓み変形を制限するストッパ部81と、を設けた。
【選択図】図7
Description
本発明は、情報信号の記録及び/又は再生を行うために光ピックアップをディスク状記録媒体の半径方向に移動させるピックアップヘッド送り装置及び当該ピックアップヘッド送り装置を備えたディスクドライブ装置に関し、特に、送りねじ軸の回転力をスライド部材に伝達して光ピックアップを移動させる送りナットの歯部が必要以上に広げられるのを防止するようにしたピックアップヘッド送り装置及びディスクドライブ装置に関するものである。
従来の、この種のピックアップヘッド送り装置としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、CDプレーヤ、DVDレコーダ等のメディアディスク機器に適用されるピックアップヘッドの送り装置に関するものが記載されている。この特許文献1に記載されたピックアップヘッド送り装置は、「ピックアップ本体が取り付けられ、案内軸に摺動自在に支持されたホルダを、リードスクリューによって移送させるピックアップヘッド送り装置において、前記リードスクリューを回転駆動するモータと、前記ホルダに、前記案内軸の軸方向に所定間隔をもって形成された一対の支持片と、前記一対の支持片を連結すると共に前記リードスクリューのネジ溝と係合する突起が設けられた係合部材と、基端が前記ホルダに固定され側端がそれぞれ前記一対の支持片に当接するように当該支持片の間に配設され、自由端側が前記係合部材に当接して前記係合部材の突起を前記リードスクリューに圧接すべく弾性を付与する板バネと、を備えた」ことを特徴としている。
このような構成を有するピックアップヘッド送り装置によれば、「ラックが、リードスクリューの回転によってその軸方向に変位するような力を受けても、板バネによって変位が規制されるため、ピックアップヘッドの送りを精度よく実行させることができる」という効果が期待される。
また、従来のピックアップヘッド送り装置の他の例としては、例えば、特許文献2に記載されているようなものもある。特許文献2には、車載用或いは家庭用音響機器等に装着されてDVD等の再生ヘッド及び/又は記録ヘッドを搭載したヘッドユニットの送り装置に関するものが記載されている。この特許文献2に記載されたヘッド送り装置は、「ガイド部材に案内されて記録媒体に沿って移動自在に設けられたヘッドユニットと、前記ヘッドユニットの移動方向に沿って設けられたスクリュー軸と、このスクリュー軸に回転を与える駆動部と、前記ヘッドユニットにばね部材を介して支持されて前記スクリュー軸に噛み合う嵌合部材とを有するヘッド送り装置において、前記嵌合部材がスクリュー軸から離れようとする方向へ移動するのを規制する規制部材が設けられ、この規制部材は前記ヘッドユニットに直接または間接的に固定されている」ことを特徴としている。
このような構成を有するヘッド送り装置によれば、「ヘッドユニットに設けられた嵌合部材と、スクリュー軸との間の嵌合が、外部衝撃やモータの暴走等により外れるのを防止でき、ばね部材の変形や嵌合部材の変形あるいは破損を防止でき、さらには起動不良が生じるのを防止できる」等の効果が期待される。
しかしながら、特許文献1に記載されたピックアップヘッド送り装置の場合には、送りねじ軸のねじ溝に係合される突起を板ばねで送りねじ軸側に付勢し、その付勢力によって突起がねじ溝から外れないように構成されていた。そのため、ねじ溝に突起を押し付ける力が板ばねのばね力によって決定され、そのばね力に比例して突起の押圧力が増減変化することから、板ばねのばね力が強すぎる場合には摺動摩擦抵抗が大きくなって動力の伝達ロスが多くなり、好適なばね力を設定することが難しいという課題があった。
また、特許文献2に記載されたピックアップヘッド送り装置の場合には、スクリュー軸に嵌合する嵌合部材が板ばねによってヘッドベースに取り付けられていると共に、ヘッドベースには更に、規制面が嵌合部材に対して微小隙間をあけて対向された剛性を有する規制板が取り付けられており、規制面で嵌合部材の移動を規制して衝撃力等で嵌合部材の凸条がスクリュー軸のねじ山から外れるのを防止する構成となっていた。そのため、嵌合部材とは別に規制板が必要とされていたことから、構造が複雑であって組立時の作業性が悪いばかりでなく、部品点数が多くて不経済であるという課題があった。
特開2004−118958号公報
特開平11−306700号公報
解決しようとする問題点は、従来のピックアップヘッド送り装置においては、突起をねじ溝に押圧する力が板ばねのばね力に応じて比例的に変化するため、その押圧力を好適な値に設定することが難しく摺動摩擦抵抗が大きくなって動力の伝達ロスが多くなり、また、嵌合部材とは別に規制部材を用いる場合には、構造が複雑になって組立工数等が多くなるばかりでなく、部品点数が多くて不経済であるという点である。
本出願のピックアップヘッド送り装置は、光ピックアップが取り付けられると共にガイド部材に摺動自在に支持されたスライド部材と、そのスライド部材に取り付けられた送りナットと、その送りナットの歯部が係合されるねじ溝を有し且つ原動機によって回転駆動される送りねじ軸と、を備え、送りねじ軸の回転力を送りナットからスライド部材に伝達して光ピックアップを移動させるピックアップヘッド送り装置において、送りナットには、スライド部材に固定するための固定部と、歯部を有するナット部と、そのナット部と固定部との間を撓み変形可能に連結する連結部と、ナット部を送りねじ軸側に付勢する弾性部材と、その弾性部材のばね力によるナット部の撓み変形を制限するストッパ部と、を設けたことを最も主要な特徴とする。
本出願のピックアップヘッド送り装置は、ストッパ部は、固定部に連続されると共にナット部の弾性部材と反対側に対向するように配置される制限片を有することを特徴とする。
本出願のピックアップヘッド送り装置は、ストッパ部は、固定部に連続されると共にナット部の下部に対向するように配置される制限片を有することを特徴とする。
本出願のピックアップヘッド送り装置は、ストッパ部は、固定部に連続される固定側制限片とナット部に連続されるナット側制限片とからなり、固定側制限片とナット側制限片とを互いに係合させることによって撓み変形を制限するようにしたことを特徴とする。
また、本出願のディスクドライブ装置は、原動機によって回転駆動される送りねじ軸の回転力を、その送りねじ軸のねじ溝に係合される歯部を有する送りナットからスライド部材に伝達し、回転駆動されるディスク状記録媒体の半径方向にスライド部材を移動させると共にそのスライド部材に取り付けられた光ピックアップによりディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うようにしたディスクドライブ装置において、送りナットには、スライド部材に固定するための固定部と、歯部を有するナット部と、そのナット部と固定部との間を撓み変形可能に連結する連結部と、ナット部を送りねじ軸側に付勢する弾性部材と、その弾性部材のばね力によるナット部の撓み変形を制限するストッパ部と、を設けたことを特徴とする。
本出願のピックアップヘッド送り装置によれば、モータで送りねじ軸を回転駆動すると、その回転力が送りねじ軸のねじ溝に係合される歯部を有する送りナットからスライド部材に伝達され、回転駆動されるディスク状記録媒体の半径方向にスライド部材が移動されると共に、そのスライド部材に取り付けられた光ピックアップがディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生を行う。この際、送りナットの固定部とナット部との間に介在された弾性部材によってナット部が送りねじ軸側に付勢されると共に、その弾性部材によるナット部の移動が所定範囲内に制限されている。そのため、弾性部材のばね力によってナット部の歯部が必要以上に大きな力で送りねじ軸のねじ溝に係合されるのを防止することができる。
従って、歯部とねじ溝との間に発生する摺動摩擦力が必要以上に大きくなることがなく、適正な押圧力で歯部をねじ溝に係合させることができ、歯部をねじ溝から外れ難くして送りねじ軸の回転力を送りナットに確実に伝達し、スライド部材をスムースに移動させることができるピックアップヘッド送り装置を提供することができる。更に、ストッパ部によってナット部の広がり量が制限されているため、弾性部材を組み付ける際にナット部が必要以上に広げられことがないから、ナット部が広げられることによる連結部の破損を防止することができる。
本出願のピックアップヘッド送り装置によれば、ストッパ部には、ナット部の弾性部材と反対側に対向される制限片を設ける構成としたため、ナット部が必要以上に広げられて連結部から破損するおそれを無くすことができると共に、ナット部の移動量を所定範囲内に制限することにより、歯部からねじ溝に付与される押圧力が必要以上に大きくなるのを防ぎ、送りねじ軸の回転力を送りナットに確実に伝達し、スライド部材をスムースに移動させることができる。
本出願のピックアップヘッド送り装置によれば、ストッパ部には、ナット部の下部に対向される制限片を設ける構成としたため、ナット部が必要以上に広げられて連結部から破損するおそれを無くすことができると共に、ナット部の移動量を所定範囲内に制限することにより、歯部からねじ溝に付与される押圧力が必要以上に大きくなるのを防ぎ、送りねじ軸の回転力を送りナットに確実に伝達し、スライド部材をスムースに移動させることができる。
本出願のピックアップヘッド送り装置によれば、ストッパ部には、固定部側制限片とナット側制限片とを設け、両制限片を互いに係合させることによってナット部の撓み変形を制限する構成としたため、弾性部材のばね力によるナット部の所定以上の移動を一対の制限片によって阻止し、ナット部が大きく広げられるのを防止できると共に、ナット部の移動量を制限して歯部からねじ溝に付与される押圧力が必要以上に大きくなるのを防ぎ、送りねじ軸の回転によって送りナット側を確実且つスムースに移動させることができる。
また、本出願のディスクドライブ装置によれば、原動機で送りねじ軸を回転駆動することにより、その回転力が送りねじ軸のねじ溝に係合される歯部から送りナットに伝達され、回転駆動されるディスク状記録媒体の半径方向にスライド部材が移動されると共に、そのスライド部材に取り付けられた光ピックアップによりディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うことができる。この際、送りナットの固定部とナット部との間に介在された弾性部材によってナット部が送りねじ軸側に付勢されると共に、その弾性部材によるナット部の移動が所定範囲内に制限されているため、弾性部材のばね力によってナット部の歯部が必要以上に大きな力で送りねじ軸のねじ溝に係合されるのを防止することができ、常に所定範囲内の押圧力で歯部をねじ溝に押圧することができる。その結果、歯部とねじ溝との間に発生する摺動摩擦力が必要以上に大きくなることがなく、適正な押圧力で歯部をねじ溝に係合させることができると共に、歯部がねじ溝から外れ難くして、送りねじ軸の回転力を送りナットに確実に伝達し、スライド部材をスムースに移動させることができるディスクドライブ装置を提供することができる。
弾性部材を組み立てる際の作業ミスによってナット部が大きく広げられたり、組立後の弾性部材のばね力によってナット部の歯部が必要以上に大きな力で送りねじ軸のねじ溝に係合されるのを防止することができ、歯部がねじ溝から外れ難く、しかも、送りねじ軸の回転によって送りナットを確実且つスムースに移動させることができるピックアップヘッド送り装置及びディスクドライブ装置を、簡単な構造によって実現した。
図1〜図11は、本発明の実施の形態の例を示すものである。即ち、図1〜図3は本発明のピックアップヘッド送り装置及びディスクドライブ装置を備えた電子機器の一実施例を示すもので、図1はディスク式撮像装置を正面側から見た斜視図、図2は同じく背面側から見た斜視図、図3は同じくディスク蓋を開いた斜視図である。図4〜図8は本発明のピックアップヘッド送り装置を備えたディスクドライブ装置の一実施例を示すもので、図4は正面図、図5は背面図、図6は背面側から見た斜視図、図7はピックアップヘッド送り装置の要部を断面した説明図、図8は同じく要部を示す説明図である。図9〜図11は本発明のピックアップヘッド送り装置に係る送りナットの実施例を示すもので、図9A〜Cは第1の実施例の斜視図、正面図及び側面図、図10A〜Cは第2の実施例の斜視図、正面図及び側面図、図11は第3の実施例の斜視図である。
図1〜図3に示す電子機器1は、情報記憶メディアであるディスク状記録媒体の一具体例として示す直径8cmのDVD−R(Digital Video Disc−Recordable)を使用し、光学的な画像をCCD(固体撮像素子)で電気的な信号に変換してDVD−Rに記録したり、液晶モニタ等の表示装置に表示できるようにしたもの(以下「ディスク式撮像装置」という。)である。しかしながら、本発明のディスク状記録媒体としては、DVD−Rに限定されるものではなく、DVD−RW、DVD−RAMその他の記録可能な光学ディスクを用いることができることは勿論のこと、例えば光磁気ディスク、磁気ディスク等のように他の記録方式のディスク状記録媒体を適用することができることは勿論である。
図1等に示すように、ディスク式撮像装置1は、着脱自在に装着されるDVD−R2(図4を参照)を回転駆動して情報信号の記録(書き込み)及び再生(読み出し)を行うディスクドライブ装置3(図4〜図6に示す。)と、このディスクドライブ装置3の駆動制御等を行う図示しない制御回路と、被写体の像を光として取り込んでCCDに導くレンズ装置4と、これらディスクドライブ装置3等が収納される外装ケース5と、この外装ケース5に回動自在に取り付けられてディスク収納部6を開閉可能に覆うことができるディスク蓋7等を備えて構成されている。
外装ケース5は、三重に重ね合わせるように組み合わされるディスク側パネル8、中央部パネル9及び表示装置側パネル10と、レンズ装置4の光軸方向の前後に配置されてこれらのパネル8〜10と組み合わされるフロントパネル11及びリアパネル12と、中央部パネル9の内側に配置される図に表れない仕切りパネルとからなり、これらのパネル8〜12によって中空の筐体が構成されている。そして、仕切りパネルのディスク側パネル8側の面に、マウントインシュレータを介してディスクドライブ装置3が弾性的に支持されている。これらのパネル8〜12は、互いに重ね合わされた適当な部分において、或いは他の部材を介して固定ネジからなる固着手段によって組立・分解可能に構成されている。
レンズ装置4は、外装ケース5の上部に内蔵された状態で固定されており、その対物レンズ15がフロントパネル11の上部を前方に貫通して前面に露出されている。図示しないが、外装ケース5の内部において、レンズ装置4の後方にCCDが配置されており、そのCCDの後方にビューファインダ16が配置されている。
ビューファインダ16は外装ケース5の上部に露出されていて、ファインダ移動機構によってレンズ装置4の光軸方向へ所定距離だけ進退移動可能に構成されている。このビューファインダ16は、前側を回動中心として後側が上下方向へ回動可能に構成されている。これによりビューファインダ16は、レンズ装置4の光軸と平行をなす水平状態から、後部を上方へ持ち上げた上向き状態まで所定角度範囲(本実施例では約90度)内で任意角度に角度調節可能とされている。このビューファインダ16の角度調整は、ファインダ移動機構の前端部から後端部までの如何なる位置においても行うことができるようになっている。
更に、外装ケース5の上部には、ビデオライトや外付けマイクロホン等のアクセサリーが着脱自在に装着されるアクセサリーシュー17が取り付けられている。アクセサリーシュー17はビューファインダ16の直前に配置されており、ビューファインダ16を後方へ移動させたときに、アクセサリーシュー17への挿入口が開口されるようになされている。この挿入口を開口させた状態においてアクセサリーの装着が可能であり、アクセサリーの装着後、ビューファインダ16を前方へ移動させると、その挿入口が閉口されてアクセサリーの取り外しが不能となる。このアクセサリーシュー17には、通常、不使用時に空間部分を埋める蓋体をなすシューキャップ18が装着される。
また、フロントパネル11の前面には、上から順にリモコン受光部20とマイク端子とステレオ方式の内蔵マイクロホン22が配置されている。リモコン受光部20は、リモコン操作のための受信部である。このリモコン受光部20は、焦点を自動的に調整する等のために用いられる赤外線を発光する赤外線発光部も兼ねている。また、マイク端子は映像端子と音声端子とからなり、これらの端子は端子カバー21によって開閉可能に覆われている。
図2に示すように、外装ケース5のリアパネル12には、電源バッテリー24が着脱自在に装着されるバッテリー収納部25が設けられている。バッテリー収納部25は、リアパネル12の背面及び下面に開口されていて、電源バッテリー24は後方斜め下方から差し込み、また同方向へ取り出し可能とされている。更に、リアパネル12には、吊り下げ用ストラップのための2個の支持金具26a,26bが取り付けられている。2個の支持金具26a,26bのうち、一方の支持金具26aは外装ケース5の左サイドの下部に取り付けられ、他方の支持金具26bは外装ケース5の右サイドの上部に取り付けられている。
図1に示すように、外装ケース5の表示装置側パネル10には、表示装置28が姿勢変更可能に取り付けられている。表示装置28は、図示しない平板状の液晶モニタと、この液晶モニタが収納されたパネルケースと、このパネルケースを外装ケース5に対して姿勢変更可能に支持するパネル支持部とから構成されている。パネル支持部は、垂直軸を回動中心としてパネルケースを水平方向に略90度回動可能とした水平回動機能と、水平軸を回動中心としてパネルケースを前後方向に略180度回動可能とした前後回動機能とを有している。
これにより、表示装置28は、図1に示すように外装ケース5の側面に収納した収納状態と、パネルケースを90度回動させて液晶モニタを後方へ対向させた状態と、パネルケースを180度回動させて液晶モニタを前方へ対向させた状態と、それらの中間位置の状態とを任意に取ることができるようになっている。更に、表示装置側パネル10の上部には、複数の操作ボタンからなる操作部33が設けられている。
図3に示すように、外装ケース5の側面には、ディスク状記録媒体が着脱可能に装着されるディスク収納部6が設けられている。ディスク収納部6は、ディスクドライブ装置3の一部を露出させるための開口部を有する一定領域からなり、この実施例では、ディスク状記録媒体の一具体例として示す直径8cmのDVD−R2に対応する大きさの領域として形成されている。このディスク収納部6の略中央部にはディスクドライブ装置3のテーブル回転手段35が配置され、その略中央部に設けられたターンテーブル36に対して、DVD−R2が装着固定可能とされている。
ディスクドライブ装置3は、シャーシ37を介して外装ケース5に固定されている。このディスクドライブ装置3が配置されたディスク収納部6は、ディスク側パネル8に側面部を回動自在に支持されたディスク蓋7によって開閉可能に覆われている。ディスク蓋7は、ディスク収納部6の形状に見合う形状とされていて、背面側に取り付けられた蓋回動軸部38によって外装ケース5に固定されている。ディスク蓋7は、ディスク収納部6を覆う平面部7aと、この平面部7aの外周縁の略全周に亘って連続された周面部7bとを有している。このディスク蓋7の周面部7bは、ディスク側パネル8のディスク収納部6の外周側切欠き部と嵌り合うように構成されている。
蓋回動軸部38は、図示しないが、ディスク蓋7の背面側に設けた方形部7cを貫通する支持軸と、この支持軸の両端を固定的に支持する一対の軸受片を有する軸受部材とからなり、軸受部材をディスク側パネル8に固定することによってディスク蓋7が回動自在に支持されている。この蓋回動軸部38には、ディスク蓋7の最大開き角度(例えば、90度)を設定するストッパ部が設けられている。
このような蓋回動軸部38が、その支持軸の軸方向を上下方向に設定してディスク側パネル8に取り付けられている。これにより、ディスク蓋7が蓋回動軸部38を介してディスク側パネル8の後部に回動可能に支持されている。その結果、ディスク蓋7は、ディスク式撮像装置1の正面を前側として前開きによって側方へ略90度開放動作させることができる。なお、蓋回動軸部38には、一定の開放角度の範囲内においてディスク蓋7を任意の開放位置で静止させることができると共に、その開放角度を超えたときにはディスク蓋7を開放側へ付勢するようにバネ部材が装着されている。
ディスク側パネル8と中央部パネル9との間には、図示しないが、ディスク蓋7の蓋開閉機構が設けられている。この蓋開閉機構は、ディスク収納部6を閉じた状態のディスク蓋7を、その閉じ状態においてロックする機能と、そのロックを解除する機能とを有するものである。この蓋開閉機構に対応させて、ディスク蓋7の内面にはロック部材39が取り付けられている。
また、図2に示すように、ディスク側パネル8には、ディスク蓋7を囲うようにハンドベルト40が取り付けられている。ハンドベルト40は、外装ケース5の把持部5aを握るユーザーの手を支え、ディスク式撮像装置1の取り落とし等を防止するものである。このハンドベルト40は、両端がディスク側パネル8に固定されたベルト部材41と、このベルト部材41に装着されてユーザーの手の甲部分に当接される保護パッド42とから構成されている。ベルト部材41の一端はディスク側パネル8の前側下部に固定された取付金具43に連結され、他端はディスク側パネル8の後側中途部に設けた貫通穴から内側に挿入されて、その内部に取り付けられた取付金具に固定されている。
図2に示すように、ディスク側パネル8の後部には、電源ボタン44とモード切換ダイヤル45と録画ボタン46が配置されている。モード切換ダイヤル45はリング状をなしていて、その穴内に電源ボタン44が収納されている。電源ボタン44はプッシュ・プッシュ方式のスイッチ手段からなり、その押圧動作によって電源バッテリー24からの電力供給がオン・オフされる。モード切換ダイヤル45は録画等の動作モードを選択するためのもので、その回動操作によって「静止画モード」と「動画モード」と「見る・編集モード」との3態様の中から任意のモードを選択することができる。また、録画ボタン46はプッシュ・プッシュ方式のスイッチ手段からなり、その押圧動作によって動画撮影のスタートとストップが繰り返される。
更に、ディスク側パネル8の後側上部には、シャッタボタン47とズームレバー48が配置されている。シャッタボタン47は静止画を撮影するためのもので、その押圧操作により、1回の押圧操作毎に1つの静止画が撮影される。また、ズームレバー48は撮影時や再生時等において画像を拡大したり縮小したりするためのもので、その操作量に応じて一定の範囲内で倍率を無段階に調整することができる。
前記外装ケース5を構成するディスク側パネル8、中央部パネル9、表示装置側パネル10、フロントパネル11及びリアパネル12の材料としては、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)が好適である。しかしながら、ABSに限定されるものではなく、その他のエンジニアリングプラスチックを適用できることは勿論のこと、合成樹脂以外のアルミニウム合金等の金属を用いることもできる。
外装ケース5の内部は仕切りパネルによって左右方向(レンズ装置4の光軸と交差する方向)に仕切られており、これにより、ディスク蓋7側の第1の室と表示装置側の第2の室とに分けられている。仕切りパネルは板状の部材からなり、固定ネジによって外装ケース5の内部に締付固定されている。仕切りパネルの材料としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)が好適であるが、スチール鋼、アルミニウム合金その他の金属を適用できることは勿論のこと、金属以外のエンジニアリングプラスチックを用いることもできる。
図示しないが、外装ケース5の第1の室にはディスクドライブ装置3が収納され、第2の室にはレンズ装置4と制御回路部等が収納されている。そのため、仕切りパネルの一面側にはディスクドライブ装置3を支持するための複数個の支持突起が設けられ、他面側にはレンズ装置4やプリント基板等を支持するための複数個の支持片が設けられている。制御回路部は、例えば、マイクロコンピュータや記憶装置(RAM,ROM)、コンデンサや抵抗その他の電子部品と、これらの電子部品が搭載されるプリント基板等によって構成されている。
ディスクドライブ装置3は、図4〜図6に示すように、仕切りパネル等のケース側の部材を介して外装ケース5に取り付けられるシャーシ37と、このシャーシ37に固定されるテーブル回転手段35と、ピックアップ装置の一具体例を示す光学ピックアップ装置50と、この光学ピックアップ装置50をテーブル回転手段35に対して接近又は離反させるようにDVD−R2の半径方向に所定範囲内で往復移動させるピックアップヘッド送り装置51等を備えて構成されている。
シャーシ37は、略D字形に形成された上面部37aと、この上面部37aの周縁に連続する側面部37bと、ケース側部材に取り付けるために側面部37bの周縁の4箇所に設けたインシュレータ取付部37cとを有し、電気を良く通す金属材料によって一体に形成されている。各インシュレータ取付部37cには連通孔52が設けられており、その連通孔52にはマウントインシュレータ53がそれぞれ装着されている。マウントインシュレータ53は絶縁性材料で形成されたゴム状弾性体からなり、それらのマウントインシュレータ53を介してシャーシ37がケース側部材を介して外装ケース5に弾性的に支持される。
シャーシ37の上面部37aには、光学ピックアップ装置50の上面を露出させるための開口部54が設けられている。開口部54は、上面部37aの略中央から側面部37bの円弧部に至る部分に開口されており、その円弧側面部を除く他の3辺側に適当な幅の縁取りが設けられている。この上面部37aの縁取りのうち、円弧側面部に対向する中央縁取りの内側には、テーブル回転手段35が搭載されるモータベース55が取り付けられ、これを挟むようにその両側に連続された側部縁取りの内側にはガイド部材の一具体例を示す一対のガイド軸56,57が1本ずつ取り付けられている。
テーブル回転手段35は、シャーシ37の下面に固定ねじ58aでねじ止めされたモータベース55と、このモータベース55上に搭載されて固定されたスピンドルモータ60と、このスピンドルモータ60の回転部に設けられたターンテーブル36とから構成されている。モータベース55は導電性を有する金属製の板体からなり、その一面にスピンドルモータ60がカシメ等の固着手段によって固定されている。なお、スピンドルモータ60は、シャーシ37に直接固定する構成としても良いことは勿論である。
スピンドルモータ60は、モータベース55に固定される固定部と、その固定部に回転自在に支持された回転部とからなり、その回転部の上面にターンテーブル36が一体的に設けられている。ターンテーブル36は、DVD−R2のセンタ穴が嵌合されるディスク嵌合部36aと、DVD−R2のセンタ穴の周縁部が載置されるディスク載置部36bとを有している。ターンテーブル36のディスク嵌合部36aには、DVD−R2のセンタ穴の周縁部に係合してDVD−R2を保持する複数個(本実施例では3個)のロック爪61が周方向に等間隔に配置されている。各ロック爪61は、図示しないスプリングによって半径方向外側へ付勢されており、このスプリングのバネ力によるロック爪61の保持力でDVD−R2がターンテーブル36の所定位置に位置決めされて固定される。
このテーブル回転手段35の近傍に光学ピックアップ装置50が配設されている。光学ピックアップ装置50は、DVD−R2の情報記録面に対向されるピックアップレンズ62を有する二軸アクチュエータ63と、この二軸アクチュエータ63が搭載されたスライド部材64等を備えて構成されている。スライド部材64は、ガイド部材の一具体例を示す主ガイド軸56と副ガイド軸57との2本のガイド軸56,57にガイドされてテーブル回転手段35に対して進退移動(接近及び離反)可能に構成されている。
2本のガイド軸56,57は、それぞれ金属製の真っ直ぐな丸棒によって形成されている。一方の主ガイド軸56は、スライド部材64の長手方向の一端に設けた一対の第1の軸受部65a,65bの軸受穴を摺動自在に貫通している。一対の第1の軸受部65a,65bの軸受穴は、主ガイド軸56の軸方向に適宜な間隔をあけて同一軸心線上に設定されており、一対の第1の軸受部65a,65bで1本の主ガイド軸56を支持することによってスライド部材64が移動する際の直進性を確保するようにしている。
他方の副ガイド軸57は、スライド部材64の長手方向の他端に設けた第2の軸受部66の軸受溝に摺動自在に貫通されている。第2の軸受部66の軸受溝は、スライド部材64の長手方向の側方へ開口するように設けられている。そして、主ガイド軸56と副ガイド軸57とは、テーブル回転手段35を挟むように所定の間隔をあけて対向されると共に、互いに略平行をなすように配置されている。これら主ガイド軸56及び副ガイド軸57は、それぞれ軸方向の両端部において、支持手段67によってシャーシ37に固定するように支持されている。
支持手段67は、各ガイド軸56,57の端部を支持するためにシャーシ37の4箇所に設けた軸受部68と、シャーシ37に固定される押え板69とから構成されている。各軸受部68は、ガイド軸56の端部を収容することができる凹部を有しており、その凹部内にガイド軸56の各端部が収容されている。そして、各ガイド軸56,57の各端部を押え板69で押え付けることによって、各ガイド軸56,57がシャーシ37に、支持手段68によって両端支持されている。なお、2本のガイド軸56,57は、いずれか1本のみを丸棒として形成し、他の1本はシャーシ37と一体に形成するようにしてもよい。
前記2本のガイド軸56,57と、前記スライド部材64に取り付けられた送りナット70と、この送りナット70の歯部71が摺動可能に係合されるねじ溝74を有する送りねじ軸73と、この送りねじ軸73を回転駆動する原動機の一具体例を示す送りモータ75等によってピックアップヘッド送り装置51が構成されている。送りモータ75としては、例えば、ステップモータが好適であるが、その他の直流電動機や交流電動機、或いは油・空圧シリンダ、揺動モータ等のアクチュエータを用いることもできる。
送りねじ軸73は、送りモータ75の回転軸として構成されており、その外周面に螺旋状に延在されたねじ溝74が設けられている。送りねじ軸73は、2本のガイド軸56,57、特に、主ガイド軸56の軸心線と略平行をなすように配置されており、軸受ホルダ76によって回転自在に両端支持されている。軸受ホルダ76は、送りねじ軸73を支持する支持片が両端に設けられたプレート状の部材からなり、固定ねじ58bによってシャーシ37にねじ止めされて固定されている。この軸受ホルダ76に送りモータ75が固定されている。そして、送りねじ軸73のねじ溝74に、送りナット70の歯部71が噛合されている。
送りナット70は、第1の実施例として図示した図9A〜Cに示すように、スライド部材64に固定するための固定部70aと、歯部71が設けられたナット部70bと、固定部70aとナット部70bとの間を撓み変形可能なように弾性的に連結する連結部70cと、ナット部70bを送りねじ軸73側に付勢する弾性部材の一具体例を示すコイルばね77と、コイルばね77のばね力によるナット部70bの移動を制限するストッパ部81とを具えて構成されている。
送りナット70の固定部70aは、上面片70a1と、この上面片70a1の一辺に連続して立ち下げられた側面片70a2とからなり、上面片70a1には、固定ねじ58bが挿入される座ぐり部の付いた挿通孔78aと、2つの位置決め孔78b,78cとが設けられている。2つの位置決め孔78b,78cは、円形とされた第1の位置決め孔78bと、楕円形とされた第2の位置決め孔78cとからなり、挿通孔78aを挟んで両側に対向するように配置されている。2つの位置決め孔78b,78cにはスライド部材64の位置決め凸部がそれぞれ嵌合され、その状態で固定ねじ58cを挿通孔78aに通して締め付けることにより、送りナット70がスライド部材64の所定位置に位置決めされて固定されている。
また、固定部70aの上面片70a1の下面には、主ガイド軸56との接触を避けるための逃げ溝79が設けられている。更に、固定部70aの側面片70a2には、コイルばね77の一端を支持するためのばね受け凸部82がナット部70b側に突出するように設けられている。ナット部70bは、上下方向に展開された横長の板体と、その板体の表面に設けられた1個の歯部71とからなっている。歯部71は、歯車の歯のような形状をしていると共に、送りねじ軸73のねじ溝のリードに合わせて所定角度傾斜され、側方へ突出するように形成されている。
このナット部70bの下端部と固定部70aの下端部とが連結部70cによって撓み変形可能に連結されている。連結部70cは、S字状に湾曲形成された一対の弾性片からなり、その厚みを他の部分よりも薄くすると共に形状をS字形とすることによって撓み変形が容易に行えるようにしている。また、ナット部70bの歯部71と反対側の面には、コイルばね77の他端を支持するためのばね受け凸部83が固定部70a側のばね受け凸部82と対向するように突出形成されている。
これらばね受け凸部82,83間には、コイルばね77が圧縮された状態で介在される。このコイルばね77のばね力により、ナット部70bが固定部70aから離れる方向に付勢される。弾性部材としては、この実施例で示すコイルばね77に限定されるものではなく、例えば、竹の子ばね、板ばねその他のばね材は勿論のこと、ゴム状弾性体によっても構成することができる。このコイルばね77のばね力によるナット部70bの移動が、一対のストッパ部81,81によって制限されている。
一対のストッパ部81,81は、ナット部70bが固定部70aから離れる方向に所定以上に広げられるのを防ぐものである。この一対のストッパ部81,81を設けることにより、ナット部70bが撓み変形する際に回転中心となる連結部70cの回転中心点Q又はその近傍において、大きく広げられることによって破壊されたり、撓み変形が繰り返されることにより疲労が蓄積されて破壊されるのを防ぐ働きを有している。更に、一対のストッパ部81,81は、上記機能に加えて、ナット部70bが一定以上に広がるのを防止することにより、歯部71が必要以上に大きな押圧力で送りねじ軸73のねじ溝74に押し付けられるのを防止する働きも有している。
即ち、コイルばね77のばね力によってナット部70bには常に広がろうとする力が作用するが、そのナット部70bは、コイルばね77とは反対側の端部において連結部70cで固定部70aと連結されている。そのため、コイルばね77のばね力によってナット部70bには、連結部70cの回転中心点Qを中心として、図7において時計方向に向かう回転力が作用する。これにより、送りねじ軸73ではナット部70bの歯部71による押圧力が強くなるが、ナット部70bの下方には隙間Eをあけてストッパ部81が配置されているため、ナット部70bがある程度回動すると、その下面がストッパ部81の上面に当接し、それ以上のナット部70bの回動が阻止される。
このようにしてナット部70bの回動を一対のストッパ部81,81で制限することにより、ねじ溝74に押し付けられる歯部71の力が異常に大きくなるのを防ぐことができる。そのため、歯部71とねじ溝74との間に発生する摺動摩擦抵抗の増加を抑制することができ、送りねじ軸73に対する送りナット70の相対的な移動を容易にして、スライド部材64を確実且つスムースに移動させることができる。このような働きを有する一対のストッパ部81,81は、一対の連結部70c,70cの外側に配置されている。各ストッパ部81の先端には、ナット部70bの下方に入り込む制限片81aが設けられている。
かくして、送りモータ75を駆動して送りネジ軸73を回転駆動することにより、その送りネジ軸73の回転力が送りナット70を介してスライド部材64に伝達される。その結果、送りネジ軸73の回転方向に応じて、光学ピックアップ装置50がテーブル回転手段35(ターンテーブル36、スピンドルモータ60等)に近づく方向とテーブル回転手段35から離れる方向とに選択的に移動される。これらテーブル回転手段35と光学ピックアップ装置50とピックアップヘッド送り装置51とシャーシ37とその他の関連機構、装置等によってディスクドライブ装置3が構成されている。
なお、送りナット70の材質としては、例えば、ポリアセタール(POM)が好適であるが、その他のエンジニアリングプラスチックを用いることができることは勿論である。また、シャーシの材質としては、ステンレス鋼やモリブデン鋼、アルミニウム合金その他の金属材料が好適であるが、エンジニアリングプラスチックを用いることできる。
このような構成を有するディスクドライブ装置3を外装ケース5内の所定位置に取り付けることにより、図3に示すように、テーブル回転手段35のターンテーブル36がディスク収納部6の略中央部に配置されている。このディスク収納部6がディスク蓋7によって開閉され、そのディスク蓋7を閉じ位置に保持するロックと、そのロックを解除するロック解除とが蓋開閉機構によって行われる。
このディスクドライブ装置3を備えたディスク式撮像装置1によれば、被写体を撮影することにより、その被写体の画像に対応したデジタル信号を発生させて、液晶ディスプレイ等の表示装置にその画像を表示したり、内蔵された記憶装置や外付けされる記憶装置等にその画像に対応した情報信号を記録したりすることができる。
また、図6に示すように、ディスクドライブ装置3の主ガイド軸56には、スライド部材64がテーブル回転手段35に対して所定距離以上に近づくのを防止してノイズの発生を低減させる干渉材85が装着されている。干渉材85は、主ガイド軸56が挿通可能とされたリング状の部材からなり、振動や衝撃力等を吸収することができる材料、例えば、ゴム材や軟質プラスチック等によって構成されている。
この干渉材85を用いることにより、次のような効果を得ることができる。光学ピックアップ装置50が搭載されたスライド部材64をテーブル回転手段35に近づけたり、その逆に遠ざけたりする際に、スライド部材64をガイド軸56,57の支持手段67等に直接当接させると、衝突時の衝撃力によってノイズが発生し、また、衝突後のステップモータの空回転(脱調)によってもノイズが発生することになる。
このようなノイズが発生しない構成とするためには、例えば、スライド部材64の位置を検出するセンサを設け、その位置センサの検出信号に基づき送りモータの回転を制御して、スライド部材64が支持手段67等に直接衝突しない構成とする必要がある。ところが、位置センサを設けて送りモータの回転を制御することでスライド部材64が支持手段67等に衝突しない構成にすると、位置センサを用いることによる部品点数の増加によってコストアップを招くばかりでなく、位置センサで検出した信号に基づく位置制御が必要になるため、制御が複雑になるという問題が生ずる。
これに対して、本実施例のように、ガイド軸56に干渉材85を取り付けてスライド部材64と支持手段67との間に介在させることにより、前記ノイズの発生を低減させることができる。即ち、本実施例の場合には、スライド部材64を支持手段67側に衝突させたときにも、スライド部材64は干渉材85を介して支持手段67等に衝突することになる。そのため、その衝突時の衝撃力や振動は干渉材85によって吸収され、これにより、衝突によるノイズの発生を低減させることができる。更に、衝突時の衝撃力が干渉材85によって低減されるため、送りナットの歯飛びを防止し又は抑制できると共に、歯飛びによる傷の発生を防ぐことができる。
また、衝突後のステップモータに空回転(脱調)が生じたときにも、そのエネルギの多くが干渉材85によって吸収されるため、ノイズ(脱調音)の発生を効果に低減することができる。しかも、ゴム材等からなる干渉材85を用いるだけで脱調音を低減することができ、位置検出センサ等の高価な部品を必要としないため、大幅なコストアップを招くことなく、安価に製造することができる。
図10A〜Cは、本発明のピックアップヘッド送り装置51に係る送りナットの第2の実施例を示すものである。この第2の実施例で示す送りナット90が第1の実施例で示した送りナット70と異なる点は、一対のストッパ部91,91のみであり、他の部分は第1の実施例と同様であるため、ここでは異なる部分についてのみ説明し、同一部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
一対のストッパ部91,91は、一対の連結部70c,70cの外側に配置されている。各ストッパ部91の先端には、ナット部70bの前方に入り込むように形成された制限片91aが設けられている。この制限片91aでナット部70bが送りねじ軸73に近づくのを制限することにより、前記第1の実施例と同様の効果を得ることができる。なお、この第2の実施例及び前記第1の実施例においては、それぞれストッパ部81,91を左右対称に一対設けたが、例えば、中央部に1個のストッパ部を設ける構成とすることもできる。
図11は、本発明のピックアップヘッド送り装置51に係る送りナットの第3の実施例を示すものである。この第3の実施例で示す送りナット93が第1の実施例で示した送りナット70と異なる点は、固定部70a側の固定側ストッパ部94に対応させてナット部70b側にも歯側ストッパ部95を設け、2つのストッパ部94,95の制限片94a,95aを互いに係合させて、ナット部70bの撓み変形を制限する構成とした点である。その他の構成は第1の実施例と同様であるため、ここでは異なる部分についてのみ説明し、同一部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
固定部70a側の一対の固定側ストッパ部94,94は、連結部70cの外側に配置されており、それぞれの先端に、内側に突出された爪状の制限片94a,94aが設けられている。また、ナット部70bの幅方向両側にも、一対の歯側ストッパ部95,95が設けられている。一対の歯側ストッパ部95,95の先端には、外側に突出された爪状の制限片95a,95aが設けられている。2つの制限片94a,95aは、互いに係合可能なように同じ高さ位置に設定されており、コイルばね77のばね力によるナット部70bの移動が両制限片94a,95aの係合によって阻止される構成となっている。このような構成とすることによっても、前記実施例と同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、圧縮コイルばね等のコイルばね77を送りナット70,90,93に取り付ける際に、誤ってナット部70bが広がり過ぎて、連結部70cが破断されるおそれを無くすことができる。また、コイルばね77のばね力でナット部70bが広がり過ぎて、送りねじ軸73のねじ溝74に押圧される歯部71の押圧力が必要以上に大きくなったり、歯部71がねじ溝74に乗り上がってしまうのを防ぐことができる。
本発明は、前述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例では、DVD−Rを記録媒体として用いたディスク式撮像装置に適用した例について説明したが、光磁気ディスクや磁気ディスク等の他の記録方式のディスク状記録媒体を用いた撮像装置に適用できるものである。更に、本発明に係る電子機器としては、前述した撮像装置に限定されるものではなく、この種のディスクドライブ装置が用いられるパーソナルコンピュータ、電子辞書、DVDプレーヤ、カーナビゲーションその他各種の電子機器に適用できるものである。
1…ディスク式撮像装置(電子機器)、 2…DVD−R(ディスク状記録媒体)、 3…ディスクドライブ装置、 5…外装ケース、 35…テーブル回転手段、 36…ターンテーブル、 37…シャーシ、 50…光学ピックアップ装置(ピックアップ装置)、 51…ピックアップヘッド送り装置、 56,57…ガイド軸(ガイド部材)、 60…スピンドルモータ、 64…スライド部材、 67…支持手段、 70,90,93…送りナット、 70a…固定部、 70b…ナット部、 70c…連結部、 71…歯部、 73…送りねじ軸、 74…ねじ溝、 75…送りモータ(原動機)、 77…コイルばね(弾性部材)、 81,91,94,95…ストッパ部、 81a,91a,94a,95a…制限片
Claims (5)
- 光ピックアップが取り付けられると共にガイド部材に摺動自在に支持されたスライド部材と、
前記スライド部材に取り付けられた送りナットと、
前記送りナットの歯部が係合されるねじ溝を有し且つ原動機によって回転駆動される送りねじ軸と、を備え、
前記送りねじ軸の回転力を前記送りナットから前記スライド部材に伝達して前記光ピックアップを移動させるピックアップヘッド送り装置において、
前記送りナットには、前記スライド部材に固定するための固定部と、前記歯部を有するナット部と、前記ナット部と前記固定部との間を撓み変形可能に連結する連結部と、前記ナット部を前記送りねじ軸側に付勢する弾性部材と、前記弾性部材のばね力による前記ナット部の撓み変形を制限するストッパ部と、を設けたことを特徴とするピックアップヘッド送り装置。 - 前記ストッパ部は、前記固定部に連続されると共に前記ナット部の前記弾性部材と反対側に対向するように配置される制限片を有することを特徴とする請求項1記載のピックアップヘッド送り装置。
- 前記ストッパ部は、前記固定部に連続されると共に前記ナット部の下部に対向するように配置される制限片を有することを特徴とする請求項1記載のピックアップヘッド送り装置。
- 前記ストッパ部は、前記固定部に連続される固定側制限片と前記ナット部に連続されるナット側制限片とからなり、前記固定側制限片と前記ナット側制限片とを互いに係合させることによって前記撓み変形を制限するようにしたことを特徴とする請求項1記載のピックアップヘッド送り装置。
- 原動機によって回転駆動される送りねじ軸の回転力を、前記送りねじ軸のねじ溝に係合される歯部を有する送りナットからスライド部材に伝達し、回転駆動されるディスク状記録媒体の半径方向に前記スライド部材を移動させると共に当該スライド部材に取り付けられた光ピックアップにより前記ディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うようにしたディスクドライブ装置において、
前記送りナットには、前記スライド部材に固定するための固定部と、前記歯部を有するナット部と、前記ナット部と前記固定部との間を撓み変形可能に連結する連結部と、前記ナット部を前記送りねじ軸側に付勢する弾性部材と、前記弾性部材のばね力による前記ナット部の撓み変形を制限するストッパ部と、を設けたことを特徴とするディスクドライブ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004366549A JP2006172661A (ja) | 2004-12-17 | 2004-12-17 | ピックアップヘッド送り装置及びディスクドライブ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004366549A JP2006172661A (ja) | 2004-12-17 | 2004-12-17 | ピックアップヘッド送り装置及びディスクドライブ装置 |
Publications (1)
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JP2006172661A true JP2006172661A (ja) | 2006-06-29 |
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ID=36673222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004366549A Pending JP2006172661A (ja) | 2004-12-17 | 2004-12-17 | ピックアップヘッド送り装置及びディスクドライブ装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006172661A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9697864B2 (en) | 2013-12-20 | 2017-07-04 | Sony Corporation | Optical pickup, disk drive device, and optical element driving device |
-
2004
- 2004-12-17 JP JP2004366549A patent/JP2006172661A/ja active Pending
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