JP2006170740A - 変位検出装置、マイクロフォン装置、および、変位検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光源から対象物までの往復距離がレーザ光の可干渉距離よりも大きい場合でも複合共振を発生する変位検出装置を提供すること。
【解決手段】 レーザ光を出射する光源(レーザ光源1)と、出射されたレーザ光を集光する第1の光学手段(光学部2)と、集光されたレーザ光を変位可能な対象物へ導く導光手段(導光部3)と、導かれたレーザ光を対象物に照射する第2の光学手段(光学部4)と、導光手段の対象物側の端面で反射されたレーザ光と、対象物からの反射光による複合共振による光量に応じた電気信号を出力する受光手段(受光素子6)と、検出される光量に基づき対象物側の端面で反射されたレーザ光と対象物からの反射光との位相差が一定になるようにレーザ光の波長を変化させる制御手段(駆動回路8)と、その変化量に基づき対象物の変位および/または変位量を検出する検出手段(制御回路7)と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、変位検出装置、マイクロフォン装置、および、変位検出方法に関する。
対象物の変位を光学的に検出する従来の方法としては、例えば、以下の方法がある。
図10において半導体レーザ24はその両端に鏡面を具備する共振器構造を有する。半導体レーザ24の出射面25の近傍に外部鏡面26がある場合、半導体レーザ24の出射面25と外部鏡面26との間にも共振器構造を持つことになる。この場合、半導体レーザ24からの出射光を外部鏡面26で反射させて半導体レーザ24に帰還させると半導体レーザ24は複合共振することが知られている。
このとき半導体レーザ24の出射面25と外部鏡面26の距離Lが変化すると、半導体レーザ24に帰還する光の位相は距離Lに対して半波長周期で変化する。したがって、半導体レーザ24の他方の端面27からの光出力を受光素子28で検出するとその出力は距離Lに対して半波長周期で変化して外部鏡面26の変位を検出することができる(例えば非特許文献1参照)。
ところで、図10に示す変位検出装置は半波長以上の変位に対して方向検出が困難という欠点があり、また、半波長以下の変位に対して比較的線形な出力信号を得るためには、外部鏡面26の初期位置を出力信号振幅の中央に設定する必要があり、設定が困難であるという問題点がある。
「光マイクロマシン」(澤田廉士、羽根一博、日暮栄治著、オーム社、平成14年11月25日発行)(86P〜87P参照)
上記問題点を解決するため、図11に示す変位検出装置が本出願人により提案されている(例えば、特願2004−027248号公報)。図11において、レーザ光源29から放射された光は、光学部30を経て対象物31で反射されレーザ光源29へ帰還して複合共振を発生する。同時にレーザ光源29から放射された光もしくは対象物31で反射された光の一部は光学部30を介して受光素子32に入射する。このとき、対象物31に変位が生じると、対象物31からの反射光の位相が変化するため受光素子32からの出力が変化する。受光素子32からの出力により制御回路33は、レーザ光源29から放射された光と対象物31で反射された光の位相差が一定になるように、レーザ光の波長を変化させるための制御信号を駆動回路34へ供給する。駆動回路34は制御回路33からの制御信号に基づいてレーザ光源29を制御して放射されるレーザ光の波長を変化させる。そして制御回路33は、駆動回路34への制御信号に対応する出力を、対象物31の変位として出力する。これにより、対象物31の半波長以上の変位を正確に検出することができる。
ところで、図11に示す変位検出装置において、レーザ光源29から放射された光と対象物31で反射された光の位相差が一定になるように、レーザ光の波長を変化させて、その制御信号出力を対象物31の変位として検出するためには、レーザ光源29から放射された光と対象物31で反射された帰還光が複合共振を起こす必要がある。しかし、レーザ光源29から対象物31までの距離がある値以上になると複合共振が発生しないという問題がある。
図12に、可干渉性の高い発光部として面発光レーザを使用した複合共振の測定系の構成を示す。面発光レーザ35から放射された光はコリメータレンズ36により平行光束に変換され、距離L離れた位置に設置された平面鏡37で反射され、面発光レーザ35に帰還して複合共振を発生する。帰還光の一部はコリメータレンズ36と面発光レーザ35の間に配置されたビームスプリッタ38により分岐され受光素子39に導かれる。このような構成において、距離Lを変更しながら、平面鏡37を取り付けた振動子40に正弦波信号を与えて振動させたときの受光部からの信号出力波形を観測すると、距離Lの増加と共に信号出力波形における複合共振の発生量が減少し、L=1000mm以上では複合共振が発生していないことが確認された。
複合共振は同一光源から放射された光が光源に帰還することにより発生する干渉現象であることから、光路差が放射光の可干渉距離よりも大きくなると複合共振を発生しなくなる。放射光の可干渉距離lcは、波長幅をΔλ、中心波長をλとすると、lc=λ /Δλで規定され、波長幅が狭く単色光に近い光は可干渉性が高いとされる。ただし、実際には波長幅Δλを正確に測定することは難しく、機械的および熱的な振動等の影響を含んだものになる。図12の構成において光源に面発光レーザを使用した例では、可干渉距離lcを2000mm、中心波長λを850nmとすると、波長幅Δλは3.6×10−4nmとなり、通常の半導体レーザと比較して光源から放射される光の可干渉性が高いといえる。したがって、図12の構成において、L=1000mm以上では光路差が可干渉距離よりも大きくなるため複合共振が発生せず対象物の変位を検出できないという問題が発生する。
本発明は、上記状況に鑑みてなされてもので、光源から対象物までの往復距離がレーザ光の可干渉距離よりも大きい場合でも、複合共振を発生する変位検出装置、マイクロフォン装置、および、変位検出方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の変位検出装置は、レーザ光を出射する光源と、光源から出射されたレーザ光を集光する第1の光学手段と、第1の光学手段によって集光されたレーザ光を変位可能な対象物へ導く導光手段と、導光手段によって導かれたレーザ光を対象物に照射する第2の光学手段と、導光手段の対象物側の端面で反射されたレーザ光と、対象物からの反射光による複合共振による光量に応じた電気信号を出力する受光手段と、受光手段により検出される光量に基づき、導光手段の対象物側の端面で反射されたレーザ光と対象物からの反射光との位相差が一定になるように、レーザ光の波長を変化させる制御手段と、その変化量に基づき対象物の変位および/または変位量を検出する検出手段と、を備えている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の発明に加えて、光源を面発光レーザとしている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、第1の光学手段は、光源側のNAが略0.2以上好ましくは略0.3以上であり、導光手段側のNAが略0.2以下好ましくは略0.1以下である集光素子を有するようにしている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、導光手段を光ファイバとしている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、第2の光学手段は、導光手段からの出射光を平行光束に変換して対象物に照射するコリメータ素子を有している。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、対象物を圧力に応じて変位する振動板としている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、導光手段が、第1の光学手段の光軸に垂直な面に対して光源側端面が傾いているようにしている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、導光手段の光源側端面が、導光手段の光軸に垂直な面に対して略θ傾いて形成されているとともに、第1の光学手段の光軸に垂直な面に対して略φ傾いて配置されており、当該φは、導光手段の屈折率をnとすると、sin−1(n×sinθ)であるようにしている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、導光手段の光源側端面に反射防止膜を施している。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、導光手段が少なくとも1つ以上の接合面を持つようにしている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、導光手段が少なくとも1つ以上の中継部端面を持つようにしている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、導光手段の接合面または中継部端面が他の端面から所望の距離以上、好ましくはレーザ光の可干渉距離の1/2以上離れているようにしている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、導光手段の接合面または中継部端面が他の端面から略500mm、好ましくは略1000mm以上離れているようにしている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、導光手段の接合面または中継部端面が導光手段の光軸に垂直な面に対して傾いているようにしている。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、導光手段の接合面または中継部端面に反射防止膜を施している。
また、他の発明の変位検出装置は、上述の各発明に加えて、導光手段の対象物側端面と対象物との距離が光源と導光手段の光源側端面との距離に対して所望の倍率以上、好ましくは略10倍以上で光源から放射される光の干渉可能な距離以下であるようにしている。
また、本発明のマイクロフォン装置は、変位検出の対象物としての振動板と、振動板の変位量に基づき音声信号を出力する変位検出装置と、を備えている。
また、本発明の変位検出方法は、光源からレーザ光を出射し、光源から出射したレーザ光を集光し、集光されたレーザ光を導光部材を利用して変位可能な対象物へ導き、導かれたレーザ光を対象に照射し、導光部材の対象物側の端面で反射されたレーザ光と対象物からの反射光による複合共振による光量を受光素子により検出し、受光素子により検出される光量に基づき、導光部材の対象物側の端面で反射されたレーザ光と対象物からの反射光との位相差が一定になるように、レーザ光の波長を変化させ、その変化量に基づき対象物の変位および/または変位量を検出する、ようにしている。
本発明は、光源から対象物までの往復距離がレーザ光の可干渉距離よりも大きい場合でも、複合共振を発生する変位検出装置、マイクロフォン装置、および、変位検出方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る変位検出装置、マイクロフォン装置、および、変位検出方法を、図面に基づいて説明する。なお、変位検出方法は、変位検出装置の動作として説明する。
第1の実施の形態.
本発明の第1の実施の形態に係る変位検出装置を図1を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る変位検出装置のブロック図である。この図に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る変位検出装置は、レーザ光源1、光学部2、導光部3、光学部4、受光素子6、制御回路7、駆動回路8を主要な構成要素としている。
ここで、レーザ光源1は、レーザ光を出射する光源である。レーザ光源1としては、レーザダイオードなどの半導体レーザが使用される。また、レーザ光源1として、面発光レーザを使用してもよい。レーザ光源1として面発光レーザを使用する場合、レーザ光源1での消費電流を抑制することができる。
第1の光学手段としての光学部2は、レーザ光源1と導光部3との間の光路に挿入され、後述するようにレーザ光源1から出射されたレーザ光を導光部3に入射するとともに、レーザ光源1から出射されたレーザ光または対象物5で反射されたレーザ光を分岐して受光素子6に入射する。
導光部3は、例えば、光ファイバ等によって構成され、レーザ光源1から放射されて光学部2を介して出射されたレーザ光を光学部4に導くとともに、対象物5によって反射されて光学部4を介して出射されたレーザ光を光学部2に導く。
第2の光学手段としての光学部4は、導光部3から出射されたレーザ光を対象物5に出射するとともに、対象物5で反射されたレーザ光を導光部3に入射する。
対象物5は、光学部4から射出されたレーザ光を反射する反射面を有している。なお、反射面としては、例えば、反射板を付設して実現してもよいし、乾燥後に光を反射する塗料を塗布して実現してもよい。また、対象物5の表面が、光を反射する材質である場合には、別の材料を使用して反射部を設ける必要は特にない。すなわち、対象物5の一部を反射部とすればよい。
受光素子6は、光学部2により導かれたレーザ光を検出しその光量に応じた電気信号を出力する素子である。受光素子6としては、フォトダイオード、フォトトランジスタなどといったフォトディテクタが使用される。
制御回路7は、受光素子6からの信号に基づいて駆動回路8を制御し、受光素子6により検出される光量に基づき、レーザ光源1から出射するレーザ光の位相と、レーザ光源に外部から入射するレーザ光との位相の差が一定になるように、レーザ光源1から出射されるレーザ光の波長を変化させる回路である。なお、この第1の実施の形態では、受光素子6により検出される光量が一定になるように、レーザ光源1から出射されるレーザ光の波長が制御される。これにより、第1の実施の形態では、受光素子6により検出される光量が所定の値で一定になるように複合共振の条件が変化される。さらに、制御回路7は、この駆動回路8の制御量(すなわち動作量)に基づき、対象物5の変位および/または変位量を検出し、それを示す信号を出力する出力手段を実現する。
これらの制御回路7および駆動回路8により、受光素子6により検出される光量に基づき、導光部3の対象物5側の端面で反射されたレーザ光と、対象物5からの反射光との位相差が一定になるように、レーザ光の波長を変化させる制御手段が実現される。
駆動回路8は、レーザ光源1に駆動電流を供給し、レーザ光を発生させる回路である。また、駆動回路8は、制御回路7の制御に応じて、所望の波長を有するレーザ光を発生させる。
図2は、図1に示す光学系のさらに詳細な構成例を示す図である。この図に示すように、光学系は、レーザ光源1、ビームスプリッタ2a、レンズ2b、光ファイバ3、コリメータレンズ4、平面鏡5a、振動子5b、および、受光素子6を主要な構成要素としている。
ここで、レーザ光源1は、前述したように面発光レーザ等によって構成されている。
ビームスプリッタ2aは、レーザ光源1からの放射光または対象物5によって反射された帰還光の一部を分岐して、受光素子6に導く。
レンズ2bは、レーザ光源1からの放射光を収束して光ファイバ3の光源側端面3aに入射するとともに、光ファイバ3の光源側端面3aから出射される帰還光を収束してビームスプリッタ2aに入射する。
なお、ビームスプリッタ2aおよびレンズ2bにより光学部2が構成される。
光ファイバ3は、光源側端面3aに入射された放射光を対象物側端面3bまで導くとともに、対象物側端面3bに入射された帰還光を光源側端面3aまで導く。
コリメータレンズ4は、光ファイバ3の対象物側端面3bから出射された光を平行光に変換して対象物5に照射する。なお、コリメータレンズ4により光学部4が構成される。
平面鏡5aは、その変位を測定する対象物であり、振動子5bによって振動され、コリメータレンズ4から出射された光を反射する。振動子5bは、アクチュエータであり、駆動信号に応じて図の左右方向に振動する。なお、平面鏡5aおよび振動子5bにより対象物5が構成される。
受光素子6は、前述したようにフォトダイオード等によって構成されている。
つぎに、本発明の第1の実施の形態に係る変位検出装置の動作を説明する。
まず、駆動回路8が駆動電流をレーザ光源1に供給すると、レーザ光源1は、レーザ光を出射する。レーザ光とは、レーザ光源内部で共振により増幅され、位相が揃った光のことである。レーザ光源1から出射したレーザ光は、ビームスプリッタ2aに入射される。ビームスプリッタ2aは、放射光の一部を分岐するとともに、他の放射光を透過させてレンズ2bに入射する。
レンズ2bは、ビームスプリッタ2aから入射された光を収束して光ファイバ3の光源側端面3aに入射する。光ファイバ3は、光源側端面3aに入射された光を対象物側端面3bに導き出射する。対象物側端面3bから出射された光は、コリメータレンズ4によって平行光に変換されて平面鏡5aに照射される。
平面鏡5aは、コリメータレンズ4から照射された光を反射してコリメータレンズ4に返す。このとき、平面鏡5aは、振動子5bによって図の左右方向に振動されているので、振動に応じて光路長が変化することになる。
平面鏡5aによって反射された光は、コリメータレンズ4に再度入射される。コリメータレンズ4は、帰還光を収束して光ファイバ3の対象物側端面3bに入射する。対象物側端面3bに入射された帰還光は、光ファイバ3によって光源側端面3aまで導かれ、光源側端面3aから出射される。
光源側端面3aから出射された帰還光は、レンズ2bに入射される。レンズ2bは、帰還光を収束してビームスプリッタ2aに入射する。ビームスプリッタ2aは、帰還光の一部を分岐して受光素子6に入射し、その他の帰還光を透過してレーザ光源1に入射する。
このとき、放射光の一部は光ファイバ3の対象物側端面3bによって反射されて帰還光となる。また、対象物側端面3bから出射されて平面鏡5aによって反射された光も帰還光となる。ところで、第1の実施の形態では、対象物側端面3bから出射され、平面鏡5aで反射されて対象物側端面3bに戻る光路の光路長は、レーザ光源1から放射されるレーザ光の可干渉距離よりも短くなるように設定されている。したがって、対象物側端面3bで反射された帰還光と、平面鏡5aによって反射された帰還光とは、相互に干渉することから、これらの位相に応じてレーザ光源1の内部の共振が増強されたり、抑制されたりすることとなる。
具体的には、対象物側端面3bによって反射されるレーザ光は、平面鏡5aによって反射されるレーザ光と同じ波長である。ただし、対象物側端面3bを出てから、平面鏡5aで反射されて再び対象物側端面3bに入射するまでの光路長によって位相が異なってくる。例えば、光路長が波長の整数倍ならば、対象物側端面3bで反射されるレーザ光と、平面鏡5aで反射されるレーザ光とは同位相となるので、これらがレーザ光源1に帰還されると、内部の共振が増強されて発光量が増加することになる。また、逆に、光路長が波長の整数倍に半波長を加えた長さならば、対象物側端面3bで反射されるレーザ光と、平面鏡5aで反射されるレーザ光の位相は逆位相となり、これらがレーザ光源1に帰還されると、レーザ光源1の内部の共振が抑圧されて発光量が減少する。なお、この現象は、外部からの光に対しても共振したようにも解釈できるので、多重共振とも呼ばれる。
いま、長さ10mの光ファイバ3を使用し、平面鏡5aを取り付けた振動子5bに1kHzの正弦波信号を与え、1μmの振幅で振動させたときの受光素子6からの信号出力波形を図3に示す。図3の下に示す曲線は、振動子5bに入力される波形を示している。また、上に示す曲線は、受光素子6の出力信号を示している。この図に示すように、光ファイバ3の対象物側端面3bによって反射されたレーザ光と、平面鏡5aにより反射されたレーザ光とによって複合共振が発生していることが確認できる。多重共振では、干渉などと異なり、発光量は、図のように非線形に変化するが、発光量の極大部分で同位相、極小部分で逆位相であるということは同じである。
そして、レーザ光源1から出射した光または対象物5から反射した光の一部は、ビームスプリッタ2aを介して受光素子6に導かれる。受光素子6は、この入射光の光量に応じた電圧の信号を出力する。
制御回路7は、受光素子6により検出された光量の変動を検出し、駆動回路8への制御信号を生成する。駆動回路8への制御信号は、対象物側端面3bで反射されるレーザ光と、平面鏡5aで反射されるレーザ光との受光素子6における位相の差が一定になるように生成される。すなわち、この位相差に対応する光量に変動が生じた場合には、その変動の方向(光量の増加か減少か)および変動の量に基づいて、レーザ光源1より放射されるレーザ光の波長の制御方向(波長を長くする方向か短くする方向か)および制御量が決まり、それに応じた制御信号が生成される。駆動回路8は、制御回路7からの制御信号を受け、それに応じてレーザ光源1が放射するレーザ光の波長を調整する。また、制御回路7は、駆動回路8への制御信号を、対象物5の変位量を示す信号として別に出力する。なお、制御回路7は、駆動回路8への制御信号に所定の処理を施した信号を対象物5の変位または変位量を示す信号として出力するようにしてもよい。
このようにして、対象物5の移動に追随してレーザ光源1の放射するレーザ光の波長が制御され、対象物側端面3bで反射されるレーザ光と、平面鏡5aで反射されるレーザ光との受光素子6における位相の差が一定に保たれる。
例えば、図3における点Aの状態で受光している場合、平面鏡5aの所定の基準点からの変位(すなわち平面鏡5aと対象物側端面3bとの距離)が減少すると受光量は増加するため、受光素子6による受光量が増加したときには、制御回路7は、駆動回路8を制御してレーザ光源1から照射されるレーザ光の波長が短くなるように調整する。この調整により、対象物側端面3bで反射されるレーザ光と、平面鏡5aで反射されるレーザ光との受光素子6における位相の差が元に戻り、受光量が減少する。これにより、受光量が一定に保たれる。つまり、平面鏡5aが移動すると、その変位の分だけ、レーザ光源1から照射されるレーザ光の波長が追随して変化する。そして、レーザ光源1から照射されるレーザ光の波長を制御するための制御信号などから、平面鏡5aの変位に関する情報が得られ出力される。
以上のように、本発明の第1の実施の形態によれば、対象物5の変位に追随してレーザ光源1が照射するレーザ光の波長が制御されるため、対象物5の小さな変位だけではなく比較的大きな変位も正確に検出することができる。すなわち、変位量の幅が広くても正確に対象物5の変位を検出することができる。
また、本発明の第1の実施の形態では、対象物側端面3bで反射されるレーザ光と、対象物5で反射されるレーザ光とを用いて変位を検出するようにしたので、対象物側端面3bと対象物5との間の往復距離がレーザ光源1の可干渉距離よりも短くなるように設定すれば、光ファイバ3の長さには関係なく変位を検出することが可能になる。このため、例えば、レーザ光源1と対象物5との距離が離れている場合であっても対象物5の変位を正確に検出することができる。すなわち、対象物5である平面鏡5aはレーザ光源1からの放射光を光ファイバ3に入射するレンズ2bの光軸上にある必要は無く、レーザ光源1から放射光の可干渉距離以上はなれた任意の場所に設定可能となる。
ところで、本発明の実施例において、レーザ光源1としては可干渉性が高く複合共振を発生し易い半導体レーザを用いることが望ましい。また、通常の端面発光レーザと比較して可干渉性が高く、消費電力が一桁少ない面発光レーザを用いることがより好ましい。このような、面発光レーザを用いることにより、対象物5の変位をより正確に検出可能であり、さらに消費電力を一桁下げることができる。
また、レンズ2bはレーザ光源1からの放射光を損失無く取り込み、光ファイバ3の光源側端面3aに損失無く入射させるため、レーザ光源1の放射角以上の光源側NAと、光ファイバ3の光源側端面3aのNA以下の光ファイバ側NAを有することが望ましい。より具体的には、光源側のNAが略0.2以上、好ましくは略0.3以上で、光ファイバ側NAが略0.2以下、好ましくは略0.1以下であることが望ましい。
また、第1の実施の形態では、導光部3からの出射光を対象物5へ入射する光学部4としてコリメータレンズを用いることにより、対象物5の変位による複合共振以外の光量変化が発生しないため、対象物5の変位をより正確に検出することができる。
また、光ファイバ3からの出射光を平面鏡5aへ入射し、平面鏡5aからの反射光を光ファイバ3に入射する光学部4は、平面鏡5aの変位による複合共振以外の光量変化が無いことが望ましいので、光ファイバ3からの放射光を平行光束に変換して平面鏡5aに入射するコリメータレンズを用いるようにしたが、これ以外の光学部を用いることも可能である。
また、本発明の第1の実施例において、対象物5は必ずしも振動子5bにより変位する平面鏡5aである必要はなく、光ファイバ3の対象物側端面3bからの出射光を反射して再び光ファイバ3の対象物側端面3bに入射可能な対象物であれば、例えば、液面であってもかまわない。具体例として、平面鏡5aの代わりに圧力に応じて変位する振動板を用いた場合、本変位検出装置はレーザ光源1から振動板までの往復距離が放射光の可干渉距離よりも大きい場合においても圧力に応じて変位する振動板の変位を検出することが可能となる。このとき、光ファイバ3の光源側端面3aから振動板までの間は電気的に動作する部分は無いため、電磁環境下や防爆環境下等の電気的に動作する部分が周囲の環境から影響を受けたり、周囲の環境に影響を与えかねない場所においても振動板の変位を正確に検出することが可能となる。
第2の実施の形態.
つぎに、本発明の第2の実施の形態に係る変位検出装置を図4を参照しつつ説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態に係る変位検出装置の光学系の詳細を示す図である。なお、光学系以外の構成については図1に示す第1の実施の形態の場合と同様であるので、その説明は省略する。
この図に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る変位検出装置の光学系では、図2の場合と比較して、光源側端面3aが光ファイバ3の光軸18に垂直な面から角度θ傾いて形成されている。また、光源側端面3aは、レンズ2bの光軸に垂直な面に対してφ=sin−1(n×sinθ)傾いて配置されている。ここで、nは、光ファイバ3の屈折率である。その他の構成は、図2の場合と同様である。このように、光源側端面3aを光ファイバ3の光軸18に垂直な面に対して傾けて形成するとともに、レンズ2bの光軸に垂直な面に対して傾けて配置している理由について以下に説明する。
図2の変位検出装置において、導光部3として光ファイバを使用した場合、制御回路7および駆動回路8が正常に動作しない場合があることが実験により確認された。そこで、原因を特定するために、図2の構成において、平面鏡5aを取り外した状態で駆動回路8に正弦波信号を入力し、レーザ光源1から放射される光の波長を変動させると、受光素子6からの出力に複合共振が発生していることが確認された。また、図12の複合共振測定構成において、L=1000mm以上として平面鏡37の直前に光軸に垂直に図示せぬハーフミラーを設置した場合、制御回路7および駆動回路8は正常に動作し、一方、平面鏡37の直前とコリメータレンズ36の直後に光軸に垂直に図示せぬハーフミラーを追加すると正常に動作しないことが確認された。したがって、上記問題の原因は、レーザ光源1から放射された光と光ファイバ3の光源側端面3aで反射された帰還光とが複合共振を起こしていることであると推定できる。
光ファイバ3の光源側端面3aでの反射光によるレーザ光源1への帰還光量を低減する方法として、レーザ光源1からの放射光を光ファイバ3に入射するレンズ9の光軸に対して、光ファイバ3の光源側端面3aを傾ける方法が考えられる。このような場合、すなわち、図5に示すように光ファイバ3の光軸18に対して垂直な光源側端面3aをレンズ9の光軸に垂直な面から傾けた場合、光ファイバ3の光源側端面3aで屈折して入射する光束の入射主光線19が光ファイバ3の光軸18に一致しないために入射損失が発生する。また、平面鏡5aで反射され、光ファイバ3を経てレーザ光源1に帰還する光束の出射主光線20は、光ファイバ3の光軸方向に射出されるため、レーザ光源1に帰還せず所望の複合共振が発生しないという問題が発生する。
そこで、本発明の第2の実施の形態に係る位置検出装置では、図6に示すように、光源側端面3aが光ファイバ3の光軸18に垂直な面から角度θ傾くように形成されている。また、光源側端面3aは、レンズ2bの光軸に垂直な面からφ=sin−1(n×sinθ)傾くように配置されている。この結果、光ファイバ3の光源側端面3aで屈折して入射する光束の入射主光線19は光ファイバ3の光軸18に一致するため、入射損失は発生しない。また、平面鏡5aで反射され光ファイバ3を経てレーザ光源1に帰還する光束の出射主光線20は、光ファイバ3の光源側端面3aで屈折して出射され、レンズ2bの光軸と一致するため所望の複合共振を得ることが可能となる。このとき、光ファイバ3の光源側端面3aでの反射主光線21はレンズ2bの光軸に対して2φの方向へ反射されるためレーザ光源1への帰還光量を低減できる。
つぎに、本発明の第2の実施の形態に係る変位検出装置の動作を説明する。
図4に示すように、レーザ光源1から放射された光はレンズ2bにより光ファイバ3の光源側端面3aに収束光として入射し、光ファイバ3の対象物側端面3bより放射された後、コリメータレンズ4により平行光に変換されて平面鏡5aに入射する。光ファイバ3の対象物側端面3bおよび平面鏡5aにより反射された光は再び光ファイバ3を経てレーザ光源1に帰還して複合共振を発生する。
このとき、光ファイバ3の光軸18に垂直な面に対してθ傾いた光源側端面3aをレンズ2bの光軸に垂直な面に対してφ=sin−1(n×sinθ)傾けたとき、入射主光線19は光ファイバ3の光軸18に一致するため入射損失は発生しない。また、出射主光線20はレンズ2bの光軸と一致するため所望の複合共振を得ることが可能となる。また、光ファイバ3の光源側端面3aで反射される入射光束の一部はレンズ2bの光軸に対して2φの方向へ反射されてレーザ光源1に直接帰還しない。
放射光もしくは帰還光の一部はレンズ2bとレーザ光源1の間に配置されたビームスプリッタ2aにより分岐されて受光素子6に導かれる。受光素子6からの出力により制御回路7は、光ファイバ3の対象物側端面3bで反射された光と平面鏡5aで反射された光の位相差が一定になるように、レーザ光源1の波長を変化させるための制御信号を駆動回路8へ供給する。駆動回路8は制御回路7からの制御信号に基づいてレーザ光源1を制御して放射される光の波長を変化させる。そして制御回路7は、駆動回路8への制御信号に対応する出力を、平面鏡5aの変位として出力する。
いま、θを8degとした場合に、平面鏡5aを取り付けた振動子5bに1kHzの正弦波信号を与え、1μmの振幅で振動させたときの制御回路7から出力される平面鏡5aの変位信号出力波形を図7に示す。図7よりレーザ光源1から平面鏡5aまでの往復距離が放射光の可干渉距離よりも大きい場合においても、平面鏡5aの変位を正確に検出することが確認できる。
以上に説明したように、本発明の第2の実施の形態では、光源側端面3aが光ファイバ3の光軸18に垂直な面から角度θ傾くようにして形成している。また、光源側端面3aは、レンズ2bの光軸に垂直な面からφ=sin−1(n×sinθ)傾くように配置している。この結果、光ファイバ3の光源側端面3aにおいて反射されたレーザ光がレーザ光源1に入射されて複合共振を生じることを防止できることから、導光部3として光ファイバを使用した場合でも、制御回路7および駆動回路8を正常に動作させることが可能になる。
第3の実施の形態.
つぎに、本発明の第3の実施の形態に係る変位検出装置を図8を参照しつつ説明する。図8は、本発明の第3の実施の形態に係る変位検出装置の光学系の詳細を示す図である。なお、光学系以外の構成については図1に示す第1の実施の形態の場合と同様であるので、その説明は省略する。
この図に示すように、本発明の第3の実施の形態に係る変位検出装置の光学系では、図2の場合と比較して、光ファイバ3が接合面22および中継部両端面23を有している。その他の構成は、図2の場合と同様である。
本発明の第3の実施の形態に係る変位検出装置では、接合面22および中継部両端面23とを有している。ここで、接合面22および中継部両端面23は、光ファイバを延長、分岐、または、結合するために生ずる面である。
接合面22および中継部両端面23は、放射光の可干渉距離をlcとした場合に、他の端面からlc/2以上離れるように設定されている。このようにすることにより、両端面による複合共振が発生し、変位検出装置の動作が阻害されることを防止できる。具体的には、光源側端面3aと接合面22との距離L1は、lc/2よりも大きくなるように設定されており、接合面22と中継部両端面23との距離L2は、lc/2よりも大きくなるように設定されており、中継部両端面23と対象物側端面3bとの距離L3は、lc/2よりも大きくなるように設定されている。この結果、これらの端面の間で複合共振が発生して、変位検出装置の動作が阻害されることを防止できる。
以上に示したように、本発明の第3の実施の形態では、接合面22および中継部両端面23を設けるようにしたので、光ファイバ3を自由に延長、分岐、または、結合することが可能になる。このため、例えば、レーザ光源1と対象物5との距離が遠い場合であっても光ファイバ3を延長することにより、変位を検出することが可能になる。
なお、以上の第3の実施の形態では、それぞれの端面の距離をlc/2よりも大きくなるように設定することにより、複合共振の発生を抑制するようにしたが、端面を光ファイバ3の光軸18に垂直な面に対して傾けるようにしてもよい。また、別の方法として、接合面22および中継部両端面23に反射防止膜を施しても同様な効果が得られる。このような方法によっても複合共振の発生を防止できる。
第4の実施の形態.
つぎに、本発明の第4の実施の形態に係る変位検出装置を図9を参照しつつ説明する。図9は、本発明の第4の実施の形態に係る変位検出装置の光学系の詳細を示す図である。なお、光学系以外の構成については図1に示す第1の実施の形態の場合と同様であるので、その説明は省略する。
この図に示すように、本発明の第4の実施の形態に係る変位検出装置の光学系では、光ファイバ3の対象物側端面3bと反射鏡14との間の距離L1と、レーザ光源1と光ファイバ3の光源側端面3aとの間の距離L2との関係を、L1>>L2としてある。具体的には、L1≧10×L2としてある。このように設定することにより、光ファイバ3の光源側端面3aからレーザ光源1への帰還光による複合共振の影響を低減することが可能になる。具体的な原理について以下に説明する。
ここで、複合共振による1波長分の位相差を発生させる波長変化量Δλは、共振器長をX、発振波長をλとすると、Δλ=λ/2Xで規定される。この式より、共振器長Xが大きいほど波長変化量Δλが小さくなることが分かる。
前述のように、光ファイバ3の対象物側端面3bと平面鏡5aとの距離L1と、レーザ光源1と光ファイバ3の光源側端面3aとの距離L2を、L1≧10×L2の関係を満たすように設定した場合、L1の変位により発生する位相差を一定にするための波長変化量Δλ1はL2において1波長分の位相差を発生させる波長変化量Δλ2の1割以下となり、光ファイバ3の光源側端面3aからレーザ光源1への帰還光による複合共振の影響を低減することが可能になる。このため、対象物5の変位を正確に検出することが可能になる。
第5の実施の形態.
本発明の第5の実施の形態に係るマイクロフォン装置は、上述の実施の形態1〜4のいずれかの変位検出装置を利用して振動板の変位を検出し、その変位に応じた出力信号を音声信号として出力するものである。
第5の実施の形態に係るマイクロフォン装置では、図示せぬ筐体に、音波により振動する振動板と、上述の変位検出装置が配置され、図示せぬケーブルなどを介して制御回路7から音声信号が出力される。なお、このマイクロフォン装置の場合、振動板の内側面(つまり外部から音波を受ける面とは反対側の面)に平面鏡5a等の反射面を設け、その面にレーザ光が入射するようにしてもよいし、振動板の外側面(つまり外部から音波を受ける面)に平面鏡5a等の反射面を設けその面にレーザ光が入射するようにしてもよい。ただし、いずれの場合においても、受光素子6によりそのレーザ光が受光される。
以上のように、第5の実施の形態によれば、小型でかつ高感度のマイクロフォン装置を実現することができる。
なお、上述の各実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
例えば、上述の各実施の形態では、複合共振により生成される光の光量を受光素子6により検出しているが、その代わりに、レーザ光源1への駆動電流の変動に基づいて、駆動回路8が、複合共振により生成される光の光量を検出するようにしてもよい。
また、上述の各実施の形態では、光学系の一部に複合共振系を利用しているが、その代わりに、レーザ光源1からの出射光と対象物5からの反射光とにより干渉などの何らかの現象が生じ、その光学現象に起因して、いずれかの光学条件を変化させたときに受光素子6の受光量が変化する光学系を採用してもよい。
また、上述の各実施の形態に係る変位検出装置の一応用例として、第5の実施の形態にマイクロフォン装置を挙げているが、その他、一般的な用途の変位センサにも勿論応用可能である。
また、上述の各実施の形態では、非接触で変位を検出する媒体としてレーザ光を使用しているが、電波や音波を媒体して同様の原理を使用してもよい。
また、光ファイバ3の光源側端面3aでの反射光によるレーザ光源1への帰還光量を低減する別の方法として、光ファイバ3の光源側端面3aに反射防止膜を施しても同様な効果が得られる。
本発明は、例えば、マイクロフォン装置に適用可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る変位検出装置の構成例を示すブロック図である。 図1に示す第1の実施の形態に係る変位検出装置の光学系の構成例を示す図である。 図2に示す光学系の振動子に対して正弦波を印加した場合において制御回路から出力される信号を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る変位検出装置の光学系の構成例を示す図である。 光ファイバの光源側端面をレンズの光軸に対して所定の角度だけ傾けた場合のレーザ光の入射および反射の様子を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における光ファイバの光源側端面の状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態において、θを8degとした場合に、振動子に1kHzの正弦波信号を与え、1μmの振幅で振動させたときの制御回路から出力される変位信号出力波形を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る変位検出装置の光学系の構成例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る変位検出装置の光学系の構成例を示す図である。 両端に鏡面を有する従来の共振器構造を示す図である。 変位検出装置の一例を示すブロック図である。 可干渉性の高い発光部として面発光レーザを使用した複合共振の測定構成を示す図である。
符号の説明
1 レーザ光源(光源)
2 光学部(第1の光学手段)
3 光ファイバ(導光手段)
4 光学部(第2の光学手段)
6 受光素子(受光手段)
7 制御回路(検出手段)
8 駆動回路(制御手段)
22 接合面
23 中継部端面

Claims (18)

  1. レーザ光を出射する光源と、
    上記光源から出射されたレーザ光を集光する第1の光学手段と、
    上記第1の光学手段によって集光されたレーザ光を変位可能な対象物へ導く導光手段と、
    上記導光手段によって導かれたレーザ光を上記対象物に照射する第2の光学手段と、
    上記導光手段の対象物側の端面で反射されたレーザ光と、上記対象物からの反射光による複合共振による光量に応じた電気信号を出力する受光手段と、
    上記受光手段により検出される光量に基づき、上記導光手段の対象物側の端面で反射されたレーザ光と上記対象物からの反射光との位相差が一定になるように、上記レーザ光の波長を変化させる制御手段と、
    その変化量に基づき上記対象物の変位および/または変位量を検出する検出手段と、
    を備えることを特徴とする変位検出装置。
  2. 前記光源は、面発光レーザであることを特徴とした請求項1記載の変位検出装置。
  3. 前記第1の光学手段は、前記光源側のNA(Numerical Aperture)が略0.2以上好ましくは略0.3以上であり、前記導光手段側のNAが略0.2以下好ましくは略0.1以下である集光素子を有することを特徴とする請求項1または2記載の変位検出装置。
  4. 前記導光手段は、光ファイバであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の変位検出装置。
  5. 前記第2の光学手段は、前記導光手段からの出射光を平行光束に変換して前記対象物に照射するコリメータ素子を有していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の変位検出装置。
  6. 前記対象物は、圧力に応じて変位する振動板であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の変位検出装置。
  7. 前記導光手段は、前記第1の光学手段の光軸に垂直な面に対して光源側端面が傾いていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の変位検出装置。
  8. 前記導光手段の前記光源側端面は、前記導光手段の光軸に垂直な面に対して略θ傾いて形成されているとともに、前記第1の光学手段の光軸に垂直な面に対して略φ傾いて配置されており、
    当該φは、前記導光手段の屈折率をnとすると、sin−1(n×sinθ)であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の変位検出装置。
  9. 前記導光手段の光源側端面に反射防止膜を施していることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の変位検出装置。
  10. 前記導光手段が少なくとも1つ以上の接合面を持つことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の変位検出装置。
  11. 前記導光手段が少なくとも1つ以上の中継部端面を持つことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載の変位検出装置。
  12. 前記導光手段の接合面または中継部端面が他の端面から所望の距離以上、好ましくは前記レーザ光の可干渉距離の1/2以上離れていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載の変位検出装置。
  13. 前記導光手段の接合面または中継部端面が他の端面から略500mm、好ましくは略1000mm以上離れていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載の変位検出装置。
  14. 前記導光手段の接合面または中継部端面が前記導光手段の光軸に垂直な面に対して傾いていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項記載の変位検出装置。
  15. 前記導光手段の接合面または中継部端面に反射防止膜を施していることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項記載の変位検出装置。
  16. 前記導光手段の対象物側端面と前記対象物との距離が前記光源と前記導光手段の光源側端面との距離に対して所望の倍率以上、好ましくは略10倍以上で、前記光源から放射される光の干渉可能な距離以下であることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項記載の変位検出装置。
  17. 変位検出の対象物としての振動板と、
    請求項1から請求項16のうちのいずれか1項記載の変位検出装置であって、上記振動板の変位量に基づき音声信号を出力する変位検出装置と、
    を備えることを特徴とするマイクロフォン装置。
  18. 光源からレーザ光を出射し、
    上記光源から出射されたレーザ光を集光し、
    集光されたレーザ光を導光部材を利用して変位可能な対象物へ導き、
    上記導光部材によって導かれたレーザ光を上記対象物に照射し、
    上記導光部材の対象物側の端面で反射されたレーザ光と上記対象物からの反射光による複合共振による光量を受光素子により検出し、
    上記受光素子により検出される光量に基づき、上記導光部材の対象物側の端面で反射されたレーザ光と上記対象物からの反射光との位相差が一定になるように、上記レーザ光の波長を変化させ、
    その変化量に基づき上記対象物の変位および/または変位量を検出する、
    ことを特徴とする変位検出方法。
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