JP5162832B2 - 変位検出装置 - Google Patents

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本発明は、検出用の光を光ファイバを用いて対象面へ導き、その反射光を該光ファイバを介して観測することにより、対象面の変位を光信号を介して検出するようにした変位検出装置に関する。この変位検出装置は、対象物の機械的振動、特に音圧による振動板の振動を電気信号に変換するのに適している。
従来、発光部からの放射光を対象物へ導き、対象物からの反射光を受光部へ導く光ファイバを備え、対象物の機械的振動を光信号に変換して検出する変位検出装置として、少なくとも一対の光ファイバを対象物に対して所定の角度で配置したものが知られている(たとえば特許文献1参照)。また、複数の光ファイバを有する投光用光ファイバ群の外周を受光用光ファイバ群で覆うように構成し、これを対象物に対向させて配置したものが知られている(たとえば特許文献2参照)。
これらの変位検出装置によれば、対象物は発光部及び受光部から離れた任意の場所に設定することができる。また、光ファイバの発光部側端面から対象物を経て受光部側端面に至るまでの間には電気的に動作する部分が無いので、電気的に動作する部分が電磁環境下や防爆環境下等の周囲の環境から影響を受けたり、周囲の環境に影響を与えたりしかねない場所においても、対象物の変位を正確に検出することができる。
特開平8−297011号公報 特開2005−203954号公報
しかしながら、光ファイバを対象物に対して所定の角度で配置した変位検出装置によれば、投光用の光ファイバから照射された光を受光用の光ファイバによって良好に受光し得るように、投光用の光ファイバ及び受光用の光ファイバを対象物に対して精度よく配置する必要がある。このため、装置の組立が大変複雑であるという問題点がある。
また、投光用光ファイバ群の外周を受光用光ファイバ群で覆うようにした変位検出装置によれば、組立は容易ではあるが、対象物の変位量と同程度以下の反射光量変化しか得られない。このため、所望の感度を得ることができないという問題点がある。
本発明は,上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、組立が容易で、感度の高い変位検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、第1の発明に係る変位検出装置は、発振開始電流以下で駆動された半導体レーザから導入された検出用の光を第1の端面から射出する光ファイバと、前記第1端面から射出された光を対象面に照射するとともに、その反射光を前記第1端面に照射する第1の集光素子と、前記第1端面から前記光ファイバに入射した前記反射光に基づき、前記対象面の変位を示す信号を出力する検出信号出力手段とを具備することを特徴とする。
ここで、変位検出装置としては、たとえば光マイクに使用されるものが該当する。「変位」とは位置の変化であるから、変位検出装置は、基準位置に対する対象面の変位を検出することによって対象面の位置を検出したり、対象面の変位を連続的に検出することによって対象面の振動を検出したりすることに応用することができる。集光素子としては、たとえば凸レンズが該当する。
この構成において、導入された検出用の光が光ファイバの第1端面から射出されると、射出された光は第1集光素子によって対象面に照射され、その反射光は第1集光素子によって第1端面に照射される。このとき、第1端面、第1集光素子、及び対象面が合焦位置にあるとすれば、第1端面における反射光の光束は最小であるため、第1端面に入射する反射光の光量は最大となる。対象面が合焦位置から一方向又は他方向に離れるに従い、第1端面における反射光の光束は大きくなり、第1端面に入射する反射光の光量は減少することになる。つまり、第1端面から入射する反射光の光量は対象面の変位又は位置を示すパラメータとして用いることができる。そこで、検出信号出力手段は、第1端面から光ファイバに入射した反射光に基づき、その光量の変化を示す信号として、対象面の変位を示す信号を出力することができる。
第2の発明に係る変位検出装置は、第1発明において、対象面は、音圧に応じて変位する振動板の面であることを特徴とする。
第3の発明に係る変位検出装置は、第1又は第2発明において、光ファイバはシングルモードファイバ又はグレーデッドインデックスファイバであることを特徴とする。
第4の発明に係る変位検出装置は、第1〜第3のいずれかの発明において、前記検出用の光を発する前記半導体レーザと、前記半導体レーザからの光を前記光ファイバの第2の端面に照射して前記検出用光の導入を行う第2の集光素子とを有することを特徴とする。
第5の発明に係る変位検出装置は、第4発明において、発光部は半導体レーザであることを特徴とする。
第6の発明に係る変位検出装置は、第5発明において、半導体レーザは発振開始電流以下で駆動されることを特徴とする。
第7の発明に係る変位検出装置は、第4〜第6のいずれかの発明において、第2集光素子は、発光部側のNA(開口数)が発光部の放射角以上で、光ファイバ側のNAが、光ファイバにおける第2端面のNA以下であることを特徴とする。
第8の発明に係る変位検出装置は、第4〜第7のいずれかの発明において、検出信号出力手段は、第2端面及び第2集光素子間に設けられ、第2端面から射出される反射光を分岐させる分岐素子と、分岐された反射光を集光させる第3の集光素子と、集光された反射光を電気信号に変換する光電変換手段とを有することを特徴とする。光電変換手段としては、たとえば光センサを用いることができる。
第9の発明に係る変位検出装置は、第1〜第7のいずれかの発明において、光ファイバは分岐されており、これにより第1端面から入射する反射光の一部は分岐された光ファイバ部分の第3の端面から射出されるようになっており、検出信号出力手段は、第3端面から射出される光を集光させる第4の集光素子と、第4集光素子により集光された光を電気信号に変換する光電変換手段とを有することを特徴とする。
第10の発明に係る変位検出装置は、第1〜第9のいずれかの発明において、第1集光素子における光ファイバ側のNAをk、対象面側のNAをmとすれば、m≧kであることを特徴とする。
本発明によれば、光ファイバを、対象面へ検出用の光を導く投光用、及び対象面からの反射光を検出信号出力手段に導く受光用として共通に使用するようにしたため、組立てが容易な変位検出装置を提供することができる。また、光ファイバからの出射光を対象面に集光させ、対象面からの反射光を光ファイバへ入射させる第1集光素子として、光ファイバ側のNAをkとし、対象面側のNAをmとしたときにm≧kであるものを用いることによって、対象面の変位量をm/k倍の感度で取得し、感度の高い変位検出を行うことができる。
図1は本発明の第1の実施形態に係る変位検出装置の構成を示すブロック図である。図中の1は検出用の光を発する発光部、2は発光部1からの光を集光する集光素子、3は発光部側端面3a及び対象物側端面3bを備え、発光部側端面3aに入射する集光素子2からの光を対象物側端面3bから射出する光ファイバ、4は対象物側端面3bから射出される光を対象物5の面に照射するとともに、その反射光を対象物側端面3bに照射する集光素子、6は発光部側端面3a及び集光素子2間に設けられ、発光部側端面3aから射出する前記反射光を分岐させる分岐素子、7は分岐された反射光を集光させる集光素子、8は集光された反射光を電気信号に変換する受光部である。
すなわち、発光部1から放射された発散光は集光素子2を介して光ファイバ3の発光部側端面3aに入射する。光ファイバ3に入射した光は対象物側端面3bより放射され、その後、集光素子4を介して対象物5上に集光され、反射される。反射光は、再び集光素子4を経て光ファイバ3の対象物側端面3bに入射する。光ファイバ3に入射した反射光は発光部側端面3aより放射され、その後、分岐素子6により進路を変えられ、集光素子7により受光素子8上に集光される。つまり、光ファイバ3は検出用の光のための往路及び復路として共通に使用される。
対象物5は光ファイバ3の対象物側端面3bからの出射光を反射して再び光ファイバ3の対象物側端面3bに入射させることが可能なものである。このようなものであれば、たとえば液面であってもかまわない。具体的には、対象物5として、音圧に応じて変位する振動板を用いることができる。この場合、発光部1および受光部8から離れた任意の場所においても音圧による振動板の変位を正確に検出することができる。また、光ファイバ3の発光部側端面3aから振動板までの間は電気的に動作する部分は無いので、電気的に動作する部分が電磁環境下や防爆環境下等の周囲の環境から影響を受けたり、周囲の環境に影響を与えたりしかねない場所においても振動板の変位を正確に検出することができる。
光ファイバ3としてはシングルモードファイバやマルチモードファイバ、プラスチックファイバ等が使用可能である。ただし、マルチモードファイバの一部やプラスチックファイバは光ファイバ中を伝送する光の損失が大きく、長距離の伝送を困難なものとする。電磁環境下や防爆環境下等で使用する場合には、数百メートル以上離れた場所に設置された対象物5の変位を検出することも考えられる。このため光ファイバ3としては、シングルモードファイバ又はグレーデッドインデックスファイバを使用するのが望ましい。また、空孔構造を有して伝送損失が低く曲げに強いホーリーファイバを用いてもよい。
発光部1としてはLEDや半導体レーザを使用することができる。しかし、LEDは光学的に面光源であるため、LEDによれば、集光素子2を介するようにはしていても、射出光を光ファイバ3へ効率的に入射させるのは難しい。この場合、光ファイバ3として、ファイバ径の大きいマルチモードファイバやプラスチックファイバを使用すれば、ある程度は効率化を図ることはできる。しかしこれらの光ファイバによれば、前述したように光ファイバにおける伝送中の損失が大きいため、長距離の伝送が不可能となる。また、数十ないし数百ミクロンメートルの開口を有するLEDを使用することにより、幾分入射効率を上げることも可能ではある。しかし、半導体レーザの発光部は数ミクロンメートル程度であり、光学的に点光源として考えられるので、発光部1としては半導体レーザを使用するのが望ましい。
集光素子2としては、発光部1側のNA(開口数)が発光部1の放射角以上で、光ファイバ3側のNAが光ファイバ3の発光部側端面3aのNA以下のものを用いるのが好ましい。発光部1からの放射光を損失無く取り込み、光ファイバ3の発光部側端面3aに損失無く入射させることができるからである。具体的には、発光部1側のNAは0.2以上であるのが好ましく、0.3以上であればより好ましい。光ファイバ3側のNAは0.3以下であるのが好ましく、0.2以下であればより好ましい。
集光素子4の光ファイバ3側のNAをkとし、対象物5側のNAをmとすると、光ファイバ3の対象物側端面3b上での光学倍率はm/kとなるので、対象物5の変位量はm/k倍の感度で得ることができる。したがって、対象物5の変位量を高い感度で検出するためには、集光素子4として、m≧kとなるような光ファイバ3側及び対象物5側のNAを有するものを用いるのが望ましい。
変位検出装置の動作を説明する。発光部1から放射された発散光は、発光部1の放射角以上の発光部1側NAと、光ファイバ3の発光部側端面3aのNA以下の光ファイバ3側NAとを有する集光素子2によって、収束する方向に屈折する。屈折した光は、分岐素子6によって一部は分岐されるが、他の一部は分岐素子6を透過し、光ファイバ3の発光部側端面3aに入射する。
光ファイバ3に入射した光は、光ファイバ3がシングルモードファイバ又はグレーデッドインデックスファイバである場合、光の損失が最小限に抑えられ、少なくとも数百メートル以上伝送されて、光ファイバ3の対象物側端面3bから放射される。対象物側端面3bから放射された発散光は、光ファイバ3側のNAをkとし、対象物5側のNAをmとしたときにm≧kとなるNAを有する集光素子4により、対象物5上に集光される。
対象物5上に集光された光は対象物5で反射され、集光素子4により再び集光されて光ファイバ3の対象物側端面3bに入射する。対象物側端面3bに入射した反射光は、往路と同じ経路によって伝送され、光ファイバ3の発光部側端面3aから放射される。発光部側端面3aから放射された反射光の一部は分岐素子6を透過する。他の一部は分岐素子6によって分岐され、集光素子7により受光素子8上に集光される。
この状態において、対象物5が機械的振動により集光素子4の光軸に対して平行方向に変位すると、対象物5上における光束の径、及び光ファイバ3の対象物側端面3b上における対象物5からの反射光の光束の径が変化し、対象物側端面3bに入射する光の光量が変化する。光量が変化した入射光は光ファイバ3により伝送され、受光素子8により検出される。これにより、対象物5の変位量を、受光素子8に入射する光信号の強度の変化として検出することができる。
このとき、集光素子4の光ファイバ3側のNAをkとし、対象物5側のNAをmとすると、対象物5上に対する光ファイバ3の対象物側端面3b上での光学倍率は、m/kとなる。したがって、対象物5上での光束径の変化量に対する対象物側端面3b上での光束径の変化量をm/k倍の感度で取得し、対象物5の変位量を高い感度で検出することができる。
なお、発光部1として半導体レーザを使用する場合、半導体レーザに帰還する戻り光によって複合共振が発生し、出力信号に歪みが発生する現象があることが確認されている。この現象は、半導体レーザに帰還する戻り光の光量が十分に少ない場合には問題にならないが、半導体レーザを発振開始電流以上で使用した場合に顕著に確認されている。したがって、半導体レーザを発振開始電流以下で駆動することにより、半導体レーザに帰還する戻り光の光量を低減し、複合共振で発生する出力信号の歪みの発生を回避することができる。なお、半導体レーザに帰還する戻り光の光量を、光アイソレータによって低減することによっても同様の効果を得ることができる。
また、対象物側端面3b、集光素子4、及び対象物5の表面が合焦位置にある場合に、対象物側端面3bに入射する反射光の光量が最大となり、対象物5がその位置から光軸方向において両側に離れるほど、減少してゆく。減少量は、両側における離れた距離が同一の点であれば同一となる。ただし、上記合焦位置の近傍では光量の変化がリニアではないので、対象物5の基準位置を合焦位置からいずれか一方の側にずらして設定し、対象物5の位置の変化に対する光量の変化が実質的に単調増加又は単調減少を示すような範囲において対象物5の変位を検出することができるように調整される。
本実施形態によれば、光ファイバ3を、検出用の光を対象物5へ導く投光用、及び対象物5からの反射光を受光部8に導く受光用として共通に使用するようにしたため、組立てが容易な変位検出装置を提供することができる。また、光ファイバ3からの出射光を対象物5に集光させ、対象物5からの反射光を光ファイバ3へ入射させる集光素子4として、光ファイバ3側のNAをkとし、対象物5側のNAをmとしたときにm≧kであるものを用いることによって、対象物5の変位量をm/k倍の感度で取得し、感度の高い変位検出を行うことができる。
図2は本発明の第2の実施形態に係る変位検出装置の構成を示すブロック図である。同図において、図1の場合と同一の符号を付した要素は、図1の場合と同様の要素を示す。図2中の9はその光路上において分岐点を有する光ファイバである。すなわち光ファイバ9は、発光部側端面9a、対象物側端面9b、及び受光部側端面9cを備え、発光部側端面9aに入射する集光素子2からの光を対象物側端面9bから射出するとともに、対象物側端面9bから入射した集光素子4からの光を、発光部側端面9a及び対象物側端面9b間の分岐点において分岐させ、受光部側端面9cから集光素子8へ向けて射出するように構成されている。
図1の実施形態では、対象物5からの反射光を集光素子2及び光ファイバ3間で分岐させ、検出するようにしているのに対し、本実施形態においては、該反射光を光ファイバ9内で分岐させ、受光部側端面9cから射出させて検出するようにしている。他の点については図1の実施形態の場合と同様である。
すなわち、本実施形態の変位検出装置においては、発光部1から放射された発散光は集光素子2を介して光ファイバ9の発光部側端面9aに入射する。入射した光は、対象物側端面9bより放射され、その後、集光素子4を介して対象物5上に集光し、対象物5によって反射される。反射光は、再び集光素子4を経て光ファイバ9の対象物側端面9bに入射する。入射した反射光は光ファイバ9の分岐点において分岐され、受光部側端面9cより放射され、その後、集光素子7により受光素子8上に集光される。
対象物5は光ファイバ9の対象物側端面9bからの出射光を反射して再び光ファイバ9の対象物側端面9bに入射させることが可能なものであれば、たとえば液面であってもかまわない。具体的には、対象物5として、音圧に応じて変位する振動板を用いることができる。この場合、発光部1および受光部8から離れた任意の場所においても音圧による振動板の変位を正確に検出することができる。また、光ファイバ9の発光部側端面9aから入射した光が、振動板を経て光ファイバ9の受光部側端面9cに至るまでの経路上には電気的に動作する部分は無いので、電気的に動作する部分が電磁環境下や防爆環境下等の周囲の環境から影響を受けたり、周囲の環境に影響を与えたりしかねない場所においても、振動板の変位を正確に検出することができる。
光ファイバ9としてはシングルモードファイバやマルチモードファイバ、プラスチックファイバ等が使用可能である。ただし、マルチモードファイバの一部やプラスチックファイバは光ファイバ中を伝送する光の損失が大きく、長距離の伝送を困難なものとする。電磁環境下や防爆環境下等で使用する場合には、数百メートル以上離れた場所に設置された対象物5の変位を検出することも考えられる。このため、光ファイバ9としては、シングルモードファイバ又はグレーデッドインデックスファイバを使用することが望ましい。また、空孔構造を有して伝送損失が低くて曲げに強いホーリーファイバを用いてもよい。
発光部1としてはLEDや半導体レーザを使用することができる。しかし、LEDは光学的に面光源であるため、LEDによれば、集光素子2を介するようにはしていても、射出光を光ファイバ9へ効率的に入射させるのは難しい。この場合、光ファイバ9として、ファイバ径の大きいマルチモードファイバやプラスチックファイバを使用すれば、ある程度は効率化を図ることはできる。しかしこれらの光ファイバによれば、前述したように伝送中の損失が大きいため、長距離の伝送が不可能となる。また、数十ないし数百ミクロンメートルの開口を有するLEDを使用することにより、幾分入射効率を上げることも可能ではある。しかし半導体レーザの発光部は数ミクロンメートル程度であり、光学的に点光源として考えられるので、発光部1としては半導体レーザを使用するのが望ましい。
集光素子2としては、発光部1側のNAが発光部1の放射角以上で、光ファイバ9側のNAが光ファイバ9の発光部側端面9aのNA以下のものを用いるのが好ましい。発光部1からの放射光を損失無く取り込み、発光部側端面9aに損失無く入射させることができるからである。具体的には、発光部1側のNAは0.2以上であるのが好ましく、0.3以上であればより好ましい。光ファイバ9側のNAは0.3以下であるのが好ましく、0.2以下であればより好ましい。
集光素子4の光ファイバ9側のNAをkとし、対象物5側のNAをmとすると、光ファイバ9の対象物側端面9b上での光学倍率はm/kとなるので、対象物5の変位量はm/k倍の感度で得ることができる。したがって、対象物5の変位量を高い感度で検出するためには、集光素子4として、m≧kとなるような光ファイバ9側及び対象物5側のNAを有するものを用いるのが望ましい。
変位検出装置の動作を説明する。発光部1から放射された発散光は、発光部1の放射角以上の発光部側NAと、光ファイバ9の発光部側端面9aのNA以下の光ファイバ9側NAとを有する集光素子2により収束され、光ファイバ9の発光部側端面9aに入射する。
光ファイバ9に入射した光は、光ファイバ9がシングルモードファイバもしくはグレーデッドインデックスファイバである場合、光の損失が最小限に抑えられ、少なくとも数百メートル以上伝送されて、光ファイバ9の対象物側端面9bから放射される。対象物側端面9bから放射された発散光は、光ファイバ9側のNAをkとし、対象物5側のNAをmとしたときにm≧kとなるNAを有する集光素子4により、対象物5上に集光される。
対象物5上に集光された光は対象物5で反射され、集光素子4により再び集光されて光ファイバ9の対象物側端面9bに入射する。対象物側端面9bに入射した反射光は光ファイバ9上の分岐点において分岐され、光ファイバ9の受光部側端面9cから放射される。受光部側端面9cから放射された反射光は集光素子7により受光素子8上に集光される。
この状態において、対象物5が機械的振動により集光素子4の光軸に対して平行方向に変位すると、対象物5上における光束の径、及び光ファイバ9の対象物側端面9b上における対象物5からの反射光の光束の径が変化し、対象物側端面9bに入射する光の光量が変化する。光量が変化した入射光は光ファイバ9により伝送され,途中で経路を分岐されて受光素子8により検出される。これにより、対象物5の変位量を、受光素子8に入射する光信号の強度の変化として検出することができる。
このとき、集光素子4の光ファイバ9側のNAをkとし、対象物5側のNAをmとすると、対象物5上に対する光ファイバ9の対象物側端面9b上での光学倍率は、m/kとなる。したがって、対象物5上での光束径の変化量に対する対象物側端面9b上での光束径の変化量をm/k倍の感度で取得し、対象物5の変位量を高い感度で検出することができる。
なお、発光部1として半導体レーザを使用する場合、半導体レーザに帰還する戻り光によって複合共振が発生し、出力信号に歪みが発生する現象があることが確認されている。この現象は半導体レーザに帰還する戻り光の光量が十分に少ない場合には問題にならないが、半導体レーザを発振開始電流以上で使用した場合に顕著に確認されている。したがって半導体レーザを発振開始電流以下で駆動することによって、半導体レーザに帰還する戻り光の光量を低減し、複合共振で発生する出力信号の歪みの発生を回避することが可能となる。また、半導体レーザに帰還する戻り光の光量を、光アイソレータを用いて低減することによっても、同様の効果を得ることができる。
また、対象物側端面9b、集光素子4、及び対象物5の表面が合焦位置にある場合に、対象物側端面9bに入射する反射光の光量が最大となり、対象物5がその位置から光軸方向において両側に離れるほど、減少してゆく。減少量は、両側における離れた距離が同一の点であれば同一となる。ただし、上記合焦位置の近傍では光量の変化がリニアではないので、対象物5の基準位置を合焦位置からいずれか一方の側にずらして設定し、対象物5の位置の変化に対する光量の変化が実質的に単調増加又は単調減少を示すような範囲において対象物5の変位を検出することができるように調整される。
本実施形態によれば、光ファイバ9を、検出用の光を対象物5へ導く投光用、及び対象物5からの反射光を受光部8に導く受光用として共通に使用するようにしたため、組立てが容易な変位検出装置を提供することができる。また、光ファイバ9からの出射光を対象物5に集光させ、対象物5からの反射光を光ファイバ9へ入射させる集光素子4として、光ファイバ9側のNAをkとし、対象物5側のNAをmとしたときにm≧kであるものを用いることによって、対象物5の変位量をm/k倍の感度で取得し、感度の高い変位検出を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る変位検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る変位検出装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1:発光部、2:集光素子、3:光ファイバ、3a:発光部側端面、3b:対象物側端面、4:集光素子、5:対象物、6:分岐素子、7:集光素子、8:受光部、9:2分岐の光ファイバ、9a:発光部側端面、9b:対象物側端面、9c:受光部側端面。

Claims (8)

  1. 発振開始電流以下で駆動された半導体レーザから導入された検出用の光を第1の端面から射出する光ファイバと、
    前記第1端面から射出された光を対象面に照射するとともに、その反射光を前記第1端面に照射する第1の集光素子と、
    前記第1端面から前記光ファイバに入射した前記反射光に基づき、前記対象面の変位を示す信号を出力する検出信号出力手段とを具備することを特徴とする変位検出装置。
  2. 前記対象面は、音圧に応じて変位する振動板の面であることを特徴とする請求項1項に記載の変位検出装置。
  3. 前記光ファイバはシングルモードファイバ又はグレーデッドインデックスファイバであることを特徴とする請求項1又は2に記載の変位検出装置。
  4. 前記検出用の光を発する前記半導体レーザと、
    前記半導体レーザからの光を前記光ファイバの第2の端面に照射して前記検出用光の導入を行う第2の集光素子とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の変位検出装置。
  5. 前記第2集光素子は、前記発光部側のNAが前記発光部の放射角以上で、前記光ファイバ側のNAが、前記光ファイバにおける前記第2端面のNA以下であることを特徴とする請求項4に記載の変位検出装置。
  6. 前記検出信号出力手段は、
    前記第2端面及び第2集光素子間に設けられ、前記第2端面から射出される前記反射光を分岐させる分岐素子と、
    分岐された反射光を集光させる第3の集光素子と、
    集光された反射光を電気信号に変換する光電変換手段とを有することを特徴とする請求項4又は5に記載の変位検出装置。
  7. 前記光ファイバは分岐されており、これにより前記第1端面から入射する反射光の一部は分岐された光ファイバ部分の第3の端面から射出されるようになっており、
    前記検出信号出力手段は、
    前記第3端面から射出される光を集光させる第4の集光素子と、
    前記第4集光素子により集光された光を電気信号に変換する光電変換手段とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の変位検出装置。
  8. 前記第1集光素子における前記光ファイバ側のNAをk、前記対象面側のNAをmとすれば、m≧kであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の変位検出装置。
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