JP2006169468A - 光学用ポリエテルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 板ガラスや透明樹脂のフィルム、シートおよび成形物の透明部材と接触して使用されても干渉縞の発生を防止できる表面特性を有し、紫外線による変色防止性に優れたポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】 二光束干渉法で観察される5次以上の干渉縞を有する突起の密度(個/mm)が少なくとも片方の表面において0.7以上であり、フィルム中に紫外線吸収剤を含有し、360nmの波長の光透過率が10%以下であることを特徴とする光学用ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は通常の透明性を備えた光学用途に用いられる板ガラスや透明樹脂のフィルム、シートおよび成形物の透明部材と接触して使用されるときに問題となる干渉縞の発生を防止できる表面特性を有し、紫外線による変色防止性に優れた、例えばバックライトユニットの反射板、さらにプラズマディスプレーの電磁波遮蔽性フィルムやスキャナー用のオーバーレイフィルムなどに使用されるポリエステルフィルムに関する。
透明部材同士が接触する際に発生する干渉縞を防止することは、光学用途では重要な課題である、その対策としては両者の間に生じる間隔を一定以上に広げる、または光を散乱させるおよびそれらの複合した方法が取られている。従来、干渉縞などの発生を防止するフィルムおよびシートは、透明部材と密着する表面を粗面化処理したものが用いられ、多くの場合、光散乱性を有する粒子を含有した透明樹脂層をコートしたフィルムが開示されている。例えば、特許文献1には、粒子を含む透明樹脂を梨地様に処理したコートロールを用いて塗布する方法が開示されている。また、特許文献2には、紫外線硬化樹脂と球状有機粒子を用いた、光透過性に優れた干渉縞防止シートが開示されている。しかしながら、いずれの例も、塗布層の塗布工程や乾燥工程が必要であり、生産性向上に限界あり、安全衛生管理にも注意が必要である。一方、紫外線を発生する光源をもつ装置では、フィルム自身の変色やフィルムに積層した機能層の変色防止が問題になり、紫外線をカットする必要がある、例えば、特許文献3には、紫外線吸収剤を含有したポリエステルフィルムに金属薄膜層を設けた反射体が開示されているが、透明部材と接触する表面の特性についてはなんら考慮されていない。また、特許文献4には、光学用途に使用される紫外線吸収剤を含有したポリエステルフィルムが開示されているが、透明部材と接触する表面の特性については考慮されておらず、干渉縞の発生を防止することはできない。
特開平09−272183号公報 特開平11−227088号公報 特開2002−63807号公報 特開2003−1703号公報
本発明は上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、板ガラスや透明樹脂のフィルム、シートおよび成形物の透明部材と接触して使用されても干渉縞の発生を防止できる表面特性を有し、紫外線による変色防止性に優れたポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有する延伸ポリエステルフィルムによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、二光束干渉法で観察される5次以上の干渉縞を有する突起の密度(個/mm)が少なくとも片方の表面において0.7以上であり、フィルム中に紫外線吸収剤を含有し、360nmの波長の光透過率が10%以下であることを特徴とする光学用ポリエステルフィルムに存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリエステルとは、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等のような芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のようなグリコールとのエステルを主たる成分とするポリエステルである。当該ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接重合させて得られるほか、芳香族ジカルボン酸ジアルキルエステルとグリコールとをエステル交換反応させた後、重縮合させる方法、あるいは芳香族ジカルボン酸のジグリコールエステルを重縮合させる等の方法によっても得られる。当該ポリエステルの代表的なものとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)、ボリブチレンテレフタレート等が例示される。かかるポリエステルは、共重合されないホモポリマーであってもよく、またジカルボン酸成分の20モル%以下が主成分以外のジカルボン酸成分であり、および/またはジオール成分の20モル%以下が主成分以外のジオール成分であるような共重合ポリエステルであってもよい。またそれらの混合物であってもよい。
本発明におけるポリエステルフィルムは、透明部材と接触する側の表面(以下、凹凸面と記載する)の二光束干渉法で観察される5次以上の干渉縞を有する突起の密度(個/mm)は0.7以上であり、好ましくは0.8以上である。二光束干渉法で観察される5次以上の干渉縞を有する突起の密度(個/mm)が0.7未満では、透明部材と接触したときに発生する干渉縞を抑制することはできない。また、二光束干渉法で観察される5次以上の干渉縞を有する突起の密度(個/mm)の上限の値は、通常20であり、好ましくは15以下である。20を超えるとフィルム透明性が低下する傾向がある。
本発明におけるポリエステルフィルムには、凹凸面に5次以上の干渉縞を有する突起を設けるために、通常は、不活性粒子をフィルム中に含有させる。本発明の単層フィルムまたは共押出し積層フィルムの粒子含有層における不活性粒子の含有量は、好ましくは0.05〜1.4重量%であり、さらに好ましくは0.1〜1.2重量%である。0.05重量%未満では、干渉縞防止性に劣る傾向がある。一方、含有量が1.4重量%を超えると透明性が低下する傾向がある。
本発明のポリエステルフィルムは、単層または共押出し積層のいずれの形態でもよいが、共押出し積層フィルムの方が透明性に優れたフィルムにすることができるため好ましい。その場合の粒子含有層の厚みは、フィルム全体の厚みの20%以下が好ましく、さらに好ましくは15%以下である。
用いる不活性粒子の5%熱分解温度は、280℃以上であることが好ましく、さらに好ましくは290℃以上である。不活性粒子の5%熱分解温度が280℃未満では、熱劣化によりフィルムが黄色または茶色を帯びてしまうことがある。具体的な不活性粒子の例としては、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、有機シリコーン樹脂、アクリル−スチレン共重合体等の有機質微粒子および炭酸カルシウム、シリカ、酸化アルミニウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、ガラス等の無機質微粒子で単体もしくは混合体が挙げられる。
また、不活性粒子の粒子変形度は、1.5以上10以下の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは2.0以上8.0以下、特に好ましくは2.0以上5.0以下の範囲である。粒子変形度が1.5未満では、フィルムの延伸時に粒子周りにボイドが発生しやすく、透明性の低下やフィルムからの粒子脱落が起こりやすい傾向がある。一方、粒子変形度が10を超えると、フィルム表面に形成される突起高さが小さくなり、干渉縞の発生を防止できないおそれがある。
用いる不活性粒子の平均粒径は、好ましくは4〜40μm、さらに好ましくは5〜30μmである。平均粒径が4μm未満の不活性粒子では、干渉縞防止性に劣る傾向がある。一方、50μmを超える不活性粒子は、製膜性に劣ることがあり、フィルムに光学上の欠陥を生じることがある。
不活性粒子の粒子径分布においては、70μm以上の粗大粒子が実質的にゼロであることが好ましく、さらに好ましくは50μm以上の粗大粒子が実質ゼロであることが好ましい。70μm以上の粗大粒子が存在すると、フィルム中に異物起因の光学上の欠陥を生じる。70μm以上の粗大粒子が実質的にゼロにするには、不活性粒子を分級すればよい。また、ポリエステルの溶融押出し工程で適切なフィルターを設ける方法もある。
本発明のフィルムには、必要に応じて、平均粒子径が2μm以下の不活性微粒子や帯電防止剤、酸化防止剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明のフィルムは、紫外線吸収剤を含有し、360nmの波長の光透過率が10%以下であり、好ましくは5%以下、さらに好ましくは3%以下である。360nmの波長の光透過率が10%を超えると、フィルムの変色が起こる。さらに紫外線吸収剤の含有量は、0.05〜3.0重量%が好ましい。当該含有量が0.05重量%未満では、紫外線吸収効果が十分でなく、フィルムの変色が起こることがある。一方、含有量が3.0重量%を超えると、透過光や反射光に色が付いてしまうことがある。
本発明において用いることのできる紫外線吸収剤としては、例えば、サリチル酸系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、インドール系化合物、1,3,5−トリアジン化合物、環状イミノエステル系化合物などが挙げられる。これらの中では、ポリエステル樹脂への溶解性などの観点からベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、1,3,5−トリアジン系化合物、環状イミノエステル系化合物が好ましい。
ベンゾトリアゾール系化合物の例としては、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α’−ジメチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾールや、ヒンダードフェノール抗酸化剤を結合させた6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−t−ブチル−6’−t−ブチル−4’−2,2’−メチレンビスフェノール、ベンゾトリアゾール基をオルト位に置換したフェノールをメチレン基で2個接続した形の2,2’−メチレンビス〔4−(1,1,3,3テトラメチルブチル)−6−〔(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕〕、2,2’−メチレンビス〔4−(1,1−ジメチルベンジル)−6−〔(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕〕などや、イミド環を有した2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロキシフタルアミド−メチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物の例としては、2−ヒドロキシ−4−アルコキシベンゾフェノンをメチレン基で2個接続したものが好ましく、具体的には、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−ブトキシフェニル)メタンなどが挙げられる。
1,3,5−トリアジン系化合物の例としては、3つのベンゼン環のうち少なくとも1つはオルト位にフェノール性水酸基を置換基に有するトリフェニル−1,3,5−トリアジンが好ましく、具体的には、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕−フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(オクチル)オキシ〕−フェノールなどが挙げられる。
環状イミノエステル化合物の例としては、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(4,4’−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)および2,2’−(2,6−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)などが挙げられる。
本発明のフィルムには、必要に応じて、帯電防止剤、着色剤、酸化防止剤、消泡剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有してもよい。また、必要に応じ、フィルムの表面に易滑性、易蒸着性、帯電防止、易接着性等を付与する目的のコーティング処理を行うこともできる。
本発明のフィルムのヘーズは、好ましくは5%以下、さらに好ましくは3%以下である、5%を超えると透明性が低下する傾向があり、本発明が目的とする光学用途には使用しにくい。
本発明のフィルムの厚みは特に限定しないが、通常20〜300μmの範囲である。20μm未満では、加工作業性が悪いことがある。一方、フィルム厚みが300μmを超えると重量増加や取り扱い性の悪化が起こることがある。
次に本発明のフィルムの製造方法を具体的に説明するが、本発明の構成要件を満足する限り、以下の例示に特に限定されるものではない。
本発明のフィルムを製造するときには、乾燥したポリエステルを押出機に供給し、ポリエステルの融点以上の温度に加熱してそれぞれ溶融させる。次いで、Tダイから溶融シートとして押出す。続いて、溶融シートを回転冷却ドラム上でガラス転位温度未満にまで急冷し、非晶質の未延伸フィルムを得る。このとき、未延伸フィルムの平面性を向上させるために、静電印加密着法や液体塗布密着法等によって、未延伸フィルムと回転冷却ドラムとの密着性を向上させてもよい。
得られた未延伸フィルムを、ロール延伸機を用いて、その長手方向に延伸(縦延伸)することにより一軸延伸フィルムを得る。このときの延伸温度は、(原料レジンのガラス転移温度(Tg−10)〜(Tg+40)℃の温度範囲で延伸する。また、延伸倍率は好ましくは2.5〜7.0倍、さらに好ましくは3.0〜6.0倍である。縦延伸を一段階のみで行ってもよいし、二段階以上に分けて行ってもよい。
次いで、テンター延伸機を用いて、一軸延伸フィルムをその幅方向に延伸(横延伸)することにより二軸延伸フィルムを得る。このときの延伸温度は、原料レジンのガラス転移温度(Tg)〜(Tg+50)℃の温度範囲で延伸する。また、延伸倍率は、好ましくは2.5〜7.0倍、さらに好ましくは3.5〜6.0倍である。さらに、横延伸を一段階のみで行ってもよいし、二段以上に分けて行ってもよい。また縦と横を同時に行う同時二軸延伸を行ってもよい。そして二軸延伸フィルムを熱処理することにより二軸延伸フィルムが製造される。このときの熱処理温度は、130〜250℃である。二軸延伸フィルムを熱処理するときには、二軸延伸フィルムに対して20%以内の弛緩を行ってもよい。
本発明によれば、他の透明部材と密着しても干渉縞が発生しなく、フィルム変色防止性や透明性に優れたポリエステルフィルムが提供され、本発明の工業的価値は高い。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および本発明で用いた測定法および用語の定義は次のとおりである。
(1)平均粒径
電子顕微鏡を用いて粒子を観察して最大径と最小径を求め、その平均を不活性粒子1個の粒径とした。フィルム中の少なくとも100個の不活性粒子についてこれを行う。粒子群の平均粒径は、これらの粒子の重量平均径とする。
(2)粒子変形度
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、フィルム厚み方向にミクロトームで切断し、切断面を走査型電子顕微鏡にて観察した。粒子毎に最大径と最小径を求め最大径が平均粒径の±10%に入る少なくとも50個の粒子について、最大径と最小径の比を算出し、その相加平均を変形度とする。
(3)紫外線透過率
分光光度計UV−3100PC(島津製作所(株)製)を用いて測定する。
(4)二光束干渉法で観察される5次以上の干渉縞を有する突起の密度
フィルム表面にアルミニウムを蒸着し、ニコンオプチフォト干渉顕微鏡を用い、二光束法にて測定する。測定波長は0.54μm5次以上の干渉縞を示す突起個数を100mmの面積に亘り測定し、1mm2面積あたりの突起個数を求める。
(5)干渉縞防止性
表面粗さRa(小坂研究所社製表面粗さ測定機(SE−3F)を用い、JIS−B−0601−1982に準じて測定し、カットオフ値80μm、測定長2.5mmとする)が、8nmの厚さ0.2mmのポリエステルフィルムの表面に、試料フィルムの評価する表面を重ねて、5mm角のアクリル棒を45°の角度で100gの荷重で上から押し付けて20mm移動させ、蛍光灯下で干渉縞が発生するかどうか観察する。干渉縞防止性は以下のように評価する。
○:アクリル棒を押し付けて、20mm移動してもリング状の干渉縞は観察されない
△:20mm移動中にわずかにリング状干渉縞が観察されたが、3分後には消える
×:20mm移動中に、明瞭なリングの干渉縞が観察され、3分後になっても消えない
(6)フィルムの変色の評価(UV耐光性)
スガ試験機製紫外線ロングライフフェードメーター(FAL−3型)を使用し、63±3℃で500時間紫外線を照射する。フィルムの変色の評価は、サンプルの色調(L,a,b)を紫外線照射の前後で測定し、黄味を表すb値の差(Δ)を用いて行う。Δ値が少ないほど耐光性が良好であることを示す。色調の測定には、分光式測色計SE−2000(日本電色(株)製)を使用する。耐光性の判定基準は以下のとおりである。
○:Δb≦1.0
×:1.0<Δb
(原料の調整)
・ポリエステルa
常法の重縮合で合成された極限粘度0.65、融点253℃のポリエチレンテレフタレート樹脂である。
・ポリエステルb
常法の重縮合で合成された極限粘度0.68、融点253℃のポリエチレンテレフタレート樹脂に平均粒径11μm、5%熱分解温度が331℃の架橋スチレン-アクリル有機粒子を練り込み2.0重量%含有させたものである。
・ポリエステルc
常法の重縮合で合成された極限粘度0.68、融点253℃のポリエチレンテレフタレート樹脂に平均粒径8.2μmの5%熱分解温度が365℃の架橋スチレン−アクリル有機粒子を練り込み2.0重量%含有させたものである。
・ポリエステルd
常法の重縮合で合成された極限粘度0.68、融点253℃のポリエチレンテレフタレート樹脂に紫外線吸収剤の2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル−)−5−(ヘキシル)オキシフェノールを練り込み10重量%含有させたものである。
ポリエステルaを82.5重量%、ポリエステルbを7.5重量%、ポリエステルdを10.0重量%となるように混合した原料をベント付き2軸押出機に供給し、溶融温度280℃で溶融したあと、ポンプフィルターを介してダイを通してキャスティングドラムに引き取り未延伸フィルムを得た。かくして得られた未延伸フィルムを縦延伸ロールに送り込み、まずフィルム温度83℃で3.7倍延伸した後、テンターに導き95℃で横方向に4.0倍延伸して二軸配向フィルムを得た。次いで、得られた二軸配向フィルムを熱固定ゾーンに導き、230℃で5秒間幅方向に3%弛緩させながら熱固定し、下記表1に記載した厚みのポリエステルフィルムを得た。
ポリエステルaを82.5重量%、ポリエステルbを7.5重量%、ポリエステルdを10重量%となるように混合した原料をベント付き2軸押出機(メイン)に供給し、ポリエステルaを90重量%とポリエステルdを10重量%となるように混合した原料を別のベント付き2軸押出機(サブ)に供給して溶融温度280℃で溶融したあと、フィルム表裏を構成する層を形成するため2つに分流し、それぞれのサブ押出機の溶融ポリマーと、メイン押出機からの溶融ポリマーをギヤポンプフィルター(粒子を含有する溶融ポリマーを含むサブ押出し機のフィルターは50μmの粒子捕集率が75%のフィルターを用いた)を介してフィードブロックで合流させ、ダイを通してキャスティングドラムに引き取り2種3層の未延伸フィルムを得た。かくして得られた未延伸フィルムを縦延伸ロールに送り込み、まずフィルム温度83℃で3.7倍延伸した後、テンターに導き95℃で横方向に4.0倍延伸して二軸配向フィルムを得た。次いで、得られた二軸配向フィルムを熱固定ゾーンに導き、230℃で5秒間幅方向に3%弛緩させながら熱固定し、表1に記載した厚み構成のポリエステルフィルムを得た。なお、表1の層構成で、A層/B層/A’層と記載されているフィルムは、3層から構成されたフィルムで、A層とA’層が同じ樹脂で構成され、厚みが異なり、B層は、A層とは異なる樹脂で構成された内層を表す。
ポリエステルaを70重量%、ポリエステルbを20重量%とポリエステルdを10重量%となるように混合した原料をベント付き押出し機(サブ)に供給し、ポリエステルaを90重量%とポリエステルdを10重量%となるように混合した原料を別のベント付き2軸押出機(メイン)に供給したほかは実施例2と同様にしてフィルムを得た。
(比較例1)
ポリエステルaを82.5重量%、ポリエステルcを7.5重量%、ポリエステルdを10重量%となるように混合した原料をベント付き押出し機(メイン)に供給し、ポリエステルaを90重量%とポリエステルdを10重量%となるように混合した原料を別のベント付き2軸押出機(サブ)に供給したほかは実施例2と同様にしてフィルムを得た。
(比較例2)
ポリエステルaを92.5重量%とポリエステルbを7.5重量%となるように混合した原料をベント付き2軸押出機に供給したほかは実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1〜3のフィルムは、フィルム変色防止性や干渉縞防止性に優れる。特に実施例3は、透明性も良好である。一方、比較例1は、粒子の変形度が大きいため、凹凸面の5次以上の干渉縞を有する突起密度が小さく干渉縞防止性を示さなかった。比較例2は、紫外線吸収剤を含有していないためフィルム変色防止性が劣った。
Figure 2006169468
Figure 2006169468
本発明のフィルムは、例えば、バックライトユニットの反射板、さらにプラズマディスプレーの電磁波遮蔽性フィルムやスキャナー用のオーバーレイフィルムなどに好適に使用することができる。

Claims (1)

  1. 二光束干渉法で観察される5次以上の干渉縞を有する突起の密度(個/mm)が少なくとも片方の表面において0.7以上であり、フィルム中に紫外線吸収剤を含有し、360nmの波長の光透過率が10%以下であることを特徴とする光学用ポリエステルフィルム。
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