JP2006168708A - 高速鉄道車両の排障装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 衝突時における排障板の垂れ下がりを防止する。
【解決手段】 排障板1は、前頭部に鉛直方向に延びる面板部1AL,1ARを有し、前頭部中央部分には、障害物をレール外方まで案内する中空楔形状のリップ部2L,2Rが下端縁に設けられている。リップ部2Rは、水平方向に延びる板状の下側部材2RAと、この下側部材2RAの上側に溶接され閉断面を構成する上側部材2RBとを有する。リップ部2RA,2RBは、前側部分が断面三角形状で、後側部分が断面四角形状である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高速鉄道車両において、走行中にレール上の障害物を排除する高速鉄道車両の排障装置に関するものである。
従来より、鉄道車両の排障装置は、排障板、排障板吊り具、緩衝板、緩衝板支持部材などから構成されることは知られている。
このうち、排障板は、板材を馬蹄形状に曲げた構造であり、軌道上から障害物を排除する際に、車体下に障害物を巻き込むことを防ぐために、一般に、「すくい角」が設けられている。そして、排障板は、下辺部が車体外表面に露出するように排障板吊り具を介して車体に取り付けられている。
前記緩衝板は、馬蹄形状に湾曲した複数の板バネを隙間を空けて車両前後方向において重ね合わせ、それぞれの両端部においてスペーサを介して結合し、一組の板バネ・アッセンブリとして構成されている。板バネは、後側(内側)に位置することになるものほど湾曲部分の曲率半径が小さくなっている。そして、最も後側の板バネを緩衝板支持部材で支持することによって、車体に取り付けられている。
ところで、障害物を軌道外へ排除する機能が大きく、軽量で車体への衝撃荷重を極力緩和した高速鉄道車両の排障装置として、走行方向前方に凸に湾曲した形状を有する鋼製の排障板の両辺を横はりで連結し、前記排障板の軌道方向中心線上で排障板と横はりとの間に、中空形状のアルミニウム合金製形材を用いた構造が知られている(例えば特許文献1参照)。
そのような排障装置は、前述したように軌道上の障害物を排障することが目的であり、排障板は、車体台枠の側はりに強固に固定されているので、車両前頭部の強度が高くなる。そのため、実際の鉄道車両同士の衝突を考えた場合には、衝突時の衝撃が大きくなりすぎ、そのような事態は乗員にとって好ましくない。
そこで、そのような運転室の破壊を回避することができる高速鉄道車両の排障装置を提供することを目的として、排障板の前頭部の後側に、車両前後方向に延びる緩衝板を配設し、この緩衝板の後端部を、エネルギー吸収要素支持装置を介して前記車体台枠に取り付ける一方、前記排障板の左右側部の上縁部を、前記エネルギー吸収要素支持装置の側方位置で前記車体台枠に支持させるものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−55141号公報(0009〜0014及び図1,2) 特開2003−137094号公報(0017〜0021及び図1,2)
しかしながら、上述した従来の装置は、次のような課題がある。
(i)排障板にすくい角があると、排障板が大きく変形するような大きな障害物が衝突した際に、排障板の先端部が下方に垂れ下がる傾向となる。この垂れ下がり量が大きいと、排障板が建築限界を侵し、地上構造物と接触することとなり、走行に支障を来すおそれがある。
(ii)排障板が車体外表面に露出すると、車体周囲の空気の流れを乱し、空力的な騒音の発生源となる。排障板を空力的に成形されたフェアリングで覆うことで空力騒音は解決されるが、フェアリングで覆う構造にすると、障害物を軌道上から排除する排障性能が犠牲となる。
請求項1の発明は、車両前頭部に設けられ軌道上に存在する障害物を跳ね飛ばす排障板を備え、前記排障板がフェアリングにて覆われている高速鉄道車両の排障装置において、前記排障板の前頭部中央部分には、前記障害物をレール外方まで案内する中空楔形状のリップ部が下端縁に設けられていることを特徴とする。
このようにすれば、排障板の前頭部中央部分の下端縁にリップ部が設けられているので、軌道上に存在する障害物はフェアリングと衝突した直後に、リップ部に衝突し、リップ部によって側方に案内される。とくに、中空楔形状のリップ部であるので、排障板の方が大きく変形するような高い強度の障害物の場合には、リップ部が座屈変形して、下方への垂れ下がり量は少ない。
より詳細には、図18(a)に示すように、排障板101がフェアリング102で覆われていると、軌道上の障害物104は、まず、フェアリング102に衝突することで、下向きに力を受け、その下向きの力が排障板101に衝突するまで働くため、排障板101(排障装置)の下に障害物104が巻き込まれやすくなる。排障板101の下端縁(下辺)にリップ部103を取り付けることで、障害物104は、フェアリング102と衝突した直後にリップ部103の縁に衝突する。障害物104には、図18(b)に示すように、リップ部103の縁との衝突による凹み104aが形成され、リップ部103によって側方にガイドされることになる。これにより、軌道内への障害物104の落下を防止することができる。
請求項2に記載のように、前記リップ部は、水平方向に延びる板状の下側部材と、この下側部材の上側に溶接され前記下側部材及び排障板とで閉断面を構成する上側部材とを有することが望ましい。
このようにすれば、下側部材と上側部材という2つの部材を用いることで、中空楔形状のリップ部を簡単に製造することができる。
特に、排障板101の方が大きく変形するような高い強度の障害物104’の場合には、図19(a)に示すように、平板(薄板)のリップ部103の場合は、リップ部103が下方に垂れ下がるが、中空楔形状のリップ部103Aであると、衝突時に、図16(b)に示すように下側部分103Aaが座屈変形するので、垂れ下がり量が少なくなる。また、構造的に剛性を確保できるので、板厚を薄くすることができる。
請求項3に記載のように、前記下側部材は、外側縁に沿って上方に突出する突条部が設けられ、この突条部の内側縁に上側部材の外側縁が接触した状態で両部材が接合されていることが望ましい。
このようにすれば、下側部材の突条部によって溶接部分が保護され、衝突時に、上側部材と下側部材との溶接部分が不用意に外れるのが防止される。
以上のように、本発明は、排障板の下端縁に、軌道上の障害物をレール外方まで案内するリップ部を中空楔形状とし、軌道上の障害物が、フェアリングと衝突した直後に剛性の高いリップ部に衝突し、前記リップ部が前記障害物を側方にガイドするようにしているので、軌道内への障害物の落下を防止することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に沿って説明する。
図1は本発明に係る高速鉄道車両の排障装置を示す中央断面図、図2は同平面図、図3は同正面図、図4〜図6はそれぞれ排障板の側面図、平面図及び正面図である。
図1〜図3に示すように、車両の前頭部には、走行中にレールUL,UR上に存在する障害物を排除する排障板1が設けられている。この排障板1は、平面視で前方に向かって鋭角な山形形状となるように構成されている。つまり、排障板1は、それの左右側面が鋭角をなすように形成されている。そして、排障板1は、空力騒音低減を考慮して成形されたフェアリング4にて覆われている。
排障板1は、図4〜図6に示すように、鉛直方向に延び外方に突出するように板材を湾曲した2つの面板部、すなわち左側に位置する左側面板部1ALと右側に位置する右側面板部1ARの前端縁を溶接により接合され、それらの接合状態で平面視で前方に向かって鋭角な山形形状を形成している。このように接合された面板部1AL,1ARの前端縁が、車両左右方向の中央部分に位置する鉛直稜線1aを形成している。この鉛直稜線aが、軌道上に存在する障害物を切断する切り刃として機能する。
排障板1の前側部分によって障害物を先端で切除する排障部1Aが構成され、この排障部1Aは、排障板1が車体台枠13に取り付けられた状態では、外側面が鉛直方向に延びている。これにより、排障板1の先端部(排障部1Aにおける車両左右方向の中央部分)に、左右の面板部1AL,1AR(外側面)の前端縁の交線としての鉛直稜線1aが形成される。
左右の面板部1AL,1ARは、それぞれ、車両左右方向の中央部分から、左右のレールUL,URの外方まで左右対称に後方に向かって延び、後側部分の上側には、車体台枠13への取付けのための左右取付部1BL,1BRが設けられている。これにより、排障板1は、後側部分(左右取付部1BL,1BR)において車体(車体台枠13)に支持される。
左右の面板部1AL,1ARは、それらの接合部分(鉛直稜線1a)から間隔が広がるように徐々に外側方に延びると共に、左右方向に延びる連結板1Acにて相互に連結され、この連結板1Acの後方に、後述する緩衝板3を構成する複数の板バネ3A〜3Cが位置するようになっている。
排障板1の左右取付部1BL,1BRが、複数の排障板吊り金具11L,11Rを介して、上部支持部材12L,12Rに固定されている。この上部支持部材12L,12Rが、車体台枠13に取り付けられている。これにより、排障板1全体が、排障板吊り金具11L,11Rおよび上部支持部材12L,12Rを有する排障板支持装置14L,14Rを介して、車体台枠13に吊り下げ状態で取り付けられる。
排障部1Aの前側部分の下辺部には、図3に示すように、排障部1Aに対し水平方向外方に突出するように中空楔形状のリップ部2L,2Rが溶接により設けられている。このリップ部2L,2Rは、軌道上に障害物が存在する場合に、その障害物を上にのせて、レールUL,URの外方まで案内する機能を有する。
このリップ部2L,2Rは、排障板1に取り付けられた状態で、右側のリップ部2Rについて図示する図7及び図8に示すように、前側部分が断面三角形状の閉断面構造を、後側部分が断面四角形状の閉断面構造をそれぞれ形成するように、前後において中空断面形状が異なっている。また、リップ部2L,2Rの高さは、後側になるほど高くなるように設定されている。なお、リップ部2L,2Rの後端部は閉塞されている。
リップ部2Rは、ほぼ水平方向に延びる下側部材2RAと、その下側部材2RAの上側に位置し外縁が下側部材2RAに溶接により接合される上側部材2RBとで構成され、それらの内側縁部が排障板1の外側面1bに溶接により接合されている。また、下側部材2RAと上側部材2RAとの接合部分(溶接部分)を保護するために、下側部材の外周縁には突条部2RAaが形成され、その突条部2RAaの内側に上側部材2RBの外側縁2RBaが溶接により接合されている。つまり、上側部材2RAと下側部材2RAとの溶接部分が、障害物に直接ぶつかるのを回避するようになっている。なお、リップ部2L,2Rは、排障板1のほぼ1/4程度の板厚とされている。下側部材2RAは、フェアリングと円滑に連続し、できるだけリップ部の先端を下方に位置させたいという供給を満たすために、水平方向に延びる構成とすることが望ましい。
排障板1の後側に、鋼製の板バネ3A,3B,3C,3D(3DL,3DR)を重ねた板バネアッセンブリとしての緩衝板3が配設されている。つまり、緩衝板3は、複数の板バネ3A〜3Dを隙間を空けて車両前後方向において重ね合わせ、それぞれの両端部においてスペーサ5を介して結合し、一組の板バネ・アッセンブリとして構成されている。ただし、前側の3枚の板バネ3A〜3Cは馬蹄形状に湾曲した形状であるが、最も後側に位置する板バネ3Dは中央部分が切除され、2つの部分3DL,3DRとされている。
最も前側に位置する板バネ3Aの前側部分は、図1に示すように、ほぼ上半分(上側部分の一部)が、それの上側に位置する面板部1AL,1ARに対応して切除され、その切除部分3Aa(図1参照)の上側に、鉛直稜線1aを有する先端部分に連続する面板部1AR(又は1AL)の上部が位置するようになっている。これにより、板バネ3Aと面板部1AL,1ARとが無理なく配置される。
また、緩衝板3(最も後側に位置する板バネ3Dの2つの部分3DL,3DR)の後端部は、車体左右方向に延びる閉断面構造の下部支持部材21に連結されている。この下部支持部材21の両端部は、それぞれ鉛直方向に配置される左右支持部材22L,22Rの下端部に連結され、左右支持部材22L,22Rの上端部は、車体台枠13(車体)に締結固定されている。また、下部支持部材21の後側は、後方にかつ斜め上方に向かって延びる左右の傾斜支持部材23L,23Rを介して車体台枠13に連結されている。このようにして、緩衝板3の後端部を支持する支持装置24が、支持部材21,22L,22R,23L,23Rによって構成されている。
この支持装置24の側方位置で、前述したように、排障板1の左右側部の上縁部は、排障板支持装置14L,14R(排障板吊り金具11L,11Rおよび上部支持部材12L,12R)を介して、車体台枠13に支持されている。
なお、障害物の強度が高く左右に切断できない場合、排障板1が圧壊して衝突エネルギーを吸収するだけでなく、排障板1の変形で吸収しきれなかった衝突エネルギーを緩衝板3の変形によっても吸収する。
上記装置によれば、排障板1の前頭部の下辺部に中空楔形状のリップ部2L,2Rを設けているので、リップ部2L,2Rが、障害物をレールUL,UR上から排除する際に障害物を案内する役割を発揮する。そのため、障害物をスムーズに側方に、軌道外まで跳ね飛ばすことが可能となる。これにより、障害物の巻き込みを防ぎ、障害物とレールとの衝突を防止できるので、軌道(レール)の破壊を未然に防止することができる。
特に、リップ部2L,2Rを中空楔形状としているので、排障板1が大きく変形するような高い強度の障害物との衝突時に下側部材が座屈変形するので(図19(b)参照)、リップ部2L,2Rの垂れ下がり量そのものが少なくなる。また、リップ部2L,2Rは、構造的に剛性を確保できるので、板厚を薄くする上で有利となる。
続いて、前述した装置の衝突性能について解析結果について説明する。なお、排障板の先端部の形状を平面視鋭角形状とし、リップ部を有しない排障装置(以下比較例1という)と、排障板の先端部の形状を平面視鋭角形状とし、平板状のリップ部を有する排障装置(以下比較例2という)、排障板の先端部の形状を平面視鋭角形状とし、中空楔形状のリップ部を有する排障装置(以下本発明例という)をモデル化したものを、それぞれ図9(a)(b)(c)にそれぞれ示す。
このような図9(a)(b)(c)に示す装置で、レール上のLPガスボンベB(質量100kg)を、時速300km/hで、走行中に跳ね飛ばした場合についての解析結果を、図10〜図12及び図13〜図15に示す。車体とフェアリングは透明としている。なお、図10,図11,図13,図14は、いずれも、衝突時からの経過時間Tがそれぞれ上から順に0sec,0.019999sec,0.04sec,0.06secであるときの状態を示すものである。図12及び図15は、いずれも、衝突時からの経過時間Tがそれぞれ上から順に0sec,0.02sec,0.04sec,0.055684secであるときの状態を示すものである。
図9(a)に示す装置では、図10及び図13に示すように、LPガスボンベBをレールと車体との間に巻き込んでしまう。図9(b)に示す装置では、図11及び図14に示すように、LPガスボンベBをほぼ軌道外に排除できているが、レール上にLPガスボンベBの一部が残っている(t=0.06sec)。
これに対し、図9(c)に示す装置の場合は、図12及び図15に示すように、LPガスボンベBは、レールに衝突することなしに、軌道外へ排除される。これは、排障板1にLPガスボンベBが衝突した際に、LPガスボンベBが少し変形するが、その変形部分にリップ部が食い込み、LPガスボンベBを、レールに衝突しないように軌道外へ案内しつつ排除するからであると推測される。
続いて、図9(b)(c)に示す装置について、時速300km/hで縦壁(剛壁)に正面衝突させた時の圧縮破壊変形の様子を、図16(a)(b)及び図17(a)(b)に示す。なお、各図において、それぞれ、衝突前、圧縮破壊量500mm、圧縮破壊量750mm、圧縮破壊量1000mmの場合を示す。
排障板が大きく変形するような高い強度の縦壁に衝突する場合には、図9(b)に示す比較例2の場合は、リップ部が下方に垂れ下がるが、図9(c)に示す本発明例の場合は、衝突時に下側部材が座屈変形するので、下方への垂れ下がり量が少なくなる。
本発明に係る高速鉄道車両の排障装置を示す中央断面図である。 同平面図である。 同正面図である。 排障板を示す側面図である。 同平面図である。 同正面図である。 図2のVI−VI線における断面図である。 図2のV−V線における断面図である。 排障装置をモデル化したものを示し、(a)(b)は比較例1,2の装置の模式図、(c)は本発明装置の模式図である。 図9(a)に示す装置を採用した鉄道車両が、レール上のLPガスボンベ(質量100kg)を、時速300km/hで、走行中に跳ね飛ばした場合のシミレーション解析の結果を示す模式図である。 図9(b)に示す装置を採用した鉄道車両が、レール上のLPガスボンベ(質量100kg)を、時速300km/hで、走行中に跳ね飛ばした場合のシミレーション解析の結果を示す模式図である。 図9(c)に示す装置を採用した鉄道車両が、レール上のLPガスボンベ(質量100kg)を、時速300km/hで、走行中に跳ね飛ばした場合のシミレーション解析の結果を示す模式図である。 図9(a)に示す装置を採用した鉄道車両が、レール上のLPガスボンベ(質量100kg)を、時速300km/hで、走行中に跳ね飛ばした場合のシミレーション解析の結果を示す模式図である。 図9(b)に示す装置を採用した鉄道車両が、レール上のLPガスボンベ(質量100kg)を、時速300km/hで、走行中に跳ね飛ばした場合のシミレーション解析の結果を示す模式図である。 図9(c)に示す装置を採用した鉄道車両が、レール上のLPガスボンベ(質量100kg)を、時速300km/hで、走行中に跳ね飛ばした場合のシミレーション解析の結果を示す模式図である。 (a)(b)はそれぞれ図9(b)(c)に示す装置を採用した鉄道車両が、時速300km/hで、壁に正面衝突した場合のシミレーション解析の結果を示す模式図である。 (a)(b)はそれぞれ図9(b)(c)に示す装置が、時速300km/hで、壁に正面衝突した場合のシミレーション解析の結果を示す模式図である。 (a)(b)はそれぞれフェアリング、リップ部及び障害物の関係を示す説明図である。 (a)(b)はそれぞれフェアリング、リップ部及び、高い強度の障害物の関係を示す説明図である。
符号の説明
1 排障板
1a 鉛直稜線
1A 前頭部
1AL,1AR 面板
2L,2R リップ部
2RA 下側部材
2RAa 突条部
2RB 上側部材
2RBa 外側縁
4 フェアリング
UL,UR レール

Claims (3)

  1. 車両前頭部に設けられ軌道上に存在する障害物を跳ね飛ばす排障板を備え、前記排障板がフェアリングにて覆われている高速鉄道車両の排障装置において、
    前記排障板の前頭部中央部分には、前記障害物をレール外方まで案内する中空楔形状のリップ部が下端縁に設けられていることを特徴とする高速鉄道車両の排障装置。
  2. 前記リップ部は、水平方向に延びる板状の下側部材と、この下側部材の上側に溶接され前記下側部材及び排障板とで閉断面を構成する上側部材とを有することを特徴とする請求項1記載の高速鉄道車両の排障装置。
  3. 前記下側部材は、外側縁に上方に突出する突条部が設けられ、この突条部の内側縁に上側部材の外側縁が接触した状態で両部材が接合されていることを特徴とする請求項1又は2記載の高速鉄道車両の排障装置。
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