JP2006168072A - 吐出回復処理方法、および、それが用いられるインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 接続される画像データ供給装置の種類に応じて吸引回復動作にかかる時間を短縮でき、しかも、インクの無駄な消費を回避できること。
【解決手段】 CPU310が、供給された印刷データがPCカード237やデジタルカメラ242等からの画像データであるとき、使用するインクセットのみ、例えば、カラーインク用ノズル列のインクセットのみの吸引回復動作Aを行わせるもの。
【選択図】 図1
【解決手段】 CPU310が、供給された印刷データがPCカード237やデジタルカメラ242等からの画像データであるとき、使用するインクセットのみ、例えば、カラーインク用ノズル列のインクセットのみの吸引回復動作Aを行わせるもの。
【選択図】 図1
Description
本発明は、吐出回復処理方法、および、それが用いられるインクジェット記録装置に関する。
近年、簡単な操作で画像を撮影してデジタル画像データに変換できるデジタルカメラ(撮像装置)、所謂、デジカメが広く使用されている。このようなデジカメで撮影した画像データに基づいて印刷して写真として使用する場合、一旦、その撮影されたデジタル画像データが、デジタルカメラからパーソナルコンピュータ(以下、PCともいう)の画像処理部に取り込まれ、そのPCで画像処理が行われた後、そのPCに接続される例えば、インクジェット方式の記録装置等のカラープリンタによってデジタル画像データに対応する画像が印刷されるのが一般的である。
これに対して最近は、PCを介することなく、デジタルカメラが接続されるカラープリンタに、デジタルカメラからのデジタル画像データを直接的に伝送することにより、カラープリンタが印刷を行うことができるカラープリントシステムが実用に供されている。また、デジタルカメラに搭載され撮像された画像データを記憶しているメモリカードを、直接、カラープリンタのカードスロットに装着することにより、そのメモリカードに記憶されている画像データに基づいて印刷できる所謂、フォトダイレクト(PD)プリンタ等も開発されている。
例えば、インクジェット方式の記録装置においては、高画質な記録を行うためには、インクを吐出する記録ヘッドのノズルに、必ずインクが供給されていなければならない。
従って、初めてインクジェット記録装置を使用する場合、記録ヘッドに対し必ず全てのインクの初期充填を行うために、または、記録ヘッドを長期間使用しなかった場合に起こりうる、記録ヘッドのノズル内の気泡の発生やインクの増粘による印字不良を改善するために、例えば、特許文献1にも記載されるような吐出回復処理装置が用いられ、外部から強制的にインクをそのノズルから吸引して回復させることが行われている。これにより、全てのノズルにインクを充填させるので、印字可能となる。
上述の吸引回復動作を行う場合、一度に多量のインクが排出されることから、このようなインクの消費量を抑えるために、吸引回数はできるだけ少なくする必要がある。そのため従来のプリンタは、プリンタ装置内に前回の吸引回復動作からの経過時間を計測するタイマーを有している。そのタイマーにより、前回の吸引回復動作からの経過時間が計測されて、その経過時間に応じて吸引を行うかどうかの判定が行われている。また、プリンタ装置においては、プリンタ装置の電源がオン状態とされず繋がっていない状態で、プリンタ装置内のタイマーが使用出来ない場合でも、PCから時間情報を得ることにより、前回印字した時間と今回印字する時間との差で、吸引回復動作を行うか行わないかが判断されるものがある。
PCを介さない、上述したようなフォトダイレクトプリンタの場合、ハードオフ(電源コードがコンセントから抜かれている状態)しているプリンタの電源をいれて、フォトダイレクト印字等を行う場合、プリンタ内部のタイマーも使用できず、PCからの時間情報も得られないのでプリンタ装置は、吸引回復動作を行うかどうか判断できない。このような場合、ユーザーがどのような印刷を行う場合であっても高品質な記録が行えるように、記録ヘッドに備えられる全てのインクセット(ノズル)に対して、一律に一定の吸引回復動作が行われている。
しかし、顔料インクを採用している機種において、例えば、デジタルカメラからのデータに基づいてフォトダイレクト印刷を行う場合、写真用の記録媒体の印刷に最適なカラーインク(染料インク)しか使用されないので、その信頼性を保つため記録ヘッドにおいて記録に使用されない顔料インク用ノズルに対する吸引回復動作を行う必要はない。従って、記録ヘッドにおける全てのインクセットにおいて回復動作を行う事は、吸引回復動作にかかる時間も長くなり、しかも、無駄なインクを消費してしまうことになる。
以上の問題点を考慮し、本発明は、吐出回復処理方法、および、それが用いられるインクジェット記録装置であって、接続される印刷データ入力装置の種類に応じて吸引回復動作にかかる時間を短縮でき、しかも、インクの無駄な消費を回避できる吐出回復処理方法、および、それが用いられるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る吐出回復処理方法は、複数の印刷データ入力装置からのそれぞれデータに基づいて印刷データ入力装置の種類を判別し判別出力を送出する工程と、記録用液体を吐出する複数の吐出口列群を有し複数の印刷データ入力装置からのそれぞれデータに基づく記録動作を行う記録ヘッドに対する回復処理を各吐出口列群ごとに選択的に行う回復処理手段に、判別出力に応じて回復処理を行う吐出口列群を変更する工程と、を含んでなる。
本発明に係るインクジェット記録装置は、複数の印刷データ入力装置からのそれぞれデータに基づいて印刷データ入力装置の種類を判別し判別出力を送出する判別手段と、記録用液体を吐出する複数の吐出口列群を有し複数の印刷データ入力装置からのそれぞれデータに基づく記録動作を行う記録ヘッドに対する回復処理を各吐出口列群ごとに選択的に行う回復処理手段と、判別手段からの判別出力に応じて前記回復処理手段に回復処理を行う吐出口列群を変更させる動作を行わせる制御部と、を備えて構成される。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る吐出回復処理方法、および、それが用いられるインクジェット記録装置によれば、記録用液体を吐出する複数の吐出口列群を有し複数の印刷データ入力装置からのそれぞれデータに基づく記録動作を行う記録ヘッドに対する回復処理を各吐出口列群ごとに選択的に行う回復処理手段に、判別出力に応じて回復処理を行う吐出口列群を変更するので接続される印刷データ入力装置の種類に応じて吸引回復動作にかかる時間を短縮でき、しかも、インクの無駄な消費を回避できる。
図2は、本発明に係るインクジェット記録装置の一例の外観を示す。
図2は、例えば、フォトダイレクトプリントも可能なフォトダイレクトプリンタ(以下、プリンタともいう)1の外観を示す斜視図である。フォトダイレクトプリントとは、パーソナルコンピュータ等を介することなく、メモリカードに格納される画像データ、あるいは、デジタルカメラ、携帯電話等からの画像データに基づいて直接的に記録媒体の記録面に対し画像等を形成することをいう。
プリンタ1は、即ち、ホストコンピュータ(以下、パーソナルコンピュータともいう)(PC)から画像データを受信して印刷する、通常のPC用プリンタとしての機能と、メモリカードなどの記憶媒体に記憶されている画像データを直接読み取り、そのデータに基づいて印刷したり、あるいはデジタルカメラ等からの画像データを直接受信し、そのデータに基づいて印刷する機能を備えている。
プリンタ1のケーシングにおける上部右側部分には、各種キースイッチ等を備える操作パネル201(図4参照)が設けられている。
ケーシングにおける操作パネル201より背面側には、ビューワ(液晶表示部)205が設けられている。ビューワ(液晶表示部)205は、この装置本体に着脱可能に設けられ、例えば、PCカード(不図示)に記憶されている画像の中からプリントしたい画像を検索する場合などに、1コマ毎の画像やインデックス画像などを表示するとき、使用される。
また、そのケーシングにおける上部左側部分における操作パネル201に対向する部分には、カードスロット204が設けられている。カードスロット204には、数種類のメモリカードを着脱可能なアダプタが挿入される。これにより、このアダプタを介してメモリカードに記憶されている画像データが後述するプリンタ1の画像処理部に直接取り込まれ、プリンタ1によりその画像データに基づいて印刷をすることができる。このメモリカードとしては、例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリカード、スマートメディアカード(商標)、メモリスティック(登録商標)等がある。
カードスロット204に隣接して端子203が設けられている。端子203は、後述するデジタルカメラのケーブル245を接続するための端子である。プリンタ1の上部左側の裏面には、パーソナルコンピュータ(PC)240を接続するためのUSBバスコネクタ212(図13参照)が設けられている。
図3は、デジタルカメラ242がプリンタ1の端子203を介して接続される状態を示す。
ケーブル245は、プリンタ装置1のコネクタ203と接続されるコネクタ246と、デジタルカメラ242の接続用コネクタ248と接続するためのコネクタ247とを備えている。
デジタルカメラ242は、例えば、内部のメモリに保存している画像データを、接続用コネクタ248を介して出力可能に構成されている。なお、デジタルカメラ242の構成としては、内部に記憶手段としてのメモリを備えるものや、上述したような取外し可能なメモリカードを装着するためのスロットを備えたものなど、種々の構成を採用することができる。
従って、パーソナルコンピュータ(PC)240を介することなく、ケーブル245を介してプリンタ1とデジタルカメラ242とを電気的に接続することにより、デジタルカメラ242からの画像データに基づいてプリンタ1で直接的に印刷することができる。
操作パネル201は、図4に示されるように、液晶表示部202と、カーソルキー213、モードキー206、印刷開始キー209、および、印刷中止キー210を含んで構成されている。
液晶表示部202には、その左右に印刷されている項目に関するデータを各種設定するためのメニュー項目が表示される。ここで、表示される項目としては、印刷したい範囲の先頭写真番号、指定コマ番号(開始/−指定)、印刷を終了したい範囲の最後の写真番号(終了)、印刷部数(部数)、印刷に使用する用紙(記録シート)の種類(用紙種類)、1枚の用紙に印刷する写真の枚数設定(レイアウト)、印刷の品位の指定(品位)、撮影した日付を印刷するかどうかの指定(日付印刷)、写真を補正して印刷するかどうかの指定(画像補正)、印刷に必要な用紙枚数の表示(用紙枚数)等がある。これら各項目は、カーソルキー213が用いられて選択、或いは指定される。
モードキー206が押下される毎に、印刷の種類(インデックス印刷、全コマ印刷、1コマ印刷等)が切り替えられる。この操作に応じてLED207の対応するLEDが点灯される。モードキー206に隣接して設けられるメンテナンスキー208は、後述する記録ヘッド11のクリーニング等、プリンタのメンテナンスや印刷領域指定モードに入るために操作される。印刷開始キー209は、印刷の開始を指示する時、或いはメンテナンスの設定を確立する際に押下される。印刷中止キー210は、印刷を中止させる時や、メンテナンスの中止を指示する際に押下される。
また、図3に示されるように、プリンタ1にデジタルカメラ242が接続された場合、操作パネル201の液晶表示部202には、図5に示されるように、カメラマーク211のみが表示される。
その際、操作パネル201における表示及び操作が無効になり、又ビューワ205への表示も無効になる。従って、これ以降はデジタルカメラ242におけるキー操作及びデジタルカメラ242の表示部(不図示)への画像表示のみが有効になるのでユーザーはそのデジタルカメラ242を使用することにより、印刷指定を行うことができる。
(1−1)記録ユニット本体部
図6は、プリンタ1内部の全体構成を示す。また、図7は、図6における矢印Aの示す側面の方向から見た、プリンタ1の全体構成を示す。
図6は、プリンタ1内部の全体構成を示す。また、図7は、図6における矢印Aの示す側面の方向から見た、プリンタ1の全体構成を示す。
図6および図7において、記録ユニット本体1は、各インクを吐出し記録動作を行う記録ヘッド11およびインクタンク12が着脱可能に搭載されるキャリッジ13を含んでなる記録部と、キャリッジ13を移動可能に案内支持するガイドシャフト14と、ガイドシャフト14と互いに平行に配されキャリッジ13を移動可能に支持するガイドレール15と、キャリッジ13の下方側に配され所定の記録用紙Paを記録ヘッド11の印刷位置まで搬送するとともに、印刷された記録用紙Paを外部に排出する記録用紙搬送部と、記録用紙Paを記録用紙搬送部に供給する給紙部と、ガイドシャフト14、ガイドレール15、および記録用紙搬送部を支持するシャーシ10と、シャーシ10の底部の全体を支持するベース72と、記録ヘッド11のノズル目詰まり防止やインクタンク12を交換する時に使用するメインテナンスユニット36とを主な要素として含んで構成されている。
キャリッジ13は走査レール75(図6参照)と係合するための軸受け部112(図8参照)を有している。キャリッジ13には、シャーシ10に支持されるガイドシャフト14に対し略平行に配されるキャリッジベルト16が連結されている。キャリッジベルト16は、シャーシ10に回動可能に支持される一対のアイドラプーリ20に巻装されている。一方のアイドラプーリ20は、キャリッジモータ17の出力軸に連結されている。キャリッジモータ17は後述する制御ブロックにより制御される。
また、図示が省略されるCRエンコーダセンサと協働してキャリッジ13の位置を検出するためのリニアスケール18がガイドシャフト14に略平行に設けられている。
さらに、シャーシ10の背面側には、制御部をまとめる制御基板301が設けられている。
(1−2a)給紙部
シャーシ10の背面側には、記録用紙Paを記録用紙搬送部に供給する給紙部が設けられている。給紙部は、後述する圧板41上に複数枚積載された記録用紙Paから記録動作ごとに1枚ずつ記録用紙Paを引き出し用紙搬送部に送る役割を持つ。
シャーシ10の背面側には、記録用紙Paを記録用紙搬送部に供給する給紙部が設けられている。給紙部は、後述する圧板41上に複数枚積載された記録用紙Paから記録動作ごとに1枚ずつ記録用紙Paを引き出し用紙搬送部に送る役割を持つ。
給紙部は、記録用紙Paを積載し記録動作時に1枚ずつ供給するメインASF(Automatic Sheet Feeder)37と、メインASF37の土台となるASFベース38と、積載された記録用紙Paの最上端に当接し搬送を行う給紙ローラ39と、複数枚の記録用紙Paが同時に搬送されないように1枚ずつに分離する分離ローラ(不図示)と、メインASF37内に所定の勾配の傾斜をもって設けられ積載された記録用紙Paの最上端部を給紙ローラ39の外周面の方向に付勢するための圧板41と、圧板41上に任意の記録用紙Paの幅寸法で移動または固定可能に設けられ記録用紙Paの積載位置を規制するサイドガイド42と、メインASF37からの記録用紙Paの給紙方向を一方向に規制するASFフラップ44とを主な要素として含んで構成されている。
また、給紙動作時に給紙ローラ39と分離ローラのニップ部より先に進んでしまった記録用紙Paの先端を所定位置まで戻すための戻し爪(不図示)と、ASF遊星ギア49とするリフト入力ギア50、リフト入力ギア50からの動力を減速しつつ伝達するリフト減速ギア列51等が設けられている。
さらに、給紙ローラ39よりも下流側部分には、ピンチローラホルダ23等をリフトさせるリフトカム軸58と、リフトカム軸58に直結したリフトカムギア52、ガイドシャフト14を片寄せに付勢するためのガイドシャフトばね55、および、ガイドシャフトギア(不図示)のカムが摺動するガイド斜面56と、給紙された記録用紙Paの先端を用紙搬送部における紙送りローラ21とピンチローラ22のニップ部へガイドするための通紙ガイド70と、が設けられている。
斯かる構成において、給紙動作開始でASFモータ(不図示)が作動状態とされ、その出力軸が順方向に回転し、これにより、その出力された動力がギア列を経て圧板41を保持しているカムを回転させる。その回転により圧板ばね(不図示)の作用により、圧板41は、給紙ローラ39方向に付勢される。同時に、給紙ローラ39は用紙Paを搬送する方向に回転せしめられるので積載された記録用紙Paの1番上のものの搬送が開始される。以上のような動作により、記録用紙Paが1枚だけ用紙搬送部に搬送される。
その際、給紙ローラ39と記録用紙Pa間の摩擦力および記録用紙Pa同士の摩擦力の条件により、複数枚の記録用紙Paが同時に搬送されてしまう虞がある。
しかし、給紙ローラ39に圧接され、記録用紙搬送方向と逆方向に所定の戻り回転トルクを持った分離ローラが作用することにより、分離ローラは、最も給紙ローラ39側にある記録用紙Pa以外のものを元の圧板41上に押し戻す働きをする。一方、ASF給紙動作終了時には、カムの動作により分離ローラは給紙ローラ39との圧接状態を解除され、所定の距離、離間される。斯かる場合、確実に圧板41上の所定位置まで記録用紙Paを押し戻すように戻し爪(不図示)が回転することにより、戻し爪が上述のようなその役割を果たすこととなる。
なお、メインASF37から1枚の記録用紙Paが搬送されて行く場合、記録用紙Paの先端は、ASFフラップばねで給紙経路を妨げる方向に付勢されているASFフラップ44に当接するが、ASFフラップ44を押し退けて通過する。
また、記録用紙Paの記録動作が終了し、記録用紙Paの後端がASFフラップ44上を通過するとき、ASFフラップ44は、元の付勢状態に戻って給紙経路が閉ざされるので、記録用紙Paが逆方向に搬送されてもメインASF37側に戻ることはない。
(1−2b)用紙搬送部
用紙搬送部は、ASFフラップ44の下流側端部近傍に配され給紙部からの記録用紙Paを搬送する紙送りローラ21と、紙送りローラ21に押圧されて従動するピンチローラ22と、ピンチローラ22を回転可能に保持するピンチローラホルダ23と、ピンチローラ22を紙送りローラ21に圧接するピンチローラばね24と、紙送りローラ21の端部に連結され紙送りローラ21を駆動するためのLFモータ26と、排紙部とを主な要素として含んで構成されている。
用紙搬送部は、ASFフラップ44の下流側端部近傍に配され給紙部からの記録用紙Paを搬送する紙送りローラ21と、紙送りローラ21に押圧されて従動するピンチローラ22と、ピンチローラ22を回転可能に保持するピンチローラホルダ23と、ピンチローラ22を紙送りローラ21に圧接するピンチローラばね24と、紙送りローラ21の端部に連結され紙送りローラ21を駆動するためのLFモータ26と、排紙部とを主な要素として含んで構成されている。
紙送りローラ21の一方の端部には、紙送りローラプーリ25が固定されており、また、紙送りローラ21の回転角度を検出するためのコードホイール27が設けられている。ピンチローラ22の中心は、紙送りローラ21中心に対して、第1排紙ローラ30に近づく方向の若干のオフセットを持って取り付けられている。紙送りローラ21よりも下流側部分には、記録ヘッド11に対向して印刷中および印刷後の記録用紙Paの記録面を平坦面となるように記録用紙Paを支えるプラテン29が設けられている。
プラテン29が設けられる部分よりもさらに下流側には、排紙部が設けられている。
その排紙部は、紙送りローラ21と協働して印刷された記録用紙Paを搬送するための第1排紙ローラ30と、第1排紙ローラ30の下流側に離隔して設けられた第2排紙ローラ31と、第1排紙ローラ30に対向して配され印刷中または印刷後の記録用紙Paを保持する第1拍車列32と、第2排紙ローラ31と対向して配され印刷された記録用紙Paを保持する第2拍車列33、第1拍車列32および第2拍車列33を回転可能に保持する拍車ベース34と、を含んで構成されている。
斯かる構成において、上述の給紙部から搬送された記録用紙Paは、その進行方向の先端が紙送りローラ21とピンチローラ22のニップ部とに向くように搬送される。その記録用紙Paが挿入される接線方向角度は、水平より若干傾いている。よって、記録用紙Paの進行方向の先端が的確にそのニップ部にガイドされるように、ピンチローラホルダ23と通紙ガイド70とにより形成される経路で角度を付けて記録用紙Paが搬送されることとなる。
また、メインASF37によって搬送された記録用紙Paは、停止状態の紙送りローラ21のニップ部に突き当てられる。この時、所定通紙経路長よりもやや長い距離分をメインASF37で搬送することにより、給紙ローラ39と紙送りローラ21との間で記録用紙Paのループが形成される。このループが真っ直ぐに戻ろうとする力で記録用紙Paの進行方向の先端が紙送りローラ21のニップに押圧されるので、記録用紙Paの先端が紙送りローラ21に倣って平行になり、いわゆるレジストレーション取り動作が完了する。
レジストレーション取り動作完了後、紙送りローラ21に連結されるLFモータ26が作動状態とされる場合、記録用紙Paが下流側方向(第1排紙ローラ30に向けて進行していく方向)に移動せしめられる。その後、給紙ローラ39への駆動力の伝達が一旦切断されるので、給紙ローラ39は、記録用紙Paと連れ回りするようになる。
この時点で、記録用紙Paは、紙送りローラ21およびピンチローラ22のみで搬送されるようになる。記録用紙Paは、所定改行量毎に下流側に向けて前進し、プラテン29に設けられたリブに沿って移動せしめられる。記録用紙Paにおける進行方向の先端は、漸次、第1排紙ローラ30および第1拍車列32と、第2排紙ローラ31および第2拍車列33に掛かる。
その際、第1排紙ローラ30および第2排紙ローラ31の周速は、紙送りローラ21の周速とほぼ等しく設定され、かつ、第1排紙ローラ30、第2排紙ローラ32は、紙送りローラ21からギア列を介して連動されるので同期して回転し、これにより、記録用紙Paは弛んだり引っ張られたりすることなく搬送され排紙されることとなる。
(1−2c)記録部
記録部は、記録ヘッド11と、記録ヘッド11を搭載して記録用紙の搬送方向に対し略直交する方向に走査されるキャリッジ13と、を主な要素として成る。キャリッジ13は、上述したガイドシャフト14と、シャーシ10の一部であるガイドレール15とによって移動可能に支持されている。キャリッジ13は、上述したように、キャリッジモータ17が作動状態とされる場合、往復走査される。
記録部は、記録ヘッド11と、記録ヘッド11を搭載して記録用紙の搬送方向に対し略直交する方向に走査されるキャリッジ13と、を主な要素として成る。キャリッジ13は、上述したガイドシャフト14と、シャーシ10の一部であるガイドレール15とによって移動可能に支持されている。キャリッジ13は、上述したように、キャリッジモータ17が作動状態とされる場合、往復走査される。
記録ヘッド11は、プラテン29および搬送される記録用紙Paの記録面に対向する部分に、各インクを吐出するインク吐出口形成面を有している。また、インク吐出口形成面には、複数の吐出ノズル列が設けられている。各吐出ノズル列は、記録ヘッド11の内部に形成される複数のインク流路に連通している。複数のインク流路は、インクタンク12の各インク貯留部の内部と接続されている。
図10は、本実施例に用いたインクジェット記録ヘッドのインク吐出口形成面(カラー用吐出口面11a、Bk用(顔料ブラック用)吐出口面11b)の部分を示す。各色(顔料ブラック、フォトブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)の各ノズル列IBA、CA,HBA、YA,MAが、矢印で示される方向、即ち、キャリッジ13の走査方向に対して略垂直に所定の間隔で配置されている。
なお、記録ヘッド11の吐出ノズル構成は、特にこれに限定されるものではない。
その吐出ノズル列近傍には、吐出ノズルそれぞれに設けられたインク吐出用アクチュエータが配される。インク吐出用アクチュエータとしては、電気−熱変換素子による液体の膜沸騰圧力を利用したものや、ピエゾ素子等の電気−圧力変換素子などが用いられる。記録ヘッド11には、フレキシブルフラットケーブル73を介してヘッドドライバ307が電気的に接続されている。
斯かる構成において、記録ヘッド11に、フレキシブルフラットケーブル73を介してヘッドドライバ307の信号が伝達されることにより、記録ヘッド11は、供給される画像データに応じたインク滴を吐出し記録動作を行うことが可能となる。
また、リニアスケール18をキャリッジ13に搭載されたCRエンコーダセンサ19によって読み取ることにより得られる適切なタイミングで、記録ヘッド11は、記録用紙Paの記録面に向けてインク滴を吐出することができる。
このようにして、記録ヘッド11による1ライン分の記録が終了するとき、用紙搬送部により、必要量だけ記録用紙Paを搬送する。この動作を繰り返して実施することにより、記録用紙Paの全記録領域にわたる記録動作が可能となる。
(1−2d)記録ヘッドメインテナンス部
記録ヘッドメインテナンス部は、記録ヘッド11のインク吐出ノズルの目詰まり防止や紙粉等による汚れを解消する為、あるいはインクタンク12を交換する際のインク吸引用としての役割を担っている。図8は、図6に示されるプリンタの回復系36の構成例を示す。
記録ヘッドメインテナンス部は、記録ヘッド11のインク吐出ノズルの目詰まり防止や紙粉等による汚れを解消する為、あるいはインクタンク12を交換する際のインク吸引用としての役割を担っている。図8は、図6に示されるプリンタの回復系36の構成例を示す。
図8において、回復系36は、記録ヘッド11の各吐出口面を覆うことのできるキャップ109と、吸引ポンプ102と、ブレード110と、を主な要素として含んで構成されている。
キャップ109は、図8において矢印Aの示す方向に移動可能であり、キャリッジ13がホームポジション(回復系36の真上となる位置)にいる時、不図示の上昇下降機構により上昇せしめられる。これにより、キャップ109は、各吐出口面に密着し、一方、キャップ109は、下降せしめられることにより、各吐出口面から離脱できるような構成となっている。
キャップ109には、キャップ109の内部に連通した吸引チューブ106および大気連通チューブ107の一端が接続されている。大気連通チューブ107の他端には、大気連通弁機構108が接続されている。この大気連通弁機構108は、不図示のカム機構で開閉できるようになっている。
また、本実施例では、キャップ109は、図11に示されるように、これら顔料ブラックBkノズル列とカラーの4色のインク用ノズル列とをそれぞれ独立したキャップ109bおよび109aで覆うように構成されている。各キャップ109aおよび109bは、カラー用吐出口面11a、顔料ブラック用吐出口面11bにそれぞれ密着させるものとされる。
図9は、キャップ109の内部の構成を拡大して示す。図9において、各キャップ109aおよび109bは、吸引チューブ106の一端と連結されている吸引用の連通口113aを有している。また、キャップ109aおよび109bは、大気連通チューブ107と連結されている大気連通用の連通口113bを連通口113aに隣接して有している。また、キャップ109aおよび109bの内部には、多孔質の吸収体114が備えられている。よって、顔料ブラック、カラーインク用ノズル列それぞれに対して独立に吸引回復を行うことができる。
また、本実施例では説明の都合上、キャップ109の内部構成が二つの構成の場合で説明したが、キャップ109が複数個ある場合でもそれぞれのキャップ109での吸引動作において本発明を適用することが出来るし、複数個のキャップ109の何れかの吸引動作のみで適用することもできる。
吸引チューブ106の他端は、チューブポンプ式の吸引ポンプ102に配されている。
吸引ポンプ102は、内側に半円形状で形成されているチューブガイド面101aを有するポンプベース101と、回転軸104を中心に回動せしめられるコロホルダー103と、コロホルダー103に回動可能に支持される2個のコロ(ローラ)105と、図示が省略されるが、回転軸104に回動力を伝達するポンプ用モータとを含んで構成されている。
斯かる構成において、ポンプ用モータが作動状態とされ、2個のコロ(ローラ)105が回転軸104を中心とする回転に応じて吸引チューブ106をしごきながら移動することにより、キャップ109内に負圧が発生することとなる。従って、キャップ109内が吸引されることとなる。また、ポンプの構成をチューブポンプ形態で説明してきたが、特にこれに限定されることはなく、キャップ109内に負圧を発生できるポンプ構成であれば何でもよい。
ブレード110は、ブレードホルダー111により保持されている。
ブレードホルダー111は、キャップ109が下方に移動して待機しているとき、図8において矢印Bの示す方向にブレードホルダー111がスライドすることにより、ブレード110の先端が各吐出口面に当接しながら各吐出口面に残留したインク滴や紙粉などのごみをワイピングするように構成されている。
(1−2e)制御ブロック部
図12乃至14は、本発明に係るインクジェット記録装置の一例に備えられる制御ブロックの構成を示す。
図12乃至14は、本発明に係るインクジェット記録装置の一例に備えられる制御ブロックの構成を示す。
図12において、上述した制御基板301には、本記録装置の制御をつかさどり制御指令を出すCPU310と、CPU310にデータバスを介して接続され制御データなどが書き込まれるROM311、記録データ等を展開する領域となるRAM312と、記録ヘッド11を駆動するヘッドドライバ307とを主な要素として含んで構成されている。
また、制御基板301には、上述したキャリッジ13に搭載されリニアスケール18を読み取るCRエンコーダセンサ19、シャーシ1に取り付けられコードホイール27を読み取るLFエンコーダセンサ28、リフトカム軸58の動作を検知するリフトカムセンサ69と、メインテナンスユニット36の動作を検知するPGセンサ303、メインASF37の動作を検知するASFセンサ305、PEセンサレバーの動作を検知するPEセンサ、自動両面ユニット2の着脱を検知する両面ユニットセンサ等が接続されている。
また、本記録装置と電気的に接続する仲立ちをするI/F309を介して記録データ(画像データ)を本記録装置に送るホスト装置(パーソナルコンピュータ)(PC)240が接続されている。
さらに、制御基板301には、メインASF37を駆動するASFモータ46、メインテナンスユニット36を駆動するPGモータ302等の各駆動用モータが接続されている。
このような構成において、ホスト装置240から印刷されるべき画像に対応した画像データがI/F309を介して制御基板301に送られ、RAM312上にそのデータが格納される場合、CPU310が記録動作開始指令を出すことにより、所定の記録動作が開始される。その記録動作が開始されるとき、まず給紙動作が行われることとなる。
次に、図13を参照して、本実施例に係るプリンタ1の制御に係る主要部の構成を説明する。なお、図13、14、および、15において、それぞれ、図12において同一とされる構成要素について同一の符号を付して示し、それらの重複説明を省略する。
図13は、上述の制御基板301に関連して設けられる制御部(制御基板)230の構成を示す。
図13は、上述の制御基板301に関連して設けられる制御部(制御基板)230の構成を示す。
制御部230は、ASIC(専用カスタムLSI)231と、DSP(デジタル信号処理プロセッサ)232と、DSP232のCPUの制御プログラムを記憶するプログラムメモリ233a、及び実行時のプログラムを記憶するRAMエリア,画像データなどを記憶するワークメモリとして機能するメモリエリアを有しているメモリ233とを含んで構成されている。
DSP232は、内部にCPUを有し、後述する各種制御処理及び、輝度信号(R、G、B)から濃度信号(C、M、Y、K)への変換、スケーリング、ガンマ変換、誤差拡散等の画像処理等を担当している。また、DSP232は、上述のCPU310と図示が省略されるデータバスを介して接続されている。
また、制御部230には、デジタルカメラ242を接続するためのポートとしてのUSBバスコネクタ235、ビューワ205を接続するためのコネクタ236、USBバスハブ(USB HUB)238が設けられている。制御部230に接続されるプリンタエンジン234には、複数色のカラーインクを用いてカラー画像を印刷するインクジェットプリンタのプリンタエンジンが搭載されている。
プリンタ1がPC240からの画像データに基づいて印刷を行う際には、PC240からのデータをそのままスルーし、USBバス243を介してプリンタエンジン234に出力する。これにより、接続されているPC240が、プリンタエンジン234と直接、データや信号のやり取りを行うことにより、プリンタ1で印刷を実行することが出来る(一般的なPC用プリンタとして機能する)。
制御基板230には、電源コネクタ239を介して、商用ACから変換された直流電圧が電源241から入力されている。
さらに、制御基板230には、メモリカード(PCカード)237、デジタルカメラ242、操作パネル201、ビューワ205が電気的に接続される。
なお、この制御部230とプリンタエンジン234との間の信号およびデータのやり取りは、前述したUSBバス243又はIEEE1284およびバス244を介して行われる。
図14は、図13におけるASIC231の構成を示す。
ASIC231は、PCカードインターフェース部309aと、IEEE1284インターフェース部309bと、USBインターフェース部309cと、USBホストインターフェース部309dと、操作パネル・インターフェース部309eと、ビューワ・インターフェース部309fと、インターフェース部309gと、DSP232との間でのデータのやり取りの制御を行うためのCPUインターフェース部250と、これら各部を接続する内部バス(ASICバス)252とを主な要素として含んで構成されている。
ASIC231は、PCカードインターフェース部309aと、IEEE1284インターフェース部309bと、USBインターフェース部309cと、USBホストインターフェース部309dと、操作パネル・インターフェース部309eと、ビューワ・インターフェース部309fと、インターフェース部309gと、DSP232との間でのデータのやり取りの制御を行うためのCPUインターフェース部250と、これら各部を接続する内部バス(ASICバス)252とを主な要素として含んで構成されている。
PCカードインターフェース部309aは、装着されたPCカード237に記憶されている画像データを読み取ったり、或いはPCカード237へのデータの書き込み等を行う。IEEE1284インターフェース部309bは、プリンタエンジン234との間のデータのやり取りを行う。このIEEE1284インターフェース部309bは、デジタルカメラ242或いはPCカード237に記憶されている画像データを印刷する場合に使用される。
USBインターフェース部309cは、PC240との間でのデータのやり取りを行う。USBホストインターフェース部309dは、デジタルカメラ242との間でのデータのやり取りを行う。操作パネル・インターフェース部309eは、操作パネル201からの各種操作信号を入力したり、液晶表示部202への表示データの出力などを行う。
ビューワ・インターフェース部309fは、ビューワ205への画像データの表示を制御している。インターフェース部309gは、各種スイッチやLED251等との間のインターフェースを制御する。CPUインターフェース部250は、DSP232との間でのデータのやり取りの制御を行っている。
この制御プログラムは、機能モジュールごとにタスク化したマルチタスク形式で構成されており、そのタスク構成の主なものを示すと図15に示されるようになる。
図15において、400は、システムコントロールタスクで、各タスク間でのイベント発行、イベントの終了に伴うシーケンス制御や排他処理等、システム全体の調停を行っている。401は、キーイベントタスクを示し、操作パネル201のキー操作に基づいて、押下されたキーの解析等を行う。402は、LCD表示部207への表示タスクを示し、表示部202におけるUI制御、或はメッセージ表示要求等が発生した時点で起動され、表示部202への表示制御を実行している。
403は、PCカード237への読み書き、或はIEEE1284、或はブルーツゥースなどによるデータの入出力により起動されるタスクを示す。404は、USBバスを介して接続されるPC240からのデータ転送により起動されるUSBプリンタタスクで、USBのプリンタ割り込みにより起動され、PCプリンタとしての機能を実行する。405は、システムコントロールタスク400により起動され、ファームウェアの初期化を行う。また、システムコントロールタスク400からのメッセージに応じて、下位タスクであるUSBコントロールタスク、USBバスタスクの起動・終了を行う。406は、USBタスクにより起動され、USBを介して接続されるデジタルカメラ242からのデータの読込みや各種通信制御等を実行する。407は、ファイルタスクで、ファイルのオープン、クローズ、リード、ライト等の入出力制御を行う。408は、プリンタエンジン234と接続されるセントロニクス・インターフェースから起動されるタスクで、印刷データのDMA送信、ステータス応答等を実行する。409は、画像処理タスクで、RGBデータを受取り、前述した3D処理、四面体補完、色変換やスケーリング及び誤差拡散処理などによりY、M、C、Kデータを作成し、最終的にプリンタエンジン234に出力するラスタイメージデータを作成する。410は、ページ・クリエイトタスクで、JPEGデータを伸長して画像データに変換したり、或はBMP形式のデータからイメージデータを作成したり、或はHTML文書からイメージデータを作成するとともに、フォトデータの補正、階調補正等の画像処理やRGBデータの作成等を行っている。411は、ビューワタスクで、ビューワ205が接続されている状態で、ビューワ205への表示制御を実行している。
次に、本実施の形態に係るプリンタ1における印刷モードについて説明する。
A(通常のPCプリンタモード)
これはPC240から送られてくる印刷データに基づいて画像を印刷する印刷モードである。
これはPC240から送られてくる印刷データに基づいて画像を印刷する印刷モードである。
このモードでは、図13において、PC240からの印刷データがコネクタ212を介して入力されるとき、USBバスハブ238、USBバス243を介して直接プリンタエンジン234に送られ、PC240からのデータに基づいて印刷が行われる。
その際、DSP232は、USBインターフェース部309cを通じて供給された印刷データにおけるヘッダのコードデータに基づいてPC240からの印刷データであると判断する。
B(PCカードからの直接プリントモード)
PCカード237が、カードスロット204に装着或いは脱着されると割り込みが発生し、これにより、DSP232は、例えば、図示が省略されるカードコネクタの検出スイッチからの信号に基づいてPCカード237が装着されたか或いは脱着(取り外された)されたかを検知できる。従って、DSP232は、PCカードインターフェース部309aを介して供給された印刷データがPCカード237から供給されたものと判断する。
PCカード237が、カードスロット204に装着或いは脱着されると割り込みが発生し、これにより、DSP232は、例えば、図示が省略されるカードコネクタの検出スイッチからの信号に基づいてPCカード237が装着されたか或いは脱着(取り外された)されたかを検知できる。従って、DSP232は、PCカードインターフェース部309aを介して供給された印刷データがPCカード237から供給されたものと判断する。
PCカード237が装着されるとき、そのPCカード237に記憶されている圧縮された(例えばJPEG圧縮)画像データが読み込まれ、それがメモリ233に記憶される。その後、その圧縮された画像データを解凍して再度メモリ233に格納する。
次に、操作パネル201が操作されて、その格納した画像データの印刷が指示されるとき、RGB信号からYMCK信号への変換、ガンマ補正、誤差拡散等を実行してプリンタエンジン234により、印刷可能な記録データに変換し、IEEE1284インターフェース部309bを介してプリンタエンジン234に出力することにより、印刷が行われる。
C(デジタルカメラからの直接プリントモード)
ケーブル245を介してプリンタ装置1とデジタルカメラ242とが接続されることにより、DSP232は、デジタルカメラ242からの印刷データのヘッダのコードデータに基づいてデジタルカメラ242から印刷データが供給されたものと判断する。これにより、デジタルカメラ242からの画像データに基づいて直接的にプリンタ1により、印刷される。
ケーブル245を介してプリンタ装置1とデジタルカメラ242とが接続されることにより、DSP232は、デジタルカメラ242からの印刷データのヘッダのコードデータに基づいてデジタルカメラ242から印刷データが供給されたものと判断する。これにより、デジタルカメラ242からの画像データに基づいて直接的にプリンタ1により、印刷される。
さらに、本発明に係る吐出回復処理方法の一例が適用されたプリンタ1においては、上述した回復系36において、以下のような回復処理が実行される。
回復処理は、例えば、所定のタイミングで記録ヘッド11の記録動作前、あるいは、記録ヘッド11が所定期間以上経過した場合、あるいは、メンテナンスキー208が操作された場合等において行われる。
そのような回復処理を行うにあたり、先ず、図1に示されるフローチャートにおけるステップS1において、DSP232は、印刷データを取り込み、続くステップS2において、PC240に接続されるUSBインターフェース部309cを通じてPC240からの印刷データが供給された場合、供給された印刷データにおけるヘッダのコードデータに基づいてPC240からの印刷データから供給されたものであると判断する。これにより、DSP232は、全てのインクセット(吐出口面11a,11b)において吸引回復(以下、吸引回復Bともいう)動作を行わせるべく、ステップS5においてPC240からの印刷データであることをあらわす制御データをCPU310に供給する。
従って、CPU310は、回復系36に対し全てのインクセットにおいて吸引回復Bの動作を行わせる。すなわち、記録ヘッド11において、顔料インクとカラーインク用のノズル列のどちらのインクセットについても吸引回復を行うこととなる。吸引回復処理終了後、ステップS4において、印刷プログラムが実行され、印字が開始される。
一方、印刷データがUSBインターフェース部309c以外のインターフェース部から供給される場合、DSP232は、ステップS2において、供給された印刷データにおけるヘッダのコードデータに基づいてPC240以外からの印刷データが供給されたものであると判断したとき、つまり、印刷データがPCカード237やデジタルカメラ242等からの画像データであるとき、DSP232は、使用するインクセット(吐出口面11a)のみ、例えば、カラーインク用ノズル列のインクセットのみの吸引回復動作(以下、吸引回復Aともいう)を行わせるべく、ステップS3において、PC240以外からの印刷データであることをあらわす制御データをCPU310に供給する。即ち、USBインターフェース部309c以外からの印刷データが送られるとき、印刷に使用しないインクセットの吸引回復動作を行わないこととなる。
吸引回復終了後、ステップS4において、印刷プログラムが実行されることにより、印字が開始される。
ここで、吸引回復AまたはBは、実施例に挙げた吸引動作に特にとらわれず、それぞれのインターフェースに合わせた吸引回復動作により、印字を行うインクセットにしっかりとインクが充填できれば、どのようなシーケンスでも構わない。
このように、吸引回復Aのように、印字の前に行う吸引回復動作が印字に使うインクセットのみ、吸引回復動作を行うことによって、インクの消費量のムダや、ファーストプリントにまでかかる時間を短縮する事が可能である。
また、シングルファンクションプリンタを例にとって挙げたが、マルチファンクションプリンタ(MFP)で行っても良いことは勿論である。
11 記録ヘッド
11a、11b 吐出口面
36 メインテナンスユニット
101 ポンプベース
102 吸引ポンプ
103 コロホルダー
105 コロ
106 吸引チューブ
107 大気連通チューブ
108 大気連通弁機構
109 キャップ
109a カラー用キャップ
109b Bk用キャップ
110 ブレード
111 ブレードホルダー
114 吸収体
203 デジタルカメラ用端子
204 カードスロット
208 メンテナンスキー
230 制御基板
231 ASIC
232 DSP
233 メモリ
234 プリンタエンジン
237 メモリカード
240 PC
242 デジタルカメラ
243 USBバス
244 IEEE1284バス
301 制御基板
302 PGモータ
303 PGセンサ
307 ヘッドドライバ
309 I/F
11a、11b 吐出口面
36 メインテナンスユニット
101 ポンプベース
102 吸引ポンプ
103 コロホルダー
105 コロ
106 吸引チューブ
107 大気連通チューブ
108 大気連通弁機構
109 キャップ
109a カラー用キャップ
109b Bk用キャップ
110 ブレード
111 ブレードホルダー
114 吸収体
203 デジタルカメラ用端子
204 カードスロット
208 メンテナンスキー
230 制御基板
231 ASIC
232 DSP
233 メモリ
234 プリンタエンジン
237 メモリカード
240 PC
242 デジタルカメラ
243 USBバス
244 IEEE1284バス
301 制御基板
302 PGモータ
303 PGセンサ
307 ヘッドドライバ
309 I/F
Claims (4)
- 複数の印刷データ入力装置からのそれぞれデータに基づいて該印刷データ入力装置の種類を判別し判別出力を送出する工程と、
記録用液体を吐出する複数の吐出口列群を有し前記複数の印刷データ入力装置からのそれぞれデータに基づく記録動作を行う記録ヘッドに対する回復処理を各吐出口列群ごとに選択的に行う回復処理手段に、前記判別出力に応じて回復処理を行う吐出口列群を変更する工程と、
を含んでなる吐出回復処理方法。 - 複数の印刷データ入力装置からのそれぞれデータに基づいて該印刷データ入力装置の種類を判別し判別出力を送出する判別手段と、
記録用液体を吐出する複数の吐出口列群を有し前記複数の印刷データ入力装置からのそれぞれデータに基づく記録動作を行う記録ヘッドに対する回復処理を各吐出口列群ごとに選択的に行う回復処理手段と、
前記判別手段からの判別出力に応じて前記回復処理手段に回復処理を行う吐出口列群を変更させる動作を行わせる制御部と、
を具備して構成されるインクジェット記録装置。 - 前記制御部は、前記判別手段からの判別出力が印刷データ入力装置としてのパーソナルコンピュータをあらわす場合、回復処理手段に、記録ヘッドにおけるすべての前記吐出口列群に対し回復処理動作を行わせることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
- 前記制御部は、前記判別手段からの判別出力が印刷データ入力装置としての撮像装置をあらわす場合、回復処理手段に、印刷に使用される所定の前記吐出口列群のみに対し回復処理動作を行わせることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004361848A JP2006168072A (ja) | 2004-12-14 | 2004-12-14 | 吐出回復処理方法、および、それが用いられるインクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004361848A JP2006168072A (ja) | 2004-12-14 | 2004-12-14 | 吐出回復処理方法、および、それが用いられるインクジェット記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006168072A true JP2006168072A (ja) | 2006-06-29 |
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ID=36669325
Family Applications (1)
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JP2004361848A Pending JP2006168072A (ja) | 2004-12-14 | 2004-12-14 | 吐出回復処理方法、および、それが用いられるインクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006168072A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013248739A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Seiko Epson Corp | プリンター |
-
2004
- 2004-12-14 JP JP2004361848A patent/JP2006168072A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013248739A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Seiko Epson Corp | プリンター |
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