JP2009241261A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

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宏和 吉川
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Abstract

【課題】中央基準搬送を実行する際の記録開始時に、キャリッジが記録媒体端部まで移動するのに要する時間をなるべく短くするように制御可能なインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】前記記録媒体の給紙動作が完了する前に、記録媒体の搬送方法や記録媒体のサイズに関する情報に応じて、記録開始時のキャリッジの待機位置を適切に変更することにより、記録状況に応じた品位と速度で画像を出力することが可能となる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、記録ヘッドがインクを吐出しながら移動することで記録を行うインクジェット記録装置に関する。特に、記録動作直前に記録ヘッドが予備吐出を実行する待機位置を記録媒体のサイズなどによって制御する方法に関する。
近年、コンピュータで作製された画像や、デジタルカメラ等の撮像装置で撮像された画像の出力装置として、インクジェット記録装置が有用されている。特に、記録ヘッドが移動しながらインクを吐出する主走査と、主走査とは交差する方向に記録媒体を搬送する搬送動作を交互に繰り返すシリアル型のインクジェット記録装置は、小型かつ安価な構成で高品位な画像を高速で出力することが可能である。
インクジェット記録方式では、記録ヘッドに備えられた複数の記録素子より入力画像データに基づいてインクが吐出され、これが記録媒体においてドットを形成することによって、画像が記録される。高品位な画像を安定して得るためには、記録ヘッドにおける正常な吐出動作の維持が求められるので、多くのインクジェット記録装置では、記録ヘッドに対するメンテナンス動作を適宜行っている。
メンテナンス動作としては、記録ヘッドの個々の吐出口より強制的にインクを吸引する吸引回復動作や、記録とは無関係に記録ヘッドから予備的な吐出動作を実行させる予備吐出動作、吐出口表面を払拭するワイピング動作などが挙げられる。そして、これら動作を行うための機構として、記録ヘッドの吐出口面を覆うためのゴム製のキャップや、ワイピングを行うためのワイパなどが、装置内のホームポジションに配備されている。
シリアル型のインクジェット記録装置において、一般に、ホームポジションは記録ヘッドの走査領域内の端部に設置されており、待機状態にある記録ヘッドは、ホームポジションのキャップによって吐出口面が保護されている。記録動作開始コマンドが入力されると、キャップが記録ヘッドの吐出口面から外され、記録ヘッドはキャップ内に所定数の予備吐出を実行し、その後搬送されて来る記録媒体の位置へと移動し、記録動作を開始する。また、記録動作中であっても予備吐出動作が必要な場合には、記録ヘッドは適宜ホームポジションのキャップ位置まで戻り、ここで所定回数の予備吐出動作を行ってから、再び記録媒体の位置へと移動して記録動作を再開する。
ところで、シリアル型の記録装置では、記録媒体を搬送する方法として、記録媒体が通過する主走査方向の位置に応じた2つの方法を採用することが出来る。1つは、ホームポジション側を搬送の基準とし、この基準位置に記録媒体の片側を合わせた状態で、これを搬送する方法である。この場合、どのような幅を有する記録媒体であっても、記録媒体の片側の端部は、必ずホームポジション側の基準の位置に一致した状態で搬送される。以下本明細書では、このような搬送方法を片側基準搬送と称する。
もう一つの搬送方法は、搬送の基準を、記録媒体に直接接触しこれを搬送する搬送ローラの中心とする方法である。この場合、どのような幅を有する記録媒体であっても、記録媒体の幅方向の中心線は、必ず搬送ローラの中心線にほぼ一致した状態で搬送される。以下本明細書では、このような搬送方法を中央基準搬送と称する。
片側基準搬送においては、記録媒体がホームポジションに最も近い位置に搬送されるので、記録ヘッドが予備吐出動作を行ってから記録媒体の位置まで移動しても、これらが比較的短時間で済む。すなわち、片側基準搬送の場合には主走査の移動に無駄がなく、1ページあたりの記録時間も短く抑えることが出来る。
一方、中央基準搬送においては、記録媒体端部のホームポジションからの距離が定まっていないので、記録ヘッドが予備吐出動作を行ってから記録媒体まで移動する時間も、記録媒体のサイズによってまちまちである。すなわち、中央基準搬送の場合には、記録ヘッドの走査領域に記録媒体が通過しない領域が存在するので、主走査の移動に無駄があり、1ページあたりの記録時間も片側基準搬送に比べて多くかかりがちである。
しかしながら、記録媒体を搬送する精度については、片側基準搬送よりも、中央基準搬送の方が優れていると言える。記録媒体を搬送する搬送ローラにおいては、一般にその両端(主走査方向の両端)において記録媒体に圧力を加えつつ回転し、これを搬送している。よって、搬送時の圧力分布は、搬送ローラの中心部を軸としてほぼ左右対称な状態となる。すなわち、搬送ローラの中心に記録媒体の中心線が一致するように記録媒体が搬送されれば、記録媒体はその中心線に対し左右対称な搬送圧力によって中心線に平行に(すなわち主走査方向に垂直に)搬送される。しかし、搬送ローラの中心と記録媒体の中心線とが一致しない状態で搬送された場合には、記録媒体はその中心線に対し左右非対称な圧力によって搬送されるので、左右の搬送速度に差が生じ、記録媒体の斜行やたわみを引き起こす恐れが生じる。よって、搬送精度の高い中央基準搬送を採用しながらも、主走査の移動に無駄がなく、1ページあたりの記録時間も短く抑えられるような記録方法が求められていた。
例えば特許文献1には、中央基準搬送でありながら、キャリッジがホームポジションまで戻らなくても記録動作中の予備吐出を受容可能な複数のキャップを、適切な位置に複数個備えた構成のインクジェット記録装置が開示されている。このような構成であれば、記録装置が記録可能なサイズのそれぞれに対応した位置、すなわち中央基準搬送を行った場合に記録媒体の測端部が通過する位置の直ぐ近傍の位置に、予備吐出を受容するためのキャップを備えておくことが出来る。よって、いずれのサイズの記録媒体に記録する場合であっても、記録ヘッドの走査領域に記録媒体が通過しない領域が殆ど存在せず、主走査の移動に無駄がなく、1ページあたりの記録時間を短く抑えることが可能となる。
また、近年では、記録媒体の最端部まで余白を設けずに記録を行う所謂「余白なし記録」を実行するために、記録ヘッドに記録される部分の記録媒体を下部から支えるプラテンに開口部を設けたインクジェット記録装置も提供されている。このような記録装置では、記録媒体の最端部を記録する際に、最端部からはみ出して吐出されたインクが上記開口部に収容される仕組みになっている。よって、例えばこの開口部を、上記中央基準搬送時の予備吐出を受容するために利用することも出来る。この場合、特許文献1のように複数のキャップ部材を新たに設けなくても、特許文献1と同様の制御によって同様の作用効果を得ることが可能となる。
特開平5−69559号公報
しかしながら、特許文献1や開口部を有する記録装置のように、記録中の予備吐出を記録媒体の近傍で実行できる構成を備えた場合であっても、中央基準搬送では、片側基準搬送に比べてどうしてもタイムロスが大きくなる傾向がある。これは、記録開始前に待機しているホームポジションから記録媒体端部までの距離が、中央基準搬送の方が片側基準搬送に比べて長く、その分記録開始時にキャリッジが移動するための時間を要するからである。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。よってその目的とするところは、中央基準搬送を実行する際の記録開始時に、キャリッジが記録媒体端部まで移動するのに要する時間をなるべく短くするように制御可能なインクジェット記録装置を提供することである。また、記録媒体の種類や求められる画像品位の程度によって、中央基準搬送あるいは片側基準搬送あるいは記録開始時にキャリッジが待機する待機位置を適宜切り替え、高品位な画像と良好な使い勝手が得られるようなインクジェット記録装置を提供することである。
そのために本発明においては、インクを吐出する記録素子を有する記録ヘッドを走査させて、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、記録媒体のサイズに関する情報を取得する手段と、前記記録媒体の給紙動作が完了する前に、前記記録ヘッドを待機位置に移動させる手段とを備え、前記待機位置は、前記記録媒体のサイズに関する情報に応じて変更されることを特徴とする。
また、インクを吐出する記録素子を有する記録ヘッドを走査させて、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法において、記録媒体のサイズに関する情報を取得する工程と、前記記録媒体の給紙動作が完了する前に、前記記録ヘッドを待機位置に移動させる工程とを有し、前記待機位置は、前記記録媒体のサイズに関する情報に応じて変更されることを特徴とする。
さらに、インクを吐出する記録素子を有する記録ヘッドを走査させて、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法において、記録媒体のサイズに関する情報を取得する工程と、前記記録媒体が中央基準搬送で搬送されるか、あるいは片側基準搬送で搬送されるかを判断する判断工程と、前記記録媒体の給紙動作が完了する前に、前記記録ヘッドを待機位置に移動させる工程とを有し、前記待機位置は、前記記録媒体のサイズに関する情報および前記判断工程の判断に応じて変更されることを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体の搬送方法や記録媒体のサイズに関する情報に応じて、記録開始時のキャリッジの待機位置を適切に変更することにより、記録状況に応じた品位と速度で画像を出力することが可能となる。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。
(本体構成)
図1は、本実施形態に適用可能なインクジェット記録装置の外観を説明するための斜視図である。また、図2、図3および図8は、当該インクジェット記録装置の内部構成を説明するための斜視図、断面図および平面図である。
本実施形態のインクジェット記録装置1は、給紙部2、搬送部3、記録部5、排紙部4、Uターン搬送部8、メンテナンス部6、外装部9、を備えて構成されている。本実施形態の記録装置では、給紙部2とUターン搬送部8のどちらからも記録媒体を給紙することが出来るようになっており、給紙される箇所によって、その後の搬送方法が異なっている。給紙部2より記録媒体が給紙される場合は中央基準搬送、Uターン搬送部8より給紙される場合は片側基準搬送となっている。以下、記録装置の各部を項目に分けて概略を順次説明する。
(A)給紙部
給紙部2は、記録媒体Pを積載する圧板21、記録媒体を給紙する給紙ローラ28、記録媒体を分離する分離ローラ241等がベースに取り付けられて構成されている。
積載された記録媒体を保持するための給紙トレイ26は、ベースまたは外装に取り付けられており、使用時には多段階に引き出し可能になっている。
給紙ローラ28は、断面円弧の棒状に形成されている。表面には給紙ローラゴムが設けられており、これに記録媒体面を接触させた状態で回転し、記録媒体の給紙を行う。給紙ローラ28の駆動力は、メンテナンス部6と共用のポンプモータから駆動伝達ギア、遊星ギアによって伝達される。
圧板21には、記録媒体の積載位置を規制するための可動サイドガイド23が移動可能に設けられている。本実施形態の可動サイドガイド23は、どのようなサイズの記録媒体でも中央基準搬送が出来るように、2つの稼動サイドガイドが左右対称に移動するように構成されている。可動サイドガイド23の移動位置は装置内に備えられた位置検出センサで検出することができ、これにより記録媒体の幅やサイズを判断することが出来る。
圧板21は、ベースに結合された回転軸を中心に回動可能であり、圧板バネによって給紙ローラ28に付勢されている。給紙ローラ28と対向する圧板21の位置には、積載最下位近くのシート材記録媒体の重送を防止するために、人口皮革等の比較的摩擦係数が大きい材質からなる分離シートが設けられている。圧板21には、圧板カムによって、給紙ローラ28に対して当接、離間されるように構成されている。
さらに、ベースには、記録媒体を一枚ずつ分離するための分離ローラ241が取り付けられた分離ローラホルダが設けられている。分離ローラホルダは、ベースに設けられた回転軸を中心に回転可能になっており、分離ローラバネによって給紙ローラ28側に付勢されている。また、分離ローラ241には、クラッチバネが取り付けられており、所定以上の負荷が作用したときに、分離ローラ241が取り付けられた部分が回転するように構成されている。分離ローラ241は、分離ローラリリースシャフトとコントロールカムによって、給紙ローラ28に対して当接、離間するように構成されている。また、記録媒体を積載位置に戻すための戻しレバーは、ベースに回転可能に取り付けられ、解除方向に戻しレバーバネによって付勢されている。記録媒体を戻すときには、コントロールカムによって回転するように構成されている。これらの圧板21、戻しレバー、分離ローラ241の位置はASF(オートシートフィーダ)センサによって検知されている。
待機状態では、圧板28が圧板カムによってリリースされ、分離ローラ241がコントロールカムによってリリースされ、戻しレバーが記録媒体を戻し、積載時に記録媒体が奥に入らないように積載口をふさぐような積載位置に設けられている。この状態から、給紙が始まると、モータ駆動によって、まず、分離ローラ241が給紙ローラ28に当接する。そして、戻しレバーがリリースされ、圧板21が給紙ローラ28へ当接する。この状態で、記録媒体の給紙が開始される。記録媒体は、ベースに設けられた前段分離部で制限され、記録媒体の所定枚数のみが給紙ローラ28と分離ローラ241によって構成されるニップ部に送出される。送出された記録媒体はこのニップ部で分離され、最上位の記録媒体のみが搬送される。
記録媒体が後述の主搬送ローラ36、ピンチローラ37まで到達したときに、圧板21が圧板カムによってリリースされる。戻しレバーは、コントロールカムによって積載位置に戻される。このとき、給紙ローラ28と分離ローラ241によって構成されるニップ部に到達していた記録媒体を積載位置まで戻すことができる。
(B)搬送部
搬送部3を構成する主な機構は、曲げ起こした板金からなるシャーシ11に取り付けられている。主搬送ローラ36は、金属軸の外周表面にセラミックの微小粒をコーティングしてなり、記録媒体を搬送するための主たるローラである。主搬送ローラ36の両端の金属部分はシャーシ11に取り付けられた軸受けによって支持されている。そして、主搬送ローラ36の駆動力は、搬送モータM2の回転力が、タイミングベルトを介して主搬送ローラ36の回転軸に設けられたプーリに伝達されることによって得られている。
一方、ピンチローラホルダに保持され、ピンチローラバネによって主搬送ローラ36の方向に付勢されている複数のピンチローラ37は、主搬送ローラ36に従動するように、これに当接して設けられている。ピンチローラホルダは、ピンチローラ37を主搬送ローラ36へ圧接する方向、あるいは退避する方向へ回動可能であり、その回動軸はシャーシ11の軸受けに回転自在に支持されている。ピンチローラホルダにはPEセンサレバーが設けられており、当該レバーの動きによってPEセンサが記録媒体の先端部あるいは後端部を検出可能になっている。記録媒体は、主搬送ローラ36とこれに圧接されている複数のピンチローラ37との間に挟持され、搬送モータM2を駆動源とした両者の回転によって搬送される。
主搬送ローラ36とこれを支持する軸受けとの間には搬送ローラテンションバネが設けられており、回転時の主搬送ローラ36を付勢することで主搬送ローラ36に所定の負荷を与えている。このように、回転時の主搬送ローラ36に適量の付加を与えることにより、主搬送ローラ36が記録媒体を適量な圧力で抑え、これを安定して搬送することが出来る。このとき、搬送ローラテンションバネが設けられている箇所は、主搬送ローラ36の両端部分であるので、記録媒体に対する主搬送ローラ36とピンチローラ37の圧接力は、主搬送ローラ36の中心に対し、ほぼ左右対称であると言える。すなわち、本実施形態の搬送部3の構成においては、中央基準搬送のほうがより高い搬送精度を期待することが出来る。
記録媒体が搬送されてくる搬送部3の入口すなわち給送部2側には、記録媒体を主搬送ローラ37とピンチローラ37との間へ案内するためのペーパーガイドフラッパー33が配設されている。ペーパーガイドフラッパー33は、主搬送ローラ36と嵌合され、摺動する軸受け部を中心に回転可能で、シャーシ11に当接することで位置決めされる。
また、搬送部3の出口すなわち記録部5側には、記録ヘッド70からのインクを受ける記録媒体を下部から支えるためのプラテ34ンが、シャーシ11に取り付けられて配置されている。プラテン34には、キャリッジの主走査方向のほぼ全域に渡って開口部38が設けられており、余白なし記録を実行する際に記録媒体の端部よりはみ出して吐出されたインクを収容可能になっている。本実施形態において、開口部38の内部にはインクを吸収するための吸収体が配備されている。さらに、プラテン34の上には、搬送基準面となる複数のリブ35が、記録媒体を上流側から下流側へ案内するように形成されており、記録媒体と記録ヘッドとの距離を一定に保っている。さらに、リブ35は、後述する排紙部4と合わせて、記録媒体の波打ちが大きくならないように抑制する役割も果たしている。
(C)記録部
記録部5は、記録ヘッド70および記録ヘッドにインクを供給するインクタンク71を搭載し、上記記録媒体の搬送方向とは交差する主走査方向に移動するキャリッジ50およびその駆動機構が主な構成要素となっている。
キャリッジ50は、アイドルプーリ561と補助プーリとの間に張架されたタイミングベルト541の一部に接続されている。そして、アイドルプーリ561がキャリッジモータM1を駆動源として回転し、これに追従してタイミングベルト541が回動することによって、キャリッジ50が左右方向に移動する仕組みになっている。また、キャリッジ50は、装置内の主走査方向に延在するガイドシャフト52、および同じく主走査方向に延在し、キャリッジ50の後端を保持するガイドレールによって、その移動方向が案内支持されている。タイミングベルト541とキャリッジ50の接続部には、ゴム等からなるダンパーが配備されており、キャリッジモータM1等の振動がキャリッジの移動になるべく影響を及ぼさないようになっている。
ガイドシャフト52の両端には偏心カムが設けられている。そして、後述するクリーニング部6のメインカムから、ギア列を介した偏心カムまで駆動力が伝達されることによって、ガイドシャフト52が記録媒体の面に対し平行に昇降する仕組みになっている。これにより、キャリッジ50に搭載された記録ヘッド70の吐出口面と記録媒体の間隔を、記録媒体の厚みに応じて調整することが可能になっている。
更に、主走査方向のタイミングベルト541と平行な領域には、キャリッジ50の位置を検出するためのコードストリップ57が配備されている。コードストリップ57には、150lpi〜300lpiのピッチでマーキングが記録されており、キャリッジ50上に配備されたエンコーダセンサが上記マーキングを検出することによって、キャリッジ50の位置を把握出来るようになっている。
上記エンコーダセンサ等の電気的素子や配線は、キャリッジ50に取り付けられたキャリッジ基板に配備されている。キャリッジ基板は、キャリッジ50の移動に追従可能なフレキシブルケーブル53を介して、装置内のメイン基板と接続されている。装置内のメイン基板から出力された記録ヘッドの記録信号などは、フレキシブルケーブル53を介してキャリッジ基板に送信される。その後、更にキャリッジ基板が記録ヘッド70に形成された個々の記録素子を駆動するための信号に変換した後に、当該信号を記録ヘッド70に送信する。
搭載された記録ヘッドやインクタンク71をキャリッジ50上に固定するために、キャリッジ50には、これらを押し付けて位置決めするための突き当て部と、固定するためのヘッド押圧手段が設けられている。ヘッド押圧手段はヘッドセットレバー51に搭載され、ヘッドセットレバー51を回転支点を中心に回してセットする際に記録ヘッドに作用するように構成されている。
さらに、キャリッジ50には、記録ヘッド70から吐出されたインクの記録媒体上での着弾位置を取得するための自動レジ調整センサが取り付けられている。自動レジ調整センサは、反射型の光センサであり、発光素子より発光され、記録媒体で反射された光の光量を測定することにより、記録媒体におけるドットの形成位置を取得できるようになっている。
キャリッジ50に搭載され、記録媒体に対しインクを吐出する記録ヘッド70においては、インクを滴として吐出する記録素子の複数が、記録媒体の搬送方向に所定のピッチで配列されている。記録ヘッドにおけるインクの吐出方式は、本実施形態において特に限定されるものではない。例えば、個々の記録素子に電気熱変換素子を備え、当該電気熱変換素子に電圧パルスを印加することによってインク中に発泡を生じさせ、この泡の成長エネルギによって個々の吐出口からインクを滴として吐出させる構成であってもよい。
上述した構成において、記録媒体に画像を形成するときは、画像形成する行位置(記録媒体の搬送方向の位置)については、主搬送ローラ36とピンチローラ37のローラ対が記録媒体Pを記録ヘッド70による記録位置に位置決めする。一方、列位置(主走査方向の位置)については、エンコーダセンサの検出値に基づいて、キャリッジ50の位置を取得しながら、記録ヘッドによる記録動作が行われる。
(D)排紙部
排紙部4には、記録ヘッドに対して記録媒体の搬送方向の下流側にそれぞれ配置された第1の排紙ローラ40および第2の排紙ローラ41が備えられている。第1の排紙ローラ40は、金属軸の外周表面に複数のゴム部が設けられて構成されており、主搬送ローラ36からの駆動力がアイドラギアを介して伝達されることで回転駆動される。また、第2の排紙ローラ41は、第1の排紙ローラ40に対して記録媒体の搬送方向の下流側に配置されており、樹脂製の軸に、エラストマーからなる弾性体が複数取り付けられて構成されている。第2排紙ローラの駆動力は、第1排紙ローラからアイドラギアを介して伝達されてる。
2本の排紙ローラ40および41には、それぞれ、これらに従動して回転する複数の拍車結合体(従動ローラ)42が所定の押圧力で当接している。拍車結合体42は、2つの拍車が一体に嵌合されてなり、拍車ホルダ43に回転自在に支持されている。各拍車は、例えばステンレス等の金属材料によって薄板状に形成され外周部に歯先が設けられた金属シート部材がモールド部材と一体成形されている。拍車結合体42は、一体に嵌合された各モールド部材が、軸状のコイルバネからなるバネ軸を介して拍車ホルダ43に支持され、このバネ軸の弾性力によって、排紙ローラ40および41に対して押圧されている。
複数の拍車結合体42は、それぞれ役割が異なる2つの拍車結合体から構成されている。1つ目は、群排紙ローラ40および41のゴム部および弾性体に対応する位置に設けられ、主に記録媒体の搬送力を生じさせる役割を果たす。2つ目は、1つ目の拍車結合体群の間の、排紙ローラ40および41のゴム部および弾性体が無い位置に設けられ、主に記録媒体が記録されるときの浮き上がりを抑える役割を果たす。
第1の排紙ローラ40と第2の排紙ローラ41の間の搬送経路には、記録媒体の両端を持ち上げ、排紙ローラ40および41の先で記録媒体を保持し、先出の記録媒体の記録面(印字面)が擦れないようにするための紙端サポートが設けられている。先端にコロが設けられた樹脂部材が紙端サポートバネによって付勢され、コロを所定圧で記録媒体に押し付けることで、記録媒体の両端を持ち上げ、こしを作ることで、記録媒体を好まし位置に保持できるように構成されている。
以上の構成によって、記録部5で画像形成された記録媒体は、第1の排紙ローラおよび第2の排紙ローラ41と拍車結合体42のニップ部に挟まれて搬送され、排紙トレイ46に排出される。
排紙トレイ46は、フロントカバー95の内部に収納されるように構成されており、使用に応じて引き出される。排紙トレイ46は、排紙方向の先端に向かって高さが上がり、更にその両端がより高くなるように構成され、排出された記録媒体上の積載性向上、記録面の擦れ防止を実現している。
(E)Uターン搬送部
Uターン搬送部8は、主にカセット81、カセット用圧板822、カセット用給紙ローラ821、カセット用分離ローラ831、カセット用戻しレバー824、第1のUターン搬送ローラ86、第2のUターン搬送ローラ87などによって構成されている。
カセット81は、記録媒体の縦方向のサイズに応じて、2段階に収縮可能に構成されている。小サイズ紙への記録時あるいはカセット81の非使用時には、カセット81を収縮させて、外装部9の内部に収納することが出来る。
カセット用給紙ローラ821は、断面円弧の棒状をしている。カセット81から給紙される記録媒体に対して、安定した片側基準搬送が実行できるように、基準側(すなわち図3の手前側)に1つの給紙ローラゴムが設けられている。カセット用給紙ローラ821によって給紙された記録媒体は、その後Uターンベース84に沿うように反転しながら主搬送ローラ36の方向へ搬送される。このとき、Uターン搬送経路内には、第1のUターン搬送ローラ86および第2のUターン搬送ローラ87が図のように配されている。
カセット用給紙ローラ821、第1のUターン搬送ローラ86および第2のUターン搬送ローラ87は、搬送部3の搬送モータM2とは別のUターン搬送モータM3により駆動される。Uターン搬送モータM3の駆動を駆動ギア、遊星ギア等を介しながら伝達制御することによって、カセット用給紙ローラ821等の搬送量を、主搬送ローラ36の搬送量に合わせて調整することができる。本実施形態においては、主搬送ローラ36の搬送量よりも、第2のUターン搬送ローラ87の搬送量を若干小さくすることによって、両者の間に位置する記録媒体に撓みを生じさせないようにしている。このとき、第2のUターン搬送ローラの搬送量よりも第1のUターン搬送ローラ86の搬送量を更に小さくすることによって、これら2つの搬送ローラの間においても同じ効果を得ることができる。以上の構成においては、記録媒体の種類に応じて、搬送制御を変えることもできる。
カセット用圧板822には、可動サイドガイドが移動可能に設けられており、ここから給紙される記録媒体が安定した片側基準搬送で搬送されるように、記録媒体のサイズに応じてその積載位置を基準側に規制している。カセット用圧板822は、カセット81に結合された回転軸を中心に回動可能になっており、Uターンベース84に設けられた、圧板バネ等からなる加圧・制御手段によってカセット用給紙ローラ821に付勢されている。カセット用給紙ローラ821と対向するカセット用圧板822の部位には、積載最下位近くの記録媒体の重送を防止する人口皮革等の摩擦係数の大きい材質からなる分離シートが設けられている。カセット用圧板822は、圧板カムによって、カセット用給紙ローラ821に対して当接、離間するように構成されている。
さらに、Uターンベース84には、記録媒体を一枚ずつ分離するためのカセット用分離ローラ831が、ベースに設けられた回転軸に回転可能にされており、分離ローラバネによってカセット用給紙ローラ821に付勢されている。カセット用分離ローラ831には、クラッチバネが取り付けられ、所定以上の負荷が作用したときに、カセット用分離ローラ831が取り付けられた部分が回転するように構成されている。カセット用分離ローラ831は、分離ローラリリースシャフトとコントロールカムによって、カセット用給紙ローラ821に対して当接、離間するように構成されている。これらのカセット用圧板822、カセット用戻しレバー824、カセット用分離ローラ831の位置はUターンセンサによって検知される。
記録媒体を積載位置に戻すためのカセット用戻しレバー824は、Uターンベースに回転可能に取り付けられ、解除方向に戻しレバーバネで付勢されている。記録媒体を戻すときは、コントロールカムによって回転される。
通常の待機状態では、カセット用圧板822が圧板カムによってリリースされ、カセット用分離ローラ831がコントロールカムによってリリースされる。また、カセット用戻しレバー824は、記録媒体を戻し、積載時に記録媒体が奥に入らないように、積載口をふさぐような積載位置に設けられている。この状態から、給紙が始まると、Uターン搬送モータM3の駆動によって、まず、カセット用分離ローラ831がカセット用給紙ローラ821に当接される。そして、カセット用戻しレバー824がリリースされ、カセット用圧板822がカセット用給紙ローラ821に当接される。記録媒体は、ベースに設けられた前段規制手段で制限され、記録媒体の所定枚数のみがカセット用給紙ローラ821とカセット用分離ローラ831によって構成されるニップ部に送出される。送出された記録媒体は、このニップ部で分離され、最上位の記録媒体のみが搬送される。
分離・搬送された記録媒体が第1のUターン搬送ローラ86とUターンピンチローラ861とのニップ部に到達したときに、カセット用圧板822が圧板カムによってリリースされ、カセット用分離ローラ831がコントロールカムによってリリースされる。カセット用戻しレバー824は、コントロールカムによって積載位置に戻される。このとき、カセット用給紙ローラ821とカセット用分離ローラ831がなすニップ部に到達していた記録媒体は積載位置まで戻される。
給紙部分よりも下流側には、給紙・搬送された記録媒体を搬送するために、第1のUターン搬送ローラ86、第2のUターン搬送ローラ87の2本の搬送ローラが設けられている。Uターン搬送ローラ86および87は、金属軸の芯金の4〜6箇所にゴム硬度40°〜80°のEPDMが取り付けられて構成されている。このゴム部に対応した位置に、記録媒体を挟持するためのUターンピンチローラ861および871がばね軸に取り付けられ、第1のUターン搬送ローラ86および第2のUターン搬送ローラ87にそれぞれ付勢されている。
記録媒体の先端が主搬送ローラ36とピンチローラ37とに送られる際に、ローラ対のニップ部で記録媒体の種類に応じた先端位置合わせ動作が行われる。この際、複数のローラ間において記録媒体の撓みが発生する場合もあるが、その後の搬送動作において主搬送ローラ36の搬送量よりも第2のUターン搬送ローラ86の搬送量が小さくなるように制御することによって、これら撓みを徐々に減らしていくことが出来る。このとき、記録媒体の撓みが完全に無くなる前に記録媒体の後端が第2のUターン搬送ローラ87とUターンピンチローラ871とのニップを抜けるように制御する。これにより、記録媒体をアウターガイド等のガイド部材に当接させることなく精度良く搬送することが可能となる。
(F)メンテナンス部
メンテナンス部6は、記録装置のホームポジションに配備され、記録ヘッドの吸引回復を行うためのポンプ60、記録ヘッドの乾燥を抑えるためのキャップ61、記録ヘッドの吐出口形成面をワイピングするためのブレード62、などから構成されている。これらメンテナンス部6に関わる部材の一連の動作は、装置内に設置されたポンプモータM4の駆動に連動して行われている。
ポンプ60では、不図示のポンプコロが不図示のチューブをしごくことによって負圧が発生させるように構成されている。またキャップ61は、不図示の弁などを介してポンプ60に接続されている。キャップ61を記録ヘッドのインク吐出口に密着させた状態で、ポンプ60を作用させると、記録ヘッド70から不要なインク等が吸引されるようになっている。また、キャップ61を開けた状態で、キャップ61に残っているインクを吸引することにより、残インクによる固着およびその後の弊害が起こらないように配慮されている。なお、ポンプ60で吸引されたインクは廃インクとなり、下ケース99に設けられた不図示の廃インク吸収体に吸収され、ここに保持される。
ブレード62の動作、キャップ61の昇降、および弁の開閉など、連続して行われる一連の動作は、軸上に複数のカムを設けた不図示のメインカムによって制御される。それぞれの部位のカムやアームがメインカムに作用され、所定の動作を行うことが可能となっている。メインカムの位置は、フォトインタラプタ等の位置検出センサで検出することができる。キャップ61の降時には、ブレード62がキャリッジ50の走査方向に垂直に移動し、記録ヘッドのフェイス面をクリーニングする構成となっている。ブレード62は、記録ヘッドのノズル近傍をクリーニングするものと、フェイス面全体をクリーニングするものと、複数設けられている。そして、キャリッジ50が、一番奥に移動した際には、ブレードクリーナー(不図示)に当接することにより、ブレード62自身へ付着したインクなども除去することができる構成になっている。
記録が行われていない待機状態のとき、キャリッジ50はホームポジションに戻り、キャップ61によって記録ヘッドの吐出口面は保護されている。
(制御構成)
図4は、以上説明したインクジェット記録装置の制御系の概略構成を説明するためのブロック図である。コントローラ600は、CPU601、ROM602、特殊用途集積回路ASIC(Application Specific Integrated Circuit)603、RAM604、システムバス605、A/D変換器606等を備えている。
外部に接続され、画像データの供給源となるホスト装置610(あるいは画像読取り用のリーダや、デジタルカメラなど)は、インターフェース611を介して記録データ、コマンド、ステータス信号等をコントローラ600との間で送受信する。スイッチ群620は、電源スイッチ621、プリント開始を指令するための印刷スイッチ622、記録ヘッド70のためのメンテナンス処理の起動を指示するための回復スイッチ623など、操作者による指令入力を受容するためのスイッチを有する。センサ群630は、記録ヘッド70がその移動によりホームポジションに位置することを検出するフォトカプラ631、環境温度を検出するために装置内の適宜な箇所に設けられた温度センサ632のなどを備えている。既に説明した記録媒体の給紙状態や搬送状態を検出するためのセンサや、キャリッジ50の位置を取得する光学センサなどもこれらセンサ群の一部である。
さらに、キャリッジモータM1、搬送モータM2、Uターン搬送モータM3、ポンプモータM4および記録ヘッド70を、それぞれを駆動するためのドライバ640〜644がコントローラ600によって制御されている。
コントローラ600は、ROM602に格納されている各種プログラムやパラメータに基づいて、インターフェース611を介して入力された画像データを処理し、これを記録ヘッド70が記録可能な記録データに変換してRAM604に展開する。
記録走査を行う際、ASIC603はRAM604の記憶領域に直接アクセスし、記録ヘッド70の個々の記録素子に対応した駆動データを取得し、ヘッドドライバ643へこれを転送する。また、コントローラ600は、記録ヘッド70が上記駆動データに従ってインクを吐出する周期に対応した速度でキャリッジ50が移動するように、キャリッジモータドライバ640を制御する。これら制御により、記録媒体に1行分の画像が記録される。1行分の画像が記録された後、コントローラ600は搬送モータドライバ642やUターン搬送モータドライバ641を制御することによって、1行分の画像幅に対応した量だけ記録媒体を搬送する。
(特徴的構成)
図5は、本実施形態のコントローラ600が、記録動作時に実行するシーケンスを説明するためのフローチャートである。ここでは、簡単のため、記録装置がA4とL版の2つのサイズの記録媒体に対応可能な例を説明する。
ホスト装置610からインターフェース611を介して記録動作に関するコマンドが入力されると、コントローラ600は指定されたジョブすなわち記録動作を実行するため、給紙動作を開始する(Step1)。この際、キャリッジ50はホームポジションにて待機している。
続くStep2でASIC603は、Step1の給紙動作が給紙部2から行われたか、カセット81から行われたか、すなわち中央基準搬送であるか片側基準搬送であるかを判断する。中央基準搬送ではない、すなわちカセット81からの給紙と判断した場合は、Step8へ進み、ホームポジションのキャップ61に向けて、所定回数の予備吐出動作を記録ヘッド70に実行させる。一方、Step2で中央基準搬送であると判断した場合は、Step3へ進む。
Step3でコントローラ600は、給紙部2から給紙された記録媒体の幅方向のサイズを判別する。具体的には、先に説明した位置検出センサを利用して可動サイドガイド23の位置を検出し、この検出結果から給紙された記録媒体のサイズがL判であるかA4であるかを判断する。Step3で記録媒体のサイズがL版であると判断した場合はStep4へ、A4であると判断した場合はStep5へそれぞれ進む。
図8は、Step4においてキャリッジ50が移動する待機位置(A)を説明するための上面図である。給紙された記録媒体PがL版サイズであった場合、記録動作開始前のキャリッジ50の待機位置は、搬送されてくるL判サイズの記録媒体Pの側端部のすぐ外側の位置(A)となる。キャリッジ50は待機位置Aに移動後、この位置において開口部38に向けて所定回数の予備吐出動作を実行し、給紙が完了するまで待機する。
一方、図9は、Step5においてキャリッジ50が移動する待機位置(B)を説明するための上面図である。給紙された記録媒体PがA4サイズであった場合、記録動作開始前のキャリッジ50の待機位置は、搬送されてくるA4サイズの記録媒体の側端部のすぐ外側の位置(B)となる。キャリッジ50は、待機位置(B)に移動後、この位置において開口部38に向けて所定回数の予備吐出動作を実行し、給紙が完了するまで待機する。
給紙動作およびそれぞれの待機位置での予備吐出動作が終了すると、Step6へ進み、コントローラ600は各種ドライバを駆動し、RAM604に格納されている記録データに従って記録動作を実行する。記録動作が開始される際、中央基準搬送の場合には、記録媒体のサイズによらず、記録媒体の側端部近傍に既にキャリッジ50が待機している。よって、コントローラ600は、即座に記録ヘッド70に吐出動作を実行させることが出来る。また、記録動作中に予備吐出が必要になった場合でも、記録媒体の両側において、開口部38に向けての予備吐出動作が可能であるため、無駄のないキャリッジ50移動が可能になり、1ページ分の記録動作を短時間に完了させることが出来る。一方、片側基準搬送の場合には、記録媒体のサイズによらず、記録媒体自体が、キャリッジ50が待機しているホームポジションに近い位置に搬送されて来る。よって、コントローラ600は、中央基準搬送時と同様、即座に記録ヘッド70に吐出動作を実行させることが出来る。無論、記録動作中に予備吐出が必要になった場合でも、記録媒体の両側において、キャップ38あるいは開口部38に向けての予備吐出動作が可能であるため、やはり無駄のないキャリッジ50移動によって短時間に記録動作を完了させることが出来る。Step6において、1ページ分の記録動作が完了し記録媒体が排紙されると、Step7へ進む。
Step7では、次に記録すべき記録データが存在するか否かを判断する。記録データが存在すると判断した場合、Step1に戻り次の給紙動作を開始する。一方、現時点で記録データは存在しないと判断した場合は本処理を終了する。
以上説明したように本実施形態によれば、中央基準搬送の場合であっても、記録媒体のサイズに応じてキャリッジの待機位置を変更することにより、無駄のないキャリッジ移動によって短時間に記録動作を完了させることが可能となる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本体構成や制御構成等の基本的な部分は第1の実施形態と同様であるため説明を省略し、特徴的構成のみ説明する。
図6は、本実施形態において、コントローラ600が実行するシーケンスを説明するためのフローチャートである。殆どの工程は第1の実施形態と同様であるが、Step13において高速記録モードが設定されているか否か判断する工程を設けているところが本実施形態の特徴となっている。
第1の実施形態にように、記録動作直前の待機位置を記録媒体の即近傍とし、この位置において開口部38に向けて予備吐出動作を行うようにすれば、確かに記録動作に関わる時間を短縮することは出来る。しかしながら、予備吐出動作においては、開口部38に収容しきれないインクミストがどうしても発生し、記録媒体を下部から支えるリブ35や周囲の部材、また記録中の記録媒体を汚染してしまう場合がある。特に、比較的高価な記録媒体に高品位な写真画像を記録するような場合には、このようなミストの発生が画像品位を劣化させる要因となる。
よって、本実施形態においては、比較的高価な記録媒体に高品位な画像を記録する高品位モードと、普通紙のような比較的低価格の記録媒体に高速に画像を記録する高速記録モードとを用意する。そして、高速記録モードが設定された場合には、上述した第1の実施形態と同様の記録制御を行い、高品位モードが設定された場合には、中央基準搬送であっても、従来と同様にホームポジションを待機位置とする記録制御を行う。
以上説明したように本実施形態によれば、同じ中央基準搬送であっても、記録媒体のサイズおよび記録モードに応じてキャリッジの待機位置を変更する。これにより、無駄のないキャリッジ移動によって短時間に記録動作を完了させる高速記録モードと、ミストによる汚染がなく高品位な画像を出力する高品位記録モードとを、場合に応じて使い分けることが可能となる。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。なお、本体構成や制御構成等の基本的な部分は第1の実施形態と同様であるため説明を省略し、特徴的構成のみ説明する。但し、本実施形態の記録装置においては、記録ヘッド70に供給するインクの種類として、染料インクと顔料インクのどちらか一方を選択可能であるものとする。一般に、顔料インクは染料インクに比べて、耐侯性や発色性、黒文字品位において優れた特性を有している。その一方で、記録媒体への定着性が低く、吸収体への吸収速度も遅いため、装置内での取り扱い易さの点で染料インクに劣っている場合も多い。
図7は、本実施形態において、コントローラ600が実行するシーケンスを説明するためのフローチャートである。殆どの工程は第1の実施形態と同様であるが、Step23において、現時点での記録動作において、顔料インクが使用されているか否かを判断する工程を設けているところが本実施形態の特徴となっている。
第1の実施形態にように、記録動作前の待機位置を記録媒体の即近傍とし、この位置において開口部38に向けて予備吐出動作を行うようにすれば、確かに記録動作にかかわる時間を短縮することは出来る。しかしながら、記録ヘッド70が顔料インクを吐出しているような場合には、開口部38の内部に吸収体が配備されていても、顔料インクは吸収体に吸収されにくいので、ここから跳ね返るなどして多くのインクミストが飛散する恐れがある。そして、記録媒体を下部から支えるリブ35や周囲の部材、また記録中の記録媒体を汚染してしまう懸念が、染料インクの場合よりも大きくなる。また、染料インクよりも溶解性の低い顔料インクが開口部38に堆積し、その堆積物が開口部38を塞いでしまい、堆積物が溢れたり、記録ヘッドの吐出口形成面と接触したりなどの不具合を引き起こす場合もある。
よって、本実施形態においては、染料インクが使用されている場合の記録モードと、顔料インクが使用されている場合の記録モードとを用意する。そして、染料インクが使用されている記録モードが設定された場合には、上述した第1の実施形態と同様の記録制御を行い、顔料インクが使用されている記録モードが設定された場合には、従来と同様にホームポジションを待機位置とする記録制御を行うものとする。
以上説明したように本実施形態によれば、同じ中央基準搬送であっても、記録媒体のサイズおよびインクの種類に応じてキャリッジの待機位置を変更する。これにより、無駄のないキャリッジ移動によって短時間に記録動作を完了させる染料記録モードと、ミストによる汚染がなく高品位な画像を出力する顔料記録モードとを、使い分けることが可能となる。
(他の実施形態)
以上3つの実施形態では、簡単のために記録媒体のサイズをL判とA4の2種類としたが、無論、本発明はこのような2段階のサイズ判別に限定されるものではない。より多くのサイズに対応するために、キャリッジの待機位置をより他段階に設けることも可能である。このとき、以上の実施形態では、プラテン34に設けられ主走査方向に延在する開口部38向けて予備吐出が可能な構成で説明したが、本発明はこのような構成の記録装置に限定されるものでもない。特許文献1のように、対応可能な記録媒体のサイズの種類に応じて複数個のキャップを予め用意し、記録開始時の待機位置をそれぞれのキャップの位置に定めることが出来れば、本発明の効果を得ることは出来る。
また、上記実施形態では、稼動サイドガイド23の位置を検出するための位置検出センサを用いて、記録媒体のサイズを判断する構成としたが、記録媒体のサイズはどのような手段を用いて判断されても構わない。例えば、ユーザが、外部に接続されたホスト装置610上のアプリケーションから記録媒体のサイズを設定し、コントローラ600がその情報から記録媒体のサイズを判断する構成であってもよい。
いずれにしても、記録媒体のサイズに関する情報を取得し、その情報に応じて記録動作開始時におけるキャリッジ待機位置が異なるように制御されていれば本発明の範疇に含まれる。
また、以上の実施形態では、給紙部2とUターン搬送部8の2種類の給紙機構を備え、給紙を行った給紙機構に応じて搬送方法およびキャリッジの待機位置を異ならせる内容で説明してきたが、本発明はこのような構成に限定されるものでもない。1つの給紙機構から、中央基準搬送と片側基準搬送のどちらの給紙も出来るような機構であっても良い。また、中央基準搬送であるか片側基準搬送であるかについても、上記記録媒体のサイズと同様、ホスト装置610上のアプリケーションで設定された内容に応じて判断される構成であっても良い。
さらに、使用するインクは、プラテン34や開口部38、キャップ61内で異なる色調のインク同士が接触・混合するものでもあるので、そのときに反応を起こさないもの、特に固体化を起こさないもの、単体でも堆積をしないものとするのが望ましい。しかし、第3の実施形態のようにプラテン34や開口部38、キャップ61内におけるインク吸収性能やメンテナンス性などに何らかの悪影響を及ぼすインクがあれば、染料系のインクであっても顔料系のインクであっても適用可能である。
さらにまた、給紙開始工程、中央基準搬送であるかの判断工程、また記録媒体のサイズを判断する工程を行う順番についても、上記フローチャートに示した内容に限定されるものではない。どのような順番で個々の条件に基づいた判断が行われるにせよ、記録媒体の給紙動作が終了するまでに、キャリッジが記録媒体のサイズに応じた適切な待機位置に移動していれば、本発明の範疇に含まれる。
本発明の実施形態に適用可能なインクジェット記録装置の外観を説明するための斜視図である。 本発明の実施形態に適用可能なインクジェット記録装置の内部構成を説明するための斜視図である。 本発明の実施形態に適用可能なインクジェット記録装置の内部構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に適用可能なインクジェット記録装置の制御系の概略構成を説明するためのブロック図である。 本発明の第1の実施形態において、コントローラが、記録動作時に実行するシーケンスを説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態において、コントローラが、記録動作時に実行するシーケンスを説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態において、コントローラが、記録動作時に実行するシーケンスを説明するためのフローチャートである。 Step4においてキャリッジ50が移動する待機位置(A)を説明するための上面図である。 図9は、Step5においてキャリッジ50が移動する待機位置(B)を説明するための上面図である。
符号の説明
1 記録装置
2 給紙部
3 搬送部
4 排紙部
5 記録部
6 メンテナンス部
8 Uターン搬送部
9 外装部
11 シャーシ
21 圧版
23 可動サイドガイド
28 給紙ローラ
33 ペーパーガイドフラッパー
34 プラテン
35 リブ
36 主搬送ローラ
37 ピンチローラ
38 開口部
40 第1の排紙ローラ
41 第2の搬送ローラ
42 拍車結合体
43 拍車ホルダ
46 排紙トレイ
50 キャリッジ
51 ヘッドセットレバー
52 ガイドシャフト
53 フレキシブルケーブル
57 コードストリップ
60 ポンプ
61 キャップ
62 ブレード
70 記録ヘッド
71 インクタンク
81 カセット
84 Uターンベース
86 第1のUターン搬送ローラ
87 第2のUターン搬送ローラ
95 フロントカバー
99 下ケース
243 分離ローラ
541 タイミングベルト
561 アイドルプーリ
821 カセット用給紙ローラ
822 カセット用圧版
824 カセット用戻しレバー
831 カセット用分離ローラ
861 Uターンピンチローラ
871 Uターンピンチローラ
600 コントローラ
601 CPU
602 ROM
603 ASIC
604 RAM
605 システムバス
606 A/D変換器
610 ホスト装置
611 インターフェース
620 スイッチ群
630 センサ群
640 キャリッジモータドライバ
641 Uターン搬送モータドライバ
642 搬送モータドライバ
643 ヘッドドライバ
644 回復系モータドライバ
M1 キャリッジモータ
M2 搬送モータ
M3 Uターン搬送モータ
M4 ポンプモータ

Claims (13)

  1. インクを吐出する記録素子を有する記録ヘッドを走査させて、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、
    記録媒体のサイズに関する情報を取得する手段と、
    前記記録媒体の給紙動作が完了する前に、前記記録ヘッドを待機位置に移動させる手段と
    を備え、前記待機位置は、前記記録媒体のサイズに関する情報に応じて変更されることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記待機位置は、前記記録媒体が搬送される際の前記記録媒体の側端部の近傍となるように、前記記録媒体のサイズに応じて変更されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 記録媒体を中央基準搬送で搬送するための給紙機構および記録媒体を片側基準搬送で搬送するための給紙機構を更に備え、
    前記待機位置は、前記記録媒体のサイズに関する情報および前記記録媒体を給紙する前記給紙機構の種類に応じて変更されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記待機位置は、
    前記記録媒体を中央基準搬送で搬送する際には搬送される前記記録媒体の側端部の近傍となるように、
    前記記録媒体を片側基準搬送で搬送する際にはホームポジションとなるように、
    変更されることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 記録モードを設定する手段を更に備え、
    前記待機位置は、前記記録媒体のサイズに関する情報および前記設定された記録モードに応じて変更されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  6. 記録に使用されるインクの種類を判断する手段を更に備え、
    前記待機位置は、前記記録媒体のサイズに関する情報および前記インクの種類に応じて変更されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記記録媒体のサイズに関する情報を取得する手段は、給紙動作が行われる前の前記記録媒体の積載位置を規制するための可動サイドガイドの位置を検出することによって前記記録媒体のサイズに関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記記録媒体のサイズに関する情報を取得する手段は、ユーザが設定した情報から前記記録媒体のサイズに関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記記録ヘッドは、前記記録媒体の給紙動作が完了する前の前記待機位置に移動した後に、前記待機位置において予備吐出を実行することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記待機位置には、前記記録ヘッドが予備吐出を行った際に吐出されるインクを収容するためのキャップが備えられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記待機位置には、前記記録ヘッドが予備吐出を行った際に吐出されるインクを収容するための開口部が、前記記録媒体を下部から支えるプラテンに設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  12. インクを吐出する記録素子を有する記録ヘッドを走査させて、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法において、
    記録媒体のサイズに関する情報を取得する工程と、
    前記記録媒体の給紙動作が完了する前に、前記記録ヘッドを待機位置に移動させる工程と
    を有し、前記待機位置は、前記記録媒体のサイズに関する情報に応じて変更されることを特徴とするインクジェット記録方法。
  13. インクを吐出する記録素子を有する記録ヘッドを走査させて、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法において、
    記録媒体のサイズに関する情報を取得する工程と、
    前記記録媒体が中央基準搬送で搬送されるか、あるいは片側基準搬送で搬送されるかを判断する判断工程と、
    前記記録媒体の給紙動作が完了する前に、前記記録ヘッドを待機位置に移動させる工程と
    を有し、前記待機位置は、前記記録媒体のサイズに関する情報および前記判断工程の判断に応じて変更されることを特徴とするインクジェット記録方法。
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