JP2006167866A - 微細加工装置及び微細加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 酸化状態を確認しながら同時に酸化膜のパターン形成を行うことができ、手間と時間の短縮化を図って生産効率の向上化を図ること。
【解決手段】 試料2に電圧を印加する印加電圧手段6と、試料2と探針3とをXY方向に相対移動させる走査手段7と、試料2の周囲の湿度調整する湿度調整手段8と、酸化化学反応に起因するファラデー電流を検出するファラデー電流検出手段9と、ファラデー電流を経過時間に関連付けて予め検出する検出部10と、経過時間に関連付けられたファラデー電流に基づいて、酸化膜が所望する体積となる動作点を予め設定する設定部11と、ファラデー電流が動作点で一定となるように、印加電圧手段9と走査手段7とのうち少なくとも一方を制御して、一定走査速度のもとで印加電圧の変化又は一定印加電圧のもとで走査速度の変化の少なくとも一方の変化を行わせる制御部12とを備えている微細加工装置1を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、探針を利用した陽極酸化により、試料上にナノスケールの微細な酸化膜のパターンを形成する微細加工装置及び微細加工方法に関するものである。
近年、半導体デバイスの微細化に伴い、様々な微細加工技術が研究されている。微細なパターンを形成する方法としては、従来から紫外光やX線によるリソグラフィ技術が広く用いられてきた。また、より微細なパターンを形成する方法として、AFM(Atomic Force Microscope;原子間力顕微鏡)やSTM(Scanning Tunneling Microscope;走査型トンネル顕微鏡;)等のSPM(Scanning Probe Microscope;走査型プローブ顕微鏡)でのプローブ陽極酸化による方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一般的に、この方法は、試料上に、カンチレバー先端に配された探針を接触させた状態で、試料側にプラス電圧を印加する。これにより、探針と試料との間に電流が流れ、探針と接触しているシリコン(Si)等の試料表面上に、SiO2等の酸化膜が形成される(陽極酸化)。この際、探針の先端は、数十nmの微細な大きさであるので、形成される酸化膜の高さや半径も僅か数nm〜数十nmと微細な大きさとなる。そして、探針を試料表面上で走査させることで、試料表面上に酸化膜をライン状に連続的に形成でき、微細な線幅及び膜厚(厚さ)で酸化膜のパターンを形成することができる。
このように微細な酸化膜のパターンが表面に形成された試料は、その後、例えば、パターンをマスクとしてエッチングやイオンの叩き込み等が行われる。そして、マスクとなっていたパターンを除去することで、試料を上記パターンで加工したり、パターン以外の領域をドーピングさせる等各種の加工を行うことができる。
また、酸化膜のパターンを形成する際、線幅、膜厚や体積が所望の値となるように、制御しながらパターン形成を行っている。これら酸化膜の体積等は、試料に印加する印加電圧、周囲の環境条件(特に湿度)、探針の走査速度や探針先端の太さ(大きさ)等に影響されるものである(例えば、非特許文献1参照)。
例えば、印加電圧を高くした場合には、該印加電圧に略比例して膜厚が増すので、線幅、膜厚等、体積が大きな酸化膜を形成することができる。また、湿度が高い場合には、試料上に存在する吸着水の量が増加するので、電流が流れ易くなると共に化学変化し易くなり、同様に線幅、膜厚等、体積の大きな酸化膜を形成することができる。更に、走査速度を遅くした場合には、探針と試料との接触時間が増え、やはり同様に線幅、膜厚等、体積の大きな酸化膜を形成することができる。
特に、試料表面上に酸化膜を形成するには、吸着水及び酸素が不可欠なものである。そのため、上述したように、環境条件のうち、特に湿度が酸化膜の生成に大きく影響し、重要な要因とされている。
例えば、湿度0%の条件下では、試料表面上に吸着水が存在しないので、試料に電圧を印加しても、試料表面上に化学反応(酸化反応)が起きず、酸化膜が形成されない。
一方、逆に湿度が極端に高い(100%に近い状態)場合には、探針を試料表面に接触した際に、探針の周囲に多量の吸着水が存在してしまう。この状態で電圧を印加すると、電流が酸化膜の生成のための化学反応(酸化反応)に使用されずに、吸着水の表面を流れて試料側に逃げてしまい、酸化膜が生成されない。つまり、電流は流れるが、陽極酸化が行われない現象が生じてしまう。
なお、陽極酸化に寄与しない、単に吸着水の表面を流れる電流は、一般的に電子電流と呼ばれている。この電子電流は、陽極酸化の経過時間に関係なく略一定の値で流れ続けるものである。
また、探針と試料表面との間を流れ、酸化膜の生成のための化学反応に起因するものがファラデー電流と呼ばれている。具体的には、吸着水と、酸素と、試料の材質、例えば、シリコンとの化学反応に伴う電荷の移動分をファラデー電流と称している。
このように、酸化膜を生成させるためには、電子電流をなくし、確実にファラデー電流のみの反応をさせるために、湿度を最適な状態(例えば、30〜50%)に設定することが必要とされている。
また、通常、酸化膜をパターン形成する際、線幅、膜厚等の体積が所定の大きさとなるように、予め印加電圧を設定した後、陽極酸化によりパターン形成を行う。ところが、上述したように、酸化膜の体積等は、湿度の影響を受けてしまうので、印加電圧の設定の際、同時に湿度も所定の値になるように制御を行う。そして、走査速度を制御しながら、試料表面上に陽極酸化により酸化膜をパターン形成する。
このパターン形成の工程が終了した後、確実に酸化膜が所望の線幅、膜厚等の体積でパターン形成されたか否かを、探針を利用して表面形状を測定することで判断する。この測定工程の結果、例えば、パターンが途中で切れていた場合や、線幅が極端に細い、膜厚が薄い等の不具合により修正が必要な箇所があった場合には、再度陽極酸化を行って修正する修正工程を行う。
このように、酸化膜のパターニング、酸化状態の測定(確認)、再度の陽極酸化による不具合修正という3つの工程を経て、試料表面上に所望の形状で酸化膜のパターン形成を行っている。
ここで、例えば、形成したい酸化膜のパターンが交差する場合には、酸化膜の線幅、膜厚等の体積がその場所だけ増加してしまう恐れがあり、結果的に体積等が場所によって異なってしまう不都合があった。
そこで、このような不都合をなくす方法として、微細酸化パターン形成方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この微細酸化パターン形成方法は、試料表面上に形成したいパターンの中から、予めパターンが重なる(重複)位置を検出し、該位置での印加電圧或いは印加電流の線密度が他の位置(重複していない位置)と同じになるように、プローブ速度や印加電圧や印加電流を補正する方法である。こうすることで、パターンが交差したとしても、線幅、膜厚、体積が均一な酸化膜をパターン形成することができる。
特開平9−283409号公報 特開平10−12859号公報 H.Kuramochi、他2名、Surface Science、542(2003)56-63、「Effect of humidity on nano-oxidation of p-Si(001) surface」
しかしながら、上述した従来の酸化膜のパターン形成では、以下の問題が生じていた。
即ち、パターン形成した酸化膜が、所定の酸化状態、即ち、線幅、膜厚等の体積で形成されているか否かを確認するには、パターンを形成した後に、再度表面形状を測定することが必要であり、この測定ではじめて酸化状態を確認できるものであった。つまり、酸化膜のパターン形成時に、酸化状態が十分であるか否かを同時に判断することはできなかった。そのため、パターン形成の工程及び測定の工程という2つの工程を行わなければならず、手間と時間がかかり生産効率が悪かった。
また、酸化膜のパターン形成時、酸化膜の体積等は、上述した要因に加え電気抵抗接触の影響を受ける。例えば、試料の表面に汚れや塵埃等が付着している場合には、この汚れや塵埃等が探針に付着して電気抵抗が変化してしまう。そのため、上記特許文献2記載の方法を採用したとしても、電気抵抗の変化により、補正に応じた酸化膜ができない恐れがある。従って、やはり、酸化膜のパターンを形成した後に、表面測定を行って酸化状態を確認する必要があり、同様の問題が生じるものであった。
更に、特許文献2記載の方法は、試料表面上に形成するパターンを、予め把握している場合にしか適用することができないので、利便性に欠けるものであった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、酸化状態を確認しながら同時に酸化膜のパターン形成を行うことができ、手間と時間の短縮化を図って生産効率の向上化を図ることができる微細加工装置及び微細加工方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の微細加工装置は、導電性の試料に正極側の電圧を印加させた状態で試料表面に探針を接触させ、陽極酸化により該探針と接触している試料表面上に酸化膜を形成する微細加工装置であって、前記試料を載置する載置台と、先端に前記探針を有し、該探針が前記試料表面に接触可能に配された導電性のプローブと、前記試料に前記電圧を印加する印加電圧手段と、前記試料と前記探針とを、前記試料表面に平行な方向に相対移動させる走査手段と、少なくとも前記試料の周囲の湿度を所定の湿度に調整する湿度調整手段と、前記陽極酸化の際、前記探針と前記試料表面との間の酸化化学反応に起因するファラデー電流を検出するファラデー電流検出手段と、検出された前記ファラデー電流を、前記陽極酸化の経過時間に関連付けて予め検出する検出部と、前記経過時間に関連付けられたファラデー電流に基づいて、前記酸化膜が所望する体積となる動作点を予め設定する設定部と、検出された前記ファラデー電流が前記動作点で一定となるように、前記印加電圧手段と前記走査手段とのうち少なくとも一方を制御して、一定走査速度のもとで印加電圧の変化又は一定印加電圧のもとで走査速度の変化の少なくとも一方の変化を行わせる制御部とを備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の微細加工方法は、導電性の試料に正極側の電圧を印加させた状態で、試料表面に導電性のプローブの先端に配された探針を接触させ、陽極酸化により該探針と接触している試料表面上に酸化膜を形成する微細加工方法であって、少なくとも前記試料の周囲の湿度を所定の湿度に調整する湿度調整工程と、前記試料に前記電圧を印加させて前記陽極酸化を行い、前記探針と前記試料表面との間の酸化化学反応に起因するファラデー電流を、陽極酸化の経過時間に関連付けて予め検出する検出工程と、前記経過時間に関連付けられたファラデー電流に基づいて、前記酸化膜が所望する体積となる動作点を予め設定する設定工程と、該設定工程後、前記陽極酸化を行いながら前記探針と前記試料とを前記試料表面に平行な方向に相対移動させ、探針で試料表面上を走査する走査工程とを備え、該走査工程の際、前記ファラデー電流を検出し、検出したファラデー電流が前記動作点で一定となるように、一定速度のもとで印加電圧を変化、又は、一定印加電圧のもとで走査速度を変化のうち、少なくともどちらか一方の変化を行わせることを特徴とするものである。
この発明に係る微細加工装置及び微細加工方法においては、まず、湿度調整手段により試料の周囲の湿度を所望の湿度(例えば、30〜50%)に調整する湿度調整工程を行う。これにより、陽極酸化時の酸化化学反応に必要な吸着水を試料表面に最適な量だけ存在させることができる。
次いで、印加電圧手段により、試料にプラス(正極)の電圧を印加し、探針を試料表面に接触させる。探針を接触させると、探針と試料表面との間に電流が流れると共に、吸着水、試料の周囲の酸素及び導電性の試料の材質(例えば、シリコン)とで酸化化学反応が生じ、探針と接触している試料表面に酸化膜(例えば、SiO2)が形成(生成)される。この際、上述したように、吸着水が最適な量だけ存在しているので、陽極酸化に寄与しない電子電流の発生をなくした状態で陽極酸化を行って酸化膜を形成することができる。
つまり、探針と試料表面との酸化化学反応を確実なものにでき、該酸化化学反応に伴う電荷の移動を円滑に行わせる。即ち、ファラデー電流のみの反応をさせることができる。
これにより、ファラデー電流検出手段は、導電性のプローブを介してこのファラデー電流のみを高精度に検出する。
そして、検出部により、ファラデー電流検出手段で検出したファラデー電流を、陽極酸化の経過時間に関連付けて予め検出する検出工程を行う。陽極酸化の開始時点では、まだ試料表面上に多くの酸化膜が形成されていないので、電気抵抗が少なく電流が流れ易くなっている。即ち、多くのファラデー電流を検出することができる。また、陽極酸化が進み、酸化膜が形成されるにしたがって、電気抵抗が高くなるので、電流が流れ難くなる。即ち、ファラデー電流が少なくなってくる。そして、最後には完全に形成された酸化膜により、電気抵抗がさらに高くなり、電流が流れない状態となる。即ち、ファラデー電流が検出されなくなる。
このように、ファラデー電流は、時間の経過と共に減少する。つまり、酸化膜が成長し、その体積が大きくなるのにつれて減少する。従って、このファラデー電流を検出することで、酸化膜の膜厚、幅等の体積を知ることができる。
そして、設定部により、経過時間に関連付けられたファラデー電流に基づいて、酸化膜が所望の体積となる動作点を予め設定する設定工程を行う。この設定工程後、陽極酸化を行いながら、走査手段により探針で試料表面を走査する走査工程を行う。これにより、試料表面に酸化膜を連続的に形成してライン状の酸化膜パターンを形成することができる。
特に、走査工程の際に、ファラデー電流検出手段で検出した現在のファラデー電流が、動作点で一定となるように制御部が制御を行っている。
例えば、制御部は、走査速度を変化させるよう走査手段の制御を行う。具体的には、動作点よりファラデー電流が下回った場合には、酸化膜の体積が所望の体積よりも大きくなろうとしていることを示しているので、走査速度を上げて探針を速く移動させる。これにより、酸化膜が所望の体積より大きくなることを防止する。一方、探針を移動させた結果、酸化膜が形成されていない領域に探針が達した場合には、ファラデー電流が動作点よりも上回った状態となる。このときには、逆に走査速度を遅くして、酸化化学反応の時間を多く与えてやり、所望の体積になるように酸化膜を形成させる。このように、走査速度を制御することで、印加電圧が一定だとしても、酸化膜の体積を一定にすることができる。
また、例えば、制御部は、印加電圧を変化させるように印加電圧手段の制御を行う。具体的には、動作点よりファラデー電流が下回った場合には、酸化膜の体積が所望の体積よりも大きくなろうとしていることを示しているので、印加電圧を下げて酸化化学反応を低下させる。これにより、酸化膜が所望の体積よりも大きくなることを防止する。一方、酸化膜が形成されていない領域に探針が達した場合には、電気抵抗が低いのでファラデー電流が動作点よりも上回った状態となる。このときには、印加電圧を上げて酸化化学反応を促進させる。これにより、所望の体積になるように酸化膜を形成させる。このように、印加電圧を制御することで、走査速度が一定だとしても、酸化膜の体積を一定にすることができる。
なお、制御部は、走査手段及び印加電圧手段の両方を制御しても構わない。
上述したように、走査工程を行う際に、ファラデー電流に基づいて走査手段及び印加電圧手段の少なくとも一方を制御して、酸化膜の体積を一定にすることができるので、酸化膜の酸化状態を確認しながら、酸化膜のパターン形成を行うことができる。よって、従来行っていたパターン形成の工程及び測定の工程という2つの工程が不要となる。従って、手間がかからず、時間の短縮を図ることができ、生産効率の向上化を図ることができる。
また、酸化状態の確認を行っているので、従来必要であった修正の工程が不要となり、この修正にかかる時間を短縮できることからも、生産効率の向上化を図ることができる。
また、試料表面に汚れや塵埃等が付着しており、これらが探針に付着して探針の電気抵抗が変化したとしても、実際に検出されるファラデー電流に基づいて、動作点が一定となるように酸化膜の体積を確認するので、汚れや塵埃等の影響をなくすことができる。
更に、予め酸化膜のパターンを把握していなくても適用可能であるので、利便性に優れている。
また、本発明の微細加工装置は、上記本発明の微細加工装置において、前記設定部が、前記所望する体積の許容範囲となる前記ファラデー電流の上限値及び下限値を、前記動作点を中心として予め設定可能であり、前記制御部が、検出された前記ファラデー電流が前記下限値を下回ったときに、前記印加電圧手段の作動を停止すると共に、前記走査速度を、前記一定走査速度又は前記速度変化時の最大速度よりも速くするよう前記走査手段を制御することを特徴とするものである。
また、本発明の微細加工方法は、上記本発明の微細加工方法において、前記設定工程の際、前記所望する体積の許容範囲となる前記ファラデー電流の上限値及び下限値を、前記動作点を中心として予め設定し、前記走査工程が、検出された前記ファラデー電流が前記下限値を下回ったときに、前記試料への電圧印加を停止すると共に、前記走査速度を、前記一定走査速度又は前記速度変化時の最大速度よりも速くさせる速度調整工程を有していることを特徴とするものである。
この発明に係る微細加工装置及び微細加工方法においては、設定工程の際、設定部は、上限値及び下限値の設定を行う。そして、走査工程の際、制御部は、ファラデー電流検出手段で検出されたファラデー電流が下限値を下回った場合に、印加電圧手段を停止させると共に、走査速度を、一定走査速度のもとで陽極酸化を行っている場合には、この一定走査速度よりも速く、また、一定印加電圧のもとで走査速度を変化させながら陽極酸化を行っている場合には、速度変化時の最大速度よりも速くなるように走査手段を制御する。
これにより、走査工程時に、既に所定の体積で形成した酸化膜に探針が再度達した場合(例えば、酸化膜パターンが交差している場合等)、該酸化膜を速度を上げた状態で乗り越えることができる。従って、酸化膜のパターニングにかける時間をさらに短縮することができる。
また、本発明の微細加工装置は、上記本発明の微細加工装置において、前記設定部が、前記所望する酸化膜の体積がそれぞれ異なる前記動作点を予め複数設定可能であり、前記制御部が、前記複数の動作点から任意に選択された動作点に基づいて制御を行うことを特徴とするものである。
また、本発明の微細加工方法は、上記本発明の微細加工方法において、前記設定工程の際、前記所望する酸化膜の体積がそれぞれ異なる前記動作点を予め複数設定可能であり、前記走査工程が、前記複数の動作点から任意に選択された動作点に基づいて、前記印加電圧と前記走査速度とのうち少なくともどちらか一方を変化させることを特徴とするものである。
この発明に係る微細加工装置及び微細加工方法においては、走査工程の際、制御部が任意に選択された動作点に基づいて、印加電圧手段又は走査手段の少なくとも一方を制御するので、それぞれ異なる所望の体積の酸化膜をパターン形成することが可能である。例えば、膜厚t1、線幅L1で酸化膜をライン状に形成した後、続けて膜厚t2、線幅L2で酸化膜をライン状に形成することが可能である。このように、複数の体積を有する酸化膜を組み合わせてパターン形成できるので、利便性がさらに向上する。
また、本発明の微細加工装置は、上記本発明のいずれかに記載の微細加工装置において、前記探針が前記試料表面を叩いて周期的に試料表面に接触するように、前記プローブを試料表面に垂直な方向に所定の周波数及び振幅で振動させる加振手段を備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の微細加工方法は、上記本発明のいずれかに記載の微細加工方法において、前記探針が前記試料表面を叩いて周期的に試料表面に接触するように、前記プローブを試料表面に垂直な方向に所定の周波数及び振幅で振動させる加振工程を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る微細加工装置及び微細加工方法においては、加振手段により、プローブを所定の周波数及び振幅で振動させる加振工程を行うことで、試料表面を周期的に叩いた状態で探針を接触させる。そして、探針が試料表面に接触した瞬間にのみ陽極酸化が行われ、酸化膜が形成される。
このように、試料表面と探針とが常時接触するのではなく、周期的に接触したときにのみ酸化膜が形成されるので、より線幅を細く、また、膜厚を薄い状態で酸化膜を形成できる。従って、より微細な酸化膜パターンを形成することができる。
また、本発明の微細加工装置は、上記本発明のいずれかに記載の微細加工装置において、少なくとも前記試料を密閉可能に内部に収納する収納容器と、該収納容器内の圧力を、任意の圧力に調整可能な圧力調整手段とを備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の微細加工方法は、上記本発明のいずれかに記載の微細加工方法において、前記湿度調整工程が、少なくとも前記試料の周囲の圧力を任意の圧力に調整する圧力調整工程を有しており、一旦周囲の圧力を真空状態にした後に所望の湿度のガスを導入し、試料の周囲の圧力を大気圧に調整することを特徴とするものである。
この発明に係る微細加工装置及び微細加工方法においては、湿度調整工程の際、圧力調整手段により収納容器の内部の圧力を一旦真空状態にした後に、所望の湿度のガスを導入し、試料の周囲の湿度を大気圧状態にする。このように圧力調整工程を有しているので、試料の周囲の湿度を任意の湿度に短時間で設定することができる。また、一度設定した湿度を、別の値に設定する際にも、一旦真空状態にすることで最初の湿度状態をリセットでき、次の湿度状態に短時間に調整し易い。従って、湿度調整にかかる時間を短縮することができる。
また、本発明の微細加工装置は、上記本発明のいずれかに記載の微細加工装置において、前記試料を加熱又は冷却して任意の温度に調整する温度調整機構を備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の微細加工方法は、上記本発明のいずれかに記載の微細加工方法において、前記試料を加熱又は冷却して任意の温度に調整する温度調整工程を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る微細加工装置及び微細加工方法においては、温度調整機構により、試料を任意の温度に調整できるので、陽極酸化時の温度制御を行える。よって、試料を加熱又は冷却した状態でも酸化膜をパターン形成でき、使い易い。
この発明にかかる微細加工装置及び微細加工方法によれば、走査工程を行う際に、ファラデー電流に基づいて走査手段及び印加電圧手段の少なくとも一方を制御して、酸化膜の体積を一定にすることができるので、酸化膜の酸化状態を確認しながら、酸化膜のパターン形成を行うことができる。従って、従来行っていたパターン形成の工程及び測定の工程という2つの工程が不要となり、手間がかからず、時間の短縮を図ることができ、生産効率の向上化を図ることができる。
また、酸化状態の確認を行っているので、従来必要であった修正の工程が不要となり、該修正にかかる時間を短縮できることからも、生産効率の向上化を図ることができる。また、試料表面に汚れや塵埃等が付着しており、これらが探針に付着して探針の電気抵抗が変化したとしても、実際に検出されるファラデー電流に基づいて、動作点が一定となるように酸化膜の体積を確認するので、汚れや塵埃等の影響をなくすことができる。更に、予め酸化膜のパターンを把握していなくても適用可能であるので、利便性に優れている。
以下、本発明に係る微細加工装置及び微細加工方法の一実施形態について、図1から図9を参照して説明する。
本実施形態の微細加工装置1は、図1に示すように、導電性、例えば、シリコン製の試料2にプラス(正極)の電圧を印加させた状態で試料表面2aに探針3を接触させ、陽極酸化により該探針3と接触している試料表面2a上に酸化膜(SiO2)Aを形成するものであって、試料2を載置する試料台(載置台)4と、先端に上記探針3を有し、該探針3が試料表面2aに接触可能に配された導電性のプローブ5と、上記試料2に電圧を印加する印加電圧制御部(印加電圧手段)6と、試料2と探針3とを、試料表面2aに平行なXY方向に相対移動させる走査手段7と、少なくとも試料2の周囲の湿度を所定の湿度に調整する湿度調整手段8と、陽極酸化の際、探針3と試料表面2aとの間の酸化化学反応に起因するファラデー電流を検出するファラデー電流検出部(ファラデー電流検出手段)9と、検出されたファラデー電流を、陽極酸化の経過時間に関連付けて予め検出する検出部10と、経過時間に関連付けられたファラデー電流に基づいて、酸化膜Aが所望する体積となる動作点を予め設定する設定部11と、これらを総合的に制御する制御部12とを備えている。
また、本実施形態の微細加工装置1は、少なくとも試料2を密閉可能に内部に収納する真空容器(収納容器)15と、該真空容器15内の圧力を、任意の圧力(例えば、真空状態)に調整可能な真空ポンプ(圧力調整手段)16とを備えている。
上記真空容器15は、金属材料等により箱状に形成されており、内部に上述した試料2、試料台4及びプローブ5を密閉状態で収納している。また、真空容器15内には、底面にベース17が取り付けられており、その上面に、試料2を試料表面2aに垂直なZ方向に移動可能なZステージ18及び試料2を上記XY方向に移動可能なXYステージ19が設けられている。
また、上記プローブ5は、例えば、シリコン、シリコンナイトライドや窒化珪素等の材料で形成され、表面に金やロジウム等でコーティングされたカンチレバー20と、該カンチレバー20の先端に形成された上記探針3と、カンチレバー20の基端側に取り付けられた導電性の取付台21とを有しており、該取付台21が真空容器15内の上面側に取り付けられた電気絶縁部品22を介して固定されている。これにより、プローブ5全体は、真空容器15に絶縁状態で固定されている。
上記取付台21は、真空容器15の外部に設けられた上記ファラデー電流検出部9に電気的に接続されている。つまり、ファラデー電流検出部9は、取付台21及びカンチレバー20を介して探針3と試料表面2aとの間のファラデー電流を検出するようになっている。
また、真空容器15の外側には、上記ファラデー電流検出部9に加え、該真空容器15に隣接して設けられた上記真空ポンプ16と、上記印加電圧制御部6と、XYステージ19の走査速度を制御する走査速度制御部23と、上記制御部12、検出部10及び設定部11が設けられている。
なお、XYステージ19及び走査速度制御部23は、上記走査手段7を構成している。
また、本実施形態では、上記設定部11は、酸化膜Aが所望する体積の許容範囲となるファラデー電流の上限値及び下限値を、上記動作点を中心として予め設定可能とされている。この動作点、上限値及び下限値については、後に詳細に説明する。
また、制御部12は、ファラデー電流検出部9で検出されたファラデー電流が動作点で一定となるように、印加電圧制御部6と走査手段7とのうち少なくとも一方を制御して、一定走査速度のもとで印加電圧の変化、又は一定印加電圧のもとで走査速度の変化の少なくとも一方の変化を行わせるようになっている。
更に、制御部12は、検出されたファラデー電流が下限値を下回ったときに、印加電圧制御部6の作動を停止させると共に、走査速度を、一定走査速度又は速度変化時の最大速度よりも速くするように走査手段7を制御するようになっている。これら制御方法については、後に詳細に説明する。
また、真空容器15の上部には、図示しない開口が形成されており、ウインドウ24が該開口を密閉するように取り付けられている。また、真空容器15の側面には、ガス導入管25が設けられ、該ガス導入管25には、該ガス導入管25を介して真空容器15内に所定の湿度を持った空気を供給する湿度供給部26が取り付けられている。即ち、これらガス導入管25及び湿度供給部26は、上記湿度調整手段8を構成している。
湿度供給部26は、ドライエアーに所定の湿度を持った水蒸気を混合させた空気を真空容器15内に供給し、少なくとも試料2の周囲の湿度を、例えば、湿度を30%から50%に調整できるようになっている。このように、ドライエアーと水蒸気との混合比率を変化させることで、湿度を任意に設定できるようになっている。
また、本実施形態の微細加工装置1は、真空容器15の外側に配され、上記ウインドウ24を介してカンチレバー20の裏面に形成された図示しない反射面にレーザ光Lを照射するレーザ光源27と、反射面で反射されてウインドウ24を通過したレーザ光Lを検出する変位検出器28とを備えている。変位検出器28は、レーザ光Lの入射位置に応じて探針3の振動状態やカンチレバー20の撓み等を検出し、検出結果に基づいて試料表面2aの形状や各種の物性情報等を測定できるようになっている。
このように構成された微細加工装置1により、試料表面2aに酸化膜Aをパターン形成する場合について、以下に説明する。
本実施形態の微細加工方法は、少なくとも試料2の周囲の湿度を所定の湿度に調整する湿度調整工程と、試料2に電圧を印加させて陽極酸化処理を行い、探針3と試料表面2aとの間の酸化化学反応に起因するファラデー電流を、陽極酸化の経過時間に関連付けて予め検出する検出工程と、経過時間に関連付けされたファラデー電流に基づいて、酸化膜Aが所望する体積となる動作点を予め設定する設定工程と、該設定工程後、陽極酸化を行いながら探針3と試料表面2aとをXY方向に相対移動させ、探針3で試料表面2a上を走査する走査工程とを有している。
そして、走査工程の際、ファラデー電流を検出し、検出したファラデー電流が動作点で一定となるように、一定走査速度のもとで印加電圧を変化、又は、一定印加電圧のもとで走査速度を変化のうち、少なくともどちらか一方の変化を行わせるようになっている。
また、本実施形態においては、上記設定工程の際に、所望する体積の許容範囲となるファラデー電流の上限値及び下限値を動作点を中心に設定する。また、走査工程は、検出されたファラデー電流が下限値を下回ったときに、試料2への電圧印加を停止すると共に走査速度を、一定走査速度又は速度変化時の最大速度よりも速くさせる速度調整工程を有している。
上述した各工程について、以下に詳細に説明する。なお、本実施形態においては、制御部12が一定印加電圧のもとで走査手段7を制御して、走査速度を変化させる場合を例にして説明する。よって、速度調整工程は、検出されたファラデー電流が下限値を下回ったときに、速度変化時の最大速度よりも速くさせる工程である。
まず、試料台4上に試料2をセットした後、試料表面2aと探針3とを接触させる初期設定を行う。即ち、Zステージ18により試料台4及び試料2を探針3に向かうZ方向にゆっくり移動させる。また、この際、レーザ光源27からカンチレバー20の反射面にレーザ光Lを照射させ、反射面で反射したレーザ光Lを変位検出器28で検出しておく。この状態でZステージ18の移動により、試料表面2aと探針3とが接触すると、試料2に探針3が押されてカンチレバー20が若干撓む。これにより、反射面で反射するレーザ光Lの角度が変化して、変位検出器28に入射するレーザ光Lの入射位置が変化する。従って、試料表面2aと探針3とが接触したことを確実に判断することができる。
次に、真空容器15内の湿度を所定の湿度、例えば、30%に調整する。即ち、湿度供給部26からドライエアーと水蒸気との混合比率を30%に調整した空気を、ガス導入管25を通して真空容器15内に供給する。これにより、試料2の周囲の湿度が30%の一定に保たれ、試料表面2aに、図2に示すように、陽極酸化時の酸化化学反応に必要な吸着水Wを最適な量だけ確実に存在させることができる。なお、吸着水Wは、探針3の周囲では張力によって引っ張られた状態となっている。
また、この湿度調整工程の際、少なくとも試料2の周囲の圧力を任意の圧力に調整する圧力調整工程を行い、一旦周囲の圧力を真空状態にした後に所望の湿度のガスを導入し、周囲の圧力を大気圧に調整するようにしても良い。
即ち、湿度供給部26を作動させる前に真空ポンプ16を作動させて、真空容器15内の圧力を一旦真空状態にする。そして、真空状態になった後に、湿度供給部26を作動させて真空容器15内に湿度30%のガスを導入し、該真空容器15内の圧力を大気圧状態にする。こうすることで、より短時間で湿度を所望する値に調整することが可能であるので、湿度調整にかかる手間をなくし、時間の短縮化を図ることができる。
湿度調整後、印加電圧制御部6により試料2にプラス(正極)の電圧を印加する。この電圧印加により、探針3と試料表面2aとの間に電流が流れると共に、吸着水W、試料2の周囲の酸素及び導電性の試料2の材質であるシリコンとの間で酸化化学反応が生じ、図3に示すように、探針3と接触している試料表面2aに酸化膜A(SiO2)が形成(生成)される。なお、図3に示すように、形成される酸化膜Aは、下地の試料2を材料として捕らえてしまう(食ってしまう)ので、試料2側にも進出した状態となっている。
また、この際、上述したように、吸着水Wが最適な量だけ存在しているので、陽極酸化に寄与しない電子電流の発生をなくした状態で酸化膜Aを形成することができる。つまり、探針3と試料表面2aとの酸化化学反応を確実なものにでき、該酸化化学反応に伴う電荷の移動を円滑に行わせる。即ち、ファラデー電流のみの反応をさせることができる。
なお、本実施形態において、ファラデー電流とは、酸化化学反応に伴う電荷の移動分を意味している。
そして、ファラデー電流検出部9は、取付台21及びカンチレバー20を介して探針3と試料表面2aとの間のファラデー電流の検出を行う。この際、上述したように電子電流の影響がないので、ファラデー電流検出部9は、高精度にファラデー電流のみを高精度に検出することが可能である。
また、真空容器15内の湿度は、極端に湿度が高くない(例えば、湿度30%)状態であるので、ファラデー電流を検出する際に、装置側のリーク電流の影響がない状態で検出を行える。つまり、真空容器15内の湿度が極端に高い場合には、取付台21を固定している電気絶縁部品22の表面に微小な吸着水層が存在してしまう。この吸着水層が存在すると、電気絶縁部品22の表面を電流が流れてしまい、ファラデー電流を検出する際の誤差となってしまう(例えば、Hiromi Kuramochi、他2名、Minute Current Detection during Anodic Oxidation by Atomic Force Microscope At High Humidity、JPN.J.Appl.Phys Vol.42 (2003) pp.5892-5895 Part 1, No.9A, September 2003参照)。
本実施形態においては、湿度調整手段8を有しているので、このリーク電流の影響もなくした状態でファラデー電流のみを高精度に検出することができる。
ファラデー電流検出部9は、検出したファラデー電流を検出部10に送る。該検出部10は、送られてきたファラデー電流を、図4に示すように、陽極酸化の経過時間に関連付けた検出を予め行う。ここで、陽極酸化の開始時点では、まだ試料表面2a上に多くの酸化膜Aが形成されていないので、酸化膜Aによる電気抵抗が少なく電流が流れ易くなっている。即ち、図4に示すように、多くのファラデー電流を検出することができる。
また、図5に示すように、陽極酸化が進み、酸化膜Aが形成されるにしたがって、電気抵抗が高くなるので電流が流れ難くなる。即ち、図4に示すように、検出されるファラデー電流は少なくなってくる。
そして、最後には、図6に示すように完全に形成された酸化膜Aにより、電気抵抗がさらに高くなり電流が流れない状態となる。即ち、ファラデー電流が検出されなくなる。
このように、ファラデー電流は、時間の経過と共に減少する。つまり、酸化膜Aが成長し、その体積が大きくなるにつれて減少する。よって、検出部10は、図4に示すように、経過時間に関連付けて右肩下がりのファラデー電流を検出する。また、このファラデー電流を検出することで、酸化膜Aの膜厚、幅等の体積を知ることができる。
次いで、設定部11により、経過時間に関連付けられたファラデー電流に基づいて、酸化膜Aが所望の体積(膜厚、幅)となる動作点を予め設定する。即ち、この動作点までのファラデー電流の積分値(図4に示す領域S)が実際の酸化膜Aの体積を生成するのに使われた電荷量に対応する。また、設定部11は、動作点の設定と同時に酸化膜Aの許容範囲となる上限値及び下限値の設定を行う。
この設定工程終了後、図7に示すように、陽極酸化を行いながら走査手段7を作動させて、探針3で試料表面2aを走査する走査工程を行う。これにより、図8及び図9に示すように、試料表面2aに酸化膜Aを連続して形成してライン状の酸化膜Aのパターンを形成することができる。
特に、走査工程の際、制御部12は、ファラデー電流検出部9で検出した現在のファラデー電流が、設定工程で設定した動作点で一定となるように走査手段7を制御して走査速度の変化を行う。
つまり、動作点よりも検出したファラデー電流が下回った場合、即ち、下限値に近づいた場合には、酸化膜Aの体積が所望の体積よりも大きくなろうとしていることを示しているので、走査速度を上げて探針3を速く移動させる。これにより、酸化膜Aが所望の体積よりも大きくなることを防止できる。一方、探針3を移動させた結果、酸化膜Aがまだ形成されていない領域に探針3が達した場合には、ファラデー電流が動作点よりも上回った、即ち、上限値に近づいた状態となる。この場合には、逆に走査速度を遅くして、酸化化学反応にかける時間を多くし、所望の体積になるように酸化膜Aを形成する。このように走査速度の制御を行うことで、一定印加電圧のもとで酸化膜Aの体積を一定にすることができる。
上述したように、本実施形態の微細加工装置1及び微細加工方法によれば、走査工程を行う際に、ファラデー電流に基づいて走査手段7を制御して酸化膜Aの体積を一定にすることができるので、酸化膜Aの酸化状態を確認しながら、酸化膜Aのパターン形成を行うことができる。よって、従来行っていたパターン形成の工程及び測定の工程という2つの工程が不要となる。従って、手間がかからず、時間の短縮を図ることができ、生産効率の向上化を図ることができる。
また、酸化状態の確認を酸化膜Aのパターン形成と同時に行っているので、従来必要であった修正の工程が不要となり、この工程にかかる時間を短縮できることからも生産効率の向上化を図ることができる。
また、試料表面2aに汚れや塵埃等が付着しており、これらが探針3に付着して探針3の電気抵抗が変化したとしても、実際に検出されるファラデー電流に基づいて、動作点が一定となるように酸化膜Aの体積を確認するので、汚れや塵埃等の影響をなくすことができる。更に、予め形成したい酸化膜Aのパターンを把握していなくても適用可能であるので、利便性に優れている。
上述したように微細な酸化膜Aがパターン形成された試料2は、その後、例えば、酸化膜Aをマスクとしてエッチングやイオンの叩き込み等が行われる。そして、マスクとなっていた微細な酸化膜Aのパターンを除去することで、試料2を酸化膜Aのパターンで加工したり、パターン以外の領域をドーピングさせる等の各種の加工を行うことができる。
また、上述した走査工程の際、図10(a)に示すように、探針3の走査方向に、例えば、既に加工済みの酸化膜A’が存在する場合、酸化膜Aを形成しながら走査が進み(図10(b))、探針3が既に形成された酸化膜A’に達した時点(図10(c))で、ファラデー電流が急激に減少して下限値を下回る。
この際、制御部12は、ファラデー電流が下限値を下回ったことを受けて、走査手段7を制御して、速度変化時の最大速度(即ち、ファラデー電流の動作点を一定にするために走査速度を変化させる走査工程時の最大速度)よりも速くさせる速度調整工程を行う。これにより、既存の酸化膜A’を速度を上げた状態で乗り越えることができる。従って、酸化膜Aのパターニングにかける時間をさらに短縮することができる。また、既存の酸化膜A’を通過して、探針3が酸化膜Aが形成されていない試料表面2aに再度達した場合には、ファラデー電流が高くなり上述した通常の走査工程に戻ることになる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では動作点を1つ設定したが、設定工程の際に設定部11が所望する酸化膜Aの体積がそれぞれ異なる動作点を予め複数設定し、走査工程の際に制御部12が複数の動作点から任意に選択された動作点に基づいて走査速度を制御するように構成しても構わない。
こうすることで、図11及び図12に示すように、膜厚t1及び線幅L1で酸化膜A1をライン状にパターン形成した後に、続けて膜厚t2及び線幅L2で酸化膜A2をライン状にパターン形成し、さらに続けて膜厚t3及び線幅L3で酸化膜A3をライン状にパターン形成することができる。このように、複数の体積を有する酸化膜を組み合わせてパターン形成できるので、利便性がさらに向上する。
また、複数の動作点を設定した場合、酸化膜を複数の体積でライン状に形成する場合に限られず、例えば、図13及び図14に示すように、膜厚t4の酸化膜A4を、膜厚t5の酸化膜A5で囲むような酸化膜のパターンを形成することも可能である。
更に、図15から図17に示すように、仮に酸化膜A4の膜厚t4を酸化膜A5の膜厚t5に後から一致させたい場合にも、ファラデー電流に基づいているので、再度の走査工程を行って酸化膜A4の領域のみに酸化膜を追加して膜厚を容易且つ確実に一致させることができる。
更に、上記実施形態では、制御部12が、一定印加電圧のもとで走査速度を変化させたが、これに限られず、一定走査速度のもとで、印加電圧を変化するように印加電圧制御部6を制御しても構わない。
具体的には、動作点よりもファラデー電流が下回った場合には、酸化膜Aの体積が所望の体積よりも大きくなろうとしていることを示しているので、印加電圧を下げて酸化化学反応を低下させる。これにより、酸化膜Aが所望の体積よりも大きくなることを防止する。一方、酸化膜Aが形成されていない領域に探針3が達した場合には、電気抵抗が低いのでファラデー電流が動作点よりも上回った状態となる。このときには、印加電圧を上げて酸化化学反応を促進させる。これにより、所望の体積となるように酸化膜Aを形成させる。このように、印加電圧を制御することで、走査速度が一定だとしても、所望の体積となるように酸化膜Aを形成することができる。
また、制御部12は、走査手段7及び印加電圧制御部6をそれぞれ単独で制御するのではなく、走査手段7及び印加電圧制御部6を両方同時に制御しても構わない。
また、上記実施形態では、探針3を常に試料表面2aに接触させたが、例えば、探針3が試料表面2aを叩いて周期的に試料表面2aに接触するように、プローブ5を試料表面2aに垂直なZ方向に所定の周波数及び振幅で振動させる加振手段及び加振工程を有して構わない。
この場合には、探針3が試料表面2aに接触した瞬間にのみ陽極酸化が行われ、酸化膜Aが形成される。このように、探針3と試料表面2aとが常時接触するのではなく、周期的に接触したときにのみ酸化膜Aが形成されるので、より線幅を細く、また、膜厚を薄い状態で酸化膜Aを形成できる。従って、より微細な酸化膜Aのパターンを形成することができる。
更に、探針3の先端にカーボンナノチューブを取り付け、該カーボンナノチューブで酸化膜Aを形成しても構わない。この場合は、さらに微細な酸化膜Aのパターンを形成することができる。
また、試料2の材質は、シリコンに限らず、チタン等の金属製でも良く、導電性であれば構わない。
また、例えば、試料台4に、試料2を加熱又は冷却して任意の温度に調整可能な温度調整機構を設け、試料2を任意の温度に調整する調整工程を行っても構わない。こうすることで、試料2を加熱又は冷却した状態でも酸化膜Aをパターン形成することができるので、使い易い。
本発明にかかる微細加工装置の一実施形態を示す構成図である。 図1に示す微細加工装置の探針が吸着水を有する試料表面に接触している状態を示す断面図である。 図2の状態において陽極酸化を行い、探針と接触している試料表面上に酸化膜が形成され始めた状態を示す断面図である。 陽極酸化の際、酸化化学反応に起因するファラデー電流を経過時間に関連付けた、ファラデー電流−経過時間関係図である。 図2の状態から陽極酸化が進み、酸化膜が大きく形成された状態を示す断面図である。 図5の状態からさらに陽極酸化が進み、酸化膜が最終的に形成された状態を示す断面図である。 陽極酸化を行いながら、試料表面上を探針で走査する直前の状態を示す断面図である。 図7に示す状態から走査を行って、酸化膜のパターンを試料表面上に形成している状態を示す断面図である。 図8に示す状態を試料上から見た状態を示す上面図である。 陽極酸化を行いながら走査を行う際に、走査方向に既に形成された酸化膜のパターンが存在する状態を示した断面図であって、(a)は走査方向に既存の酸化膜のパターンが存在し始めた状態を示し、(b)は(a)の状態から既存の酸化膜のパターンまでの距離が縮まった状態を示し、(c)は走査速度を上げて既存の酸化膜のパターンを乗り越えている状態を示す図である。 走査を行う際に、複数のそれぞれ異なる動作点に基づいて陽極酸化を行って、線幅及び膜厚が異なる酸化膜をライン状に形成した状態を示す断面図である。 図11に示す状態を試料上から見た状態を示す上面図である。 走査を行う際に、複数のそれぞれ異なる動作点に基づいて陽極酸化を行って、膜厚が異なる酸化膜を所定の面積を有するように形成した状態を示す断面図である。 図13に示す状態を試料上から見た状態を示す上面図である。 図13及び図14に示す状態から、膜厚の薄い酸化膜の領域のみに陽極酸化を行って膜厚を一致させるために走査を行う直前の断面図である。 図15に示す状態から走査を行って、膜厚が一致した状態を示す断面図である。 図16に示す状態を試料上から見た状態を示す上面図である。
符号の説明
A 酸化膜
1 微細加工装置
2 試料
2a 試料表面
3 探針
5 プローブ
6 印加電圧制御部(印加電圧手段)
7 走査手段
8 湿度調整手段
9 ファラデー電流検出部(ファラデー電流検出手段)
10 検出部
11 設定部
12 制御部
15 真空容器(収納容器)
16 真空ポンプ(圧力調整手段)

Claims (12)

  1. 導電性の試料に正極側の電圧を印加させた状態で試料表面に探針を接触させ、陽極酸化により該探針と接触している試料表面上に酸化膜を形成する微細加工装置であって、
    前記試料を載置する載置台と、
    先端に前記探針を有し、該探針が前記試料表面に接触可能に配された導電性のプローブと、
    前記試料に前記電圧を印加する印加電圧手段と、
    前記試料と前記探針とを、前記試料表面に平行な方向に相対移動させる走査手段と、
    少なくとも前記試料の周囲の湿度を所定の湿度に調整する湿度調整手段と、
    前記陽極酸化の際、前記探針と前記試料表面との間の酸化化学反応に起因するファラデー電流を検出するファラデー電流検出手段と、
    検出された前記ファラデー電流を、前記陽極酸化の経過時間に関連付けて予め検出する検出部と、
    前記経過時間に関連付けられたファラデー電流に基づいて、前記酸化膜が所望する体積となる動作点を予め設定する設定部と、
    検出された前記ファラデー電流が前記動作点で一定となるように、前記印加電圧手段と前記走査手段とのうち少なくとも一方を制御して、一定走査速度のもとで印加電圧の変化又は一定印加電圧のもとで走査速度の変化の少なくとも一方の変化を行わせる制御部とを備えていることを特徴とする微細加工装置。
  2. 請求項1記載の微細加工装置において、
    前記設定部は、前記所望する体積の許容範囲となる前記ファラデー電流の上限値及び下限値を、前記動作点を中心として予め設定可能であり、
    前記制御部は、検出された前記ファラデー電流が前記下限値を下回ったときに、前記印加電圧手段の作動を停止すると共に、前記走査速度を、前記一定走査速度又は前記速度変化時の最大速度よりも速くするよう前記走査手段を制御することを特徴とする微細加工装置。
  3. 請求項1又は2記載の微細加工装置において、
    前記設定部は、前記所望する酸化膜の体積がそれぞれ異なる前記動作点を予め複数設定可能であり、
    前記制御部は、前記複数の動作点から任意に選択された動作点に基づいて制御を行うことを特徴とする微細加工装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の微細加工装置において、
    前記探針が前記試料表面を叩いて周期的に試料表面に接触するように、前記プローブを試料表面に垂直な方向に所定の周波数及び振幅で振動させる加振手段を備えていることを特徴とする微細加工装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の微細加工装置において、
    少なくとも前記試料を密閉可能に内部に収納する収納容器と、
    該収納容器内の圧力を、任意の圧力に調整可能な圧力調整手段とを備えていることを特徴とする微細加工装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の微細加工装置において、
    前記試料を加熱又は冷却して任意の温度に調整する温度調整機構を備えていることを特徴とする微細加工装置。
  7. 導電性の試料に正極側の電圧を印加させた状態で、試料表面に導電性のプローブの先端に配された探針を接触させ、陽極酸化により該探針と接触している試料表面上に酸化膜を形成する微細加工方法であって、
    少なくとも前記試料の周囲の湿度を所定の湿度に調整する湿度調整工程と、
    前記試料に前記電圧を印加させて前記陽極酸化を行い、前記探針と前記試料表面との間の酸化化学反応に起因するファラデー電流を、陽極酸化の経過時間に関連付けて予め検出する検出工程と、
    前記経過時間に関連付けられたファラデー電流に基づいて、前記酸化膜が所望する体積となる動作点を予め設定する設定工程と、
    該設定工程後、前記陽極酸化を行いながら前記探針と前記試料とを前記試料表面に平行な方向に相対移動させ、探針で試料表面上を走査する走査工程とを備え、
    該走査工程の際、前記ファラデー電流を検出し、検出したファラデー電流が前記動作点で一定となるように、一定走査速度のもとで印加電圧を変化、又は、一定印加電圧のもとで走査速度を変化のうち、少なくともどちらか一方の変化を行わせることを特徴とする微細加工方法。
  8. 請求項7記載の微細加工方法において、
    前記設定工程の際、前記所望する体積の許容範囲となる前記ファラデー電流の上限値及び下限値を、前記動作点を中心として予め設定し、
    前記走査工程は、検出された前記ファラデー電流が前記下限値を下回ったときに、前記試料への電圧印加を停止すると共に、前記走査速度を、前記一定走査速度又は前記速度変化時の最大速度よりも速くさせる速度調整工程を有していることを特徴とする微細加工方法。
  9. 請求項7又は8記載の微細加工方法において、
    前記設定工程の際、前記所望する酸化膜の体積がそれぞれ異なる前記動作点を予め複数設定可能であり、
    前記走査工程は、前記複数の動作点から任意に選択された動作点に基づいて、前記印加電圧と前記走査速度とのうち少なくともどちらか一方を変化させることを特徴とする微細加工方法。
  10. 請求項7から9のいずれか1項に記載の微細加工方法において、
    前記探針が前記試料表面を叩いて周期的に試料表面に接触するように、前記プローブを試料表面に垂直な方向に所定の周波数及び振幅で振動させる加振工程を備えていることを特徴とする微細加工方法。
  11. 請求項7から10のいずれか1項に記載の微細加工方法において、
    前記湿度調整工程は、少なくとも前記試料の周囲の圧力を任意の圧力に調整する圧力調整工程を有しており、一旦周囲の圧力を真空状態にした後に所望の湿度のガスを導入し、試料の周囲の圧力を大気圧に調整することを特徴とする微細加工方法。
  12. 請求項7から11のいずれか1項に記載の微細加工方法において、
    前記試料を加熱又は冷却して任意の温度に調整する調整工程を備えていることを特徴とする微細加工方法。
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