JP2006167671A - 遮水シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 重量の大きな遮水シートや多層構造の遮水シートであってもフロートで安定した状態に浮遊させることができる遮水シートを提供する。
【解決手段】 水面へ伸展する遮水シート12は、矩形シート形状のシート本体21と、シート本体21の下面であって、伸展方向に対して平行に取り付けられた細長形状の第1フロート13a〜第1フロート13fと、シート本体21の上面側であって伸展方向とは直交する方向に接続された細長形状の複数の第2フロート15a〜15nとを備えたものである。これによって、シート本体21は第1フロート13によって下面から上方に向かって浮力を受けるため、シート本体21の重量等に関わらず安定した状態でシート本体21を海上に伸展することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

この発明は遮水シートに関し、特に廃棄物処分場や海面埋立処分場に使用する遮水シートに関するものである。
図10は特許文献1に示されている従来の遮水シートを海上に展開する場合の概略図である。
図を参照して、海上37の上に位置する法面36の上に巻取り装置23a,巻取り装置23bを並列的に設置する。そして巻取り装置23aにはシート本体21aが巻き取られたシートロールユニット27aをセットし、巻取り装置23bにはシート本体21bが巻き取られたシートロールユニット27bをセットする。この状態で巻取り装置23a,巻取り装置23bを作動させて、シート本体21a,シート本体21bを法尻から海上に展開するように引き伸ばす。この展開の際、シート本体21a,シート本体21bが海中に沈下しないように、シートロールユニット27a,シートロールユニット27bに巻き込まれた状態となっているフロート取付材を利用して、所定間隔にてフロート39を順次取り付ける。これによってシート本体21a,シート本体21bは海中に沈下することなく海面上を伸展する。
図11は図10で示したXI−XIラインから見た拡大図である。
図を参照して、シート本体21は、ポリエチレンシートからなる遮水層61よりなり、高伸度ベルトよりなるフロート取付材59はシート本体21の遮水層61に熱融着等によって固定されている。フロート39は球形状の浮力体により構成されており、フロート取付材59とはロープ60を介して接続されている。このようにフロート39の浮力を利用して、これに接続されたシート本体21は海面上を伸展することになる。
ところが、上記のような従来の遮水シートでは、フロート39の浮力を利用してシート本体21を伸展させた場合、フロート39の各々は独立しているため、これらの間隔が一定になりにくい。そこで、フロートを一体的な細長形状とすることによってシート本体21の撓みを均一化する方法が同文献において提案されている。これによってシート本体21のスムーズな伸展が可能となっている。
特開2004‐202337号
しかしながら、上記のようなフロートの取付方法では、重量の軽い遮水シートであれば問題がないが、重量が増加した遮水シートや多層構造の遮水シートに対してはその重量に耐え得るようにフロート取付材と遮水シートとの取付強度を大きくする必要がある。
又、多層構造にあっては、フロート取付材が取り付けられている上層より下の各層同志の接着強度を全面的に大きくして遮水シートが海上を浮遊している間に各層が剥離しないようにする必要がある。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、重量の大きな遮水シートや多層構造の遮水シートであっても、フロートで安定した状態に浮遊させることができる遮水シートを提供することを目的とする。
上記の目的を達成させるために、請求項1記載の発明は、水面に伸展される遮水シートであって、シート本体と、シート本体の下面に取り付けられた細長形状の第1フロートとを備えたものである。
このように構成すると、シート本体は下面から上方への浮力を第1フロートから受ける。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、第1フロートは、シート本体の下面において伸展方向に対して取り付けられ、伸展方向に平行に配置されたものである。
このように構成すると、第1フロートが取り付けられているシート本体の部分は伸展方向に伸ばされる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、シート本体は、第1保護層と、第1保護層の上面に接着された第1遮水層と、第1遮水層の上面に接着された第2保護層とを含み、第1フロートは第1保護層の下面に取り付けられるものである。
このように構成すると、第1遮水層の下面及び上面が第1保護層及び第2保護層によって覆われる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、シート本体は更に、第2保護層の上面に接着された第2遮水層と、第2遮水層の上面に接着された第3保護層とを含むものである。
このように構成すると、第1遮水層の上方に配置された第2遮水層の下面及び上面が第2保護層及び第3保護層によって覆われる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の構成において、第2遮水層の上面であって、伸展方向と直交する直交方向に複数箇所に接続され、直交方向に配置された第2フロートを更に備えたものである。
このように構成すると、第2遮水層及び第3保護層は、上方への浮力を第2フロートから受ける。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の構成において、第2フロートは、直交方向において第2遮水層のほぼ両端部まで一体的に形成された細長形状を有するものである。
このように構成すると、第2フロートが接続されているシート本体の部分は直交方向に伸ばされる。
請求項7記載の発明は、水面に伸展される遮水シートであって、第1保護層と、第1保護層の上面に接着された第1遮水層と、第1遮水層の上面に接着された第2保護層と、第2保護層の上面に接着された第2遮水層と、第2遮水層の上面に接着された第3保護層とからなるシート本体と、第1遮水層の上面であって、伸展方向に対して複数箇所に接続され、伸展方向に平行に配置された第1フロートと、第2遮水層の上面であって、伸展方向と直交する直交方向に対して複数箇所に接続され、直交方向に配置された第2フロートとを備えたものである。
このように構成すると、第1遮水層と第2保護層とは第1フロートにより主に浮力を受け、第2遮水層と第3保護層とは第2フロートにより主に浮力を受ける。
請求項8記載の発明は、水面に伸展される遮水シートであって、第1保護層と、第1保護層の上面に接着された第1遮水層と、第1遮水層の上面に接着された第2保護層と、第2保護層の上面に接着された第2遮水層と、第2遮水層の上面に接着された第3保護層とからなるシート本体と、第2遮水層の上面であって、伸展方向に対して複数箇所に接続され、伸展方向に平行に配置された第1フロートと、第1遮水層の上面であって、伸展方向と直交する直交方向に対して複数箇所に接続され、直交方向に配置された第2フロートとを備えたものである。
このように構成すると、第2遮水層と第3保護層とは第1フロートにより主に浮力を受け、第1遮水層と第2保護層とは第2フロートにより主に浮力を受ける。
請求項9記載の発明は、請求項7又は請求項8記載の発明の構成において、第1フロートは、伸展方向において所定長さで一体的に形成された細長形状を有し、第2フロートは、直交方向において第2遮水層のほぼ両端部まで一体的に形成された細長形状を有するものである。
このように構成すると、第1フロート及び第2フロートが接続されているシート本体の部分は伸展方向及び直交方向に伸ばされる。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、シート本体は下面から上方への浮力を受けるため、シート本体の重量が増加した場合でも、第1フロートとシート本体との取付強度を大きくする必要がない。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、シート本体の部分は伸展方向に伸ばされるため、その部分の伸展時の撓みが均等化される。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、第1遮水層が第1保護層及び第2保護層によって両面が保護されるため、信頼性の高い遮水シートとなる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、第2遮水層の両面も第2保護層及び第3保護層によって覆われるため、更に信頼性の高い遮水シートとなる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の効果に加えて、第2遮水層及び第3保護層は上方への浮力を第2フロートから受けるため、第1フロートの負担が減少して、遮水シートはより安定した浮遊状態となる。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の効果に加えて、第2フロートが接続されているシート本体の部分は直交方向に伸ばされるため、その部分の直交方向の撓みが均等化される。
請求項7記載の発明は、第1遮水層と第2保護層とは第1フロートによって、第2遮水層と第3保護層とは第2フロートによって各々主に浮力を受けるため、遮水シートを構成する各層間の接着強度を過大にする必要がなく、且つ伸展時におけるシート本体の構造上の信頼性が向上する。
請求項8記載の発明は、第2遮水層と第3保護層とは第1フロートによって、第1遮水層と第2保護層とは第2フロートによって各々主に浮力を受けるため、遮水シートを構成する各層間の接着強度を過大にする必要がなく、且つ伸展時におけるシート本体の構造上の信頼性が向上する。
請求項9記載の発明は、請求項7又は請求項8記載の発明の効果に加えて、第1フロート及び第2フロートが接続されているシート本体の部分は、伸展方向及び直交方向に伸ばされるため、その部分の伸展時の撓みが均等化される。
図1はこの発明の第1の実施の形態による遮水シートの概略形状を示した平面図であり、図2は図1で示したII−IIラインから見た拡大図であり、図3は図1で示したIII−IIIラインから見た拡大図である。
これらの図を参照して、遮水シート12は、矩形シート形状のシート本体21と、この下面に取り付けられた複数の細長形状の第1フロート13と、この上面に接続された複数の細長形状の第2フロート15とから構成されている。この実施の形態においては、遮水シート12は幅23m、長さ200mとなっており、矢印で示す伸展方向と平行に長さ略20mの細長形状の複数の第1フロート13が3列分取り付けられている。即ち、第1フロート13は各列ごとに10本のフロートが連結された状態となっている。又、第1フロート13は、シート本体21の幅方向に対して中央部の列と中央部から外方に向かって3〜10m離れた両外側の位置の列に配列されている。又、伸展方向において隣接するフロート同志は、図3から明らかなように接近して配置されている。
一方、シート本体21の伸展方向と直交する直交方向に、その長さが略23mの細長形状の第2フロート15が2〜5m間隔で取り付けられている。すなわち、第2フロート15は、シート本体21の伸展方向とは直交する直交方向に等間隔で配置され、ロープ17を介してシート本体21に接続されている。
図4は図1で示した第1フロートの概略形状を示した斜視図である。
図を参照して、第1フロート13は可撓性のある材料で形成され、且つ両端を密封されているチューブ状袋体33を中心として構成されている。そして、チューブ状袋体33の一方端部に給排気用弁30が取り付けられている。従って、給排気用弁30を介してチューブ状袋体33内に気体を注入したりこれを排出したりすることによって、チューブ状袋体33に海面上において浮力を与えたり又は浮力を消失させることが可能となる。チューブ状袋体33内の気体が排出された状態においては、チューブ状袋体33は扁平状態となる。
又、チューブ状袋体33の外面はその両端が開放された筒状のフロートカバー31によって覆われている。フロートカバー31の両側面にはその長手方向全体にわたってシート固定材32a,シート固定材32bが取り付けられている。そしてシート固定材32a,シート固定材32bの上面は、後述するシート本体21の最下層の保護層に熱融着又は平面ファスナー等によって固定されている。
図5は図1で示した第2フロートとシート本体との取り付け状態を示した概略図であり、併せてシート本体の断面構造も概略的に示している。
図を参照して、シート本体21は、5層構造よりなる同一構造のシート本体21a,シート本体21bが伸展方向に重ね合わされて一体となって構成されている。具体的には、シート本体21はポリエステル製の不織布よりなる第1保護層41と、第1保護層41の上面に第1接着層42を介して接着されたポリエチレン製の第1遮水層43と、第1遮水層43の上面に第2接着層44を介して接着されたポリエステル製の第2保護層45と、第2保護層45の上面に第3接着層46を介して接着されたポリエチレン製の第2遮水層47と、第2遮水層47の上面に第4接着層48を介して接着されたポリエステル製の第3保護層49とから構成されている。
シート本体21aとシート本体21bとを接続する際には、各々の最下層から対応する層同志を接着することによって一体化する。即ち、第1保護層41aの上面に第1保護層41bが接続され、第1遮水層43aの上面に第1遮水層43bが接続され、第2保護層45aの上面に第2保護層45bが接続され、第2遮水層47aの上面に第2遮水層47bが接続される。このように接続された第2遮水層47bの上面に第2フロート15を取り付けるためのフロート取付材51が接着され、このフロート取付材51を覆うように第3保護層49aと第3保護層49bとが接着されることによって、フロート取付材51の取付けと共にシート本体21a,シート本体21bとが一体化する。
一方、第2フロート15aは、可撓性のある材料で形成され、且つ両端を密封されているチューブ状袋体53を中心として構成されている。そしてチューブ状袋体53の一方端部に給排気用弁29が取り付けられている。従って、給排気用弁29を介してチューブ状袋体53内に気体を注入したりこれを排出することによって、チューブ状袋体53に海面上において浮力を与えたり又は浮力を消失させることが可能となる。チューブ状袋体53内の気体が排出された状態においては、チューブ状袋体53は扁平状態となる。
又、チューブ状袋体53の外面はその両端が開放された筒状のカバー54によって覆われている。カバー54の下面にはその長手方向にわたってシート取付材55が取り付けられている。又、シート取付材55にはロープ17を係合させるための開口56が所定間隔で設けられている。
次に、この発明の第1の実施の形態による遮水シートの伸展方法について説明する。
まず、遮水シート12の伸展前においては、第1フロート13を構成するチューブ状袋体33及び第2フロート15を構成するチューブ状袋体53の各々の内部の気体を抜き、これらを扁平状態にしておく。この状態で遮水シート12を第1フロート13及び第2フロート15と共にシートロールユニット等に巻き取っておく。次に、遮水シート12を海上に向かって伸展させるにつれて、その先端の第2フロート15から順次各々のチューブ状袋体53に空気を注入する。これによって、シート本体21の先端は海上に浮かびながら伸展することになる。
約20m程度伸展した時点で、扁平状態となっている先端側の3本の第1フロート13a〜第1フロート13cの各々のチューブ状袋体33に空気を注入する。これらの第1フロート13a〜第1フロート13cに空気が注入されると、これらは伸展方向に伸び所定の長さ(20m)に伸長する。第1フロート13は上述のように第1保護層41の下面に取り付けられているため、シート本体21を下面から上方に浮力を与えるのでシート本体21を構成する各層の剥離を防止する方向に力を与えることになる。
又、第1フロート13はシート固定材32a,シート固定材32bを介してシート本体21の伸展方向に対して接着されているため、第1フロート13の伸長と共にシート本体21も伸展方向に伸びることになる。
一方、シート本体21の伸展方向と直交する方向に対しては、上述のようにシート本体21の幅方向とほぼ同じ長さの第2フロート15が所定間隔で取り付けられている。従って、シート本体21の幅方向に対しては、シート本体21は第2フロート15のチューブ状袋体53への空気の注入に応じて順次伸ばされた状態となっている。このようにして、シート本体21の先端側から20mの範囲において、シート本体21は伸展方向及び直交する方向に対して各々確実に伸ばされた状態になると共に、第1フロート13によって下面からの浮力を受けた安定した状態となる。
先端側から20m以降の後方部分に対しては、上記と同様の動作によって処理すれば良い。このような処理を繰り返すことによって、シート本体21全体を安定した状態で確実に長手方向及び幅方向に対して伸ばした状態で海上に伸展させることが可能となる。
所定の伸展作業が完了すると、第2フロート15をロープ17を切断することによってシート本体21から切り離す。又は、第2フロート15に注入されていた空気を抜く。続いて、第1フロートに注入されていた空気を抜くことによってシート本体21は自重によって海底に沈下することになる。
図6はこの発明の第2の実施の形態による遮水シートの概略形状を示した平面図であり、図7は図6で示したVII−VIIラインから見た拡大図であり、図8は図6で示したVIII−VIIIラインから見た拡大図である。
これらの図を参照して、この実施の形態にあっては、先の第1の実施の形態とは異なり、伸展方向と平行に配置された第1フロート13は、シート本体21の下面には取り付けられず、シート本体21の上方に取り付けられている点が大きく異なっている。他の構成は先の第1の実施の形態と同一であるため、ここではこの相違点を中心に以下説明する。
矢印で示す伸展方向と平行に長さが略20mの細長形状の複数の第1フロート13が、3列分第2フロート15の上方にロープ18を介してシート本体21に取り付けられている。即ち、第1フロート13はシート本体21の上方において、平面視において伸展方向と直交に配置された第2フロート15と交差した状態に配置されている。図9は第1フロート及び第2フロートの各々のシート本体21に対する取り付け状態を示した概略断面図である。
図を参照して、シート本体21は、先の第1の実施の形態と同様に第1保護層41、第1遮水層43、第2保護層45、第2遮水層47及び第3保護層49の5層構造よりなっている。第2フロート15を取り付けるためのロープ17が係合するフロート取付材51は、先の実施の形態と同様にその下面が第2遮水層47の上面に接着されて固定されている。一方、第1フロート13を接続するためのロープ18が係合するフロート取付材63の下面は第1遮水層43の上面に接着されて固定されている。
尚、第1フロート13の構造は第2フロート15の構造と基本的には同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
又、フロート取付材51及びフロート取付材63のいずれも、先の実施の形態による図5で説明したように、シート本体21aとシート本体21bとを接続する際に併せてシート本体21に取り付けられるものである。尚、この図においてはシート本体21a,シート本体21bの重なり部分についての形状は省略しているが、実際的には図5に示した断面構造になる。
このように構成されているため、第2フロート15の浮力は、フロート取付材51を介して主に第2遮水層47及び第3保護層49に対して上方に浮かすように力が伝達されることになる。
一方、第1フロート13の浮力は、フロート取付材63を介して主に第1遮水層43、第2保護層45、第2遮水層47及び第3保護層49に対して上方に浮かすように伝達されることになる。従って、伸展時の剥離の問題としては、最下層の第1保護層41と第1遮水層43との間の第1接着層42の接着強度を主に問題とすればよく、フロート取付材51の接着状態のみによって第1フロート13及び第2フロート15の浮力を伝達するものに比べて、シート本体21の各層の剥離に対する信頼性が大いに向上する。
次に、この発明の第2の実施の形態による遮水シートの伸展方法について説明する。
まず、遮水シート12の伸展前においては、第1フロート13を構成するチューブ状袋体(図示せず)及び第2フロート15を構成するチューブ状袋体(図示せず)の各々の内部の気体を抜き、これらを扁平状態にしておく。この状態でシート本体21を第1フロート13及び第2フロート15と共にシートロールユニット等に巻き取っておく。次に、遮水シート12を海上に向かって伸展させるにつれて、その先端の第2フロート15から順次各々のチューブ状袋体に空気を注入する。これによってシート本体21の先端は海上に浮かびながら伸展することになる。
約20m程度伸展した時点で、扁平状態となっている先端側の3本の第1フロート13a〜第1フロート13cのチューブ状袋体に空気を注入する。すると第1フロート13a〜第1フロート13cは各々伸展方向に伸びて所定の長さ(20m)に伸長する。第1フロート13a〜第1フロート13cの各々は、上述のようにシート本体21の伸展方向に対して等間隔に設けられたロープ18を介して接続されているため、第1フロート13a〜第1フロート13cの伸長に応じてシート本体21は伸展方向に伸びることになる。
一方、シート本体21の幅方向に対しては、シート本体21は第2フロート15のチューブ状袋体への空気の注入に応じて順次伸ばされた状態となっている。このようにして、シート本体21の先端側から20mの範囲において、シート本体21は伸展方向及びこれに直交する方向に対して確実に伸ばされた状態となる。
先端側から20m以降の後方部分に対しても上記と同様の動作を繰り返すことによって、シート本体21の全体を確実に長手方向及び幅方向に対して伸ばした状態で海上に伸展させることが可能となる。
尚、この伸展時には上述のように第1フロート13の浮力は最下層を除いて上位の4層に対して上方に浮き上がらせるように力が働くため、各層の剥離を心配することなく伸展作業を進めることが可能となる。
所定の伸展作業が完了すると、第1フロート13及び第2フロート15をロープ17及びロープ18を切断することによってシート本体21から切り離す。又は、第1フロート13及び第2フロート15の各々に注入されていた空気を抜く。これによってシート本体21は自重によって海底に沈下することになる。
尚、上記の各実施の形態では、遮水シートが多層構造のものに適用しているが、1層構造の遮水シートにも同様に適用できることは言うまでもない。
又、上記の第1の実施の形態では、第2フロートを遮水シートの上方に設けているが、遮水シートの重量等によっては第1フロートのみでも良い。
更に、上記の第1の実施の形態では、第2フロートは細長形状のものを使用しているが、これに代えて従来例で示したような球状のフロートを使用しても良い。
更に、上記の第1の実施の形態では、第1フロートは遮水シートの伸展方向に平行に取り付けられ、第2フロートは伸展方向に直交する方向に取り付けられているが、これらのフロートの取り付け方向を逆にしても良い。この場合、伸展時には遮水シートの下面に取り付けられた第1フロートのうち先端側から順次空気を注入し、ある程度伸展した状態で第2フロートに空気を注入していけば良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、第1フロート及び第2フロートの各々は細長形状のものを使用しているが、これに代えて少なくとも一方を従来例で示したような球状のフロートを使用しても良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、第1フロートは第1遮水層に、第2フロートは第2遮水層に各々接続されているが、これらは逆の層に接続しても同様の効果を奏する。
更に、上記の第2実施の形態では、第1フロートが第2フロートの上方に位置しているが、これらの位置関係は上下逆でも良い。
更に、上記の各実施の形態では、フロートの設置位置や接続ロープの間隔等を特定しているが、これらは取り扱う遮水シートの種類や大きさに応じて設定すれば良い。
この発明の第1の実施の形態による遮水シートの概略形状を示した平面図である。 図1で示したII−IIラインから見た拡大図である。 図1で示したIII−IIIラインから見た図である。 図1で示した第1フロートの概略形状を示した斜視図である。 図1で示した第2フロートの概略形状とこれに接続するシート本体の概略断面構造を示した図である。 この発明の第2の実施の形態による遮水シートの概略形状を示した平面図である。 図6で示したVII−VIIラインから見た拡大図である。 図6で示したVIII−VIIIラインから見た拡大図である。 図6で示した第1フロート及び第2フロートの接続状態を示したシート本体の概略断面図である。 従来の遮水シートを海上に展開する場合の概略図である。 図10で示したXI−XIラインから見た拡大図である。
符号の説明
12…遮水シート
13…第1フロート
15…第2フロート
21…シート本体
32…シート固定材
41…第1保護層
43…第1遮水層
45…第2保護層
47…第2遮水層
49…第3保護層
51,63…フロート取付材
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (9)

  1. 水面に伸展される遮水シートであって、
    シート本体と、
    前記シート本体の下面に取り付けられた細長形状の第1フロートとを備えた、遮水シート。
  2. 前記第1フロートは、前記シート本体の下面において伸展方向に対して取り付けられ、前記伸展方向に平行に配置された、請求項1記載の遮水シート。
  3. 前記シート本体は、
    第1保護層と、
    前記第1保護層の上面に接着された第1遮水層と、
    前記第1遮水層の上面に接着された第2保護層とを含み、
    前記第1フロートは前記第1保護層の下面に取り付けられる、請求項2記載の遮水シート。
  4. 前記シート本体は更に、
    前記第2保護層の上面に接着された第2遮水層と、
    前記第2遮水層の上面に接着された第3保護層とを含む、請求項3記載の遮水層。
  5. 前記第2遮水層の上面であって、伸展方向に直交する直交方向に対して複数箇所に接続され、前記直交方向に配置された第2フロートを更に備えた、請求項4記載の遮水シート。
  6. 前記第2フロートは、前記直交方向において前記第2遮水層のほぼ両端部まで一体的に形成された細長形状を有する、請求項5記載の遮水シート。
  7. 水面に伸展される遮水シートであって、第1保護層と、第1保護層の上面に接着された第1遮水層と、前記第1遮水層の上面に接着された第2保護層と、前記第2保護層の上面に接着された第2遮水層と、前記第2遮水層の上面に接着された第3保護層とからなるシート本体と、
    前記第1遮水層の上面であって、伸展方向に対して複数箇所に接続され、前記伸展方向に平行に配置された第1フロートと、
    前記第2遮水層の上面であって、前記伸展方向と直交する直交方向に対して複数箇所に接続され、前記直交方向に配置された第2フロートとを備えた、遮水シート。
  8. 水面に伸展される遮水シートであって、第1保護層と、第1保護層の上面に接着された第1遮水層と、前記第1遮水層の上面に接着された第2保護層と、前記第2保護層の上面に接着された第2遮水層と、前記第2遮水層の上面に接着された第3保護層とからなるシート本体と、
    前記第2遮水層の上面であって、伸展方向に対して複数箇所に接続され、前記伸展方向に平行に配置された第1フロートと、
    前記第1遮水層の上面であって、前記伸展方向と直交する直交方向に対して複数箇所に接続され、前記直交方向に配置された第2フロートとを備えた、遮水シート。
  9. 前記第1フロートは前記伸展方向において所定長さで一体的に形成された細長形状を有し、
    前記第2フロートは前記直交方向において前記第2遮水層のほぼ両端部まで一体的に形成された細長形状を有する、請求項7又は請求項8記載の遮水シート。
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