JP7215314B2 - 土木用通気遮水複合材 - Google Patents

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Description

本発明は、土木用に使用される通気遮水複合材に関するものである。
河川港湾施設や道路等の建設、その他様々な土木工事において、法面等の土砂等を覆って浸食や土砂の流出を防ぐための土木シートが用いられている。土木シートは、雨水などの水分の侵入を防ぐ必要があるため、遮水性能を有することが求められる。また、土木シートと被覆物との間にガスの層ができたり、被覆物内の圧力が高まって被覆物及び土木シートが破損したりしないように、土木シートは通気性を有することも必要である。さらに、土木シートが適用される被覆面は凹凸を有するなど現場に応じて様々な形状であるため、土木シートは多様な形状に追随できる柔軟性を必要とする。
護岸構築用に利用される遮水構造としては、例えば特許文献1に、保護マットと遮水シートとがサンドイッチ構造を有し、安定した状態で法面に支持される遮水構造が開示されている。しかし、この遮水構造は通気性が考慮されていない。また、特許文献2には、河川港湾施設等の各種護岸において、堤体の浸食や崩壊を防止する目的で法面をコンクリートで被覆する際に、コンクリート下の堤土表面に敷き詰められ、遮水シートを通して堤体内の空気(ガス)の排出が可能な遮水シートが開示されている。この遮水シートは、保護層とガス透過性防水シートからなり、遮水シートとしての通気性はガス透過性防水シートの透湿度に依存しているため、それ以上の通気性は期待できない。
特開2007-126902号公報 特開2008-261204号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遮水性を確保しつつ通気性を有し、さらに被覆物への追随が容易な土木用通気遮水複合材を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成した。本発明の土木用通気遮水複合材は、基材と第1遮水シート部と第2遮水シート部とを有しており、第1遮水シート部と第2遮水シート部は、第1遮水シート部と第2遮水シート部のうち少なくとも一方の面積の10%~90%の範囲で重なり合っており、第1遮水シート部の一方面に第1遮水シート部の面積の50%以下の一方面接合領域(以下、「第1遮水シート部一方面接合領域」と称する)が設けられており、第1遮水シート部は第1遮水シート部一方面接合領域において、基材又は第2遮水シート部と接合していることに要旨を有する。
第1遮水シート部及び第2遮水シート部が、それぞれ300mmH2O以上の耐水度(JIS L-1092 A法)と2000g/m2・24hr以下の透湿度(JIS L-1099 A-1法)を有することが好ましい。
第2遮水シート部の一方面に第2遮水シート部の面積の50%以下の一方面接合領域(以下、「第2遮水シート部一方面接合領域」と称する)が設けられており、第2遮水シート部は第2遮水シート部一方面接合領域において、基材又は第1遮水シート部と接合していることが好ましい。
さらに保護層を有しており、第1遮水シート部の他方面に第1遮水シート部の面積の50%以下の他方面接合領域(以下、「第1遮水シート部他方面接合領域」と称する)が設けられており、第1遮水シート部は第1遮水シート部他方面接合領域において、保護層又は第2遮水シート部と接合していることが好ましい。
第2遮水シート部の他方面に第2遮水シート部の面積の50%以下の他方面接合領域(以下、「第2遮水シート部他方面接合領域」と称する)が設けられており、第2遮水シート部は第2遮水シート部他方面接合領域において、保護層又は第1遮水シート部と接合していることが好ましい。
第1遮水シート部一方面接合領域、第1遮水シート部他方面接合領域、第2遮水シート部一方面接合領域及び第2遮水シート部他方面接合領域の少なくとも一つは複数の接合部が間隔を開けて設けられていることが好ましい。
基材が織布又は不織布からなることが好ましい。
保護層が基材と同じ材料からなることが好ましい。
本発明の土木用通気遮水複合材は、遮水性を確保しつつ通気性を有し、さらに被覆物への追随が容易であるため、被覆物の形状を制限せずに様々な用途に使用することができる。
本発明の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材の平面図を表す。 図1に示した土木用通気遮水複合材のA-A断面図を表す。 本発明の別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材の平面図を表す。 本発明のさらに別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材の斜視図を表す。 図4に示した土木用通気遮水複合材のB-B断面図を表す。 本発明のさらに別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材の斜視図を表す。 図6に示した土木用通気遮水複合材のC-C断面図を表す。 本発明のさらに別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材の平面図を表す。 本発明のさらに別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材の平面図を表す。
以下、実施の形態に基づき本発明を説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、各図面において、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、明細書や他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、本発明の特徴の理解に資することを優先しているため、実際の寸法とは異なる場合がある。
図1~図2を参照して本発明の実施形態に係る土木用通気遮水複合材を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材1の平面図を表している。図2は図1に示した土木用通気遮水複合材1のA-A断面図を表している。本発明の実施形態に係る土木用通気遮水複合材は、基材40と第1遮水シート部10と第2遮水シート部20とを有しており、第1遮水シート部10と第2遮水シート部20は、第1遮水シート部10と第2遮水シート部20のうち少なくとも一方の面積の10%~90%の範囲で重なりあっている。第1遮水シート部10の一方面に第1遮水シート部10の面積の50%以下の一方面接合領域11(以下、「第1遮水シート部一方面接合領域11」と称する。)が設けられており、第1遮水シート部10は第1遮水シート部一方面接合領域11において、基材40又は第2遮水シート部20と接合している。
このような構成により、水分は図2の矢印bに示すように第1遮水シート部10及び第2遮水シート20により遮断されるが、ガスは図2の矢印aに示すように第1遮水シート部10と第2遮水シート部20の間の空隙を通過することができる。また、基材40、第1遮水シート部10、及び第2遮水シート部20は、第1遮水シート部一方面接合領域11において接合されているため、土木用通気遮水複合材1はフレキシブルな構成を有し、被覆物がどのような形状であっても追随し易く、被覆物の被覆が容易となる。
基材40は、織布又は不織布からなることが好ましい。織布又は不織布の種類は特に限定されず、公知の各種繊維から構成される繊維シートであることが好ましく、土木用通気遮水複合材1の遮水性を損なわないように第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20よりも高い透湿性を有することが好ましい。不織布の製法としては、スパンボンド法、エアスルー法、ポイントボンド法、メルトブロー法、エアレイド法等が挙げられる。基材40がこのような構成であれば、第1遮水シート10及び第2遮水シート20を支持する基材としての強度を確保しつつガスの通過を妨げないため好ましい。
第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20は、合成樹脂からなることが好ましい。合成樹脂の種類は特に限定されないが、突き刺し強度や引張強度等の強度や耐久性などに優れている点から、例えば、加硫ゴムやポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、エチレン・酢酸ビニル共重合体等が好ましい。
第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20の大きさと形状は任意に選択できる。第1遮水シート部10と第2遮水シート部20は、第1遮水シート部10と第2遮水シート部20のうち少なくとも一方の面積の10%以上の面積で重なっており、15%以上がより好ましく、20%以上がさらに好ましく、30%以上がよりさらに好ましく、50%以上であってもよい。また、第1遮水シート部10と第2遮水シート部20は、第1遮水シート部10と第2遮水シート部20のうち少なくとも一方の面積の90%以下の面積で重なっており、85%以下がより好ましく、80%以下がさらに好ましく、70%以下がよりさらに好ましく、60%以下であってもよい。
第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20は、一枚のシートが折り畳まれて形成されるものであってもよいし、それぞれが独立したシートであってもよい。一枚のシートが折り畳まれている場合は、折り部30において折り畳まれ、第1遮水シート部10と第2遮水シート部20とは折り部30を介して繋がっていてもよい。どちらの場合であっても、第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20はシート状の部材であり、一方面と他方面とを有する。図1~図2では、基材40に面している側が一方面、それと反対側が他方面である。
第1遮水シート部10の一方面に、第1遮水シート部10の面積の50%以下の接合領域11が設けられている。第1遮水シート部一方面接合領域11の面積の上限が第1遮水シート部10の面積の50%以下であれば、土木用通気遮水複合材1の通気性及び柔軟性を確保できる。第1遮水シート部一方面接合領域11の面積は、第1遮水シート部10の面積の40%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、25%以下がさらに好ましい。第1遮水シート部一方面接合領域11の面積が小さいほど通気性及び柔軟性が向上するので好ましい。また、第1遮水シート部一方面接合領域11の面積は、第1遮水シート部10の面積の5%以上が好ましく、8%以上がより好ましく、10%以上がさらに好ましい。第1遮水シート部一方面接合領域11の面積が第1遮水シート部10の面積の5%以上であれば、遮水性や土木用通気遮水複合材1の強度が保たれるため好ましい。
第1遮水シート部一方面接合領域11は、基材40と第2遮水シート部20のどちらに接合していてもよい。例えば、第1遮水シート部一方面接合領域11の全体が基材40又は第2遮水シート部20に接合していてもよいし、第1遮水シート部一方面接合領域11のうち一部が基材40に接合してそれ以外の部分が第2遮水シート部20に接合していてもよい。
第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20は、それぞれの端部のうち少なくとも一部はどの部材とも接合されていない自由端であることが好ましい。上記自由端の割合は、第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20の端部の全体の長さの20%以上が好ましく、30%以上がより好ましく、40%以上がさらに好ましく、50%以上がよりさらに好ましい。また、上記自由端の割合は、75%以下が好ましく、70%以下がより好ましく、65%以下がさらに好ましく、60%以下がよりさらに好ましい。第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20が端部にこの範囲の自由端を有していれば、土木用通気遮水複合材1は遮水性を確保しつつ、通気性と柔軟性を向上できて好ましい。
第1遮水シート部一方面接合領域11が有する接合の手段は特に制限されないが、接着剤による接着、エンボス加工等による機械的接合、熱融着による接合等が好ましい。いずれの接合法であっても、第1遮水シート部一方面接合領域11の全領域に接合手段が施されているとは限らず、例えば接着剤による接着であれば、接着剤がドット状、直線状、波線状等に塗布されていてもよい。機械的接合、熱融着による接合等でも同様である。
第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20は、JIS L1092 A法記載の方法に準拠した方法により測定した耐水度が300mmH2O以上であることが好ましい。耐水度が300mmH2O以上であれば被覆物への雨水等の水分の侵入を防ぐことができる。耐水度は高い方が好ましく、より好ましくは400mmH2O以上、さらに好ましくは500mmH2O以上である。耐水度の上限は特に制限されないが、好ましくは2500mmH2O以下である。
第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20は、JIS L-1099 A-1法記載の方法に準拠した方法により測定した透湿度が2000g/m2・24hr以下であることが好ましい。本発明の実施形態に係る土木用通気遮水複合材1は第1遮水シート部10と第2遮水シート部20の間に形成される空隙をガスが通過することで通気性が確保されるため、第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20自体の透湿度が2000g/m2・24hr以下であっても土木用通気遮水複合材1の通気性は損なわれない。第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20の透湿度は1800g/m2・24hr以下であってもよく、1600g/m2・24hr以下であってもよい。第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20の透湿度の下限は特に制限されないが、100g/m2・24hr以上であってもよく、150g/m2・24hr以上であってもよい。
図3~図5を参照して、本発明の別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材を説明する。図3は、本発明の別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材1の平面図を表している。図4は、本発明のさらに別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材1の斜視図を表し、図5は図4に示した土木用通気遮水複合材1のB-B断面図を表している。本発明の実施形態にかかる土木用通気遮水複合材は、第2遮水シート部20の一方面に第2遮水シート部20の面積の50%以下の一方面接合領域21(以下、「第2遮水シート部一方面接合領域21」と称する。)が設けられており、第2遮水シート部20は第2遮水シート部一方面接合領域21において、基材40又は第1遮水シート部10と接合していることが好ましい。
図3は、一枚のシートが折り畳まれて第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20が形成された態様を表し、図3~図4は、第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20がそれぞれ独立したシートである態様を表している。図3に示すように、第2遮水シート部一方面接合領域21の一部は基材40に接合しそれ以外は第1遮水シート部10に接合していてもよい。また、図4に示すように、第2遮水シート部一方面接合領域21の全体が基材40に接合していてもよい。さらに、図示していないが第2遮水シート部一方面接合領域21の全体が第1遮水シート部10に接合していてもよい。
このような構成により、水分は図5の矢印bに示すように第1遮水シート部10及び第2遮水シート20により遮断されるが、ガスは図5の矢印aに示すように第1遮水シート部10と第2遮水シート部20の間の空隙を通過することで通気性が確保できるので好ましい。また、基材40、第1遮水シート部10、及び第2遮水シート部20は、第1遮水シート部一方面接合領域11及び第2遮水シート部一方面接合領域21において接合されているため、土木用通気遮水複合材1はフレキシブルな構成を有し、被覆物がどのような形状であっても追随し易く、被覆物の被覆が容易となる。
第2遮水シート部一方面接合領域21の面積の上限が第2遮水シート部20の面積の50%以下であれば、土木用通気遮水複合材1の通気性及び柔軟性を確保できる。第2遮水シート部一方面接合領域21の面積は、第2遮水シート部20の面積の40%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、25%以下がさらに好ましい。第2遮水シート部一方面接合領域21の面積が小さいほど通気性及び柔軟性が向上するので好ましい。また、第2遮水シート部一方面接合領域21の面積は、第2遮水シート部20の面積の5%以上が好ましく、8%以上がより好ましく、10%以上がさらに好ましい。第2遮水シート部一方面接合領域21の面積が第2遮水シート部20の面積の5%以上であれば、遮水性や土木用通気遮水複合材1の強度が保たれるため好ましい。
第2遮水シート部一方面接合領域21が有する接合の手段は特に制限されないが、接着剤による接着、エンボス加工等による機械的接合、熱融着による接合等が好ましい。いずれの接合法であっても、第2遮水シート部一方面接合領域21の全領域に接合手段が施されているとは限らず、例えば接着剤による接着であれば、接着剤がドット状、直線状、波線状等に塗布されていてもよい。機械的接合、熱融着による接合等でも同様である。
図6~図7を参照して、本発明のさらに別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材を説明する。図6は本発明のさらに別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材の斜視図を表し、図7は図6に示した土木用通気遮水複合材のC-C断面図を表す。本発明のさらに別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材1はさらに保護層50を有しており、第1遮水シート部10の他方面に第1遮水シート部10の面積の50%以下の他方面接合領域12(以下、「第1遮水シート部他方面接合領域12」と称する)が設けられており、第1遮水シート部10は第1遮水シート部他方面接合領域12において、保護層50又は第2遮水シート部20と接合していることが好ましい。
本発明のさらに別の一実施形態に係る土木用通気遮水複合材1は、第2遮水シート部20の他方面に第2遮水シート部20の面積の50%以下の他方面接合領域22(以下、「第2遮水シート部他方面接合領域22」と称する)が設けられており、第2遮水シート部20は第2遮水シート部他方面接合領域22において、保護層50又は第1遮水シート部10と接合していることが好ましい。
図6に保護層50は図示していないが、図7に示すように第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20を挟んで基材40と対向するように保護層50が配置されており、この態様においては、第1遮水シート部他方面接合領域12及び第2遮水シート部他方面接合領域22が保護層50と接合していることが好ましい。また、図示していないが、第1遮水シート部他方面接合領域12及び第2遮水シート部他方面接合領域22が第1遮水シート部10と接合していてもよいし、第1遮水シート部他方面接合領域12及び第2遮水シート部他方面接合領域22がそれぞれ、一部分は保護層50と、それ以外の部分は第1遮水シート部10と接合していてもよい。
第1遮水シート部他方面接合領域12及び第2遮水シート部他方面接合領域22の面積は、それぞれ第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20の面積の50%以下であれば、土木用通気遮水複合材1の通気性及び柔軟性を確保できる。第1遮水シート部他方面接合領域12及び第2遮水シート部他方面接合領域22の面積は、それぞれ第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20の面積の40%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、25%以下がさらに好ましい。第1遮水シート部他方面接合領域12及び第2遮水シート部他方面接合領域22の面積が小さいほど通気性及び柔軟性が向上するので好ましい。また、第1遮水シート部他方面接合領域12及び第2遮水シート部他方面接合領域22の面積は、それぞれ第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20の面積の5%以上が好ましく、8%以上がより好ましく、10%以上がさらに好ましい。第1遮水シート部他方面接合領域12及び第2遮水シート部他方面接合領域22の面積がそれぞれ第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20の面積の5%以上であれば、遮水性や土木用通気遮水複合材1の強度が保たれるため好ましい。
保護層50は、基材40と同じ材料からなっていてもよいし、異なっていてもよい。保護層50は、第1遮水シート部10及び第2遮水シート部を保護するために設けられることが好ましく、第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20よりも高い透湿性を有することが好ましい。
このような構成であれば、水分は図7の矢印bに示すように第1遮水シート部10及び第2遮水シート部20により遮断されるが、ガスは図7の矢印aに示すように第1遮水シート部10と第2遮水シート部20の間の空隙を通過することで通気性が確保できるので好ましい。また、基材40、第1遮水シート部10、第2遮水シート部20、及び保護層50は、第1遮水シート部一方面接合領域11、第2遮水シート部一方面接合領域21、第1遮水シート部他方面接合領域12、及び第2遮水シート部他方面接合領域22において接合されているため、土木用通気遮水複合材1はフレキシブルな構成を有し、被覆物がどのような形状であっても追随し易く、被覆物の被覆が容易となる。特に、基材40と保護層50とが直接接合されておらず、第1遮水シート部一方面接合領域11、第2遮水シート部一方面接合領域21、第1遮水シート部他方面接合領域12、及び第2遮水シート部他方面接合領域22の面積はそれぞれ第1遮水シート部10又は第2遮水シート部20の面積の50%以下、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは25%以下であるため、基材40、第1遮水シート部10、第2遮水シート部20、及び保護層50が層状に重なった状態であっても互いに移動可能となり、土木用通気遮水複合材1の柔軟性が保たれるため好ましい。
第1遮水シート部一方面接合領域11、第2遮水シート部一方面接合領域21、第1遮水シート部他方面接合領域12、及び第2遮水シート部他方面接合領域22のうち少なくとも一つは、複数の接合部が間隔を開けて設けられていることが好ましい。図8に一例を示す。図8では、第2遮水シート部一方面接合領域21及び第1遮水シート部他方面接合領域12が間隔を開けて設けられている接合部を有している。このような構成により、それぞれの接合部間の空隙をガスが通過することで通気性を確保できるため好ましい。
第1遮水シート部10と第2遮水シート部20は、第1遮水シート部10と第2遮水シート部20のうち少なくとも一方の面積の10%~90%の範囲で重なり合っているため、土木用通気遮水複合材1は、第1遮水シート部10と第2遮水シート部20とが何層も重なり合った構成を有する場合がある。例えば、第1遮水シート部10と第2遮水シート部20とが同じ大きさで、互いに50%より大きい面積が重なり合っている場合、土木用通気遮水複合材1のある部分においては少なくとも3枚のシート部が層状に重なり合っている。さらに大きい面積で重なり合う場合は4枚のシート部や5枚、6枚、及びそれ以上のシート部が層状に重なり合う場合もあり得る。そのような多層構造の場合であっても、第1遮水シート部一方面接合領域11、第2遮水シート部一方面接合領域21、第1遮水シート部他方面接合領域12、及び第2遮水シート部他方面接合領域22のうち少なくとも一つは、複数の接合部が間隔を開けて設けられていることにより、それぞれの接合部間の空隙をガスが通過することで通気性を確保できるため好ましい。
図9に、第1遮水シート部一方面接合領域11、第2遮水シート部一方面接合領域21、第1遮水シート部他方面接合領域12、及び第2遮水シート部他方面接合領域22のうち少なくとも一つは、複数の接合部が間隔を開けて設けられている場合の別の態様を示す。このように、第1遮水シート部一方面接合領域11、第2遮水シート部一方面接合領域21、第1遮水シート部他方面接合領域12、及び第2遮水シート部他方面接合領域22のうち少なくとも一つに設けられている複数の接合部が、第1遮水シート部10、及び第2遮水シート部20のそれぞれ端部に設けられており、該接合部が基材40の端部と接合していてもよい。このような構成は、第1遮水シート部10と第2遮水シート部20とが折り部30を介して繋がっていない場合に好ましく、基材40、第1遮水シート部10、及び第2遮水シート部20が重なった状態で端部を圧着する等して形成することができる。
1:土木用通気遮水複合材
10:第1遮水シート部
11:第1遮水シート部一方面接合領域
12:第1遮水シート部他方面接合領域
20:第2遮水シート部
21:第2遮水シート部一方面接合領域
22:第2遮水シート部他方面接合領域
30:折り部
40:基材
50:保護層
矢印a:通気方向
矢印b:遮水方向

Claims (8)

  1. 基材と第1遮水シート部と第2遮水シート部とを有しており、
    前記第1遮水シート部と前記第2遮水シート部は、前記第1遮水シート部と前記第2遮水シート部のうち少なくとも一方の面積の10%~90%の範囲で重なり合っており、
    前記第1遮水シート部の一方面に前記第1遮水シート部の面積の50%以下の一方面接合領域(以下、「第1遮水シート部一方面接合領域」と称する)が設けられており、
    前記第1遮水シート部は前記第1遮水シート部一方面接合領域において、前記基材又は前記第2遮水シート部と接合していることを特徴とする土木用通気遮水複合材。
  2. 前記第1遮水シート部及び前記第2遮水シート部が、それぞれ300mmHO以上の耐水度(JIS L-1092 A法)と2000g/m・24hr以下の透湿度(JIS L-1099 A-1法)を有する請求項1に記載の土木用通気遮水複合材。
  3. 前記第2遮水シート部の一方面に前記第2遮水シート部の面積の50%以下の一方面接合領域(以下、「第2遮水シート部一方面接合領域」と称する)が設けられており、前記第2遮水シート部は前記第2遮水シート部一方面接合領域において、前記基材又は前記第1遮水シート部と接合している請求項1又は2に記載の土木用通気遮水複合材。
  4. さらに保護層を有しており、前記第1遮水シート部の他方面に前記第1遮水シート部の面積の50%以下の他方面接合領域(以下、「第1遮水シート部他方面接合領域」と称する)が設けられており、前記第1遮水シート部は前記第1遮水シート部他方面接合領域において、前記保護層又は前記第2遮水シート部と接合している請求項3に記載の土木用通気遮水複合材。
  5. 前記第2遮水シート部の他方面に前記第2遮水シート部の面積の50%以下の他方面接合領域(以下、「第2遮水シート部他方面接合領域」と称する)が設けられており、前記第2遮水シート部は前記第2遮水シート部他方面接合領域において、前記保護層又は前記第1遮水シート部と接合している請求項4に記載の土木用通気遮水複合材。
  6. 前記第1遮水シート部一方面接合領域、前記第1遮水シート部他方面接合領域、前記第2遮水シート部一方面接合領域及び前記第2遮水シート部他方面接合領域の少なくとも一つは複数の接合部が間隔を開けて設けられているものである請求項5に記載の土木用通気遮水複合材。
  7. 前記基材が織布又は不織布からなる請求項1~6のいずれか一項に記載の土木用通気遮水複合材。
  8. 前記保護層が前記基材と同じ材料からなる請求項のいずれか一項に記載の土木用通気遮水複合材。
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