JP2006166803A - 日持向上組成物、食品の日持向上方法および殺菌・抗菌剤 - Google Patents

日持向上組成物、食品の日持向上方法および殺菌・抗菌剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2006166803A
JP2006166803A JP2004364362A JP2004364362A JP2006166803A JP 2006166803 A JP2006166803 A JP 2006166803A JP 2004364362 A JP2004364362 A JP 2004364362A JP 2004364362 A JP2004364362 A JP 2004364362A JP 2006166803 A JP2006166803 A JP 2006166803A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
food
antibacterial
wood
tabebuia
kinds
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004364362A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenzou Nobashi
健三 野橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Katayama Chemical Inc
Original Assignee
Katayama Chemical Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Katayama Chemical Inc filed Critical Katayama Chemical Inc
Priority to JP2004364362A priority Critical patent/JP2006166803A/ja
Publication of JP2006166803A publication Critical patent/JP2006166803A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

【課題】 この発明は、日持向上剤として有用な化合物である有機酸類を食品素材に添加した場合に食品の風味を損なうことなく食することができ、効率よく食品素材の各種細菌類による腐敗、劣化を抑制することができる食品の日持向上組成物、日持向上方法および食品工場や厨房内のサニテーション等において使用される殺菌・抗菌剤を提供することを課題とする。
【解決手段】 有機酸類と、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物とを抗菌有効成分として含有する日持向上組成物、各抗菌有効成分を別々にまたは同時に食品素材に添加する日持向上方法、さらに、この組成物に食品添加物として認可されている殺菌剤配合する殺菌・抗菌剤を提供する。
【選択図】 なし

Description

この発明は、食品の風味を損ねることなく、各種細菌類による食品の腐敗、劣化を抑制することができる日持向上組成物および食品の日持向上方法、さらに、食品工場や厨房内のサニテーション等において使用される殺菌・抗菌剤に関する。
最近、食生活が多様化し、調理加工済みの食品の利用割合が増加して、外食産業のみならず、デーパート地下食品売り場などで中食と呼ばれる総菜関連製品の販売額が大きな延びを示している。しかし、これらの調理加工済み食品は含有水分が多く、水分活性に富み、腐敗しやすい性質を有しているため、その保存性向上が課題となっている。
そして、抗菌スペクトルの広さや効力、安全性、価格などの点から有機酸やその塩をベースとして製剤された製品が多く上市されている。しかし、有機酸類を単独で用いる場合、十分な抗菌効果を得るためには食品素材に対して比較的高濃度の添加が必要な場合も多く、例えば、有機酸に起因する酸味等により、食品自体の風味が損なわれるという問題があった。そこで、キトサン類と有機酸類とを併用させてpHを4.5から5.5の範囲に調製してなるキトサンの渋みを改良した米飯の保存性向上剤(特許文献1参照)、酢酸イオン、糖アルコール、グルタミン酸およびイノシン酸を配合することにより、酢酸に由来する酸味や酢酸臭による食品素材の風味を緩和した食品の製造方法(特許文献2参照)、有機酸およびアミノ酸を含有する保存性と食品の風味を損ねることのない米飯用日持向上用製剤(特許文献3参照)などが提案されている。
また、最近、安全性の高い天然抗菌剤のニーズが高まり、唐辛子、ホップ、甘草、茶などの天然抗菌抽出成分を含有する製品が上市されている。さらに、ダイオウなどの薬草やハトムギもやしから抽出精製して得られるや特定のナフトキノンを有効成分とする抗菌剤が提案されている(特許文献4および特許文献5参照)。そして、この発明の一方成分であるイペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Techtona grandis)材にラパコール誘導体などのナフトキノン類、アントラキノン類が含有されているとの報告もある(非特許文献1参照)。
一方、食品工場や厨房内では、エチルアルコール、次亜塩素酸ナトリウム、ビグアナイト類、過酸化水素等が殺菌剤として使用されている。
特開平4−11856号公報、特許請求の範囲、第2頁右上欄12〜17行) 特開2002−10768号公報、特許請求の範囲、段落番号0002〜0005) 特開2004−208683号公報、特許請求の範囲、段落番号0008〜0009) 特許第3331616号公報、特許請求の範囲、段落番号0006) 特開平9−241104号公報、特許請求の範囲、段落番号0008) 今村博之他編 「木材利用の化学」 共立出版 1983(330〜331頁、372頁参照)
上記特許文献1および2に記載の発明においても、食品素材に添加した場合にその風味を完全に損なわないようにすることは困難な場合があり、特に発達途中の幼児や子供の味覚・嗜好を損なわないようにすることは難しかった。一方、有機酸およびアミノ酸を含有した場合には(特許文献3)、アミノ酸特有の甘味や苦味がえぐいと感じる場合があり、食品の味・風味を損ねる場合もあった。一方、特許文献4および5に記載の天然抗菌剤は、その抗菌スペクトルが狭く、また、殺菌効果が不十分であり、日持向上剤や食品工場や厨房内のサニテーション等に使用しても十分満足のいく結果が得られない場合もあった。一方、エチルアルコールや次亜塩素酸塩などは、殺菌効果があるものの抗菌効果の持続が十分ではなく、頻繁に適用しなければ細菌類が繁殖する可能性が危惧される。
そこで、この発明は、日持向上剤として有用な化合物である有機酸類を食品素材に添加した場合に食品の風味を損なうことなく食することができ、効率よく食品素材の各種細菌類による腐敗、劣化を抑制することができる日持向上組成物、日持向上方法および殺菌効果が持続する食品工場や厨房内のサニテーション用の殺菌・抗菌剤を提供することを課題とする。
この発明の発明者らは、有機酸類と、イペ(ノウゼンカズラ科、Tabebuia SP.)材およびチーク(クマツヅラ科、Tectona grandis)材のアセトン抽出物を併用することにより、枯草菌(Bacillus subtilis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)などのグラム陽性菌、大腸菌(Escherichia coli)などのグラム陰性菌を含む各種細菌類に対する抗菌効力が増加し、より低濃度の添加で、食品の腐敗、劣化を効率よく抑制することができること、かかる低濃度域では、有機酸類の持つ酸味や臭気が問題とならないことを見出しこの発明を完成させた。そして、さらにアルコールまたはグリコール系溶媒とノニオン系界面活性剤とを配合することにより、容易に水で希釈できる水可溶性組成物が得られることも見出した。また、有機酸類と、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物に食品添加物として認可されている殺菌剤、例えば、エチルアルコール、次亜塩素酸塩、過酸化水素等を併用することにより、有効な殺菌・抗菌効果が発揮されることも見出した。
かくして、この発明によれば、有機酸類と、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物とを抗菌有効成分として含有することを特徴とする(請求項1)、さらにアルコールまたはグリコール系溶媒とノニオン系界面活性剤とを配合することを特徴とする水可溶性日持向上組成物(請求項2)、そして、有機酸類と、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物とを別々に、または請求項1もしくは請求項2に記載の日持向上組成物として食品素材に添加することを特徴とする食品の日持向上方法(請求項3)が提供される。
また、有機酸類と、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物および食品添加物として認可されている殺菌剤を有効成分とすることを特徴とする殺菌・抗菌剤(請求項5)が提供される。
請求項1に記載のこの発明の日持向上組成物において、一方の抗菌有効成分である有機酸類としては、酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、アスコルビン酸、リンゴ酸ならびにこれらのナトリウム塩、カルシウム塩が挙げられ、一般に市販されているものをそのまま使用できる。また、有機酸類のうち、乳酸、特に醗酵乳酸を用いるのが、安全性を保持しながら食品の腐敗、劣化防止および幅広い食品素材の風味を損なうことがない点で特に好ましい。これらの有機酸類は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、他方の抗菌有効成分であるイペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物は、かかる木材の心材から気乾木粉を得、溶媒としてアセトンを用いて、バッチによりまたはソックスレー抽出器により抽出された抽出物からアセトンをエバポレーター等で除去することにより得ることができる。抽出操作は、バッチ抽出の場合には、当該気乾木粉1Kgをアセトン5〜10リットルに浸漬し、24〜72時間室温で放置後、濾過することにより行う。抽出温度は35〜56.5℃の範囲で、還流冷却器下適宜加温してもよく、さらに撹拌してもよい。ソックスレー抽出の場合には、気乾木粉1Kgに対して、アセトン5〜10リットルを使用して、24〜48時間抽出することにより行う。
この発明の日持向上組成物は、有機酸類を5〜60重量部と、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物1〜20重量部とを、例えば、エチルアルコールやプロピレングリコールに溶解することにより液状物として得ることができる。また、添加する食品素材の形態により、例えば、でん粉やデキストリン等と混合した粉体の形態で得てもよい。特に、食品素材に容易に添加できる点で、請求項2に記載の水に容易に希釈できる水可溶性組成物の形態が好ましい。
請求項2に記載のこの発明の水可溶性日持向上組成物において、アルコールまたはグリコール系溶媒としては、エチルアルコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG)などが挙げられる。これらのうち、食品添加物であるエチルアルコール、プロピレングリコールを用いるのが好ましい。また、ノニオン界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ツイーン型界面活性剤などが挙げられる。これらのうち、食品添加物であるグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルを用いるのが好ましい。そして、有機酸類5〜60重量部、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物1〜10重量部、アルコールまたはグリコール系溶媒10〜30重量部、界面活性剤40〜80重量部となるように配合することにより、容易に水で希釈できる水可溶性組成物が得られる。
請求項3に記載のこの発明の日持向上方法において、有機酸類と、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物とを別々に、または請求項1もしくは請求項2に記載の日持向上組成物として各種食品素材に添加することができる。別々に添加する場合には、有機酸類は水溶液の形態として、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物は、上記アルコールまたはグリコール系溶媒とノニオン系界面活性剤とを配合した水可溶性組成物の形態で添加することが食品素材と均一に混合できるので好ましい。または請求項1もしくは請求項2に記載の日持向上組成物として食品素材に添加する場合にはそのまま、または水等で希釈して添加することが同様に好ましい。
各々の抗菌有効成分はそれぞれの有効成分の絶対量(純分)として、食品素材100gに対して、有機酸類を100〜1000mg(好ましくは、100〜500mg)、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物を10〜500mg(好ましくは、50〜200mg)となるように添加することにより、かかる食品素材の風味を損なわずに、腐敗、劣化を効率よく抑制することができる。
この発明の日持向上組成物の使用用途に特に限定はなく、例えば、生麺、茹で麺等の麺類、米飯、かやくご飯、炊き込みご飯、ピラフ、焼き飯、その他の米飯を用いた調理食品類、ハンバーグ、肉団子、シュウマイ、ギョウザ、卵焼き、から揚げ、フライ食品、天ぷら、グラタン、パスタ料理、和え物、煮物、炒め物、焼き魚、等の惣菜類、ポテトサラダ、マカロニサラダ、野菜サラダなどのサラダ類、蒲鉾、竹輪、揚げかま、つみれ、すり身、等の水産練り製品、ハム、ソーセージ、ベーコン、等の畜肉製品、水羊羹、餡、餅、カスタードクリーム、プリン等の和洋菓子類、クッキー、パン、ケーキ、ゼリー、煎餅などの焼き菓子類、冷菓、チューインガム等の菓子類や、ソース、ドレッシング、マヨネーズ、焼き肉のたれ等の調味料類、ジャム類、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、ジュース、牛乳、豆乳、コーヒー、紅茶、煎茶、ウーロン茶、スポーツ飲料等の各種飲料類、その他の調理食品、加工食品、調味料、及び種々の食品素材に好適に添加することができる。
請求項5に記載のこの発明の殺菌・抗菌剤において、有機酸類と、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物に配合する食品添加物として認可されている殺菌剤としては、エチルアルコール、次亜塩素酸塩および過酸化水素から選ばれた一種以上の化合物が挙げられる。なお、使用用途によっては、食品添加物ではないが、グルコン酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジン、ポリヘキサメチレンビグアナイト等の殺菌剤を配合してもよい。これらの殺菌剤の配合割合は、抗菌有効成分である有機酸類と各材の抽出物との合計量1重量部に対して0.1〜2重量部が好ましい。また、アルコールまたはグリコール系溶媒とノニオン系界面活性剤とを配合することにより、これらの配合組成物は水と任意の割合で混合できる。
なお、この発明の殺菌・抗菌剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG)等のグリコール系溶媒、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルやツイーン型界面活性剤等のノニオン界面活性剤および水を配合した水溶液またはエチルアルコール溶液とするのが、殺菌・抗菌対象に噴霧して使用することができる点で好ましい。そして、この発明の殺菌・抗菌剤は、食品工場の食品加工器具、食品加工機械、食品加工を行う人の手指等、厨房における食器類、まな板、包丁、料理を行う人の手指等サニテーションの用途が挙げられる。
この発明の日持向上組成物を食品素材に添加することにより、また、この発明の日持向上方法を用いることにより、食品の風味を損なうことなく食することができ、食品素材の各種細菌類による腐敗、劣化を効率的に抑制することができるという優れた効果を有する。また、この発明の殺菌・抗菌剤は、食品工場や厨房内のサニテーション等において使用でき、優れた殺菌・抗菌効果を発揮する。
以下に試験例、実施例を示し、この発明をさらに詳細に説明するが、この発明はかかる実施例により何ら限定されるものではない。
試験例1(各種木材からの各種溶媒による抽出物の調製)
抽出物調製例1(IPEACと略す。)
イペ(Tabebuia SP.)心材から気乾木粉(絶乾重量 92.7g)を調製し、アセトン約800mlによりバッチ冷抽出(室温、約2日間)を連続2回行い、ろ過・濃縮・乾燥により暗緑褐色粉末9.5g(収率約10.3%)を得た。
抽出物調製例2(TEACと略す。)
チーク(Tectona grandis)心材から気乾木粉(絶乾重量 232g)を調製 し、アセトン約2Lによりよりバッチ冷抽出(室温、約2日間)を行い、ろ過・濃縮・乾燥により暗褐色粘ちゅう物 8.19g(収率約3.5%)を得た。
抽出物調製例3(比較用イペ材熱水抽出物、IPEHWと略す。)
イペ(Tabebuia SP.)心材から気乾木粉(絶乾重量 74.2g)をバッチ法により3時間熱水抽出し、ろ過・濃縮・凍結乾燥により黄褐色粉末3.2g(収率 4.3%)を得た。
抽出物調製例4(比較用ウリン材メタノール抽出物、 UMEと略す。)
ウリン心材(Eusideoxylon zwageri T. et B.)から気乾木粉(絶乾重量 132.8g)を調製し、メタノール約2リットルを用いてソックスレー抽出(約10時間)を行い、ろ過・濃縮・乾燥により暗褐色粉末13.2g(収率 10.0%)を得た。
試験例2(この発明の日持向上組成物および殺菌・抗菌剤の製剤例)
製剤に用いた各種薬剤の略号を以下に示す。また各種製剤例を表1に示す。

Figure 2006166803
Figure 2006166803
これらの製剤例で得られた溶液の状態のうち○と記載のあるものはいずれも室温下で透明で安定であった。また、△〜○と記載のあるものはいずれも室温下で安定であるが少し濁りがあった。
試験例3(抗菌性確認試験)
抽出物調製例1、2でそれぞれ得られたイペまたはチーク材のアセトン抽出物(比較例として抽出物調製例3、4でそれぞれ得られたイペ材熱水抽出物、ウリン材メタノール抽出物)をグリコール系溶媒(MDG)およびノニオン系界面活性剤(イオネットT−60C)に所定の割合(木材抽出物 2.5部、MDG 22.5部 T−60C 75.0部)になるように溶解した。これらと滅菌水および発酵乳酸製剤HS51(食品添加物 ピューラック・ジャパン L(+)乳酸50%製剤)を所定濃度になるように混合して各試験液を得た。さらにHS51単独の場合は、水およびMDG+T−60C含有系でも試験液を作製した。また、各製剤例における有効成分(各種木材抽出物および乳酸)を含有せず界面活性剤、溶剤等のみを含む薬剤もバックグラウンドとして供試した。これら各2mlを、直径8.5センチメートルのEOG(エチレンオキサイドガス)滅菌済みシャーレに分注し、予め作成しておいた肉汁寒天培地(Difco社、Nutrient Agar)18mlと均一に混合・固化させた。次に、予め37℃の恒温条件下、肉汁寒天培地平板培地上で前培養したグラム陽性菌の枯草菌(Bacillus subtilis IFO03134)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus IFO12732)およびグラム陰性菌の大腸菌(Escherichia coli IFO3972)を各1エーゼずつ、薬剤を含む培地に画線接種した。これらの各シャーレを裏返してポリ袋に入れ、37℃で48時間培養し、菌叢の状態を観察し写真記録した。
得られた抗菌性試験結果を表2〜表13に示す。表2〜4はこの発明の実施例であるイペ材アセトン抽出物(IPEAC)と発酵乳酸配合による抗菌効果を、表5〜7はこの発明の実施例であるチーク材アセトン抽出物(TEAC)と発酵乳酸配合による抗菌効果を、表8〜10は比較例であるイペ材熱水抽出物(IPEHW)と発酵乳酸配合による抗菌効果を、表11〜13は比較例であるウリン材メタノール抽出物(UME)と発酵乳酸配合による抗菌効果をそれぞれ示す。なお、以下の抗菌試験結果を示す各表の備考欄の記載は表2の注に記載の内容と同様である。
以下にグラム陽性菌およびグラム陰性菌の各薬剤濃度における菌生育状態を示す。
なお、効力の評価基準は以下の表に準じた。

Figure 2006166803
Figure 2006166803
Figure 2006166803
Figure 2006166803
Figure 2006166803
Figure 2006166803
Figure 2006166803
Figure 2006166803
Figure 2006166803
Figure 2006166803
Figure 2006166803
Figure 2006166803
Figure 2006166803

Claims (6)

  1. 有機酸類と、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物とを抗菌有効成分として含有することを特徴とする日持向上組成物。
  2. 有機酸類と、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物とを抗菌有効成分として含有し、さらにアルコールまたはグリコール系溶媒とノニオン系界面活性剤とを配合することを特徴とする水可溶性日持向上組成物。
  3. 有機酸類と、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物とを別々に、または請求項1もしくは請求項2に記載の日持向上組成物として食品素材に添加することを特徴とする食品の日持向上方法。
  4. 食品素材に対する添加量が、添加食品素材100gに対して、有機酸類として100〜1000mg、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物として10〜500mgである請求項3に記載の日持向上方法。
  5. 有機酸類、イペ(Tabebuia SP.)材およびチーク(Tectona grandis)材から選ばれる一種以上の木材のアセトン抽出物および食品添加物として認可されている殺菌剤を有効成分とすることを特徴とする殺菌・抗菌剤。
  6. 食品添加物として認可されている殺菌剤がエチルアルコール、次亜塩素酸塩および過酸化水素から選ばれた一種以上の化合物である請求項5記載の殺菌・抗菌剤。


JP2004364362A 2004-12-16 2004-12-16 日持向上組成物、食品の日持向上方法および殺菌・抗菌剤 Pending JP2006166803A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004364362A JP2006166803A (ja) 2004-12-16 2004-12-16 日持向上組成物、食品の日持向上方法および殺菌・抗菌剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004364362A JP2006166803A (ja) 2004-12-16 2004-12-16 日持向上組成物、食品の日持向上方法および殺菌・抗菌剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006166803A true JP2006166803A (ja) 2006-06-29

Family

ID=36668168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004364362A Pending JP2006166803A (ja) 2004-12-16 2004-12-16 日持向上組成物、食品の日持向上方法および殺菌・抗菌剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006166803A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010248085A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Tokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute 防かび剤
WO2011138570A1 (fr) * 2010-05-07 2011-11-10 Centre National De La Recherche Scientifique Extraits de bois durables amazoniens, leur procédé d'obtention, et leur utilisation comme agent biocide
JP2012161310A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Kajita Atsumi 食中毒を減少させるための溶液及びシステム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010248085A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Tokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute 防かび剤
WO2011138570A1 (fr) * 2010-05-07 2011-11-10 Centre National De La Recherche Scientifique Extraits de bois durables amazoniens, leur procédé d'obtention, et leur utilisation comme agent biocide
FR2959642A1 (fr) * 2010-05-07 2011-11-11 Centre Nat Rech Scient Extraits de bois durables amazoniens, leur procede d'obtention, et leur utilisation comme agent biocide
JP2012161310A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Kajita Atsumi 食中毒を減少させるための溶液及びシステム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2491009C2 (ru) Композиция
DK2654440T3 (en) MICROBICID COMPOSITION
JP7011585B2 (ja) キサントフモールを含む抗微生物剤および食品における使用
JP2006149384A (ja) 加工食品の製造方法
JP4143294B2 (ja) 殺菌剤組成物
WO1999009842A1 (fr) Composition d'agent de conservation alimentaire
JP6806566B2 (ja) 抗菌剤および飲食品における細菌増殖抑制方法
JP4587710B2 (ja) 抗菌剤組成物
JPH11246319A (ja) 抗菌抗かび剤
JP2006166803A (ja) 日持向上組成物、食品の日持向上方法および殺菌・抗菌剤
JP6496661B2 (ja) 食品用日持ち向上剤および食品の日持ち向上方法
JP2003088345A (ja) 食品用日持ち向上剤
JP2007063149A (ja) 抗菌剤
JP5260855B2 (ja) 食品保存剤および食品の保存方法
JP7385515B2 (ja) 静菌用組成物、静菌方法及び加工食品
JP2006121994A (ja) 日持向上剤
JP5893948B2 (ja) 食品の加熱殺菌剤および加熱殺菌方法
JPH0541969A (ja) 食品用保存剤
JP2004208683A (ja) 米飯用製剤組成物
JP2017095421A (ja) 抗菌剤
JP4400271B2 (ja) 劣化防止剤
Nishad et al. Chemical Treatment of Foods: Science, Shelf Life, and Quality
JP2013179933A (ja) 食品の日持ち向上剤
JP4748677B2 (ja) チアミンラウリル硫酸塩含有液状製剤
JP2015006170A (ja) 食品用日持向上剤