JP2006166529A - 圧電アクチュエータとそれを用いた液体吐出装置およびその駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 圧電アクチュエータ2は、振動板21上の第1圧電変換層23、24に、電界の印加によって面方向に収縮する第1収縮領域C1を設け、その上の第2圧電変換層26に、面方向の投影面積が第1収縮領域C1よりも小さい、電界の印加によって面方向に収縮する第2収縮領域C2を設けて、両収縮領域C1、C2に対応する領域を、撓み変形領域Bとした。液体吐出装置は、圧電アクチュエータ2と、加圧室11およびノズル12を有する基板1とを備える。駆動方法は、第1収縮領域C1を常時、収縮させながら、引き打ち式または押し打ち式の駆動方法によって、上記圧電アクチュエータ2を駆動させる。
【選択図】 図1
Description
インクジェット記録方式の記録装置においては、インクジェットヘッドを主走査方向に移動させると共に、記録紙や基板等を、上記主走査方向と交差する副走査方向に移動させながら、記録情報に応じてインクジェットヘッドを駆動させて、当該インクジェットヘッドのノズルの開口から断続的にインク滴を吐出させることにより記録が行われる。例えば、小型プリンタの場合は、記録紙等の表面に文字や画像が記録され、工業用の記録装置の場合は、基板等の表面に電子回路、液晶ディスプレイのカラーフィルタ、有機ELディスプレイの発光セル等が形成される。
請求項4記載の発明は、
(A) 液体が充てんされる加圧室と、この加圧室に連通し、加圧室に液体が充てんされることで、内部にメニスカスが形成されるノズルとを、複数個ずつ有する基板と、
(B) 上記基板の、各加圧室に対応する位置に、個別に撓み変形する撓み変形領域を有する請求項1〜3のいずれかに記載の圧電アクチュエータと、
を、圧電アクチュエータの振動板を、基板の加圧室に対向させて積層してなり、圧電アクチュエータ上の任意の撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させることで、当該撓み変形領域に対応する加圧室の容積を変化させて、加圧室内の液体を、ノズルを通して液滴として吐出させることを特徴とする液体吐出装置である。
(1) 液滴を吐出させる加圧室に対応した第2収縮領域の収縮を解除することで、撓み変形領域の撓み変形を解除して、加圧室の容積を増加させて、ノズル内のメニスカスを加圧室の側へ引き込んだ後、
(2) 再び、第2収縮領域を収縮させて、撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させることで、加圧室の容積を減少させて、液滴を吐出させる
ことを特徴とする液体吐出装置の駆動方法である。
また、上記第2収縮領域の、面方向の投影面積を、第1収縮領域よりも小さくしているため、撓み変形領域を繰り返し撓み変形させても、第1および第2圧電変換層の圧電特性が徐々に劣化して、撓み変形領域の撓み変形量が小さくなるのを防止することができる。発明者の検討によると、前記図4に示す従来の圧電アクチュエータ92において、撓み変形領域Bの撓み変形を繰り返した際に、圧電素子としての第1圧電体層92aの圧電特性が徐々に劣化するのは、圧電アクチュエータ92の、駆動電極94aの平面形状によって規定される撓み変形領域Bの撓み変形時に、当該撓み変形領域Bと、その外側の、撓み変形しない領域との境界部に引張応力が集中することが繰り返される結果、第1圧電体層92aに残留応力が蓄積されるためである。
(a) 第1収縮領域の外側、すなわち撓み変形領域の外側であって、第1および第2収縮領域の収縮によって撓み変形しない領域と、
(b) 第2収縮領域の平面形状に対応する、第1および第2収縮領域が共に収縮して大きく撓み変形される領域と、
の間に、
(c) 第2収縮領域の外側で、かつ第1収縮領域内であって、第1収縮領域のみが収縮して、上記(b)の領域よりも撓み変形量が小さい領域、
が形成されるため、上記(a)の領域と(b)の領域との境界部に引張応力が集中するのを緩和することができる。そのため、撓み変形領域の撓み変形を繰り返した際に、圧電素子としての第1および第2圧電変換層に残留応力が蓄積されて、その圧電特性が徐々に劣化するのを防止することができる。
請求項2記載の発明によれば、第2収縮領域の、面方向の投影面積を、第2圧電変換層を挟み、当該第2圧電変換層に駆動(収縮)のための電界を印加するための第2および第3電極層のうち、第3電極層の、面方向の投影面積を、第1および第2電極層より小さくするという簡単な構成で、第1収縮領域より小さくすることができる。
請求項3記載の発明によれば、振動板、第1圧電変換層、および第2圧電変換層のもとになる圧電体のグリーンシートと、第1および第2電極層のもとになる導電ペーストの層との積層体を、同時に焼結するだけで、上記の各層を一度に形成すると共に、積層させ、一体化することができる。しかも、上記各層を、積層方向に対して上下対照に配置していることから、振動板、第1圧電変換層、および第2圧電変換層を形成する圧電体セラミックと、第1および第2電極層を形成する金属との熱膨張係数の違いによる反り変形の発生を抑制し、焼成後の寸法精度を向上すると共に、第1および第2電極層を形成する金属によって、圧電アクチュエータの靭性を向上させることもできる。
請求項5記載の発明によれば、いわゆる、引き打ち式の駆動方法によって、ノズルから液滴を吐出させることができる。また、請求項6記載の発明によれば、いわゆる押し打ち式の駆動方法によって、ノズルから液滴を吐出させることができる。また、上記両駆動方法によれば、圧電アクチュエータの駆動時に、第1収縮領域を、常時、面方向に収縮させた状態を維持しつつ、第2収縮領域の収縮とその解除とを任意の順序で行わせることで、撓み変形領域を撓み変形させ、また撓み変形を解除させていることから、前記(a)の領域と(b)の領域との境界部に引張応力が集中するのをより一層、良好に緩和して、第1および第2圧電変換層に残留応力が蓄積されて、その圧電特性が徐々に劣化するのを防止することができる。
〈インクジェットヘッド〉
図1(a)は、この例のインクジェットヘッドの一部を拡大した断面図である。また、図1(b)は、上記例のインクジェットヘッドのうち、圧電アクチュエータ2の最表面に形成される、1つの第3電極層27を拡大した平面図である。
駆動回路3を動作させて、圧電アクチュエータ2を構成する前記各部のうち、第1電極層22と、第2電極層25との間に電位差を生じさせる、つまり、第1圧電変換層としての圧電セラミック層23、24の厚み方向に電界を印加すると、両電極層22、25が、上で説明したように、圧電セラミック層23、24と共に、複数個の加圧室11を覆う大きさに形成されることから、圧電セラミック層23、24は、そのほぼ全面に亘って面方向に収縮しようとする。しかし、圧電セラミック層23、24は、第1電極層22と、振動板21とを介して基板1に固定されていることから、圧電セラミック層23、24が収縮する領域、すなわち、第1圧電変換層の第1収縮領域C1の平面形状は、実質的に、図1(b)に破線で示す、基板1に固定されていない加圧室11の開口11aの平面形状とほぼ等しい平面形状に規定される。そして、圧電アクチュエータ2の撓み変形領域Bは、この第1収縮領域C1の平面形状と等しい平面形状に規定される。
(a) 第1収縮領域C1の外側、すなわち撓み変形領域Bの外側であって、第1および第2収縮領域C1、C2の収縮によって撓み変形しない領域と、
(b) 第2収縮領域C2の平面形状に対応する、第1および第2収縮領域C1、C2が共に収縮して大きく撓み変形される領域と、
の間に、
(c) 第2収縮領域C2の外側で、かつ第1収縮領域C1内であって、第1収縮領域C1のみが収縮して、上記(b)の領域よりも撓み変形量が小さい領域、
を形成して、上記(a)の領域と(b)の領域との境界部に引張応力が集中するのを緩和することができる。したがって、撓み変形領域Bの撓み変形を繰り返した際に、第1および第2圧電変換層としての圧電セラミック層23、24、26に残留応力が蓄積されて、その圧電特性が徐々に劣化するのを防止することが可能となる。
さらに、この例では、第2電極層25を、第1電極層22と共に、第1圧電変換層としての圧電セラミック層23、24に電界を印加して、第1収縮領域C1を面方向に収縮させるための電極と、第3電極層27と共に、第2圧電変換層としての圧電セラミック層26に電界を印加して、第2収縮領域C2を面方向に収縮させるための電極をと兼ねさせているため、圧電アクチュエータ2の全体の層数を減らして、構造を簡略化できるという利点もある。
(i) 図2(a)に示すように、第3電極層27が接地GNDに接続されて、当該第3電極層27と、電源VPに繋がれた第2電極層25との間に電位差が生じ、それによって、圧電セラミック層26に電界が印加されて第2収縮領域C2が収縮されることで、加圧室11の内方へ突出するように撓み変形した状態と、
(ii) 図2(b)に示すように、第3電極層27が電源VPに接続されて、当該第3電極層27と、第2電極層25とが同電位とされ、それによって、圧電セラミック層26への電界の印加が解除されて第2収縮領域C2の収縮が解除されることで、撓み変形が解除された状態、
の2状態間で変形させることによって、その撓み変形領域Bに対応した加圧室11の容積を増減させて、ノズル12から、インク滴を吐出させて記録を行うことができる。
制御手段4は、記録時には、例えば、ホストコンピュータから送信された文字や画像等の記録情報をもとに、駆動回路3の、全ての第3電極層27に対応する切替部を動作させて、電源VPと接地GNDとの間に所定の電位差を生じさせることで、第1および第2電極層22、25を介して、圧電セラミック層23、24に電界を印加して、第1収縮領域C1を面方向に収縮させた状態を維持しながら、任意の第3電極層27に対応した切替部のスイッチング素子SWを所定のタイミングで切り替えさせる。
(i) 図3(a)に示すように、第3電極層27が電源VPに接続されて、当該第3電極層27と、接地GNDに繋がれた第2電極層25との間に電位差が生じ、それによって、圧電セラミック層26に電界が印加されて第2収縮領域C2が収縮されることで、加圧室11の内方へ突出するように撓み変形した状態と、
(ii) 図3(b)に示すように、第3電極層27が接地GNDに接続されて、当該第3電極層27と、第2電極層25とが同電位とされ、それによって、圧電セラミック層26への電界の印加が解除されて第2収縮領域C2の収縮が解除されることで、撓み変形が解除された状態、
の2状態間で変形させることによって、その撓み変形領域Bに対応した加圧室11の容積を増減させて、ノズル12から、インク滴を吐出させて記録を行うことができる。
圧電アクチュエータ2の撓み変形領域Bを撓み変形させてインク滴を吐出させる駆動方法としては、いわゆる引き打ち式の駆動方法と、押し打ち式の駆動方法とがある。
このうち、引き打ち式の駆動方法においては、待機時に、駆動回路3の全ての切替部のスイッチング素子SWを図2(a)または図3(a)の状態として、第1収縮領域C1と第2収縮領域C2とを共に収縮させて、圧電アクチュエータ2上の全ての撓み変形領域Bを加圧室11の内方へ突出するように撓み変形させた状態を維持することで、全ての加圧室11の容積を減少させた状態を維持しておく。
(1) その加圧室11に対応する切替部のスイッチング素子SWを、図2(b)または図3(b)の状態に切り替えて、第1収縮領域C1の収縮を維持しつつ、第2収縮領域C2の収縮を解除することで、撓み変形領域Bの撓み変形を解除し、それによって加圧室11の容積を増加させて、ノズル12内のメニスカスを加圧室11の側へ引き込んだ後、
(2) 再び、スイッチング素子SWを図2(a)または図3(a)の状態に切り替えて、第2収縮領域C2を収縮させて、撓み変形領域Bを加圧室11の内方へ撓み変形させることで、加圧室11の容積を減少させることで、
ノズル12内のメニスカスを振動させて、前記のメカニズムによってインク滴を発生させると共に、ノズル12から吐出させる。また、この間、インク滴を吐出させない加圧室11においては、スイッチング素子SWを、図2(a)または図3(a)の状態で維持して、第1および第2収縮領域C1、C2の収縮による、撓み変形領域Bの撓み変形を維持し続ける。そうすると、上記(1)(2)の操作を行った加圧室11に対応するノズル12のみから選択的にインク滴を吐出させて、記録を行うことができる。
記録を行うに際して、ノズル12からインク滴を吐出させる加圧室11においては、その加圧室11に対応する切替部のスイッチング素子SWを、図2(a)または図3(a)の状態に切り替えて、第1収縮領域C1の収縮を維持しつつ、さらに第2収縮領域C2を収縮させることで、撓み変形領域Bを加圧室11の内方へ撓み変形させ、それによって、加圧室11の容積を減少させてインク滴を発生させる。
(圧電アクチュエータの作製)
粒径0.5〜3.0μmのチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電セラミック粉体に対して、アクリル系樹脂エマルションと、純水とを配合し、平均粒径10mmのナイロンボールと共に、ボールミルを用いて30時間、混合してスラリーを調製した。
次に、このグリーンシートを、PETフィルムと共に、縦50mm×横50mmの正方形に裁断したものを4枚、用意し、そのうち、圧電セラミック層21、24のもとになる2枚のグリーンシートの、露出した表面のほぼ全面に、第1および第2電極層22、25のもとになる金属ペーストを、スクリーン印刷法によって印刷した後、4枚のグリーンシートを、防爆型の乾燥機を用いて、50℃で20分間、乾燥させた。なお、金属ペーストとしては、共に平均粒径が2〜4μmである銀粉末とパラジウム粉末とを、重量比で7:3の割合で配合したものを用いた。また、圧電セラミック層26のもとになる1枚のグリーンシートには、第2電極層25への配線のためのスルーホール26aを形成した。
(圧電インクジェットヘッドの製造)
厚み100μmのステンレス箔を、金型プレスを用いて打ち抜き加工して、長さ2mm×幅0.18mmの加圧室11が、前記個別電極層25の形成ピッチに合わせて、90個ずつ2列に配列された第1基板を作製した。また、厚み100μmのステンレス箔を、同じく金型プレスを用いて打ち抜き加工して、インクジェットプリンタのインク補給部から、各加圧室にインクを供給するための共通供給路と、加圧室11とノズル12とを繋ぐ流路とが、加圧室11の配列に対応させて配列された第2基板を作製した。さらに、厚み40μmのステンレス箔をエッチング加工して、ノズル12が、加圧室11の配列に対応させて配列された第3基板を作製した。
(圧電インクジェットヘッドの駆動試験I)
駆動電源3の切替部として、図2(a)(b)の構成のものを使用して、上記圧電インクジェットヘッドの圧電アクチュエータ2のうち、第1電極層22を接地すると共に、第2電極層25に、駆動電源3から、常時、VP=20Vの電圧をかけて、圧電セラミック層23、24の第1収縮領域C1を面方向に収縮させた状態を維持しながら、先に説明した引き打ち式または押し打ち式の駆動方法の手順で、スイッチング素子SWを切り替えることで、第3電極層27を、第1電極層22と同じ接地状態と、第2電極層25と同じVP=20Vの状態との間で切り替えて、圧電セラミック層26の第2収縮領域C2を面方向に繰り返し収縮させることで、圧電アクチュエータ2の撓み変形領域Bを繰り返し駆動させた。駆動周波数(上記駆動を繰り返す間隔)は13kHzに設定した。
(圧電インクジェットヘッドの駆動試験II)
駆動電源3の切替部として、図3(a)(b)の構成のものを使用して、上記圧電インクジェットヘッドの圧電アクチュエータ2のうち、第2電極層25を接地すると共に、第1電極層22に、駆動電源3から、常時、VP=20Vの電圧をかけて、圧電セラミック層23、24の第1収縮領域C1を面方向に収縮させた状態を維持しながら、引き打ち式または押し打ち式の駆動方法の手順で、スイッチング素子SWを切り替えることで、第3電極層27を、第1電極層22と同じVP=20Vの状態と、第2電極層25と同じ接地状態との間で切り替えて、圧電セラミック層26の第2収縮領域C2を面方向に繰り返し収縮させることで、圧電アクチュエータ2の撓み変形領域Bを繰り返し駆動させた。駆動周波数は13kHzに設定した。
(圧電インクジェットヘッドの駆動試験III)
特許文献1に記載された従来構造の圧電インクジェットヘッドを再現するために、第1電極層22と第2電極層25とを共に接地して、圧電セラミック層23、24の第1収縮領域C1の収縮を解除した状態を維持しながら、引き打ち式または押し打ち式の駆動方法の手順で、第3電極層27を、VP=20Vの状態と、第1および第2電極層22、25と同じ接地状態との間で切り替えて、圧電セラミック層26の第2収縮領域C2を面方向に繰り返し収縮させることで、圧電アクチュエータ2の撓み変形領域Bを繰り返し駆動させた。駆動周波数は13kHzに設定した。
結果を表1に示す。なお、表中の平均変位は、圧電アクチュエータ2の、90個の個別電極層25に対応する領域について、変位量を測定した結果の平均値であり、初期値比は、各駆動回数ごとの平均変位値が、初期の平均変位値からどの程度低下したかを百分率で表した値である。
12 ノズル
2 圧電アクチュエータ
21 圧電セラミック層(振動板)
22 第1電極層
23、24 圧電セラミック層(第1圧電変換層)
25 第2電極層
26 圧電セラミック層(第2圧電変換層)
27 第3電極層
3 駆動電源
4 制御手段
C1 第1収縮領域
C2 第2収縮領域
B 撓み変形領域
Claims (6)
- 振動板と、第1圧電変換層と、第2圧電変換層とをこの順に配設した平板状の圧電アクチュエータであって、第1圧電変換層に、電界の印加によって面方向に収縮する第1収縮領域を設けると共に、第2圧電変換層の、上記第1収縮領域と面方向に重なる位置に、面方向の投影面積が第1収縮領域よりも小さい、電界の印加によって面方向に収縮する第2収縮領域を設けて、圧電アクチュエータの、両収縮領域に対応する領域を、当該両収縮領域の収縮によって振動板側の表面が厚み方向に突出するように撓み変形される撓み変形領域としたことを特徴とする圧電アクチュエータ。
- 振動板と、第1電極層と、第1圧電変換層と、第2電極層と、第2圧電変換層と、第3電極層とを、この順に積層して形成されると共に、第3電極層の、面方向の投影面積を、第1および第2電極層より小さくすることで、第2収縮領域の、面方向の投影面積を、第1収縮領域より小さくした請求項1記載の圧電アクチュエータ。
- 振動板、第1圧電変換層、および第2圧電変換層のもとになる圧電体のグリーンシートと、第1および第2電極層のもとになる導電ペーストの層との積層体を、同時に焼結して形成される請求項2記載の圧電アクチュエータ。
- (A) 液体が充てんされる加圧室と、この加圧室に連通し、加圧室に液体が充てんされることで、内部にメニスカスが形成されるノズルとを、複数個ずつ有する基板と、
(B) 上記基板の、各加圧室に対応する位置に、個別に撓み変形する撓み変形領域を有する請求項1〜3のいずれかに記載の圧電アクチュエータと、
を、圧電アクチュエータの振動板を、基板の加圧室に対向させて積層してなり、圧電アクチュエータ上の任意の撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させることで、当該撓み変形領域に対応する加圧室の容積を変化させて、加圧室内の液体を、ノズルを通して液滴として吐出させることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項4記載の液体吐出装置を駆動させる方法であって、待機時に、圧電アクチュエータ上の全ての撓み変形領域に対応する第1および第2収縮領域を、いずれも収縮させることで、圧電アクチュエータの、全ての撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させて、加圧室の容積を減少させた状態を維持しておき、液滴の吐出時に、第1収縮領域の収縮を維持した状態で、
(1) 液滴を吐出させる加圧室に対応した第2収縮領域の収縮を解除することで、撓み変形領域の撓み変形を解除して、加圧室の容積を増加させて、ノズル内のメニスカスを加圧室の側へ引き込んだ後、
(2) 再び、第2収縮領域を収縮させて、撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させることで、加圧室の容積を減少させて、液滴を吐出させる
ことを特徴とする液体吐出装置の駆動方法。 - 請求項4記載の液体吐出装置を駆動させる方法であって、待機時には、圧電アクチュエータ上の全ての撓み変形領域に対応する第1収縮領域を、いずれも収縮させると共に、全ての撓み変形領域に対応する第2収縮領域を、いずれも収縮させないことで、全ての撓み変形領域の撓み変形を解除して、加圧室の容積を増加させた状態を維持しておき、液滴の吐出時に、第1収縮領域の収縮を維持した状態で、液滴を吐出させる加圧室に対応した第2収縮領域を収縮させて、撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させることで、加圧室の容積を減少させて、液滴を吐出させることを特徴とする液体吐出装置の駆動方法。
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