JP2006166529A - 圧電アクチュエータとそれを用いた液体吐出装置およびその駆動方法 - Google Patents

圧電アクチュエータとそれを用いた液体吐出装置およびその駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 撓み変形領域の撓み変形量が大きい上、撓み変形を繰り返しても撓み変形量の減少量が小さい圧電アクチュエータと、それを用いた、常に安定した吐出特性を有する液体吐出装置と、当該液体吐出装置を駆動させる駆動方法とを提供する。
【解決手段】 圧電アクチュエータ2は、振動板21上の第1圧電変換層23、24に、電界の印加によって面方向に収縮する第1収縮領域C1を設け、その上の第2圧電変換層26に、面方向の投影面積が第1収縮領域C1よりも小さい、電界の印加によって面方向に収縮する第2収縮領域C2を設けて、両収縮領域C1、C2に対応する領域を、撓み変形領域Bとした。液体吐出装置は、圧電アクチュエータ2と、加圧室11およびノズル12を有する基板1とを備える。駆動方法は、第1収縮領域C1を常時、収縮させながら、引き打ち式または押し打ち式の駆動方法によって、上記圧電アクチュエータ2を駆動させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧電素子の変形によって撓み変形する圧電アクチュエータと、それを用いた液体吐出装置と、液体吐出装置の駆動方法とに関するものである。
近年、インクジェットプリンタやインクジェットプロッタ等の、インクジェット記録方式を利用した記録装置が、コンシューマ向けの小型プリンタ等だけでなく、例えば、電子回路の形成や液晶ディスプレイ用のカラーフィルタの製造、有機ELディスプレイの製造といった工業用途にも、広く利用されている。
インクジェット記録方式の記録装置においては、インクジェットヘッドを主走査方向に移動させると共に、記録紙や基板等を、上記主走査方向と交差する副走査方向に移動させながら、記録情報に応じてインクジェットヘッドを駆動させて、当該インクジェットヘッドのノズルの開口から断続的にインク滴を吐出させることにより記録が行われる。例えば、小型プリンタの場合は、記録紙等の表面に文字や画像が記録され、工業用の記録装置の場合は、基板等の表面に電子回路、液晶ディスプレイのカラーフィルタ、有機ELディスプレイの発光セル等が形成される。
ノズルの開口からインク滴を吐出させるためには、当該ノズルと連通する、内部にインクが充填される加圧室の容積を所定のタイミングで増減させることで、ノズル内に形成されるインクの液面のメニスカス(ノズルにおいて露出したインクの自由表面)を振動させてインク滴を発生させると共に、インク滴発生時のインクの運動エネルギーによって、ノズルの開口から吐出させることが行われる。
また、加圧室の容積を増減させる手段としては、圧電素子と、振動板とを含み、電界の印加によって圧電素子が変形して振動板が撓むことで、加圧室の容積を増減させる圧電アクチュエータや、加圧室内のインクを加熱して気化させることによって、加圧室内に気泡を発生させることで、その容積を増減させるヒータ等が一般に用いられる。しかし、工業用途では、水性のインクだけでなく、有機溶媒を用いたインクも使用されることから、上記手段としては、噴射できるインクの種類に制限がなく、しかも、耐久性にも優れた圧電アクチュエータの活用が注目されている。また、圧電アクチュエータとしては、圧電セラミックからなり、その厚み方向に電界を印加することで、面方向に収縮する圧電セラミック層を、圧電素子として、振動板や電極層と積層した積層構造を有する平板状のものが、好適に使用される。
平板状の圧電アクチュエータの例としては、例えば、図4に示す構造のものが挙げられる。図の例の圧電アクチュエータ92は、ノズル91bと連通した、図では一つしか示していないが、複数の加圧室91aを有する基板91の、加圧室91aが開口された側の面上に、当該開口を塞ぐように順に積層された、第4圧電体層92d、コモン電極93b、第3圧電体層92c、第2圧電体層92b、コモン電極93a、第1圧電体層92a、および表面電極94を備えている。
上記各層のうち、第1圧電体層92a〜第4圧電体層92dは、いずれも、圧電セラミックによって、基板91上に形成した全ての加圧室91aに亘る大きさの層状に形成され、このうち、第1圧電体層92aが圧電素子として機能し、他の圧電体層92b〜92dは、いずれも振動板として機能する。また、コモン電極93a、93bは、各圧電体層92a〜92dと同様に、基板91上に形成した全ての加圧室91aに亘る大きさに形成されており、一方、表面電極94は、各加圧室91aごとに、分離させて形成されている。また、表面電極94は、加圧室91aの開口の平面形状とほぼ相似形状に形成された駆動電極94aと、この駆動電極94aの外周縁の一部から、加圧室91aの開口に対応する領域の外まで延設されたランド電極94bとを備えている。
そして、例えば、第1圧電体操92aが、その厚み方向に電界を印加した際に面方向に収縮する横振動モードの圧電体の層であるとき、コモン電極93a、93bを互いに短絡した状態で、当該コモン電極93a、93bと表面電極94との間に電位差を生じさせて、第1圧電体層92aに対して、その厚み方向に電界を印加すると、当該第1圧電体層92aの、コモン電極93aと、表面電極94のうち駆動電極94aとで挟まれた領域(以下「収縮領域」とする)が面方向に収縮し、それに伴って、圧電アクチュエータ92の、上記収縮領域に対応する領域(図中に一点鎖線で囲んだ領域、以下「撓み変形領域」とする)Bが、加圧室91aの内方へ突出するように撓み変形して、加圧室91aに連通したノズル91bからインク滴が吐出される(特許文献1参照)。
特開2004−114308号公報(請求項1、第0010欄、図5、図6)
特許文献1に記載された圧電アクチュエータ92のうち、第1〜第4圧電体層92a〜92dと、コモン電極93a、93bとは、各圧電体層92a〜92dのもとになる圧電体のグリーンシートと、コモン電極93a、93bのもとになる導電ペーストの層との積層体を、同時に焼結することで形成される。その際に、上記各層が、積層方向に対して上下対称に配置されていることから、第1〜第4圧電体層92a〜92dを形成する圧電体セラミックと、コモン電極93a、93bを形成する金属との熱膨張係数の違いによる反り変形の発生を抑制し、焼成後の寸法精度を向上すると共に、コモン電極93a、93bを形成する金属によって、圧電アクチュエータ92の靭性を向上できるという利点がある。
しかし、上記の圧電アクチュエータ92においては、4層の圧電体層92a〜92dのうちわずか1層の、第1圧電体層92aしか圧電素子として機能しかないため、撓み変形領域Bの撓み変形量が小さいという問題がある。また、上記の圧電アクチュエータ92を用いて、ノズルからインク滴を吐出させるために、撓み変形領域Bを繰り返し撓み変形させると、圧電素子としての第1圧電体層92aの圧電特性が徐々に劣化して、撓み変形領域Bの撓み変形量がさらに小さくなるという問題もある。
本発明の目的は、撓み変形領域の撓み変形量が大きい上、撓み変形を繰り返しても撓み変形量の減少量が小さい圧電アクチュエータと、それを用いた、常に安定した吐出特性を有する液体吐出装置と、当該液体吐出装置を駆動させる駆動方法とを提供することにある。
請求項1記載の発明は、振動板と、第1圧電変換層と、第2圧電変換層とをこの順に配設した平板状の圧電アクチュエータであって、第1圧電変換層に、電界の印加によって面方向に収縮する第1収縮領域を設けると共に、第2圧電変換層の、上記第1収縮領域と面方向に重なる位置に、面方向の投影面積が第1収縮領域よりも小さい、電界の印加によって面方向に収縮する第2収縮領域を設けて、圧電アクチュエータの、両収縮領域に対応する領域を、当該両収縮領域の収縮によって振動板側の表面が厚み方向に突出するように撓み変形される撓み変形領域としたことを特徴とする圧電アクチュエータである。
請求項2記載の発明は、振動板と、第1電極層と、第1圧電変換層と、第2電極層と、第2圧電変換層と、第3電極層とを、この順に積層して形成されると共に、第3電極層の、面方向の投影面積を、第1および第2電極層より小さくすることで、第2収縮領域の、面方向の投影面積を、第1収縮領域より小さくした請求項1記載の圧電アクチュエータである。
請求項3記載の発明は、振動板、第1圧電変換層、および第2圧電変換層のもとになる圧電体のグリーンシートと、第1および第2電極層のもとになる導電ペーストの層との積層体を、同時に焼結して形成される請求項2記載の圧電アクチュエータである。
請求項4記載の発明は、
(A) 液体が充てんされる加圧室と、この加圧室に連通し、加圧室に液体が充てんされることで、内部にメニスカスが形成されるノズルとを、複数個ずつ有する基板と、
(B) 上記基板の、各加圧室に対応する位置に、個別に撓み変形する撓み変形領域を有する請求項1〜3のいずれかに記載の圧電アクチュエータと、
を、圧電アクチュエータの振動板を、基板の加圧室に対向させて積層してなり、圧電アクチュエータ上の任意の撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させることで、当該撓み変形領域に対応する加圧室の容積を変化させて、加圧室内の液体を、ノズルを通して液滴として吐出させることを特徴とする液体吐出装置である。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の液体吐出装置を駆動させる方法であって、待機時に、圧電アクチュエータ上の全ての撓み変形領域に対応する第1および第2収縮領域を、いずれも収縮させることで、圧電アクチュエータの、全ての撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させて、加圧室の容積を減少させた状態を維持しておき、液滴の吐出時に、第1収縮領域の収縮を維持した状態で、
(1) 液滴を吐出させる加圧室に対応した第2収縮領域の収縮を解除することで、撓み変形領域の撓み変形を解除して、加圧室の容積を増加させて、ノズル内のメニスカスを加圧室の側へ引き込んだ後、
(2) 再び、第2収縮領域を収縮させて、撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させることで、加圧室の容積を減少させて、液滴を吐出させる
ことを特徴とする液体吐出装置の駆動方法である。
請求項6記載の発明は、請求項4記載の液体吐出装置を駆動させる方法であって、待機時には、圧電アクチュエータ上の全ての撓み変形領域に対応する第1収縮領域を、いずれも収縮させると共に、全ての撓み変形領域に対応する第2収縮領域を、いずれも収縮させないことで、全ての撓み変形領域の撓み変形を解除して、加圧室の容積を増加させた状態を維持しておき、液滴の吐出時に、第1収縮領域の収縮を維持した状態で、液滴を吐出させる加圧室に対応した第2収縮領域を収縮させて、撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させることで、加圧室の容積を減少させて、液滴を吐出させることを特徴とする液体吐出装置の駆動方法である。
請求項1記載の発明においては、振動板上に積層した第1および第2圧電変換層に、それぞれ、電界の印加によって面方向に収縮する第1および第2収縮領域を設けて、両圧電セラミック層を、ともに圧電素子として機能させているため、圧電アクチュエータの撓み変形量を、これまでよりも大きくすることができる。
また、上記第2収縮領域の、面方向の投影面積を、第1収縮領域よりも小さくしているため、撓み変形領域を繰り返し撓み変形させても、第1および第2圧電変換層の圧電特性が徐々に劣化して、撓み変形領域の撓み変形量が小さくなるのを防止することができる。発明者の検討によると、前記図4に示す従来の圧電アクチュエータ92において、撓み変形領域Bの撓み変形を繰り返した際に、圧電素子としての第1圧電体層92aの圧電特性が徐々に劣化するのは、圧電アクチュエータ92の、駆動電極94aの平面形状によって規定される撓み変形領域Bの撓み変形時に、当該撓み変形領域Bと、その外側の、撓み変形しない領域との境界部に引張応力が集中することが繰り返される結果、第1圧電体層92aに残留応力が蓄積されるためである。
これに対し、請求項1記載の発明においては、第2収縮領域の、面方向の投影面積を、第1収縮領域よりも小さくしていることから、両収縮領域を収縮させることで、圧電アクチュエータの撓み変形領域を撓み変形させると、
(a) 第1収縮領域の外側、すなわち撓み変形領域の外側であって、第1および第2収縮領域の収縮によって撓み変形しない領域と、
(b) 第2収縮領域の平面形状に対応する、第1および第2収縮領域が共に収縮して大きく撓み変形される領域と、
の間に、
(c) 第2収縮領域の外側で、かつ第1収縮領域内であって、第1収縮領域のみが収縮して、上記(b)の領域よりも撓み変形量が小さい領域、
が形成されるため、上記(a)の領域と(b)の領域との境界部に引張応力が集中するのを緩和することができる。そのため、撓み変形領域の撓み変形を繰り返した際に、圧電素子としての第1および第2圧電変換層に残留応力が蓄積されて、その圧電特性が徐々に劣化するのを防止することができる。
したがって、請求項1記載の発明によれば、撓み変形領域の撓み変形量が大きい上、撓み変形を繰り返しても撓み変形量の減少量が小さい圧電アクチュエータを提供することが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、第2収縮領域の、面方向の投影面積を、第2圧電変換層を挟み、当該第2圧電変換層に駆動(収縮)のための電界を印加するための第2および第3電極層のうち、第3電極層の、面方向の投影面積を、第1および第2電極層より小さくするという簡単な構成で、第1収縮領域より小さくすることができる。
また、請求項2記載の発明によれば、第2電極層を、第1電極層と共に第1圧電変換層に電界を印加して収縮させるための電極と、第3電極層と共に第2圧電変換層に電界を印加して収縮させるための電極をと兼ねさせているため、圧電アクチュエータの全体の層数を減らして、構造を簡略化することもできる。
請求項3記載の発明によれば、振動板、第1圧電変換層、および第2圧電変換層のもとになる圧電体のグリーンシートと、第1および第2電極層のもとになる導電ペーストの層との積層体を、同時に焼結するだけで、上記の各層を一度に形成すると共に、積層させ、一体化することができる。しかも、上記各層を、積層方向に対して上下対照に配置していることから、振動板、第1圧電変換層、および第2圧電変換層を形成する圧電体セラミックと、第1および第2電極層を形成する金属との熱膨張係数の違いによる反り変形の発生を抑制し、焼成後の寸法精度を向上すると共に、第1および第2電極層を形成する金属によって、圧電アクチュエータの靭性を向上させることもできる。
請求項4記載の発明によれば、上記本発明の圧電アクチュエータを組み込んでいるため、常に安定した吐出特性を有する液体吐出装置を提供することが可能となる。
請求項5記載の発明によれば、いわゆる、引き打ち式の駆動方法によって、ノズルから液滴を吐出させることができる。また、請求項6記載の発明によれば、いわゆる押し打ち式の駆動方法によって、ノズルから液滴を吐出させることができる。また、上記両駆動方法によれば、圧電アクチュエータの駆動時に、第1収縮領域を、常時、面方向に収縮させた状態を維持しつつ、第2収縮領域の収縮とその解除とを任意の順序で行わせることで、撓み変形領域を撓み変形させ、また撓み変形を解除させていることから、前記(a)の領域と(b)の領域との境界部に引張応力が集中するのをより一層、良好に緩和して、第1および第2圧電変換層に残留応力が蓄積されて、その圧電特性が徐々に劣化するのを防止することができる。
以下に、本発明を、インクジェットプリンタやインクジェットプロッタ等の記録装置に組み込まれるインクジェットヘッドに適用した場合を例に挙げて説明する。
〈インクジェットヘッド〉
図1(a)は、この例のインクジェットヘッドの一部を拡大した断面図である。また、図1(b)は、上記例のインクジェットヘッドのうち、圧電アクチュエータ2の最表面に形成される、1つの第3電極層27を拡大した平面図である。
図1(a)を参照して、この例のインクジェットヘッドは、図においてその上面側に、インクを充てんするための加圧室11が、図では一つしか記載していないが、面方向に複数個、所定のドットピッチで配列された、平板状の基板1と、この基板1の上面に、加圧室11を閉じるように積層された圧電アクチュエータ2と、圧電アクチュエータ2を撓み変形させるための駆動回路3と、駆動回路3を制御して圧電アクチュエータ2を撓み変形させるための制御手段4とを備えている。
このうち、各加圧室11には、それぞれ、基板1の、圧電アクチュエータ2を積層した側と反対側である、図において下側の面1aに達する、インク滴吐出のためのノズル12が連通されている。また、図示していないが、各加圧室には、それぞれ、インクジェットプリンタのインク補給部からインクを供給するための共通供給路が、供給口を介して連通されている。
圧電アクチュエータ2は、基板1上に、この順に積層された、いずれも複数個の加圧室11を覆う大きさを有する、振動板としての平板状の圧電セラミック層21と、第1電極層22と、第1圧電変換層としての、平板状の2層の圧電セラミック層23、24と、第2電極層25と、第2圧電変換層としての、平板状の圧電セラミック層26と、そして、それぞれの加圧室11に対応して分離形成した複数個の第3電極層27とを有する。
このうち、第1電極層22は、基板1の一端面1bに対応する、圧電アクチュエータ2の一端面2aまで達するように形成されていると共に、上記一端面2aに形成された端面導電層22bを介して、圧電アクチュエータ2の最表面である圧電セラミック層26の表面に、第3電極層27と接触しないように離間させて形成されたランド電極22aと電気的に接続されている。
また、第2電極層25は、上記端面導電層22aと接触するのを防止するため、一端面2aまで達しないように形成されていると共に、圧電セラミック層26に形成したスルーホール26a内に充てんした導電体25bを介して、圧電アクチュエータ2の最表面である圧電セラミック層26の表面に、ランド電極22aおよび第3電極層27と接触しないように離間させて形成されたランド電極25aと電気的に接続されている。
さらに、第3電極層27は、図1(b)に示すように、加圧室11の開口11aの平面形状とほぼ相似形状で、かつ、その面方向の投影面積が開口11aより小さい平面形状に形成されていると共に、その外周縁の全周に亘って、開口11aの周縁部とほぼ一定の間隔をあけて配設された駆動電極27aと、この駆動電極27aの外周縁のうち、1つの角部から、開口11aに対応する領域の外側まで延設されたランド電極27bとを備えている。
そして、図1(a)に示すように、上記各ランド電極22a、25a、27b上に、それぞれ予備はんだ層51〜53を形成した上に、図示しないフレキシブル基板の端子部等を接合することで、図中に実線で示すように、圧電アクチュエータ2と、駆動回路3とが電気的に接続される。
駆動回路3を動作させて、圧電アクチュエータ2を構成する前記各部のうち、第1電極層22と、第2電極層25との間に電位差を生じさせる、つまり、第1圧電変換層としての圧電セラミック層23、24の厚み方向に電界を印加すると、両電極層22、25が、上で説明したように、圧電セラミック層23、24と共に、複数個の加圧室11を覆う大きさに形成されることから、圧電セラミック層23、24は、そのほぼ全面に亘って面方向に収縮しようとする。しかし、圧電セラミック層23、24は、第1電極層22と、振動板21とを介して基板1に固定されていることから、圧電セラミック層23、24が収縮する領域、すなわち、第1圧電変換層の第1収縮領域C1の平面形状は、実質的に、図1(b)に破線で示す、基板1に固定されていない加圧室11の開口11aの平面形状とほぼ等しい平面形状に規定される。そして、圧電アクチュエータ2の撓み変形領域Bは、この第1収縮領域C1の平面形状と等しい平面形状に規定される。
一方、駆動回路3を動作させて、第2電極層25と、第3電極層27との間に電位差を生じさせることで、厚み方向に電界を印加した際に、第2圧電変換層としての圧電セラミック層26が収縮する領域、つまり、第2圧電変換層の第2収縮領域C2は、図1(b)に示すように、上記第1収縮領域C1よりも面方向の投影面積が小さい、第3電極層27のうち駆動電極27aの平面形状によって規定される。
そのため、第1および第2電極層22、25を介して、圧電セラミック層23、24に電界を印加して、両圧電セラミック層23、24上に規定される第1収縮領域C1を面方向に収縮させると共に、第2および第3電極層25、27を介して、圧電セラミック層26に電界を印加して、圧電セラミック層26上に規定される第2収縮領域C2を面方向に収縮させた場合には、撓み変形領域Bの撓み量を、従来に比べて大きくすることができる。
それと共に、
(a) 第1収縮領域C1の外側、すなわち撓み変形領域Bの外側であって、第1および第2収縮領域C1、C2の収縮によって撓み変形しない領域と、
(b) 第2収縮領域C2の平面形状に対応する、第1および第2収縮領域C1、C2が共に収縮して大きく撓み変形される領域と、
の間に、
(c) 第2収縮領域C2の外側で、かつ第1収縮領域C1内であって、第1収縮領域C1のみが収縮して、上記(b)の領域よりも撓み変形量が小さい領域、
を形成して、上記(a)の領域と(b)の領域との境界部に引張応力が集中するのを緩和することができる。したがって、撓み変形領域Bの撓み変形を繰り返した際に、第1および第2圧電変換層としての圧電セラミック層23、24、26に残留応力が蓄積されて、その圧電特性が徐々に劣化するのを防止することが可能となる。
また、この例では、先に説明したように、第3電極層27のうち駆動電極27aの、面方向の投影面積を、第1および第2電極層22、25より小さくするという簡単な構成で、第2収縮領域C2の、面方向の投影面積を、第1収縮領域C1より小さくできるという利点もある。
さらに、この例では、第2電極層25を、第1電極層22と共に、第1圧電変換層としての圧電セラミック層23、24に電界を印加して、第1収縮領域C1を面方向に収縮させるための電極と、第3電極層27と共に、第2圧電変換層としての圧電セラミック層26に電界を印加して、第2収縮領域C2を面方向に収縮させるための電極をと兼ねさせているため、圧電アクチュエータ2の全体の層数を減らして、構造を簡略化できるという利点もある。
上記のうち基板1は、金属製の板材や、セラミック製の板材等を用いて形成される。例えば金属製の基板1は、圧延法等によって所定の厚みに形成された板材をエッチング加工して、加圧室11とノズル12とを形成することによって作製される。かかる基板1を形成する金属材料としては、例えば、Fe−Cr系合金、Fe−Ni系合金、WC−TiC計合金等が挙げられ、中でもインクに対する耐食性と、加工性とを考慮すると、Fe−Ni系合金が好ましい。
また、圧電アクチュエータ2のうち、圧電セラミック層21、23、24、26は、例えば、圧電体のグリーンシートを焼成したり、圧電材料の焼結体を薄板状に研磨したりして形成される。圧電セラミック層21、23、24、26を構成する圧電セラミックとしては、例えば、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)や、当該PZTにランタン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガンなどの酸化物の1種または2種以上を添加したもの、例えばPLZTなどの、PZT系の圧電材料を挙げることができる。また、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN)、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、チタン酸バリウムなどを主要成分とするものを挙げることもできる。圧電体のグリーンシートは、焼成によって上記いずれかの圧電材料となる化合物を含んでいる。
また、圧電セラミック層21、23、24、26と、第1および第2電極層22、25とは、圧電セラミック層21、23、24、26のもとになる圧電体のグリーンシートと、両電極層22、25のもとになる導電ペーストの層との積層体を、同時に焼結して形成されるのが好ましい。これにより、上記各層の積層体を製造する工程を簡略化することができる。また、上記各層を、積層方向に対して上下対照に配置して、圧電セラミック層21、23、24、26を形成する圧電体セラミックと、第1および第2電極層22、25を形成する金属との熱膨張係数の違いによる反り変形の発生を抑制すると共に、焼成後の寸法精度を向上し、さらには、第1および第2電極層22、25を形成する金属によって、圧電アクチュエータ2の靭性を向上させることができる。
両電極層22、25を形成する金属としては、例えば、Ag、Pd、Pt、Rh、Au、Ni等の金属単体、もしくはこれらの金属を含む合金が挙げられ、特にAg−Pd系合金が好ましい。両電極層22、25は、上で説明したように、上記金属や合金の粉末を含む導電性のペーストを、圧電セラミック層21、23、24、26のもとになる圧電体のグリーンシートと同時に焼結して形成されるのが好ましく、その厚みは、十分な導電性を確保しつつ、圧電アクチュエータ2の変形を妨げない範囲として0.5〜8μmであるのが好ましく、1〜3μmであるのがさらに好ましい。
また、第3電極層27を形成する金属としては、上記と同様の金属または合金が挙げられ、特に電気抵抗および耐食性等を考慮するとAuが好ましい。第3電極層27の厚みは、0.5〜5μmであるのが好ましく、0.5〜2μmであるのがさらに好ましい。第3電極層27は、例えば、上記Au等の導電性に優れた金属の粉末を含む導電性のペーストを、圧電セラミック層26の表面に、スクリーン印刷法などの印刷法によって所定の形状に印刷して形成したり、上記金属からなる薄板を、圧電セラミック層26の表面に、例えば接着剤を用いて接着して一体化したのち、フォトリソグラフ法を利用したエッチングなどによって所定の形状に形成したり、あるいは圧電セラミック層26の表面に、フォトリソグラフ法などを利用して、所定の形状の開口部を有するめっきレジスト層を形成し、上記金属を湿式または乾式めっきしたのち、レジスト層を除去して所定の形状に形成したりすることができる。
ランド電極22a、25aや、端面導電層22bについても、第3電極層27と同様にして形成することができる。また、スルーホール26a内に充てんした導電体25bは、あらかじめグリーンシートの段階で形成したスルーホール26aに、両電極層22、25を形成するのと同様の導電性のペーストを充てんして、グリーンシートと同時に焼結して形成したり、グリーンシートの段階で形成したスルーホール26a内に、焼成後に、第3電極層27の形成と同様の方法で形成したりすることができる。
圧電アクチュエータ2の総厚みは、駆動回路3から駆動電圧が印加された際に良好に変形させることを考慮すると、100μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは65μm以下、特に50μm以下であるのが良い。また、十分な機械的強度を付与し、取り扱い時および駆動時に破損するの防止することを考慮すると、20μm以上であるのが良い。
基板1と圧電アクチュエータ2とは、例えば接着剤の層(図示せず)を介して接着して一体化することができる。接着剤としては、従来公知の種々の接着剤が挙げられるが、インクジェットヘッドの耐熱性や、インクに対する耐性を向上することを考慮すると、熱硬化温度が100〜250℃であるエポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリフェニレンエーテル樹脂系等の、熱硬化性の接着剤を使用するのが好ましい。これら接着剤の層を介して、基板1と圧電アクチュエータ2とを積層して、接着剤の熱硬化温度まで加熱することによって、インクジェットヘッドが製造される。
図2(a)(b)は、上記圧電アクチュエータ2を駆動するための駆動回路3のうち、電源の切替部を簡略化して示す回路図である。両図を参照して、駆動回路3は、電源VPを第2電極層25に常時、接続すると共に、スイッチング素子SWを介して、第3電極層27に接続し、かつ、接地GNDを第1電極層22に常時、接続すると共に、スイッチング素子SWを介して、第3電極層27に接続して構成されている。図の切替部は、複数の第3電極層27ごとに設けられている。また、駆動回路3は制御手段4に接続されている。
制御手段4は、記録時には、例えば、ホストコンピュータから送信された文字や画像等の記録情報をもとに、駆動回路3の、全ての第3電極層27に対応する切替部を動作させて、電源VPと接地GNDとの間に所定の電位差を生じさせることで、第1および第2電極層22、25を介して、圧電セラミック層23、24に電界を印加して、第1収縮領域C1を面方向に収縮させた状態を維持しながら、任意の第3電極層27に対応した切替部のスイッチング素子SWを所定のタイミングで切り替えさせる。
そうすると、スイッチング素子SWが切り替えられた第3電極層27に対応した撓み変形領域Bを、
(i) 図2(a)に示すように、第3電極層27が接地GNDに接続されて、当該第3電極層27と、電源VPに繋がれた第2電極層25との間に電位差が生じ、それによって、圧電セラミック層26に電界が印加されて第2収縮領域C2が収縮されることで、加圧室11の内方へ突出するように撓み変形した状態と、
(ii) 図2(b)に示すように、第3電極層27が電源VPに接続されて、当該第3電極層27と、第2電極層25とが同電位とされ、それによって、圧電セラミック層26への電界の印加が解除されて第2収縮領域C2の収縮が解除されることで、撓み変形が解除された状態、
の2状態間で変形させることによって、その撓み変形領域Bに対応した加圧室11の容積を増減させて、ノズル12から、インク滴を吐出させて記録を行うことができる。
詳しくは、ノズル12内にインクの液面のメニスカスが形成された状態で、圧電アクチュエータ2の撓み変形領域Bを、上記2状態間で変形させて、加圧室11の容積を所定のタイミングで増減させる。そうすると、供給口、加圧室11、およびノズル12内のインクが振動を起こし、それに伴ってメニスカスが振動する。そして、振動の速度が結果的にノズル12の外方へ向かうことによって、メニスカスが外部へと柱状に押し出される。この押し出されたインクは、その形状からインク柱と呼ばれる。
振動の速度は、やがてノズル12の内方向へ向かうが、インク柱はそのまま外方向に運動を続けるため、メニスカスから切り離される。そして、切り離されたインク柱は1〜2滴程度のインク滴にまとまり、それが記録紙等の方向に飛翔して、当該記録紙等の表面にドットを形成する。そして、このドットの集合によって、記録紙等の表面に、文字や画像等が記録される。
なお、駆動回路3の切替部は、図3(a)(b)に示すように、電源VPを第1電極層22に常時、接続すると共に、スイッチング素子SWを介して、第3電極層27に接続し、かつ、接地GNDを第2電極層25に常時、接続すると共に、スイッチング素子SWを介して、第3電極層27に接続した構成としてもよい。
制御手段4は、記録時には、例えば、ホストコンピュータから送信された文字や画像等の記録情報をもとに、駆動回路3の、全ての第3電極層27に対応する切替部を動作させて、電源VPと接地GNDとの間に所定の電位差を生じさせることで、第1および第2電極層22、25を介して、圧電セラミック層23、24に電界を印加して、第1収縮領域C1を面方向に収縮させた状態を維持しながら、任意の第3電極層27に対応した切替部のスイッチング素子SWを所定のタイミングで切り替えさせる。
そうすると、スイッチング素子SWが切り替えられた第3電極層27に対応した撓み変形領域Bを、
(i) 図3(a)に示すように、第3電極層27が電源VPに接続されて、当該第3電極層27と、接地GNDに繋がれた第2電極層25との間に電位差が生じ、それによって、圧電セラミック層26に電界が印加されて第2収縮領域C2が収縮されることで、加圧室11の内方へ突出するように撓み変形した状態と、
(ii) 図3(b)に示すように、第3電極層27が接地GNDに接続されて、当該第3電極層27と、第2電極層25とが同電位とされ、それによって、圧電セラミック層26への電界の印加が解除されて第2収縮領域C2の収縮が解除されることで、撓み変形が解除された状態、
の2状態間で変形させることによって、その撓み変形領域Bに対応した加圧室11の容積を増減させて、ノズル12から、インク滴を吐出させて記録を行うことができる。
〈インクジェットヘッドの駆動方法〉
圧電アクチュエータ2の撓み変形領域Bを撓み変形させてインク滴を吐出させる駆動方法としては、いわゆる引き打ち式の駆動方法と、押し打ち式の駆動方法とがある。
このうち、引き打ち式の駆動方法においては、待機時に、駆動回路3の全ての切替部のスイッチング素子SWを図2(a)または図3(a)の状態として、第1収縮領域C1と第2収縮領域C2とを共に収縮させて、圧電アクチュエータ2上の全ての撓み変形領域Bを加圧室11の内方へ突出するように撓み変形させた状態を維持することで、全ての加圧室11の容積を減少させた状態を維持しておく。
記録を行うに際して、ノズル12からインク滴を吐出させる加圧室11においては、
(1) その加圧室11に対応する切替部のスイッチング素子SWを、図2(b)または図3(b)の状態に切り替えて、第1収縮領域C1の収縮を維持しつつ、第2収縮領域C2の収縮を解除することで、撓み変形領域Bの撓み変形を解除し、それによって加圧室11の容積を増加させて、ノズル12内のメニスカスを加圧室11の側へ引き込んだ後、
(2) 再び、スイッチング素子SWを図2(a)または図3(a)の状態に切り替えて、第2収縮領域C2を収縮させて、撓み変形領域Bを加圧室11の内方へ撓み変形させることで、加圧室11の容積を減少させることで、
ノズル12内のメニスカスを振動させて、前記のメカニズムによってインク滴を発生させると共に、ノズル12から吐出させる。また、この間、インク滴を吐出させない加圧室11においては、スイッチング素子SWを、図2(a)または図3(a)の状態で維持して、第1および第2収縮領域C1、C2の収縮による、撓み変形領域Bの撓み変形を維持し続ける。そうすると、上記(1)(2)の操作を行った加圧室11に対応するノズル12のみから選択的にインク滴を吐出させて、記録を行うことができる。
一方、押し打ち式の駆動方法においては、待機時には、駆動回路3の全ての切替部のスイッチング素子SWを図2(b)または図3(b)の状態として、第1収縮領域C1を、常時、面方向に収縮させると共に、第2収縮領域C2の収縮を解除して、撓み変形領域Bの撓み変形を解除した状態を維持することで、加圧室11の容積を平常の状態に維持しておく。
記録を行うに際して、ノズル12からインク滴を吐出させる加圧室11においては、その加圧室11に対応する切替部のスイッチング素子SWを、図2(a)または図3(a)の状態に切り替えて、第1収縮領域C1の収縮を維持しつつ、さらに第2収縮領域C2を収縮させることで、撓み変形領域Bを加圧室11の内方へ撓み変形させ、それによって、加圧室11の容積を減少させてインク滴を発生させる。
また、この間、インク滴を吐出させない加圧室11においては、スイッチング素子SWを、図2(b)または図3(b)の状態で維持して、第1収縮領域C1を収縮させながら、第2収縮領域C2の収縮を解除して、撓み変形領域Bの撓み変形を解除した状態を維持し続ける。そうすると、上の操作を行った加圧室11に対応するノズル12のみから選択的にインク滴を吐出させて、記録を行うことができる。ドットの形成後は、任意の時点で、全ての加圧室11に対応する切替部のスイッチング素子SWを図2(b)または図3(b)の状態に切り替えて、第1収縮領域C1を収縮させると共に、第2収縮領域C2の収縮を解除した状態とすることにより、待機状態に復帰させることができる。
上記引き打ち式、および押し打ち式の駆動方法によれば、このいずれの場合にも、第1収縮領域C1を、常時、面方向に収縮させた状態を維持しつつ、第2収縮領域C2の収縮とその解除とを行わせることで、撓み変形領域Bを撓み変形させ、また撓み変形を解除させていることから、前記(a)の領域と(b)の領域との境界部に引張応力が集中するのをより一層、良好に緩和して、第1および第2圧電変換層として機能する圧電セラミック層23、24、26に残留応力が蓄積されて、その圧電特性が徐々に劣化するのを防止することができる。
実施例1:
(圧電アクチュエータの作製)
粒径0.5〜3.0μmのチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電セラミック粉体に対して、アクリル系樹脂エマルションと、純水とを配合し、平均粒径10mmのナイロンボールと共に、ボールミルを用いて30時間、混合してスラリーを調製した。
次に、このスラリーを用いて、引き上げ法によって、厚み30μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、圧電セラミック層21、22、24、26のもとになる、厚み35〜37μmのグリーンシートを形成した。
次に、このグリーンシートを、PETフィルムと共に、縦50mm×横50mmの正方形に裁断したものを4枚、用意し、そのうち、圧電セラミック層21、24のもとになる2枚のグリーンシートの、露出した表面のほぼ全面に、第1および第2電極層22、25のもとになる金属ペーストを、スクリーン印刷法によって印刷した後、4枚のグリーンシートを、防爆型の乾燥機を用いて、50℃で20分間、乾燥させた。なお、金属ペーストとしては、共に平均粒径が2〜4μmである銀粉末とパラジウム粉末とを、重量比で7:3の割合で配合したものを用いた。また、圧電セラミック層26のもとになる1枚のグリーンシートには、第2電極層25への配線のためのスルーホール26aを形成した。
次に、乾燥させた4枚のグリーンシートのうち中間の2枚からPETフィルムを剥離して、4枚のグリーンシートを、図1(a)の順に位置合わせしながら重ね合わせた後、その厚み方向に5MPaの圧力をかけながら、60℃で60秒間、保持して熱圧着させ、次いで、両端のグリーンシートからPETフィルムを剥離すると共に、スルーホールに、上記と同じ金属ペーストを充てんして積層体を作製した。
次に、この積層体を、乾燥機中で、100℃から昇温を開始して、毎時8℃の昇温速度で、25時間かけて300℃まで昇温させて脱脂した後、室温まで冷却した。そして、さらに焼成炉中で、ピーク温度1100℃で2時間、焼成して、圧電セラミック層21、第1電極層22、圧電セラミック層23、圧電セラミック層24、第2電極層25および圧電セラミック層26の積層体を得た。各圧電セラミック層21、23、24、26の厚みは、いずれも20μmであった。
次に、上記積層体のうち、圧電セラミック層26の、露出した表面に、スクリーン印刷法によって、前記と同じ金属ペーストを用いて、複数個の第3電極層27と、2つのランド電極22a、25aに対応するパターンを印刷し、ピーク温度850℃で30分間かけて連続炉中を通過させることで、金属ペーストを焼き付けて、複数個の第3電極層27と、2つのランド電極22a、25aとを形成した後、積層体を、ダイシングソーを用いて周辺をカットして、外形を、縦33mm×横12mmの長方形に揃えた。第3電極層27のパターンは、254μmピッチで1列あたり90個の第3電極層27を、上記長方形の長さ方向に沿って2列、配列した。
しかる後、積層体の、ランド電極22aを形成した側の一端面2aに、スパッタリング法によって、Pd、CuおよびAuの各スパッタリング層を順に成膜して総厚み1μmの端面導電層22bを形成して圧電アクチュエータ2を作製した。
(圧電インクジェットヘッドの製造)
厚み100μmのステンレス箔を、金型プレスを用いて打ち抜き加工して、長さ2mm×幅0.18mmの加圧室11が、前記個別電極層25の形成ピッチに合わせて、90個ずつ2列に配列された第1基板を作製した。また、厚み100μmのステンレス箔を、同じく金型プレスを用いて打ち抜き加工して、インクジェットプリンタのインク補給部から、各加圧室にインクを供給するための共通供給路と、加圧室11とノズル12とを繋ぐ流路とが、加圧室11の配列に対応させて配列された第2基板を作製した。さらに、厚み40μmのステンレス箔をエッチング加工して、ノズル12が、加圧室11の配列に対応させて配列された第3基板を作製した。
そして、上記第1〜第3基板を、接着剤を用いて貼り合わせて基板1を作製し、この基板1と、先に作成した圧電アクチュエータ2とを、接着剤を用いて貼り合わせた後、圧電アクチュエータ2の表面側において、各第3電極層27のランド電極27bと、ランド電極22a、25aの表面に、それぞれ予備はんだ層51〜53を形成した上に、駆動回路3に接続したフレキシブル基板の端子部を接合して、圧電インクジェットヘッドを製造した。
(圧電インクジェットヘッドの駆動試験I)
駆動電源3の切替部として、図2(a)(b)の構成のものを使用して、上記圧電インクジェットヘッドの圧電アクチュエータ2のうち、第1電極層22を接地すると共に、第2電極層25に、駆動電源3から、常時、VP=20Vの電圧をかけて、圧電セラミック層23、24の第1収縮領域C1を面方向に収縮させた状態を維持しながら、先に説明した引き打ち式または押し打ち式の駆動方法の手順で、スイッチング素子SWを切り替えることで、第3電極層27を、第1電極層22と同じ接地状態と、第2電極層25と同じVP=20Vの状態との間で切り替えて、圧電セラミック層26の第2収縮領域C2を面方向に繰り返し収縮させることで、圧電アクチュエータ2の撓み変形領域Bを繰り返し駆動させた。駆動周波数(上記駆動を繰り返す間隔)は13kHzに設定した。
そして、撓み変形領域Bを撓み変形させた状態での、厚み方向の変形量を、レーザードップラー振動計を用いて測定して、駆動を繰り返した際に、撓み変形領域Bの、厚み方向の変形量がどの程度、変化するかを、撓み変形の回数が100億回になるまで追跡した。
(圧電インクジェットヘッドの駆動試験II)
駆動電源3の切替部として、図3(a)(b)の構成のものを使用して、上記圧電インクジェットヘッドの圧電アクチュエータ2のうち、第2電極層25を接地すると共に、第1電極層22に、駆動電源3から、常時、VP=20Vの電圧をかけて、圧電セラミック層23、24の第1収縮領域C1を面方向に収縮させた状態を維持しながら、引き打ち式または押し打ち式の駆動方法の手順で、スイッチング素子SWを切り替えることで、第3電極層27を、第1電極層22と同じVP=20Vの状態と、第2電極層25と同じ接地状態との間で切り替えて、圧電セラミック層26の第2収縮領域C2を面方向に繰り返し収縮させることで、圧電アクチュエータ2の撓み変形領域Bを繰り返し駆動させた。駆動周波数は13kHzに設定した。
そして、撓み変形領域Bを撓み変形させた状態での、厚み方向の変形量を、レーザードップラー振動計を用いて測定して、駆動を繰り返した際に、撓み変形領域Bの、厚み方向の変形量がどの程度、変化するかを、撓み変形の回数が100億回になるまで追跡した。
(圧電インクジェットヘッドの駆動試験III)
特許文献1に記載された従来構造の圧電インクジェットヘッドを再現するために、第1電極層22と第2電極層25とを共に接地して、圧電セラミック層23、24の第1収縮領域C1の収縮を解除した状態を維持しながら、引き打ち式または押し打ち式の駆動方法の手順で、第3電極層27を、VP=20Vの状態と、第1および第2電極層22、25と同じ接地状態との間で切り替えて、圧電セラミック層26の第2収縮領域C2を面方向に繰り返し収縮させることで、圧電アクチュエータ2の撓み変形領域Bを繰り返し駆動させた。駆動周波数は13kHzに設定した。
そして、撓み変形領域Bを撓み変形させた状態での、厚み方向の変形量を、レーザードップラー振動計を用いて測定して、駆動を繰り返した際に、撓み変形領域Bの、厚み方向の変形量がどの程度、変化するかを、撓み変形の回数が100億回になるまで追跡した。
結果を表1に示す。なお、表中の平均変位は、圧電アクチュエータ2の、90個の個別電極層25に対応する領域について、変位量を測定した結果の平均値であり、初期値比は、各駆動回数ごとの平均変位値が、初期の平均変位値からどの程度低下したかを百分率で表した値である。
Figure 2006166529
表より、本発明の構成によれば、100億回の撓み変形によっても、平均変位値の、初期値からの低下を、5%以内に抑えられることが判った。
同図(a)は、本発明の圧電アクチュエータの一例を装備した液体吐出装置としての、インクジェットヘッドの一部を拡大した断面図、同図(b)は、上記例のインクジェットヘッドのうち、圧電アクチュエータの最表面に形成される、1つの第3電極層を拡大した平面図である。 同図(a)(b)はそれぞれ、圧電アクチュエータの駆動電源に含まれる切替部の構成を示す回路図である。 同図(a)(b)はそれぞれ、圧電アクチュエータの駆動電源に含まれる切替部の、変形例の構成を示す回路図である。 従来の圧電アクチュエータの一例を示す断面図である。
符号の説明
11 加圧室
12 ノズル
2 圧電アクチュエータ
21 圧電セラミック層(振動板)
22 第1電極層
23、24 圧電セラミック層(第1圧電変換層)
25 第2電極層
26 圧電セラミック層(第2圧電変換層)
27 第3電極層
3 駆動電源
4 制御手段
C1 第1収縮領域
C2 第2収縮領域
B 撓み変形領域

Claims (6)

  1. 振動板と、第1圧電変換層と、第2圧電変換層とをこの順に配設した平板状の圧電アクチュエータであって、第1圧電変換層に、電界の印加によって面方向に収縮する第1収縮領域を設けると共に、第2圧電変換層の、上記第1収縮領域と面方向に重なる位置に、面方向の投影面積が第1収縮領域よりも小さい、電界の印加によって面方向に収縮する第2収縮領域を設けて、圧電アクチュエータの、両収縮領域に対応する領域を、当該両収縮領域の収縮によって振動板側の表面が厚み方向に突出するように撓み変形される撓み変形領域としたことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 振動板と、第1電極層と、第1圧電変換層と、第2電極層と、第2圧電変換層と、第3電極層とを、この順に積層して形成されると共に、第3電極層の、面方向の投影面積を、第1および第2電極層より小さくすることで、第2収縮領域の、面方向の投影面積を、第1収縮領域より小さくした請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  3. 振動板、第1圧電変換層、および第2圧電変換層のもとになる圧電体のグリーンシートと、第1および第2電極層のもとになる導電ペーストの層との積層体を、同時に焼結して形成される請求項2記載の圧電アクチュエータ。
  4. (A) 液体が充てんされる加圧室と、この加圧室に連通し、加圧室に液体が充てんされることで、内部にメニスカスが形成されるノズルとを、複数個ずつ有する基板と、
    (B) 上記基板の、各加圧室に対応する位置に、個別に撓み変形する撓み変形領域を有する請求項1〜3のいずれかに記載の圧電アクチュエータと、
    を、圧電アクチュエータの振動板を、基板の加圧室に対向させて積層してなり、圧電アクチュエータ上の任意の撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させることで、当該撓み変形領域に対応する加圧室の容積を変化させて、加圧室内の液体を、ノズルを通して液滴として吐出させることを特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項4記載の液体吐出装置を駆動させる方法であって、待機時に、圧電アクチュエータ上の全ての撓み変形領域に対応する第1および第2収縮領域を、いずれも収縮させることで、圧電アクチュエータの、全ての撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させて、加圧室の容積を減少させた状態を維持しておき、液滴の吐出時に、第1収縮領域の収縮を維持した状態で、
    (1) 液滴を吐出させる加圧室に対応した第2収縮領域の収縮を解除することで、撓み変形領域の撓み変形を解除して、加圧室の容積を増加させて、ノズル内のメニスカスを加圧室の側へ引き込んだ後、
    (2) 再び、第2収縮領域を収縮させて、撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させることで、加圧室の容積を減少させて、液滴を吐出させる
    ことを特徴とする液体吐出装置の駆動方法。
  6. 請求項4記載の液体吐出装置を駆動させる方法であって、待機時には、圧電アクチュエータ上の全ての撓み変形領域に対応する第1収縮領域を、いずれも収縮させると共に、全ての撓み変形領域に対応する第2収縮領域を、いずれも収縮させないことで、全ての撓み変形領域の撓み変形を解除して、加圧室の容積を増加させた状態を維持しておき、液滴の吐出時に、第1収縮領域の収縮を維持した状態で、液滴を吐出させる加圧室に対応した第2収縮領域を収縮させて、撓み変形領域を加圧室の内方へ撓み変形させることで、加圧室の容積を減少させて、液滴を吐出させることを特徴とする液体吐出装置の駆動方法。

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