JP2004304026A - 圧電変位素子および圧電アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】厚みが50μm以下の圧電セラミック層と、この圧電セラミック層の両面に配置された少なくとも一対の電極とを備え、全体の厚みが100μm以下であり、前記一対の電極のうち少なくとも一方がAgを含有し、前記圧電セラミック層にAgが均一に分布した圧電変位素子である。また、振動板2上に、共通電極5、厚みが50μm以下の圧電セラミック層4および表面電極6がこの順に積層され、表面電極6が圧電セラミック層4の表面に複数配列され、共通電極5がAgを含有し、圧電セラミック層4にAgが均一に分布した、全体の厚みが100μm以下の圧電アクチュエータ1である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電変位素子および圧電アクチュエータに関し、より詳しくは、例えば加速度センサ、ノッキングセンサ、AEセンサ等の圧電センサ、燃料噴射用インジェクター、インクジェットプリンタ用印刷ヘッド、圧電共振子、発振器、超音波モータ、超音波振動子、フィルタ等に適し、特に、広がり振動、伸び振動、厚みたて振動を利用した印刷ヘッドとして好適に用いられる圧電変位素子および圧電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、圧電セラミックを利用した製品としては、例えば圧電アクチュエータ、フィルタ、圧電共振子(発振子を含む)、超音波振動子、超音波モータ、圧電センサ等がある。
【0003】
これらの中で、例えば圧電アクチュエータは、電気信号に対する応答速度が10−6秒台と非常に高速であるため、半導体製造装置のXYステージの位置決め用圧電アクチュエータやインクジェットプリンタの印刷ヘッドに用いられる圧電アクチュエータ等に応用されている。
【0004】
インクジェット方式を利用した印刷ヘッドは、例えば図3に示したように、複数のインク室33aが並設され、各インク室33aを仕切る壁として隔壁33bを形成した流路部材33上に、圧電アクチュエータ34が設けられた構造を有する(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
圧電アクチュエータ34は、共通電極36の役割を兼ねた導電性の振動板上に、圧電セラミック層35および表面電極37がこの順に積層され、前記表面電極37が圧電セラミック層35の表面に複数配列されることにより、複数の圧電変位部38が形成されたものである。この圧電アクチュエータ34は、インク室33aの直上に表面電極37が位置するようにして流路部材33上に配置されている。
【0006】
上記のような印刷ヘッドは、共通電極36と所定の表面電極37との間に電圧を印加して該表面電極37下の圧電セラミック層35を変位させることにより圧電変位部38が変形し、その結果、インク室33a内のインクを加圧して、流路部材33の底面に開口したインク吐出口33cよりインク滴を吐出する。
【0007】
圧電アクチュエータ34を製造する際には、圧電体からなるグリーンシートの表面に共通電極36となる導電ペーストが塗布され、この塗布層(導電ペースト)とグリーンシートとが同時焼成される。一般に、上記焼成時には、塗布層とグリーンシートとの間の収縮量の差を低減して塗布層とグリーンシートとが剥離するのを防止するために、共通電極36に特定の組成を有する銀−パラジウム合金を用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−34321号公報図1
【特許文献2】
特開平11−121820号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、共通電極がAgを含み、しかもこの共通電極と圧電セラミック層とを同時焼成によって作製すると、Agが共通電極から圧電セラミック層中に拡散するため、圧電セラミック層の厚み方向にAgの濃度勾配が生じ、Agが圧電セラミック層中に不均一に拡散する。これにより、圧電特性の面内ばらつきが生じて各インク吐出口からの吐出量がばらつくという問題があった。特に、50μm以下の薄い圧電セラミック層を具備し、全体の厚みが100μm以下の圧電アクチュエータを印刷ヘッドに使用する場合には、上記のようなばらつきが顕著となり、圧電歪定数(d定数)が大きく変動するという問題があった。
【0010】
一方、近年は、インクジェットプリンタにおいて印刷物の精細化が顕著であり、また小型化のニーズがあり、プリンターに使用する印刷ヘッド用途で用いられる圧電アクチュエータについては、印刷の解像度を向上させる目的で小型化・高集積化することが要望されている。このため、圧電アクチュエータに要求される変位を稼ぐため、圧電セラミック層の厚みをより薄くすることが求められている。
【0011】
したがって、本発明の目的は、圧電セラミック層の厚みが50μm以下で、全体の厚みが100μm以下と薄いにもかかわらず、圧電特性の面内ばらつきが小さい圧電変位素子および圧電アクチュエータを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の圧電変位素子は以下の構成からなる。
(1) 圧電セラミック層と、この圧電セラミック層の両面に配置された一対の電極とを備えた圧電変位素子であって、全体の厚みが100μm以下で、前記圧電セラミック層の厚みが50μm以下であり、前記一対の電極のうち少なくとも一方がAgを含有し、前記圧電セラミック層にAgが均一に分布していることを特徴とする圧電変位素子。
(2) 前記圧電セラミック層の主結晶相がペロブスカイト型化合物、層状ペロブスカイト型化合物およびタングステンブロンズ型化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である(1)記載の圧電変位素子。
(3) Agを含有する前記電極が、前記圧電セラミック層に含有される前記化合物と同一または類似の化合物を含み、前記電極に含有される前記化合物における特定元素の組成比が、前記圧電セラミック層に含有される前記化合物における前記特定元素の組成比よりも大きい(2)記載の圧電変位素子。
(4) 前記特定元素がPb、Bi、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種である(3)記載の圧電変位素子。
(5) 前記圧電セラミック層のAg含有量が0.1〜1質量%である(1)〜(4)のいずれかに記載の圧電変位素子。
(6) 前記圧電セラミック層に、前記Agの析出が実質的にない(1)〜(5)のいずれかに記載の圧電変位素子。
【0013】
前記(1)〜(6)に記載の圧電変位素子は、特にインクジェット印刷ヘッドなどに用いられる圧電アクチュエータに好適である。すなわち、本発明の圧電アクチュエータは以下の構成からなる。
(7) 振動板上に、共通電極、厚みが50μm以下の圧電セラミック層および表面電極がこの順に積層され、前記表面電極が前記圧電セラミック層の表面に複数配列された、全体の厚みが100μm以下の圧電アクチュエータであって、前記共通電極および/または表面電極がAgを含有し、前記圧電セラミック層にAgが均一に分布していることを特徴とする圧電アクチュエータ。
(8) 前記圧電セラミック層の主結晶相がペロブスカイト型化合物、層状ペロブスカイト型化合物およびタングステンブロンズ型化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である(7)記載の圧電アクチュエータ。
(9) Agを含有する前記電極が、前記圧電セラミック層に含有される前記化合物と同一または類似の化合物を含み、前記電極に含有される前記化合物における特定元素の組成比が、前記圧電セラミック層に含有される前記化合物における前記特定元素の組成比よりも大きい(8)記載の圧電アクチュエータ。
(10) 前記特定元素がPb、Bi、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種である(9)記載の圧電アクチュエータ。
(11) 前記圧電セラミック層に含まれるAgの含有量が0.1〜1質量%である(7)〜(10)のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
(12) 前記圧電セラミック層に、前記Agの析出が実質的にない(7)〜(11)のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
【0014】
前記(1)に記載の圧電変位素子および前記(7)に記載の圧電アクチュエータによれば、全体の厚みが100μm以下であるので、大きな変位を得ることができ、低電圧で高効率の駆動を実現できる。また、厚みが50μm以下と薄い圧電セラミック層中において、Agの分布を制御してAgを均一に分布させているので、圧電特性の面内ばらつきが低減されている。
【0015】
ここで、本発明において、「Agが均一に分布している」とは、電子プローブX線マイクロアナライザ(EPMA)を用いて、電極により挟持された圧電セラミック層の厚み方向の断面について、面分析エリアの倍率を1000倍に設定して面分析を行ったときに、その中に1μm以上のAgの塊が観察されないことをいう。このときの観察試料としては、圧電セラミック層から1mm角の試料を、圧電セラミック層の全面積の1/10となる個数分だけ均等に抽出して切り出したものを用いる。
【0016】
前記(2)に記載の圧電変位素子および前記(8)に記載の圧電アクチュエータによれば、変位特性の優れた圧電変位素子および圧電アクチュエータを得ることができる。
【0017】
前記(3),(4)に記載の圧電変位素子および前記(9),(10)に記載の圧電アクチュエータによれば、焼成時において、電極となる導電ペーストから圧電セラミック層となる圧電体中へAgが拡散する量を抑制することができると共に、圧電体中へ拡散したAgを均一に拡散・固溶させることができる。これにより、一基板内のd定数(圧電歪定数)の面内ばらつきが±10%以下の圧電変位素子および圧電アクチュエータを得ることができる。
【0018】
このような効果が得られる理由を、圧電セラミック層の主結晶相としてペロブスカイト型化合物であるジルコン酸チタン酸鉛(PZT)を用い、Agを含有する電極としてAg−Pd合金を用いた場合を例に挙げて説明する。すなわち、上記電極中にPbO源となるPb(特定元素)過剰組成のPZT粉末を添加することによりPbOの供給量を増加させている。これにより、焼成時に共通電極中のPdとPbOとが反応物を形成し、特に圧電セラミック層と接している界面部に反応物層が形成される。該反応物層は、Agが電極から圧電セラミック層へ拡散するのを抑制する拡散障壁として働く。つまり、焼成初期にわずかにAgが圧電セラミック層に拡散するが、反応物層が形成された後にはAgが圧電セラミック層への拡散するのを抑制する。
【0019】
ここで、前記(3),(9)において、「類似の化合物」とは、それぞれペロブスカイト型構造、層状ペロブスカイト型構造およびタングステンブロンズ型構造のいずれかを有し、且つ主成分が同じ元素で構成されている化合物を意味する。例えば、PbZrTiO3(PZT)の類似の化合物は、Pb1−x−ySrxBayZr1−zTizO3のように、ペロブスカイト型構造で、主成分であるPb、Zr、Tiを含み、Aサイト及び/又はBサイトの一部を他元素で置換した化合物をいう。
【0020】
前記(5)に記載の圧電変位素子および前記(11)に記載の圧電アクチュエータによれば、低温焼成が可能となると共に、圧電特性に優れた圧電変位素子および圧電アクチュエータを得ることができる。Ag含有量が0.1質量%未満になると、圧電変位素子および圧電アクチュエータの焼成温度を高温にする必要がある。Agの含有量が1質量%を超えると、Agのペロブスカイト中への置換固溶による圧電素子の圧電特性が低下するおそれがある。
【0021】
前記(6)に記載の圧電変位素子および前記(12)に記載の圧電アクチュエータによれば、前記圧電セラミック層に、前記Agの析出が実質的になく、前記圧電セラミック層を構成する結晶粒子内に前記Agが固溶しているので、圧電体の焼成温度を低下させ、焼結を促進することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態にかかる圧電アクチュエータについて図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態の圧電アクチュエータを示す概略断面図である。同図に示すように、圧電アクチュエータ1は、振動板2上に共通電極5、圧電セラミック層4および表面電極6がこの順に積層され、表面電極6が圧電セラミック層4の表面に複数配列されており、共通電極5、圧電セラミック層4および表面電極6により圧電変位素子7が形成されている。この圧電変位素子7は、共通電極5と表面電極6との間に電圧を印加することにより撓み変形する。
【0023】
圧電アクチュエータ1の厚みTは、振動板2と圧電変位素子7の総厚みを示すものであり、100μm以下であることが重要である。このように薄層にすることで、大きな変位を得ることができ、低電圧で高効率の駆動を実現できる。特に、圧電アクチュエータ1としての特性を十分に発揮できる点で、好ましくは80μm以下、より好ましくは65μm以下、さらに好ましくは50μm以下であるのがよい。一方、厚みTの下限値は、十分な機械的強度を有し、取扱いおよび作動中の破壊を防止するため、3μm、好ましくは5μm、より好ましくは10μm、さらに好ましくは20μmであることがよい。
【0024】
圧電セラミック層4としては、圧電性を示すセラミックスを用いることができ、具体的には、Bi層状化合物(層状ペロブスカイト型化合物)、タングステンブロンズ型化合物、およびNb系ペロブスカイト型化合物(Nb酸ナトリウムなどのNb酸アルカリ化合物(NAC)、Nb酸バリウムなどのNb酸アルカリ土類化合物(NAEC))、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN系)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)、Pbを含有するジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛等のペロブスカイト型化合物を含有する物質を例示できる。
【0025】
上記のうち、特に、少なくともPbを含むペロブスカイト型化合物であるのがよい。例えば、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN系)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)、Pbを含有するジルコン酸チタン酸鉛(PZT)やチタン酸鉛等を含有する物質が好ましい。特に、Aサイト構成元素としてPbを含有し、かつBサイト構成元素としてZrおよびTiを含有する結晶であるのがよい。このような組成にすることで、高い圧電定数を有する圧電セラミック層4が得られる。これら中でもPbを含むジルコン酸チタン酸鉛やチタン酸鉛が、大きな変位を付加する上で好適である。
【0026】
上記ペロブスカイト型結晶の一例として、PbZrTiO3を好適に使用できる。また、他の酸化物を混合しても良く、さらに、副成分として、特性に悪影響がない範囲であれば、Aサイトおよび/またはBサイトに他元素が置換していてもよい。例えば、副成分としてZn、Sb、NiおよびTeを添加した、Pb(Zn1/3Sb2/3)O3およびPb(Ni1/2Te1/2)O3の固溶体であってもよい。
【0027】
本発明によれば、上記ペロブスカイト型結晶におけるAサイト構成元素として、さらにアルカリ土類元素を含有するのが望ましい。アルカリ土類元素としてはBa、Sr、Caなどが挙げられ、特にBa、Srが高い変位を得られる点で好ましい。これにより、比誘電率が向上する結果、さらに高い圧電定数を得ることが可能となる。
【0028】
具体的には、Pb1−x−ySrxBay(Zn1/3Sb2/3)a(Ni1/2Te1/2)bZr1−a−b−cTicO3+α質量%Pb1/2NbO3(0≦x≦0.14、0≦y≦0.14、0.05≦a≦0.1、0.002≦b≦0.01、0.44≦c≦0.50、α=0.1〜1.0)で表される化合物を例示できる。
【0029】
圧電セラミック層の厚みは、50μm以下であることが重要である。このように薄層にすることで、大きな変位を得ることができ、低電圧で高効率の駆動を実現できる。特に、圧電アクチュエータ1としての特性を十分に発揮できる点で、好ましくは25μm以下、より好ましくは15μm以下であり、下限は1μm、好ましくは3μm、より好ましくは5μmであるのがよい。
【0030】
また、圧電セラミック層には、Agが均一に分布していることが重要である。Agの含有量が0.1〜1質量%、特に0.2〜0.5質量%であることが好ましい。このようにAgが適量均一に分散することで、焼結性が高まり、低温で焼結が進むと共に、緻密化が促進され、緻密な焼結体を得ることができる。
【0031】
さらに、圧電セラミック層にAgの析出が実質的にないのが好ましい。Agが圧電セラミック層に析出しないようにするには、圧電セラミック層の主結晶相、例えばペロブスカイト型化合物であるPZT結晶の中にAgを固溶させる。このように、Agの析出を防止することによって、焼結体の焼結を促進しポアの発生を防止し磁器の信頼性を向上させることができる。また、Agの析出の防止により一基板内のd定数のバラツキを抑制することができる。
【0032】
振動板2としては、圧電セラミック層4の材料として上記で例示したものと同様のものを使用することができる。振動板2の厚みは、50μm以下、好ましくは25μm以下、より好ましくは15μm以下であるのがよく、下限は1μm、好ましくは3μm、より好ましくは5μm、さらに好ましくは20μmであるのがよい。
【0033】
共通電極5の材質としては、少なくともAgを含有し、導電性を有するものであればよく、例えばAu、Ag、Pd、Pt、Cu、Alやこれらの合金などが用いられる。表面電極6の材質としては、導電性を有するものであればよく、例えばAu、Ag、Pd、Pt、Cu、Alやこれらの合金などが用いられる。共通電極5および表面電極6の厚みは、導電性を有しかつ変位を妨げない程度である必要があり、0.1〜5μm、特に共通電極は1〜3μm程度が好ましい表面電極では0.2〜0.5μmが好ましい。
【0034】
また、共通電極5は、圧電セラミック層4にペロブスカイト型化合物、層状ペロブスカイト型化合物およびタングステンブロンズ型化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が含まれる場合、この化合物と同一または類似の化合物を含んでいるのが好ましい。さらに、共通電極5に含有される前記化合物における特定元素の組成比が、圧電セラミック層4に含有される前記化合物における特定元素の組成比よりも大きいのが好ましい。これにより、焼成時において、共通電極5から圧電セラミック層4へAgが拡散する量を抑制することができると共に、圧電セラミック層4へ拡散したAgを均一に拡散・固溶させ、圧電アクチュエータ1における複数の圧電変位素子間において圧電歪定数のばらつきを±10%以内とすることができる。前記特定元素としては、Pb、Bi、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
【0035】
例えば、圧電セラミック層4の主結晶相の前記化合物としてPZTを用い、共通電極5にAg−Pd合金を用いる場合を例に挙げて説明する。この場合には、共通電極5がPZTを含み、共通電極5に含有されるPZTにおけるPb(特定元素)の組成比が、圧電セラミック層4に含有されるPbの組成比よりも大きくなる(Pbが過剰になる)ようにする。これにより、PdとPbとOとが反応し、反応物層が圧電セラミック層と電極との界面に形成され、Agが電極から圧電セラミック層に拡散するのを防止することができる。共通電極5におけるPbの過剰量は10モル%以下であることが望ましい。Pbの過剰量が10モル%を超えると、焼成により生成したPbOが圧電セラミック層4中に過剰に拡散することによって圧電セラミック層4の圧電特性が低下するおそれがあるためである。
【0036】
ここで、「Pb(特定元素)の過剰量[モル%]」とは、圧電セラミックス層4等を構成する化合物(PZT)の化学量論組成におけるPb量(Xs)と、共通電極5に含まれる化合物(PZT)の化学量論組成におけるPb量(X1)との差(X1−Xs)を、100倍した値を意味する。
【0037】
また、化合物としてPZT以外の化合物を用いる場合も上記と同様である。すなわち、Bi層状化合物(層状ペロブスカイト型化合物)を用いる場合には、特定元素であるBiが反応物層(バリア)形成に関与し、Nb酸ナトリウム、Nb酸バリウムなどのNb系ペロブスカイト型化合物を用いる場合には、特定元素であるアルカリ金属又はアルカリ土類金属がバリア形成に関与し、PMNまたはPNNを用いる場合には、Pbがバリア形成に関与してAgの拡散を防止する。
【0038】
圧電セラミック層4および振動板2は気孔率が1%以下、特に0.5%以下であるのが好ましい。気孔率を低減させることによって圧電アクチュエータ1の強度を高めるとともに、インクジェット印刷ヘッドとして用いる場合、圧電セラミック層4および振動板2へのインクの染み込みによるインク漏れを効果的に抑制することが可能となる。
【0039】
本発明の圧電アクチュエータをインクジェットプリンタの印刷ヘッドとして用いる場合、圧電歪定数として、例えばd31モードを利用することができる。インクジェットプリンタの印刷ヘッドとして十分な吐出能力を発揮し、高速で精細な印刷を実現するために、d31が200pm/V以上、特に225pm/V以上、更には250pm/V以上であることが好ましい。
【0040】
次に、本発明の圧電アクチュエータ1の製造方法について、PZTを圧電セラミック層4に用いた場合について説明する。まず、原料として、例えば純度99%で平均粒子径1μm以下のPZT粉末を準備する。このPZT粉末にブチルメタクリレートなどの有機バインダーを添加してテープ状に成形して薄膜のグリーンシートを作製し、このグリーンシートに共通電極5となるAg含有ペーストをスクリーン印刷にて塗布する。Ag含有ペーストとしては、例えばAgとPdの混合比が70:30や90:10などのAg−Pd系合金のペーストを用いることができる。この際に、Ag含有ペーストには圧電セラミック層4の組成よりもPb量が過剰に含まれたセラミックス粉末をAg含有ペースト総量に対して10〜30vol%の割合で混合しておく。Pb量が過剰に含まれたセラミックス粉末としては、圧電セラミック層4中のPZTと同一または類似のPb含有ペロブスカイト型化合物を使用する。
【0041】
ついで、Ag含有ペースト面に、上記と同様にして作製したグリーンシートを積層し、所定の箇所にビアホールを形成し、加圧プレスにより圧着することによって積層成形体を得る。所望により、積層成形体を特定の形状に切断しても良い。また、積層したグリーンシートの内、振動板2となるグリーンシートに含有されるPZTにおけるPbの組成比が、圧電セラミック層4となるグリーンシートに含有されるPZTにおけるPbの組成比よりも大きくなるようにするのが好ましい。具体的には、振動板2となるグリーンシートのPbの過剰量を1.0〜10モル%とするのがよい。
【0042】
共通電極5および振動板2中の過剰のPb量によって、電極内のAgが磁器中へ拡散・固溶することを抑制し、圧電体層へ均質にAgを拡散・固溶させることが可能となる。これによって、基板一枚内のd31のばらつきを±10%以内とすることが可能となる。なお、共通電極5および振動板2のいずれか一方のみがPb過剰であっても同様の効果が得られる。
【0043】
ついで、積層成形体の焼成の前に、必要に応じて、400℃〜900℃程度の温度で脱脂処理を行った後、酸素99%以上の雰囲気中において、930〜1000℃で1〜5時間保持して焼結することにより積層体を得る。この積層体の一方の面に表面電極6となる例えばAuペーストをスクリーン印刷にて複数箇所に塗布し、これを600〜800℃の大気中で焼き付けることにより、圧電アクチュエータ1を得ることができる。通常、表面電極6は、1つの圧電アクチュエータ当たり200〜1000個程度形成される。なお、共通電極5と同様なAg含有ペーストを用いて表面電極6を形成してもよい。
【0044】
上記のようにして、圧電セラミック層にPZTを用い、電極となるAg−PdペーストのPb組成比が圧電セラミック層のPb組成比よりも大きくなるようにして焼成を行うことにより、焼成初期に電極と圧電セラミック層との界面部に電極から供給されるPbとPdとの反応層(Ag拡散遮断層)が形成される。
【0045】
なお、上記製造方法では、圧電セラミック層および振動板がそれぞれ1層ずつ形成された圧電アクチュエータを例に挙げて説明したが、本発明では圧電セラミック層および振動板の積層数は上記に限定されるものではなく、それぞれ2層以上としてもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、圧電アクチュエータを例に挙げて説明したが、本発明の圧電変位素子は、圧電アクチュエータの他、例えば加速度センサ、ノッキングセンサ、AEセンサ等の圧電センサ、燃料噴射用インジェクター、インクジェットプリンタ用印刷ヘッド、圧電共振子、発振器、超音波モータ、超音波振動子、フィルタ等に適用することができる。
【0047】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0048】
実施例1
原料として、純度99%以上のジルコン酸チタン酸鉛(PZT)を含有する圧電セラミックス粉末を準備した。この粉末に水系バインダーとしてブチルメタクリレート、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム塩、溶剤としてイソプロピルアルコールと純水を各々添加し混合してスラリーを作製し、このスラリーをドクタープレード法によりキャリアフィルム上に厚み30μmのシート形状に成形してグリーンシートを作製した。
【0049】
次に、Ag−Pd合金ペーストに有機バインダー(エチルセルロース)および有機溶剤(テルピネオール)を含むビヒクルを添加・混練した。一方、粒径0.5μmのセラミックス(PZT)粉末に前記と同じ有機バインダーおよび有機溶剤を含むビヒクルを添加・混練し、これを上記ペーストと混合し、両者を十分に混練して共通電極用ペーストを得た。なお、該ペーストに混練したPZT粉末としては、共通電極中の特定元素(Pb)の過剰量が表1に示す値となるようにPbの組成比を調整したものを用いた。
【0050】
得られた共通電極用ペーストを、グリーンシートの表面に厚み4μmで印刷し、共通電極パターンを形成した。さらに、電極パターンを印刷していない2枚のグリーンシートの間に、共通電極パターンが形成された前記グリーンシートを配置するようにして、これらのグリーンシートを積層し、加圧プレスして積層成形体を得た。
【0051】
この積層成形体を脱脂処理した後に、表1に示す温度で、酸素99%以上の雰囲気中で2時間保持して焼結し、圧電セラミック層と共通電極とからなる積層体を作製した。この積層体の一方の面に表面電極を形成した。表面電極は、スクリーン印刷にてAuペーストを塗布し、1枚のアクチュエータ当たり600点形成した。これを600〜800℃の大気中で焼付けた。最後に、表面電極にリード線を半田で接続し、図1に示すような形状の試料No.1〜24の圧電アクチュエータ1をそれぞれ作製した。
【0052】
次に、以下の手順で圧電特性測定用素子を作製し、d定数を算出した。すなわち、試料No.1〜24の圧電アクチュエータ1を構成する前記積層体(圧電セラミック層と共通電極とからなるもの)と同様の積層体を別途作製し、この積層体を10cm×10cmに切断し、その片側のみを研磨して圧電セラミック層を一層のみ残した。この圧電セラミック層の両面に蒸着によりAu電極を形成した。その後、ダイシングにて長辺12mm、短辺3mmの素子を切り出し、シリコンオイル中で厚み方向に3kv/mmの直流電圧を5分間印加して分極をそれぞれ行うことによって、試料No.1〜24の圧電特性測定用素子をそれぞれ得た。これらの素子をインピーダンスアナライザー(アジレントテクノロジー製4194A)にて共振周波数、反共振周波数、共振抵抗、反共振抵抗および静電容量をそれぞれ測定し、アルキメデス法により測定した密度よりd31をそれぞれ算出し、平均値を算出して絶対値で示した。そして、d31の平均値と各素子の値との差を算出し、平均値に対する前記差の百分率のうち最大値をd31のばらつきとした。
【0053】
変位量の測定には、図2に示すように、溝21と隔壁22を有する支持体13上に、上記で得られた圧電アクチュエータ1を、振動板2を下にして接着して作製した試料を用いた。そして、レーザードップラー変位計により溝21側から圧電アクチュエータ1にレーザービームを照射し、溝21の中心部および周辺部7点を測定して変位を測定し、平均値を算出した。結果を表1に示す。なお、表1における「圧電セラミック層」欄において、「Ag偏在無し」とは、透過型電子顕微鏡(TEM)等の高倍率顕微鏡で1万倍のEDS(エネルギー分散型X線分光法)観察において、圧電セラミック層の主結晶相(実施例1の場合はPZT)の粒界にAgが確認されないことを意味し、「Ag偏在有り」とは、同条件において、前記粒界にAgが確認されることを意味する。
【表1】
【0054】
表1から、本発明の試料No.2〜19,21〜24は、d31のばらつきが10%以下であり、変位制御を容易に行なうことができる圧電アクチュエータであることがわかる。一方、共通電極に添加したセラミックス粉末が、圧電セラミック層と同一組成(Pb過剰量=0)で、かつ振動板2として圧電セラミック層4と同一組成(Pb過剰量=0)のグリーンシートを使用した試料No.1は、d31が大きくばらついていた。また、全体の厚みが1000μm(1mm)であり、本発明の範囲外の試料であるNo.20は、変位が20nmと小さく圧電特性が非常に低いものであった。
【0055】
実施例2
圧電セラミック層の圧電セラミック粉末として、PZT粉末に代えて表2に示すPMN粉末、PNN粉末、Nb酸ナトリウム粉末、Nb酸バリウム粉末、ストロンチウム・ビスマスチタネート(SBT)粉末またはNb酸ナトリウムバリウム(BNN)粉末を用い、共通電極用ペーストに混練するセラミック粉末として、PZT粉末に代えてPMN粉末、PNN粉末、Nb酸ナトリウム粉末、Nb酸バリウム粉末、ストロンチウム・ビスマスチタネート(SBT)粉末またはNb酸ナトリウムバリウム(BNN)粉末を用いた他は、実施例1と同様にして試料No.25〜30の圧電アクチュエータおよび圧電特性測定用素子を作製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
【表2】
【0056】
表2から、本発明の試料No.25〜30は、d31のばらつきが10%以下であり、変位制御を容易に行なうことができる圧電アクチュエータであることがわかる。
【0057】
【発明の効果】
本発明の圧電変位素子および圧電アクチュエータは、全体の厚みが100μm以下であるので、大きな変位を得ることができ、低電圧で高効率の駆動を実現できる。また、厚みが50μm以下と薄い圧電セラミック層中において、Agの分布を制御してAgを均一に分布させているので、圧電特性の面内ばらつきを低減することができるという効果がある。これにより、圧電変位素子の変位を容易に制御できるので、インクジェットプリンタの印刷ヘッド用の圧電アクチュエータとして好適に用いることができる。
【0058】
本発明における圧電セラミック層の主結晶相がペロブスカイト型化合物、層状ペロブスカイト型化合物およびタングステンブロンズ型化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であるときは、変位特性の優れた圧電変位素子および圧電アクチュエータを得ることができるという効果がある。
【0059】
本発明におけるAgを含有する電極が、圧電セラミック層に含有される前記化合物と同一または類似の化合物を含み、前記電極に含有される前記化合物における特定元素の組成比が、圧電セラミック層に含有される前記化合物における特定元素の組成比よりも大きいときは、一基板内のd定数(圧電歪定数)の面内ばらつきが±10%以下の圧電変位素子および圧電アクチュエータを得ることができるという効果がある。
【0060】
本発明における圧電セラミック層に含まれるAgの含有量が0.1〜1質量%であるときは、低温焼成が可能となると共に、圧電特性に優れた圧電変位素子および圧電アクチュエータを得ることができるという効果がある。
【0061】
本発明における圧電セラミック層に、Agの析出が実質的にないときは、圧電セラミック層を構成する結晶粒子内に前記Agが固溶しているので、圧電体の焼成温度を低下させ、焼結を促進することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電アクチュエータを示す概略断面図である。
【図2】実施例における圧電アクチュエータの変位量測定試料を示す断面図である。
【図3】従来の圧電アクチュエータを用いた印刷ヘッドの概略断面図である。
【符号の説明】
1 圧電アクチュエータ
2 振動板
4 圧電セラミック層
5 共通電極
6 表面電極
7 圧電変位素子
Claims (12)
- 圧電セラミック層と、この圧電セラミック層の両面に配置された一対の電極とを備えた圧電変位素子であって、全体の厚みが100μm以下で、前記圧電セラミック層の厚みが50μm以下であり、前記一対の電極のうち少なくとも一方がAgを含有し、前記圧電セラミック層にAgが均一に分布していることを特徴とする圧電変位素子。
- 前記圧電セラミック層の主結晶相がペロブスカイト型化合物、層状ペロブスカイト型化合物およびタングステンブロンズ型化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1記載の圧電変位素子。
- Agを含有する前記電極が、前記圧電セラミック層に含有される前記化合物と同一または類似の化合物を含み、前記電極に含有される前記化合物における特定元素の組成比が、前記圧電セラミック層に含有される前記化合物における前記特定元素の組成比よりも大きい請求項2記載の圧電変位素子。
- 前記特定元素がPb、Bi、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項3記載の圧電変位素子。
- 前記圧電セラミック層のAg含有量が0.1〜1質量%である請求項1〜4のいずれかに記載の圧電変位素子。
- 前記圧電セラミック層に、前記Agの析出が実質的にない請求項1〜5のいずれかに記載の圧電変位素子。
- 振動板上に、共通電極、厚みが50μm以下の圧電セラミック層および表面電極がこの順に積層され、前記表面電極が前記圧電セラミック層の表面に複数配列された、全体の厚みが100μm以下の圧電アクチュエータであって、前記共通電極および/または表面電極がAgを含有し、前記圧電セラミック層にAgが均一に分布していることを特徴とする圧電アクチュエータ。
- 前記圧電セラミック層の主結晶相がペロブスカイト型化合物、層状ペロブスカイト型化合物およびタングステンブロンズ型化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項7記載の圧電アクチュエータ。
- Agを含有する前記電極が、前記圧電セラミック層に含有される前記化合物と同一または類似の化合物を含み、前記電極に含有される前記化合物における特定元素の組成比が、前記圧電セラミック層に含有される前記化合物における前記特定元素の組成比よりも大きい請求項8記載の圧電アクチュエータ。
- 前記特定元素がPb、Bi、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項9記載の圧電アクチュエータ。
- 前記圧電セラミック層に含まれるAgの含有量が0.1〜1質量%である請求項7〜10のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
- 前記圧電セラミック層に、前記Agの析出が実質的にない請求項7〜11のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
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