JP2006165095A - プリント配線板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の手法で製造されたプリント配線板と比べて、優れた特性をもち、取扱も簡便で、溶剤や気泡の残留の可能性が低く、さらに回路周辺部に形成される絶縁部は単純な樹脂層よりも強化することが出来る平滑な絶縁層を形成されたプリント配線板及びプリント配線板の製造方法を提供すること。
【解決手段】プリント配線板の回路パターンの凹凸を、繊維と樹脂組成物からなる絶縁材料を充填することによって平滑な絶縁層を形成したプリント配線板およびプリント配線板の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は,平滑な絶縁層を有するプリント配線板と回路パターン間の絶縁層の充填方法のプリント配線板の製造方法に関する。
近年はプリント配線板市場において、パソコンや携帯電話などの弱電分野における集積化に例を見るように、回路の多層化が進んできている。代表的な多層化手法の一つである、ビルドアップ法にて多層プリント配線板を製造するには、下層基板が平滑であることが必要である場合が多い。例えば、プリント配線板の回路パターンをサブトラクティブ法によって作製した場合、絶縁層(図1c)上に形成された回路パターン部分(図1a)が基材表面(図1b)から盛り上がってしまい、基材表面(図1b)上に回路をさらに形成することが困難であり、特にファインパターン形成には表面の凸凹の存在が不利になるため基板表面(絶縁層)を平滑化する必要がある。
また、自動車部品等の大電流を流す強電分野では、回路パターン部分(図1a)の高さが高くなるため、プリプレグ等で形成した絶縁層(図1b)は、弱電分野以上に基材表面が凹凸になる場合が多かった。しかし、従来は片面板や両面板の用途であった為に、この凹凸は特に問題になることはなかった。ところが、近年強電分野においても、3層以上の回路を有する多層板の需要が高まってきており、ビルドアップするためには絶縁層を弱電分野と同様に平滑化する必要が生じてきている。しかし、大電流を流すには回路パターン部分(図1a)の高さが200μm以上と厚くする必要があり、この高さを補い、絶縁層を平滑化することは用意ではない。例えば、従来のようなプリプレグを単純にレイアップする手法では、(1)回路を充分に充填しきれず、空隙が生じる等によってプリント配線板として必要な耐熱性や電気信頼性等の特性を確保できない(2)ガラスクロスが回路に接触してしまい、プリント配線板としての電気信頼性を維持できない等の問題が生じてくる。そこで、回路間に樹脂を充填する手法が必要とされてきている。
特開 2000−332387号公報 特開 2002−064273号公報
そこで、凹凸を平坦化するために、(a)回路を埋めるように液状の樹脂を塗布乾燥する手法や(特許文献1)(b)回路とプリプレグの間に樹脂フィルムを挿入することによって、回路の凹凸を埋める方法(特許文献1、特許文献2)が考案されている。しかし、液状樹脂を塗布する場合は、(1)塗布、乾燥等の工程が増え煩雑になってしまう(2)塗布時に気泡が入りやすく、プリント配線板になった場合欠陥となる場合がある(3)溶剤を用いた場合、強電用途のような回路の厚みが厚く、埋め込む回路間が深い場合、回路間に埋め込まれた樹脂中に溶剤が残留することがあり、プリント配線板の特性を著しく損なう場合がある等の問題があった。また、a、bいずれの手法も回路周辺部は樹脂単独の層が占めるため、強度が低く熱膨張、衝撃等によりクラックが入りやすい等の問題があった。
そこで、種々の検討の結果、簡便で、溶剤や気泡の残留の可能性が低く、さらに回路周辺部が樹脂層よりも強化された絶縁部を有し、かつ絶縁層の平滑化する手法を発明するに至った。
本発明は次の発明に関する。
<1> プリント配線板の回路パターンの凹凸を、繊維と樹脂組成物からなる絶縁材料を充填することによって平滑な絶縁層を形成したプリント配線板。
<2> <1>記載の繊維と樹脂組成物からなる絶縁材料が、繊維と半硬化の樹脂組成物からなるシート状材料を回路上に積層する工程を経ることによって形成された、プリント配線板。
<3> <1>または<2>記載の繊維がガラス繊維、もしくはアラミド繊維のであるプリント配線板。
<4> <1>〜<3>記載の繊維と樹脂組成物からなる絶縁材料によって回路の導体上に形成される絶縁層の厚みが、回路の導体の厚みを超えず、かつ回路の厚みが50μm以上であるプリント配線板。
<5> <1>〜<4>記載のプリント配線板の製造方法。
本発明により,プリント配線板の回路パターンの凹凸を、繊維と樹脂組成物からなる絶縁材料を充填することによって平滑な絶縁層を形成されたプリント配線板を得ることが出来、かつ得られたプリント配線板は、従来の手法で製造されたプリント配線板と比べて、優れた特性を得ることが出来る。また、取扱も簡便で、溶剤や気泡の残留の可能性が低く、さらに回路周辺部に形成される絶縁部は単純な樹脂層よりも強化することが出来る。
本発明は、プリント配線板の回路パターンの凹凸を平坦化する手法として、回路パターン周辺部に繊維と樹脂組成物からなる絶縁層形成することを必須とする、プリント配線板および、プリント配線板の製造方法に関する。
本発明における、繊維の材質、形状等は絶縁性を確保しつつプリント配線板としての特性を著しく損なわない物であれば無機繊維、有機繊維いずれでもよく特に定めないが、無機繊維としてはガラス繊維が好ましく、有機繊維としてはアラミド繊維が好ましい。
樹脂組成物に関しても、特に規定しないが、熱硬化性樹脂が好ましく、さらに好ましくは、エポキシ樹脂およびその硬化剤の組み合わせを有する樹脂組成物が好ましい。
これらを組合せて、繊維と半硬化の樹脂組成物からなるシート状材料(以後、樹脂含浸不織布と呼ぶ)を作製する。作製した樹脂含浸不織布を、基板(図2d)上に形成された回路(図2a)上にプリプレグと同様にレイアップし、一括で加熱加圧成形することで平坦化処理を行う。ただし、図1に例示されるように平坦化後は、樹脂含浸不織布を構成する材料(図2c)は、図2の3〜5に例示したように、回路間に全て埋め込まれえても、図2の1〜2に例示したように一部または全部の回路を覆うように成形されていてもよく、さらには、図2で1,3,5に例示したように、図2bに例示されるプリプレグ、樹脂フィルム等の材料が樹脂含浸不織布の上にレイアップされていてもよい。
本発明は、プリント配線板の回路パターンの凹凸を、繊維と樹脂組成物からなるシート状材料を用い、一括加熱加圧成形により、平滑な絶縁層を有するプリント配線板およびその製造方法である。
本発明は、回路パターンの凹凸を、繊維と樹脂組成物からなる絶縁材料によって充填することによって平滑な絶縁層を形成することを特徴とするプリント配線板およびその製造方法に関するが、プリプレグ、樹脂フィルム、樹脂付き銅はく等を併用することを制限するものではない。
用いる繊維の材質、形状は、電気絶縁性等プリント配線板としての特性を損なわないものであれば特に制限はなく、無機繊維、有機繊維いずれでもよい。好ましくは、ガラス、アラミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、アクリル、ポリウレタン、キュプラ、ナイロン、ビニロン、ポリアクリロニトリル、アセテートセラミック、ロックウール、レーヨン、ビスコース、ポリミックス、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリクラール、絹、綿、毛、麻、等の繊維である。より好ましくはガラス、アラミド繊維である。
これら繊維の形状について、プリント配線板の特性を損なわないものであれば特に制限をしない。例えば、繊維の直径は、特に制限しないが、1〜30μmの繊維が好ましく、より好ましくは3〜20μm、特に4〜13μmが好ましい。繊維長についても規定しないが、好ましくは1〜50mmであり、より好ましくは3〜30mmであり、特に好ましくは、6〜15mmである。
また、回路パターンの凹凸に、繊維と樹脂組成物からなる絶縁材料を充填する手法は、繊維と樹脂組成物を用いて形成されたシート状材料(樹脂含浸不織布)を用いることを特徴とする。この樹脂含浸不織布の製法は、特に制限はしない。例えば、上記繊維を、抄紙して不織布を作製し、さらに樹脂を含浸、乾燥させて製造することができる。または、金網等保持面上に繊維を分散させ、そこに樹脂を含浸、乾燥の後製造することもできる。保持面から剥離するタイミングは、樹脂を含浸、乾燥する工程の前でも、含浸後の乾燥前の工程でも、乾燥後の工程でもよく、特に制限しない。これらのほかにも、ワニス中に、樹脂と同時に繊維を分散させ、これを抄紙することによって製造することもできる。
樹脂含浸不織布の樹脂分についても、良好な絶縁層が形成されれば特に制限されないが、35〜99%が好ましく、さらに好ましくは45〜97%であり、より好ましくは60〜97%であり、さらに好ましくは75〜97%である。
本発明で記述する樹脂組成物とは、プリント配線板としての要求特性を著しく損なわないものであれば特に制限しない。熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂を主材とする樹脂組成物いずれも好ましく、特に好ましくは熱硬化性樹脂を主材とする樹脂組成物である。ここでいう、熱硬化性樹脂とは、特に制限されるものではないが、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂が良好であり,これらを単独もしくは複数組合せて用いることができる。その中でもエポキシ樹脂を用いる場合がもっとも好ましい。ここでいうエポキシ樹脂とは,ビスフェノールA型エポキシ樹脂,ビスフェノールF型エポキシ樹脂,ビスフェノールS型エポキシ樹脂,ビフェニル型エポキシ樹脂,ナフタレンジオール型エポキシ樹脂,フェノールノボラック型エポキシ樹脂,クレゾールノボラック型エポキシ樹脂,ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂,環状脂肪族エポキシ樹脂,グリシジルエステル樹脂,グリシジルアミン樹脂,複素環式エポキシ樹脂(トリグリシジルイソシアヌレート,ジグリシジルヒダントイン等),およびこれらを種々の反応性モノマで変性した変性エポキシ樹脂等が使用でき,これらの臭素化物も使用できる。また、これらのエポキシ樹脂を2種類以上適宜組合せて使用することもできる。特に,電気電子材料用途に適用できる高い耐熱性や信頼性が必要であることから,フェノールノボラック型エポキシ樹脂またはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂またはビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂もしくはこれらのハロゲン化物を用いることが望ましく,その添加量は特に規定されないが,十分な硬化物を得るためには,全樹脂組成物中1〜50重量%の範囲が好ましい。
また,加工性改良,添加したエポキシの硬化促進等の目的で,硬化剤を添加することができる。硬化剤には,フェノール系,アミン系,シアネート系,酸無水物系,ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物等ある。その添加量は,樹脂組成物の硬化反応を著しく阻害しない範囲であれば,任意の量を添加することができ,特に樹脂組成物の0〜50重量%の範囲で用いることが好ましい。具体的には,フェノールノボラック,クレゾールノボラック,ビスフェノールA,ビスフェノールF,ビスフェノールS,メラミン変性ノボラック形フェ-ノール樹脂等のフェノール性水酸基を有する硬化剤もしくはこれらハロゲン化された硬化剤,ジシアンジアミド等アミン系硬化剤等であり,公知のシアネート系硬化剤,酸無水物,ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物を用いることができる。ここでいうジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物は,メチルエチルケトン(MEK)等の適当な溶媒中で,フェノール類,アミン類,アルデヒド類を,加熱反応させ,溶剤および水を除去することでから容易に合成できる。例えば,用いるフェノール1モルに対して,アニリンを1モル,ホルムアルデヒドを2モルの割合で配合し,還流させ任意の反応率の点で冷却。その後に,溶剤および水分,場合によっては未反応物質を除去することにより樹脂を得ることができる。フェノール類としてはフェノール,クレゾール,ビスフェノールA,ビスフェノールF,ビスフェノールS等を用いることができ,アミン類としてはアニリン,ジアミノベンゼン等を用いることができ,アルデヒド類では,ホルムアルデヒド,パラホルム等を用いることができる。むろん,これら硬化剤は単独で用いる必要はなく,複数組み合わせ用いても良い。また本発明で用いるエポキシ樹脂および硬化剤を,事前に適宜反応させてから用いることもできる。
本発明の樹脂組成物は,このほかに,フィラーを添加することも可能である。シリカ,タルク,マイカ,ケイ酸カルシウム,ケイ酸カリウム,焼成クレー,酸化チタン,硫酸バリウム,酸化アルミニウム,炭酸マグネシウム,炭酸カルシウム,炭酸バリウムなど,酸化モリブデン,酸化亜鉛,珪酸マグネシウム,等の金属酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物が良く,このほかにも,モリブデン,亜鉛,カルシウム,リン,アルミニウム,カリウム等の複数の元素からなる酸化物等の化合物であっても良い。また,モリブデン,珪素,マグネシウム,亜鉛からなる酸化物の複数の組み合わせからなる化合物であっても良い。
また,本発明の樹脂組成物には,これら以外に高剛性化,低熱膨張化の目的で無機質充填剤を添加することもでき,これ以外に顔料,接着助剤,酸化防止剤,硬化促進剤および有機溶剤などを添加することができるが,それぞれ公知の物質を使用することができ,プリント配線板特性を低下させない物質であれば特に制限はない。
樹脂含浸不織布製造の際等で用いられる有機溶剤の種類と量については,樹脂組成物を構成するエポキシ樹脂と硬化剤を均一に溶解もしくは分散し,プリプレグを作製するのに適正な粘度と揮発性を有していれば特に限定されるものではないが,これらの要件を満たし,かつ価格や取扱性,安全性の観点から,メチルエチルケトン,2−メトキシエタノール,2−メトキシプロパノール,1−メトキシ−2−プロパノール,ジメチルホルムアミド(DMF)等の溶剤を含む樹脂組成物全重量の5〜60重量%程度使用することが好ましい。
これら樹脂含浸不織布を用いて、回路を繊維と樹脂組成物からなる絶縁層を形成する手法は良好なプリント配線板が獲得できれば特に制限しないが、回路上に樹脂含浸不織布をレイアップし、これを金属はくもしくは離型フィルムおよび鏡板ではさみプレスし加熱加圧成形することにより平坦化された絶縁層を獲得する手法が簡便かつ容易であり好ましい。このプレス成形の際の、樹脂含浸不織布のレイアップする枚数は1枚もしくは複数枚いずれでもよく、特に制限されるものではない。また、樹脂含浸不織布のレイアップと同時に、プリプレグ、樹脂シート、樹脂付き銅はく等をレイアップしてもよい。また、プレス後の作業性向上等の目的で、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタラート等の離型フィルムを同時に用いてもよい。形成される繊維と樹脂組成物からなる絶縁層の分布は特に制限されるものではなく、図2に示されるように、回路間に完全に埋め込まれていても、回路全体もしくは一部を覆う状態で回路を埋め込んでいてもよい。また、回路埋め込みは、樹脂含浸不織布構成成分のみで行う必要は無く、併行して用いるプリプレグ、樹脂フィルム、樹脂付き銅はく、の構成材料の全部もしくは一部によって補うことを制限しない。また、成形時の雰囲気は、プリント配線板の特性が確保されれば、特に規定しないが、400hPa以下がよく、好ましくは200hPa以下、より好ましくは100hPa以下、さらに好ましくは40hPa以下がよい。プレス成形する場合、その製品圧力は、欠点のない良好な成形が出来る値であれば特に制限しないが、仮圧着する場合の圧力を除き2.0MPa以上が好ましく、より好ましくは4.0MPa以上がよく、必要な場合は6.0MPa以上でもよい。
また、成形時に樹脂含浸不織布の一部もしくは全部、および樹脂中の繊維の一部もしくは全部が切断、破断する場合もあるが、プリント配線板の特性を著しく損なう場合を除き特に制限しない。
ここで、回路パターン上に形成される繊維と樹脂組成物からなる絶縁層の厚みは回路の厚みを越えないことが望ましく、かつ回路の厚みが50μm以上である場合が特に望ましい。より好ましくは、回路厚み170μm以上のときで、そのときの回路上に形成される繊維と樹脂組成物からなる絶縁層厚が150μm以下である場合が好ましく。さらに好ましくは、回路厚250μm以上で絶縁層厚が120μm以下である。
以下,本発明の実施例およびその比較例によって本発明をさらに具体的に説明するが,本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例においてエポキシ樹脂,硬化剤,プリプレグ等は下記のものを用いた。不織布は坪量25gのガラス不織布およびアラミド不織布を用いた。その他の有機溶剤,添加剤,汎用充填剤および、不織布、銅箔、離可型フィルムなどについては,特に記載したものを除き化学工業および電子工業分野において一般的に用いられる原材料類を用いた。
エポキシ樹脂:大日本インキ化学工業製クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
商品名N−673(エポキシ当量210)
フェノール系硬化剤A:大日本インキ化学工業製メラミンノボラック樹脂
商品名フェノライト LA-7054
プリプレグ: プリプレグ銅張り積層板
商品名 GEA−67BE HHFQ(絶縁層厚み200μm相当)
回路つき基板: プリプレグ2plyを、厚み300μmの銅はくで両面からはさみプレスし、積層板を得た後、両面銅張積層板の表面にサブトラクティブ法により残同率50%の回路(テストパターン)を形成した。
実施例1
エポキシ樹脂と、硬化剤をエポキシ基と水酸基の当量比で1:0.8になるように秤量し、MEK中に固形分濃度濃度75%になるように溶解した。さらに、硬化剤、粘度調整用の添加剤を加えワニスを作製した。このワニスをガラス不織布に塗布し,160〜175℃で4分間乾燥して樹脂分90%の樹脂含浸不織布(200ミクロン相当)を得た。
評価は、テストパターンの両側に、作製した樹脂含浸不織布1Plyと、プリプレグ1PlyをBF処理(黒化処理)を施したテストパターン上にレイアップし、さらにその外側に樹脂付き銅はくをはり185℃,圧力3MPaにて80分間加熱加圧成形して多層板を作製した。
この多層板をもちいて、平坦化の可否、成形性、耐熱性、衝撃試験、電気絶縁性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
平坦化の可否、成形性は、この多層板の両側の銅はくを全面エッチング除去した後、目視にて良否を判断した。
耐熱性は、上記で作製した多層板を、50 mm角に切断し乾燥したのち、260℃のはんだ中に10秒浸漬し、ふくれ等の以上を確認した。
衝撃試験は、落球試験とした。落球試験は、作製したプリント配線板上に100gの球状の重りを落下させ、クラックの発生する重りを落とす高さとし、その高さが50cm以上の場合を合格とした。
電気絶縁性の評価は、上記で作製した多層板を50mm角に切断し、端部を絶縁した後、内層回路の間に100Vの電圧を印加し、温度85℃、湿度85%の条件において、500h後の抵抗値(Ω)の変化量を測定した。500h後の抵抗値が100MΩ以上であった場合を合格とした。
実施例2
実施例1と同様にアラミド不織布に、ワニスを塗布、乾燥し樹脂含浸不織布を得るとともに、多層板を作製し、同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
比較例1
テストパターンの両側に、それぞれプリプレグ2Plyをテストパターン上にレイアップし、実施例1,2と同様にプリント板を作製評価した。評価結果を表1に示す。
比較例2
ガラス基板上においた離型フィルムを離型面が上になるように敷き、その上に実施例1と同じの樹脂を塗布、風乾を複数回繰返し、樹脂厚み200μmに達したところで、160〜175℃で4分間乾燥し、離型フィルムごとガラス基板から取り外すことで、キャリアフィルムつきの樹脂シートを得た。この樹脂シート1枚をテストパターン上にレイアップし、キャリアフィルム剥離後、さらにプリプレグをレイアップし、実施例1,2と同様にプリント板を作製し評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 2006165095
表1より,例示した実施例1〜2においては、試験結果が全て良好もしくは、合格(表1記載の○)であった。樹脂含浸紙の取扱性は、プリプレグと同等に容易であり、回路に繊維および樹脂組成物が充分充填され、平坦化された良好な絶縁層を得ることが出来た。また、成形性についてもボイド等の欠陥は発見されなかった。さらに、続けて実施したプリント配線板としての特性も良好であった。
しかし、比較例1においては、不良、不合格(表1記載の×)が多発した。まず、平坦化が不十分であり、かつ回路に樹脂が充分充填されなかった。耐熱性試験ではミーズリングが発生した。十分に回路が充填されていなかったため衝撃試験は、実施できなかった。また、電気絶縁性試験では、回路にガラスクロスの一部が接触していたことから充分な絶縁性が得られなかった。このように、プリプレグを用いた場合、良好なプリント配線板を得ることが出来なかった。
比較例2においては、回路の平坦化は可能であったが、樹脂シートが脆く割れやすいため取扱が困難であった。また回路間に埋め込まれた絶縁層は、樹脂のみであることに起因する脆弱性により、衝撃試験でクラックが発生し、プリント配線板としての特性を損なう結果となった。
金属張積層板の断面図である。 絶縁層が平滑化された金属張積層板の断面図の例である。
符号の説明
a:回路パターン部分
b:基材表面
c:絶縁層
d:基板

Claims (5)

  1. プリント配線板の回路パターンの凹凸を、繊維と樹脂組成物からなる絶縁材料を充填することによって平滑な絶縁層を形成したプリント配線板。
  2. 請求項1記載の繊維と樹脂組成物からなる絶縁材料が、繊維と半硬化の樹脂組成物からなるシート状材料を回路上に積層する工程を経ることによって形成された、プリント配線板。
  3. 請求項1または2記載の繊維がガラス繊維、もしくはアラミド繊維であるプリント配線板。
  4. 請求項1〜3記載の繊維と樹脂組成物からなる絶縁材料によって回路の導体上に形成される絶縁層の厚みが、回路の導体の厚みを超えず、かつ回路の厚みが50μm以上であるプリント配線板。
  5. 請求項1〜4記載のプリント配線板の製造方法。

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