JP2007128955A - プリント配線板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の製造設備で製造でき、かつ内層基板のスルーホール、レーザービアホール等の凹部の空隙が樹脂で充填され、かつ基板表面が平坦化されたプリント配線板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 スルーホールやレーザービアホールに代表される凹部を内層基板上に有する配線板に、プリプレグ又は樹脂付銅箔を積層し、加熱成形することで空隙部に樹脂を充填してなるプリント配線板において、上記凹部を有する基板と、プリプレグ又は樹脂付銅箔の間に、紡織していない繊維と樹脂組成物からなり、かつ樹脂分が75〜98%であるシート状絶縁材料を配してなるプリント配線板及びプリプレグ又は樹脂付銅箔の間に、紡織していない繊維と樹脂組成物からなり、かつ樹脂分が75〜98%であるシート状絶縁材料を配し、さらにこれらを上記凹部を有する基板上に積層した後、加熱成形することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 スルーホールやレーザービアホールに代表される凹部を内層基板上に有する配線板に、プリプレグ又は樹脂付銅箔を積層し、加熱成形することで空隙部に樹脂を充填してなるプリント配線板において、上記凹部を有する基板と、プリプレグ又は樹脂付銅箔の間に、紡織していない繊維と樹脂組成物からなり、かつ樹脂分が75〜98%であるシート状絶縁材料を配してなるプリント配線板及びプリプレグ又は樹脂付銅箔の間に、紡織していない繊維と樹脂組成物からなり、かつ樹脂分が75〜98%であるシート状絶縁材料を配し、さらにこれらを上記凹部を有する基板上に積層した後、加熱成形することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、プリント配線板及びその製造方法に関し、特に内層部に凹部を有したプリント配線板及びその製造方法に関する。
プリント配線板分野では、電気・電子機器の小型化、多機能化、高性能化といった市場要求に伴い、高密度化、高集積化技術の進展が目覚しい。このため、プリント配線板の構造も複雑化してきており、内層基板も多数のスルーホールやレーザービアホールといった凹部を有するようになってきている。
従来の工法では、凹部を有する内層基板上にプリプレグ又は樹脂付銅箔などを積層した後プレス成形することで、内層基板上の凹部が樹脂で充填され、かつ完成したプリント配線板表面も平坦化されていた。しかし、近年内層基板の構造が複雑化し、樹脂を充填すべき凹部が増加したことで、従来の工法では内層回路の凹部に樹脂を充分充填することが困難になる場合が増えてきている。
例えば、ある用途では、200mm×200mmの範囲に直径2mmのスルーホールを700穴を開けた厚さ1mmの基板について、基板の両面にプリプレグを積層し、プレス成形した後、全てのスルーホールが樹脂で充填され、かつ基板の表面が平滑化されている場合を合格とするテストが実施されている。
このような試験では、内層基板の総体積のおよそ10%の空隙をプリプレグの樹脂で充填することになり、樹脂の総量が不足して成形不良を発生することが多々ある。そこで、対策として次のような方法が考案されている。
(1)樹脂分のプリプレグを用いることで不足する樹脂量を補う方法。(2)プリプレグと内層回路の間に樹脂フィルムを挿入する方法。(3)スルーホールやレーザービアホールに代表される内層基板の凹部を、事前に樹脂で充填、平坦化した後、多層化する方法。しかし、上記手法はそれぞれ問題を抱えている。以下にその問題点を記す。
(1)プリプレグの高樹脂分化には限界がある。具体例として、近年需要が増加してきている一般FR−4の絶縁層の厚さが80μm相当のプリプレグを製造する場合が挙げられる。上記のプリプレグを製造する際、樹脂分が75%を超える場合、樹脂の総量が多すぎるために均一に付着させることが難しく、製品の外観が悪化する。樹脂が不均一に付着し外観が悪いプリプレグを用いてプリント配線板を製造した場合、成形時にボイド等が発生するため、プリント配線板として必要とされる絶縁信頼性が損なわれる。
(2)樹脂シートを用いる場合は、樹脂シートにより形成される絶縁層が、繊維等で補強されていない樹脂のみであるため、プリプレグを用いた場合に比べて機械的強度が落ちる。
(3)事前に凹部を樹脂で充填する場合は、工程が増加するために生産効率が低下するとともに、新たな設備投資が必要になるなどの負担が増加する。
そこで、従来の工法で製造でき、かつ内層基板の凹部を十分埋め込み多層化をできる製造方法を確立することが、重要な課題のひとつとなっている。下記に、従来の工法を記載した特許文献1〜14を示す。
(3)事前に凹部を樹脂で充填する場合は、工程が増加するために生産効率が低下するとともに、新たな設備投資が必要になるなどの負担が増加する。
そこで、従来の工法で製造でき、かつ内層基板の凹部を十分埋め込み多層化をできる製造方法を確立することが、重要な課題のひとつとなっている。下記に、従来の工法を記載した特許文献1〜14を示す。
本発明の目的は、従来の製造設備で製造でき、かつ内層基板のスルーホール、レーザービアホール等の凹部の空隙が樹脂で充填され、かつ基板表面が平坦化されたプリント配線板及びその製造方法を提供するものである。
そこで、図1及び図2に例示されるように、スルーホール5、レーザービアホール7等の凹部を有する内層基板4と、プリプレグ2又は樹脂付銅箔8の間に、紡織していない繊維と樹脂組成物からなるシート状絶縁材料3を配した構造を有するプリント配線板を発明するに至った。
本発明は、スルーホールやレーザービアホールに代表される凹部を内層基板上に有する配線板に、プリプレグ又は樹脂付銅箔を積層し、加熱成形することで空隙部に樹脂を充填してなるプリント配線板において、上記凹部を有する基板と、プリプレグ又は樹脂付銅箔の間に、紡織していない繊維と樹脂組成物からなり、かつ樹脂分が75〜98%であるシート状絶縁材料を配してなるプリント配線板に関する。
また、本発明は、前記繊維が、ガラス繊維又はアラミド繊維であるプリント配線板に関する。
また、本発明は、前記繊維が、ガラス繊維又はアラミド繊維であるプリント配線板に関する。
また、本発明は、スルーホールやレーザービアホールに代表される凹部を内層基板上に有する配線板に、プリプレグ又は樹脂付銅箔を積層し、加熱成形することで空隙部に樹脂を充填してプリント配線板を製造する方法において、プリプレグ又は樹脂付銅箔の間に、紡織していない繊維と樹脂組成物からなり、かつ樹脂分が75〜98%であるシート状絶縁材料を配し、さらにこれらを上記凹部を有する基板上に積層した後、加熱成形することを特徴とするプリント配線板の製造方法に関する。
さらに、本発明は、前記繊維が、ガラス繊維又はアラミド繊維である請求項3記載のプリント配線板の製造方法に関する。
さらに、本発明は、前記繊維が、ガラス繊維又はアラミド繊維である請求項3記載のプリント配線板の製造方法に関する。
本発明によれば、従来の製造設備を用いて、内層基板の凹部が樹脂で充分充填されたプリント配線板及び当該プリント配線板を容易かつ確実にプリント配線板を製造することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明おいて、内層基板の凹部とは、内層基板に形成されうる公知の構造を指し、スルーホール、レーザービアホール等の内層基板上に形成されたものであり、その種類や形状、数等については特に制限はない。
本発明おいて、内層基板の凹部とは、内層基板に形成されうる公知の構造を指し、スルーホール、レーザービアホール等の内層基板上に形成されたものであり、その種類や形状、数等については特に制限はない。
上記の紡織していない繊維としては、紡織さていない繊維のことであり、かつプリント配線板としての特性を著しく損なわないものであれば、無機繊維、有機繊維いずれでもよく特にはない。
具体的には、ガラス、アラミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、アクリル、ポリウレタン、キュプラ、ナイロン、ビニロン、ポリアクリロニトリル、ロックウール、レーヨン、ビスコース、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリクラール、絹、綿、毛、麻、等の繊維が挙げられる。
上記無機繊維としてはガラス繊維が好ましく、有機繊維としてはアラミド繊維が好ましい。
上記繊維の形状は、プリント配線板の特性を損なわないものであれば特に制限はないが、繊維の直径は3〜13μmであることが好ましいが、直径の異なる繊維を複数組合せて用いることもでる。
上記繊維の形状は、プリント配線板の特性を損なわないものであれば特に制限はないが、繊維の直径は3〜13μmであることが好ましいが、直径の異なる繊維を複数組合せて用いることもでる。
また、直径数μm以下の繊維を単独又は上記直径の繊維と混合して用いてもよい。繊維の長さについても制限はないが、好ましくは、3〜15mmであり、長さの異なる繊維を複数組合せて用いることもできる。
上記樹脂組成物とは、プリント配線板としての要求特性を著しく損なわないものであれば、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を主材とする樹脂組成物のいずれもよく、特に制限はないが、好ましくは熱硬化性樹脂を主材とする樹脂組成物である。
上記熱硬化性樹脂としては、特に制限はないが、好ましくはエポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等であり、中でもエポキシ樹脂を用いることが特に好ましい。これらを単独又は複数組合せて用いることもできる。
上記エポキシ樹脂は、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル樹脂、グリシジルアミン樹脂、複素環式エポキシ樹脂(トリグリシジルイソシアヌレート、ジグリシジルヒダントイン等)及びこれらを種々の材料で変性した変性エポキシ樹脂等が使用できる。
また、これらの臭素化物、塩素化物等のハロゲン化物も使用できる。
さらに、これらのエポキシ樹脂を2種類以上適宜組合せて使用することもできる。特に、電気電子材料用途に適用できる高い耐熱性や信頼性を絶縁層に付与できることから、フェノールノボラック型エポキシ樹脂また箔レゾールノボラック型エポキシ樹脂又はビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂もしくはこれらのハロゲン化物を用いることが望ましい。
エポキシ樹脂の添加量は特に規定されないが、十分な硬化物を得るためには、全樹脂組成物中16〜95重量%の範囲が好ましい。
さらに、これらのエポキシ樹脂を2種類以上適宜組合せて使用することもできる。特に、電気電子材料用途に適用できる高い耐熱性や信頼性を絶縁層に付与できることから、フェノールノボラック型エポキシ樹脂また箔レゾールノボラック型エポキシ樹脂又はビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂もしくはこれらのハロゲン化物を用いることが望ましい。
エポキシ樹脂の添加量は特に規定されないが、十分な硬化物を得るためには、全樹脂組成物中16〜95重量%の範囲が好ましい。
また、加工性改良、添加した樹脂の硬化促進等の目的で、硬化剤を添加してもよい。硬化剤には、フェノール系、アミン系、シアネート系、酸無水物系、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物等の公知の硬化剤を単独又は複数組合せて用いることができる。
具体的には、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、メラミン変性ノボラック型フェ−ノール樹脂等のフェノール性水酸基を有するフェノール系硬化剤又は、これらのハロゲン化された硬化剤、ジシアンジアミド等アミン系硬化剤等が挙げられる。
また、上記ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物は、メチルエチルケトンなどの適当な溶媒中で、フェノール類、アミン類、アルデヒド類を、加熱反応させ、溶剤及び水を除去することで容易に合成できる。
上記フェノール類としてはフェノール、クレゾール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等を用いることができ、アミン類としてはアニリン、ジアミノベンゼン等を用いることができ、上記アルデヒド類では、ホルムアルデヒド、パラホルム等を用いることができる。
具体的には、フェノール1当量に対して、アニリンを1当量、ホルムアルデヒドを2当量の割合で配合し、還流させ、任意の反応率の点で冷却し、さらに、溶剤及び水分、場合によっては未反応物質を除去することにより所望のジヒドロベンゾオキサジン環を有する樹脂を得ることができる。
また、本発明で用いるエポキシ樹脂及び硬化剤を、事前に適宜反応させてから用いることもできる。
また、本発明で用いるエポキシ樹脂及び硬化剤を、事前に適宜反応させてから用いることもできる。
上記硬化剤の添加量は、樹脂組成物の硬化反応を著しく阻害しない範囲であればよく、特に制限はないが、好ましくは、全樹脂組成物中の2〜73重量%の範囲である。
本発明の樹脂組成物には、上記のほかに、高剛性化、低熱膨張化の目的で無機充填材(フィラー)を添加することもでき、価格低減、容積量確保の目的で、有機充填材を添加することもできる。
本発明の樹脂組成物には、上記のほかに、高剛性化、低熱膨張化の目的で無機充填材(フィラー)を添加することもでき、価格低減、容積量確保の目的で、有機充填材を添加することもできる。
上記無機充填材としては、特に制限はないが、例えば、酸化モリブデン、酸化亜鉛、珪酸マグネシウム等の金属酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、アルミナ、シリカ、タルク、マイカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸カリウム、焼成クレー、酸化チタン、硫酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等が挙げられ、この他にも、モリブデン、亜鉛、カルシウム、リン、アルミニウム、カリウム、珪素、マグネシウム等の複数の元素からなる酸化物等の化合物であっても良い。もしくは、上記の化合物を複数組合せて用いてもよい。
さらに、上記樹脂組成物には、公知の顔料、染料、接着助剤、酸化防止剤、硬化促進剤及び有機溶剤などをプリント配線板としての特性を損なわない範囲で添加することができる。
本発明に用いられる絶縁材料は、上記紡織されていない繊維と上記樹脂組成物を含む材料であり、凹部を有する内層基板と、プリプレグ又は樹脂付銅箔の間に配した絶縁層として用いることができる。もちろん、一般的なプリント配線板用絶縁層としても用いることもできる。
この絶縁層の形状は、シート状であることが好ましく、特に樹脂含浸不織布であることが好ましい。
また、シート状絶縁材料の形状は特に制限されず、事前に加工を施すことで種々の形状とすることができる。
また、シート状絶縁材料の形状は特に制限されず、事前に加工を施すことで種々の形状とすることができる。
上記繊維と樹脂組成物からなるシート状絶縁材料の製法は、特に制限はないが、例えば上記繊維を抄紙して不織布を作製し、その不織布に上記樹脂組成物のワニスを含浸、乾燥させて製造することができる。
また、金網などの保持面上に繊維を分散させ、そこにワニスを含浸、乾燥させた後、保持面から剥離して製造することもできる。保持面から剥離するタイミングは、ワニスに含浸する前でも、含浸後の乾燥前の工程でも、乾燥後の工程でもよく、特に制限はない。
また、上記の他にも、ワニス中に繊維を分散させ、これを抄紙することによって製造することもできる。
なお、繊維と樹脂組成物からなるシート状絶縁材料の樹脂分については標準的な高樹脂分のプリプレグの樹脂分を上回る割合である75〜98%が好ましい。
なお、繊維と樹脂組成物からなるシート状絶縁材料の樹脂分については標準的な高樹脂分のプリプレグの樹脂分を上回る割合である75〜98%が好ましい。
上記ワニスを作製するために用いる有機溶剤としては、樹脂組成物を均一に溶解又は分散し、含浸するに適した粘度と揮発性を有するものであれば、特に制限はないが、これらの要件を満たし、かつ価格や取扱性の観点から、メチルエチルケトン、2−メトキシエタノール、2−メトキシプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、ジメチルホルムアミド等を好ましく用いることができ、樹脂組成物全重量の5〜75重量%程度使用することが好ましい。
これら紡織していない繊維と樹脂組成物からなるシート状絶縁材料を用いて絶縁層を形成する手法は、プリント配線板の特性を損なわなければ特に制限はないが、内層基板上に繊維と樹脂組成物からなるシート状絶縁材料を積層し、これにプリプレグと金属箔を積層するか又は樹脂付銅箔を積層し、さらに鏡板ではさみプレスし加熱加圧成形することにより絶縁層を獲得する手法が簡便かつ容易であり好ましい。このプレス成形の際の、シート状絶縁材料を積層する枚数は、1枚又は複数枚いずれでもよく、特に制限はない。
また、プレス後の作業性向上等の目的で、離型性のある、ポリフッ化エチレン系繊維、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂フィルムを同時に用いてもよい。また、プレス成形時の条件は、プリント配線板の特性が確保されれば、特に制限はないが、好ましくは成形温度150℃〜300℃、加熱時間0.5〜3時間、成形時真空度200hPa以下、成形圧力1.8〜6MPaである。
また、成形時に繊維と樹脂組成物からなるシート状絶縁材料の一部又は全部若しくは樹脂中の繊維の一部又は全部が切断、破断する場合もあるが、プリント配線板の特性を著しく損なう場合を除き特に制限はない。
上記では、本発明の主たる特徴である、内層基板にプリプレグ又は樹脂付銅箔を積層する際に、内層基板とプリプレグ又は樹脂付銅箔の間に繊維と樹脂組成物からなるシート状絶縁材料を配して、プリント配線板を作製する手法について述べたが、本発明のプリント配線板を製造する際には、上記以外にもプリント配線板の製造技術として公知の材料、工程を適宜用いてもよいことはいうまでもない。
以下、本発明の実施例及びその比較例によって、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例において、ガラス不織布及びアラミド不織布、エポキシ樹脂、硬化剤、プリプレグ、樹脂付銅箔等は下記のものを用いた。その他の有機溶剤、添加剤、汎用充填剤、銅箔等については、特に記載したものを除き化学工業及び電子工業分野において一般的に用いられる原材料類を用いた。
実施例及び比較例において、ガラス不織布及びアラミド不織布、エポキシ樹脂、硬化剤、プリプレグ、樹脂付銅箔等は下記のものを用いた。その他の有機溶剤、添加剤、汎用充填剤、銅箔等については、特に記載したものを除き化学工業及び電子工業分野において一般的に用いられる原材料類を用いた。
・ エポキシ樹脂:大日本インキ化学工業製クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、商品名 N−673(エポキシ当量210)
・ フェノール系硬化剤A:大日本インキ化学工業製メラミンノボラック樹脂、商品名フェノライトLA−7054
・ ガラス不織布:日本バイリーン製、商品名EPM−4025BH
・ アラミド不織布:王子製紙製(販売:デュポン帝人アドバンストペーパー株式会社)商品名APTF22
・ プリプレグ: 日立化成工業製ガラスクロスプリプレグ、商品名 GEA−67BE HLQJ、樹脂分71%、絶縁層厚み 80μm相当
・ 銅張積層板:日立化成工業製、商品名 MCL−E−67 12D t1.0mm
・ テスト基板:250mm角に作製した銅張積層板の200mm角の範囲に、直径2mmのスルーホールを、900穴、等間隔に作製し、テスト基板とした。
・ 樹脂付銅箔:日立化成工業製、商品名 MCF−4000G、銅箔厚12μm、絶縁層厚さ80μm
・ フェノール系硬化剤A:大日本インキ化学工業製メラミンノボラック樹脂、商品名フェノライトLA−7054
・ ガラス不織布:日本バイリーン製、商品名EPM−4025BH
・ アラミド不織布:王子製紙製(販売:デュポン帝人アドバンストペーパー株式会社)商品名APTF22
・ プリプレグ: 日立化成工業製ガラスクロスプリプレグ、商品名 GEA−67BE HLQJ、樹脂分71%、絶縁層厚み 80μm相当
・ 銅張積層板:日立化成工業製、商品名 MCL−E−67 12D t1.0mm
・ テスト基板:250mm角に作製した銅張積層板の200mm角の範囲に、直径2mmのスルーホールを、900穴、等間隔に作製し、テスト基板とした。
・ 樹脂付銅箔:日立化成工業製、商品名 MCF−4000G、銅箔厚12μm、絶縁層厚さ80μm
実施例1
エポキシ樹脂と、硬化剤をエポキシ基と水酸基の当量比でエポキシ:硬化剤=1:0.8になるように秤量し、メチルエチルケトン中に固形分濃度75%になるように溶解した。このワニスをガラス不織布に塗布し、140〜160℃で4分間乾燥して樹脂分80%の樹脂含浸ガラス不織布(80ミクロン相当)を得た。
エポキシ樹脂と、硬化剤をエポキシ基と水酸基の当量比でエポキシ:硬化剤=1:0.8になるように秤量し、メチルエチルケトン中に固形分濃度75%になるように溶解した。このワニスをガラス不織布に塗布し、140〜160℃で4分間乾燥して樹脂分80%の樹脂含浸ガラス不織布(80ミクロン相当)を得た。
評価は、テスト基板の両側に、作製した樹脂含浸ガラス不織布を各3枚と、プリプレグ各1枚を積層し、さらにその外側に銅箔と鏡板を重ね、真空度40hPa、熱板温度185℃、製品圧力3MPaにて80分間加熱加圧成形して評価基板を作製した。そして、この評価基板の成形性、耐熱性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
成形性の評価は、光学顕微鏡による断面観察を実施し、作製した評価基板のスルーホール部分を切断し、断面を研磨の後、顕微鏡でスルーホール内の樹脂の充填状態の確認及び凹み量の測定を行った。樹脂の充填状態については、スルーホール内に完全に樹脂が充填され、充填不足やボイド等の異常が発見されない場合を「良好」とした。凹み量の測定は、評価基板の表面に対する、スルーホール上部における樹脂の凹みの深さを測定し、深さが5μm以上の場合を異常とした。
耐熱性試験は、評価基板を50mm角に切断し、105℃で1時間乾燥した後、260℃のはんだに30秒浸漬し、膨れ等の異常の有無を確認した。
耐熱性試験は、評価基板を50mm角に切断し、105℃で1時間乾燥した後、260℃のはんだに30秒浸漬し、膨れ等の異常の有無を確認した。
実施例2
実施例1と同様にアラミド不織布に、ワニスを塗布、乾燥して作製した樹脂含浸アラミド不織布を、テスト基板の両面に各3枚に積層し、さらにプリプレグ1枚と銅箔1枚を積層後、加熱成形することで評価基板を作製した。評価結果を表1に示す。
実施例1と同様にアラミド不織布に、ワニスを塗布、乾燥して作製した樹脂含浸アラミド不織布を、テスト基板の両面に各3枚に積層し、さらにプリプレグ1枚と銅箔1枚を積層後、加熱成形することで評価基板を作製した。評価結果を表1に示す。
実施例3
実施例1と同様に作製した樹脂含浸ガラス不織布を、テスト基板の両面に3枚積層し、その上に樹脂付銅箔を積層した後、加熱成形し評価基板を得た。評価結果を表1に示す。
実施例1と同様に作製した樹脂含浸ガラス不織布を、テスト基板の両面に3枚積層し、その上に樹脂付銅箔を積層した後、加熱成形し評価基板を得た。評価結果を表1に示す。
比較例1
テスト基板の両側に、それぞれプリプレグ4枚を積層し、実施例1と同様に加熱成形し評価基板を得た。評価結果を表1に示す。
テスト基板の両側に、それぞれプリプレグ4枚を積層し、実施例1と同様に加熱成形し評価基板を得た。評価結果を表1に示す。
比較例2
テスト基板上に樹脂付銅箔を積層し、実施例1と同様に加熱成形し評価基板を得た。評価結果を表1に示す。
テスト基板上に樹脂付銅箔を積層し、実施例1と同様に加熱成形し評価基板を得た。評価結果を表1に示す。
表1に示されるように、例示した実施例1〜3については、成形性は「良好」又は測定値が基準値以下であり、耐熱性も膨れなしとなり、評価内容全てが問題ないことが明らかである。
しかし、比較例1及び2においては、樹脂の充填不足が確認され、凹み量も基準値を上回り、耐熱性測定時には膨れが発生し、プリント配線板としての特性を損なう結果となった。
しかし、比較例1及び2においては、樹脂の充填不足が確認され、凹み量も基準値を上回り、耐熱性測定時には膨れが発生し、プリント配線板としての特性を損なう結果となった。
以上の結果から、紡織していない繊維と樹脂組成物を含むシート状絶縁材料を内層基板とプリプレグ又は樹脂付銅箔の間に配した構造の絶縁層を有するプリント配線板は、従来の製造工程と同等の工程で絶縁層が形成でき、かつ内層基板の凹部の樹脂充填性が優れていることが確認された。それゆえ、各種特性が優れたものであったといえる。よって、本発明の優位性は明らかである。
1 銅箔
2 プリプレグ
3 紡織していない繊維と樹脂組成物からなるシート状絶縁材料
4 内層基板
5 スルーホール
6 導体
7 レーザービアホール
8 樹脂付銅箔
2 プリプレグ
3 紡織していない繊維と樹脂組成物からなるシート状絶縁材料
4 内層基板
5 スルーホール
6 導体
7 レーザービアホール
8 樹脂付銅箔
Claims (4)
- スルーホールやレーザービアホールに代表される凹部を内層基板上に有する配線板に、プリプレグ又は樹脂付銅箔を積層し、加熱成形することで空隙部に樹脂を充填してなるプリント配線板において、上記凹部を有する基板と、プリプレグ又は樹脂付銅箔の間に、紡織していない繊維と樹脂組成物からなり、かつ樹脂分が75〜98%であるシート状絶縁材料を配してなるプリント配線板。
- 前記繊維が、ガラス繊維又はアラミド繊維である請求項1記載のプリント配線板。
- スルーホールやレーザービアホールに代表される凹部を内層基板上に有する配線板に、プリプレグ又は樹脂付銅箔を積層し、加熱成形することで空隙部に樹脂を充填してプリント配線板を製造する方法において、プリプレグ又は樹脂付銅箔の間に、紡織していない繊維と樹脂組成物からなり、かつ樹脂分が75〜98%であるシート状絶縁材料を配し、さらにこれらを上記凹部を有する基板上に積層した後、加熱成形することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
- 前記繊維が、ガラス繊維又はアラミド繊維である請求項3記載のプリント配線板の製造方法。
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